【解決手段】実施形態の用紙搬送装置は、長尺上の単票用紙を長尺方向に搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される前記単票用紙の長尺方向の長さを計測する計測手段と、前記単票用紙を搬送させて表裏を反転する反転機構と、前記単票用紙を、前記反転機構内を搬送させる反転手段と、を備え、前記反転手段は、前記計測手段が前記単票用紙の長さが所定の長さ未満であることを計測した場合、当該単票用紙を第1速度で搬送し、前記計測手段が前記単票用紙の長さが所定の長さ以上を計測した場合、当該単票用紙を前記第1速度より遅い第2速度で搬送する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態にかかる用紙搬送装置40が組み込まれたプリンタ10を示す外観斜視図である。
図2は、プリンタ10の概略構成を示す縦断面図、
図3は、プリンタ10に組み込まれた用紙搬送装置40を示す縦断面図である。
【0009】
プリンタ10は、例えば銀行等に設置されたATMや店舗・倉庫等に設置されたPOS(Point Of Sales)端末に組み込まれ、あるいは接続されている。図中Pは小切手(シート状であり、単票用紙の一例)、Kは小切手Pの搬送経路を示している。小切手Pは長手方向を有する長尺上の単票で構成される。この小切手P上には、通常のインクによる文字・図形や、磁気インクによるMICR文字が印刷される。
【0010】
図2および
図3に示すように、プリンタ10は筐体11を有している。プリンタ10は、筐体11内に、用紙搬送装置40、磁気インク読取装置50、印字機構90を備える。また、プリンタ10は、ロール状に巻回されたレシート用紙R(熱を印加することで変色して文字や図形を形成するサーマル紙で構成される)が収納される。レシート用紙Rには、購入した商品に係る商品情報や決済情報が印字され、プリンタ10から発行される。
【0011】
用紙搬送装置40は、シート状の小切手Pが
図2中左右方向に搬送されるテーブル41を有している。テーブル41の上面に沿った方向が搬送経路Kとなる。用紙搬送装置40は、テーブル41に沿ってフィードローラ42及びピンチローラ43を含む複数のローラ等を有している。搬送経路Kの一端部(
図2中右端)には外部から小切手Pを挿入・排出する媒体出入口12が設けられている。なお、このプリンタ10については、磁気インクが予め印刷されている小切手Pの表面を
図2中下向きにして媒体出入口12から挿入する。
【0012】
用紙搬送装置40は、搬送経路Kに臨んだ位置であって、MICRヘッド70の近傍に、搬送経路Kに沿って搬入された小切手Pの先端部を検出するTOF(Top of Form(
図3を参照))センサ81を備えている。TOFセンサ81は、TOFセンサ81が設置された位置(所定の位置)において、小切手Pの有無をも検出する。
【0013】
用紙搬送装置40は、搬送経路Kに臨んだ位置であって、媒体出入口12付近に、小切手Pの先端部や後端部を検出するBOF(Bottom of Form(
図3を参照))センサ82を備えている。BOFセンサ82は、BOFセンサ82が設置された位置(所定の位置)において、小切手Pの有無をも検出する。
【0014】
磁気インク読取装置50は、用紙搬送装置40の他に、搬送経路K上の小切手Pの磁気インクに着磁させる着磁機構60と、この着磁機構60の搬送経路Kにおける搬送方向下流側近傍に配置され、着磁された磁気インクの磁気を読み取るMICRヘッド(磁気ヘッド)70等を備えている。
【0015】
着磁機構60は、TOFセンサ81に近接して設置される。着磁機構60は、搬送経路Kに沿って搬送される小切手Pの表面に印刷されたMICR文字を着磁するマグネット61を有している。小切手Pには予め磁気インクを用いてMICR文字を表す磁気パターンが印刷されているが、磁気力が弱いことがあるため、着磁機構60を用いて改めて着磁することで磁気パターンの磁気力を増幅する。
【0016】
MICRヘッド70は、MICR文字の残留磁力を検出し、MICR文字が磁気特性や磁気パターンとして読み取られ、制御部200(
図5を参照)に電気信号として出力される。予め制御部200(
図5を参照)にはMICR文字の磁気特性や磁気パターンが登録されており、それらと照合することで、MICR文字を識別する。MICRヘッド70は、MICR文字の残留磁力を右側から左側に向けてスライドさせることで、当該文字特有の磁気特性や磁気パターンを読み取る。そして、後述するパターンテーブル242に記憶されている磁気パターンと照合することで、磁気パターンが一致した一つの文字を特定する。
【0017】
印字機構90は、制御部200から指示された所定の印刷を行うインクジェットヘッド91を備えている。インクジェットヘッド91は、一色または複数色の微粒状のインクを小切手P上に吐出して文字や図形を形成する。印字機構90はMICRヘッド70よりも媒体出入口12側に設けられている。
【0018】
用紙搬送装置40は、反転機構100を含む。反転機構100は、小切手Pを搬送させて表裏を反転させる機構である。反転機構100は、印字機構90と媒体出入口12間の搬送経路Kに臨んだ位置に配置される。反転機構100は、
図3に示すように、直方体状の筐体110を備えている。筐体110内には、
図3中左側に位置する反転往路Hと、
図3中右側に位置するは反転復路Tを有している。筐体110の下部には開口部111が形成されており、搬送経路Kに対向配置されている。開口部111のMICRヘッド70側に反転往路Hへ導入する反転導入口112を有している。
【0019】
筐体110内には、一対のローラ121,122が設けられており、無端ベルト123が一対のローラ121,122に掛け渡されている。ローラ121は反転モータ33(
図5を参照)によって駆動される。無端ベルト123の表面と筐体110の内壁との間には、小切手Pが通過できる経路(反転往路H及び反転復路T)が形成されている。
【0020】
筐体110の開口部111には、切替フラッパ131が配置されている。切替フラッパ131は、切替ソレノイド32(
図5を参照)の動作によって搬送経路Kと交わる位置と搬送経路Kから上方に退避した位置とを往復動する。切替フラッパ131が搬送経路Kと交わる位置に位置する場合、インクジェットヘッド91で印字された小切手Pは、反転機構100へと搬送される。切替フラッパ131が搬送経路Kから上方に退避した位置に位置する場合、インクジェットヘッド91で印字された小切手Pは、搬送経路Kに沿って媒体出入口12へと搬送される。
【0021】
ここで、小切手Pについて説明する。小切手Pは、
図4に示すように、長尺上のシートであって、長手方向の長さがLである。小切手Pは、表面と裏面を有する。表面は、印字領域P1を有する。印字領域P1には、小切手Pの所有者名、小切手Pの発行年月日、額面金額等がインクジェットヘッド91によって印字される。また、印字領域P1には、小切手Pの所有者のサイン欄が設けられる。表面には、磁気インクによって1以上のMICR文字が印刷された印刷部P2を有する。
図4は、一例として6文字分のMICR文字が印刷部P2に印刷されている。
【0022】
各印刷部P2は、右端部P2Rから左端部P2Lに向けて所定の磁気パターンで着磁されている。印刷部P2に印刷されているMICR文字毎に個別の磁気パターンを有する。そのため、MICRヘッド70によって磁気パターンを読み取ることで、印刷部P2に印刷されたMICR文字を個別の文字として読み取ることができる。
【0023】
なお、小切手Pは、裏面に印字領域P3を備える。印字領域P3には、小切手Pを発行したPOS端末(図示せず)を特定するレジ番号情報、小切手Pを発行した担当者番号情報、取引先の銀行情報等がインクジェットヘッド91によって印字される。なお、印字領域P1は、印刷部P2の領域に重なっていてもよい。印刷部P2に印刷されたMICR文字は磁気インクで印刷されているため、印字領域P1に印字された情報が重なっていても正確に読み取ることができる。
【0024】
ここからは、プリンタ10のハードウェア構成について説明する。
図5は、プリンタ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5に示すように、プリンタ10は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、メモリ部24等を備えている。CPU21は制御主体となる。ROM22は各種プログラムを記憶する。RAM23はプログラムや各種データを展開する。メモリ部24は各種プログラムを記憶する。CPU21、ROM22、RAM23、メモリ部24は、互いにバス25を介して接続されている。CPU21とROM22とRAM23が、制御部200を構成する。すなわち、制御部200は、CPU21がROM22やメモリ部24に記憶されRAM23に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するプリンタ10に係る制御処理を実行する。
【0025】
RAM23は、時間記憶部231、長さ記憶部232、文字記憶部233、搬送速度部234を備える。時間記憶部231は、TOFセンサ81が小切手Pの先端部P4(
図4を参照)を検出してからBOFセンサ82が小切手Pの後端部P5(
図4を参照)を検出するまでの時間を記憶する。長さ記憶部232は、小切手Pの長さLを記憶する。小切手Pの長さLは、用紙搬送装置40が小切手Pを搬送する速度と、時間記憶部231に記憶されている時間と、TOFセンサ81とBOFセンサ82の距離D(
図3を参照)とに基づいて算出される(すなわち、小切手Pの長さLが検出される)。文字記憶部233は、MICRヘッド70が読み取ったMICR文字を記憶する。搬送速度部234は、計測した小切手Pの長さに応じた、反転機構100内における当該小切手Pの搬送速度を記憶する。
【0026】
メモリ部24は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。メモリ部24は、制御プログラム部241、パターンテーブル242、搬送速度記憶部243を備える。制御プログラム部241は、プリンタ10を制御するための制御プログラムを記憶する。パターンテーブル242は、各MICR文字を特定するためのそれぞれの磁気パターンを記憶する。制御部200は、MICRヘッド70が読み取った磁気パターンとパターンテーブル242に記憶されている磁気パターンとを照合することで、当該印刷部P2に印刷されているMICR文字を認識できる。搬送速度記憶部243は、小切手Pの長さL別に反転機構100における小切手Pの搬送速度を記憶する。搬送速度記憶部243については、
図6で後述する。
【0027】
また、制御部200は、バス25およびコントローラ26を介して、TOFセンサ81、BOFセンサ82、媒体搬送モータ31、切替ソレノイド32、反転モータ33、MICRヘッド70、インクジェットヘッド91、サーマルヘッド92、レシート搬送モータ93と接続している。TOFセンサ81は、例えば反射式のフォトセンサであり、TOFセンサ81の設置位置において小切手Pの先端部P4を検出する。また、TOFセンサ81は、TOFセンサ81の設置位置において小切手Pの有無を検出する。BOFセンサ82は、例えば反射式のフォトセンサであり、BOFセンサ82の設置位置において小切手Pの後端部P5を検出する。また、BOFセンサ82は、BOFセンサ82の設置位置において小切手Pの有無を検出する。
【0028】
媒体搬送モータ31は、フィードローラ42を回転させて、媒体出入口12に挿入された小切手Pを搬送経路Kに沿って移動させる。具体的には、媒体搬送モータ31は、媒体出入口12に挿入された小切手PをMICRヘッド70に対向する位置まで往路搬送する。また、媒体搬送モータ31は、小切手PをMICRヘッド70に対向する位置から媒体出入口12まで復路搬送する。MICRヘッド70は、小切手Pが復路搬送される際に印刷部P2に印刷されているMICR文字を読み取る。また、媒体搬送モータ31は、小切手Pの印字領域P3にインクジェットヘッド91を用いて情報や図形を印字するために小切手Pを移動させる。また、媒体搬送モータ31は、小切手Pを反転機構100内の反転導入口112へと移動させる。
【0029】
切替ソレノイド32は、切替フラッパ131を、搬送経路Kと交わる位置と搬送経路Kから上方に退避した位置とを往復動させる。切替ソレノイド32は、小切手Pを反転機構100内に移動させる際に切替フラッパ131を、搬送経路Kと交わる位置に移動させる。切替ソレノイド32は、反転機構100で反転した小切手Pを再び搬送経路Kに搬送する際、および小切手Pを媒体出入口12に移動させる際に切替フラッパ131を搬送経路Kから上方に退避した位置に移動させる。
【0030】
反転モータ33は、ローラ121を回転させて無端ベルト123を駆動することで、反転機構100内に移動した小切手Pを、反転往路Hから反転復路Tへと搬送し、開口部111から搬送経路Kへと搬送する。
【0031】
MICRヘッド70は、印刷部P2に印刷されているMICR文字を読み取る。インクジェットヘッド91は、印字領域P1および印字領域P3にインクを吐出して文字や図形(情報)を印字する。サーマルヘッド92は、一列に整列した発熱素子を備え、搬送されるレシート用紙Rに熱を印加して情報を印字する。レシート搬送モータ93は、レシート用紙Rを搬送する。情報が印字されたレシート用紙Rは、筐体11から外部に発行される。
【0032】
また、制御部200は、バス15を介して、タイマ34と接続する。タイマ34は時間を計時する。タイマ34は、TOFセンサ81が小切手Pの先端部P4を検出してからBOFセンサ82が小切手Pの後端部P5を検出するまでの時間を計測する。
【0033】
また、制御部200は、バス25を介して、通信部35と接続している。通信部35は、通信回線を介して、例えばPOS端末と接続している。通信部35は、POS端末から商品の販売に係る取引情報を受信する。取引情報は、小切手Pやレシート用紙Rへの印字データとして使用される。
【0034】
なお、実施形態では、
図5に示したプリンタ10のうち、文字記憶部233、パターンテーブル242、MICRヘッド70、インクジェットヘッド91、サーマルヘッド92、レシート搬送モータ93、通信部35を除く構成が用紙搬送装置40に該当する。
【0035】
次に、搬送速度記憶部243について説明する。
図6は、搬送速度記憶部243を示すメモリマップである。搬送速度記憶部243は、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合の反転機構100内を搬送する小切手Pの速度と、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合の反転機構100内を搬送する小切手Pの速度の関係を示す。
図6に示すように、搬送速度記憶部243は、小切手Pの長さLが所定の長さ未満であるか所定の長さ以上であるかを記憶するエリア2431と、小切手Pの長さLに応じて反転機構100内を搬送する速度を記憶するエリア2432を有する。小切手Pの長さLが所定の長さ未満の場合は、エリア2432に第1速度が記憶される。小切手Pの長さLが所定の長さ以上の場合は、エリア2432に第2速度が記憶される。第2速度は、第1速度より遅い速度である。実施形態では、所定の長さに基準を例えば200mmとする。実施形態では、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合には、エリア2432に第1速度として16IPS(搬送される距離が1秒間に16インチ)が記憶される。また、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合には、エリア2432に第1速度より遅い第2速度として6IPS(搬送される距離が1秒間に6インチ)が記憶される。
【0036】
なお、所定の長さ(実施形態では200mm)は、反転機構100内において、小切手Pが反転導入口112に導入されてから開口部111に排出されるまでに小切手Pが搬送される距離と同等の長さであることが望ましい。すなわち、長さLが所定の長さの小切手Pの場合、反転導入口112に導入された小切手Pの後端部P5が、開口部111から排出されるときにちょうど小切手Pの先端部P4が反転導入口112に導入されつつある。換言すると、小切手Pの長さLが所定の長さより長い場合、開口部111から排出された小切手Pは、これから反転導入口112に導入される小切手Pと重なる可能性がある。
【0037】
このように構成されたプリンタ10においては、次のようにして小切手Pに対して磁気インク読取及び印刷を行う。操作者は、小切手Pを、裏面を上向きにして媒体出入口12に挿入する。プリンタ10の制御部200は、媒体出入口12から挿入された小切手Pをプリンタ10の内部に引き込む。その際、制御部200は、小切手Pの搬入方向の長さLを計測する。また、小切手Pは、印刷部P2が着磁される。次に制御部200は、引き込んだ小切手Pを媒体出入口12方向に移動させながら印字されたMICR文字を読み取る。次に制御部200は、再度小切手Pを引き込む。そして制御部200は、小切手Pの裏面側(印字領域P3)に情報を印字する。制御部200は、表面側(印字領域P1)に印字する情報がない場合は、小切手Pを媒体出入口12方向に移動させ、小切手Pを搬出する。一方、表面側(印字領域P1)に印字する情報がある場合は、制御部200は、切替フラッパ131を搬送経路Kと交わる位置に移動させ、小切手Pを、反転機構100内を搬送させ、小切手Pの表裏を反転する。制御部200は、小切手Pを、反転機構100内を搬送させる際に、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合には第1速度で搬送する。一方、制御部200は、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合には第1速度より遅い第2速度で搬送する。その後、制御部200は、小切手Pの表面側(印字領域P1)に情報を印字し、媒体出入口12方向に移動させ、小切手Pを搬出する。
【0038】
ここからは、プリンタ10の機能構成について説明する。
図7は、プリンタ10の機能構成を示す機能ブロック図である。
図7に示すように、プリンタ10の制御部200は、ROM22やメモリ部24の制御プログラム部241に記憶された制御プログラムに従うことで、搬送手段201、計測手段202、第1印字手段203、反転判断手段204、反転手段205、第2印字手段206として機能する。
【0039】
搬送手段201は、長尺上の小切手P(単票用紙の一例)を長尺方向に搬送する。具体的には、搬送手段201は、媒体出入口12に挿入された小切手Pを筐体11内に設けられた搬送経路Kに沿って往復搬送する。さらに具体的には、搬送手段201は、BOFセンサ82が小切手Pの先端部P4を検出すると、媒体搬送モータ31を駆動して、媒体出入口12に挿入された小切手Pを筐体11内に設けられた搬送経路Kに沿って往路搬送し、その後、復路搬送をする。また、搬送手段201は、裏面に印字した小切手Pを反転機構100に搬送する。また、搬送手段201は、反転機構100によって表裏反転した小切手Pを、インクジェットヘッド91の位置まで往路搬送する。なお、搬送手段201による小切手Pの搬送速度は、ほぼ第1速度に等しい。
【0040】
計測手段202は、搬送手段201によって搬送される小切手Pの長尺方向の長さLを計測する。具体的には、計測手段202は、TOFセンサ81による小切手Pの先端部P4を検出した出力と、BOFセンサ82による小切手Pの後端部P5を検出した出力と、に基づいて、当該小切手Pの搬送方向の長さLを計測する。さらに具体的には、計測手段202は、TOFセンサ81による小切手Pの先端部P4を検出した出力と、BOFセンサ82による小切手Pの後端部P5を検出した出力とに基づく小切手Pの搬送時間と、TOFセンサ81とBOFセンサ82の距離Dと、小切手Pの搬送速度と、に基づいて、当該小切手Pの搬送方向の長さLを算出する(すなわち、小切手Pの長さLを計測する)。
【0041】
第1印字手段203は、印字機構90を用いて小切手Pの一面側(裏面)に印字を行う。具体的には、第1印字手段203は、搬送手段201によって搬送された小切手Pを復路搬送しながら、入力された印字データに基づいて、印字機構90を用いて小切手Pの裏面に印字を行う。なお、第1印字手段203は、搬送手段201によって小切手Pを往路搬送しながら印字を行ってもよい。
【0042】
反転判断手段204は、小切手Pの反転の要否を判断する。具体的には、反転判断手段204は、第2印字手段206による印字の有無(すなわち、小切手Pの表面に印字する印字データの有無)に基づいて小切手Pの反転の要否を判断する。反転判断手段204は、第2印字手段206による印字が有り(すなわち小切手Pの裏面および表面に印字する印字データが有り)の場合は、小切手Pの表裏反転が要であると判断する。反転判断手段204は、第2印字手段206による印字が無(すなわち、小切手Pの裏面に印字する印字データは有るが、小切手Pの表面に印字する印字データがない)の場合は、小切手Pの表裏反転が否であると判断する。
【0043】
反転手段205は、小切手Pを、反転機構100内を搬送させる。具体的には、反転手段205は、第1印字手段203によって印字された小切手Pを、反転機構100内を搬送する。反転機構100は、反転手段205によって搬送される小切手Pの表裏を反転する。
【0044】
また、反転手段205は、計測手段202が計測した小切手Pの長さLが所定の長さ(例えば200mm)未満であることを計測した場合、小切手Pを第1速度(例えば1秒間に16インチ(以降「16IPS」という)で搬送し、計測手段202が計測した小切手Pの長さLが所定の長さ(例えば200mm)以上を計測した場合、小切手Pを第1速度より遅い第2速度(例えば1秒間に6インチ(以降「6IPS」という)で搬送する。これは、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合、反転導入口112や開口部111において、小切手Pの搬送方向が急激に変更されるため、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合より小切手Pがジャムを起こし易いため、これを防止するために小切手Pの搬送速度を第2速度にして、小切手Pの搬送速度を遅くする。小切手Pは、搬送速度が遅いと、搬送速度が速いときよりジャムを起こしにくい。
【0045】
また、反転手段205は、反転判断手段204が当該小切手Pの表裏反転が要であると判断した場合に、前記小切手Pを、反転機構100内を搬送させる。また、反転手段205は、第2印字手段206による印字の有無に基づいて反転判断手段204が当該小切手Pの反転が要であると判断した場合に、小切手Pを、反転機構100内を搬送させる。
【0046】
第2印字手段206は、反転機構100によって表裏反転した小切手Pの他面側(表面)に印字機構90を用いて印字を行う。具体的には、第2印字手段206は、反転手段205によって表裏が反転した小切手Pを搬送手段201によって復路搬送しながら、入力された印字データに基づいて、当該小切手Pの他面側(実施形態では表面側)に印字を行う。第2印字手段206は、反転機構100によって表裏反転した小切手Pを、搬送手段201によって往路搬送しながら印字を行ってもよい。
【0047】
ここからは、プリンタ10の制御について説明する。
図8および
図9は、プリンタ10の制御処理を示すフローチャートである。
図8および
図9に示すように、プリンタ10の制御部200は、BOFセンサ82が媒体出入口12から搬入された小切手Pを検出したかを判断する(S11)。小切手Pを検出するまで待機し(S11のNo)、小切手Pを検出した場合には(S11のYes)、搬送手段201は、媒体搬送モータ31を正転させる(S12)。するとフィードローラ42が回転して、搬送手段201は、小切手Pを搬送経路Kの往路を搬送させ、小切手Pを搬入する。
【0048】
続いて制御部200は、TOFセンサ81が小切手Pの先端部P4を検出したかを判断する(S13)。小切手Pの先端部P4を検出するまで待機し(S13のNo)、小切手Pの先端部P4を検出したと判断した場合には(S13のYes)、計測手段202は、小切手Pの搬送時間の計測を開始する(S14)。具体的には計測手段202は、タイマ34を起動して、小切手Pの搬送時間の計測を開始する。
【0049】
次に制御部200は、BOFセンサ82が小切手Pの後端部P5を検出したかを判断する(S15)。BOFセンサ82が小切手Pの後端部P5を検出するまで待機し(S15のNo)、BOFセンサ82が小切手Pの後端部P5を検出したと判断した場合には(S15のYes)、計測手段202は、S14で開始した小切手Pの搬送時間の計測を終了する(S16)。具体的には計測手段202は、タイマ34を停止して、小切手Pの搬送時間の計測を終了する。そして計測手段202は、タイマ34が計測した搬送時間を時間記憶部231に記憶する。
【0050】
次に制御部200は、媒体搬送モータ31を駆動させて小切手Pを所定距離だけ往路を搬送し、その後、媒体搬送モータ31を停止する(S17)。
【0051】
次に計測手段202は、小切手Pの搬送方向の長さLを計測(算出)する(S18)。具体的には、計測手段202は、S14およびS17の間に小切手Pが搬送された時間(時間記憶部231に記憶されている時間)、すなわちタイマ34が計測した時間と、予め定められた小切手Pの搬送速度(実施形態では第1速度)と、距離Dに基づいて、小切手Pの長さLを計測(算出)する。そして計測手段202は、計測した小切手Pの長さLを長さ記憶部232に記憶する(S18)。
【0052】
ここからは、小切手Pを復路搬送しながらMICR文字を読み取る処理を行う。すなわち、搬送手段201は、媒体搬送モータ31を逆転駆動して小切手Pの復路搬送を開始する(S21)。また、制御部200は、MICRヘッド70によるMICR文字の読取りを開始する(S21)。MICR文字の読み取り中の場合、制御部200は、例えば読取中フラグを「1」にセットする。また、制御部200は、媒体搬送モータ31の駆動量に戻づいて、S21の処理以降に小切手Pを搬送した距離を計測する。
【0053】
そして制御部200は、TOFセンサ81が小切手Pを検出しているか否かを判断する(S22)。TOFセンサ81が小切手Pを検出していないと判断した場合には(S22のNo)、制御部200は、読取中フラグをチェックして、制御部200によるMICR文字の読取中かを判断する(S23)。制御部200によるMICR文字の読取中である場合には(S23のYes)、制御部200は、S21の処理を開始してから長さ記憶部232に記憶されている長さLの距離だけ小切手Pを搬送したか否かを判断する(S24)。長さL分の距離まで小切手Pを搬送していない場合には(S24のNo)、制御部200は、小切手Pの搬送を継続する(S25)。すなわち、制御部200は、TOFセンサ81が小切手Pを検出しない場合であっても、制御部200による小切手Pの搬送を停止せずに搬送手段201による小切手Pの搬送を継続する。また、制御部200によるMICR文字の読取りも継続する(S25)。そして制御部200は、S22に戻る。
【0054】
小切手Pに印刷された文字、図形、背景等によって、TOFセンサ81は、TOFセンサ81の設置位置に小切手Pが存在するのに小切手P無しを検出することがある。そのため、S22〜S24によって、MICR文字の読取り中にも拘わらずTOFセンサ81が小切手P無しを検出した場合に、S21の処理から小切手Pを小切手Pの長さLの距離分搬送したかを判断し、小切手Pを長さLの距離を搬送していない場合は、小切手Pの搬送を継続させる処理を行う。
【0055】
一方、小切手Pを長さL分の距離分搬送した場合には(S24のYes)、制御部200は、媒体搬送モータ31を駆動して小切手Pを所定距離だけ復路搬送して駆動を停止する(S26)。そして制御部200は、MICRヘッド70によるMICR文字の読取りを終了する(S27)。また、S27において、制御部200は、読み取ったMICR文字を文字記憶部233に記憶する。
【0056】
なお、S22において、制御部200がTOFセンサ81が小切手Pを検出していると判断した場合には(S22のYes)、S23の判断をすることなくS24の判断を行う。また、S23において、MICRヘッド70によるMICR文字の読取中ではないと判断した場合には(S23のNo)、制御部200は、搬送手段201による小切手Pの搬送を停止する(S29)。
【0057】
なお、制御部200は、小切手Pへの印字中にTOFセンサ81が小切手Pを検出しなくなった場合には、搬送手段201による小切手Pの搬送を停止する(S29)。制御部200は、S29の処理を行った後処理を終了する。
【0058】
ここからは
図9を参照して説明する。S27の処理を実行後、制御部200は、プリンタ10が接続された外部装置(例えばPOS端末)から印字データを受信したかを判断する(S31)。印字データを受信するまで待機し(S31のNo)、印字データを受信したと判断した場合には(S31のYes)、搬送手段201は、媒体搬送モータ31を正転させて小切手Pを引き込み、インクジェットヘッド91による印字位置まで往路を搬送する(S32)。
【0059】
図10は、搬送手段201が小切手Pを引き込んで往路を搬送することを示す図である。
図10に示すように、搬送手段201は、フィードローラ42およびピンチローラ43を回転させ、小切手Pをインクジェットヘッド91に対向する位置まで往路を矢印Y1方向に搬送している。このとき、切替フラッパ131は搬送経路Kから上方に退避した位置に位置しており、小切手Pの搬送に支障を来さない。
【0060】
次に反転判断手段204は、S31で受信した印字データに基づいて、小切手Pの両面に印字を行うか(すなわち、小切手Pの表面にも印字を行うか)を判断する(S33)。両面印字を行うと判断した場合には(S33のYes)、制御部200は、S18において計測し、長さ記憶部232に記憶されている小切手Pの長さLが、所定の長さ以上であるかを判断する(S34)。小切手Pの長さLが所定の長さ未満であると判断した場合には(S34のNo)、制御部200は、所定の長さ未満に対応した第1速度をエリア2432から読み出して、搬送速度部234に設定する(S35)。一方、小切手Pの長さLが所定の長さ以上であると判断した場合には(S34のYes)、制御部200は、所定の長さ以上に対応した第2速度をエリア2432から読み出して、搬送速度部234に設定する(S36)。
【0061】
次に反転手段205は、切替ソレノイド32を駆動して、切替フラッパ131を搬送経路Kと交わる位置に移動させる(S37)。
【0062】
図11は、S37における、切替フラッパ131を搬送経路Kと交わる位置に移動させた状態を示す図である。
図11において、反転手段205は、切替ソレノイド32を駆動して、切替フラッパ131を、搬送経路Kから上方に退避した位置から搬送経路Kと交わる位置に移動させる。この状態で、復路搬送された小切手Pの後端部P5は、切替フラッパ131に当接して、反転導入口112へと導入される。
【0063】
第1印字手段203は、復路を搬送される小切手Pの裏面に対し、印字データに伴う印字を行う(S38)。次に反転手段205は、反転モータ33を駆動して無端ベルト123を回転させ、反転導入口112に導入された小切手Pを、反転機構100内の反転往路Hへと搬送する(S39)。このとき、反転手段205は、搬送速度部234に記憶されている速度で小切手Pを搬送する。すなわち、搬送速度部234に第1速度が記憶されている場合には、反転手段205は、小切手Pを第1速度で搬送する。また、搬送速度部234に第2速度が記憶されている場合には、反転手段205は、小切手Pを第2速度で搬送する。
【0064】
図12は、S39において、反転往路Hに搬送された小切手Pを示す図である。
図12において、無端ベルト123が回転することで、小切手Pの後端部P5が反転往路Hを上方に向けて矢印Y2方向に搬送されている。
図13は、反転往路Hに搬送された小切手Pが反転復路Tへと向かう状態を示す図である。
図13において、無端ベルト123が回転することで、小切手Pは、反転往路Hを矢印Y3方向に上昇し、その後方向を反転して反転復路Tへと搬送される。
【0065】
次に反転手段205は、小切手Pを、反転復路Tへと搬送する。また、搬送手段201は、媒体搬送モータ31を正転させて、小切手Pを往路搬送するようにフィードローラ42とピンチローラ43を回転させる(S40)。
【0066】
図14は、S40において小切手Pを反転復路Tへと搬送する状態を示す図である。
図14において、小切手Pは矢印Y4方向に搬送され、先端部P4は、フィードローラ42とピンチローラ43による挟持から開放され、フリーの状態である。また、
図14において、フィードローラ42とピンチローラ43は、小切手Pを往路搬送する方向に回転する。
【0067】
次に反転手段205は、切替ソレノイド32を駆動して、切替フラッパ131を、搬送経路Kと交わる位置から搬送経路Kから上方に退避した位置に移動させる(S41)。切替フラッパ131を搬送経路Kから上方に退避した位置に移動させることで、反転復路Tを搬送された小切手Pは、再び搬送経路Kを往路方向に搬送される。小切手Pは、反転機構100内を反転往路Hから反転復路Tへと搬送されることで、表裏が反転して搬送経路Kを印字位置まで搬送される。
【0068】
図15は、S40において、表裏反転した小切手Pが再び搬送経路Kを往路方向に搬送された状態を示す図である。
図15において、搬送手段201は、フィードローラ42とピンチローラ43を回転させ、反転復路Tから搬送経路Kに搬送された小切手Pを挟持して、インクジェットヘッド91の方向(矢印Y5方向)へと往路搬送する。
【0069】
次に第2印字手段206は、インクジェットヘッド91を駆動して、印字位置に到着した小切手Pを復路搬送しながら、表面に、S31で受信した印字データに基づく印字を行う(S42)。そして搬送手段201は、表面側に印字した小切手Pを往路搬送して、媒体出入口12から筐体11の外部に排出する(S43)。そして制御部200は、処理を終了する。
【0070】
図17は、表面に印字した小切手Pを、媒体出入口12から筐体11の外部に排出する状態を示す図である。
図17において、搬送手段201は、フィードローラ42とピンチローラ43を逆回転させて、表面に印字を行った小切手Pを矢印Y6方向に搬送して、媒体出入口12から筐体11の外部に排出する。
【0071】
なお、S33において、両面印字を行わないと判断した場合には(S33のNo)、制御部200は、復路を搬送される小切手Pの裏面に対し、印字データに伴う印字を行う(S44)。そしてS43の処理を実行する。
【0072】
このような実施形態の用紙搬送装置40は、長尺上の小切手Pを長尺方向に搬送する搬送手段201と、搬送手段201によって搬送される小切手Pの長尺方向の長さLを計測する計測手段202と、小切手Pを搬送させて表裏を反転する反転機構100と、小切手Pを、反転機構100内を搬送させる反転手段205と、を備え、反転手段205は、計測手段202が小切手Pの長さLが所定の長さ未満であることを計測した場合、当該小切手Pを第1速度で搬送し、計測手段202が小切手Pの長さLが所定の長さ以上を計測した場合、当該小切手Pを第1速度より遅い第2速度で搬送する。
【0073】
このような実施形態の用紙搬送装置40によれば、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合、当該小切手Pを第1速度で搬送し、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合、当該小切手Pを第1速度より遅い第2速度で搬送する。そのため、実施形態の用紙搬送装置40は、ジャムを防止しながら処理時間の短縮化することを可能である。
【0074】
また、このような実施形態のプリンタ10は、長尺上の小切手Pを長尺方向に搬送する搬送手段201と、搬送手段201によって搬送される小切手Pの長尺方向の長さLを計測する計測手段202と、印字機構90を用いて小切手Pの裏面に印字を行う第1印字手段203と、小切手Pを搬送させて表裏を反転する反転機構100と、第1印字手段203で裏面に印字をした小切手Pを、反転機構100内を搬送させる反転手段205と、反転機構100によって表裏反転した小切手Pの表面に印字機構90を用いて印字を行う第2印字手段206と、を備え、反転手段205は、計測手段202が小切手Pの長さLが所定の長さ未満であることを計測した場合、当該小切手Pを第1速度で搬送し、計測手段202が小切手Pの長さLが所定の長さ以上を計測した場合、当該小切手Pを第1速度より遅い第2速度で搬送する。
【0075】
このような実施形態のプリンタ10によれば、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合、当該小切手Pを第1速度で搬送し、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合、当該小切手Pを第1速度より遅い第2速度で搬送する。そのため、実施形態の用紙搬送装置40は、ジャムを防止しながら処理時間の短縮化することを可能である。
【0076】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0077】
例えば、用紙搬送装置40は、プリンタ10のうち、MICRヘッド70、インクジェットヘッド91、サーマルヘッド92、レシート搬送モータ93、通信部35を除く構成が該当するとした。しかしながらこれに限らず、用紙搬送装置40は、小切手Pの長さLを計測する構成、小切手Pの長さLが所定の長さ以上か未満かを判断する構成、小切手Pの表裏を反転し、その際、小切手Pの長さLが所定の長さ未満である場合に反転機構100内を第1速度で搬送し、小切手Pの長さLが所定の長さ以上である場合に反転機構100内を第1速度より遅い第2速度で搬送するための構成を備えていれば、他にどのような構成を備えていてもよい。
【0078】
また、実施形態のプリンタ10は、MICR文字を読み取るための構成を備えているとして説明した。しかしながらこれに限らず、実施形態のプリンタ10は、MICR文字を読み取るための構成を備えていなくてもよい。
【0079】
また、実施形態では、インクジェットヘッド91を、搬送経路Kを挟んでMICRヘッド70と反対側に設けられている。しかしながらこれに限らず、印字機構90とMICRヘッド70とを、搬送経路Kに対して同じ側に設けられていてもよい。
【0080】
また、実施形態では、印字機構90にインクジェットヘッド91を用いた。しかしながらこれに限らず、印字機構90は、インクジェットヘッド91以外のヘッド(例えばワイヤドットヘッド)を用いて小切手Pに印字を行ってもよい。
【0081】
また、実施形態では、小切手Pを単票用紙の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、単票用紙は、例えば手形やチケットのように、小切手P以外であってもよい。
【0082】
また、実施形態では、小切手Pの長さLが所定の長さ未満であるか以上であるかによって、反転機構100内を搬送する速度を第1速度または第2速度に設定するように説明した。しかしながらこれに限らず、小切手Pの長さLを細かく計測し、かつ複数種類の所定の長さを設定し、第1速度、第2速度に加えて第3速度、第4速度、のように、3種類以上の速度で小切手Pを搬送するようにしてもよい。
【0083】
また、実施形態では、第1印字手段203が小切手Pの裏面に印字をし、第2印字手段206が小切手Pの表面に印字をするようにした。しかしながらこれに限らず、第1印字手段203が小切手Pの表面に印字をし、第2印字手段206が小切手Pの裏面に印字をするようにしてもよい。