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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-196372(P2021-196372A)
(43)【公開日】2021年12月27日
(54)【発明の名称】回収装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/12 20060101AFI20211129BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20211129BHJP
【FI】
   G03G21/12
   G03G21/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-99972(P2020-99972)
(22)【出願日】2020年6月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100150304
【弁理士】
【氏名又は名称】溝口 勉
(72)【発明者】
【氏名】林 昌毅
(72)【発明者】
【氏名】植村 聡
【テーマコード(参考)】
2H134
2H270
【Fターム(参考)】
2H134GA01
2H134GB02
2H134JB02
2H134JB06
2H134JB07
2H134KA25
2H134KB12
2H134KB15
2H270LA88
2H270LD03
2H270LD08
2H270LD17
2H270QB03
2H270RA09
2H270RC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】回収容器の満杯状態を事前に警告するタイミングを自由に設定でき、さらに簡易な装置構成で警告状態と満杯状態を検知する。
【解決手段】回収装置(40)は、透光性の回収容器(41)を第1の向きから第2の向きにする載置板(44)と、回収容器の複数の高さに選択的に位置付け可能な発光素子(46)と、回収容器の満杯状態の高さに位置付けられた受光素子(47)と、回収容器を挟んで発光素子及び受光素子にそれぞれ対向する第1、第2の反射部材(48、49)と、発光素子と第1の反射部材を昇降させる昇降機構(54)と、を備えている。回収容器の向きが第2の向きの状態で、回収容器の複数の高さ位置に発光素子から第1の反射部材に向かう光路に平行な複数の通路が形成され、発光素子と第1の反射部材が位置付けられた警告状態の高さまで、廃物が回収されたときに回収容器の向きが第1の向きから第2の向きにされる。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産過程で生じた廃物を回収する透光性の回収容器と、
前記回収容器の向きを第1の向きから第2の向きにする載置板と、
前記回収容器の複数の高さに選択的に位置付け可能な発光素子と、
前記回収容器の満杯状態の高さに位置付けられた受光素子と、
前記回収容器を挟んで前記発光素子に対向する第1の反射部材と、
前記回収容器を挟んで前記受光素子に対向する第2の反射部材と、
前記発光素子と前記第1の反射部材を昇降させる昇降機構と、を備え、
前記発光素子から前記受光素子に向かう光路が前記第1の反射部材及び前記第2の反射部材に折り返され、
前記回収容器の向きが第2の向きの状態で、前記回収容器の複数の高さ位置には、前記発光素子から前記第1の反射部材に向かう光路に平行な複数の通路が形成され、
前記昇降機構に前記発光素子と前記第1の反射部材が位置付けられた高さが、前記回収容器が満杯状態になる前の警告状態の高さであり、
前記回収容器に警告状態まで廃物が回収されたときに、前記載置板によって前記回収容器の向きが第1の向きから第2の向きにされることを特徴とする回収装置。
【請求項2】
前記受光素子の受光量に基づき前記回収容器の警告状態及び満杯状態を判定する判定部を備え、
前記判定部には第1の閾値と第1の閾値よりも大きな第2の閾値が設定され、前記受光素子が第1の閾値以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化したときに、前記判定部が前記回収容器を警告状態と判定し、前記受光素子が第2の閾値以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化したときに、前記判定部が前記回収容器を満杯状態と判定することを特徴とする請求項1に記載の回収装置。
【請求項3】
前記判定部に前記回収容器が警告状態と判定された場合に、前記受光素子が非受光状態になったときの前記発光素子及び前記第1の反射部材の高さに基づき前記回収容器の残容量を推定する推定部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の回収装置。
【請求項4】
生産過程で生じた廃物を回収する透光性の回収容器と、
前記回収容器の向きを第1の向きから第2の向きにする載置板と、
前記回収容器の満杯状態の高さに位置付けられた発光素子と、
前記回収容器の複数の高さに選択的に位置付け可能な受光素子と、
前記回収容器を挟んで前記発光素子に対向する第1の反射部材と、
前記回収容器を挟んで前記受光素子に対向する第2の反射部材と、
前記受光素子と前記第2の反射部材を昇降させる昇降機構と、を備え、
前記発光素子から前記受光素子に向かう光路が前記第1の反射部材及び前記第2の反射部材に折り返され、
前記回収容器の向きが第2の向きの状態で、前記回収容器の複数の高さ位置には、前記第2の反射部材から前記受光素子に向かう光路に平行な複数の通路が形成され、
前記昇降機構に前記受光素子と前記第2の反射部材が位置付けられた高さが、前記回収容器が満杯状態になる前の警告状態の高さであり、
前記回収容器に警告状態まで廃物が回収されたときに、前記載置板によって前記回収容器の向きが第1の向きから第2の向きにされることを特徴とする回収装置。
【請求項5】
シートに対して画像を形成する画像形成部と、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回収装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回収装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、画像形成時に生じた廃トナーを回収する回収装置が設けられている。この種の廃トナーの回収装置として、光学センサーによって回収容器の満杯状態を検知して、回収容器の交換時期を知らせるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。回収容器の満杯状態の検知時に即座に画像形成が禁止されると、継続中の画像形成が不意に中断されるという不具合が生じる。このため、廃トナーの回収装置として、満杯状態に近いニアフル状態を検知して、満杯状態になる前に回収容器の交換時期を知らせるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−226443号公報
【特許文献2】特開平4−338993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に記載の回収装置のように、ニアフル状態を基準にして回収容器の満杯状態が予測されると、回収容器の空きスペースを使い切る前に回収容器の交換が促される場合がある。この場合、ニアフル状態と満杯状態を検知する構成が考えられる。ユーザーによって回収容器の準備期間が異なるため、ニアフル状態で警告が欲しいユーザーもいれば、ニアフル状態よりも早い段階で警告が欲しいユーザーもいる。この問題の解決に多数のセンサーを用いると装置構成が複雑化する。このような不具合は、画像形成装置に限らず、他の生産装置において生産過程で生じた廃物を回収する場合にも生じ得る。
【0005】
そこで、本発明は、回収容器の満杯状態を事前に警告するタイミングを自由に設定でき、さらに簡易な装置構成で警告状態と満杯状態を検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の回収装置は、生産過程で生じた廃物を回収する透光性の回収容器と、前記回収容器の向きを第1の向きから第2の向きにする載置板と、前記回収容器の複数の高さに選択的に位置付け可能な発光素子と、前記回収容器の満杯状態の高さに位置付けられた受光素子と、前記回収容器を挟んで前記発光素子に対向する第1の反射部材と、前記回収容器を挟んで前記受光素子に対向する第2の反射部材と、前記発光素子と前記第1の反射部材を昇降させる昇降機構と、を備え、前記発光素子から前記受光素子に向かう光路が前記第1の反射部材及び前記第2の反射部材に折り返され、前記回収容器の向きが第2の向きの状態で、前記回収容器の複数の高さ位置には、前記発光素子から前記第1の反射部材に向かう光路に平行な複数の通路が形成され、前記昇降機構に前記発光素子と前記第1の反射部材が位置付けられた高さが、前記回収容器が満杯状態になる前の警告状態の高さであり、前記回収容器に警告状態まで廃物が回収されたときに、前記載置板によって前記回収容器の向きが第1の向きから第2の向きにされる。
【0007】
前記回収装置は、前記受光素子の受光量に基づき前記回収容器の警告状態及び満杯状態を判定する判定部を備え、前記判定部には第1の閾値と第1の閾値よりも大きな第2の閾値が設定され、前記受光素子が第1の閾値以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化したときに、前記判定部が前記回収容器を警告状態と判定し、前記受光素子が第2の閾値以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化したときに、前記判定部が前記回収容器を満杯状態と判定してもよい。
【0008】
前記回収装置は、前記判定部に前記回収容器が警告状態と判定された場合に、前記受光素子が非受光状態になったときの前記発光素子及び前記第1の反射部材の高さに基づき前記回収容器の残容量を推定する推定部を備えていてもよい。
【0009】
本発明の他態様の回収装置は、生産過程で生じた廃物を回収する透光性の回収容器と、前記回収容器の向きを第1の向きから第2の向きにする載置板と、前記回収容器の満杯状態の高さに位置付けられた発光素子と、前記回収容器の複数の高さに選択的に位置付け可能な受光素子と、前記回収容器を挟んで前記発光素子に対向する第1の反射部材と、前記回収容器を挟んで前記受光素子に対向する第2の反射部材と、前記受光素子と前記第2の反射部材を昇降させる昇降機構と、を備え、前記発光素子から前記受光素子に向かう光路が前記第1の反射部材及び前記第2の反射部材に折り返され、前記回収容器の向きが第2の向きの状態で、前記回収容器の複数の高さ位置には、前記第2の反射部材から前記受光素子に向かう光路に平行な複数の通路が形成され、前記昇降機構に前記受光素子と前記第2の反射部材が位置付けられた高さが、前記回収容器が満杯状態になる前の警告状態の高さであり、前記回収容器に警告状態まで廃物が回収されたときに、前記載置板によって前記回収容器の向きが第1の向きから第2の向きにされる。
【0010】
本発明の一態様の画像形成装置は、シートに対して画像を形成する画像形成部と、上記の回収装置と、を備えている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、回収容器が第1の向きの状態で、回収容器が満杯状態になる前の警告状態が検知可能になる。回収容器が警告状態になると、回収容器が第1の向きから第2の向きになることで、回収容器に形成された通路によって検知光の光路が確保されて回収容器の満杯状態が検知可能になる。このように、一組の発光素子と受光素子を用いた簡易な装置構成で、回収容器の警告状態と満杯状態を検知することができる。また、回収容器の警告状態の高さレベルをユーザーが選択可能であり、満杯状態を事前に警告するタイミングをユーザー毎に自由に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態のプリンターの模式図である。
図2A】本実施形態の回転装置の正面模式図である。
図2B】本実施形態の回転装置の側面模式図である。
図3A】本実施形態の警告状態がレベル1に設定された回転装置の模式図である。
図3B】本実施形態の警告状態がレベル2に設定された回転装置の模式図である。
図3C】本実施形態の警告状態がレベル3に設定された回転装置の模式図である。
図4】本実施形態のフェーズ1からフェーズ3までの動作遷移図である。
図5】本実施形態のフェーズ4からフェーズ5までの動作遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、回収装置を適用した画像形成装置について説明する。なお、以下の説明では、画像形成装置としてプリンターを例示して説明する。図1は、本実施形態のプリンターの模式図である。各図に適宜付される矢印Fr、Re、U、Loは、それぞれプリンターの前側、後側、上側、下側を示している。
【0014】
図1に示すように、プリンター1は、各種機器が収容された箱型形状のハウジング10を備えている。ハウジング10の下部にはシート束がセットされる給紙カセット11が収容され、ハウジング10の上部には画像形成済みのシートが積み重ねられる排紙トレイ12が設けられている。排紙トレイ12の下方にはトナーを貯留したトナーコンテナ13がトナーの色(例えば、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色)毎に着脱可能にセットされている。複数のトナーコンテナ13の下方には、左右一対のローラー14、15に掛け渡された中間転写ベルト16が設けられている。
【0015】
中間転写ベルト16の下側に沿って、トナーの色毎に画像形成部17が左右一列に設けられている。各画像形成部17には中間転写ベルト16に転接する感光体ドラム21が回転可能に設けられており、感光体ドラム21の周囲には帯電器22と、現像器23と、一時転写部24と、クリーニング装置25と、徐電器26とが一次転写のプロセス順に配置されている。クリーニング装置25には回収装置40(図2A参照)が接続されている。各現像器23には不図示の供給路を通じてトナーコンテナ13からトナーが供給され、回収装置40には不図示の排出路を通じて各クリーニング装置25から廃物として廃トナーが排出される。
【0016】
各画像形成部17の下方には、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)によって構成される露光装置18が設けられている。ハウジング10内の右側部には、複数のローラーによって給紙カセット11から排紙トレイ12に向かうシートの搬送経路Lが形成されている。搬送経路Lの上流端(下端)には給紙部31が設けられ、搬送経路Lにおいて給紙部31よりも下流には中間転写ベルト16の右端側に二次転写部32が設けられている。搬送経路Lにおいて二次転写部32の下流には定着装置33が設けられ、搬送経路Lの下流端(上端)には排紙口34が設けられている。
【0017】
プリンター1の画像形成時には、帯電器22によって感光体ドラム21の表面が帯電された後、露光装置18からのレーザー光によって感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。次に、現像器23から感光体ドラム21の表面の静電潜像にトナーが付着されてトナー像が形成され、感光体ドラム21の表面から中間転写ベルト16の表面にトナー像が一次転写される。各画像形成部17において各色のトナー像が中間転写ベルト16に一次転写されることで、中間転写ベルト16の表面にフルカラーのトナー像が形成される。なお、感光体ドラム21に残留した廃トナーと電荷は、クリーニング装置25と徐電器26によって除去される。
【0018】
一方で、給紙部31によって給紙カセット11又は手差しトレイ(不図示)からシートが取り込まれ、上記の画像形成動作にタイミングを合わせて二次転写部32に向けてシートが搬送される。二次転写部32において中間転写ベルト16の表面からシートの表面にフルカラーのトナー像が二次転写され、二次転写部32の下流の定着装置33に向けて転写済みのシートが搬送される。定着装置33においてシートにトナー像が定着され、定着済みのシートが排紙口34から排紙トレイ12上に排出される。このように、シートに転写されたトナー像が定着装置33を通過することによってシートの表面に画像が形成される。
【0019】
このような画像形成時には、回収装置40の廃トナータンク41(図2A参照)に廃トナーが回収されており、廃トナータンク41の交換時にはタンク内の空きスペースを使い切ることが望ましい。また、廃トナータンク41の交換前に新たな廃トナータンク41を準備する必要があるが、ユーザーによって新たな廃トナータンク41を準備に要する期間が異なる。そこで、回収装置40では、1つのセンサーによって廃トナータンク41の満杯状態と満杯状態になる前の警告状態を検知可能にし、さらに警告状態の高さレベルをユーザーが自由に設定可能にしている。
【0020】
図2A及び図2Bを参照して、回収装置の詳細構成について説明する。図2Aは、本実施形態の回転装置の正面模式図である。図2Bは、本実施形態の回転装置の側面模式図である。
【0021】
図2A及び図2Bに示すように、回収装置40には、画像形成時に生じた廃トナーを回収する回収容器として廃トナータンク41が設けられている。廃トナータンク41は透光性樹脂等によって略筒状に形成されており、廃トナータンク41の上部には廃トナーの回収口42が形成されている。回収口42からタンク内に廃トナーが入り、廃トナータンク41に廃トナーが徐々に蓄積される。廃トナータンク41が透光性を有しているため、廃トナータンク41に廃トナーが十分に蓄積されるまでは、廃トナータンク41によって検知光の光路Pが遮られることがない。
【0022】
廃トナータンク41には、複数の高さH1−H3を超えて、廃トナーが満杯状態の高さH4になるまで廃トナーが蓄積される。高さH1とは廃トナータンク41に十分な空きスペースがある状態まで廃トナーが蓄積されたときの廃トナーの高さである。高さH2とは廃トナータンク41に空きスペースがある状態まで廃トナーが蓄積されたときの廃トナーの高さである。高さH3とは廃トナータンク41に廃トナーが満杯状態に近いニアフル状態まで蓄積されたときの廃トナーの高さである。満杯状態の高さH4とは廃トナータンク41に廃トナーが満杯状態まで蓄積されたときの廃トナーの高さである。廃トナータンク41の側壁には、高さH1−H3に凹溝43a−43cが形成されている。
【0023】
廃トナータンク41は載置板44上に載置されており、載置板44には駆動モータ45が連結されている。駆動モータ45によって載置板44が回転されると、載置板44上の廃トナータンク41向きが第1の向きから第2の向きにされる。第2の向きは、第1の向きから廃トナータンク41が90度回転した向きである。より詳細には、第1の向きは、廃トナータンク41の凹溝43a−43cの延在方向と検知光の光路Pが直交する向きである(図2A参照)。第2の向きは、廃トナータンク41の凹溝43a−43cの延在方向と検知光の光路Pが平行になる向きである(図5のフェーズ4参照)。
【0024】
回収装置40には、廃トナーの回収量を検知する光学センサーとして、一組の発光素子46と受光素子47が設けられている。発光素子46は廃トナータンク41の高さH1−H3に選択的に位置付けられ、受光素子47は廃トナータンク41の満杯状態の高さH4に位置付けられている。廃トナータンク41の発光素子46と同じ高さには、廃トナータンク41を挟んで発光素子46に対向する第1の反射部材48が設けられている。さらに、廃トナータンク41の受光素子47と同じ高さには、廃トナータンク41を挟んで受光素子47に対向する第2の反射部材49が設けられている。
【0025】
また、回収装置40には、発光素子46及び第1の反射部材48を高さH1−H3の間で一体的に上昇させるモータ駆動の昇降機構54が設けられている。昇降機構54によって発光素子46及び第1の反射部材48が位置付けられた高さが、廃トナータンク41が満杯状態になる前の警告状態の高さとして設定される。ユーザーによって警告状態がレベル1−3の3段階に設定可能であり、発光素子46及び第1の反射部材48が高さH1のときに警告状態がレベル1、高さH2のときに警告状態がレベル2、高さH3のときに警告状態がレベル3に設定される。
【0026】
発光素子46から第1の反射部材48に向けて検知光が出射されると、廃トナータンク41を通過した検知光が第1の反射部材48から第2の反射部材49に向けて反射される。そして、第2の反射部材49から受光素子47に向けて検知光が反射されて、廃トナータンク41を通過した検知光が受光素子47によって受光される。このように、廃トナータンク41の警告状態の高さ位置と廃トナータンク41の満杯状態の高さ位置を検知光が横断するように、発光素子46から受光素子47に向かう検知光の光路Pが第1、第2の反射部材48、49に折り返されている。
【0027】
廃トナータンク41が第1の向きの状態で(図2A参照)、廃トナータンク41の凹溝43a−43cの延在方向が発光素子46から第1の反射部材48に向かう検知光の光路Pに直交している。発光素子46から第1の反射部材48に向かう検知光が廃トナータンク41の内側を通るため、廃トナータンク41に警告状態の高さ(図では高さH3)まで廃トナーが蓄積されると、廃トナータンク41の内側の廃トナーによって検知光が遮られる。受光素子47が非受光状態になることで、廃トナータンク41の警告状態が検知されるが、廃トナータンク41の満杯状態が検知できない。
【0028】
廃トナータンク41が第2の向きの状態で(図5のフェーズ4参照)、廃トナータンク41の凹溝43a−43cによって発光素子46から第1の反射部材48に向かう検知光の光路Pに平行な複数の通路が形成されている。発光素子46から第1の反射部材48に向かう検知光が廃トナータンク41の外側の凹溝43cを通るため、廃トナータンク41の警告状態の高さH3まで廃トナーが蓄積されても、廃トナータンク41の内側の廃トナーによって検知光が遮られることがない。廃トナータンク41の警告状態の検知後に、再び受光素子47の受光量が非受光状態になることで、廃トナータンク41の満杯状態が検知される。
【0029】
回収装置40には、装置各部を統括制御する制御部51が設けられている。制御部51には、廃トナータンク41の警告状態及び満杯状態を判定する判定部52と、警告状態と判定されたときに廃トナータンク41の残容量を推定する推定部53が設けられている。上記したように、廃トナータンク41の警告状態及び満杯状態のいずれの状態の場合にも、廃トナーによって検知光が遮られて受光素子47の受光量が非受光状態になる。このため、判定部52は、廃トナータンク41の警告状態と満杯状態を区別するために、廃トナータンク41の警告状態直前の受光量と満杯状態直前の受光量の違いを利用している。
【0030】
警告状態直前には廃トナータンク41の向きが第1の向きである(図2A参照)。発光素子46と第1の反射部材48の間では検知光が廃トナータンク41の側壁を2回通過し、第2の反射部材49と受光素子47の間では検知光が廃トナータンク41の側壁を2回通過する。満杯状態直前には廃トナータンク41の向きが第2の方向である(図5のフェーズ4参照)。発光素子46と第1の反射部材48の間では検知光がタンク外側の凹溝43a−43cのいずれかを通り、第2の反射部材49と受光素子47の間では検知光が廃トナータンク41の側壁を2回通過している。このため、警告状態直前の受光量よりも満杯状態直前の受光量が大きい。
【0031】
判定部52には、第1の閾値と第1の閾値よりも大きな第2の閾値が設定されている。受光素子47が第1の閾値以上かつ第2の閾値未満の受光量の受光状態から非受光状態に変化したときに、判定部52によって廃トナータンク41が警告状態と判定される。受光素子47が第2の閾値以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化したときに、判定部52によって廃トナータンク41が満杯状態と判定される。受光素子47が受光状態から非受光状態に変化したときの受光素子47の受光量の落差によって、廃トナータンク41の警告状態と満杯状態が区別されている。
【0032】
推定部53は、判定部52に廃トナータンク41が警告状態と判定された場合に、受光素子47が非受光状態になったときの発光素子46及び第1の反射部材48の高さに基づき廃トナータンク41の残容量を推定する。例えば、発光素子46及び第1の反射部材48が高さH1のときに廃トナータンク41の残容量が60%、高さH2のときに廃トナータンク41の残容量が40%、高さH3のときに廃トナータンク41の残容量が20%と推定される。また、推定部53によって廃トナータンク41の各残容量で満杯状態までに印字可能な枚数が推定される。
【0033】
廃トナータンク41に警告状態まで廃トナーが回収されたときに、制御部51によって駆動モータ45が駆動されて、載置板44の回転によって廃トナータンク41向きが第1の向きから第2の向きにされる。同時に、制御部51によってプリンター1のディスプレイに新たな廃トナータンク41の準備を促すメッセージ、廃トナータンク41の残容量及び印字可能枚数が表示される。廃トナータンク41の満杯状態になったときに、制御部51によって画像形成部17(図1参照)によるシートに対する画像形成が禁止される。同時に、制御部51によってプリンター1のディスプレイに廃トナータンク41の交換を促すメッセージが表示される。
【0034】
なお、制御部51の各部は、プロセッサを用いてソフトウェアによって実現されてもよいし、集積回路等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。プロセッサを用いる場合には、プロセッサがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することで各種処理が実施される。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)が使用される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体によって構成されている。
【0035】
図3A図3Cを参照して、回転装置の警告状態のレベル設定について説明する。図3A図3Cは、本実施形態の警告状態がレベル1−3に設定された回転装置の模式図である。
【0036】
図3Aに示すように、廃トナータンク41の警告状態がレベル1のときには、発光素子46及び第1の反射部材48が高さH1に位置付けられている。この警告状態の高さH1は満杯状態の高さH4から大きく離れており、廃トナータンク41に廃トナーが蓄積されて、廃トナータンク41が警告状態になってから満杯状態になるまでの期間が長い。よって、十分に余裕をもって新たな廃トナータンク41を準備することができる。また、廃トナータンク41が警告状態になると、例えば、画像形成装置のディスプレイに「残容量60% およそ 3000枚印字可能」と表示される。
【0037】
図3Bに示すように、廃トナータンク41の警告状態がレベル2のときには、発光素子46及び第1の反射部材48が高さH2に位置付けられている。この警告状態の高さH2は高さH1よりも満杯状態の高さH4に近づけられ、廃トナータンク41に廃トナーが蓄積されて、廃トナータンク41が警告状態になってから満杯状態になるまでの期間が2番目に短い。よって、少し余裕をもって新たな廃トナータンク41を準備することができる。また、廃トナータンク41が警告状態になると、例えば、画像形成装置のディスプレイに「残容量40% およそ 2000枚印字可能」と表示される。
【0038】
図3Cに示すように、廃トナータンク41の警告状態がレベル3のときには、発光素子46及び第1の反射部材48が高さH3に位置付けられている。この警告状態の高さH3は満杯状態の高さH4に最も近づけられ、廃トナータンク41に廃トナーが蓄積されて、廃トナータンク41が警告状態になってから満杯状態になるまでの期間が最も短い。よって、確実にニアフル状態になってから新たな廃トナータンク41を準備することができる。また、廃トナータンク41が警告状態になると、例えば、画像形成装置のディスプレイに「残容量20% およそ 1000枚印字可能」と表示される。
【0039】
図4及び図5を参照して、回転装置の動作について説明する。図3は、本実施形態のフェーズ1からフェーズ3までの動作遷移図である。図4は、本実施形態のフェーズ4からフェーズ5までの動作遷移図である。なお、ここでは、警告状態がレベル3に設定されて、発光素子及び第1の反射部材が高さH3に位置付けられた一例について説明する。
【0040】
図4のフェーズ1に示すように、初期状態では廃トナータンク41の向きが第1の向きになっている。すなわち、発光素子46から第1の反射部材48に向かう検知光の光路Pと廃トナータンク41の凹溝43cの延在方向が直交している。廃トナータンク41には廃トナーWが蓄積されていないため、廃トナータンク41によって検知光が遮られない。発光素子46から出射された検知光が、廃トナータンク41、第1、第2の反射部材48、49を介して受光素子47に受光される。検知光が廃トナータンク41の側壁を通過することで、受光素子47の受光量が第1の閾値Th1以上かつ第2の閾値Th2未満になっている。
【0041】
図4のフェーズ2に示すように、廃トナータンク41に廃トナーWが徐々に蓄積されて、警告状態の高さH3(ニアフル状態の高さ)に廃トナーWの上面が近づけられる。廃トナーWの上面が警告状態の高さH3に到達していないため、廃トナータンク41の廃トナーWによって検知光が遮られない。発光素子46から出射された検知光が、廃トナータンク41、第1、第2の反射部材48、49を介して受光素子47に検知光が受光される。フェーズ1と同様に、検知光が廃トナータンク41の側壁を通過することで、受光素子47の受光量が第1の閾値Th1以上かつ第2の閾値Th2未満になっている。
【0042】
図4のフェーズ3に示すように、廃トナータンク41に廃トナーWがさらに蓄積されて、警告状態の高さH3に廃トナーWの上面が到達する。発光素子46から出射された検知光が廃トナータンク41の廃トナーWに遮られる。受光素子47が第1の閾値Th1以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化するため、判定部52(図2A参照)によって廃トナータンク41が警告状態であると判定される。載置板44が90度回転して廃トナータンク41の向きが第1の向きから第2の向きにされ、新たな廃トナータンク41の準備を促すメッセージ、残容量、印字可能枚数がプリンター1のディスプレイに表示される。
【0043】
図5のフェーズ4に示すように、警告状態では廃トナータンク41の向きが第2の向きに切り替わっている。これにより、発光素子46から第1の反射部材48に向かう検知光の光路Pが廃トナータンク41の凹溝43cによって確保される。廃トナータンク41の凹溝43cを検知光が通過するため、廃トナータンク41の廃トナーWによって検知光が遮られない。発光素子46から出射された検知光が、廃トナータンク41、第1、第2の反射部材48、49を介して受光素子47に受光される。検知光が廃トナータンク41の凹溝43cを通過することで、受光素子47の受光量が第2の閾値Th2以上になっている。
【0044】
図5のフェーズ5に示すように、廃トナータンク41に廃トナーWがさらに蓄積されて、満杯状態の高さH4に廃トナーWの上面が到達する。発光素子46から出射された検知光が廃トナータンク41の廃トナーWに再び遮られる。受光素子47が第2の閾値Th2以上の受光量の受光状態から非受光状態に変化するため、判定部52によって廃トナータンク41が満杯状態であると判定される。画像形成部17(図1参照)によるシートに対する画像形成が禁止され、プリンター1のディスプレイに廃トナータンク41の交換を促すメッセージが表示される。
【0045】
以上、本実施形態によれば、廃トナータンク41が第1の向きの状態で、廃トナータンク41が満杯状態になる前の警告状態が検知可能になる。廃トナータンク41が警告状態になると、廃トナータンク41が第1の向きから第2の向きになることで、凹溝43a−43cによって検知光の光路が確保されて廃トナータンク41の満杯状態が検知可能になる。このように、一組の発光素子46と受光素子47を用いた簡易な装置構成で、廃トナータンク41の警告状態と満杯状態を検知することができる。満杯状態の検知によって廃トナータンク41を適切に使い切ることができ、ニアフル状態の検知によって事前に新たな廃トナータンク41を準備することができる。また、回収容器の警告状態の高さレベルをユーザーが選択可能であり、満杯状態を事前に警告するタイミングを自由に設定することができる。
【0046】
なお、各実施形態では、回収装置を画像形成装置に適用した一例について説明したが、生産過程で廃物を生じさせる他の生産装置に回収装置を適用することができる。例えば、加工装置や清掃装置等に回収装置を適用して、加工装置や清掃装置等から排出された粉塵や廃液等を回収装置に回収させることができる。よって、廃物は、廃トナーに限定されず、粉塵、廃液等の生産過程で発生する廃棄対象になるものであればよい。また、回収容器は、廃トナータンクだけでなく、廃液タンクや集塵ボックス等の廃物を収容可能な形状であればよい。
【0047】
また、各実施形態では、廃トナータンクの側壁の複数の凹溝によって、発光素子から第1の反射部材に向かう光路に平行な複数の通路が形成されたが、廃トナータンクの側壁の複数の通路の構成は特に限定されない。例えば、廃トナータンクを横切る複数の管路によって、発光素子から第1の反射部材に向かう光路に平行な複数の通路が形成されてもよい。
【0048】
また、各実施形態では、複数の高さに発光素子が選択的に位置付けられ、満杯状態の高さに受光素子が位置付けられたが、満杯状態の高さに発光素子が位置付けられ、複数の高さに受光素子が選択的に位置付けられてもよい。この場合、第1の反射部材が発光素子と同じ高さに位置付けられ、第1の反射部材が発光素子に廃トナータンクを挟んで対向し、第2の反射部材が受光素子と同じ高さに位置付けられ、第2の反射部材が受光素子に廃トナータンクを挟んで対向する。発光素子から受光素子に向かう光路が第1の反射部材及び第2の反射部材に折り返されている。廃トナータンクの向きが第2の向きの状態で、廃トナータンクの複数の高さ位置には第2の反射部材から受光素子に向かう光路に平行な複数の凹溝(通路)が形成されている。昇降機構に受光素子と第2の反射部材が位置付けられた高さが、廃トナータンクが満杯状態になる前の警告状態の高さになり、廃トナータンクが警告状態になったときに、載置板によって廃トナータンクの向きが第1の向きから第2の向きにされる。このような構成であっても、上記した各実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0049】
また、各実施形態では、画像形成装置としてプリンターを例示したが、画像形成装置は、コピー機及びファクシミリの他、プリント機能、コピー機能及びファックス機能等を複合的に備えた複合機でもよい。
【0050】
また、各実施形態において、シートは、画像の形成対象となるシート状のものであればよく、例えば、普通紙、コート紙、トレーシングペーパー、OHP(Over Head Projector)シートでもよい。
【0051】
なお、本実施形態を説明したが、他の実施形態として、上記実施形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
【0052】
また、本発明の技術は上記の実施形態に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方によって実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
【符号の説明】
【0053】
1 :プリンター(画像形成装置)
17 :画像形成部
40 :回収装置
41 :廃トナータンク(回収容器)
43a−43c:凹溝(通路)
44 :載置板
46 :発光素子
47 :受光素子
48 :第1の反射部材
49 :第2の反射部材
52 :判定部
53 :推定部
54 :昇降機構
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5