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特開2021-30221ディスペンサ用吐出しノズルモジュール、ディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-30221(P2021-30221A)
(43)【公開日】2021年3月1日
(54)【発明の名称】ディスペンサ用吐出しノズルモジュール、ディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法
(51)【国際特許分類】
   B05C 5/00 20060101AFI20210201BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20210201BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20210201BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20210201BHJP
【FI】
   B05C5/00 101
   B05C11/10
   B05D1/26 Z
   B05D3/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-131415(P2020-131415)
(22)【出願日】2020年8月3日
(31)【優先権主張番号】10-2019-0099775
(32)【優先日】2019年8月14日
(33)【優先権主張国】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】510223380
【氏名又は名称】エーピー システムズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン ウジョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ インギ
(72)【発明者】
【氏名】ピョン ジヒョン
【テーマコード(参考)】
4D075
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
4D075AC06
4D075AC09
4D075AC84
4D075AC95
4D075DC24
4D075EA35
4F041AA05
4F041AB01
4F041BA01
4F041BA10
4F041BA12
4F041BA13
4F041BA35
4F041BA36
4F042AA06
4F042BA02
4F042BA06
4F042BA12
4F042BA21
4F042CB02
4F042CB08
4F042CB11
4F042CB19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】液滴の大きさを一様に制御可能なディスペンサ用吐出しノズルモジュール、ディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るディスペンサ用吐出しノズルモジュール100は、外部から供給される液状物が収容される第1の収容部110と、第1の収容部と連通されて第1の収容部から引き渡される液状物が収容され、それぞれが第1の収容部よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部120と、複数の第2の収容部とそれぞれ連通され、液状物が吐き出される複数本の吐出孔と、複数の第2の収容部内の液状物に選択的に圧力を加える加圧ユニット130と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から供給される液状物が収容される第1の収容部と、
前記第1の収容部と連通され、前記第1の収容部から引き渡される前記液状物が収容され、それぞれが前記第1の収容部よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部と、
前記複数の第2の収容部とそれぞれ連通され、前記液状物が吐き出される複数本の吐出孔と、
前記複数の第2の収容部内の前記液状物に選択的に圧力を加える加圧ユニットと、
を備えるディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項2】
前記複数の第2の収容部は、第1の方向に互いに離間されかつ前記第1の方向と交わる第2の方向に延びる請求項1に記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項3】
前記加圧ユニットは、
前記複数の第2の収容部にそれぞれ対応して配設され、電源を供給したときに前記複数の第2の収容部に向かって歪まれる複数の圧電素子と、
前記複数の圧電素子の歪みにつれて弾性的に歪まれて前記複数の第2の収容部の内部の体積を変化させる隔膜と、
を有し、
前記複数の圧電素子は、前記第2の方向に延びる直方体の形状をなしかつ電源を供給したときに厚さ方向に凸状に歪まれる請求項2に記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項4】
前記複数の圧電素子のそれぞれは、バイモルフ型圧電素子でありかつ前記厚さ方向に向かい合う第1の電極及び第2の電極を備える請求項3に記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項5】
前記複数の圧電素子の前記第1の方向の幅は、前記複数の第2の収容部の前記第1の方向の幅よりも小さい請求項3に記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項6】
前記複数の第2の収容部は、前記第1の収容部の直下部に配置され、
前記第1の収容部の下部の領域は、前記複数の第2の収容部に近づくにつれて幅が狭くなる請求項1に記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項7】
前記複数の第2の収容部は、胴体部の内部に嵌入するノズルブロックの一方の面に刻設された複数の第2の収容溝、及び前記複数の第2の収容溝を覆うように配設される前記隔膜により限定される請求項3に記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュール。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載のディスペンサ用吐出しノズルモジュールと、
前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に液状物を一定に供給する定量ポンプと、
を備え、
前記定量ポンプにより供給される液状物に前記加圧ユニットの歪みにより選択的に圧力が加えられることにより、前記吐出しノズルモジュールが液状物を不連続的に吐き出すディスペンサ。
【請求項9】
待ち状態で前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に接続されて前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に負圧を与える負圧印加部をさらに備える請求項8に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記加圧ユニットの複数の圧電素子に電源を供給して前記複数の圧電素子を厚さ方向に凸状に歪ませることにより、前記複数の第2の収容部の内部の体積を変化させる圧電素子コントローラをさらに備える請求項8に記載のディスペンサ。
【請求項11】
液状物を不連続的に吐き出すディスペンシング方法であって、
吐出しノズルモジュールの第1の収容部、及び前記第1の収容部と連通され、それぞれが前記第1の収容部よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部に液状物を充填する(a)工程と、
定量ポンプから液状物を前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部へと一定に供給する(b)工程と、
前記吐出しノズルモジュールの加圧ユニットを選択的に歪ませて前記複数の第2の収容部内の液状物に選択的に圧力を加える(c)工程と、
を含むディスペンシング方法。
【請求項12】
前記(c)工程は、
前記加圧ユニットの複数の圧電素子に電源を供給して、前記複数の圧電素子を選択的に前記複数の第2の収容部に向かって厚さ方向に凸状に歪ませる(c−1)工程と、
前記複数の圧電素子の選択的な歪みにつれて前記加圧ユニットの隔膜が弾性的に歪まれて前記複数の第2の収容部の液状物に選択的に圧力を加える(c−2)工程と、
を含む請求項11に記載のディスペンシング方法。
【請求項13】
前記(b)工程前に、前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に負圧を与える工程をさらに含む請求項11に記載のディスペンシング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスペンサ用吐出しノズルモジュール、ディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法に係り、さらに詳しくは、液滴の大きさを一様に制御可能なディスペンサ用吐出しノズルモジュール、ディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electrophoretic Display)、及び有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diodes)などのフラットパネルディスプレイが開発されて用いられている。
【0003】
フラットパネルディスプレイを製造するに当たって、トランジスタアレイを有する基板 及びカラーフィルタアレイを有する基板を貼り合わせる工程が行われ、このために、接着用溶液を、トランジスタアレイを有する基板の上に塗布する工程が行われる。
【0004】
従来は、空圧によりシリンジから供給される接着用溶液のラインを、ノズルを介してトランジスタアレイを有する基板の上に塗布していた。この場合、接着用溶液のライン間の塗布厚さにムラが生じ、1本のライン内においても先端縁部と後端縁部の厚さが他の部分に比べてさらに厚肉となるという不都合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10−1914166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、液滴の大きさを一様に制御可能なディスペンサ用吐出しノズルモジュールを提供する。
【0007】
本発明は、液滴の大きさを一様に制御可能なディスペンサを提供する。
【0008】
本発明は、液滴の大きさを一様に制御可能なディスペンサを用いたディスペンシング方法方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係るディスペンサ用吐出しノズルモジュールは、外部から供給される液状物が収容される第1の収容部と、前記第1の収容部と連通されて前記第1の収容部から引き渡される前記液状物が収容され、それぞれが前記第1の収容部よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部と、前記複数の第2の収容部とそれぞれ連通され、前記液状物が吐き出される複数本の吐出孔と、前記複数の第2の収容部内の前記液状物に選択的に圧力を加える加圧ユニットと、を備える。
【0010】
前記複数の第2の収容部は、第1の方向に互いに離間され、前記第1の方向と交わる第2の方向に延びてもよい。
【0011】
前記加圧ユニットは、前記複数の第2の収容部にそれぞれ対応して配設され、電源を供給したときに前記複数の第2の収容部に向かって歪まれる複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の歪みにつれて弾性的に歪まれて前記複数の第2の収容部の内部の体積を変化させる隔膜と、を備え、前記複数の圧電素子は、前記第2の方向に延びる直方体の形状をなし、電源を供給したときに厚さ方向に凸状に歪まれてもよい。
【0012】
前記複数の圧電素子のそれぞれは、バイモルフ型圧電素子であり、前記厚さ方向に向かい合う第1の電極及び第2の電極を備えていてもよい。
【0013】
前記複数の圧電素子の前記第1の方向の幅は、前記複数の第2の収容部の前記第1の方向の幅よりも小さくてもよい。
【0014】
前記複数の第2の収容部は、前記第1の収容部の直下部に配置され、前記第1の収容部の下部の領域は、前記複数の第2の収容部に近づくにつれて幅が狭くなってもよい。
【0015】
前記複数の第2の収容部は、胴体部の内部に嵌入するノズルブロックの一方の面に刻設された複数の第2の収容溝及び前記複数の第2の収容溝を覆うように配設される前記隔膜により限定されてもよい。
【0016】
本発明の実施形態に係るディスペンサは、上述したいずれか一つのディスペンサ用吐出しノズルモジュールと、前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に液状物を一定に供給する定量ポンプと、を備え、前記定量ポンプにより供給される液状物に前記加圧ユニットの歪みにより選択的に圧力が加えられることにより、前記吐出しノズルモジュールが液状物を不連続的に吐き出してもよい。
【0017】
本発明の実施形態に係るディスペンサは、待ち状態で前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に接続されて前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に負圧を与える負圧印加部をさらに備えていてもよい。
【0018】
本発明の実施形態に係るディスペンサは、前記加圧ユニットの複数の圧電素子に電源を供給して前記複数の圧電素子を厚さ方向に凸状に歪ませることにより、前記複数の第2の収容部の内部の体積を変化させる圧電素子コントローラをさらに備えていてもよい。
【0019】
本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法は、吐出しノズルモジュールの第1の収容部、及び前記第1の収容部と連通され、それぞれが前記第1の収容部よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部に液状物を充填する(a)工程と、定量ポンプから液状物を前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部へと一定に供給する(b)工程と、前記吐出しノズルモジュールの加圧ユニットを選択的に歪ませて前記複数の第2の収容部内の液状物に選択的に圧力を加える(c)工程と、を含んで液状物を不連続的に吐き出してもよい。
【0020】
前記(c)工程は、前記加圧ユニットの複数の圧電素子に電源を供給して、前記複数の圧電素子を選択的に前記複数の第2の収容部に向かって厚さ方向に凸状に歪ませる(c−1)工程と、前記複数の圧電素子の選択的な歪みにつれて前記加圧ユニットの隔膜が弾性的に歪まれて前記複数の第2の収容部の液状物に選択的に圧力を加える(c−2)工程と、を含んでいてもよい。
【0021】
本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法は、前記(b)工程前に、前記吐出しノズルモジュールの前記第1の収容部に負圧を与える工程をさらに含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るディスペンサ用吐出しノズルモジュールによれば、定量ポンプから供給される液状物が大きな体積を有する第1の収容部に先に収容された後、小さな体積を有する複数の第2の収容部にそれぞれ引き渡されるので、複数の第2の収容部に一様に液状物が引き渡され得る。そして、加圧ユニットで小さな体積を有する複数の第2の収容部内の液状物に圧力を加えて複数本の吐出孔を介して液状物を吐き出すので、加圧ユニットの小さな歪みでも複数の第2の収容部内の液状物に圧力を有効に且つ容易に加えることができる。したがって、複数本の吐出孔を介して一様の量または大きさを有する液滴を吐き出すことが手軽に行われる。
【0023】
本発明に係るディスペンサ用吐出しノズルモジュールによれば、複数の第2の収容部が一方向に長く延びる形状であって、特定の体積を有するので、加圧ユニットの歪み具合を調節することにより、吐き出される液滴の量または大きさを調節し易い。
【0024】
本発明に係るディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法によれば、吐出しノズルモジュールの第1の収容部内の液状物を量が一定に保たれるように、定量ポンプが吐出しノズルモジュールの第1の収容部に液状物を一定に、かつ、持続的に供給することにより、吐出しノズルモジュールの複数の第2の収容部に一様に液状物が供給され得る。併せて、加圧ユニットを用いて選択的に複数の第2の収容部の液状物を加圧することにより、基板の上に液状物を液滴状に塗布する工程が行われる間、液滴の大きさを一様に保ち続けることができる。すなわち、本発明に係るディスペンサ及びこれを用いたディスペンシング方法によれば、塗布均一性が向上した液滴を基板の上に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュールに対する斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュールの一部の領域を水平方向に切断して示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュールの一部の領域を垂直方向に切断して示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュールの加圧ユニットに対する斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュールの加圧ユニットの動作を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係るディスペンサに対する概略図である。
図7】本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態をより詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。本発明を説明するに当たって、同じ構成要素に対しては同じ参照符号を付し、図面は、本発明の実施形態を正確に説明するために大きさが部分的に誇張されてもよく、図中、同じ符号は、同じ構成要素を指し示す。
【0027】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュール、ディスペンサ、ディスペンシング方法について説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュールに対する斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュールの一部の領域を水平方向に切断して示す斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュールの一部の領域を垂直方向に切断して示す斜視図である。図4は、本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュールの加圧ユニットに対する斜視図である。図5は、本発明の実施形態に係る吐出しノズルモジュールの加圧ユニットの動作を示す図である。
【0029】
本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュールは、液滴を吐き出すためにディスペンサに取り付けられて用いられ、着脱自在である。
【0030】
図1から図5に基づき、本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュールについて説明する。
【0031】
本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュール100は、外部から供給される液状物が収容される第1の収容部110と、第1の収容部110と連通されて第1の収容部110から引き渡される液状物が収容されかつそれぞれが第1の収容部110よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部120と、複数の第2の収容部とそれぞれ連通されかつ液状物が吐き出される複数本の吐出孔124と、複数の第2の収容部120内の液状物に選択的に圧力を加える加圧ユニット130と、を備える。
【0032】
外部から供給される、すなわち、後述する定量ポンプから供給される液状物が大きな体積を有する第1の収容部110に先に収容された後、小さな体積を有する複数の第2の収容部120にそれぞれ引き渡されるので、第1の収容部110がない場合と比較して、複数の第2の収容部120に一様に且つ迅速に液状物が引き渡され得る。また、大きな体積を有する第1の収容部110内の液状物に圧力を加えて複数本の吐出孔124を介して液状物を吐き出すわけではなく、加圧ユニット130で小さな体積を有する複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を加えて複数本の吐出孔124を介して液状物を吐き出すので、加圧ユニット130の小さな歪みでも複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を有効にかつ容易に加えることができる。さらに、加圧ユニット130が複数の第2の収容部120内の液状物に選択的に圧力を加えることにより、複数本の吐出孔124を介して液状物が不連続的な液滴(drop)状に吐き出され得る。ここで、選択的に圧力が加えられることは、周期的に圧力が加えられることや非周期的に圧力が加えられることを網羅する。例えば、加圧ユニット130が複数の第2の収容部120内の液状物に周期的に圧力を加える場合、複数本の吐出孔124を介して液状物が周期的に液滴状に吐き出され得る。本発明の一実施形態に係る吐出しノズルモジュール100によれば、複数本の吐出孔124を介して一様な量または大きさを有する液滴を吐き出すことが手軽に行われる。ここで、液状物としては、接着性高分子溶液(例えば、透明シリコン系の高分子溶液など)が挙げられる。接着性高分子溶液は、例えば、数百cPs〜数千cPsの粘度を有してもよい。液状物は、接着性高分子溶液に何ら限定されることなく、種々さまざまな液状の物質が適用可能である。
【0033】
そして、複数の第2の収容部120は、第1の方向D1に互いに離間され、第1の方向D1と交わる第2の方向D2に延びてもよい。例えば、複数の第2の収容部120は、第1の方向D1に沿って均一な間隔をあけて配置されてもよい。複数の第2の収容部120は、第2の方向D2に沿って細長く延びる形状であり、特定の体積を有するように設計されてもよい。例えば、第2の方向D2は、第1の方向D1と垂直に交わっても(直交しても)よい。図1には、16個の第2の収容部120が第1の方向D1に互いに離間されて配置されたことが例示されている。複数の第2の収容部120が第2の方向D2に長く延びる形状であって、特定の体積を有するので、加圧ユニット130の歪み具合を調節することにより、吐き出される液滴の量または大きさを調節し易い。加圧ユニット130の歪みを増やせば増やすほど、複数の第2の収容部120から押し出される液状物の量が増えて液滴の大きさが増加する。
【0034】
そして、加圧ユニット130は、複数の第2の収容部120にそれぞれ対応して配設され、電源を供給したときに前記複数の第2の収容部120に向かって歪まれる複数の圧電素子150、及び複数の圧電素子150の歪みにつれて弾性的に歪まれて前記複数の第2の収容部120の内部体積を変化させる隔膜140を備える。
【0035】
図5を参照すると、複数の圧電素子150は、第2の方向D2に延び、厚さよりも幅の方がさらに大きな直方体の形状をなし、電源を供給したときに厚さ方向に凸状に歪まれる。これにより、弾性を有する隔膜140は、複数の第2の収容部120内に嵌入可能である。電源が供給されていない場合、複数の圧電素子150は、元の状態に、すなわち、平らな状態に速やかに戻ることができる。これにより、弾性を有する隔膜140もまた元の状態に、すなわち、平らな状態に速やかに戻ることができる。複数の第2の収容部120の内部の体積は、複数の圧電素子150の歪みに応じて縮まるとともに、戻り(修復)に応じて再び元の状態に戻ることができる。複数の圧電素子150の歪み及び戻りの高速な繰り返しにより、複数の第2の収容部120と連通されている複数本の吐出孔124を介して液状物が液滴状に吐き出され得る。複数の圧電素子150が元の状態に戻る工程において、瞬間的に複数の第2の収容部120内に負圧が形成されることがある。これにより、複数の第2の収容部120内の液状物が複数本の吐出孔124を介してそれ以上吐き出されることをはっきりと遮断することができる。したがって、弁、ニードル、ピストンなどを用いて自ら流路を開閉する場合に比べて、液滴の大きさを正確に調節することができる。
【0036】
隔膜140は、フッ素樹脂、天然ゴム、合成ゴムなど弾性を有する材料から作製されてもよい。隔膜140は、例えば、軟質テフロン(ソフトテフロン)から作製されてもよい。
【0037】
複数の圧電素子150のそれぞれは、例えば、バイモルフ型圧電素子であってもよい。複数の圧電素子150のそれぞれは、厚さ方向に向かい合う第1の電極151及び第2の電極155を備えていてもよい。複数の圧電素子150は、隔膜140に接着されてもよい。例えば、第1の電極151が隔膜140と隣り合うように複数の圧電素子150は隔膜140に接着されてもよい。複数の圧電素子150のそれぞれは、第1の電極151と接触する第1の圧電体152と、第2の電極155と接触する第2の圧電体154と、第1の圧電体152と第2の圧電体154との間の伝導性中間層153と、をさらに備えていてもよい。第1の圧電体152の分極方向と第2の圧電体154の分極方向とは、互いに反対の方向であってもよい。
【0038】
複数の圧電素子150の第1の方向D1の幅は、複数の第2の収容部120の第1の方向D1の幅よりも小さくてもよい。したがって、複数の圧電素子150が自由に歪まれることができ、複数の圧電素子150が厚さ方向に凸状に歪まれるとき、隔膜140が第2の収容部120内に嵌入し易い。このため、前記複数の第2の収容部120の内部の体積を手軽に変化させることができる。
【0039】
複数の圧電素子150に同時に電源が供給されて複数の圧電素子150がいずれも同時に歪まれることができる。これとは異なり、電源の供給方式に応じて、複数の圧電素子150の一部のみが歪まれることもあれば、グループ分けされてグループ別に交互に歪まれることもある。
【0040】
図2図5には、第2の収容部120ごとに圧電素子150が一つずつ配設されることが示されているが、これに限定されない。例えば、第2の収容部120ごとに2つ以上の圧電素子150が配設されてもよい。
【0041】
複数の第2の収容部120は、第1の収容部110の直下部に配置され、第1の収容部110の下部の領域は、複数の第2の収容部120に近づくにつれて幅が狭くなってもよい。したがって、外部から液状物が供給されることにより、第1の収容部110に加えられる圧力だけではなく、自重(物体・物質自身の重さ)によっても第1の収容部110内の液状物が複数の第2の収容部120に供給され易い。大きな体積の第1の収容部110内に液状物が満たされているので、液状物の自重により複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を加えて吐き出す間、第1の収容部110への逆流が低減もしくは抑制される。なお、液状物の供給工程または吐き出し工程において生じる気泡が第1の収容部110の上部に浮き上がるので、吐き出される液滴に影響を及ぼすことがない。
【0042】
吐出しノズルモジュール100は、第1の収容部110が配設される胴体部113と、胴体部113内に配置され、複数の第2の収容溝122及び複数本の吐出孔124が配設されるノズルブロック128と、を備える。そして、吐出しノズルモジュール100は、ノズルブロック128の一方の側に配置され、隔膜140をノズルブロック128に密着させ、複数の圧電素子150を収容する複数の溝部162を有するガードブロック160をさらに備えていてもよい。ガードブロック160は、絶縁性物質から作製されて、複数の圧電素子150を互いに電気的に絶縁させ、複数の圧電素子150のそれぞれに電気的な接続を提供する複数本の貫通孔を備えていてもよい。ガードブロック160は、例えば、MCナイロンなどの絶縁性樹脂から作製されてもよい。
【0043】
複数の第2の収容部120は、胴体部113内に嵌入するノズルブロック128の一方の面に刻設された複数の第2の収容溝122及び複数の第2の収容溝122を覆うように配設される隔膜140により限定され得る。隔膜140の上部及び下部は、ノズルブロック128とガードブロック160とにより固定され得る。複数の圧電素子150間の隔膜140の部分もまた、ノズルブロック128とガードブロック160とにより固定され得る。隔膜140がノズルブロック128に密着されることにより、複数の第2の収容部120は、第1の方向D1において互いに仕切られた独立した空間になり得る。
【0044】
胴体部113は、第1の胴体部112と第2の胴体部114とが組み合わされた構造であってもよい。第1の胴体部112に第1の収容部110が配設され、第1の胴体部112の内部にはノズルブロック128が取り付けられてもよい。第2の胴体部114の内部にはガードブロック160が取り付けられてもよい。
【0045】
図6は、本発明の実施形態に係るディスペンサに対する概略図である。
【0046】
図6に基づいて、本発明の実施形態に係るディスペンサについて説明する。以下、吐出しノズルモジュールについての説明は、図1図5に基づいて説明した内容と同様であるため、繰り返される説明は省略され得る。
【0047】
本発明の実施形態に係るディスペンサ1000は、吐出しノズルモジュール100及び吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に液状物を一定に供給する定量ポンプ200を備える。そして、定量ポンプ200により供給される液状物に加圧ユニット130の歪みにより選択的に圧力が加えられることにより、吐出しノズルモジュール100が複数の液滴を不連続的に吐き出すことができる。ここで、選択的に圧力が加えられることは、周期的に圧力が加えられることや非周期的に圧力が加えられることを網羅する。
【0048】
吐出しノズルモジュール100の場合、定量ポンプから供給される液状物が大きな体積を有する第1の収容部110に先に収容された後、小さな体積を有する複数の第2の収容部120にそれぞれ供給されるので、複数の第2の収容部120に一様に液状物が供給されることが可能である。そして、加圧ユニット130で小さな体積を有する複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を加えて複数本の吐出孔124を介して液状物を吐き出すので、加圧ユニット130の小さな歪みでも複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を有効に且つ容易に加えることができる。したがって、複数本の吐出孔124を介して一様な量または大きさを有する液滴を吐き出すことが行われ易い。複数の圧電素子150は、繰り返しの電源供給により歪み及び戻りが行われ、複数の第2の収容部120の内部の体積は、複数の圧電素子150の歪みにつれて縮まって、戻りにつれて再び元の状態に戻ることができる。複数の圧電素子150の歪み及び戻りの高速な繰り返しにより複数の第2の収容部120と連通されている複数本の吐出孔124を介して液状物が液滴状に吐き出されることが可能である。複数の圧電素子150が元の状態に戻る工程において、瞬間的に複数の第2の収容部120内に負圧が形成されることがある。これにより、複数の第2の収容部120内の液状物が複数本の吐出孔124を介してそれ以上吐き出されることをはっきりと遮断することができる。したがって、弁、ニードル、ピストンなどを用いて自ら流路を開閉する場合に比べて、液滴の大きさを正確に調節することができる。
【0049】
単位時間あたりに吐出しノズルモジュール100の複数本の吐出孔124を介して吐き出される量を考慮して、吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110内の液状物を量が一定に保たれるように、定量ポンプ200は、吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に液状物を一定に、かつ、持続的に供給してもよい。例えば、定量ポンプ200のポンプ室の容量は、吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110の容量に等しくてもよい。定量ポンプ200が液状物を吐出しノズルモジュール100に供給するときには、第2の弁V2が開かれてもよい。
【0050】
このように、吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110内の液状物を量が一定に保たれるように、定量ポンプ200が吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に液状物を一定に、かつ、持続的に供給することにより、吐出しノズルモジュール100の複数の第2の収容部120に一様に液状物が供給され得る。併せて、加圧ユニット130を用いて選択的に複数の第2の収容部120の液状物を加圧することにより、本発明のディスペンサを用いて基板の上に液状物を液滴状に塗布する工程が行われる間、液滴の大きさを一様に保ち続けることができる。
【0051】
本発明の実施形態に係るディスペンサ1000は、待ち状態で吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に接続されて吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に負圧を与える負圧印加部300をさらに備えていてもよい。吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に負圧を与えることにより、複数本の吐出孔124の末端において液状物のメニスカスを形成し、複数本の吐出孔124の末端において結露ができることまたは液状物が流れることを防ぐことができる。待ち状態で吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に負圧を与えるために、第3の弁V3が開かれてもよい。吐き出しの際には、第3の弁V3を閉じて負圧印加部300により与えられる負圧を遮断することができる。負圧印加部300は、待ち状態で負圧を設定された圧力に与え続けるサーボバルブ(サーボ弁)であってもよい。
【0052】
本発明の実施形態に係るディスペンサ1000は、前記加圧ユニットの複数の圧電素子に電源を供給して前記複数の圧電素子を歪ませることにより、前記複数の第2の収容部の内部の体積を変化させる圧電素子コントローラ400をさらに備えていてもよい。
【0053】
本発明の実施形態に係るディスペンサ1000は、定量ポンプ200に液状物を充填するシリンジ500をさらに備えていてもよい。液状物が収容されたシリンジ500に空圧を印加し、第1の弁V1を開いて定量ポンプ200のポンプ室内に液状物を充填することができる。
【0054】
本発明の実施形態に係るディスペンサ1000は、図示はしないが、定量ポンプ200と、負圧印加部300と、圧電素子コントローラ400と、第1乃至第3の弁V1、V2、V3などの動作を制御するメインコントローラと、をさらに備えていてもよい。
【0055】
図7は、本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法を説明するフローチャートである。図7に基づいて、本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法について説明する。以下、ディスペンサについての説明は、図1図6に基づいて説明した内容と同様であるため、繰り返される説明は省略され得る。
【0056】
図7を参照すると、本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法は、定量ポンプ200から液状物を供給して吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110及び前記第1の収容部110と連通され、それぞれが前記第1の収容部110よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部120に前記液状物を充填する(a)工程(S200)と、前記定量ポンプ200から前記液状物を前記吐出しノズルモジュール100の前記第1の収容部110に一定に供給する(b)工程(S300)と、前記吐出しノズルモジュール100の加圧ユニット130を選択的に歪ませて前記複数の第2の収容部120内の液状物に選択的に圧力を加える(c)工程(S400)と、を含む。前記(b)工程及び前記(c)工程の組み合わせにより、前記吐出しノズルモジュールから液状物が不連続的に吐き出され得る。
【0057】
前記(a)工程及び前記(b)工程において、定量ポンプ200から供給される液状物が大きな体積を有する第1の収容部110に先に収容された後、小さな体積を有する複数の第2の収容部120にそれぞれ供給されるので、複数の第2の収容部120に一様に液状物が供給され得る。そして、前記(c)工程において、加圧ユニット130で小さな体積を有する複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を加えて複数本の吐出孔124を介して液状物を吐き出すので、加圧ユニット130の小さな歪みでも複数の第2の収容部120内の液状物に圧力を有効に且つ容易に加えることができる。したがって、複数本の吐出孔124を介して一様な量または大きさを有する液滴を吐き出すことが行われ易い。また、吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110内の液状物を量が一定に保たれるように定量ポンプ200が吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に液状物を一定に供給する工程により、吐出しノズルモジュール100の複数の第2の収容部120に一様に液状物が供給され得る。さらに、加圧ユニット130を用いて選択的に複数の第2の収容部120の液状物を加圧することにより、本発明のディスペンサを用いたディスペンシング方法は、基板の上に液状物を液滴状に塗布する工程が行われる間、液滴の大きさを一様に保ち続けることができる。
【0058】
前記吐出しノズルモジュール100の加圧ユニット130を選択的に歪ませて前記複数の第2の収容部120内の液状物に選択的に圧力を加える(c)工程は、前記加圧ユニット130の複数の圧電素子150に電源を供給して、前記複数の圧電素子150を選択的に前記複数の第2の収容部120に向かって厚さ方向に凸状に歪ませる(c−1)工程、及び前記複数の圧電素子150の選択的な歪みにつれて前記加圧ユニット130の隔膜140が弾性的に歪まれて前記複数の第2の収容部120の液状物に選択的に圧力を加える(c−2)工程を含む。電源が遮断されれば、複数の圧電素子150は元の状態に戻り、隔膜140もまた元の状態に戻る工程が起こる。複数の第2の収容部120の内部の体積は、複数の圧電素子150の歪みにつれて縮まって、戻りにつれて再び元の状態に戻ることができる。複数の圧電素子150の歪み及び戻りの高速な繰り返しにより複数の第2の収容部120と連通されている複数本の吐出孔124を介して液状物が液滴状に吐き出され得る。複数の圧電素子150が元の状態に戻る工程において、瞬間的に複数の第2の収容部120内に負圧が形成されることがある。これにより、複数の第2の収容部120内の液状物が複数本の吐出孔124を介してそれ以上吐き出されることをはっきりと遮断することができる。したがって、弁、ニードル、ピストンなどを用いて自ら流路を開閉する場合に比べて、液滴の大きさを正確に調節することができる。
【0059】
本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法は、前記定量ポンプ200から前記液状物を前記吐出しノズルモジュール100の前記第1の収容部110に一定に供給する(b)工程前に、前記吐出しノズルモジュール100の前記第1の収容部110に負圧を与える工程をさらに含んでいてもよい。吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110に負圧を与えることにより、複数本の吐出孔124の末端において液状物のメニスカスを形成し、複数本の吐出孔124の末端において結露ができることまたは液状物が流れることを防ぐことができる。
【0060】
本発明の実施形態に係るディスペンサを用いたディスペンシング方法は、定量ポンプ200から液状物を供給して吐出しノズルモジュール100の第1の収容部110及び前記第1の収容部110と連通され、それぞれが前記第1の収容部110よりも小さな体積を有する複数の第2の収容部120に前記液状物を充填する(a)工程前に、液状物が収容されたシリンジ500に空圧を加えて定量ポンプ200のポンプ室に液状物を充填する工程(S100)をさらに含んでいてもよい。
【0061】
前記ディスペンサを用いたディスペンシング方法において、各工程は、上述した手順に従って時系列的に行われる工程であってもよく、並列的にもしくはそれぞれ別々に行われる工程であってもよい。
【0062】
以上、本発明の詳細な説明の欄においては、具体的な実施形態について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において種々の変形が可能であるということはいうまでもない。本発明の範囲は、説明された実施形態に限って定められてはならず、特許請求の範囲だけではなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0063】
100:吐出しノズルモジュール
110:第1の収容部
112:第1の胴体部
113:胴体部
114:第2の胴体部
120:第2の収容部
122:第2の収容溝
124:吐出孔
128:ノズルブロック
130:加圧ユニット
140:隔膜
150:圧電素子
160:ガードブロック
162:溝部
200:定量ポンプ
300:負圧印加部
400:圧電素子コントローラ
500:シリンジ
1000:ディスペンサ
V1、V2、V3:弁

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7