【0050】
[本発明1001]
以下の段階を含む、試料中の免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を検出するための方法:
(a)免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を免疫精製する段階;および
(c)該免疫精製された試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階。
[本発明1002]
免疫精製する段階が、抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgA抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIgD抗体、抗ヒトIgE抗体、抗ヒトカッパ抗体、抗ヒトラムダ抗体、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される抗体の使用を含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
抗体が非ヒト抗体である、本発明1001〜1002のいずれかの方法。
[本発明1004]
非ヒト抗体が、ラクダ抗体、軟骨魚類抗体、ラマ、ヒツジ、ヤギ、またはマウス抗体のうちの少なくとも1つである、本発明1001〜1003のいずれかの方法。
[本発明1005]
抗体が単一ドメイン抗体フラグメントである、本発明1001〜1004のいずれかの方法。
[本発明1006]
単一ドメイン抗体フラグメント(SDAF)が、抗ヒトIgG SDAF、抗ヒトIgA SDAF、抗ヒトIgM SDAF、抗ヒトIgD SDAF、抗ヒトIgE SDAF、抗ヒトカッパSDAF、抗ヒトラムダSDAF、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1007]
単一ドメイン抗体フラグメントが、ラクダ抗体、軟骨魚類抗体、ラマ、マウス抗体、ヒツジ、ヤギ、またはヒト抗体に由来する、本発明1001〜1006のいずれかの方法。
[本発明1008]
単一ドメイン抗体フラグメントについて段階(c)で生成されたマススペクトルが、免疫グロブリン軽鎖または免疫グロブリン重鎖について段階(c)で生成されたマススペクトルと重複しないように、該単一ドメイン抗体フラグメントが選択される、本発明1001〜1007のいずれかの方法。
[本発明1009]
単一ドメイン抗体フラグメントが、段階(c)において単一電荷を有する約12,500〜約15,000m/zのシグナルを生成するように、該単一ドメイン抗体フラグメントが選択される、本発明1001〜1008のいずれかの方法。
[本発明1010]
免疫グロブリン軽鎖が、段階(c)の前に免疫グロブリン重鎖から切り離される、本発明1001〜1009のいずれかの方法。
[本発明1011]
免疫グロブリン軽鎖が、軽鎖と重鎖との間のジスルフィド結合の切断によって切り離される、本発明1001〜1010のいずれかの方法。
[本発明1012]
ジスルフィド結合が、ジスルフィド結合を還元する能力がある還元剤を使用して切断される、本発明1001〜1011のいずれかの方法。
[本発明1013]
還元剤が、DTT(2,3ジヒドロキシブタン-1,4-ジチオール)、DTE(2,3ジヒドロキシブタン-1,4-ジチオール)、チオグリコレート、システイン、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硫化物、二硫化物、TCEP(トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン)、およびそれらの塩形態からなる群より選択される、本発明1001〜1012のいずれかの方法。
[本発明1014]
段階(c)の後に、試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階をさらに含む、本発明1001〜1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
軽鎖が、質量分析技法の間にフラグメント化されない、本発明1001〜1014のいずれかの方法。
[本発明1016]
試料が生物学的試料である、本発明1001〜1015のいずれかの方法。
[本発明1017]
生物学的試料が、全血試料、血清試料、血漿試料、尿試料、または脳脊髄液試料である、本発明1001〜1016のいずれかの方法。
[本発明1018]
生物学的試料が、哺乳類の生物学的試料である、本発明1001〜1017のいずれかの方法。
[本発明1019]
哺乳類の生物学的試料がヒトの生物学的試料である、本発明1001〜1018のいずれかの方法。
[本発明1020]
質量分析技法が、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)技法を含む、本発明1001〜1019のいずれかの方法。
[本発明1021]
質量分析技法が、マイクロフロー液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-四重極飛行時間型質量分析(microLC-ESI-Q-TOF MS)技法を含む、本発明1001〜1020のいずれかの方法。
[本発明1022]
LC-MS技法が、正イオンモードの使用を含む、本発明1001〜1021のいずれかの方法。
[本発明1023]
質量分析技法が、マトリックス支援レーザー吸着イオン化-飛行時間型質量分析(MALDI-TOF MS)技法を含む、本発明1001〜1022のいずれかの方法。
[本発明1024]
免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を含む試料が、単一分析で単一画分として分析される、本発明1001〜1023のいずれかの方法。
[本発明1025]
試料中の免疫グロブリン重鎖と免疫グロブリン軽鎖との対形成を決定する段階をさらに含む、本発明1001〜1024のいずれかの方法。
[本発明1026]
試料中の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖をアイソタイピングする段階をさらに含む、本発明1001〜1025のいずれかの方法。
[本発明1027]
試料中の1種または複数種の免疫グロブリン重鎖をアイソタイピングする段階をさらに含む、本発明1001〜1026のいずれかの方法。
[本発明1028]
試料中の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖をアイソタイピングする段階をさらに含む、本発明1001〜1027のいずれかの方法。
[本発明1029]
1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖を同定する段階をさらに含む、本発明1001〜1028のいずれかの方法。
[本発明1030]
試料中の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖の量を同定する段階をさらに含む、本発明1001〜1029のいずれかの方法。
[本発明1031]
試料中のMタンパク質を同定する段階をさらに含む、本発明1001〜1030のいずれかの方法。
[本発明1032]
試料中のMタンパク質を定量する段階をさらに含む、本発明1001〜1031のいずれかの方法。
[本発明1033]
試料中のMタンパク質における免疫グロブリン重鎖と免疫グロブリン軽鎖との対形成を決定する段階をさらに含む、本発明1001〜1032のいずれかの方法。
[本発明1034]
カッパ軽鎖とラムダ軽鎖の比が、各鎖に対応する1つまたは複数の多価イオンピークのピーク面積を測定することによって求められる、本発明1001〜1033のいずれかの方法。
[本発明1035]
カッパ軽鎖およびラムダ軽鎖が、多価イオンピークのピーク面積を分子質量に変換することによって定量される、本発明1001〜1034のいずれかの方法。
[本発明1036]
以下の段階を含む、試料中の免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を検出するための方法:
(a)免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を含む試料を提供する段階;
(b)単一ドメイン抗体フラグメントを利用して該試料を免疫精製する段階;
(c)軽鎖免疫グロブリンを重鎖免疫グロブリンから切り離す段階;
(d)該免疫精製された試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階であって、質量分析技法が、(i)液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-質量分析器、(ii)マイクロフロー液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-四重極飛行時間型質量分析技法、および(iii)マトリックス支援レーザー吸着イオン化-飛行時間型質量分析技法からなる群より選択される、段階;ならびに
(e)試料中の(i)カッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比、(ii)免疫グロブリン軽鎖のアイソタイプ、(iii)免疫グロブリン重鎖のアイソタイプ、(iv)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖のアイソタイプ、ならびに(v)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖の定量的な量、の1つまたは複数を明らかにする段階。
[本発明1037]
以下の段階を含む、試料中の免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を検出するための方法:
(a)免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を含む試料を提供する段階;
(b)単一ドメイン抗体フラグメントを利用して該試料を免疫精製する段階;
(c)任意で、軽鎖免疫グロブリンを重鎖免疫グロブリンから切り離す段階であって、1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖または免疫グロブリン重鎖が、Mタンパク質に由来する、段階;
(d)該免疫精製された試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階であって、質量分析技法が、(i)液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-質量分析器、(ii)マイクロフロー液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-四重極飛行時間型質量分析技法、および(iii)マトリックス支援レーザー吸着イオン化-飛行時間型質量分析技法からなる群より選択される、段階;ならびに
(e)試料中の(i)Mタンパク質の同一性、(ii)Mタンパク質の量、(iii)Mタンパク質の免疫グロブリン重鎖と免疫グロブリン軽鎖との対形成、ならびに(iv)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、およびMタンパク質の定量的な量、の1つまたは複数を明らかにする段階。
[本発明1038]
以下の段階を含む、対象における障害を診断するための方法:
(a)免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン重鎖、またはそれらの混合物を含む、対象由来の試料を提供する段階;
(b)該試料を免疫精製する段階;
(c)該免疫精製された試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(d)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階;および
(e)該比を参照値と比較する段階。
[本発明1039]
障害が、自己免疫性障害、炎症性障害、感染性障害、および多クローン性高ガンマグロブリン血症からなる群より選択される、本発明1038の方法。
[本発明1040]
障害が、形質細胞性形質細胞異常増殖症、高ガンマグロブリン血症、多発性硬化症、視神経脊髄炎、神経サルコイドーシス、亜急性硬化性全脳炎、ANCA関連血管炎、腫瘍随伴症候群、セリアック病、シェーグレン症候群、関節リウマチ、およびギラン・バレー症候群からなる群より選択される、本発明1038〜1039のいずれかの方法。
[本発明1041]
障害が高ガンマグロブリン血症であり、カッパとラムダの比に加えて、異なるモノクローナル軽鎖が、ポリクローナルバックグラウンドを超えて同定される、本発明1038〜1040のいずれかの方法。
[本発明1042]
タンパク質電気泳動(PEL)または免疫固定検査の結果を確認するために行われる、本発明1038〜1041のいずれかの方法。
[本発明1043]
以下の段階を含む、対象におけるカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の異常な比に関連する障害の処置をモニタリングする方法:
(a)対象由来の最初の試料を提供する段階;
(b)処置の間、処置の後、またはその両方における該対象由来の1つまたは複数の第2の試料を提供する段階;
(c)該試料を免疫精製する段階;
(d)該免疫精製された試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(e)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階;ならびに
(f)該最初の試料および該1つまたは複数の第2の試料からの比を比較する段階。
[本発明1044]
以下の段階を含む、試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖を定量するための方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を免疫精製する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(c)該スペクトルにおけるカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖に対応する多価イオンピークを同定する段階;ならびに
(d)該同定されたピークのピーク面積を分子質量に変換して、該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖を定量する段階。
[本発明1045]
以下の段階を含む、対象における中枢神経系中の炎症応答に関連する障害を診断する方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリンを含む脳脊髄液(CSF)試料を提供する段階;
(b)該CSF試料を質量分析技法に供して、該CSF試料のマススペクトルを得る段階;および
(c)該CSF試料中の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖に対応する質量ピークを同定する段階。
[本発明1046]
免疫グロブリン軽鎖が、軽鎖と重鎖との間のジスルフィド結合の切断によって切り離される、本発明1045の方法。
[本発明1047]
ジスルフィド結合が、ジスルフィド結合を還元する能力のある還元剤を使用して切断される、本発明1045〜1046のいずれかの方法。
[本発明1048]
還元剤が、DTT(2,3ジヒドロキシブタン-1,4-ジチオール)、DTE(2,3ジヒドロキシブタン-1,4-ジチオール)、チオグリコレート、システイン、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硫化物、二硫化物、TCEP(トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン)、およびそれらの塩形態からなる群より選択される、本発明1045〜1047のいずれかの方法。
[本発明1049]
段階(b)の前に、CSF試料が希釈される、本発明1045〜1048のいずれかの方法。
[本発明1050]
質量分析技法が、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)技法を含む、本発明1045〜1049のいずれかの方法。
[本発明1051]
質量分析技法が、マイクロフロー液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-四重極飛行時間型質量分析(microLC-ESI-Q-TOF MS)技法を含む、本発明1045〜1050のいずれかの方法。
[本発明1052]
LC-MS技法が、正イオンモードの使用を含む、本発明1045〜1051のいずれかの方法。
[本発明1053]
障害が、多発性硬化症、視神経脊髄炎、神経サルコイドーシス、亜急性硬化性全脳炎、およびギラン・バレー症候群からなる群より選択される、本発明1045〜1052のいずれかの方法。
[本発明1054]
(d)1種または複数種の免疫グロブリンを含む血清試料を提供する段階;
(e)該血清試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(f)該血清試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークを同定する段階;および
(g)(i)該CSF試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークを、(ii)該血清試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークと比較する段階
をさらに含む、本発明1045〜1053のいずれかの方法。
[本発明1055]
血清試料を質量分析技法に供する前に、該試料を濃縮する段階をさらに含む、本発明1045〜1054のいずれかの方法。
[本発明1056]
血清試料中に存在しない1つまたは複数のピークがCSF試料中に存在することが、中枢神経系中の炎症応答を示す、本発明1045〜1055のいずれかの方法。
[本発明1057]
以下の段階を含む、処置に対する応答をモニタリングするための方法:
(a)対象由来の最初のCSF試料を提供する段階;
(b)処置の間、処置の後、またはその両方における、該対象由来の1つまたは複数の第2のCSF試料を提供する段階;
(c)該CSF試料を免疫精製する段階;
(d)該免疫精製されたCSF試料を質量分析技法に供して、該CSF試料のマススペクトルを得る段階;
(e)(i)該最初のCSF試料における質量ピークを、(ii)該1つまたは複数の第2の試料における質量ピークと比較する段階。
[本発明1058]
以下の段階を含む、対象における中枢神経系中の炎症応答と関連する障害を診断する方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリンを含むCSF試料および1種または複数種の免疫グロブリンを含む血清試料を提供する段階;
(b)該CSF試料および該血清試料を質量分析技法に供して、該CSF試料および該血清試料のマススペクトルを得る段階;
(c)該CSF試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークを同定する段階;
(e)該血清試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークを同定する段階;ならびに
(d)(i)該CSF試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークを、(ii)該血清試料中の1種または複数種の軽鎖に対応する質量ピークと比較する段階。
[本発明1059]
以下の段階を含む、試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求めるための方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;および
(c)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階。
[本発明1060]
段階(b)の前に、免疫グロブリン軽鎖が、免疫グロブリン重鎖から切り離される、本発明1059の方法。
[本発明1061]
免疫グロブリン軽鎖が、軽鎖と重鎖との間のジスルフィド結合の切断によって切り離される、本発明1059〜1060のいずれかの方法。
[本発明1062]
ジスルフィド結合が、ジスルフィド結合を還元する能力のある還元剤を使用して切断される、本発明1059〜1061のいずれかの方法。
[本発明1063]
還元剤が、DTT(2,3ジヒドロキシブタン-1,4-ジチオール)、DTE(2,3ジヒドロキシブタン-1,4-ジチオール)、チオグリコレート、システイン、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硫化物、二硫化物、TCEP(トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン)、およびそれらの塩形態からなる群より選択される、本発明1059〜1062のいずれかの方法。
[本発明1064]
軽鎖が、質量分析技法の間にフラグメント化されない、本発明1059〜1063のいずれかの方法。
[本発明1065]
試料が生物学的試料である、本発明1059〜1064のいずれかの方法。
[本発明1066]
生物学的試料が、全血試料、血清試料、血漿試料、または尿試料である、本発明1059〜1065のいずれかの方法。
[本発明1067]
生物学的試料が、哺乳類の生物学的試料である、本発明1059〜1066のいずれかの方法。
[本発明1068]
哺乳類がヒトである、本発明1059〜1067のいずれかの方法。
[本発明1069]
試料中の免疫グロブリンが、段階(b)の前に該試料中で濃縮される、本発明1059〜1068のいずれかの方法。
[本発明1070]
質量分析技法が、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)技法を含む、本発明1059〜1069のいずれかの方法。
[本発明1071]
質量分析技法が、マイクロフロー液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-四重極飛行時間型質量分析(microLC-ESI-Q-TOF MS)技法を含む、本発明1059〜1070のいずれかの方法。
[本発明1072]
LC-MS技法が、正イオンモードの使用を含む、本発明1059〜1070のいずれかの方法。
[本発明1073]
カッパ軽鎖とラムダ軽鎖の比が、各鎖に対応する1つまたは複数の多価イオンピークのピーク面積を測定することによって求められる、本発明1059〜1071のいずれかの方法。
[本発明1074]
カッパ軽鎖およびラムダ軽鎖が、多価イオンピークのピーク面積を分子質量に変換することによって定量される、本発明1059〜1072のいずれかの方法。
[本発明1075]
以下の段階を含む、試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求めるための方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリンが濃縮された試料を提供する段階;
(b)該試料中の免疫グロブリンにおける軽鎖免疫グロブリンを重鎖免疫グロブリンから切り離して、切り離した免疫グロブリン試料を作製する段階;
(c)該試料を、マイクロフロー液体クロマトグラフィーエレクトロスプレーイオン化-四重極飛行時間型質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;および
(d)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階。
[本発明1076]
以下の段階を含む、対象における障害を診断するための方法:
(a)対象由来の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(c)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階;および
(d)該比を参照値と比較する段階。
[本発明1077]
障害が、自己免疫性障害、炎症性障害、感染性障害、および多クローン性高ガンマグロブリン血症からなる群より選択される、本発明1076の方法。
[本発明1078]
障害が、高ガンマグロブリン血症であり、カッパとラムダの比に加えて、異なるモノクローナル軽鎖が、ポリクローナルバックグラウンドを超えて同定され得る、本発明1075〜1076のいずれかの方法。
[本発明1079]
タンパク質電気泳動(PEL)または免疫固定検査の結果を確認するために行われる、本発明1075〜1077のいずれかの方法。
[本発明1080]
以下の段階を含む、対象におけるカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の異常な比に関連する障害の処置をモニタリングする方法:
(a)処置の前における対象の第1の試料を提供する段階;
(b)処置の間または後における該対象の第2の試料を提供する段階;
(c)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(d)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖とラムダ免疫グロブリン軽鎖の比を求める段階;ならびに
(e)該第1の試料および該第2の試料からの比を比較する段階。
[本発明1081]
以下の段階を含む、試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖を定量するための方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(c)該スペクトルにおけるカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖に対応する多価イオンピークを同定する段階;ならびに
(d)該同定されたピークのピーク面積を分子質量に変換して、該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖を定量する段階。
[本発明1082]
以下の段階を含む、対象における高ガンマグロブリン血症を診断するための方法:
(a)対象由来の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;
(c)該試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖の総量を求める段階;ならびに
(d)該試料中の量を参照値と比較する段階であって、参照よりも多い総量が、該対象が高ガンマグロブリン血症を有することを示す、段階。
[本発明1083]
試料中のカッパ免疫グロブリン軽鎖およびラムダ免疫グロブリン軽鎖の総量が、参照値よりも少なくとも2倍多い、本発明1082の方法。
[本発明1084]
以下の段階を含む、試料中の1種または複数種の免疫グロブリン重鎖のアイソタイプを決定するための方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリン重鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;および
(c)該試料中の免疫グロブリン重鎖の1種または複数種のアイソタイプに対応する質量ピークを同定する段階。
[本発明1085]
以下の段階を含む、試料中の1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖のアイソタイプを決定するための方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリン軽鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;および
(c)該試料中の免疫グロブリン軽鎖の1種または複数種のアイソタイプに対応する質量ピークを同定する段階。
[本発明1086]
以下の段階を含む、対象における1種または複数種の重鎖免疫グロブリンアイソタイプに関連する障害を診断する方法:
(a)1種または複数種の免疫グロブリン重鎖を含む試料を提供する段階;
(b)該試料を質量分析技法に供して、該試料のマススペクトルを得る段階;および
(c)該試料中の免疫グロブリン重鎖の1種または複数種のアイソタイプに対応する質量ピークを同定する段階。
[本発明1087]
障害が、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)、軽鎖沈着症、アミロイドーシス、多発性骨髄腫、重鎖沈着症、およびPOEMS症候群からなる群より選択される、本発明1086の方法。
特に定義しない限り、本明細書における全ての技術用語および科学用語は、本明細書が属する技術分野の当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本発明における使用のための方法および材料は、本明細書に記載されており、当技術分野において公知の他の適切な方法および材料も使用することができる。材料、方法、および実施例は単なる例証であり、限定することを意図してしない。本明細書において言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、全体として参照により組み入れられる。矛盾がある場合、定義を含む本明細書が優先されるものとする。本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面、ならびに添付の特許請求の範囲から明らかであろう。