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特開2021-22550リチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-22550(P2021-22550A)
(43)【公開日】2021年2月18日
(54)【発明の名称】リチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/36 20060101AFI20210122BHJP
   H01M 4/38 20060101ALI20210122BHJP
   H01M 4/134 20100101ALI20210122BHJP
【FI】
   H01M4/36 Z
   H01M4/38 Z
   H01M4/134
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-149181(P2019-149181)
(22)【出願日】2019年8月15日
(31)【優先権主張番号】201910679084.9
(32)【優先日】2019年7月25日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519146547
【氏名又は名称】呉剛
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】屠暁斌
【テーマコード(参考)】
5H050
【Fターム(参考)】
5H050AA19
5H050BA16
5H050CB07
5H050CB11
5H050DA09
5H050DA10
5H050DA11
5H050GA28
5H050GA29
5H050HA01
(57)【要約】
【課題】本発明はリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備を開示した。
【解決手段】
外殻及び前記外殻の中に設置された混合空間を含み、前記混合空間の中には検査板がスライドできるように設置され、前記検査板の下側には重量測定機構が設置され、多孔質シリコン/炭素複合物前駆体を製造する時に、多孔質シリコンを前記検査板に置き、前記重量測定機構は多孔質シリコンの重量を測り、本発明は添加効率を向上させ、それと同時に材料を加えた後、本発明は自動であらゆる材料の重量によって水を加えられ、水の添加量はあらゆる材料を混合する必要な量を満たし、水資源を節約し、後の蒸発乾燥するステップがかかる時間を省く。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻及び前記外殻の中に設置された混合空間を含み、前記混合空間の中には検査板がスライドできるように設置され、前記検査板の下側には重量測定機構が設置され、多孔質シリコン/炭素複合物前駆体を製造する時に、多孔質シリコンを前記検査板に置き、前記重量測定機構は多孔質シリコンの重量を測り、
前記外殻の中には二つの伝動空間が設置され、前記伝動空間が前記混合空間の左右両側に位置し、前記混合空間の底壁には旋転軸が回転できるように設置され、前記旋転軸の上端にはテーパーソケットが固定的に設置され、前記テーパーソケットの中には下ネジロッドがネジ山によって連結され、前記外殻の中には二つの材料空間が設置され、二つの前記材料空間がそれぞれ左右の前記伝動空間の上側に位置し、前記材料空間の中にはプッシュ板がスライドできるように設置され、前記下ネジロッドの上端が前記材料空間の中に伸びて前記プッシュ板の下端面と固定的に連結され、左右の前記材料空間の中にはそれぞれ異なる材料が貯蔵され、左右の前記下ネジロッドのネジのピッチが異なり、前記外殻の中には前記混合空間の上側に位置する材料プッシュ空間が設置され、前記材料プッシュ空間が前記混合空間と、前記材料空間と連通し、前記材料プッシュ空間の中には材料プッシュ機構が設置され、前記プッシュ板は前記材料空間の中の材料を前記材料プッシュ空間の中にプッシュし、前記材料プッシュ機構は材料を前記混合空間の中にプッシュし、
前記混合空間の後壁の中には水加え弁が設置され、すべての材料を加えた後に、前記重量測定機構は材料の重量を測り、前記水加え弁が開けられて水を加え、前記混合空間の中の材料の重量が重ければ、前記水加え弁が開けた状態にある時間は長く、
前記混合空間の上側には上下に運動できる装着板が設置され、前記装着板の下端面には撹拌機構と、超音波分散機ヘッドとが固定的に設置されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項2】
前記重量測定機構は前記外殻の中に設置された動力空間を含み、前記動力空間が前記混合空間の下側に位置し、前記動力空間の頂壁の中には液圧シリンダーが固定的に設置され、前記液圧シリンダーの中にはピストン空間が設置され、前記ピストン空間の中には作動液が貯蔵され、前記検査板の下端面にはピストンロッドが固定的に設置され、前記ピストン空間の中には上方ピストンがスライドできるように設置され、前記ピストンロッドの下端が前記ピストン空間の中に伸びて前記上方ピストンの上端面と固定的に連結され、前記液圧シリンダーの下端面には連結管が固定的に設置され、前記連結管の中には前記ピストン空間と連通した連通空間が設置され、前記連通空間の中には下方ピストンがスライドできるように設置され、前記下方ピストンの右端面には右端が前記動力空間の中に伸びる伝動ロッドが固定的に設置され、前記伝動ロッドの右端にはラックが固定的に設置され、前記動力空間の中には上下に運動できる移動板が設置され、前記移動板には歯車軸が回転できるように設置され、前記歯車軸と前記移動板の端面との間にはトーションばねが連結され、前記歯車軸には前記ラックと噛み合った旋転歯車が固定的に設置され、前記移動板の前端面には左右にスライドできる歯止めが設置され、前記歯止めが前記旋転歯車と噛み合い、前記動力空間の後壁には伝動軸が回転できるように設置され、前記伝動軸には伝動歯車が固定的に設置され、前記伝動軸と前記旋転軸とが伝動プーリによって伝動できるように連結され、前記移動板が前記旋転歯車を上昇連動させて前記伝動歯車と噛み合わせた後に、前記歯止めが右方に移動して前記旋転歯車との噛み合いから離脱することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項3】
前記動力空間の底壁にはスライド溝が形成され、前記スライド溝の中には前記ラックの下端面と固定的に連結された定位ブロックがスライドできるように設置され、前記スライド溝の後壁には前記定位ブロックと当接した検知器が固定的に設置され、前記検知器は前記定位ブロックの位置情報を前記水加え弁に伝送できることを特徴とする請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項4】
前記動力空間の右壁の中には電動ガイドレールが固定的に設置され、前記移動板の前端面にはばね溝が形成され、前記ばね溝の中にはスライドロッドがスライドできるように設置され、前記スライドロッドと前記ばね溝の頂壁との間には押圧ばねが連結され、前記電動ガイドレールの左側のスライダが前記スライドロッドと固定的に連結され、前記電動ガイドレールが作動した後に、前記スライダと、前記スライドロッドと、前記押圧ばねとによって前記移動板を上昇連動させることを特徴とする請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項5】
前記移動板の前端面には前記ばね溝の上側に位置する収納溝が形成され、前記収納溝の中には装着ブロックがスライドできるように設置され、前記装着ブロックと前記収納溝の右壁との間には復帰ばねが連結され、前記歯止めが前記装着ブロックの前端面に装着され、前記装着ブロックの下端面には上方斜面ブロックが固定的に設置され、前記スライドロッドの上端面には前記上方斜面ブロックの下側に位置する下方斜面ブロックが固定的に設置され、前記動力空間の後壁には前記移動板の上側に位置する定位板が固定的に設置されていることを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項6】
前記材料プッシュ機構は前記材料プッシュ空間の頂壁の中に左右対称的に形成された方向ガイド溝を含み、左右の前記方向ガイド溝のうち互いに離れている片側の内壁には旋転モーターが固定的に設置され、左右の前記旋転モーターの相対した片側には上ネジロッドが動力が伝達できるように連結され、前記方向ガイド溝の中には前記上ネジロッドとネジ山によって連結されたナットがスライドできるように設置され、前記材料プッシュ空間の中には材料送り込み板が左右対称的に、且つスライドできるように設置され、前記材料送り込み板と前記ナットとが連結ロッドによって固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項7】
前記外殻の上端面には支持ロッドが固定的に設置され、前記支持ロッドの上端には固定板が固定的に設置され、前記固定板の下端面には上電動プッシュロッドが固定的に設置され、前記装着板が前記上電動プッシュロッドの下側の上プッシュロッドの下端に固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【請求項8】
左右の前記材料空間の中にはそれぞれグラファイトと、スクロースとが貯蔵されることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料を製造する技術分野に関わり、具体的にはリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備である。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池の負極材料はリチウムイオン二次電池の応用範囲を制約する重要な要素であり、現在、炭化ケイ素という複合材料は応用上の潜在能力が非常に高い負極材料とし、研究の話題になっている。異なる製造方法及び複合構造は複合材料の電気化学的性能に影響を与える。研究によると、多孔質シリコンは豊富な細孔構造を有することで、炭素材料と複合した後に電池の可逆容量を著しく大きくなり、循環寿命及び初クーロン効率を改善できる。現在、、多孔質シリコン/炭素の複合負極材料を製造するステップは一般的にアルミニウム?シリコン合金を塩酸で腐食させた後に多孔質シリコンを生成し、多孔質シリコンと、グラファイトと、スクロースとを一定の質量比で混合してから水を加え、また超音波分散を行い、真空中で溶剤を蒸発乾燥した後に多孔質シリコン/炭素複合物前駆体を生成し、前駆体を管状炉で焙焼し、また自然空冷の後、研磨して篩って多孔質シリコン/多孔質炭素複合材料を生成する。
上記のステップにおいて、多孔質シリコン/炭素複合物前駆体の製造は極めて重要であり、多孔質シリコンと、グラファイトと、スクロースとの質量比は比較的に精確である必要があり、伝統的に調合するのは人工操作であり、時間や労働力を費やし、不確定性を存在し、また多孔質シリコンと、グラファイトと、スクロースとを調合した後、水を加えて混合する必要があり、現段階に、水の添加量に対する明確な基準がないことで、水を加えすぎることと、真空での蒸発乾燥のステップにおいて、蒸発乾燥する時間が長くなり、コストが上がることが発生する。上記の問題に対し、本発明は改善方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第109755500号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の解決しようとする問題はリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備を提供するのであり、既存技術にある上記の問題を解消する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は下記の技術プランによって実現される。
【0006】
本発明のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備は、外殻及び前記外殻の中に設置された混合空間を含み、前記混合空間の中には検査板がスライドできるように設置され、前記検査板の下側には重量測定機構が設置され、多孔質シリコン/炭素複合物前駆体を製造する時に、多孔質シリコンを前記検査板に置き、前記重量測定機構は多孔質シリコンの重量を測る。
【0007】
前記外殻の中には二つの伝動空間が設置され、前記伝動空間が前記混合空間の左右両側に位置し、前記混合空間の底壁には旋転軸が回転できるように設置され、前記旋転軸の上端にはテーパーソケットが固定的に設置され、前記テーパーソケットの中には下ネジロッドがネジ山によって連結され、前記外殻の中には二つの材料空間が設置され、二つの前記材料空間がそれぞれ左右の前記伝動空間の上側に位置し、前記材料空間の中にはプッシュ板がスライドできるように設置され、前記下ネジロッドの上端が前記材料空間の中に伸びて前記プッシュ板の下端面と固定的に連結され、左右の前記材料空間の中にはそれぞれ異なる材料が貯蔵され、左右の前記下ネジロッドのネジのピッチが異なり、前記外殻の中には前記混合空間の上側に位置する材料プッシュ空間が設置され、前記材料プッシュ空間が前記混合空間と、前記材料空間と連通し、前記材料プッシュ空間の中には材料プッシュ機構が設置され、前記プッシュ板は前記材料空間の中の材料を前記材料プッシュ空間の中にプッシュし、前記材料プッシュ機構は材料を前記混合空間の中にプッシュする。
【0008】
前記混合空間の後壁の中には水加え弁が設置され、すべての材料を加えた後に、前記重量測定機構は材料の重量を測り、前記水加え弁が開けられて水を加え、前記混合空間の中の材料の重量が重ければ、前記水加え弁が開けた状態にある時間は長い。
【0009】
前記混合空間の上側には上下に運動できる装着板が設置され、前記装着板の下端面には撹拌機構と、超音波分散機ヘッドとが固定的に設置されている。
【0010】
さらに、前記重量測定機構は前記外殻の中に設置された動力空間を含み、前記動力空間が前記混合空間の下側に位置し、前記動力空間の頂壁の中には液圧シリンダーが固定的に設置され、前記液圧シリンダーの中にはピストン空間が設置され、前記ピストン空間の中には作動液が貯蔵され、前記検査板の下端面にはピストンロッドが固定的に設置され、前記ピストン空間の中には上方ピストンがスライドできるように設置され、前記ピストンロッドの下端が前記ピストン空間の中に伸びて前記上方ピストンの上端面と固定的に連結され、前記液圧シリンダーの下端面には連結管が固定的に設置され、前記連結管の中には前記ピストン空間と連通した連通空間が設置され、前記連通空間の中には下方ピストンがスライドできるように設置され、前記下方ピストンの右端面には右端が前記動力空間の中に伸びる伝動ロッドが固定的に設置され、前記伝動ロッドの右端にはラックが固定的に設置され、前記動力空間の中には上下に運動できる移動板が設置され、前記移動板には歯車軸が回転できるように設置され、前記歯車軸と前記移動板の端面との間にはトーションばねが連結され、前記歯車軸には前記ラックと噛み合った旋転歯車が固定的に設置され、前記移動板の前端面には左右にスライドできる歯止めが設置され、前記歯止めが前記旋転歯車と噛み合い、前記動力空間の後壁には伝動軸が回転できるように設置され、前記伝動軸には伝動歯車が固定的に設置され、前記伝動軸と前記旋転軸とが伝動プーリによって伝動できるように連結され、前記移動板が前記旋転歯車を上昇連動させて前記伝動歯車と噛み合わせた後に、前記歯止めが右方に移動して前記旋転歯車との噛み合いから離脱する。
【0011】
さらに、前記動力空間の底壁にはスライド溝が形成され、前記スライド溝の中には前記ラックの下端面と固定的に連結された定位ブロックがスライドできるように設置され、前記スライド溝の後壁には前記定位ブロックと当接した検知器が固定的に設置され、前記検知器は前記定位ブロックの位置情報を前記水加え弁に伝送できる。
【0012】
さらに、前記動力空間の右壁の中には電動ガイドレールが固定的に設置され、前記移動板の前端面にはばね溝が形成され、前記ばね溝の中にはスライドロッドがスライドできるように設置され、前記スライドロッドと前記ばね溝の頂壁との間には押圧ばねが連結され、前記電動ガイドレールの左側のスライダが前記スライドロッドと固定的に連結され、前記電動ガイドレールが作動した後に、前記スライダと、前記スライドロッドと、前記押圧ばねとによって前記移動板を上昇連動させる。
【0013】
さらに、前記移動板の前端面には前記ばね溝の上側に位置する収納溝が形成され、前記収納溝の中には装着ブロックがスライドできるように設置され、前記装着ブロックと前記収納溝の右壁との間には復帰ばねが連結され、前記歯止めが前記装着ブロックの前端面に装着され、前記装着ブロックの下端面には上方斜面ブロックが固定的に設置され、前記スライドロッドの上端面には前記上方斜面ブロックの下側に位置する下方斜面ブロックが固定的に設置され、前記動力空間の後壁には前記移動板の上側に位置する定位板が固定的に設置されている。
【0014】
さらに、前記材料プッシュ機構は前記材料プッシュ空間の頂壁の中に左右対称的に形成された方向ガイド溝を含み、左右の前記方向ガイド溝のうち互いに離れている片側の内壁には旋転モーターが固定的に設置され、左右の前記旋転モーターの相対した片側には上ネジロッドが動力が伝達できるように連結され、前記方向ガイド溝の中には前記上ネジロッドとネジ山によって連結されたナットがスライドできるように設置され、前記材料プッシュ空間の中には材料送り込み板が左右対称的に、且つスライドできるように設置され、前記材料送り込み板と前記ナットとが連結ロッドによって固定的に連結されている。
【0015】
さらに、前記外殻の上端面には支持ロッドが固定的に設置され、前記支持ロッドの上端には固定板が固定的に設置され、前記固定板の下端面には上電動プッシュロッドが固定的に設置され、前記装着板が前記上電動プッシュロッドの下側の上プッシュロッドの下端に固定的に連結されている。
【0016】
さらに、左右の前記材料空間の中にはそれぞれグラファイトと、スクロースとが貯蔵される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は:本発明は多孔質シリコンの重量によって自動ですでに質量比を設定したグラファイトとスクロースとを加え、人工操作と比べ、添加効率を向上させ、労働力のコストを省き、調合比の精確度を確保し、多孔質シリコン/炭素複合物前駆体の品質を保証し、それと同時に材料を加えた後、本発明は自動であらゆる材料の重量によって水を加えられ、水の添加量はあらゆる材料を混合する必要な量を満たし、水資源を節約し、後の蒸発乾燥するステップがかかる時間を省く。
【図面の簡単な説明】
【0018】
下記に図1〜5をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0019】
図1図1は本発明の全体構成概略図
図2図2図1の中のAのところの構成概略図
図3図3図1の中のB―Bのところの構成概略図
図4図4図1の中のC―Cのところの構成概略図
図5図5図1の中のDのところの構成概略図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1〜5に記載されたリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備を合わせて、本発明のリチウムイオン二次電池の炭化ケイ素負極材料の製造設備は、外殻10及び前記外殻10の中に設置された混合空間33を含み、前記混合空間33の中には検査板35がスライドできるように設置され、前記検査板35の下側には重量測定機構91が設置され、多孔質シリコン/炭素複合物前駆体を製造する時に、多孔質シリコンを前記検査板35に置き、前記重量測定機構91は多孔質シリコンの重量を測る。
【0021】
前記外殻10の中には二つの伝動空間13が設置され、前記伝動空間13が前記混合空間33の左右両側に位置し、前記混合空間33の底壁には旋転軸11が回転できるように設置され、前記旋転軸11の上端にはテーパーソケット14が固定的に設置され、前記テーパーソケット14の中には下ネジロッド15がネジ山によって連結され、前記外殻10の中には二つの材料空間17が設置され、二つの前記材料空間17がそれぞれ左右の前記伝動空間13の上側に位置し、前記材料空間17の中にはプッシュ板16がスライドできるように設置され、前記下ネジロッド15の上端が前記材料空間17の中に伸びて前記プッシュ板16の下端面と固定的に連結され、左右の前記材料空間17の中にはそれぞれ異なる材料が貯蔵され、左右の前記下ネジロッド15のネジのピッチが異なり、前記外殻10の中には前記混合空間33の上側に位置する材料プッシュ空間18が設置され、前記材料プッシュ空間18が前記混合空間33と、前記材料空間17と連通し、前記材料プッシュ空間18の中には材料プッシュ機構90が設置され、前記プッシュ板16は前記材料空間17の中の材料を前記材料プッシュ空間18の中にプッシュし、前記材料プッシュ機構90は材料を前記混合空間33の中にプッシュする。
【0022】
前記混合空間33の後壁の中には水加え弁34が設置され、すべての材料を加えた後に、前記重量測定機構91は材料の重量を測り、前記水加え弁34が開けられて水を加え、前記混合空間33の中の材料の重量が重ければ、前記水加え弁34が開けた状態にある時間は長い。
【0023】
前記混合空間33の上側には上下に運動できる装着板25が設置され、前記装着板25の下端面には撹拌機構30と、超音波分散機ヘッド24とが固定的に設置されている。
【0024】
前記重量測定機構91は前記外殻10の中に設置された動力空間43を含み、前記動力空間43が前記混合空間33の下側に位置し、前記動力空間43の頂壁の中には液圧シリンダー42が固定的に設置され、前記液圧シリンダー42の中にはピストン空間39が設置され、前記ピストン空間39の中には作動液が貯蔵され、前記検査板35の下端面にはピストンロッド36が固定的に設置され、前記ピストン空間39の中には上方ピストン37がスライドできるように設置され、前記ピストンロッド36の下端が前記ピストン空間39の中に伸びて前記上方ピストン37の上端面と固定的に連結され、前記液圧シリンダー42の下端面には連結管41が固定的に設置され、前記連結管41の中には前記ピストン空間39と連通した連通空間40が設置され、前記連通空間40の中には下方ピストン67がスライドできるように設置され、前記下方ピストン67の右端面には右端が前記動力空間43の中に伸びる伝動ロッド44が固定的に設置され、前記伝動ロッド44の右端にはラック49が固定的に設置され、前記動力空間43の中には上下に運動できる移動板46が設置され、前記移動板46には歯車軸47が回転できるように設置され、前記歯車軸47と前記移動板46の端面との間にはトーションばね66が連結され、前記歯車軸47には前記ラック49と噛み合った旋転歯車45が固定的に設置され、前記移動板46の前端面には左右にスライドできる歯止め63が設置され、前記歯止め63が前記旋転歯車45と噛み合い、前記動力空間43の後壁には伝動軸65が回転できるように設置され、前記伝動軸65には伝動歯車38が固定的に設置され、前記伝動軸65と前記旋転軸11とが伝動プーリ12によって伝動できるように連結され、前記移動板46が前記旋転歯車45を上昇連動させて前記伝動歯車38と噛み合わせた後に、前記歯止め63が右方に移動して前記旋転歯車45との噛み合いから離脱する。
【0025】
前記動力空間43の底壁にはスライド溝52が形成され、前記スライド溝52の中には前記ラック49の下端面と固定的に連結された定位ブロック50がスライドできるように設置され、前記スライド溝52の後壁には前記定位ブロック50と当接した検知器51が固定的に設置され、前記検知器51は前記定位ブロック50の位置情報を前記水加え弁34に伝送できる。
【0026】
前記動力空間43の右壁の中には電動ガイドレール56が固定的に設置され、前記移動板46の前端面にはばね溝58が形成され、前記ばね溝58の中にはスライドロッド54がスライドできるように設置され、前記スライドロッド54と前記ばね溝58の頂壁との間には押圧ばね57が連結され、前記電動ガイドレール56の左側のスライダ55が前記スライドロッド54と固定的に連結され、前記電動ガイドレール56が作動した後に、前記スライダ55と、前記スライドロッド54と、前記押圧ばね57とによって前記移動板46を上昇連動させる。
【0027】
前記移動板46の前端面には前記ばね溝58の上側に位置する収納溝60が形成され、前記収納溝60の中には装着ブロック61がスライドできるように設置され、前記装着ブロック61と前記収納溝60の右壁との間には復帰ばね59が連結され、前記歯止め63が前記装着ブロック61の前端面に装着され、前記装着ブロック61の下端面には上方斜面ブロック64が固定的に設置され、前記スライドロッド54の上端面には前記上方斜面ブロック64の下側に位置する下方斜面ブロック53が固定的に設置され、前記動力空間43の後壁には前記移動板46の上側に位置する定位板62が固定的に設置されている。
【0028】
前記材料プッシュ機構90は前記材料プッシュ空間18の頂壁の中に左右対称的に形成された方向ガイド溝23を含み、左右の前記方向ガイド溝23のうち互いに離れている片側の内壁には旋転モーター20が固定的に設置され、左右の前記旋転モーター20の相対した片側には上ネジロッド22が動力が伝達できるように連結され、前記方向ガイド溝23の中には前記上ネジロッド22とネジ山によって連結されたナット21がスライドできるように設置され、前記材料プッシュ空間18の中には材料送り込み板32が左右対称的に、且つスライドできるように設置され、前記材料送り込み板32と前記ナット21とが連結ロッド19によって固定的に連結されている。
【0029】
前記外殻10の上端面には支持ロッド31が固定的に設置され、前記支持ロッド31の上端には固定板27が固定的に設置され、前記固定板27の下端面には上電動プッシュロッド26が固定的に設置され、前記装着板25が前記上電動プッシュロッド26の下側の上プッシュロッド28の下端に固定的に連結されている。
【0030】
左右の前記材料空間17の中にはそれぞれグラファイトと、スクロースとが貯蔵される。
【0031】
装置全体の機械動作の順序は下記の通りである。
【0032】
1.多孔質シリコンを混合空間33の中に置き、多孔質シリコンの重量で検査板35が下方に押され、検査板35がピストンロッド36によって上方ピストン37を下降連動させ、上方ピストン37はピストン空間39の中の作動液を連通空間40の中に押し込んで下方ピストン67を押圧して右方に運動させ、下方ピストン67は伝動ロッド44によってラック49を右方に運動連動させる。
【0033】
2.ラック49が旋転歯車45を回転連動させ、旋転歯車45が歯車軸47によってトーションばね66にエネルギーを蓄えさせる。
【0034】
3.多孔質シリコンを加えた後に、電動ガイドレール56を作動させ、スライダ55によってスライドロッド54を上昇連動させ、スライドロッド54が移動板46を上昇連動させる。
【0035】
4.移動板46が定位板62と当接した時に、旋転歯車45が伝動歯車38と噛み合い、スライダ55が継続してスライドロッド54を上昇連動させ、移動板46が定位板62の制限で上昇しなくなり、下方斜面ブロック53がスライドロッド54と当接し、それによって装着ブロック61が右方にスライドし、歯止め63が旋転歯車45との噛み合いから離脱する。
【0036】
5.歯車軸47がトーションばね66の復帰作用のもとで回転し、旋転歯車45が伝動歯車38を回転連動させ、伝動歯車38が伝動軸65と、伝動プーリ12とによって旋転軸11を回転連動させ、旋転軸11がテーパーソケット14を回転連動させ、テーパーソケット14が回転するのを通じて下ネジロッド15を上昇させる。
【0037】
6.下ネジロッド15が上昇してプッシュ板16を上昇連動させ、プッシュ板16が上昇して材料空間17の中の一部の材料を材料プッシュ空間18の中にプッシュし、左右の下ネジロッド15のネジのピッチが異なるため、左右の材料空間17の中の材料が材料プッシュ空間18の中に入った量も異なる。
【0038】
7.歯車軸47が旋転を停止した後に、旋転モーター20が作動して上ネジロッド22を回転連動させ、ナット21を移動させ、ナット21が連結ロッド19によって材料送り込み板32を互いに近づかせて材料プッシュ空間18の中の材料を混合空間33の中にプッシュする。
【0039】
8.すべての材料を混合空間33の中に加えた後に、ラック49が定位ブロック50を右方へ一定の距離に移動連動させ、検知器51が定位ブロック50の位置情報を水加え弁34に伝送し、水加え弁34が開けられて混合空間33の中に水を加え、水加え弁34が開けた状態にある時間の長さが定位ブロック50の位置によって決められ、それによって自動で材料の量によって水の添加量を制御できる。
【0040】
9.水を加えた後に、上電動プッシュロッド26が作動して上プッシュロッド28によって装着板25を下降連動させ、装着板25が超音波分散機ヘッド24と、撹拌機構30とを連動させて混合空間33の中に伸びさせ、撹拌機構30が作動して撹拌を行い、超音波分散機ヘッド24が作動して超音波分散を行う。
【0041】
10.しばらくして、混合空間33の中の材料を取り出せ、溶剤を真空中で蒸発乾燥した後に多孔質シリコン/炭素複合物前駆体を生成できる。
【0042】
上記の実施例は本発明の技術的構想と特徴を説明するだけであり、その目的は当業者に本発明内容を了解させてさらに実施させるのであり、本発明の保護範囲を制限することはできない。本発明の精神の実質に基づいて行われたすべての等価的な変化又は修飾は、本発明の保護範囲の中に含むべきである。
図1
図2
図3
図4
図5