【解決手段】本実施の形態に係る出荷期限管理装置は、商品毎に、出荷基準を規定したマスタと、商品、ロット番号、有効期限又は消費期限を含む入荷データを入力する入荷入力手段と、前記入荷データの商品の各ロット番号について、有効期限又は消費期限と、当該商品をキーとしてマスタから取得した出荷基準とに基づいて、出荷基準日を算出する出荷基準日算出手段と、所定の処理の際に、商品の各ロット番号について出荷基準日をチェックするチェック手段と、を備えている。
前記チェック手段は、受注入力又は売上入力の際に、商品の各ロット番号について、出荷日が算出した出荷基準日を超えている場合にはエラーを出力することを特徴とする請求項1に記載の出荷期限管理装置。
前記チェック手段は、在庫引当の際に、在庫を参照して、出荷日が算出した出荷基準日を超えている商品のロット番号については引当対象外とし、出荷日が算出した出荷基準日を超えていない商品のロット番号を引き当てることを特徴とする請求項1に記載の出荷期限管理装置。
前記チェック手段は、在庫照会又は在庫一覧出力の際に、算出した出荷基準日で抽出又は抽出条件の1つに使用することを特徴とする請求項1に記載の出荷期限管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、商品/ロット毎の有効期限/消費期限から自動的に出荷期限を算出し、出荷期限越えとなる出荷を防止することに関して何等記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、商品/ロット毎の有効期限/消費期限から自動的に出荷期限を算出し、出荷期限越えとなる出荷を防止することが可能な出荷期限管理装置、出荷期限管理方法、及び出荷期限管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記憶部及び制御部を備えた出荷期限管理装置であって、前記記憶部は、商品毎に、出荷基準を規定したマスタを備え、前記制御部は、商品、ロット番号、有効期限又は消費期限を含む入荷データを入力する入荷入力手段と、前記入荷データの商品の各ロット番号について、有効期限又は消費期限と、当該商品をキーとしてマスタから取得した出荷基準とに基づいて、出荷基準日を算出する出荷基準日算出手段と、所定の処理の際に、商品の各ロット番号について出荷基準日をチェックするチェック手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記チェック手段は、受注入力又は売上入力の際に、商品の各ロット番号について、出荷日が算出した出荷基準日を超えている場合にはエラーを出力することにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記チェック手段は、在庫引当の際に、在庫を参照して、出荷日が算出した出荷基準日を超えている商品のロット番号については引当対象外とし、出荷日が算出した出荷基準日を超えていない商品のロット番号を引き当てることにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記チェック手段は、在庫照会又は在庫一覧出力の際に、算出した出荷基準日で抽出又は抽出条件の1つに使用することにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記出荷基準は、月及び/又は日で規定されており、
出荷基準日は、有効期限又は消費期限の日付から出荷基準の月及び/又は日を引いた日付で算出することにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様によれば、前記商品は、薬品又は食品であることにしてもよい。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置で実行される出荷期限管理方法であって、前記記憶部は、商品毎に、出荷基準を規定したマスタを備え、前記制御部において実行される、商品、ロット番号、有効期限又は消費期限を含む入荷データを入力する入荷入力手段と、前記入荷データの商品の各ロット番号について、有効期限又は消費期限と、当該商品をキーとしてマスタから取得した出荷基準とに基づいて、出荷基準日を算出する出荷基準日算出工程と、所定の処理の際に、商品の各ロット番号について出荷基準日をチェックするチェック工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための有効期限算出プログラムであって、前記記憶部は、商品毎に、出荷基準を規定したマスタを備え、前記制御部において、商品、ロット番号、有効期限又は消費期限を含む入荷データを入力する入荷入力手段と、前記入荷データの商品の各ロット番号について、有効期限又は消費期限と、当該商品をキーとしてマスタから取得した出荷基準とに基づいて、出荷基準日を算出する出荷基準日算出工程と、所定の処理の際に、商品の各ロット番号について出荷基準日をチェックするチェック工程と、を実行させるための出荷期限管理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、商品/ロット毎の有効期限/消費期限から自動的に出荷期限を算出し、出荷期限越えとなる出荷を防止することが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る出荷期限管理装置、出荷期限管理方法、及び出荷期限管理プログラムの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
例えば、一般的に錠剤等の安定性が高い固形物の薬品は有効期限が長く同様に出荷基準が広いが、液状で安定性が低く有効期限が短い薬品は出荷基準も狭いといったように商品毎に出荷基準が異なる。
【0018】
例えば、食品の場合は、三分の一ルール等、商品を消費する期限だけではなく、消費の期限から遡った日付での出荷の制限も業務上は必要になるが、人の判断や属人化のリスクだけでなく、期限越えの出荷に伴う重大なクレームのリスクが存在していた。
【0019】
ここで、「有効期限」と「出荷期限」について、詳細に説明する。「有効期限」に関して、一般的に、医薬品や試験薬品は有効期限が定められており、メーカーや自社で生産した際に発行される。各商品/ロット毎の有効期限を管理し、有効期限毎の在庫管理や有効期限毎の受注への出荷引当管理が求められる。
【0020】
「出荷基準」に関して、有効期限切れの薬品(商品)の出荷は絶対に発生させてはならないが、有効期限を超えていなければ必ずしも出荷して良いということは無く、有効期限が近い商品についても同様に出荷できないよう出荷の基準(有効期限から見て何日前迄は出荷可能か)を管理する必要がある。
【0021】
そこで、本実施の形態では、商品/ロット毎の有効期限から自動的に出荷期限を算出し、出荷期限越えとなる出荷を防止する。これにより、誤出荷、クレームの防止、また、商品/ロット毎の出荷期限日を分析できることにより、売り切り商品の策定や販売計画の立案に繋げることが可能となる。
【0022】
本発明は、医薬品や試験薬品に限られるものではなく、食品等の各種商品に適用可能である。例えば、食品においては、有効期限を消費期限に置き換えて適用が可能である。
【0023】
[2.構成]
本実施形態に係る出荷期限管理装置100の構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、出荷期限管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0024】
出荷期限管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、出荷期限管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0025】
出荷期限管理装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。出荷期限管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0026】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、出荷期限管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、出荷期限管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0027】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。また、「出力」とは、出力装置114のモニタに表示することや出力装置114のプリンタで印刷することを含む。また、モニタ114に表示される情報に対して入力装置112等でユーザが操作等をすることを、「UIを介したユーザ操作」と記載する場合がある。
【0028】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0029】
記憶部106は、商品マスタ106aと、データファイル106bを格納する。
図2は、商品マスタ106aの構成例を示す図である。
【0030】
商品マスタ106aは、
図2に示すように、商品と、有効期限に対する出荷基準(例えば、月と日で指定)とを関連づけた登録したテーブル等で構成することができる。出荷基準日は、商品の入荷時の有効期限から、出荷基準の「月」の数分引いた年月かつ出荷基準「日」を引いた日付を出荷基準日として算出することができる。同図に示す例では、1行目は、商品「商品A」、出荷基準の月「1」及び日「0」、2行目は、商品「商品B」、出荷基準の月「1」及び日「15」となっている。
【0031】
データファイル106bは、入荷データ、在庫データ、受注データ、及び売上データ等の各種データを格納するためのファイルである。入荷データは、入荷番号、商品、ロット番号、入荷数、及び有効期限/消費期限等のデータを含んでいてもよい。受注データは、受注番号、商品、ロット番号、受注数、出荷日、引当数等のデータを含んでいてもよい。在庫データは、在庫番号、倉庫、商品、ロット番号、在庫数、有効期限/消費期限、出荷基準日等のデータを含んでいてもよい。
【0032】
制御部102は、出荷期限管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、入荷入力部102aと、出荷基準日算出部102bと、チェック部102cと、マスタメンテ部102dと、画面表示制御部102eと、を備えている。
【0033】
入荷入力部102aは、例えば、モニタ114に表示される入力画面上でのオペレータの操作に応じて、商品、ロット番号、有効期限又は消費期限を含む入荷データを入力して、データファイル106bに格納する。この場合、商品は、薬品又は食品であることにしてもよい。
【0034】
出荷基準日算出部102bは、入荷データの商品の各ロット番号について、有効期限又は消費期限と、当該商品をキーとして商品マスタ106aから取得した出荷基準とに基づいて、出荷基準日を算出して、入荷データに出荷基準日を付加する。出荷基準日算出部102bは、基準出荷日を付加した入荷データをデータファイル106bの在庫データに登録する。この場合、出荷基準を、月及び/又は日で規定し、出荷基準日は、有効期限又は消費期限の日付から出荷基準の月及び/又は日を引いた日付で算出することにしてもよい。
【0035】
チェック部102cは、所定の処理の際に、商品の各ロット番号について出荷基準日をチェックする。具体的には、チェック部102cは、受注入力又は売上入力の際に、商品の各ロット番号について、出荷日が算出した出荷基準日を超えている場合にはエラーを出力してもよい。また、チェック部102cは、在庫を参照して、出荷日が算出した出荷基準日を超えている商品のロット番号については引当対象外とし、出荷日が算出した出荷基準日を超えていない商品のロット番号を引き当てることにしてもよい。また、チェック部102cは、在庫照会又は在庫一覧出力の際に、算出した出荷基準日で抽出又は抽出条件の1つに使用してもよい。
【0036】
マスタメンテ部102dは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、商品マスタ106aに対してデータの入力・追加・変更・更新等の編集を行う。
【0037】
画面表示制御部102eは、モニタ114に表示する各種画面の表示及びその入力の受付を制御する。
【0038】
[3.処理の具体例]
図1〜
図6を参照して、本実施の形態に係る出荷期限管理装置100の処理の具体例を説明する。以下の説明では、
図2の商品マスタ106aのデータ例を使用する。
【0039】
(1.入荷データに対する出荷基準日の算出)
図3は、入荷データに対する出荷基準日の算出を説明するための図である。
図3を参照して、入荷データに対する出荷基準日の算出を説明する。
【0040】
図3(A)は、入荷データの一例を示す図である。入荷入力部102aは、入荷データを入力する。
図3(A)に示す例では、1行目は、商品「商品A」、ロット番号「L01」、有効期限「2020/8/31」、2行目は、商品「商品B」、ロット番号「L02」、有効期限「2020/11/30」、3行目は、商品「商品B」、ロット番号「L03」、有効期限「2020/12/31」となっている。
【0041】
出荷基準日算出部102bは、商品の入荷時の有効期限から、出荷基準の「月」の数分引いた年月かつ出荷基準「日」を引いた日付を出荷基準日として算出する。
【0042】
図3(B)は、入荷データの出荷基準日を算出した例を示している。1行目の商品「商品A」及びロット番号「L01」については、有効期限「2020/8/31」であり、商品マスタ106aの商品「商品A」の出荷基準の月「1」及び日「0」であるので、出荷基準日は、有効期限「2020/8/31」から出荷基準の月「1」を引いた年月日である「2020/7/31」となる。
【0043】
2行目の商品「商品B」及びロット番号「L02」については、有効期限「2020/11/30」であり、商品マスタ106aの商品「商品B」の出荷基準の月「1」及び日「15」であるので、出荷基準日は、有効期限「2020/11/30」から出荷基準の月「1」及び日「15」を引いた年月日である「2020/10/16」となる。
【0044】
3行目の商品「商品B」及びロット番号「L03」については、有効期限「2020/12/31」であり、商品マスタ106aの商品「商品B」の出荷基準の月「1」及び日「15」であるので、有効期限「2020/12/31」から出荷基準の月「1」及び日「15」を引いた年月日である「2020/11/15」となる。
【0045】
出荷基準日算出部102bは、商品の各ロットの有効期限から都度、上記の出荷基準日の計算を行う。チェック部102cは、後述するように、受注時・引当時等に受注の出荷日と比較を行い、出荷日が出荷基準日を超えているかのエラーチェックを行う。
【0046】
(2.受注データに対する出荷基準日のチェック)
図4は、受注データに対する出荷基準日のチェックを説明するための図である。
図4を参照して、受注データに対する出荷基準日のチェックを説明する。
【0047】
図4において、1行目は、商品「商品A」、ロット番号「L01」は、出荷日「2020/7/31」であり、出荷基準日は「2020/7/31」であるので、出荷日が出荷基準日を越えていないため、出荷OKと判断する。
【0048】
2行目は、商品「商品A」、ロット番号「L01」、出荷日「2020/8/1」であるが、出荷基準日は「2020/7/31」であるので、出荷日が出荷基準日を越えているため、出荷NGと判断する。
【0049】
3行目は、商品「商品B」、ロット番号「L02」、出荷日「2020/10/16」であり、出荷基準日は「2020/10/16」であるので、出荷日が出荷基準日を越えていないため、出荷OKと判断する。
【0050】
4行目は、商品「商品B」、ロット番号「L02」、出荷日「2020/10/17」であるが、出荷基準日は「2020/10/16」であるので、出荷日が出荷基準日を越えているため、出荷NGと判断する。
【0051】
図5は、受注入力時に出荷NGとなった場合の処理イメージを示す図である。
図5を参照して、受注入力時に出荷NGとなった場合の処理イメージを説明する。
図5では、商品Bについて2020年10月末納品の注文について説明する。
【0052】
図5(A)において、受注データは、商品「商品B」、ロット番号「L02」、受注数「50」、出荷日「2020/10/17」であるが、出荷基準日は「2020/10/16」であるので、出荷日が出荷基準日を越えているため、出荷NGと判断する。
【0053】
出荷日が「2020/10/17」ではエラーとなった為、在庫照会より商品Bの各ロット別の出荷基準日を照会し、出荷可能なロットを確認する。例えば、
図5(B)に示すような在庫データがあるものとする。
図5(B)において、1行目は、商品「商品B」、ロット番号「L02」、在庫数「100」、有効期限「2020/11/30」、出荷基準日「2020/10/16」であり、2行目は、商品「商品B」、ロット番号「L03」、在庫数「200」、有効期限「2020/12/31」、出荷基準日「2020/11/15」である。
【0054】
商品「商品B」、ロット番号「L03」は、出荷基準日「2020/11/15」であり、出荷日「2020/10/17」を越えないため出荷が可能であるので、
図5(C)に示すように、ロット番号を「L03」に変更する。
【0055】
図6は、在庫再引当処理の処理イメージを説明するための図である。
図6を参照して、在庫再引当処理の処理イメージを説明する。チェック部102cは、出荷日が出荷基準日超えのロット番号は引当対象外とし、出荷基準日を越えないロット番号を引き当てる。
図6(A)は、在庫再引当処理前の未引当の受注データの例を示している。
図6(A)において、1行目は、受注番号「J0001」、商品「商品C」、ロット番号「L11」、受注数「30」、出荷日「2020/12/1」、引当数「0」、2行目は、受注番号「J0002」、商品「商品C」、ロット番号「L11」、受注数「30」、出荷日「2020/11/20」、引当数「0」、3行目は、受注番号「J0003」、商品「商品D」、ロット番号「L12」、受注数「30」、出荷日「2020/12/20」、引当数「0」、4行目は、受注番号「J0004」、商品「商品D」、ロット番号「L13」、受注数「30」、出荷日「2020/12/20」、引当数「0」となっている。
【0056】
図6(B)は、在庫再引当処理前の在庫データの在庫状況を示している。
図6(B)において、1行目は、商品「商品C」、ロット番号「L11」、在庫数「100」、有効期限「2020/12/31」、出荷基準日「2020/11/30」、2行目は、商品「商品D」、ロット番号「L12」、在庫数「100」、有効期限「2020/12/31」、出荷基準日「2020/11/30」、3行目は、商品「商品D」、ロット番号「L13」、在庫数「100」、有効期限「2021/1/31」、出荷基準日「2020/12/31」となっている。
【0057】
在庫再引当処理後の受注データは、
図6(C)に示すようになる。1行目の受注番号「J0001」の商品「商品C」については、出荷日>出荷基準日のため、引当数「0」となる。2行目の受注番号「J0002」の商品「商品C」については、出荷日≦出荷基準日のため、引当数「30」となる。
【0058】
3行目の受注番号「J0003」の商品「商品D」については、出荷日>出荷基準日のため、引当数「0」となる。4行目の受注番号「J0004」の商品「商品D」については、出荷日≦出荷基準日のため、引当数「30」となる。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態によれば、商品毎に、出荷基準を規定した商品マスタ106aと、商品、ロット番号、有効期限又は消費期限を含む入荷データを入力する入荷入力部10手段と、前記入荷データの商品の各ロット番号について、有効期限又は消費期限と、当該商品をキーとしてマスタから取得した出荷基準とに基づいて、出荷基準日を算出する出荷基準日算出手段と、所定の処理の際に、商品の各ロット番号について出荷基準日をチェックするチェック手段と、を備えているので、商品/ロット毎の有効期限/消費期限から自動的に出荷期限を算出し、出荷期限越えとなる出荷を防止することが可能となる。
【0060】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0061】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0062】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0063】
また、出荷期限管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0064】
例えば、出荷期限管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて出荷期限管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0065】
また、このコンピュータプログラムは、出荷期限管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0066】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0067】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0068】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0069】
また、出荷期限管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、出荷期限管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0070】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。