(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-197255(P2021-197255A)
(43)【公開日】2021年12月27日
(54)【発明の名称】リチウム電池の内部循環冷却スマートシステム
(51)【国際特許分類】
H01M 10/613 20140101AFI20211129BHJP
H01M 10/617 20140101ALI20211129BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20211129BHJP
H01M 10/6557 20140101ALI20211129BHJP
H01M 10/6567 20140101ALI20211129BHJP
H01M 10/6568 20140101ALI20211129BHJP
【FI】
H01M10/613
H01M10/617
H01M10/6556
H01M10/6557
H01M10/6567
H01M10/6568
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-101922(P2020-101922)
(22)【出願日】2020年6月11日
(71)【出願人】
【識別番号】520209037
【氏名又は名称】熙特爾新能源股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】李建璋
(72)【発明者】
【氏名】林聖澤
(72)【発明者】
【氏名】葉宗翰
(72)【発明者】
【氏名】▲温▼泯毅
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031KK08
(57)【要約】
【課題】本発明は、冷却効果を均一にするリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムを提供する。
【解決手段】第1電力モジュール、第2電力モジュール、液体注入管、液体排出管、循環冷却モジュール、その中に充填される冷却流体からなる。液体注入管は第1液体注入分岐管を備え、第1液体注入分岐管は直列された装置液体注入口を備え、第1電力モジュールは前の装置液体注入口に連結され、第2電力モジュールは後ろの装置液体注入口に連結される。液体排出管は第1液体排出分岐管を備え、第1液体排出分岐管は直列された装置液体排出口を備え、第1電力モジュールは後ろの装置液体排出口に連結され、第2電力モジュールは前の装置液体注入口に連結されるため、冷却流体は先に第1電力モジュールに流入され、第2電力モジュールの後に第1電力モジュールから流出され「先に入り後から出る」状態にされる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電力モジュールと、第2電力モジュールと、液体注入管と、液体排出管と、放電線読取ユニットと、循環冷却モジュールと、冷却流体と、からなるリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムであって、
前記第1電力モジュールは、第1筺体と、第1電力ユニットを備え、前記第1筺体は、第1液体注入口と、第1液体排出口を備え、前記第1電力ユニットは、前記第1筺体内に固設されるとともに、前記第1筺体と前記第1電力ユニットの間は、流体を流動させるための第1スペースを備え、前記第1液体注入口及び前記第1液体排出口は、前記第1スペースに通じており、前記第1電力ユニットは、第1熱感応部材を備えることで前記第1電力ユニット内の温度が検出され、
前記第2電力モジュールは、第2筺体と、第2電力ユニットを備え、前記第2筺体は、第2液体注入口と、第2液体排出口を備え、前記第2電力ユニットは、前記第2筺体内に固設されるとともに、前記第2筺体と前記第2電力ユニットの間は、流体を流動させるための第2スペースを備え、前記第2液体注入口及び前記第2液体排出口は、前記第2スペースに通じており、前記第2電力ユニットは、第2熱感応部材を備えることで前記第2電力ユニット内の温度が検出され、
前記液体注入管は、第1液体注入分岐管を備え、前記第1液体注入分岐管は、第1装置給液口と、第2装置給液口を備え、前記第2装置給液口は、前記第1液体注入分岐管の末端に位置し、前記第1装置給液口は、前記第2装置給液口の前端の位置に位置し、前記第1装置給液口は、前記第1液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第2装置給液口は、前記第2液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結され、
前記液体排出管は、第1液体排出分岐管を備え、前記第1液体排出分岐管は、第1装置液体排出口と、第2装置液体排出口を備え、前記第2装置液体排出口は、前記第1液体排出分岐管の末端に位置し、前記第1装置液体排出口は、前記第2装置液体排出口の前端の位置に位置し、前記第1装置液体排出口は、前記第2液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第2装置液体排出口は、前記第1液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結され、
前記放電線読取ユニットは、回路基板に設けられるとともに、電源供給ユニットに電気的に接続され、
前記循環冷却モジュールは、循環ポンプと、制御ユニットと、冷却ユニットを備え、前記冷却ユニットは、ヒートシンクと、ファンを備え、前記制御ユニットは、前記循環ポンプ、前記ファン、前記第1電力ユニット、及び、前記第2電力ユニットに電気的に接続され、前記循環ポンプの一端は、前記ヒートシンクに連結され、前記循環ポンプの他端は、前記液体注入管に連結され、前記ヒートシンクの他端は、前記液体排出管に連結され、
前記冷却流体は、前記第1スペース、前記第2スペース、前記液体注入管、前記液体排出管、及び、前記循環冷却モジュールの中に充填され、前記冷却流体は、前記循環ポンプによって流動され循環させられることを特徴とする、リチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【請求項2】
前記液体注入管は、さらに、第2液体注入分岐管を備え、前記第2液体注入分岐管は、前記液体注入管の末端に位置し、前記第1液体注入分岐管は、前記第2液体注入分岐管の前端の位置に位置し、前記第2液体注入分岐管は、第3装置給液口と、第4装置給液口を備え、前記第4装置給液口は、前記第2液体注入分岐管の末端に位置し、前記第3装置給液口は、前記第4装置給液口の前端の位置に位置し、前記液体排出管は、さらに、第2液体排出分岐管を備え、前記第2液体排出分岐管は、前記第1液体排出分岐管の前端の位置に位置することで、前記第1液体排出分岐管は、前記液体排出管の末端に位置し、前記第2液体排出分岐管は、第3装置液体排出口と、第4装置液体排出口を備え、前記第4装置液体排出口は、前記第2液体排出分岐管の末端に位置し、前記第3装置液体排出口は、前記第4装置液体排出口の前端の位置に位置するとともに、さらに、第3電力モジュールと、第4電力モジュールを備え、前記第3電力モジュールは、第3筺体と、第3電力ユニットを備え、前記第3筺体は、第3液体注入口と、第3液体排出口を備え、前記第3電力ユニットは、前記第3筺体内に固設されるとともに、前記第3筺体と前記第3電力ユニットの間は、流体を流動させるための第3スペースを備え、前記第3液体注入口及び前記第3液体排出口は、前記第3スペースに通じており、前記第3電力ユニットは、第3熱感応部材を備えることで、前記第3電力ユニット内の温度が検出され、前記第4電力モジュールは、第4筺体と、第4電力ユニットを備え、前記第4筺体は、第4液体注入口と、第4液体排出口を備え、前記第4電力ユニットは、前記第4筺体内に固設されるとともに、前記第4筺体と前記第4電力ユニットの間は、流体を流動させるための第4スペースを備え、前記第4液体注入口及び前記第4液体排出口は、前記第4スペースに通じており、前記第4電力ユニットは、第4熱感応部材を備えることで、前記第4電力ユニット内の温度が検出され、前記第3装置給液口は、前記第3液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第4装置給液口は、前記第4液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第3装置液体排出口は、前記第4液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第4装置液体排出口は、前記第3液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第3電力ユニット及び前記第4電力ユニットは、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記冷却流体は、前記第1スペース、前記第2スペース、前記第3スペース、前記第4スペース、前記液体注入管、前記液体排出管、及び、前記循環冷却モジュールの中に充填されることを特徴とする、請求項1に記載のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【請求項3】
前記液体注入管と前記第1液体注入分岐管の間は、第1液体注入流量弁を備え、前記液体注入管と前記第2液体注入分岐管の間は、第2液体注入流量弁を備え、前記液体排出管と前記第1液体排出分岐管の間は、第1液体排出流量弁を備え、前記液体排出管と前記第2液体排出分岐管の間は、第2液体排出流量弁を備え、前記第1液体注入流量弁、前記第2液体注入流量弁、前記第1液体排出流量弁、及び、前記第2液体排出流量弁は、前記制御ユニットそれぞれ電気的に接続されることを特徴とする、請求項2に記載のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【請求項4】
前記液体注入管の第1液体注入分岐管は、さらに、第5装置給液口を備え、前記第5装置給液口は、前記第1装置給液口と前記第2装置給液口の間に位置し、前記液体排出管の第1液体排出分岐管は、さらに、第5装置液体排出口を備え、前記第5装置液体排出口は、前記第1装置液体排出口と前記第2装置液体排出口の間に位置するとともに、さらに、第5電力モジュールを備え、前記第5電力モジュールは、第5筺体と、第5電力ユニットを備え、前記第5筺体は、第5液体注入口と、第5液体排出口を備え、前記第5電力ユニットは、前記第5筺体内に固設されるとともに、前記第5筺体と前記第5電力ユニットの間は、流体を流動させるための第5スペースを備え、前記第5液体注入口及び前記第5液体排出口は、前記第5スペースに通じており、前記第5電力ユニットは、第5熱感応部材を備えることで、前記第5電力ユニット内の温度が検出され、前記第5装置給液口は、前記第5液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第5装置液体排出口は、前記第5液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第5電力ユニットは、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記冷却流体は、前記第1スペース、前記第2スペース、前記第5スペース、前記液体注入管、前記液体排出管、及び、前記循環冷却モジュールの中に充填されることを特徴とする、請求項1に記載のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【請求項5】
前記循環ポンプと前記液体注入管の間は、第1逆止め弁を備え、前記ヒートシンクと前記液体排出管の間は、第2逆止め弁を備えることを特徴とする、請求項1、請求項2、及び、請求項4のうちの1つに記載のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【請求項6】
前記冷却流体は、非伝導性の油製品であることを特徴とする、請求項1、請求項2、及び、請求項4のうちの1つに記載のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【請求項7】
前記液体注入管は、液体注入熱感応ユニットを備え、前記液体排出管は、液体排出熱感応ユニットを備え、前記液体注入熱感応ユニット及び前記液体排出熱感応ユニットは、前記制御ユニットに電気的に接続されることを特徴とする、請求項1、請求項2、及び、請求項4のうちの1つに記載のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー蓄積装置における冷却システムの技術分野に関し、特に、単一の循環システム内部において大量の電池を均一に且つ同時に冷却させることのできるリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギーが普及する社会において、電気を使っていない時間に生成された余剰電力を貯蔵し、電力消費ピーク時に放出することで、大量の再生可能エネルギーを採用できるようにすることが大きな課題となっている。電力を貯蔵する最も直接的な方法は、充電式電池パックであるが、充電式電池パックは、充電時及び放電時に熱を放出し、放置すると、温度が上昇して充電式電池パックの寿命が大幅に短くなってしまい、さらには安全面での問題も生じる。さらに、大量の電力を貯蔵する場合、充電式電池パックを大量に使用しなければならず、異なる位置の充電式電池パックすべてをいかに均一に冷却させ、さらに、特定の位置の充電式電池パックが故障するのをいかに事前に防ぐかが、各機関の研究の対象となっている。
【0003】
台湾特許第107145070号「電池の温度制御装置及び制御方法、コントローラー、保存メディア、及び、電池充電交換ステーション」に示す通り、従来の方法では、各電池は対応する冷媒循環システムをそれぞれ備えるが、大量の電池システムに適用することで、配線が複雑になるとともに、独立した循環システムを大量に設置することでコストが比較的高くなるという問題に直面する。
【0004】
さらに、台湾特許第103112870号「電池ユニットにおける温度均等配分システム」に示す通り、1つの大きな循環槽の中に複数の電池を同時に設置すると、槽内部で循環する熱伝導流体によって各電池の温度は平均化されるが、各電池は循環槽内の異なる場所に位置するため冷却效果にもやはり差が出る。上述の案件の中でも関連する設計の設計ポイントについては提示されていない。さらに、大量の電池を1つの槽体内にまとめると、槽体内の各電池のメンテナンスの際に、大量の電池を同時にオフにしなければならないという問題にも直面する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾特許第107145070号明細書
【特許文献2】台湾特許第103112870号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、配線を均一化することで、同じ循環システム内の複数の電池ユニットに冷却流体を分配させ、異なる位置の各電池ユニットすべてに同じ流量の冷却流体が行き渡るようにすることで、冷却装置のコスト全体を抑えることができるとともに、優れた均一化の效果を備えるリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明におけるリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムは、第1電力モジュールと、第2電力モジュールと、液体注入管と、液体排出管と、循環冷却モジュールと、その中に充填される冷却流体と、からなる。
【0008】
前記第1電力モジュールは、第1筺体と、第1電力ユニットを備え、前記第1筺体は、第1液体注入口と、第1液体排出口を備え、前記第1電力ユニットは、前記第1筺体内に固設されるとともに、前記第1筺体と前記第1電力ユニットの間は、流体を流動させるためのスペースを備え、前記第1電力ユニットは、第1熱感応部材を備えることで、前記第1電力ユニット内の温度が検出される。
【0009】
前記第2電力モジュールは、第2筺体と、第2電力ユニットを備え、前記第2筺体は、第2液体注入口と、第2液体排出口を備え、前記第2電力ユニットは、前記第2筺体内に固設されるとともに、前記第2筺体と前記第2電力ユニットの間は、流体を流動させるためのスペースを備え、前記第2電力ユニットは、第2熱感応部材を備えることで、前記第2電力ユニット内の温度が検出される。
【0010】
前記液体注入管は、第1液体注入分岐管を備え、前記第1液体注入分岐管は、第1装置給液口と、第2装置給液口を備え、前記第2装置給液口は、前記第1液体注入分岐管の末端に位置し、前記第1装置給液口は、前記第2装置給液口の前端の位置に位置し、前記第1装置給液口は、前記第1液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第2装置給液口は、前記第2液体注入口に取り外し可能且つ水密に連結される。
【0011】
前記液体排出管は、第1液体排出分岐管を備え、前記第1液体排出分岐管は、第1装置排液口と、第2装置排液口を備え、前記第2装置排液口は、前記第1液体排出分岐管の末端に位置し、前記第1装置排液口は、前記第2装置排液口の前端の位置に位置し、前記第1装置排液口は、前記第2液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第2装置排液口は、前記第1液体排出口に取り外し可能且つ水密に連結される。
【0012】
前記循環冷却モジュールは、循環ポンプと、制御ユニットと、冷却ユニットを備え、前記冷却ユニットは、ヒートシンクと、ファンを備え、前記制御ユニットは、前記循環ポンプ、前記ファン、前記第1電力モジュール、及び、前記第2電力モジュールに電気的に接続され、前記循環ポンプの一端は、前記ヒートシンクに連結され、前記循環ポンプの他端は、前記液体注入管に連結され、前記ヒートシンクの他端は、前記液体排出管に連結される。前記冷却流体は、前記第1電力モジュール、前記第2電力モジュール、前記液体注入管、前記液体排出管、及び、前記循環冷却モジュールの中に充填され、前記冷却流体は、前記循環ポンプによって流動され循環する。前記制御ユニットは、前記循環ポンプの流動速度と、前記第1電力モジュールと前記第2電力モジュールの電力出力を制御することができる。
【0013】
前記冷却流体は、前記循環ポンプによって前記液体注入管から流出され且つ前記液体注入管に流入され、さらに、前記第1電力モジュールと前記第2電力モジュールに移動する際、前記第1電力モジュールにおける前記第1液体注入分岐管の連結位置は、前記第2電力モジュールにおける連結位置の前方に位置するため、前記冷却流体は、前記第1電力モジュールに流入された後、前記第2電力モジュールに流入される。しかしながら、前記液体排出管を連結する際、前記第1電力モジュールにおける前記第1液体排出分岐管の連結位置は、前記第2電力モジュールにおける連結位置の後方に位置され、前記第2電力モジュールから流出される前記冷却流体は、前記第1電力モジュールから流出される冷却液体より早く流出されるため、前記冷却流体は、先に前記第1電力モジュールに流入されるが、前記第2電力モジュールの後に第1電力モジュールから流出される、つまり「先に入り後から出る」という状態にされることで、同じ循環システム内における前記第1電力モジュール及び前記第2電力モジュールが均等な冷却效果を得ることができるようにされる。前記冷却流体は、前記第1電力モジュールと前記第2電力モジュールの熱を持ち去った後、前記液体排出管から前記冷却ユニットに流れて温度を下げた後、再び繰り返し循環される。よって、前記第1電力モジュールと前記第2電力モジュールの前記冷却流体の流量をそれぞれ個別に管理する必要がなく、さらに、両方の冷却效果を均一にすることができる。
【0014】
前記第1電力モジュールと前記第2電力モジュールは、いずれも、前記熱感応部材をそれぞれ備えるとともに、前記制御ユニットに接続され、前記各電力モジュールの内部温度が電力を出力することで上昇してしまった場合、前記制御ユニットは、前記冷却流体の流量を増量させて冷却を加速させる。出力電力が減少すると前記冷却流体の流量を減らすことができる。前記液体注入管と前記液体排出管には、さらに、前記熱感応部材を設けることができ、それにより、前記制御ユニットによって流出入する流体の温度差が測定されることで前記循環冷却モジュールにおける前記冷却流体の流量を制御することができる。
【0015】
本発明は、総電力容量を簡単に増やすことができる。例えば、第3電力モジュール及び第4電力モジュールを増設し、前記液体注入管には、前記第1液体注入分岐管の後に前記第2液体注入分岐管が増設され、前記液体排出管には、前記第1液体排出分岐管の前に前記第2液体排出分岐管が増設され、さらに、前記第3電力モジュール及び前記第4電力モジュールは、「先に入り後から出る」の原則に基づき、前記第2液体注入分岐管及び前記第2液体排出分岐管に連結されることで、前記冷却流体は、前記第1液体注入分岐管に流入された後、前記第2液体注入分岐管に流入され、前記第2液体排出分岐管の前記冷却流体は、前記第1液体排出分岐管の前記冷却流体より先に流出されるため、依然として冷却能力を均一にすることができる。
【0016】
前記第1液体注入分岐管、前記第2液体注入分岐管、前記第1液体排出分岐管、及び、前記第2液体排出分岐管は、前記制御ユニットに電気的に接続された流量弁をそれぞれ備え、1つの前記電力モジュールの温度が比較的高い場合、前記制御ユニットは、前記冷却流体の流量をその前記電力モジュールの前記液体注入分岐管及び前記液体排出分岐管に集中させ冷却を強化させることができる。または、電力モジュールのメンテナンスを個別に行う必要がある場合、1つの前記液体注入分岐管及び前記液体排出分岐管の流量を停止させるだけでメンテナンスをおこなうことができ、すべての前記電力モジュールを同時に前記制御ユニットから切断する必要がない。
【0017】
さらに、1組の前記液体注入分岐管及び前記液体排出分岐管に接続された前記電力モジュールの数を増やすことで総電力容量を増加させることができる。例えば、前記第1電力モジュールと前記第2電力モジュールの間に第5電力モジュールを増設することで、元々2つの前記電力モジュールが連結されていた前記分岐管に、3つの前記電力モジュールが連結されるが、前記第1電力モジュール、前記第5電力モジュール、及び、前記第2電力モジュールの間の前記冷却流体の循環関係は、同様に「先に入り後から出る」の原則に基づくことで、上述の1組の前記液体注入分岐管及び前記液体排出分岐管の前記第1電力モジュール、前記第5電力モジュール、及び、前記第2電力モジュールには、依然として前記冷却流体の流量が均一に分配される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
参照する
図1から
図3は、本発明における実施方法の図であり、上述の図によって説明されている通り、本発明のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムAは、第1電力モジュール1と、第2電力モジュール2と、液体注入管3と、液体排出管4と、循環冷却モジュールと、冷却流体と、からなる。第1電力モジュール1は、第1筺体10と、第1電力ユニット11を備え、第1筺体10は、第1液体注入口101と、第1液体排出口102を備え、第1電力ユニット11は、第1筺体10内に固設されるとともに、第1筺体10と第1電力ユニット11の間は、流体を流動させるための第1スペース12を備え、第1液体注入口101及び第1液体排出口102は、第1スペース12に通じており、第1電力ユニット11は、第1熱感応部材(未図示)を備えることで、第1電力ユニット11内の温度を検出する。
【0020】
第2電力モジュール2は、第2筺体20と、第2電力ユニット(未図示)を備え、第2筺体20は、第2液体注入口201と、第2液体排出口202を備え、前記第2電力ユニット(未図示)は、第2筺体20内に固設されるとともに、第2筺体20と第2電力ユニット(未図示)の間は、流体を流動させるための第2スペース(未図示)を備え、第2液体注入口201及び第2液体排出口202は、第2スペース(未図示)に通じており、前記第2電力ユニット(未図示)は、第2熱感応部材(未図示)を備えることで、前記第2電力ユニット(未図示)内の温度を検出する。第2電力モジュール2内における前記第2電力ユニット(未図示)及び前記第2スペース(未図示)の設置方法は、第1電力モジュール1内における第1電力ユニット11及び第1スペース12の設置方法と同じであるため、図では省略されている。
【0021】
液体注入管3は、第1液体注入分岐管31を備え、第1液体注入分岐管31は、第1装置給液口311と、第2装置給液口312を備え、第2装置給液口312は、第1液体注入分岐管31の末端に位置し、第1装置給液口311は、第2装置給液口312の前端の位置に位置し、第1装置給液口311は、第1液体注入口101に取り外し可能且つ水密に連結され、第2装置給液口312は、第2液体注入口201に取り外し可能且つ水密に連結される。
【0022】
液体排出管4は、第1液体排出分岐管41を備え、第1液体排出分岐管41は、第1装置排液口412と、第2装置排液口411を備え、第2装置排液口411は、第1液体排出分岐管41の末端に位置し、第1装置排液口412は、第2装置排液口411の前端の位置に位置し、第1装置排液口412は、第2液体排出口202に取り外し可能且つ水密に連結され、第2装置排液口411は、第1液体排出口102に取り外し可能且つ水密に連結される。
【0023】
前記循環冷却モジュールは、循環ポンプ5と、制御ユニット51と、冷却ユニット52を備え、冷却ユニット52は、ヒートシンク521と、ファン522を備え、制御ユニット51は、循環ポンプ5、ファン522、第1電力ユニット11、及び、前記第2電力ユニット(未図示)に電気的に接続され、循環ポンプ5の一端は、ヒートシンク521に連結され、循環ポンプ5の他端は、液体注入管3に連結され、ヒートシンク521の他端は、液体排出管4に連結され、循環ポンプ5と液体注入管3の間は、第1逆止め弁(未図示)を備えることができ、前記ヒートシンク521と前記液体排出管4の間は、第2逆止め弁(未図示)を備え、前記第1逆止め弁(未図示)及び前記第2逆止め弁(未図示)により逆流現象が生じるのを防止することができる。
【0024】
前記冷却流体(未図示)は、第1スペース12、前記第2スペース(未図示)、液体注入管3、液体排出管4、及び、前記循環冷却モジュールの中に充填され、前記冷却流体(未図示)は、循環ポンプ5によって流動させられ循環する。制御ユニット51は、循環ポンプ5によって流動させられる前記冷却流体(未図示)の流れの速度及び第1電力モジュール1と第2電力モジュール2の出力電力を制御することができる。本発明の導熱流体(未図示)には、非導電性の絶縁植物油を配合することができることで、各前記電力ユニットが前記導熱流体(未図示)に浸されても各前記電力ユニットの電極間にアーク(Arcing)が生じる確率を減らすことができ、安全性が高められる。
【0025】
本発明の実施例1を実行する場合、前記冷却流体(未図示)は、循環ポンプ5から液体注入管3に向かって流れ、さらに、第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2が連結された第1液体注入分岐管31に向かって移動し、第1電力モジュール1の第1液体注入口101及び第2電力モジュール2の第2液体注入口201は、いずれも、第1液体注入分岐管31上で連結されるとともに、第1液体注入口101が連結された第1装置給液口311は、第2液体注入口201が連結された第2装置給液口312の前方に位置することで、前記冷却流体(未図示)は、第1装置給液口311から第1電力モジュール1に流入された後、第2装置給液口312から第2電力モジュール2に流入される。液体排出管4に連結される際、第1電力モジュール1の第1液体排出口102及び第2電力モジュール2の第2液体排出口202は、いずれも、第1液体排出分岐管41上で連結されるとともに、第1液体排出口102が連結された第2装置排液口411は、第2液体注入口201が連結された第1装置排液口412の後方に位置することで、第2電力モジュール2から流出された前記冷却流体(未図示)は、第1装置排液口412から液体排出管4に流入された後、第1電力モジュール1から流出された前記冷却流体(未図示)は、第2装置排液口411から液体排出管4にゆっくりと流入される。
【0026】
従って、第2電力モジュール2から流出される前記冷却流体(未図示)は、第1電力モジュール1から流出される前記冷却流体(未図示)よりも早く流出されて液体排出管4の中に流入されることで、前記冷却流体(未図示)は、先に第1電力モジュール1に流入されるが、第2電力モジュール2の後に第1電力モジュール1から流出される、つまり「先に入り後から出る」という状態にされることで、同じ循環システム内における第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2が均一な冷却效果を得られるようにされ、第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2にそれぞれ個別の循環システムを設置する必要がないことで、第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2の前記冷却流体の流量を個別に管理するのにかかるコストを省くことができ、さらに、両方の冷却效果を均一にすることができる。前記冷却流体(未図示)は、第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2の熱を持ち去った後、再度、液体排出管4から冷却ユニット52のヒートシンク521に流され、ヒートシンク521には、少なくとも1つのファン522が連結され、前記冷却流体(未図示)は、ヒートシンク521内でファン522により温度が下げられた後、再度、循環ポンプ5から液体注入管3に流入され引き続き繰り返し循環される。
【0027】
第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2内には、第1熱感応部材(未図示)及び第2熱感応部材(未図示)がそれぞれ設けられるとともに、制御ユニット51に連結されるため、第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2の内部温度が電力を出力することで上昇してしまった場合、制御ユニット51は、循環ポンプ5を制御し、前記冷却流体(未図示)の流量を増量させて冷却を加速させることができると同時に、ファン522の回転速度を上げて、ヒートシンク521の冷却速度を速めることもできる。第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2の出力電力が減少すると、前記冷却流体(未図示)の流量及びファン522の回転速度を減らすことができる。液体注入管3と液体排出管4には、液体注入熱感応部材(未図示)及び液体排出熱感応部材(未図示)をそれぞれ設けることもできるとともに、制御ユニット51にそれぞれ電気的に接続されることで、制御ユニット51は、前記冷却流体(未図示)が第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2を流れることで生じる温度差を測定することで、前記冷却流体(未図示)の流量及びファン522の回転速度を制御することができ、例えば、前記冷却流体(未図示)が各電力モジュールを流れた後、温度が開始値を超えたことが検出されると、前記冷却流体の流量及びファン522の回転速度が増やされることで、本発明の前記冷却流体は、一定の温度の範囲内に保たれることができる。前記冷却流体(未図示)の温度が大幅に上昇するとともに、各電力モジュールの温度も同時に臨界値を超えた場合、制御ユニット51は、循環ポンプ5及びファン522を全速力で稼働させて対応することができる。
【0028】
図4及び
図5の本発明の実施例2におけるリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムA1に示す通り、本発明における電力容量を増やす方法1つは、さらに多くの電力モジュールを上に重ねることであり、例えば、第3電力モジュール6及び第4電力モジュール7を追加する場合、液体注入管3は、さらに、第2液体注入分岐管32を備え、第2液体注入分岐管32は、液体注入管3の末端に位置し、第1液体注入分岐管31は、第2液体注入分岐管32の前端の位置に位置し、本実施例2において、液体注入管3は、下から上に向かって延在して各電力モジュールに接続され、第1液体注入分岐管31は、比較的低い位置に位置し、第2液体注入分岐管32は、比較的高い位置に位置し、第2液体注入分岐管32は、第3装置給液口321と、第4装置給液口322を備え、第4装置給液口322は、第2液体注入分岐管32の末端に位置し、第3装置給液口321は、第4装置給液口322の前端の位置に位置し、液体排出管4は、さらに、第2液体排出分岐管42を備え、第2液体排出分岐管42は、第1液体排出分岐管41の前端の位置に位置することで、第1液体排出分岐管41は、液体排出管4の末端に位置する。本発明において、前端と末端の名称は、説明のためにのみ使用され、液体注入管3及び液体排出管4の内部において流体が流れる方向を示すまたは制限するものではなく、本実施例2において、液体排出管4は、各電力モジュールより下から上に向かって延在し、第1液体排出分岐管41は、比較的低い位置に位置し、第2液体排出分岐管42は、比較的高い位置に位置する。第2液体排出分岐管42は、第3装置液体排出口422と、第4装置液体排出口421を備え、第4装置液体排出口421は、第2液体排出分岐管42の末端に位置し、第3装置液体排出口422は、第4装置液体排出口421の前端の位置に位置する。
【0029】
第3電力モジュール6は、第3筺体60と、第3電力ユニット(未図示)を備え、第3筺体60は、第3液体注入口601と、第3液体排出口602を備え、前記第3電力ユニット(未図示)は、第3筺体60内に固設されるとともに、第3筺体60と第3電力ユニット(未図示)の間は、流体を流動させるための第3スペース(未図示)を備え、第3液体注入口601及び第3液体排出口602は、第3スペース(未図示)に通じており、前記第3電力ユニット(未図示)は、第3熱感応部材(未図示)を備えることで第3電力ユニット(未図示)内の温度が検出され、第4電力モジュール7は、第4筺体70と、第4電力ユニット(未図示)を備え、第4筺体70は、第4液体注入口701と、第4液体排出口702を備え、第4電力ユニット(未図示)は、第4筺体70内に固設されるとともに、第4筺体70と前記第4電力ユニット(未図示)の間は、流体を流動させるための第4スペース(未図示)を備え、第4液体注入口701及び第4液体排出口702は、前記第4スペース(未図示)に通じており、前記第4電力ユニット(未図示)は、第4熱感応部材(未図示)を備えることで、前記第4電力ユニット(未図示)内の温度が検出され、第3装置給液口321は、第3液体注入口601に取り外し可能且つ水密に連結され、第4装置給液口322は、第4液体注入口701に取り外し可能且つ水密に連結され、第3装置液体排出口422は、第4液体排出口702に取り外し可能且つ水密に連結され、第4装置液体排出口421は、第3液体排出口602に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第3電力ユニット(未図示)及び前記第4電力ユニット(未図示)は、制御ユニット51に電気的に接続され、前記冷却流体(未図示)は、第1スペース12、前記第2スペース(未図示)、前記第3スペース(未図示)、前記第4スペース(未図示)、液体注入管3、液体排出管4、及び、前記循環冷却モジュールの中に充填される。前記第3電力ユニット及び前記第4電力ユニット(未図示)と、前記第3スペース及び前記第4スペース(未図示)は、第1電力ユニット11及び第1スペース12が第1電力モジュール1内で設置されるのと同じように、第3電力モジュール6及び第4電力モジュール7内にそれぞれ設置されるため、図では省略されている。
【0030】
従って、本発明の実施例2を実行する場合、前記冷却流体(未図示)は、循環ポンプ5から流出され且つ液体注入管3に流入され、さらに、第1液体注入分岐管31及び第2液体注入分岐管32に向かって移動し、液体注入管3は、下から上に向かって延在しているため、第1液体注入分岐管31は、第2液体注入分岐管32の前端の位置に位置し、前記冷却流体(未図示)は、先に第1液体注入分岐管31に流入されるとともに、第1装置給液口311及び第2装置給液口312により第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2に分配され、前記冷却流体(未図示)は、さらに、第2液体注入分岐管32に流入されるとともに、第3装置給液口321及び第4装置給液口322により第3電力モジュール6及び第4電力モジュール7に分配され、さらに、先に第3電力モジュール6に流入された後、第4電力モジュール7に流入される。
【0031】
本実施例2において、液体排出管4は、下から上に向かって延在しており、第2液体排出分岐管42は、前記第1液体排出分岐管41の前端の位置に位置することで、前記第1液体排出分岐管41は、前記液体排出管4の末端に位置するため、第2液体排出分岐管42から流出された前記冷却流体(未図示)は、第1液体排出分岐管41から流出された前記冷却流体(未図示)よりも早く液体排出管4に流入され、第3電力モジュール6及び第4電力モジュール7から流出された前記冷却流体(未図示)は、第1電力モジュール1及び第2電力モジュール2から流出された前記冷却流体(未図示)よりも早く液体排出管4に流入され、第4電力モジュール7から流出された前記冷却流体(未図示)もまた第3電力モジュール6よりも早く流入され、第2電力モジュール2から流出された前記冷却流体(未図示)もまた、第1電力モジュール1よりも早く流入される。同様に、「先に入り後から出る」の状態にされることで、同じ循環システム内における第1電力モジュール1、第2電力モジュール2、第3電力モジュール6、及び、第4電力モジュール7は、均等な冷却效果を得ることができ、1つ1つの電力モジュールに個別の循環システムをそれぞれ設置する必要がないため、冷却流体の流量を個別に管理するのにかかるコストを省くことができるとともに、全体の冷却效果を均一にすることができる。本実施例2は、2×2の電力モジュール配置であり、より多くの電力モジュールをさらに追加し続けて配置することができ、液体注入管3の末端に前記液体注入分岐管を追加し続けるとともに、液体排出管4の前端に前記液体排出分岐管を追加し、追加された前記液体注入分岐管及び前記液体排出分岐管を追加された各電力モジュールに接続するだけでよい。
【0032】
液体注入管3と第1液体注入分岐管31の間は、第1液体注入流量弁(未図示)を備えることができ、液体注入管3と第2液体注入分岐管32の間は、第2液体注入流量弁(未図示)を備えることができ、液体排出管4と第1液体排出分岐管41の間は、第1液体排出流量弁(未図示)を備えることができ、液体排出管4と第2液体排出分岐管42の間は、第2液体排出流量弁(未図示)を備えることができ、前記第1液体注入流量弁(未図示)と、前記第2液体注入流量弁(未図示)と、前記第1液体排出流量弁(未図示)と、前記第2液体排出流量弁は、制御ユニット51にそれぞれ電気的に接続される。従って、1つの電力モジュールをメンテナンスする必要がある場合、制御ユニット51により対応する液体注入分岐管及び液体排出分岐管を閉じて冷却流体(未図示)の流入を停止させることができることで、メンテナンス担当者が単一の電力モジュールを安全に取り外して修理または取り替えることができ、1つの電力モジュールに生じた問題のために作動中のすべての電力モジュールを停止させる必要はない。
【0033】
図6及び
図7の本発明の実施例3におけるリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムA2に示す通り、本発明における電力容量を増やす別の方法の1つは、単一の液体注入分岐管及び単一の液体排出分岐管が連結される電力モジュールの数を増やすことであり、例えば、第1電力モジュール1と第2電力モジュール2の間に第5電力モジュール8を追加し、液体注入管3の第1液体注入分岐管31は、さらに、第5装置給液口313を備え、第5装置給液口313は、第1装置給液口311と第2装置給液口312の間に位置し、液体排出管4の第1液体排出分岐管41は、さらに、第5装置液体排出口413を備え、第5装置液体排出口413は、第1装置液体排出口412と第2装置液体排出口411の間に位置する。第5電力モジュール8は、第5筺体80と、第5電力ユニット(未図示)を備え、第5筺体80は、第5液体注入口801と、第5液体排出口802を備え、前記第5電力ユニット(未図示)は、第5筺体80内に固設されるとともに、第5筺体80と前記第5電力ユニット(未図示)の間は、流体を流動させるための第5スペース(未図示)を備え、第5液体注入口801及び第5液体排出口802は、前記第5スペース(未図示)に通じており、前記第5電力ユニット(未図示)は、第5熱感応部材(未図示)を備えることで前記第5電力ユニット(未図示)内の温度を検出し、第5装置給液口313は、第5液体注入口801に取り外し可能且つ水密に連結され、第5装置液体排出口413は、第5液体排出口802に取り外し可能且つ水密に連結され、前記第5電力ユニット(未図示)は、制御ユニット51に電気的に接続され、前記冷却流体(未図示)は、第1スペース12、前記第2スペース(未図示)、前記第5スペース(未図示)、液体注入管3、液体排出管4、及び、循環冷却モジュールの中に充填される。
【0034】
実施例3における第1電力モジュール1、第5電力モジュール8、及び、第2電力モジュール2は、第1液体注入分岐管31及び第1液体排出分岐管41上に並列される。従って、液体が注入される順序は、順に、第1電力モジュール1、第5電力モジュール8、第2電力モジュール2となり、液体が排出される順序は、順に、第2電力モジュール2、第5電力モジュール8、第1電力モジュール1となり、同様に、「先に入り後から出る」の状態に保たれることで、第1電力モジュール1、第5電力モジュール8、及び、第2電力モジュール2の間の前記冷却流体(未図示)の流量は、依然として均一にされる。
【0035】
図8に示す本発明の実施例4では、さらに複数のリチウム電池の内部循環冷却スマートシステムA3を並列させてエネルギー蓄積装置とすることができ、リチウム電池の内部循環冷却スマートシステムA3内に設けられる電力モジュールの数は、所有者が必要とするエネルギー蓄積量及び本発明の「先に入り後から出る」の原則に基づいて、調整且つ設計されることで、本発明は、様々な業界におけるエネルギー蓄積量のニーズに応じて臨機応変に製造することができる。
【符号の説明】
【0036】
A リチウム電池の内部循環冷却スマートシステム
A1 リチウム電池の内部循環冷却スマートシステム
A2 リチウム電池の内部循環冷却スマートシステム
A3 リチウム電池の内部循環冷却スマートシステム
1 第1電力モジュール
10 第1筺体
101 第1液体注入口
102 第1液体排出口
11 第1電力ユニット
12 第1スペース
2 第2電力モジュール
20 第2筺体
201 第2液体注入口
202 第2液体排出口
3 液体注入管
31 第1液体注入分岐管
311 第1装置給液口
312 第2装置給液口
313 第5装置給液口
32 第2液体注入分岐管
321 第3装置給液口
322 第4装置給液口
4 液体排出管
41 第1液体排出分岐管
411 第2装置液体排出口
412 第1装置液体排出口
413 第5装置液体排出口
42 第2液体排出分岐管
421 第4装置液体排出口
422 第3装置液体排出口
5 循環ポンプ
51 制御ユニット
52 冷却ユニット
521 ヒートシンク
522 ファン
6 第3電力モジュール
60 第3筺体
601 第3液体注入口
602 第3液体排出口
7 第4電力モジュール
70 第4筺体
701 第4液体注入口
702 第4液体排出口
8 第5電力モジュール
80 第5筺体
801 第5液体注入口
802 第5液体排出口