【解決手段】液状物質の侵入を防止するコネクタ組立体は、底面において第1の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1の端子の一部である第1のコンタクト部と、突起部とを有する第1のコネクタと、底面において第2の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1のコンタクト部と電気的に接続する第2のコンタクト部であって、前記第2の端子の一部である第2のコンタクト部と、前記突起部を受け入れる溝部とを有する第2のコネクタとを備え、前記突起部の面の少なくとも一部は、前記溝部の面の一部と密着し、前記第1及び第2の前記コネクタそれぞれは、絶縁性部材と前記第1の端子又は前記第2の端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成されている
前記第1のコネクタの前記突起部が圧入部を有し、前記第2のコネクタの前記溝部が前記圧入部を受け入れる圧入溝を有する、又は、前記第2のコネクタの前記溝部が圧入部を有し、前記第2のコネクタの前記突起部が前記圧入部を受け入れる圧入溝を有する、請求項1又は2に記載のコネクタ組立体。
前記補強部材を含む前記第1のコネクタ及び/又は前記第2のコネクタそれぞれは、前記補強部材と、絶縁性部材と、前記第1の端子又は前記第2の端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成される、請求項4に記載のコネクタ組立体。
前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタそれぞれは、絶縁性部材と前記第1の端子又は前記第2の端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成される、請求項6に記載のコネクタ組立体。
前記第1の端子が2以上ある場合、前記第1の端子は、前記第1のコネクタの底面において、第1の方向に並んで配置される、及び/又は、前記第2の端子が2以上ある場合、前記第2の端子は、前記第2のコネクタの底面において、第1の方向に並んで配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコネクタ組立体。
前記第1の端子が3以上ある場合、前記第1の端子は、前記第1のコネクタの底面において、第1の方向に2列に並んで配置される、及び/又は、前記第2の端子が3以上ある場合、前記第2の端子は、前記第2のコネクタの底面において、第1の方向に2列に並んで配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコネクタ組立体。
前記第1のコネクタの底面において、前記第1の端子における少なくとも一つの端子は、第2の方向に向けられ、前記第1の端子における他の端子は、前記第2の方向とは異なる方向に向けられ、前記第2のコネクタの底面において、前記第2の端子における少なくとも一つの端子は、第2の方向に向けられ、前記第2の端子における他の端子は、前記第2の方向とは異なる方向に向けられている、請求項9から10のいずれか1項に記載のコネクタ組立体。
前記第1のコネクタの底面において、前記第1の端子における少なくとも一つの端子は、前記第1の方向と直交する第2の方向に向けられ、前記第1の端子における他の端子は、前記第2の方向と反対方向に向けられ、及び/又は、前記第2のコネクタの底面において、前記第2の端子における少なくとも一つの端子は、前記第1の方向と直交する第2の方向に向けられ、前記第1の端子における他の端子は、前記第2の方向と反対方向に向けられている、請求項9から11のいずれか1項に記載のコネクタ組立体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は、小型化された防水機能を有するコネクタ組立体を提供するものの、第1のコネクタではハウジングにコンタクトをインサート成形した後に、ハウジングとは別体のシート状防水材料を第1のコネクタに接着固定しなければならず、電気コネクタの製造プロセスが非常に複雑である。
【0006】
そこで、本発明は、容易に製造することができる、液状物質の侵入を防止するコネクタ組立体及びコネクタ組立体を用いた電子装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例による、液状物質の侵入を防止するコネクタ組立体は、底面において第1の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1の端子の一部である第1のコンタクト部と、突起部とを有する第1のコネクタと、底面において第2の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1のコンタクト部と電気的に接続する第2のコンタクト部であって、前記第2の端子の一部である第2のコンタクト部と、前記突起部を受け入れる溝部とを有する第2のコネクタとを備え、前記突起部の面の少なくとも一部は、前記溝部の面の一部と密着し、前記第1及び第2の前記コネクタそれぞれは、絶縁性部材と前記第1の端子又は前記第2の端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成されている。
【0008】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタは、ぞれぞれの底面に孔を有していないようにすることができる。
【0009】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1のコネクタの前記突起部が圧入部を有し、前記第2のコネクタの前記溝部が前記圧入部を受け入れる圧入溝を有する、又は、前記第2のコネクタの前記溝部が圧入部を有し、前記第2のコネクタの前記突起部が前記圧入部を受け入れる圧入溝を有することができる。
【0010】
本発明の実施例による、液状物質の侵入を防止するコネクタ組立体は、底面において第1の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1の端子の一部である第1のコンタクト部と、突起部とを有する第1のコネクタと、底面において第2の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1のコンタクト部と電気的に接続する第2のコンタクト部であって、前記第2の端子の一部である第2のコンタクト部と、前記突起部を受け入れる溝部とを有する第2のコネクタとを備え、前記突起部の面の少なくとも一部は、前記溝部の面の一部と密着し、前記第1のコネクタ及び/又は前記第2のコネクタは、補強部材を含むことができる。
【0011】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記補強部材を含む前記第1のコネクタ及び/又は前記第2のコネクタそれぞれは、前記補強部材と、絶縁性部材と、前記第1の端子又は前記第2の端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成される。
【0012】
本発明の実施例による、液状物質の侵入を防止するコネクタ組立体は、底面において第1の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1の端子の一部である第1のコンタクト部と、突起部とを有する第1のコネクタと、底面において第2の端子を有し、底面と反対側の面において、前記第1のコンタクト部と電気的に接続する第2のコンタクト部であって、前記第2の端子の一部である第2のコンタクト部と、前記突起部を受け入れる溝部とを有する第2のコネクタとを備え、前記突起部の面の少なくとも一部は、前記溝部の面の一部と密着し、前記突起及び/又は前記溝部は、液状物質を貯留するための貯留部を有することができる。
【0013】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタそれぞれは、絶縁性部材と前記第1の端子又は前記第2の端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成される。
【0014】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1のコネクタ及び/又は前記第2のコネクタは、補強部材を含むことができる。
【0015】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1の端子が2以上ある場合、前記第1の端子は、前記第1のコネクタの底面において、第1の方向に並んで配置される、及び/又は、前記第2の端子が2以上ある場合、前記第2の端子は、前記第2のコネクタの底面において、第1の方向に並んで配置される。
【0016】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1の端子が3以上ある場合、前記第1の端子は、前記第1のコネクタの底面において、第1の方向に2列に並んで配置される、及び/又は、前記第2の端子が3以上ある場合、前記第2の端子は、前記第2のコネクタの底面において、第1の方向に2列に並んで配置される。
【0017】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1のコネクタの底面において、前記第1の端子における少なくとも一つの端子は、第2の方向に向けられ、前記第1の端子における他の端子は、前記第2の方向とは異なる方向に向けられ、前記第2のコネクタの底面において、前記第2の端子における少なくとも一つの端子は、第2の方向に向けられ、前記第2の端子における他の端子は、前記第2の方向とは異なる方向に向けられている。
【0018】
本発明の実施例によるコネクタ組立体において、前記第1のコネクタの底面において、前記第1の端子における少なくとも一つの端子は、前記第1の方向と直交する第2の方向に向けられ、前記第1の端子における他の端子は、前記第2の方向と反対方向に向けられ、及び/又は、前記第2のコネクタの底面において、前記第2の端子における少なくとも一つの端子は、前記第1の方向と直交する第2の方向に向けられ、前記第1の端子における他の端子は、前記第2の方向と反対方向に向けられている。
【0019】
本発明の実施例によるコネクタ組立体は、電子装置で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1a】プラグを上側及びレセプタクルを下側に配置したコネクタ組立体の斜視図を示す。
【
図1b】プラグを下側及びレセプタクルを上側に配置したコネクタ組立体の斜視図を示す。
【
図2a】
図1bにおけるプラグの配置において、プラグを上方向から見た図を示す。
【
図2b】
図1aにおけるプラグの配置において、プラグを上方向から見た図を示す。
【
図3a】
図1aにおけるレセプタクルの配置において、レセプタクルを上方向から見た図を示す。
【
図3b】
図1bにおけるレセプタクルの配置において、レセプタクルを上方向から見た図を示す。
【
図4a】嵌合前のプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図4b】嵌合前のプラグ及びレセプタクルを示しており、
図4aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図4a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図4c】嵌合前のプラグ及びレセプタクルを示しており、
図4bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図4b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図5a】嵌合後のプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図5b】嵌合後のプラグ及びレセプタクルを示しており、
図5aにおいて示されている文字「C」で結ばれる線上の断面図であり、
図5a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図5c】嵌合後のプラグ及びレセプタクルを示しており、
図5bにおいて示されている文字「D」で結ばれる線上の断面図であり、
図5b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図6a】実施例2によるプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図6b】実施例2によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図6aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図6a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図6c】実施例2によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図6bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図6b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図7a】実施例3によるプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図7b】実施例3によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図7aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図7a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図7c】実施例3によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図7bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図7b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図8a】実施例4によるプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図8b】実施例4によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図8aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図8a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図8c】実施例4によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図8bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図8b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図9a】施例4によるプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図9b】実施例4によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図9aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図9a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図9c】実施例4によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図9bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図9b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図10a】実施例5によるプラグ及びレセプタクルの長手部分を横から見た図を示す。
【
図10b】実施例5によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図10aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図10a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【
図10c】実施例5によるプラグ及びレセプタクルを示しており、
図10bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図10b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[実施例1]
図1aは、プラグを上側及びレセプタクルを下側に配置したコネクタ組立体の斜視図を示す。
図1bは、プラグを下側及びレセプタクルを上側に配置したコネクタ組立体の斜視図を示す。コネクタ組立体100は、プラグ105及びレセプタクル150を含む。プラグ105は、突起部115及び一又は二以上のプラグ端子110を有し、レセプタクル150は、溝165及び一又は二以上のレセプタクル端子155を有する。
図1aにおいて、プラグ105の底面120及びレセプタクル150の上面が示され、
図1bにおいて、レセプタクル150の底面180及びプラグ105の上面が示されている。
図1aのプラグ105の底面120にあるプラグ端子110は、
図1bで示されるように、プラグ105の本体を介してプラグ105の上面に延び、
図1bのレセプタクル150の底面180にあるレセプタクル端子155は、
図1aで示されるように、レセプタクルの150本体を介してレセプタクル150の上面に延びる。
【0022】
レセプタクル150において、プラグ105を受ける面とは反対側の面である底面180は、矩形形状の窪み185を有する。矩形形状の窪み185は、窪み185内に凸部190を有する。
【0023】
図2aは、
図1bにおけるプラグ105の配置において、プラグ105を上方向から見た図を示し、
図2bは、
図1aにおけるプラグ105の配置において、プラグ105を上方向から見た図を示す。
図2bに示されるプラグ105の底面120に配置されたプラグ端子110−nのそれぞれは、
図2aに示されるプラグ105の上面に配置されたプラグ端子110−nに対応する。プラグ端子110−nは、プラグ105の底面120において、他の回路基板などと接続される。プラグ端子110−nは、
図1a及びbにおけるプラグ端子110に対応する。
【0024】
底面において、プラグ端子110−2〜110−8は、第1の方向205(プラグ端子110−2から110−8への方向)に1列目として配置され、同様に、プラグ端子110−10〜110−16は、第1の方向205に2列目として配置されている。さらに、底面において、1列目として配置されたプラグ端子110−2〜110−8は、第1の方向205に直交する第2の方向210(プラグ端子110−16から110−2への方向)に伸びており、2列目として配置されたプラグ端子110−10〜110−16は、第2の方向210とは反対方向に伸びている。プラグ端子110−nは、
図2aから分かるように、プラグ105は、突起部115で連続的に覆われている。
【0025】
図3aは、
図1aにおけるレセプタクル150の配置において、レセプタクル150を上方向から見た図を示し、
図3bは、
図1bにおけるレセプタクル150の配置において、レセプタクル150を上方向から見た図を示す。
図3aに示されるレセプタクル150の上面に配置されたレセプタクル端子155−nのそれぞれは、
図3bに示されるレセプタクル150の底面180に配置されたレセプタクル端子155−nに対応する。レセプタクル150の底面180には、矩形形状の窪み185が有り、窪み185において、レセプタクル端子155−nは、レセプタクル端子155−nが露出している部分(355−n)を有する。レセプタクル端子155−nは、レセプタクル150の底面180において、他の回路基板などと接続される。レセプタクル端子155−nは、
図1a及びbにおけるレセプタクル端子155に対応する。
【0026】
底面において、レセプタクル端子155−2〜155−8は、第1の方向305(レセプタクル端子155−2から155−8への方向)に1列目として配置され、同様に、レセプタクル端子155−10〜155−16は、第1の方向305に2列目として配置されている。さらに、底面において、1列目として配置されたレセプタクル端子155−2〜110−8は、第1の方向305に直交する第2の方向310(レセプタクル端子155−16から155−2への方向)に伸びており、2列目として配置されたレセプタクル端子155−10〜155−16は、第2の方向310とは反対方向に伸びている。
図3aから分かるように、レセプタクル150は、溝165で連続的に覆われている。
【0027】
本発明によるプラグ及びレセプタクルは、それぞれ、端子を形成する導電性部材と本体(ハウジング)を形成する絶縁性部材(例えば、樹脂)とを用いて一体成形(インサート成形)により作成される。一体成形において、端子などを金型に配置した後に、高温で液状となった樹脂を金型に流し込むことによって、プラグ及びレセプタクルが成形される。したがって、金型と端子とが接する部分が、プラグ及びレセプタクルの本体を形成する樹脂に覆われないこととなる。本実施例において、基板回路とのコンタクト部(後述する
図4における415及び455)及びレセプタクル端子155−nが露出している部分(
図3bの355−n)は、金型と接する部分である。
【0028】
他の実施例において、基板回路とのコンタクト部415及び455のみを金型と接する部分とする場合、
図3bにおける露出している部分355−nは、一体成形により、レセプタクルの本体を形成する樹脂で覆われていてもよい。この場合、レセプタクル150の窪み185を一体成形による樹脂で埋めることができ、レセプタクルの底面180の端子以外の部分を、一体成形により一つの面として形成してもよい。これにより、レセプタクル150の底面部分の厚さが増加し、レセプタクル150をより丈夫にすることができる。同様に、プラグ105の底面120の窪み(
図2bの250)も、一体成形による樹脂により埋めることができる。
【0029】
図4aは、嵌合前のプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。
図5aは、嵌合後のプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。プラグ端子110−10から110−16は、それぞれ、レセプタクル端子155−10から155−16に対応させて接続される。
図4a及びbには図示されていないプラグ端子110−1及び110−9は、それぞれ、レセプタクル端子155−1及び155−9に対応して接続される。これにより、プラグ105とレセプタクル150との間に電気的接続が提供される。
【0030】
図4bは、嵌合前のプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図4aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図4a中に示される矢印方向から見た図を示す。
図5bは、嵌合後のプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図5aにおいて示されている文字「C」で結ばれる線上の断面図であり、
図5a中に示される矢印方向から見た図を示す。
【0031】
図4cは、嵌合前のプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図4bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図4b中に示される矢印方向から見た図を示す。
図5cは、嵌合後のプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図5bにおいて示されている文字「D」で結ばれる線上の断面図であり、
図5b中に示される矢印方向から見た図を示す。
【0032】
プラグ105及びレセプタクル150は、プラスチック、液晶ポリマーなどの樹脂などの絶縁性部材である本体(ハウジング)と、銅などの導電性部材である端子とから形成される。
図4b及びc並びに
図5b及びcにおいて、本体440及び490は荒い斜線で示され、端子110及び155は細かい斜線で示されている。プラグ105及びレセプタクル150は、絶縁性部材及び導電性部材を用いて一体成形(インサート成形)によって、それぞれ、本体及び端子として形成される。これにより、プラグ105及びレセプタクル150の本体と、それらの端子との間が密着することから、プラグ105及びレセプタクル150を嵌合することにより形成されるコネクタ組立体の全ての外面からコネクタ組立体の内部へ、水などの液体、高温で液状となった樹脂や、スライム状の物質などを含む液状物質が侵入する孔や隙間の発生を防止することができる。また、一体成形によりコネクタ組立体が製造されるため、プラグ105及びレセプタクル150の本体及びそれらの端子以外の材料を使用しないことから、コネクタ組立体を、より簡単に製造することができる。
【0033】
図4b及びcを参照すると、プラグ105は、プラグ端子110を有し、プラグ端子110は、プラグ側基板回路コンタクト部415及びレセプタクルコンタクト部420を有する。絶縁性部材で形成されるプラグ105の本体440は、レセプタクル150と電気的接続可能なレセプタクルコンタクト部420を形成するためのプラグ端子凸部430を有する。プラグ端子凸部430の壁の一部又は全部は、レセプタクルコンタクト部420の内側壁に接触してもよい。プラグ105の本体440は、さらに、突起部115を有する。
【0034】
レセプタクル150は、レセプタクル端子155を有し、レセプタクル端子155は、レセプタクル側基板回路コンタクト部455及びプラグコンタクト部460を有する。レセプタクル150の本体490は、プラグ105と電気的接続可能なプラグコンタクト部460を形成するためのレセプタクル端子凹部465を有する。レセプタクル端子凹部465の壁の一部又は全部は、プラグコンタクト部460の内側壁に接触してもよい。レセプタクル150の本体490は、さらに、プラグ105の突起部115に対応する溝165を有する。
図5b及びcに示すように、プラグ105及びレセプタクル150を接続することによって、レセプタクル150におけるプラグコンタクト部460の壁がプラグ105のレセプタクルコンタクト部420の壁と接触し、プラグ105及びレセプタクル150に電気的接続が提供される。
【0035】
図5b及びcにおいて、レセプタクル150の溝165はプラグ105の突起部115を受け入れ、これにより、溝165及び突起部115が嵌合する。突起部115は、嵌合側の先端に圧入部405を有し、溝165は、底側に圧入溝450をさらに有する。
図5bにおいて、レセプタクル150の溝165がプラグ105の突起部115を受けると、溝165の壁が突起部115の壁と密着し、さらに、圧入溝450の壁が圧入部405の壁と密着することにより、レセプタクル150の溝165及びプラグ105の突起部115が嵌合する。この嵌合により、溝165及び突起部115の間に隙間が無くなり、液状物質がレセプタクル150及びプラグ105の内部に侵入することを防止する。さらに、圧入部405のサイズを、圧入溝450における圧入部405を受ける部分のサイズよりわずかに大きくすることにより、嵌合をより強固にすることができる。レセプタクル150の溝165の高さがより大きくなると、レセプタクル150の溝165とプラグ105の突起部115が接する側の表面において、コネクタ組立体の外側からコネクタ組立体内部への距離(溝165及び突起部115の表面に沿った沿面距離)が長くなることから、液状物質のコネクタ内部への侵入防止機能がより向上する。例えば、溝165の高さは、レセプタクル150の高さの5分の3以上が好ましい。なお、溝165の壁と突起部115の壁との密着が十分でない場合、溝165の壁及び突起部115の間に隙間ができ、この隙間が、液状物質が侵入する経路となるため、液状物質は、隙間を介してコネクタ組立体内部に侵入することとなる。
【0036】
本実施例において、プラグ104において、圧入部405は、プラグ104の周りに連続して形成される、又は、プラグ104の周りの一部に形成されてもよい。圧入溝165は、圧入部405に対応して形成される。
【0037】
他の実施例において、レセプタクル150の溝165が圧入部を有し、プラグ105の突起部115が圧入部を受け入れる圧入溝を有していてもよい。
【0038】
プラグ105及びレセプタクル150が接続されたコネクタ組立体は、プラグ105及びレセプタクル150それぞれの底面120及び180における各端子110及び155を介してその他の電子部品の基板回路など(図示せず)に接続される。プラグ105及びレセプタクル150それぞれが基板回路などに接続され、そして、プラグ105及びレセプタクル150が接続された後、コネクタ組立体のその他の電子部品の基板回路への固定や、必要とされない導電性部材がコネクタ組立体や基板回路に触れることによる短絡を防止することなどを目的として、基板回路の表面の少なくとも一部に樹脂が塗布される。この場合、本実施例によるコネクタ組立体は、プラグ105及びレセプタクル150の嵌合により、樹脂がコネクタ組立体の内部に侵入することを防止することができる。これにより、コネクタ組立体内において、レセプタクル150におけるプラグコンタクト部460とプラグ105のレセプタクルコンタクト部420との間の電気的接続が樹脂の侵入により絶縁されることを防止することができる。したがって、本実施例によるコネクタ組立体を用いた電子装置において、不良品の発生率の低減が実現される。
【0039】
[実施例2:実施例1における圧入部分を省いたコネクタ組立体]
図6aは、実施例2によるプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。
図6bは、実施例2によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図6aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図6a中に示される矢印方向から見た図を示す。
図6cは、実施例2によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図6bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図6b中に示される矢印方向から見た図を示す。
図6a、b及びcの参照番号は、それぞれ、
図4a、b及びcの参照番号に対応しており、本実施例は、
図4に示されている実施例1におけるプラグ105の圧入部405及びレセプタクル150の圧入溝450を有していない点が異なる。すなわち、本実施例は、圧入部405及び圧入溝450以外については、
図4に示した実施例1の構成と同様である。
【0040】
本実施例において、プラグ105の突起部115は、圧入部を有していない。また、レセプタクル150の溝165は、圧入部に対応する圧入溝を有していない。プラグ105及びレセプタクル150を接続することにより、溝165は、突起部115受けることができる。一実施例において、プラグ105及びレセプタクル150が接続されたとき、突起部115の底面605が溝165の底面650と密着するようにしてもよい。この場合、突起部115の高さ方向の長さは、溝165の高さ方向の長さと同じ又はより長くなる。本実施例によるコネクタ組立体は、圧入部及び圧入溝を有していないことから、実施例1に比べ嵌合が弱くなるが、突起部115及び溝165は、水や樹脂などの液状物質がコネクタ組立体の内部に侵入することを防止することができる。
【0041】
[実施例3:補強部材を用いたコネクタ組立体]
図7aは、実施例3によるプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。
図7bは、実施例3によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図7aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図7a中に示される矢印方向から見た図を示す。
図7cは、実施例3によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図7bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図7b中に示される矢印方向から見た図を示す。
図7a、b及びcの参照番号は、それぞれ、
図6a、b及びcの参照番号に対応しており、本実施例は、補強部材を有しており、この点が
図6に示されている実施例2におけるプラグ105及びレセプタクル150と異なる。すなわち、本実施例は、補強部材以外については、
図6に示した実施例2の構成と同様である。
【0042】
本実施例において、プラグ105が補強部材705を有し、レセプタクル150が補強部材750を有する。補強部材は、プラグ又はレセプタクルの長手部分の周囲の一部又は全部を覆うように配置されている。これにより、コネクタ組立体の強度が向上し、補強部材を用いていないプラグ又はレセプタクルは、補強部材を用いたプラグ又はレセプタクルより変形しやすくなる。したがって、補強部材を用いたプラグ又はレセプタクルに対応する補強部材を用いていないレセプタクル又はプラグが、補強部材を用いたプラグ又はレセプタクルの形状に基づいて変形し、突起部及び溝がより密接して嵌合する。
【0043】
他の実施例において、補強部材は、プラグ又はレセプタクルの他の周囲(例えば、短手部分の周囲)の一部又は全てを覆うように配置してもよい。他の実施例において、補強部材は、プラグ又はレセプタクルの周囲ではなく、中心部の長手方向の一部又は全部に近い場所に配置されていてもよい(例えば、
図7aにおいて点線で示された710、755)。また、補強部材は、プラグ又はレセプタクルの周囲及び中心部の両方に配置されてもよい。他の実施例において、プラグ105の突起部115及びレセプタクル150の溝165は、それぞれ、
図4aなどに示されている圧入部405及び圧入溝450を有していてもよい。
【0044】
[実施例4:貯留部を用いたコネクタ組立体]
図8aは、実施例4によるプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。
図8bは、実施例4によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図8aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図8a中に示される矢印方向から見た図を示す。
図8cは、実施例4によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図8bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図8b中に示される矢印方向から見た図を示す。
図9aは、実施例4によるプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。
図9bは、実施例4によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図9aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図9a中に示される矢印方向から見た図を示す。
図9cは、実施例4によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図9bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図9b中に示される矢印方向から見た図を示す。
図8a、b及びc、並びに、
図9a、b及びcの参照番号は、それぞれ、
図6a、b及びcの参照番号に対応しており、本実施例は、液状物質を貯留する貯留部を有しており、この点が
図6に示されている実施例2におけるプラグ105及びレセプタクル150と異なる。すなわち、本実施例は、貯留部については、
図6に示した実施例2の構成と同様である。
【0045】
本実施例において、プラグ105及び/又はレセプタクル150は、それぞれ、貯留部(
図8における850及び
図9における915)を有する。貯留部は、プラグ105及びレセプタクル150が嵌合した後、水や樹脂などの液状物質を貯留することができる。これにより、プラグ105及びレセプタクル150の端子が接続する部分(レセプタクル端子凹部465の周囲)に液状物質が侵入することを防止することができる。液状物質が、高温時に液状になり、低温になると硬化する樹脂である場合、液状の状態で貯留部に貯留され、樹脂が硬化すると、コネクタ組立体の接続をより強固にすることができる。また、液状物質が貯留部及び貯留部に至る経路で硬化することで、硬化後に再度、水などの液状物質の侵入を防止することができる。
【0046】
本実施例において、貯留部は、プラグ105及びレセプタクル150が嵌合する部分の底面(
図8及び9における突起部115の底面及び溝165の底面)に設けてあるが、これは一例であり、プラグ105及びレセプタクル150が嵌合する部分(
図8及び9における突起部115の底面及び溝165の外壁)における他の場所に設けられてもよい。本実施例において、貯留部は、プラグ105及びレセプタクル150の周囲の全部を覆うように配置されているが、一部を覆うように配置されてもよい。
【0047】
他の実施例において、貯留部は、突起部115及び溝165の両方に設けられていてもよい。例えば、突起部115及び溝165それぞれの貯留部は接しても良いし、接していなくてもよい。貯留部が接する例としては、貯留部が突起部115及び溝165の底面に設けられる。貯留部が接していない例としては、突起部115の貯留部が、突起部115の底面に設けられ、溝165の貯留部が、溝165の底面に設けられてもよい。さらに他の実施例において、本実施例は、実施例3で示した補強部材を有していてもよい。
【0048】
[実施例5:コネクタ組立体の側面壁がプラグの外壁によって実現されるコネクタ組立体]
図10aは、実施例5によるプラグ105及びレセプタクル150の長手部分を横から見た図を示す。
図10bは、実施例5によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図10aにおいて示されている文字「A」で結ばれる線上の断面図であり、
図10a中に示される矢印方向から見た図を示す。
図10cは、実施例5によるプラグ105及びレセプタクル150を示しており、
図10bにおいて示されている文字「B」で結ばれる線上の断面図であり、
図10b中に示される矢印方向から見た図を示す。
図10a、b及びcの参照番号は、それぞれ、
図4a、b及びcの参照番号に対応しており、本実施例は、コネクタ組立体の側面壁がプラグの外壁によって実現される点で、
図4などに示されている実施例1におけるプラグ105及びレセプタクル150と異なる。
【0049】
レセプタクル150は、最も外側に突起部1055を有する。プラグ105は、外側壁1010とプラグ端子凸部430とに囲まれた溝1005を有する。溝1005は、レセプタクル150の突起部105を受け入れることによって嵌合し、溝1005及び突起部1055の面の少なくとも一部が密着する。これにより、液状物質がコンタクト組立体の内部に侵入することを防止することができる。本実施例は、レセプタクル150の本体を実施例1〜4のものよりも小さくすることができることから、コネクタ組立体の小型化、さらに、使用される本体材料の量を削減することに寄与する。
【0050】
[変形例]
上記の実施例によるコネクタ組立体は、
図2b及び
図3bに示されているように、プラグ105及びレセプタクル150の底面の端子110及び155を長手方向に1組として配置した端子アレイ2列を有する。しかしながら、これは例示であり、端子アレイは、1列又は3列以上でもよい。
【0051】
1列に配置された端子アレイにおける一部の端子を第1のグループの端子とする、又は、所定の列の数に配置された端子アレイ全てを第1のグループの端子とする場合、第1のグループの端子は、プラグ105及びレセプタクル150底面において、所定の方向に向けるように配置され、第1のグループの端子以外の他のグループの端子は、前記所定の方向以外の方向に向けて配置されてもよい。
【0052】
[その他]
特許請求の範囲に記載の「第1のコネクタ」は、突起部を有するプラグ又はレセプタクルの一方を意味し、特許請求の範囲に記載の「第2のコネクタ」は、前記突起部を受け入れる溝を有するプラグ又はレセプタクルを意味する。
【0053】
特許請求の範囲に記載の「第1の端子」は、「第1のコネクタ」において、コネクタ組立体に接続されるべき基板回路の端子と接続される端子を意味する。特許請求の範囲に記載の「第2の端子」は、「第2のコネクタ」において、コネクタ組立体に接続されるべき基板回路の端子と接続される端子を意味する。
【0054】
特許請求の範囲に記載において、「第1のコネクタ」の「第1のコンタクト部」は、「第2のコネクタ」の「第2のコンタクト部」と接続され、これにより、コネクタ組立体に電気的接続が提供される。
【0055】
上記実施例において、プラグ105及びレセプタクル150は、少なくとも絶縁性部材と端子を形成する導電性部材とを用いて一体成形により形成されているが、当業者であれば理解できるように、プラグ105及びレセプタクル150は、他の部材を含めて一体成形されても良い。
【0056】
上記実施例において、プラグ105及びレセプタクル150の底面を、略長方形として示したが、これは例示であり、略正方形や略三角形などの他の形状でもよい。コネクタ組立体は、当該コネクタ組立体が用いられる電子装置に適した形状で形成される。
【0057】
以上に説明してきた各実施例に関し、各実施例の一部又は全部を組み合わせて一つの実施例として実現されてもよい。
【0058】
以上に説明してきた各実施例の要素の構造および配列は、例示にすぎない。各実施例について、当業者であれば、多くの変形を行うことが可能である。例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状および比率、パラメータの値、取り付け配列、材料の使用、色、向きなどの変更がその一例である。
【0059】
以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。