【解決手段】駐車場決済システムにおける駐車場決済方法は、入庫時の車両に乗車している人の顔を示す入庫顔情報を顔認識装置で収集し、収集した入庫顔情報をサーバへ送信する。受信した入庫顔情報を時間情報とともにサーバで記憶する。カメラを有するPOS端末が決済処理した購入金額と、カメラが撮像した決済した人の顔を示す顧客顔情報を収集し、購入金額と顧客顔情報とをサーバへ送信する。顧客顔情報と入庫顔情報とを比較して一致した場合に購入金額を入庫顔情報に関連付ける。出庫時の車両に乗車している人の顔を示す出庫顔情報を顔認識装置で収集し、収集した出庫顔情報をサーバへ送信する。出庫顔情報と入庫顔情報とを比較して一致した場合に駐車時間と購入金額に応じた駐車サービス情報とに基づいて駐車料金の決済を行う。
店舗に対応する駐車場への入庫時の車両に乗車している人の顔の特徴を示す入庫顔情報を顔認識装置で収集し、収集した前記入庫顔情報をサーバへ送信する入庫収集手段と、
受信した前記入庫顔情報を前記車両の入庫時刻と対応付けてサーバで記憶する記憶手段と、
カメラを有するPOS端末が前記店舗において決済処理した購入金額と、前記カメラが撮像した決済した人の顔の特徴を示す顧客顔情報を収集し、前記購入金額と前記顧客顔情報とを対応付けて前記サーバへ送信する決済情報送信手段と、
前記顧客顔情報と前記入庫顔情報とを比較して一致した場合に該顧客顔情報に対応付けられた購入金額を前記入庫顔情報に関連付ける関連付け手段と、
前記駐車場からの出庫時の車両に乗車している人の顔を示す出庫顔情報を前記顔認識装置で収集し、収集した前記出庫顔情報を前記サーバへ送信する出庫収集手段と、
前記出庫顔情報と前記入庫顔情報とを比較して一致した場合、該入庫顔情報に対応付けられた入庫時刻から前記車両の出庫までの時間である駐車時間と、前記入庫顔情報に関連付けられた購入金額に応じた駐車料金の低減度を示す駐車サービス情報とに基づいて駐車料金の決済を行う決済手段と、
を備えた駐車場決済システム。
前記顔認識装置は、入庫時の車両に乗車している複数の人の顔を区別してそれぞれの人の顔を示す入庫顔情報を収集するものであり、前記入庫収集手段は複数の前記入庫顔情報を前記サーバへ送信する請求項1に記載の駐車場決済システム。
前記関連付け手段は複数の前記入庫顔情報が収集されたとき、複数の人の購入金金額の累計に応じた駐車サービス情報を前記入庫顔情報に関連付ける請求項2に記載の駐車場決済システム。
顔認識装置が、店舗に対応する駐車場への入庫時の車両に乗車している人の顔の特徴を示す入庫顔情報を収集し、収集した前記入庫顔情報をサーバへ送信する入庫収集ステップと、
サーバが、受信した前記入庫顔情報を時刻情報と対応付けて記憶する記憶ステップと、
カメラを有するPOS端末が、決済処理した購入金額と、前記カメラが撮像した決済した人の顔を示す顧客顔情報を収集し、前記購入金額と前記顧客顔情報とを対応付けて前記サーバへ送信する決済情報送信ステップと、
サーバが、前記顧客顔情報と前記入庫顔情報とを比較して一致した場合に該顧客顔情報に対応付けられた購入金額を前記入庫顔情報に関連付ける関連付けステップと、
前記顔認識装置が、前記駐車場からの出庫時の車両に乗車している人の顔の特徴を示す出庫顔情報を収集し、収集した前記出庫顔情報を前記サーバへ送信する出庫収集ステップと、
前記出庫顔情報と前記入庫顔情報とを比較して一致した場合に該入庫顔情報に対応付けられた入庫時刻から前記車両の出庫までの時間である駐車時間と前記購入金額に応じた駐車料金の低減度を示す駐車サービス情報とに基づいて駐車料金の決済を行う決済ステップと、
を備えた駐車場決済方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態を図面と併せて以下に詳細に説明する。
【0009】
以下の実施形態および実施形態の特徴部分は矛盾の無い範囲で互いに組み合わせることができ、この実施形態の開示に基づき、当該技術分野の通常の技術者が、創造的な作業なしで得られる内容は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0010】
添付の特許請求の範囲の実施形態として様々な態様が存在する。本明細書に記載の実施形態も多種多様な形態で具体化することができ、本実施形態に記載の構造および/または機能は、単なる例示にすぎない。本開示に基づいて本明細書に記載の1つの態様が他の態様とは独立して実施でき、これらの態様の2つ以上を様々な方法で組み合わせることが可能なことを当該技術分野の当業者は理解すべきである。例えば、本明細書に記載の任意の数の態様を使用して、装置および/または方法を実施することができる。さらに、本明細書に記載の態様の1つまたは複数以外の他の構造および/または機能と組み合わせて、この装置および/またはこの方法を実施することができる。
【0011】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムを示す機能ブロック図である。
図1に示すように、顔認識に基づく駐車場決済システム100は、店舗に対応する駐車場(店舗の顧客のために用意された駐車場)に設置された顔認識装置としての入庫収集手段110を含む。顔認識装置は、車両が駐車場に入場するときに車両を運転する人物の顔を撮影し、収集した入庫顔情報をサーバへ送信する。このとき撮影した時刻情報(入庫時刻)も送信する。サーバの記憶手段120は入庫顔情報を受信し、記憶する。あわせて、入庫顔情報と関連つけて入庫時刻を記憶する。なお、入庫時刻は入庫収集手段110から送信せず、入庫顔情報を受信したサーバが記憶手段120で記憶するときに入庫時刻を付加して記憶するようにしてもよい。決済情報送信手段130はカメラを備えたPOS(Point Of Sale)端末であり、購入金額を決済するとともに、カメラで撮像した顧客の顧客顔情報を収集し、購入金額と顧客顔情報とをサーバへ送信する。関連付け手段140は、決済情報送信手段130から受信した顧客顔情報で記憶手段120を検索し、対応する入庫顔情報がある場合は、購入金額と駐車場の入庫顔情報とを関連付ける。出庫収集手段150は、出庫する車両を運転する人物の顔を撮影し、収集した出庫顔情報をサーバへ送信する。決済手段160は、出庫収集手段150から受信した出庫顔情報と記憶手段120によって記憶された入庫顔情報とを比較する。それぞれの顔情報が一致する場合は、入庫顔情報に対応する車両が入庫してから出庫するまでの駐車時間に基づいて駐車料金を算出するとともに、購入金額に応じた駐車サービス情報に基づいて駐車料金を決済する。
【0012】
図2は、本発明の第1の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの変形例を示す機能ブロック図である。
図2に示す顔認識に基づく駐車場決済システム200の入庫収集手段210、記憶手段220、決済情報送信手段230、関連付け手段240、出庫収集手段250、決済手段260はそれぞれ
図1の入庫収集手段110、記憶手段120、決済情報送信手段130、関連付け手段140、出庫収集手段150、決済手段160と機能は同じであることから説明は省略する。
図1の機能ブロック図との違いは、検索手段270が追加されたことである。検索手段270は、ユーザ端末に設けられたカメラによって撮影された顧客の顔を示す顔情報を、ユーザ端末から受信すると駐車サービス情報をサーバへ問い合わせる(検索する)。そして当該顔情報に対応する駐車サービス情報をユーザ端末へ送信する。顧客はいつでも検索手段270によって駐車サービス情報の照会を行うことができる。例えば、顧客はショッピングセンターに入った時に、過去の駐車サービス情報を照会することができる。そのほか、買物の後、またはショッピングセンターを出るときなどにいつでも照会することができる。また照会結果は関連付け手段240と連携して動作することもできる。
【0013】
本発明のサーバは、駐車場管理装置として設定することも、店舗管理装置として設定することもできるし、駐車場管理装置と店舗管理装置の両方で構成することもできる。またはネットワークを介してアクセスできるクラウドサーバとすることもできる。また、例えば、特定のデータセンターに設置することもできる。本発明の機能を実現できる限り、サーバの形式に特別な制限はない。以下の説明においては、サーバが駐車場管理装置および店舗管理装置の両方で構成されているものとする。
【0014】
図3は、本発明の第1の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済方法のフローチャートである。
【0015】
入庫収集ステップS310では、駐車場に設置された顔認識装置に基づいて、車両が入庫するときに車両を運転する人の顔を撮影し、入庫顔情報をサーバ(駐車場管理装置)へ送信する。ここで、顔認識とは、人の顔の特徴情報に基づく一種の生体認識技術である。顔認識装置はカメラを使用して人間の顔を含む画像またはビデオストリームを収集し、画像内の人間の顔を自動的に検出および追跡し、検出された顔に対して顔認識を実行する一連の技術をさすものである。通常、人物認識または顔認識と呼ばれる。
【0016】
なお、このステップで使用する顔認識装置であるカメラは、駐車場の入り口に取り設けられたカメラや、車が駐車スペースに入るときに駐車スペースの近くに配置されたカメラなど、駐車場のさまざまな場所に複数の配置することが好ましい。より好ましくは、カメラは以下の位置に設置することもできる。車両が駐車場に入った後、いくつかの地下駐車場には「下り坂の道」があり、カメラは下り坂の道の近くに設けられる。下り坂を通る車両を上方のカメラから撮影すると、車内が撮影しやすい。これは車内の顔の明確な認識に役立つ。同時に、入口と下り坂にカメラを設置し、複数回収集した顔画像から顔の特徴情報を抽出し、入庫顔情報を保存してもよい。
【0017】
本発明は、駐車場に設置された顔認識装置の位置、数量、分布密度を制限するものではなく、顔認識装置は、運転手および/または同乗者の顔の特徴情報を収集するのに有益であり、顔を明確に認識できるものであればよい。
【0018】
任意の場所に設置された顔認識装置は、収集した顔の特徴情報を入庫顔情報として利用したり、駐車場に入る顔を複数の場所で収集したり、画像ごとに鮮明な画像の顔情報を選択したり、ビデオストリームにおける顔の特徴情報を抽出し、入庫顔情報としてサーバ(駐車場管理装置)に送信する。また、顔認識装置は、入庫顔情報を送信する時間を時刻情報(入庫時刻)として送信する。
【0019】
記憶ステップS320で、サーバ(駐車場管理装置)は、受信した入庫顔情報および入庫時刻を記憶する。
【0020】
決済情報送信ステップS330でカメラを搭載したPOS端末は購入金額を決済し、カメラで顧客の顔を撮影し、顧客顔情報と購入金額をサーバ(店舗管理装置)へ送信する。
【0021】
顧客がショッピングセンター内の店舗で決済をする際に、キャッシャーはカメラ付きのPOS端末で顧客を撮影し、購入金額と顧客顔情報を関連付けてサーバ(店舗管理装置)に送信する。ここで、店舗管理装置であるサーバは、駐車場管理装置であるサーバと情報を共有する。
【0022】
関連付けステップS340で、サーバ(店舗管理装置)は、受信した顧客の顧客顔情報を、駐車場管理装置に問い合わせ、駐車場管理装置に記憶された入庫顔情報(入庫した人の顔情報)を確認する。同じ顔情報が見つかった場合、サーバ(店舗管理装置および駐車場管理装置)で情報を共有し、入庫した人の入庫顔情報と購入金額とを関連付ける。これによって、購入金額とこの購入金額について決済を行う人の顧客顔情報と、入庫した人の入庫顔情報の関連付けが確立する。
【0023】
ショッピングセンターに存在する複数のPOS端末が直接的に駐車場管理装置とデータ交換をせず、店舗管理装置を介して駐車場管理装置とデータの交換をすることが望ましい。店舗管理装置は、POS端末から受信した顧客顔情報を用いて、駐車場管理装置へ確認依頼を行う。
【0024】
このステップは、次の2つの方法で実現できる。
【0025】
(1)駐車料金の低減度合いを示す駐車サービス情報(通常、無料時間で表すことができるが、これに限定されない)は、購入金額、会員ランク、等の情報に基づいてカメラ付きのPOS端末によって最終的な無料時間として算出される。なお、無料時間とは、駐車料金を無料とする駐車時間の上限を示す。
【0026】
(2)駐車サービス情報は駐車場管理装置により計算される。
【0027】
具体的には、駐車場管理装置は、決済をした顧客の顧客顔情報を受信すると、入庫した人の入庫顔情報と比較し、一致した場合に店舗管理装置に通知する。店舗管理装置は当該顧客の購入金額を駐車場管理装置へ送信する。駐車場管理装置は、購入金額に応じた無料時間を算出し、もし過去に無料時間があれば累計する。
【0028】
好ましい実施形態では、駐車場管理装置は、店舗管理装置と情報を共有するために、更新された無料時間を店舗管理装置へ送信するようにしてもよい。
【0029】
出庫収集ステップS350において、顧客が駐車場を出庫するとき、顔認識装置は、出庫車両を撮影し、車両を運転する人の出庫顔情報をサーバ(駐車場管理装置)へ送信する。また、複数の場所に顔認識装置を設置し、顔認識装置は、複数回収集した顔画像から顔の特徴部を抽出して出庫する人の出庫顔情報とすることもできる。
【0030】
このステップは入庫収集ステップと同様に、顔を明確に識別して顔情報を取得することを目的としており、顔認識装置の設置場所は、この目的を満たす場所であればよい。望ましい設置場所は入庫収集ステップの説明を参照されたい。
【0031】
決済ステップS360で、サーバである駐車場管理装置は、出庫収集ステップで受信した出庫顔情報と記憶されている入庫顔情報を比較する。入庫顔情報と出庫顔情報との比較において、一致する顔情報を検出した場合、駐車場管理装置は自身が記憶している駐車サービス情報または店舗管理装置から駐車サービス情報を抽出し、車両の駐車時間と駐車サービス情報とに基づいて駐車料金を決済する。
【0032】
具体的には、車両の駐車時間と駐車サービス情報に基づいて駐車料金が決済される場合、現金、電子マネー、または顧客が保有しているポイントを使用して支払うことができる。決済方法についてはこれらに限定されない。
【0033】
この実施形態では、レシート、駐車券などの媒体の使用を減らし、また車両のナンバーなどを使用するかわりに、顔認識技術を利用することで、顧客の感じるわずらわしさを解消することができる。車両が入庫するときにカメラによって運転手と同乗者の顔を撮影し、車両が出庫するときの決済で参照する入庫顔情報と入庫時刻を記憶する。顧客が買い物をしたときに、POS端末に接続されたカメラが顧客の顔を撮影し、顧客顔情報を収集し、入庫時に取得した入庫顔情報と比較する。顔情報が一致するか、類似度が所定の閾値を超えている場合(この場合も顔情報が一致するものと判定される)、サーバ(店舗管理装置または駐車場管理装置)は駐車サービス情報を算出し、記憶する。車両が出庫するとき、カメラは運転手と同乗者の顔を撮影し、出庫顔情報を駐車場管理装置へ送信する。駐車場管理装置が記憶する入庫顔情報のなかに一致するもしくは、類似の値が閾値を超えている顔情報がある場合、当該顔情報の駐車サービス情報と車両の駐車時間とから、駐車料金を決済する。またユーザは自身の端末(スマートフォン等)のカメラを使った顔認識を用いて、駐車料金をいつでも確認することができる。
【0034】
上述したように、本発明は、顔認識技術を用いて、買い物金額に応じて駐車場の駐車料金を割引または免除することを実現しており、顧客が駐車場に出入りする際に、レシートや駐車券を出し入れしたり、車両のナンバーを提供する必要がない。顔情報と購入金額と駐車サービス情報を連携することにより、顧客に快適な駐車場のサービスを提供することができる。
【0035】
なお、一台の車両に複数の人の顔が存在する場合、複数の人の購入金額に基づく駐車サービス情報を累計して駐車料金の決済に用いてもよい。また累計する対象者を特定してもよい(例えば入庫時に車両に乗車している運転手と同乗している人を対象とする。または出庫時に車両に乗車している人を対象にする等)。駐車場の一台の車両に複数の人の顔が撮影された場合、購入金額に対する無料時間である駐車サービス情報は、複数の人たちのさまざまな組み合わせを考慮して、その購入金額の累計によって決定してもよい。同乗者がそれぞれ買物をして、決済を行った場合に、どの顧客の購入金額を合計して駐車サービス時間を算出するかを決めるようにしてもよい。これにより、顧客が得ることができる利益を最大化すること、店舗にとって有用な組み合わせで、無料の駐車時間を提供することができる。
【0036】
たとえば、4人の顧客A,B,C,Dが買物のためにショッピングセンターに入る場合、Aは運転手、Bは助手席、CとDは後列に座っている場合、Aの購入金額を使用して無料時間を累積するようにしてもよい。4人の購入金額の累積を使用することでもよい。または入庫時と出庫時で人数が異なる場合は、出庫時の例えば2人または3人の購入金額を選択して、無料時間を累計するようにしてもよい。無料時間の算出はこの実施形態に限定されない。
【0037】
さらに別の実施形態では、検索ステップをさらに含む。サーバである駐車場管理装置または店舗管理装置は、顧客がユーザ端末のカメラを用いて撮影して取得した顔情報をユーザ端末から受信し、当該顔情報で記憶している入庫顔情報を検索する。一致する顔情報の駐車サービス情報をユーザ端末に返信する。
【0038】
図4は、本発明の第1の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの概略図である。
図5は、本発明の第1の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの情報の流れを示す相関図である。
【0039】
図4に示したように、本実施形態の駐車場決済システムは、車両410(車両はシステムを構成するものではなく、撮影対象として含まれている)、顔認識装置420、駐車場管理装置(サーバ)430、POS端末440、店舗管理装置(サーバ)450、およびスマーフォンなどの携帯端末460の6つの主たる構成を含むことが分かる。
【0040】
上記の構成間の情報の流れを
図5を用いて説明する。
【0041】
S501:顧客の車両410が駐車場に入ると、駐車場の顔認識装置420が運転手の入庫顔情報を収集する。
【0042】
S502:収集された入庫顔情報は、駐車場管理装置430により入庫時刻と対応付けられて記憶される。
【0043】
S503:顧客が買物を行い決済すると、POS端末440のカメラが顧客の顔を撮影し顧客顔情報を収集する。
【0044】
S504:収集された顧客顔情報は、購入金額とともに店舗管理装置450を介して駐車場管理装置430に送信され、一致する顔情報が検出されれば、購入金額に応じた駐車サービス情報(無料時間)を算出し、累計する。無料時間は駐車場管理装置430により顧客顔情報と一致する入庫顔情報と対応付けられて記憶されるとともに店舗管理装置450に送信される。必要に応じてPOS端末440へ提供する。
【0045】
S505:顧客の車両410が駐車場から出るとき、顔認識装置420が運転手の出庫顔情報を収集する。
【0046】
S506:収集された出庫顔情報は駐車場管理装置430で比較され、記憶している入庫顔情報と一致が検出された場合は、駐車時間から入庫顔情報に対応付けられた無料時間を差し引いて駐車料金の決済を行う。
【0047】
S507:顧客は、スマートフォンなどの携帯端末460を使用した顔認識を通じて、いつでも駐車場管理装置430へ無料の駐車時間(何時まで無料)または駐車料金が発生する場合は駐車料金を確認できる。
【0048】
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの概略図である。
図7は、本発明の第2の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの情報の流れを示す相関図である。
【0049】
図6に示したように、本実施形態の駐車場決済システムは、車両610(車両はシステムを構成するものではなく、撮影対象として含まれている)、顔認識装置620、駐車場管理装置(サーバ)630、POS端末640、店舗管理装置(サーバ)650、およびスマーフォンなどの携帯端末660の6つの主たる構成を含むことが分かる。
【0050】
上記の構成間の情報の流れを
図7を用いて説明する。
【0051】
S701:顧客の車両610が駐車場に入ると、駐車場の顔認識装置620が運転手の入庫顔情報を収集する。
【0052】
S702:収集された入庫顔情報は、駐車場管理装置630により入庫時刻と対応付けられて記憶される。
【0053】
S703:顧客が買物を行い決済すると、POS端末640のカメラが顧客の顔を撮影し顧客顔情報を収集する。
【0054】
S704:収集された顧客顔情報は、店舗管理装置650を介して駐車場管理装置630に送信され、顧客顔情報と一致する入庫顔情報が検出されれば、駐車場管理装置630は入庫顔情報と対応付けられた入庫時刻を店舗管理装置650へ送信する。店舗管理装置650は、駐車場管理装置630から受信した入庫時刻に基づいて、購入金額に応じた駐車サービス情報(無料時間)を算出し、顧客顔情報と対応付けて累計記憶する。
【0055】
S705:顧客の車両610が駐車場から出るとき、顔認識装置620が運転手の出庫顔情報を収集する。
【0056】
S706:収集された出庫顔情報は駐車場管理装置630を介して店舗管理装置650へ送信され、店舗管理装置650に記憶している顧客顔情報と一致が検出された場合は、店舗管理装置650は駐車時間から顧客顔情報と対応付けられた無料時間を差し引いて駐車料金を算出し、駐車場管理装置630へ送信する。駐車場管理装置630は受信した駐車料金に基づいて決済を行う。
【0057】
S707:顧客は、スマートフォンなどの携帯端末660を使用した顔認識を通じて、いつでも店舗管理装置650へ無料時間または駐車料金が発生する場合は駐車料金を確認できる。
【0058】
<第3の実施形態>
図8は、本発明の第3の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの概略図である。
図9は、本発明の第3の実施形態の顔認識に基づく駐車場決済システムの情報の流れを示す相関図である。
【0059】
図8に示したように、本実施形態の駐車場決済システムは、車両810(車両はシステムを構成するものではなく、撮影対象として含まれている)、顔認識装置820、駐車場管理装置(サーバ)830、POS端末840、店舗管理装置(サーバ)850、およびスマーフォンなどの携帯端末860の6つの主たる構成を含むことが分かる。
【0060】
上記の構成間の情報の流れを
図9を用いて説明する。
【0061】
S901:顧客が駐車場に入庫して駐車するまでの過程で、運転手と同乗者(車内の人たち)の入庫顔情報は、駐車場のさまざまな場所にある顔認識装置820で収集される。
【0062】
入庫から駐車までの過程で様々位置に設けた顔認識装置820を構成するカメラが上り坂、下り坂など様々な角度で運転手および同乗者の顔を撮影する。また撮影は車内にかぎらず、車を降りるとき、車を降りた後に撮影してもよい。このようにすることで顔の認識の精度を高め、運転手および同乗者の顔情報を取得する。顔認識装置820はこれらの人が一台の車両に同乗してきた人たちとして認識するように、同一車両に同乗する人のそれぞれの入庫顔情報を互いに関連付けてもよい。
【0063】
S902:収集された入庫顔情報は、駐車場管理装置830に入庫時刻と対応付けられて記憶される。複数の入庫顔情報を関連付けている場合は、複数の入庫顔情報と入庫時刻とを対応付けて記憶するようにしてもよい。
【0064】
S903:運転手または同乗者の少なくともいずれかが決済をするときに、POS端末840のカメラは顧客の顧客顔情報を収集する。決済するすべての人の顧客顔情報は収集される。
【0065】
S904:収集された顧客顔情報は、店舗管理装置850に購入金額と対応付けられて記憶され、さらに駐車場管理装置830に送信される。駐車場管理装置830は送信された顧客顔情報と一致する入庫顔情報を検出するとこの入庫顔情報と対応付けられた入庫時刻を店舗管理装置650へ送信する。店舗管理装置650は購入金額に応じた駐車サービス情報(無料時間)を算出し、顧客顔情報と対応付けて累計記憶する。運転手および同乗者の個々の購入金額に対応した駐車サービス情報(無料時間)が記憶される。
【0066】
なお、運転手と同乗者を対応付けて記憶した場合は、全員の購入金額に対応した駐車サービス情報(無料時間)をまとめて(累計して)記憶するようにしてもよい。
【0067】
S905:出庫するときに、駐車場内の様々な場所にある顔認識装置820によって運転手および同乗者(車内の人たち)の出庫顔情報が収集される。
【0068】
S906:収集された出庫顔情報は、駐車場管理装置830を介して店舗管理装置850へ送信され、店舗管理装置850に記憶している顧客顔情報と一致が検出された場合は、それぞれの人の駐車サービス情報(無料時間)を累計して、駐車場管理装置830へ送信する。駐車場管理装置830は受信した駐車時間と無料時間とから、駐車料金を算出し、決済する。
【0069】
なお、運転手と同乗者を対応付けて記憶し、駐車サービス情報(無料時間)を累計して記憶している場合は、累計した駐車サービス情報を駐車場管理装置830へ送信する。
【0070】
なお、設定された所定のルールにしたがって、決済を行うこともできる。例えば、駐車場を出庫するときに車両に同乗していた人の購入金額に基づく無料時間を有効とすることもできる。また入庫時に車両に同乗していた人の購入金額に基づく無料時間を有効とすることもできる。仮に入庫時に同乗していたが、買物をした帰りは別の交通手段を使うため出庫時に同乗しなかった人がいた場合、予め運転手と同乗者を対応付けて記憶しておけば、その中の誰か一人の顔情報が確認できれば、対応付けた人の購入情報をすべて利用することができる。
【0071】
S907:運転手および同乗者は、スマートフォンなどの携帯端末860を使用した顔認識を通じて、いつでも店舗管理装置850へ無料時間または駐車料金が発生する場合は駐車料金を確認できる。
【0072】
上記は本発明のいくつかの実施形態を示したに過ぎず、本発明の保護の範囲はそれに限定されるものではない。当該技術分野の当業者によって、格別な困難性を伴わずなされる開示された技術内容の変更または置換は、すべては、本発明の保護範囲内にカバーされるものである。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に従うべきである。