特開2021-23776(P2021-23776A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2021-23776サージカルガイドとその通水管およびサージカルガイドの成型方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-23776(P2021-23776A)
(43)【公開日】2021年2月22日
(54)【発明の名称】サージカルガイドとその通水管およびサージカルガイドの成型方法
(51)【国際特許分類】
   A61C 8/00 20060101AFI20210125BHJP
   A61C 1/08 20060101ALI20210125BHJP
【FI】
   A61C8/00 Z
   A61C1/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-155062(P2019-155062)
(22)【出願日】2019年8月8日
(71)【出願人】
【識別番号】512152178
【氏名又は名称】ケンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141221
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 和明
(72)【発明者】
【氏名】林 靖
(72)【発明者】
【氏名】江口 未来
(72)【発明者】
【氏名】関 千俊
【テーマコード(参考)】
4C052
4C159
【Fターム(参考)】
4C052AA10
4C052FF01
4C159AA55
(57)【要約】
【課題】簡素な構成で確実に穿孔予定部位に冷却水を導く。
【解決手段】口腔内に装着されるサージカルガイド2に、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水管4を設けて構成される。通水管4は、内側端部4Aが、サージカルガイド2に設けられたスリーブ3の下縁3UE近傍に開口して穿孔予定部位AB1に臨むように、かつ外側端部4Bが、サージカルガイド2から外方に延出するよう配置される。通水管4は、スリーブ3の軸芯O1に対して放射方向に配置され、かつ、傾斜させて設けられる。通水管4の外側端部4Bは、ドリルの動作と同期して冷却液をサージカルガイド2に送り込む冷却液供給機構6に接続され、穿孔予定部位AB1には、ドリル動作時のみ冷却液が導かれるようになっている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔内に装着されるサージカルガイドに、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水手段を設けたことを特徴とするサージカルガイド。
【請求項2】
サージカルガイドには、ドリルの刃部が導かれるスリーブが設けられ、
通水手段は、一端がスリーブの下縁近傍に開口して穿孔予定部位に臨み、他端がサージカルガイドから延出した通水管により構成されることを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
【請求項3】
通水管は、スリーブの軸芯に対して放射方向に配置されることを特徴とする請求項2に記載のサージカルガイド。
【請求項4】
通水管は硬質の管体から構成され、他端は、ドリルの動作と同期して冷却液をサージカルガイドに送り込む冷却液供給手段に接続されることを特徴とする請求項3に記載のサージカルガイド。
【請求項5】
口腔内に装着されるサージカルガイドに設けられる通水管であって、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導くことを特徴とする通水管。
【請求項6】
口腔内に装着されるサージカルガイドを、合成樹脂を成型して形成するサージカルガイドの成型方法であって、成型時、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水管を一体に成型したことを特徴とするサージカルガイドの成型方法。
【請求項7】
サージカルガイドの成型後、通水管をサージカルガイドに挿着することを特徴とする請求項6に記載のサージカルガイドの成型方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インプラント手術等の歯科手術に用いられるサージカルガイドとその通水管およびサージカルガイドの成型方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、歯科インプラント治療において理想的な位置にインプラントを埋入するためのインプラント埋入ガイドシステムが提供されている。このインプラント埋入ガイドシステムは、患者の顎骨治療部位のCTデータを元に、事前にインプラントの埋入位置をシミュレートし、その計画通りにインプラントを埋入できるように、ドリルの穿孔位置と穿孔深度を決定するためのサージカルガイドを作製し、それを用いてインプラント手術を行うものである。
【0003】
従来、このようなサージカルガイドを用いた穿孔方法では、例えば、サージカルガイドにドリルとほぼ同じ内径を有するスリーブが設けられ、このスリーブにドリルを挿入し、刃部を高速回転させ生体骨を穿孔するようにした方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、ドリル使用時にドリル刃部の高速回転による骨火傷の発生を防ぐため、ドリルの内部に注水機構を設け、回転する刃部に注水を行い冷却を行うようにした穿孔システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、サージカルガイドの案内孔に差し入れられるインプラント用ハンドピースのヘッド中央に、ドリルバーに水または生理的食塩水を冷却水として供給する給水口を設けるようにしたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2007‐511275号公報
【特許文献2】特開2013−244390号公報
【特許文献3】特開2009−165799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献2に記載の穿孔システムでは、ドリルの機構が複雑化しコストがかかるだけでなくドリルが重量化長大化し、操作性が悪くなるという問題がある。また、上記特許文献3に記載の穿孔システムでは、ハンドピースの構造が複雑化するだけでなく、給水口はドリルバーの上端に設けられているため、ドリル使用時、サージカルガイドに覆われた穿孔部位のドリルバーに冷却水が確実に届いているのかどうか明らかでないという問題がある。さらに、骨片や組織が冷却水出口に詰まると、冷却性能が低下するという問題がある。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、第1には、簡素な構成で、確実に冷却性能を確保することができるサージカルガイドを提供することを目的としている。また、第2には、既存のサージカルガイドにも適用可能な、汎用性の高いサージカルガイドの通水管を提供することを目的としている。さらに、第3には、サージカルガイドの成型時に通水管を一体成型して工程の簡素化とコストダウンを図ることができるサージカルガイドの成型方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るサージカルガイドは、口腔内に装着されるサージカルガイドに、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水手段を設けたことを特徴としている。
【0009】
本発明に係るサージカルガイドでは、口腔内に装着されるサージカルガイドに、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水手段を設けたことにより、通水手段の吐出口を、外部から見ることができない冷却が必要な部位に予め配置させることができ、確実に冷却性能を確保することができる。
【0010】
また、上記発明に係るサージカルガイドは、サージカルガイドには、ドリルの刃部が導かれるスリーブが設けられ、通水手段は、一端がスリーブの下縁近傍に開口して穿孔予定部位に臨み、他端がサージカルガイドから延出した通水管により構成されることが好ましい。係る構成とすることにより、通水管の一端は、常にドリルの刃部に向かって冷却液を供給することができる。また、通水管の他端は、サージカルガイドから延出してるので供給液を供給するチューブに接続しやすい。さらに、上記発明に係るサージカルガイドは、通水管が、スリーブの軸芯に対して放射方向に配置されることが好ましい。係る構成とすることにより、刃部の軸芯に向かって冷却液を供給することができる。また、上記発明に係るサージカルガイドは、通水管は硬質の管体から構成され、他端は、ドリルの動作と同期して冷却液をサージカルガイドに送り込む冷却液供給手段に接続されることが好ましい。係る構成とすることにより、ドリルの動作と冷却液の供給を同期させることができ、冷却液を効率的に供給することができる。
【0011】
本発明に係る通水管は、口腔内に装着されるサージカルガイドに設けられる通水管であって、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導くことを特徴としている。
【0012】
本発明に係る通水管では、口腔内に装着されるサージカルガイドに設けられる通水管であって、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導くようにしたことにより、冷却液を、ドリルを経由することなく、サージカルガイド内の穿孔部位に対応させて配置することができ、確実かつ効率的に冷却水を導くことができる。また、通水管を、既存のサージカルガイドにも後付けできるので、汎用性を向上させることができる。
【0013】
本発明に係るサージカルガイドの成型方法は、口腔内に装着されるサージカルガイドを、合成樹脂を成型して形成するサージカルガイドの成型方法であって、成型時、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水管を一体に成型したことを特徴としている。
【0014】
本発明に係るサージカルガイドの成型方法では、口腔内に装着されるサージカルガイドを、合成樹脂を成型して形成するサージカルガイドの成型方法であって、成型時、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水管を一体に成型したことにより、工程の簡素化とコストダウンを図ることができる。
【0015】
また、上記発明に係るサージカルガイドの成型方法は、サージカルガイドの成型後、通水管をサージカルガイドに挿着することが好ましい。係る構成とすることにより、通水管を、サージカルガイド内の穿孔部位に対応させて配置することができ、確実かつ効率的に冷却水を導くことができる。また、通水管を、既存のサージカルガイドにも後付けできるので、汎用性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るサージカルガイドでは、口腔内に装着されるサージカルガイドに、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水手段を設けたので、簡素な構成で、確実に冷却性能を確保することができる。
【0017】
本発明に係る通水管では、口腔内に装着されるサージカルガイドに設けられる通水管であって、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導くようにしたので、確実かつ効率的に冷却水を導くことができる。また、通水管を、既存のサージカルガイドにも後付けできるので、汎用性を向上させることができる。
【0018】
本発明に係るサージカルガイドの成型方法では、口腔内に装着されるサージカルガイドを、合成樹脂を成型して形成するサージカルガイドの成型方法であって、成型時、冷却液を外部からサージカルガイド内の生体穿孔予定部位に導く通水管を一体に成型したので、工程の簡素化とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るサージカルガイドを示す後方から見た斜視図である。
図2図2は、図1のサージカルガイドの裏面を示す説明図である。
図3図3は、図1のサージカルガイドを側方から見た斜視図である。
図4図4は、図1のサージカルガイドの要部を拡大して示す下面図である。
図5図5は、図1のサージカルガイドの要部の断面を示す断面図である。
図6図6は、図1のサージカルガイドを口腔の下側歯に装着する状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に示す一実施形態により本発明を説明する。本発明の一実施形態に係るサージカルガイド2は、口腔内に装着されるもので、図1ないし図3に示すように、インプラント手術にあたり、患者の顎骨治療部位のCTデータを元に、事前にインプラントの埋入位置をシミュレートし、その計画通りにインプラントを埋入できるように、ドリルの穿孔位置と穿孔深度を決定するために製作された合成樹脂製のものである。
【0021】
このサージカルガイド2には、顎骨治療部位の穿孔位置に対応する部位に、ドリル(図示せず)が摺動可能な内径を有するステンレス製スリーブ3(本実施形態の場合、3A、3B、3C、3Dの4個)が、軸芯O1を穿孔中心O2に合致させて設けられる。このスリーブ3には、上方からドリルの刃部(図示せず)が導かれるようになっている。
【0022】
ところで、本実施形態に係るサージカルガイド2は、図4および図5に示されるように、穿孔時に注液される冷却液を、外部からサージカルガイド2内の顎骨治療部位(生体穿孔予定部位)AB(Alveolar Bone)1に導く通水管(通水手段)4を設けて構成される。通水管4は、口径1mm前後のステンレス製直管から構成され、内側端部4Aは、スリーブ3の下縁3UEの近傍に開口して穿孔予定部位AB1に臨み、他端の外側端部4Bはサージカルガイド2から延出するようになっている。これら通水管4は、スリーブ3毎に設けられる。このように構成とすることにより、通水管4の内側端部4Aから、常にドリルの刃部に向かって冷却液を供給することができる。また、通水管4の外側端部4Bは、サージカルガイド2から延出しているので供給液を供給するイリゲーションチューブ5に接続しやすい。
【0023】
この通水管4は、スリーブ3の軸芯O1に対して放射方向に配置され、かつ、傾斜させて設けられる。つまり、ドリルの回転する刃部(図示せず)の軸芯に対して放射方向からかつ傾斜した角度で冷却液を供給することができるようになっている。このように構成とすることにより、刃部の軸芯に向かって冷却液を確実に供給することができる。図1ないし図5は、サージカルガイド2が下側の歯列に装着される場合に適用される一例について示しており、通水管4の内側端部4Aが下方に開口し、サージカルガイド2から傾斜して外方に延出される外側端部4Bが上方に開口しているが、サージカルガイドが上側の歯列に装着される場合、スリーブ3も通水管4も上下が逆方向になることは言うまでもない。
【0024】
また、この通水管4は、イリゲーションチューブ5を介して制御装置Cに制御されるポンプPに接続され、ポンプPは冷却液の供給源Rに接続されるようになっている。これらイリゲーションチューブ5、制御装置C、ポンプPおよび冷却液の供給源Rにより冷却液供給機構(冷却液供給手段)6が構成される。冷却液供給機構6は、制御装置Cが、図示しないドリルの動作と同期してポンプPを駆動させ、ドリル動作時に通水管4を通じて、サージカルガイド2の穿孔予定部位AB1に冷却液を供給するようになっている。通水管4を通じて、口腔内に導入された冷却液は、手術時、施術者により適当な吸引排水装置を通じて除去される。このような構成とすることにより、ドリルの動作と冷却液の供給を同期させることができ、冷却液を効率的に供給することができる。
【0025】
サージカルガイド2にスリーブ3毎に設けられた各通水管4の外側端部4Bは、図1および図3に示すように、前方側に向けて揃えられるようになっている。すなわち、サージカルガイド2が患者の口腔内に装着された際、口を開けると、ほぼ同じ向きに並べ連ねて配置されるようになっている。このため、各通水管4は、施術者にとって、手前側のスリーブ3B、3Cに設けられる通水管4の長さL1(例えば、10mm前後)と、施術者からみて奥側のスリーブ3A、3Dに設けられる通水管4の長さL2(例えば、30mm前後)とを異ならせて(L1<L2)形成されるようになっている。このように構成することにより、施術者は、患者の前側からイリゲーションチューブ5を、通水管4の、揃えられた外側端部4Bに接続するようになるので、接続しやすくなる。一方、奥歯側の場合、例えば、上顎第2大臼歯部にスリーブ3を設ける場合、前からの挿入がしにくいので、口蓋部側から孔を開け、通水管4の外側端部4Bを口蓋内に配置したり、外側に配置したりするようにしてもよい。
【0026】
次に、上記実施形態に係るサージカルガイド2の動作について説明する。上記実施形態に係るサージカルガイド2は、まず、患者の口腔に装着される。このとき、各通水管4の外側端部4Bは、前方側に向けて揃えて配置されている。次に、穿孔予定部位AB1のスリーブ3Bに対応する通水管4の外側端部4Bに冷却液供給機構6のイリゲーションチューブを接続する。そして、手術時、ドリルの刃部をスリーブ3Bに挿入し、ドリルを駆動すると、冷却液供給機構6がドリルの駆動に同期して動作し、ポンプPからイリゲーションチューブ5を通じて通水管4に冷却液が供給され、通水管4の内側端部4Aから冷却液が、刃部に向けて吐出し、穿孔部位AB1に臨む接近した位置から正確に冷却液が導かれる。このため、外部から見ることができない冷却が必要な部位に予め配置させることができ、穿孔部位AB1に確実に冷却液が導かれる。また、冷却液供給機構6はドリルと独立した経路で冷却液を導くようにしているので、ドリルの構造を簡素化してコストダウンを図ることができる。
【0027】
次に、上記実施形態に係るサージカルガイド2の成型方法について説明する。上記実施形態に係るサージカルガイド2の成型方法は、合成樹脂による成型時、通水管4を、内側端部4Aが、スリーブ3が装着される孔近傍に配置され、スリーブ3の下縁3UEの近傍に開口して穿孔予定部位AB1に臨み、他端の外側端部4Bがサージカルガイド2から外方に延出するように一体成型されるようになっている。このような構成とすることにより、工程の簡素化とコストダウンを図ることができる。
【0028】
また、本発明の他の実施形態に係るサージカルガイドの成型方法は、上記実施形態では、サージカルガイド成型時、通水管4をサージカルガイド2と一体成型するようにしているのに対し、まず、サージカルガイドを成型し、サージカルガイドの成型後、通水管14を、内側端部14Aが、スリーブ3が装着される孔近傍に配置され、スリーブ3の下縁3UEの近傍に開口して穿孔予定部位AB1に臨み、他端の外側端部14Bがサージカルガイド2から外方に延出するように、サージカルガイドに孔を形成し、その孔に通水管14を挿着するようにしている。このように構成することにより、通水管14を、成型後のサージカルガイド12内の穿孔部位に対応させて配置することができ、配置の自由度を向上させることができる。このため、確実かつ効率的に冷却水を導くことができる。また、通水管14を、既存のサージカルガイド22にも後付けできるので、汎用性を向上させることができる。つまり、本発明に係る通水管14では、既存のサージカルガイド22にも自在に後付けできるので、配置の自由度が広がり、コストの低減化も図ることができる。
【0029】
なお、上記実施形態では、通水管4をステンレス製で構成しているがこれに限られるものではなく、金属製の剛体であれば他の金属であってもよいし、硬質のプラスチック製(合成樹脂製)管体から構成してもよい。また、通水管4をイリゲーションチューブ5に接続する際、アダプタを用いて接続を容易にするようにしてもよい。さらに、上記実施形態では、通水手段を通水管4から構成しているがこれに限られるものではなく、サージカルガイドに、スリーブ3の下縁3UEの近傍に開口して穿孔予定部位AB1に臨み、外側端部がサージカルガイドの外面に開口するよう穿孔された孔から構成し、この孔の外側開口に接続具を設け、この接続具を介して冷却液供給機構6のイリゲーションチューブ5に接続するようにしてもよい。また、通水手段を、通水管4に代えて、先端に冷却水供給口が形成され内部に冷却液通路が形成され、外端が冷却液供給機構6に接続可能な針により構成し、この針を成型後のサージカルガイド12または既存のサージカルガイド22に圧入するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0030】
2 サージカルガイド
4 通水管(通水手段)
AB1 生体穿孔予定部位
図1
図2
図3
図4
図5
図6