特開2021-32294(P2021-32294A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-32294(P2021-32294A)
(43)【公開日】2021年3月1日
(54)【発明の名称】カップリングカバー
(51)【国際特許分類】
   F16D 3/84 20060101AFI20210201BHJP
【FI】
   F16D3/84 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2019-151671(P2019-151671)
(22)【出願日】2019年8月22日
(11)【特許番号】特許第6692979号(P6692979)
(45)【特許公報発行日】2020年5月13日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】星 英男
(57)【要約】
【課題】静止状態のシャフトを手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能にするカップリングカバーを提供する。
【解決手段】第1シャフトと第2シャフトとの間で回転力を伝達するカップリングを収納するように構成されるカップリングカバーであって、カップリングの軸線に直交する断面におけるカップリングの周面における水平方向一方側を覆うように構成される第1カバー部材と、軸線が延在する方向における長さが第1カバー部材よりも短く、且つ、断面におけるカップリングの周面における水平方向他方側を覆うように構成される第2カバー部材と、第1カバー部材と第2カバー部材とによりカップリングの周面における水平方向他方側に形成される開口を開閉可能に構成される第3カバー部材と、を備える。
【選択図】 図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シャフトと第2シャフトとの間で回転力を伝達するカップリングを収納するように構成されるカップリングカバーであって、
前記カップリングの軸線に直交する断面における前記カップリングの周面における水平方向一方側を覆うように構成される第1カバー部材と、
前記軸線が延在する方向における長さが前記第1カバー部材よりも短く、且つ、前記断面における前記カップリングの前記周面における水平方向他方側を覆うように構成される第2カバー部材と、
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材とにより前記カップリングの前記周面における前記水平方向他方側に形成される開口を開閉可能に構成される第3カバー部材と、を備える
カップリングカバー。
【請求項2】
前記第3カバー部材は、前記カップリングの前記周面における前記水平方向他方側を覆うように構成される第1の周面被覆部と、前記カップリングの前記軸線の延在する方向における一方の端面を被覆するように構成される端面被覆部と、を含む
請求項1に記載のカップリングカバー。
【請求項3】
前記第1カバー部材は、前記カップリングの前記周面における前記水平方向一方側を覆うように構成される第2の周面被覆部と、前記第2の周面被覆部の上端に設けられる被掛止部と、を含み、
前記第3カバー部材は、前記カップリングの前記周面における前記水平方向他方側を覆うように構成される第1の周面被覆部と、前記第1の周面被覆部の上端から突出して設けられるとともに前記被掛止部に掛止可能な掛止部と、を含み、
前記第3カバー部材は、前記掛止部を前記被掛止部に掛止させることで、前記第1カバー部材に吊り下げられるように構成される
請求項1又は2に記載のカップリングカバー。
【請求項4】
前記第3カバー部材は、前記第1カバー部材又は前記第2カバー部材に対して回動部を介して回動可能に連結される
請求項1又は2に記載のカップリングカバー。
【請求項5】
前記第1カバー部材、又は前記第2カバー部材の少なくとも一方に、前記第3カバー部材を固定するための少なくとも一つのパッチン錠をさらに備え、
前記パッチン錠は、
固定係止部を含む固定係止部材と、
操作部および可動係止部を含む可動係止部材と、を含み、
前記操作部を操作することで、前記可動係止部が前記固定係止部に係止される係止状態と、前記可動係止部が前記固定係止部に係止されない非係止状態と、に切り替え可能に構成される
請求項1乃至4の何れか1項に記載のカップリングカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、静止状態のシャフトを手動回転させるターニング作業に用いられるカップリングカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、吸収塔における吸収液を散布するための散布ノズル(散布装置)に上記吸収液を送るための回転ポンプなどの回転機械を駆動させるためには、モータ(電動機)で発生したトルクを回転機械に伝達する伝達機構が必要となる。上記伝達機構として、回転機械のシャフトとモータのシャフトとを直接連結するカップリングが広く知られている(特許文献1参照)。カップリングは、回転機械のシャフトの回転に同期してモータのシャフトとともに高速で回転するので、安全対策としてカップリングの周面を覆うカップリングカバーが設けられることがある(特許文献1参照)。
【0003】
回転ポンプを駆動させる前に、回転ポンプの羽根車などの回転体の回転に異常がないか確認するために、静止状態の回転ポンプのシャフトを周方向に手動回転させるターニング作業が行われることがある。また、回転ポンプを長期にわたり駆動させない場合には、回転ポンプ内の潤滑油を潤滑させるために、所定期間(例えば一週間又は数週間)毎に上記ターニング作業が行われることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−74456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記ターニング作業には、シャフトを手動回転させる前段階として、カップリングを覆うカップリングカバーを取り外す作業が含まれる。例えば、火力発電所に設置される湿式排煙脱硫装置向けの吸収液循環ポンプといった大きな回転ポンプでは、その分だけ回転ポンプのシャフトやカップリングも大きくなり、カップリングを覆うカップリングカバーも大型、且つ、高重量になる。そのため、カップリングカバーを取り外す作業には、複数の作業員を充てる必要があり、結果として上記ターニング作業は、手間(労力や時間)がかかるという問題があった。
【0006】
特許文献1に示される軸継手ガードのガード本体は、鉛直方向の上側のガード本体上部と、鉛直方向の下側のガード本体下部と、が鉛直方向に分離可能に構成されている。この場合には、ガード本体上部をガード本体下部から取外すために、ガード本体上部を高く持ち上げる必要があるので、ガード本体を取り外す作業が困難であり、手間がかかる虞がある。
【0007】
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、静止状態のシャフトを手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能にするカップリングカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかるカップリングカバーは、
第1シャフトと第2シャフトとの間で回転力を伝達するカップリングを収納するように構成されるカップリングカバーであって、
上記カップリングの軸線に直交する断面における上記カップリングの周面における水平方向一方側を覆うように構成される第1カバー部材と、
上記軸線が延在する方向における長さが上記第1カバー部材よりも短く、且つ、上記断面における上記カップリングの上記周面における水平方向他方側を覆うように構成される第2カバー部材と、
上記第1カバー部材と上記第2カバー部材とにより上記カップリングの上記周面における上記水平方向他方側に形成される開口を開閉可能に構成される第3カバー部材と、を備える。
【0009】
上記(1)の構成によれば、カップリングカバーは、上記周面における水平方向一方側を覆うように構成される第1カバー部材と、上記周面における水平方向他方側を覆うように構成される第2カバー部材と、を備える。第2カバー部材は、軸線が延在する方向における長さが第1カバー部材よりも短いので、第1カバー部材と第2カバー部材とが繋ぎ合わされた際に、上記周面における水平方向他方側に開口が形成される。カップリングカバーは、上記開口を開閉可能に構成される第3カバー部材をさらに備える。
【0010】
上記開口を開放状態、すなわち、第3カバー部材を動かして上記開口を開いた状態にすると、カップリングカバーの内部に収納された、シャフト(第1シャフト、第2シャフト)やカップリングなどが露出する。このため、作業者は、上記開口を利用してターニング作業を行うことができる。上記開口は、上記開口を利用してターニング作業を実行可能な大きさであればよく、第3カバー部材は、上記開口を閉じることが可能な大きさであればよい。このため、第3カバー部材の大型化および高重量化を防止することができる。第3カバー部材の大型化および高重量化を防止することで、第3カバー部材を動かして上記開口を開閉する作業を容易且つ迅速に実行可能であり、ひいては静止状態のシャフトを手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0011】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のカップリングカバーにおいて、上記第3カバー部材は、上記カップリングの上記周面における上記水平方向他方側を覆うように構成される第1の周面被覆部と、上記カップリングの上記軸線の延在する方向における一方の端面を被覆するように構成される端面被覆部と、を含む。
【0012】
上記(2)の構成によれば、第3カバー部材は、第1の周面被覆部と、端面被覆部とを含むので、上記第3カバー部材を動かして上記開口を開くことで、カップリングの周面だけでなく上記一方の端面が露出する。この場合には、カップリングの軸線の延在する方向における一端と、上記一端に接続されるシャフトと、の接続部に作業者が容易にアクセスすることができるので、上記接続部でのターニング作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0013】
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載のカップリングカバーにおいて、上記第1カバー部材は、上記カップリングの上記周面における上記水平方向一方側を覆うように構成される第2の周面被覆部と、上記第2の周面被覆部の上端に設けられる被掛止部と、を含み、上記第3カバー部材は、上記カップリングの上記周面における上記水平方向他方側を覆うように構成される第1の周面被覆部と、上記第1の周面被覆部の上端から突出して設けられるとともに上記被掛止部に掛止可能な掛止部と、を含み、上記第3カバー部材は、上記掛止部を上記被掛止部に掛止させることで、上記第1カバー部材に吊り下げられるように構成される。
【0014】
上記(3)の構成によれば、第3カバー部材の掛止部を第1カバー部材の被掛止部に掛止させることで、第3カバー部材を第1カバー部材に吊り下げることができる。第3カバー部材を第1カバー部材に吊り下げた状態で、第3カバー部材を第1カバー部材や第2カバー部材に固定する作業や、上記固定を解除する作業を行うことができるため、第3カバー部材の取り付け作業や取り外し作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0015】
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載のカップリングカバーにおいて、上記第3カバー部材は、上記第1カバー部材又は上記第2カバー部材に対して回動部を介して回動可能に連結される。
【0016】
上記(4)の構成によれば、第3カバー部材を第1カバー部材又は第2カバー部材に対して回動部を介して回動させることで、上記開口を開閉することができる。この場合には、第3カバー部材を回動させて上記開口を開閉する作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0017】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(4)の何れかに記載のカップリングカバーにおいて、上記第1カバー部材、又は上記第2カバー部材の少なくとも一方に、上記第3カバー部材を固定するための少なくとも一つのパッチン錠をさらに備え、上記パッチン錠は、固定係止部を含む固定係止部材と、操作部および可動係止部を含む可動係止部材と、を含み、上記操作部を操作することで、上記可動係止部が上記固定係止部に係止される係止状態と、上記可動係止部が上記固定係止部に係止されない非係止状態と、に切り替え可能に構成される。
【0018】
上記(5)の構成によれば、パッチン錠は、操作部を操作することで、可動係止部が固定係止部に係止される係止状態と、可動係止部が固定係止部に係止されない非係止状態と、に切り替え可能に構成される。上記パッチン錠によれば、第1カバー部材又は第2カバー部材の何れかと、第3カバー部材と、を固定する作業および上記固定を解除する作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、静止状態のシャフトを手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能にするカップリングカバーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態にかかるカップリングカバーを備えたポンプシステムの概略構成図である。
図2】一実施形態にかかるカップリングカバーに収納されるカップリングの軸線方向に沿った概略断面図である。
図3図2に示されるA−A線矢視の概略断面図である。
図4】一実施形態にかかるカップリングカバーを概略的に示す分解斜視図である。
図5】一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材に第3カバー部材を固定した状態を概略的に示す概略上面図である。
図6図5に示されるB−B線矢視の概略断面図である。
図7図5に示されるC−C線矢視の概略断面図である。
図8】一実施形態にかかるカップリングカバーの概略側面図である。
図9】一実施形態にかかるカップリングカバーの軸線方向における他方側から視た概略図である。
図10】一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材から第3カバー部材を取り外した状態を概略的に示す概略斜視図である。
図11】一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材から第3カバー部材を取り外した状態を概略的に示す概略上面図である。
図12】他の一実施形態にかかるカップリングカバーにおける図5に示されるC−C線矢視相当の概略断面図である。
図13】他の一実施形態にかかるカップリングカバーにおける図5に示されるC−C線矢視相当の概略断面図である。
図14】一実施形態における締結装置および当て板を説明するための概略断面図である。
図15】他の一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材から第3カバー部材を取り外した状態を概略的に示す概略上面図である。
図16】一実施形態にかかるターニング補助工具の連結状態を概略的に示す概略正面図である。
図17】一実施形態にかかるターニング補助工具の非連結状態を概略的に示す概略正面図である。
図18図16に示されるD方向視の概略側面図である。
図19図16に示されるE方向視の概略側面図である。
図20】一実施形態にかかるターニング補助工具を用いたターニング作業を説明するための図である。
図21】ロックピンの動作を説明するための図である。
図22】一実施形態にかかるターニング方法のフロー図である。
図23】他の一実施形態にかかるターニング方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
【0022】
図1は、一実施形態にかかるカップリングカバーを備えたポンプシステムの概略構成図である。
図1に示されるように、本発明の一実施形態にかかるカップリングカバー1は、第1シャフト11と第2シャフト12との間で回転力を伝達するカップリング2を収納するように構成されている。
【0023】
図示される実施形態では、図1に示されるように、第1シャフト11は、モータ13(発電機、電動機)の駆動軸11Aであり、第2シャフト12は、回転ポンプ14(回転機械)の回転軸12A(従動軸)である。また、駆動軸11Aおよび回転軸12Aの夫々は、軸線方向に直交する断面が円形に形成されている。
【0024】
ポンプシステム10は、図1に示されるように、カップリングカバー1と、カップリング2と、駆動軸11Aを有するモータ13と、回転軸12Aを有する回転ポンプ14を備える。
或る実施形態では、回転ポンプ14は、排煙脱硫装置の吸収塔に設置された散布ノズル(散布装置)に吸収液(アルカリ成分を含むスラリー液など)を供給するように構成されている循環ポンプである。散布ノズル(散布装置)は、吸収塔内において上記吸収液を吸収塔内に導入された排ガスに散布するように構成されている。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態にかかるカップリングカバーに収納されるカップリングの軸線方向に沿った概略断面図である。図3は、図2に示されるA−A線矢視の概略断面図である。
カップリング2は、図2に示されるように、軸線方向(カップリング2の軸線LAが延在する方向)に沿って長さ方向を有する。カップリング2は、長さ方向の一端が、第1のキー15を介するキー締結により第1シャフト11に連結され、長さ方向の他端が、第2のキー16を介するキー締結により第2シャフト12に連結されている。以下、カップリング2の軸線方向におけるモータ13側(図2中右側)を一方側、回転ポンプ14側(図2中左側)を他方側、と定義する。
【0026】
図示される実施形態では、カップリング2は、図2に示されるように、胴体21と、胴体21の一方側の端部(図中右端)に取り付けられる第1締結部材22と、胴体21の他方側の端部(図中左端)に取り付けられる第2締結部材23と、軸線方向における胴体21と第1締結部材22との間に配置される第1の振動抑制体24と、軸線方向における胴体21と第2締結部材23との間に配置される第2の振動抑制体25と、を備える。第1の振動抑制体24および第2の振動抑制体25の夫々として、例えばゴム状弾性体や粘弾性物質を含む弾性体が挙げられる。カップリング2は、第1の振動抑制体24や第2の振動抑制体25により、第1シャフト11と第2シャフト12との間のミスアライメント(偏心、偏角、軸方向変位など)を吸収するように構成されている。
【0027】
胴体21は、図2に示されるように、軸線方向に沿って長さ方向を有する筒状に形成された第1筒状部211と、第1筒状部211の一方側の端部(図中右端)の外周から突出する第1締結部212と、第1筒状部211の他方側の端部(図中左端)の外周から突出する第2締結部213と、を含む。
【0028】
第1締結部材22は、図2に示されるように、軸線方向に沿って長さ方向を有する筒状に形成された第2筒状部221と、第2筒状部221の他方側の端部(図中左端)の外周から突出する第3締結部222と、を含む。
第3締結部222は、図2に示されるように、胴体21の第1締結部212に締結装置17により固定される。図示される実施形態では、締結装置17は、第3締結部222および第1締結部212に形成された貫通孔224、214に挿通可能な軸部を有するボルト17Aと、ボルト17Aの軸部に螺合可能なナット17Bと、を含む。
【0029】
第2締結部材23は、図2に示されるように、軸線方向に沿って長さ方向を有する筒状に形成された第3筒状部231と、第3筒状部231の一方側の端部(図中右端)の外周から突出する第4締結部232と、を含む。
第4締結部232は、図2に示されるように、胴体21の第2締結部213に締結装置18により固定される。図示される実施形態では、締結装置18は、第4締結部232および第2締結部213に形成された貫通孔234、215に挿通可能な軸部を有するボルト18Aと、ボルト18Aの軸部に螺合可能なナット18Bと、を含む。
【0030】
図2に示されるように、第1締結部材22の第2筒状部221は、内周に開口して軸線方向に沿って延在するキー溝223を有する。第2筒状部221に一方側から先端が挿入される駆動軸11Aは、他方側の外周縁に軸線方向に沿って延在するキー溝111を有する。駆動軸11Aは、キー溝111が第2筒状部221のキー溝223の周方向対向位置に配置される。そして、第1のキー15が、キー溝111およびキー溝223に嵌合することで、駆動軸11Aとカップリング2とが一体的に連結されている。
【0031】
図2に示されるように、第2締結部材23の第3筒状部231は、内周に開口して軸線方向に沿って延在するキー溝233を有する。第3筒状部231に他方側から先端が挿入される回転軸12Aは、一方側の外周縁に軸線方向に沿って延在するキー溝121を有する。回転軸12Aは、図3に示されるように、キー溝121が第3筒状部231のキー溝233の周方向対向位置に配置される。そして、第2のキー16が、キー溝121およびキー溝233に嵌合することで、回転軸12Aとカップリング2とが一体的に連結されている。
【0032】
図2に示されるように、第1のキー15のカップリング2から突出した部分を第1露出部15Aとし、第2のキー16のカップリング2から突出した部分を第2露出部16Aとする。
【0033】
図3に示されるように、第2締結部材23の外周縁に、後述するターニング工具100を掛止するための少なくとも一つの第1凹部235(被掛止部)が形成されていることがある。同様に、胴体21や第1締結部材22の外周縁にターニング工具100を掛止するための少なくとも一つの凹部(被掛止部)が形成されていることがある。
【0034】
(カップリングカバー)
図4は、一実施形態にかかるカップリングカバーを概略的に示す分解斜視図である。図5は、一実施形態にかかるカップリングカバーの閉止状態を概略的に示す概略上面図である。図6は、図5に示されるB−B線矢視の概略断面図である。図7は、図5に示されるC−C線矢視の概略断面図である。
【0035】
図4、5に示されるように、カップリングカバー1は、第1周面被覆部31を含む第1カバー部材3と、第2周面被覆部41を含む第2カバー部材4と、第3周面被覆部51を含む第3カバー部材5と、を備える。図4に示されるように、カップリングカバー1は、第1カバー部材3、第2カバー部材4および第3カバー部材5に分割可能に構成されている。
【0036】
図示される実施形態では、第1カバー部材3は、図5に示されるように、軸線方向に沿って延在する上記第1周面被覆部31と、第1周面被覆部31の軸線方向における一方側(図中右側)の縁部に設けられる第1端面被覆部32と、軸線方向における他方側(図中左側)の縁部に設けられる第2端面被覆部33と、を含む。また、第1カバー部材3は、図4に示されるように、第1周面被覆部31の上端から鉛直方向に沿って上方に突出する第1突出部34と、第1周面被覆部31の下端から水平方向に沿って外側(図5に示されるような上面視において軸線LAから離隔する側)に延在する第1鍔部35と、第1鍔部35に取り付けられて、第1周面被覆部31の下端よりも鉛直方向に沿って下方に延在する第1脚部36と、をさらに含む。
【0037】
図4に示される実施形態では、第1脚部36は、長さ方向を有する上辺板部361と、上辺板部361から離隔して配置されるとともに、上辺板部361と平行な方向に沿って延在する下辺板部362と、上辺板部361と下辺板部362の長さ方向における端部同士を繋ぐ一対の鉛直板部363、364と、を含む矩形枠状に形成されている。第1脚部36は、上辺板部361および下辺板部362の夫々が水平方向に沿って延在し、一対の鉛直板部363、364の夫々が鉛直方向に沿って延在するように配置される。下辺板部362は、上辺板部361よりも鉛直方向における下方に配置される。第1鍔部35は、第1脚部36の上辺板部361に上方から突き合わされるように配置され、少なくとも一つ(図中三つ)の固定装置7(7A)により上辺板部361に着脱可能に固定されている。固定装置7(7A)は、第1脚部36の上辺板部361および第1鍔部35を厚さ方向に貫通する貫通孔365、351を挿通する軸部を有するボルト71Aと、ボルト71Aの軸部に螺合可能に構成されているナット72Aと、を含む。
なお、図4においては、第1脚部36の上辺板部361および第1鍔部35については、各々三つの貫通孔365、351が図示されている。これに対して、ボルトとナットは、図中最も左側に位置する一組の貫通孔365、351に挿通されるボルト71Aと、該ボルト71Aの軸部に螺合するナット72Aのみが図示されている。つまり、残る二組の貫通孔365、351に挿通される二つのボルト71Aと、該二つのボルト71Aの軸部に夫々螺合する二つのナット72Aは、図示が省略されている。また、上記二つのボルト71Aが挿通される、貫通孔365と貫通孔351との対応を示す一点鎖線も、図示が省略されている。
【0038】
図示される実施形態では、第2カバー部材4は、図5に示されるように、軸線方向に沿って延在する上記第2周面被覆部41と、第2周面被覆部41の軸線方向における一方側(図中右側)の縁部に設けられる第3端面被覆部42と、を含む。また、第2カバー部材4は、図4に示されるように、第2周面被覆部41の上端から鉛直方向に沿って上方に突出する第2突出部43と、第2周面被覆部41の下端から水平方向に沿って外側(図5に示されるような上面視において軸線LAから離隔する側)に延在する第2鍔部44と、第2鍔部44に取り付けられて、第2周面被覆部41の下端よりも鉛直方向に沿って下方に延在する第2脚部45と、をさらに含む。
【0039】
図4に示される実施形態では、第2脚部45は、長さ方向を有する上辺板部451と、上辺板部451から離隔して配置されるとともに、上辺板部451と平行な方向に沿って延在する下辺板部452と、上辺板部451と下辺板部452の長さ方向における端部同士を繋ぐ一対の鉛直板部453、454と、を含む矩形枠状に形成されている。第2脚部45は、上辺板部451および下辺板部452の夫々が水平方向に沿って延在し、一対の鉛直板部453、454の夫々が鉛直方向に沿って延在するように配置される。下辺板部452は、上辺板部451よりも鉛直方向における下方に配置される。第2鍔部44は、第2脚部45の上辺板部451に上方から突き合わされるように配置され、少なくとも一つ(図中二つ)の固定装置7(7B)により上辺板部451に着脱可能に固定されている。固定装置7(7B)は、第2脚部45の上辺板部451および第2鍔部44を厚さ方向に貫通する貫通孔455、441を挿通する軸部を有するボルト71Bと、ボルト71Bの軸部に螺合可能に構成されているナット72Bと、を含む。
【0040】
図示される実施形態では、第3カバー部材5は、図5に示されるように、軸線方向に沿って延在する上記第3周面被覆部51と、第3周面被覆部51の軸線方向における他方側(図中左側)の縁部に設けられる第4端面被覆部52と、を含む。第3カバー部材5は、図5に示されるように、軸線方向において第2カバー部材4よりも他方側に隣接するように配置されるようになっている。また、第3カバー部材5は、図4に示されるように、第3周面被覆部51の上端から鉛直方向に沿って上方に突出する第3突出部53と、第3突出部53に固定された少なくとも一つ(図中二つ)の鉤状部55と、第3周面被覆部51の下端から水平方向に沿って外側(図5に示されるような上面視において軸線LAから離隔する側)に延在する第3鍔部57と、をさらに含む。上述した第2脚部45は、第2鍔部44よりも軸線方向における他方側に突出する突出部45Aを含み、第3鍔部57は、突出部45Aにおける上辺板部451の上に載せられる。この場合には、第3カバー部材5を第2脚部45に載せた状態で、第3カバー部材5を第1カバー部材3や第2カバー部材4に固定する作業や、上記固定を解除する作業を行うことができるため、第3カバー部材5の取り付け作業や取り外し作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0041】
図4に示される実施形態では、第3鍔部57は、第2脚部45の突出部45Aにおける上辺板部451に上方から突き合わされるように配置され、少なくとも一つ(図中一つ)の固定装置7(7C)により上辺板部451に着脱可能に固定されている。固定装置7(7C)は、第2脚部45の上辺板部451および第3鍔部57を厚さ方向に貫通する貫通孔455、571を挿通する軸部を有するボルト71Cと、ボルト71Cの軸部に螺合可能に構成されているナット72Cと、を含む。
【0042】
図5に示されるように、第1カバー部材3および第2カバー部材4の夫々は、互いに固定されるとともに、カップリング2に対して位置が変化しないように、図1に示される土台19に固定される。
【0043】
図示される実施形態では、図1に示されるように、第1脚部36の下辺板部362および第2脚部45の下辺板部452が、図1に示される土台19に載せられて土台19に固定されている。このため、第1周面被覆部31および第2周面被覆部41の夫々は、土台19に対して鉛直方向における上方に間隔をあけて配置されている。
【0044】
また、図示される実施形態では、図6に示されるように、第1カバー部材3の第1突出部34と第2カバー部材4の第2突出部43とが互いの側面を突き合せるように配置され、固定装置7(7D)により固定されている。図示される実施形態では、固定装置7(7D)は、第1突出部34および第2突出部43を厚さ方向に貫通する貫通孔341、431を挿通する軸部を有するボルト71Dと、ボルト71Dの軸部に螺合可能に構成されているナット72Dと、を含む。
【0045】
図6、7に示されるような、カップリング2の軸線LAに直交する断面において、軸線LAに直交して鉛直方向に延在する第1基準線LV(鉛直線)とし、軸線LAに直交して水平方向に延長する線を第2基準線LH(水平線)とする。そして、上記断面において、第1基準線LVに対して第1カバー部材3が位置する側(図中右側)を水平方向一方側とし、第1基準線LVに対して第2カバー部材4および第3カバー部材5が位置する側(図中左側)を水平方向他方側とする。図5では、軸線LAに対して第1カバー部材3が位置する図中上側が水平方向一方側となり、軸線LAに対して第2カバー部材4および第3カバー部材5が位置する図中下側が水平方向他方側となる。
【0046】
図6に示されるように、第1カバー部材3および第2カバー部材4は、カップリング2の軸線LAに直交する断面において、第1基準線LV(鉛直線)を境としてカップリングカバー1を水平方向に二分割するように構成されている。同様に、図7に示されるように、第1カバー部材3および第3カバー部材5は、カップリング2の軸線LAに直交する断面において、第1基準線LV(鉛直線)を境としてカップリングカバー1を左右に二分割するように構成されている。
【0047】
図6、7に示されるように、第1カバー部材3の第1周面被覆部31は、カップリング2の周面26における水平方向一方側を覆うように構成されている。第2カバー部材4の第2周面被覆部41および第3カバー部材5の第3周面被覆部51の夫々は、カップリング2の周面26における水平方向他方側を覆うように構成されている。
【0048】
図示される実施形態では、図6、7に示されるように、第1周面被覆部31は、カップリング2の周面26における水平方向一方側、且つ、第2基準線LHよりも鉛直方向上側を覆う四半環状(円弧状)の断面形状を有する第1上方円弧部311と、第1上方円弧部311の下端から鉛直方向に沿って延在する第1側壁部312と、を含む。
【0049】
図示される実施形態では、図6に示されるように、第2周面被覆部41は、カップリング2の周面26における水平方向他方側、且つ、第2基準線LHよりも鉛直方向上側を覆う四半環状(円弧状)の断面形状を有する第2上方円弧部411と、第2上方円弧部411の下端から鉛直方向に沿って延在する第2側壁部412と、を含む。
【0050】
第1カバー部材3に第2カバー部材4が取り付けられると、図6に示されるように、第1周面被覆部31の上端と第2周面被覆部41の上端とが突き合わされて、第1上方円弧部311および第2上方円弧部411により第2基準線LHよりも鉛直方向上側に半環状の断面形状が形成される。つまり、第1上方円弧部311および第2上方円弧部411により、カップリング2の鉛直方向における上方が覆われる。なお、第1側壁部312および第2側壁部412は、鉛直方向に沿って下方に延在しているが、カップリングカバー1は、その鉛直方向における下方が開放している。
【0051】
図示される実施形態では、図7に示されるように、第3周面被覆部51は、カップリング2の周面26における水平方向他方側、且つ、第2基準線LHよりも鉛直方向上側を覆う四半環状(円弧状)の断面形状を有する第3上方円弧部511と、第3上方円弧部511の下端から鉛直方向に沿って延在する第3側壁部512と、を含む。
【0052】
第3カバー部材5が第1カバー部材3又は第2カバー部材4の少なくとも一方に取り付けられると、図7に示されるように、第1周面被覆部31の上端と第3周面被覆部51の上端とが突き合わされて、第1上方円弧部311および第3上方円弧部511により第2基準線LHよりも鉛直方向上側に半環状の断面形状が形成される。つまり、第1上方円弧部311および第3上方円弧部511により、カップリング2の鉛直方向における上方が覆われる。なお、第1側壁部312および第3側壁部512は、鉛直方向に沿って下方に延在しているが、カップリングカバー1は、その鉛直方向における下方が開放している。
【0053】
上述した鉤状部55は、図7に示されるように、第1カバー部材3の第1突出部34(被掛止部)に掛止可能に構成されている。図示される実施形態では、鉤状部55は、第1突出部34の上端を内側に巻き込むような曲がり形状を有する。
第3カバー部材5は、図7に示されるように、鉤状部55を第1カバー部材3の第1突出部34に掛止させることで、第1カバー部材3に吊り下げられる。
【0054】
図5に示されるように、第1カバー部材3の第1端面被覆部32は、カップリング2の第1端面27の水平方向一方側を覆うように構成されている。第2カバー部材4の第3端面被覆部42は、カップリング2の第1端面27の水平方向他方側を覆うように構成されている。
【0055】
図示される実施形態では、図5に示されるように、第1端面被覆部32及び第3端面被覆部42の夫々は、軸線方向に直交する方向に沿って延在している。
第1端面被覆部32は、軸線LAよりも水平方向一方側を覆っている。第1端面被覆部32の水平方向他方側の縁には、水平方向一方側に凹んだ半円状(円弧状)の開口321が形成されている。
第3端面被覆部42は、軸線LAよりも水平方向他方側を覆っている。第3端面被覆部42の水平方向一方側の縁には、水平方向他方側に凹んだ半円状(円弧状)の開口421が形成されている。開口421は、開口321の対向位置に形成され、カップリングカバー1は、開口321と開口421とにより、駆動軸11Aが挿通可能な円形孔を形成する。
【0056】
図5に示されるように、第1カバー部材3の第2端面被覆部33は、カップリング2の第2端面28の水平方向一方側を覆うように構成されている。第3カバー部材5の第4端面被覆部52は、カップリング2の第2端面28の水平方向他方側を覆うように構成されている。
【0057】
図示される実施形態では、図5に示されるように、第2端面被覆部33及び第4端面被覆部52の夫々は、軸線方向に直交する方向に沿って延在している。
第2端面被覆部33は、軸線LAよりも水平方向一方側を覆っている。第2端面被覆部33の水平方向他方側の縁には、水平方向一方側に凹んだ半円状(円弧状)の開口331(図4参照)が形成されている。
第4端面被覆部52は、軸線LAよりも水平方向他方側を覆っている。第4端面被覆部52の水平方向一方側の縁には、水平方向他方側に凹んだ半円状(円弧状)の開口521(図4参照)が形成されている。開口521は、開口331の対向位置に形成され、カップリングカバー1は、開口331と開口521とにより、回転軸12Aが挿通可能な円形孔を形成する。
【0058】
図8は、一実施形態にかかるカップリングカバーの概略側面図である。図9は、一実施形態にかかるカップリングカバーの軸線方向における他方側から視た概略図である。
第3カバー部材5は、第1カバー部材3および第2カバー部材4に着脱可能に構成されている。
図示される実施形態では、図8に示されるように、第3カバー部材5の第3周面被覆部51は、少なくとも一つ(図中二つ)の固定装置7(7E)により、第2カバー部材4の第2周面被覆部41に着脱可能に固定されている。また、図9に示されるように、第3カバー部材5の第4端面被覆部52は、少なくとも一つの固定装置7(7F)により、上記開口521よりも低い位置で、第1カバー部材3の第2端面被覆部33に着脱可能に固定されている。
つまり、固定装置7(例えば7C、7E、7F)による固定を解除することで、第3カバー部材5を第1カバー部材3および第2カバー部材4から取り外すことができる。
【0059】
図10は、一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材から第3カバー部材を取り外した状態を概略的に示す概略斜視図である。図11は、一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材から第3カバー部材を取り外した状態を概略的に示す概略上面図である。
図11に示されるように、第2カバー部材4の軸線方向における長さL2は、第1カバー部材3の軸線方向における長さL1よりも短い。このため、図11に示されるように、第1カバー部材3に第2カバー部材4を固定した際に、軸線LAに対して水平方向他方側に開口O1(開口O)が形成される。上記開口O1は、第3カバー部材5を第1カバー部材3および第2カバー部材4に取り付けることで閉じられる。
【0060】
上述したように、幾つかの実施形態にかかるカップリングカバー1は、例えば図5に示されるように、上述した第1周面被覆部31を含む第1カバー部材3と、上述した第2周面被覆部41を含む第2カバー部材4と、上述した第3周面被覆部51を含む第3カバー部材5と、を備える。第2カバー部材4は、軸線LAが延在する方向における長さL2が、第1カバー部材の軸線LAが延在する方向における長さL1よりも短い。第3カバー部材5は、第1カバー部材3と第2カバー部材4とにより、カップリング2の周面26における水平方向他方側に形成される開口O1(図11参照)を開閉可能に構成されている。
【0061】
上記の構成によれば、カップリングカバー1は、カップリング2の周面26における水平方向一方側を覆うように構成される第1カバー部材3と、周面26における水平方向他方側を覆うように構成される第2カバー部材4と、を備える。第2カバー部材4は、軸線LAが延在する方向における長さL2が、第1カバー部材3の長さL1よりも短いので、第1カバー部材3と第2カバー部材4とが繋ぎ合わされた際に、周面26における水平方向他方側に開口O1が形成される。カップリングカバー1は、上記開口O1を開閉可能に構成される第3カバー部材5をさらに備える。
【0062】
上記開口O1を開放状態、すなわち、第3カバー部材5を動かして上記開口O1を開いた状態にすると、カップリングカバー1の内部に収納された、シャフト(第1シャフト11、第2シャフト12)やカップリング2などが露出する。このため、作業者は、開口O1を利用してターニング作業を行うことができる。開口O1は、開口O1を利用してターニング作業を実行可能な大きさであればよく、第3カバー部材5は、開口O1を閉じることが可能な大きさであればよい。このため、第3カバー部材5の大型化および高重量化を防止することができる。第3カバー部材5の大型化および高重量化を防止することで、第3カバー部材5を動かして開口O1を開閉する作業を容易且つ迅速に実行可能であり、ひいては静止状態のシャフト(第1シャフト11、第2シャフト12)を手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0063】
幾つかの実施形態では、上述した第3カバー部材5は、例えば図4に示されるように、上述した第3周面被覆部51(第1の周面被覆部)と、上述した第4端面被覆部52(端面被覆部)と、を含む。この場合には、第3カバー部材5は、第3周面被覆部51(第1の周面被覆部)と、第4端面被覆部52(端面被覆部)とを含むので、第3カバー部材5を動かして上記開口O1を開いた状態にすることで、カップリング2の周面26だけでなく一方の端面(第1端面27又は第2端面28)が露出する。この場合には、カップリング2の軸線LAの延在する方向における一端(第1締結部材22又は第2締結部材23)と、上記一端に接続されるシャフト(第1シャフト11、第2シャフト12)と、の接続部に作業者が容易にアクセスすることができるので、上記接続部でのターニング作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0064】
幾つかの実施形態では、例えば図7に示されるように、上述した第1カバー部材3は、上述した第1周面被覆部31(第2の周面被覆部)と、第1周面被覆部31の上端に設けられる第1突出部34(被掛止部)と、を含んでいる。上述した第3カバー部材5は、上述した第3周面被覆部51(第1の周面被覆部)と、第3周面被覆部51の上端から突出して設けられるとともに、第1突出部34に掛止可能に構成されている鉤状部55(掛止部)と、を含む。第3カバー部材5は、鉤状部55を第1突出部34に掛止させることで、第1カバー部材3に吊り下げられるように構成される。
【0065】
上記の構成によれば、第3カバー部材5の鉤状部55を第1カバー部材3の第1突出部34に掛止させることで、第3カバー部材5を第1カバー部材3に吊り下げることができる。第3カバー部材5を第1カバー部材3に吊り下げた状態で、第3カバー部材5を第1カバー部材3や第2カバー部材4に固定する作業(固定装置7(例えば7C、7E、7F)により固定する作業)や、上記固定を解除する作業を行うことができるため、第3カバー部材5の取り付け作業や取り外し作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0066】
図12および図13は、他の一実施形態にかかるカップリングカバーにおける図5に示されるC−C線矢視相当の概略断面図である。
幾つかの実施形態では、図12および図13に示されるように、上述した第3カバー部材5は、上述した鉤状部55ではなく、回動部56を備える。第3カバー部材5は、第1カバー部材3又は第2カバー部材4に対して回動部56を介して回動可能に連結される。
【0067】
図示される実施形態では、図12、13に示されるように、回動部56は、第1部材561と、第2部材562と、第1部材561の長さ方向における一端および第2部材562の長さ方向における一端に接続される回動部本体563と、を備える。回動部本体563は、軸線LAに平行な方向に沿って延在する回転中心R1を中心とする周方向に、第1部材561および第2部材562の少なくとも一方を他方に対して回転可能に構成されている。
【0068】
図12、13に示される実施形態では、第1部材561は、長さ方向における他端が、第3カバー部材5の第3突出部53の外側面に固定されている。第2部材562は、長さ方向における他端が、第1カバー部材3の第1突出部34の外側面に固定されている。第1カバー部材3は、土台19に固定されている。このため、第3カバー部材5は、上記回転中心R1を中心とする周方向に、第1カバー部材3に対して相対回転することができる。図13に示されるように、第3カバー部材5の第3周面被覆部51が上方に持ち上がるように図中時計回りに回転させることで、開口O1を開いた状態にすることができる。また、図13に示す状態から、第3カバー部材5の第3周面被覆部51を下方に下げるように図中半時計周りに回転させることで、開口O1が閉じられる。
【0069】
他の実施形態では、上述した回動部56は、第2カバー部材4の第2周面被覆部41の外側面に第1部材561が固定され、第3カバー部材5の第3周面被覆部51の外側面に第2部材562が固定されていてもよい。
【0070】
上記の構成によれば、第3カバー部材5を第1カバー部材3又は第2カバー部材4に対して回動部56を介して回動させることで、開口O1を開閉することができる。この場合には、第3カバー部材5を回動させて開口O1を開閉する作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0071】
図14は、一実施形態における締結装置および当て板を説明するための概略断面図である。
幾つかの実施形態では、図14に示されるように、上述した第1カバー部材3、又は上述した第2カバー部材4の少なくとも一方に、第3カバー部材5を固定するための少なくとも一つのパッチン錠70を備える。パッチン錠70は、図14に示されるように、固定係止部732を含む固定係止部材73と、操作部742および可動係止部743を含む可動係止部材74と、を含む。操作部742を操作することで、可動係止部743が固定係止部732に係止される係止状態と、可動係止部743が固定係止部732に係止されない非係止状態と、に切り替え可能に構成される。
【0072】
図示される実施形態では、図14に示されるように、固定係止部材73は、二つの固定対象のうちの一方に取り付けられる第1取付け部731をさらに含む。固定係止部732は曲がり形状を有する。
可動係止部材74は、二つの固定対象のうちの他方に取り付けられる第2取付け部741をさらに含む。操作部742は、操作部742の固定係止部732側の端部に位置する回動部744の回転中心R2を中心とする周方向に、第2取付け部741に対して相対回転可能に構成されている。可動係止部743は、操作部742の回動部744よりも固定係止部732から離れた位置に設けられる回動部745の回転中心R3を中心とする周方向に、操作部742に対して相対回転可能に構成されている。
【0073】
図中矢印で示されるように、操作部742の固定係止部732から離れた側を、第2取付け部741から離れるように、図中反時計回り方向に回転させると、可動係止部743が固定係止部材73側(図中右側)に移動するので、非係止状態になる。また、操作部742の固定係止部732から離れた側を、第2取付け部741に近づくように、図中時計回り方向に回転させると、可動係止部743が可動係止部材74側(図中左側)に移動するので、係止状態となる。
【0074】
図14に示される実施形態では、第1取付け部731は、第2側壁部412の外側面412Aに固定され、第2取付け部741は、第3側壁部512の外側面512Aに固定されている。つまり、上述した固定装置7Eは、パッチン錠70を含む。同様に上述した固定装置7Fは、パッチン錠70を含む。
【0075】
上記の構成によれば、パッチン錠70は、操作部742を操作することで、可動係止部743が固定係止部732に係止される係止状態と、可動係止部743が固定係止部732に係止されない非係止状態と、に切り替え可能に構成される。上記パッチン錠70によれば、第1カバー部材3又は第2カバー部材4の何れかと、第3カバー部材5と、を固定する作業および上記固定を解除する作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0076】
幾つかの実施形態では、図10、14に示されるように、上述したカップリングカバー1は、第2カバー部材4に取り付けられる当て板6をさらに備える。図示される実施形態では、当て板6は、図10に示されるように、第2周面被覆部41の軸線方向における他方側の縁部に沿うように取り付けられる。当て板6は、図14に示されるように、軸線方向における一方側の端部61が第2周面被覆部41の内側面(第2側壁部412の内側面412Bなど)に固定され、軸線方向における他方側の端部62が第3周面被覆部51の内側面(第3側壁部512の内側面512B)に接触するようになっている。
【0077】
上記の構成によれば、第3カバー部材5により開口O1を閉じる際に当て板6がガイドになるので、開口O1を閉じる作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0078】
図示される実施形態では、上述した第3カバー部材5は、例えば図5、8に示されるように、第3周面被覆部51に取り付けられて、第3カバー部材5を移動又は回転させる際に把持可能な少なくとも一つの取っ手54を含む。この場合には、第3カバー部材5を動かして開口O1を開閉する作業を容易且つ迅速に実行可能である。なお、他の実施形態では、取っ手54を第4端面被覆部52に取り付けてもよい。第3周面被覆部51に取り付けた取っ手54は、第4端面被覆部52に取り付けた場合に比べて、第3カバー部材5を動かして開口O1を開閉する作業をより容易且つ迅速に実行可能である。
【0079】
図15は、他の一実施形態にかかるカップリングカバーの第1カバー部材および第2カバー部材から第3カバー部材を取り外した状態を概略的に示す概略上面図である。
幾つかの実施形態では、図15に示されるように、上述した第2カバー部材4は、軸線LAが延在する方向における一方側に、第3端面被覆部42Aが第1端面被覆部32に面一になるように配置される一方側第2カバー部材4Aと、軸線LAが延在する方向における他方側に、第4端面被覆部42Bが第2端面被覆部33に面一になるように配置される他方側第2カバー部材4Bと、を含む。
【0080】
一方側第2カバー部材4Aの軸線LAが延在する方向における長さL4と、他方側第2カバー部材4Bの軸線LAが延在する方向における長さL5と、の和を上述した長さL2とする。上記長さL2(=L4+L5)は、第1カバー部材の長さL1よりも短い。
図15に示されるように、一方側第2カバー部材4Aおよび他方側第2カバー部材4Bが、第1カバー部材3に固定されることで、水平方向他方側(図中軸線LAよりも下側)、且つ軸線方向における中央に、開口O2(開口O)が形成される。第3カバー部材5Aは、上述した第4端面被覆部52を含まない点において、上述した第3カバー部材5とは異なる。この場合には、第3カバー部材5Aは、上述した第4端面被覆部52を含まないため、第3カバー部材5Aの大型化および高重量化を防止することができる。
【0081】
幾つかの実施形態では、図5、15に示されるように、上述した第3カバー部材5、5Aの軸線LAが延在する方向における長さをL3とすると、長さL3は、1/2L1以下である。好ましくは、1/4L1以下である。さらに好ましくは、1/8L1以下である。この場合には、長さL3を短くすることで、第3カバー部材5、5Aの大型化および高重量化を防止することができる。
【0082】
(ターニング補助工具)
図16は、一実施形態にかかるターニング補助工具の連結状態を概略的に示す概略正面図である。図17は、一実施形態にかかるターニング補助工具の非連結状態を概略的に示す概略正面図である。図18は、図16に示されるD方向視の概略側面図である。図19は、図16に示されるE方向視の概略側面図である。図20は、一実施形態にかかるターニング補助工具を用いたターニング作業を説明するための図である。
【0083】
図20に示されるように、幾つかの実施形態にかかるターニング補助工具8は、カップリング2の一端(第1締結部材22又は第2締結部材23)にキー(第1のキー15、第2のキー16)を介して先端が連結されたシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)をターニング工具100により回転させるためのものである。
図示される実施形態では、ターニング工具100は、図20に示されるように、長さ方向を有する操作部101と、操作部101の長さ方向の一方側の端部に設けられる周面当接部102と、操作部101の長さ方向における周面当接部102よりも手前から分岐し、周面当接部102よりも上記一方側に突出する円弧状の曲がり部103と、曲がり部103の先端に設けられる掛止部104と、を含む。
【0084】
図3に示されるような、少なくとも一つの第1凹部235(被掛止部)が、カップリング2に形成されている場合には、第1凹部235に図20に示されるターニング工具100の掛止部104を掛止した状態で、ターニング工具100の操作部101に対してトルク(回転力)を加えることで、静止状態の駆動軸11Aや回転軸12Aを手動回転させることができる。しかし、カップリング2に上述したような第1凹部235を形成することで、駆動軸11Aや回転軸12Aの偏心を招く虞がある。また、第1凹部235が摩耗した際には、カップリング2を駆動軸11Aや回転軸12Aから取り外して交換する必要があり、交換作業には手間がかかる虞がある。
【0085】
幾つかの実施形態では、上述したターニング補助工具8は、図20に示されるように、回転軸12Aの周面122に着脱可能に構成されている環状の本体部80と、環状の本体部80の外周縁81に形成される少なくとも一つの被掛止部85と、環状の本体部80の内周縁82に形成された係止凹部86と、を備える。係止凹部86は、図20に示されるように、回転軸12Aに形成されたキー溝121(図2参照)に嵌合した第2のキー16(係止キー)に係止可能に構成されている。
【0086】
環状の本体部80の内周縁82は、回転軸12Aが挿入可能な大きさに形成されている。環状の本体部80の外周縁81は、上述した開口Oに挿入可能な大きさに形成されている。
【0087】
被掛止部85は、ターニング工具100の掛止部104が掛止可能に構成されている。図示される実施形態では、被掛止部85は、環状の本体部80の軸線方向に沿って延在する溝を含んでいるが、他の実施形態では、外周縁に開口する凹部や孔を含んでいてもよい。被掛止部85は、一つであってもよいが複数設けられることが望ましい。好ましくは4つ以上である。被掛止部85の数が少なくと、静止状態における被掛止部85の位置によって、上述した開口Oからのターニング作業が困難になる虞がある。
【0088】
係止凹部86は、第2のキー16のキー溝121から突出した部分が嵌合可能に構成されている。図示される実施形態では、係止凹部86は、環状の本体部80の軸線方向に沿って延在する溝を含む。
【0089】
図示される実施形態では、環状の本体部80は、図16、17に示されるように、第1の円弧状部材8A(半環状部材)と、第2の円弧状部材8B(半環状部材)と、を含む。
ターニング補助工具8は、図16に示されるように、第1の円弧状部材8Aの長さ方向の一方の先端部83Aと、第2の円弧状部材8Bの長さ方向の一方の先端部83Bと、を連結する第1連結部83と、第1の円弧状部材8Aの長さ方向の他方の先端部84Aと、第2の円弧状部材8Bの長さ方向の他方の先端部84Bと、を連結する第2連結部84と、を含む。
【0090】
図16、17に示される実施形態では、第1連結部83は、回転中心R4を中心とする周方向に、第1の円弧状部材8A、又は、第2の円弧状部材8Bの一方を他方に対して相対回転可能に連結している。また、図16、17に示される実施形態では、第2連結部84は、先端部84Aと先端部84Bとの連結を解除可能に構成されている。
【0091】
図17に示されるように、第2連結部84における先端部84Aと先端部84Bとの連結を解除し、先端部84Aと先端部84Bとが離隔するように、第1の円弧状部材8A、又は、第2の円弧状部材8Bの一方を他方に対して相対回転させることで、環状の本体部80を回転軸12Aの周面122から取り外すことができる。また、先端部84Aと先端部84Bとを近づけて、第2連結部84において先端部84Aと先端部84Bとを連結することで、環状の本体部80を回転軸12Aの周面122に取り付けることができる。
環状の本体部80は、回転軸12Aの軸線方向における第2露出部16Aが形成された部分に装着される。
【0092】
なお、他の実施形態では、環状の本体部80は、駆動軸11Aの周面112に着脱可能に構成されていてもよい。例えば、環状の本体部80の内周縁82は、駆動軸11Aが挿入可能な大きさに形成され、係止凹部86は、第1のキー15(係止キー)に係止可能に構成されていてもよい。
また、他の実施形態では、第1連結部83が先端部83Aと先端部83Bとの連結を解除可能に構成され、第2連結部84が先端部84Aと先端部84Bとの連結を解除可能に構成されていてもよい。また、他の実施形態では、環状の本体部80は、3つ以上複数の円弧状部材を含んでもよい。
【0093】
上述したように、幾つかの実施形態では、上述したターニング補助工具8は、上述した環状の本体部80と、上述した少なくとも一つの被掛止部85と、上述した係止凹部86と、を備える。
【0094】
上記の構成によれば、ターニング補助工具8の環状の本体部80が、静止状態の回転軸12A(シャフト)の周面122に装着される。環状の本体部80が回転軸12Aの周面122に装着した状態では、環状の本体部80の内周縁82に形成された係止凹部86が、回転軸12Aに形成されたキー溝121に嵌合した第2のキー16(係止キー)に係止するので、環状の本体部80と回転軸12Aとの間の相対回転が制限される。環状の本体部80の外周縁81に形成された被掛止部85にターニング工具100を掛止した状態で、ターニング工具100によりターニング補助工具8にトルク(回転力)を加えることで、ターニング補助工具8が装着された回転軸12Aをターニング補助工具8と一緒に回転させることができる。
【0095】
仮にターニング補助工具8を装着した状態で回転軸12A(シャフト)を高速回転させると、ターニング補助工具8の重さにより回転軸12Aが偏心する虞がある。上記の構成によれば、ターニング補助工具8を回転軸12Aから取り外すことができるので、ターニング補助工具8の重さにより回転軸12Aが偏心するのを防止することができる。また、上記の構成によれば、ターニング補助工具8は回転軸12Aに着脱可能であるので、被掛止部85が摩耗した際の交換が容易である。
【0096】
幾つかの実施形態では、上述した環状の本体部80は、複数の円弧状部材(第1の円弧状部材8A、第2の円弧状部材8B)を含む。上記複数の円弧状部材の夫々は、少なくとも一つの連結部材87により他の円弧状部材に連結されるように構成されている。なお、環状の本体部80が、第1の円弧状部材8Aと第2の円弧状部材8Bからなる場合には、複数の連結部材87により他方の円弧状部材に連結される。
【0097】
図示される実施形態では、図18に示されるように、上述した第2連結部84は、第1の円弧状部材8Aの先端部84Aの端面に形成される少なくとも一つの第3凹部88Bと、第2の円弧状部材8Bの先端部84Aの端面に形成されるとともに、第3凹部88Bと嵌合するように構成された少なくとも一つの第2凸部89Bと、第3凹部88Bと第2凸部89Bとの嵌合部に軸線方向に沿って形成された貫通孔841、842を挿通する第1連結部材87B(連結部材87)と、を含む。第1連結部材87Bは、先端部84Aと先端部84Bとに着脱可能に連結している。
【0098】
また、図示される実施形態では、図19に示されるように、上述した第1連結部83は、第1の円弧状部材8Aの先端部83Aの端面に形成される少なくとも一つの第1凸部89Aと、第2の円弧状部材8Bの先端部83Bの端面に形成されるとともに、第1凸部89Aと嵌合するように構成された少なくとも一つの第2凹部88Aと、第2凹部88Aと第1凸部89Aとの嵌合部に軸線方向に沿って形成された貫通孔831、832を挿通する第2連結部材87A(連結部材87)と、を含む。第2連結部材87Aは、先端部83Aと先端部83Bとを回動可能に連結している。
【0099】
上記の構成によれば、複数の円弧状部材(第1の円弧状部材8A、第2の円弧状部材8B)の夫々は、少なくとも一つの連結部材87により他の円弧状部材に連結されるように構成されるので、連結部材87による円弧状部材同士の連結を解除することで、本体部80は環状ではなくなるので、本体部80をシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)から容易に取り外すことができる。
【0100】
幾つかの実施形態では、例えば図16、17に示されるように、少なくとも一つの連結部材87は、複数の円弧状部材(第1の円弧状部材8A、第2の円弧状部材8B)のうちの、一の円弧状部材(第1の円弧状部材8A)と他の円弧状部材(第2の円弧状部材8B)とに着脱可能に連結するように構成される上述した第1連結部材87Bと、複数の円弧状部材(第1の円弧状部材8A、第2の円弧状部材8B)のうちの、一の円弧状部材(第1の円弧状部材8A)と他の円弧状部材(第2の円弧状部材8B)とを回動可能に連結するように構成される上述した第2連結部材87Aと、を含む。
【0101】
上記の構成によれば、少なくとも一つの連結部材87は、第1連結部材87Bと、第2連結部材87Aと、を含む。第1連結部材87Bは、複数の円弧状部材(第1の円弧状部材8A、第2の円弧状部材8B)のうちの、一の円弧状部材(第1の円弧状部材8A)と他の円弧状部材(第2の円弧状部材8B)とに着脱可能に連結するように構成されている。このため、第1連結部材87Bを円弧状部材から取り外すことで、一の円弧状部材(第1の円弧状部材8A)の先端部84A(第1連結部)と他の円弧状部材の先端部84B(第2連結部)との連結を解除することができる。
【0102】
第2連結部材87Aは、複数の円弧状部材(第1の円弧状部材8A、第2の円弧状部材8B)のうちの、一の円弧状部材(第1の円弧状部材8A)と他の円弧状部材(第2の円弧状部材8B)とを回動可能に連結するように構成されている。このため、第1連結部材87Bにより連結されていた先端部84A(第1連結部)と先端部84B(第2連結部)とが離隔するように、第2連結部材87Aの回転中心R4を回転中心として本体部80を広げることにより、本体部80をシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)から容易に取り外すことができる。
【0103】
上記の構成によれば、第2連結部材87Aにより本体部80を広げたり、丸めたりすることができるので、第2連結部材87Aを含まない場合に比べて、第1連結部材87Bの数を減らすことができる。第1連結部材87Bの数が減った分だけ第1連結部材87Bの着脱作業がなくなるので、ターニング補助工具8のシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)への着脱作業をより容易且つより迅速に実行可能である。
【0104】
図21は、ロックピンの動作を説明するための図である。
幾つかの実施形態では、図21に示されるように、上述した第1連結部材87Bは、第1の円弧状部材8Aおよび第2の円弧状部材8B(複数の円弧状部材)の夫々に形成された貫通孔841、842に挿通されるように構成される軸部92と、軸部92を第1の円弧状部材8Aおよび第2の円弧状部材8Bに対して抜き差し可能にするように構成されるロック装置93と、を含むロックピン9からなる。
【0105】
図示される実施形態では、図21に示されるように、ロックピン9は、上記軸部92と、上記ロック装置93と、上記軸部92の根元側に連結される軸部92よりも大径に形成された頭部91と、頭部91に取り付けられた環状の把持部96と、を含む。
ロック装置93は、図21に示されるように、軸部92に少なくとも一部が収納された環状の球94と、環状の球94をロックピン9の軸線に直交する方向に沿って付勢し、且つ、ロックピン9の軸線に直交する方向に沿って伸縮可能に構成されているばね95(弾性部材)と、を含む。
【0106】
上記の構成によれば、ロックピン9は、図21に示されるように、軸部92を第1の円弧状部材8Aや第2の円弧状部材8Bに形成された貫通孔841、842に挿通させることが可能である。ロック装置93が、貫通孔841、842に挿通した際に、ロックピン9の軸線に直交する方向に沿って、軸部92および貫通孔841、842よりも外側に球94が突出することで、ロックピン9の軸部92を第1の円弧状部材8Aおよび第2の円弧状部材8Bに対して容易に抜けなくすることができる。
【0107】
より詳細には、ロックピン9は、上述した把持部96を介して、ロックピン9の軸線が延在する方向に沿って加えられる引抜力が、球94対してばね95が付勢する付勢力(着脱抵抗力)よりも小さいと、第1の円弧状部材8Aの外側面834に球94が係止するため、ロックピン9が第1の円弧状部材8Aや第2の円弧状部材8Bから引き抜けないようになっている。上記外側面834は、ロックピン9の軸線が延在する方向において、ロックピン9の頭部91が係止される側の外側面835に対して反対側に位置する。
また、ロックピン9は、上述した把持部96を介して、ロックピン9の軸線が延在する方向に沿って加えられる引抜力が、球94対してばね95が付勢する付勢力(着脱抵抗力)よりも大きいと、上記引抜力によりばね95が圧縮されて球94が軸部92の内部に押し込まれるので、ロックピン9を第1の円弧状部材8Aや第2の円弧状部材8Bから引き抜けるようになっている。
【0108】
よって、上述したロックピン9によれば、ロック装置93より軸部92を第1の円弧状部材8Aおよび第2の円弧状部材8Bに対して抜き差し可能であるため、第1の円弧状部材8Aと第2の円弧状部材8Bとを連結させること、および、第1の円弧状部材8Aと第2の円弧状部材8Bとの間の連結を解除することを容易に行うことができる。
【0109】
上記の構成によれば、第1の円弧状部材8Aおよび第2の円弧状部材8B(複数の円弧状部材)に形成された貫通孔841、842に軸部92を挿通させて、ロック装置93により軸部92を第1の円弧状部材8Aおよび第2の円弧状部材8Bに対して抜き差し可能にすることで、円弧状部材同士を容易且つより迅速に連結することができる。上記の構成によれば、ターニング補助工具8のシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)への取り付け作業をより容易且つより迅速に実行可能である。
【0110】
(ターニング装置)
幾つかの実施形態にかかるターニング装置110は、カップリング2の一端(第1締結部材22又は第2締結部材23)にキー(第1のキー15、第2のキー16)を介して先端が連結されたシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)をターニング工具100により回転させるための装置である。
上述したターニング装置110は、図11に示されるように、上述した第1カバー部材3、第2カバー部材4および第3カバー部材5を含むカップリングカバー1と、上述した環状の本体部80、少なくとも一つの被掛止部85および係止凹部86を含むターニング補助工具8と、を備える。上述した環状の本体部80は、長手方向の長さ(本体部80の外径)が開口Oの開口径よりも短く形成されている。
【0111】
上記の構成によれば、第1カバー部材3と第2カバー部材4とが繋ぎ合わされた際に、カップリング2の周面26における水平方向他方側に開口Oが形成される。開口Oを開放状態、すなわち、第3カバー部材を動かして開口Oを開いた状態にすると、カップリングカバー1の内部に収納された、シャフト(駆動軸11A、回転軸12A)やカップリング2などが露出する。ターニング補助工具8は、長手方向の長さが開口Oの開口径よりも短く形成されているので、開口Oに挿入可能である。作業者は、開口Oを利用して、環状の本体部80をシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)の周面112、122に装着することができる。環状の本体部80の外周縁81に形成された被掛止部85にターニング工具100を掛止した状態で、ターニング工具100によりターニング補助工具8にトルク(回転力)を加えることで、ターニング補助工具8が装着されたシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)をターニング補助工具8と一緒に回転させることができる。
【0112】
また、上記の構成によれば、シャフト(駆動軸11A、回転軸12A)にターニング補助工具8を装着し、ターニング工具100によりターニング補助工具8およびシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)を回転させるという一連の作業を、開口Oを利用して行うことができるので、静止状態のシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)を手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0113】
(ターニング方法)
図22は、一実施形態にかかるターニング方法のフロー図である。図23は、他の一実施形態にかかるターニング方法のフロー図である。
幾つかの実施形態にかかるターニング方法200Aは、上述したターニング補助工具8を含むターニング装置110によるターニング方法である。
上述したターニング補助工具8は、上述した環状の本体部80と、上述した少なくとも一つの被掛止部85と、上述した係止凹部86と、を備える。
【0114】
ターニング方法200Aは、図22、23に示されるように、シャフト(駆動軸11A、回転軸12A)の周面112、122に環状の本体部80を装着する補助工具装着工程201と、環状の本体部80の被掛止部85にターニング工具100を掛止した状態で、シャフト(駆動軸11A、回転軸12A)を周方向に回転させるシャフト回転工程202と、を備える。
【0115】
上記の方法によれば、シャフト(駆動軸11A、回転軸12A)の周面112、122に環状の本体部80を装着する補助工具装着工程201と、環状の本体部80の被掛止部85にターニング工具100を掛止した状態で、シャフト(駆動軸11A、回転軸12A)を周方向に回転させるシャフト回転工程202と、を備える。シャフト回転工程202では、ターニング工具100によりターニング補助工具8にトルク(回転力)を加えることで、ターニング補助工具8が装着されたシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)をターニング補助工具8と一緒に回転させることができる。
【0116】
幾つかの実施形態にかかるターニング方法200Bは、上述したカップリングカバー1および上述したターニング補助工具8を含むターニング装置110によるターニング方法である。
上述したカップリングカバー1は、上述した第1カバー部材3と、上述した第2カバー部材4と、上述した第3カバー部材5と、を備える。
上述したターニング補助工具8は、上述した環状の本体部80と、上述した少なくとも一つの被掛止部85と、上述した係止凹部86と、を備える。
【0117】
ターニング方法200Bは、図23に示されるように、上述した補助工具装着工程201と、上述したシャフト回転工程202と、第3カバー部材5を移動又は回転させて開口Oを開放する開口開放工程203と、開口Oに環状の本体部80を挿入する補助工具挿入工程204と、を備える。図23に示されるように、ターニング方法200Bにおける各工程は、開口開放工程203、補助工具挿入工程204、補助工具装着工程201、開口開放工程203の順に行われる。
【0118】
上記の方法によれば、第3カバー部材5を移動又は回転させて開口Oを開放する開口開放工程203と、開口Oに環状の本体部80を挿入する補助工具挿入工程204と、をさらに備える。上記の方法によれば、上述した補助工具装着工程201および上述したシャフト回転工程202を、開口Oを利用して行うことができるので、静止状態のシャフト(駆動軸11A、回転軸12A)を手動回転させるターニング作業を容易且つ迅速に実行可能である。
【0119】
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【符号の説明】
【0120】
1 カップリングカバー
2 カップリング
3 第1カバー部材
4 第2カバー部材
5 第3カバー部材
6 当て板
7,7A〜7F 固定装置
8 ターニング補助工具
8A 第1の円弧状部材
8B 第2の円弧状部材
9 ロックピン
10 ポンプシステム
11 第1シャフト
11A 駆動軸
12 第2シャフト
12A 回転軸
13 モータ
14 回転ポンプ
15 第1のキー
15A 第1露出部
16 第2のキー
16A 第2露出部
17,18 締結装置
17A,18A,71A〜71D ボルト
17B,18B,72A〜72D ナット
19 土台
21 胴体
22 第1締結部材
23 第2締結部材
24 第1の振動抑制体
25 第2の振動抑制体
26,112,122 周面
27 第1端面
28 第2端面
31 第1周面被覆部
32 第1端面被覆部
33 第2端面被覆部
34 第1突出部
35 第1鍔部
36 第1脚部
41 第2周面被覆部
42,42A 第3端面被覆部
42B,52 第4端面被覆部
43 第2突出部
44 第2鍔部
45 第2脚部
51 第3周面被覆部
53 第3突出部
54 取っ手
55 鉤状部
56,744,745 回動部
57 第3鍔部
61,62 端部
70 パッチン錠
73 固定係止部材
74 可動係止部材
80 環状の本体部
80 本体部
81 外周縁
82 内周縁
83 第1連結部
83A,83B,84A,84B 先端部
84 第2連結部
85 被掛止部
86 係止凹部
87 連結部材
87A 第2連結部材
87B 第1連結部材
88A 第2凹部
88B 第3凹部
89A 第1凸部
89B 第2凸部
91 頭部
92 軸部
93 ロック装置
94 球
96 把持部
100 ターニング工具
101,742 操作部
102 当接部
103 曲がり部
104 掛止部
110 ターニング装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2020年1月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シャフトと第2シャフトとの間で回転力を伝達するカップリングを収納するように構成されるカップリングカバーであって、
前記カップリングの軸線に直交する断面において、前記軸線を通過する鉛直線を第1基準線、前記第1基準線に対して水平方向一方側に位置する前記カップリングの周面を一方側周面、前記第1基準線に対して水平方向他方側に位置する前記カップリングの前記周面を他方側周面、と定義した場合に、
前記カップリングの前記一方側周面を覆うように構成される第1カバー部材と、
前記軸線が延在する方向における長さが前記第1カバー部材よりも短く、且つ、前記カップリングの前記他方側周面を覆うように構成される第2カバー部材と、
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材とにより前記カップリングの前記周面における前記水平方向他方側に形成される開口を開閉可能に構成される第3カバー部材と、を備え
前記カップリングには、ターニング用工具の掛止部が掛止可能に構成された被掛止部が形成され、
前記被掛止部は、前記開口と対面する位置となるように構成され、
前記第3カバー部材は、前記水平方向他方側に形成される前記開口を覆うように構成される第1の周面被覆部と、前記カップリングの前記軸線の延在する方向における一方の端面を被覆するように、前記第1の周面被覆部から前記水平方向一方側に向かって延在する第1の端面被覆部と、を含む
カップリングカバー。
【請求項2】
第1シャフトと第2シャフトとの間で回転力を伝達するカップリングを収納するように構成されるカップリングカバーであって、
前記カップリングの軸線に直交する断面において、前記軸線を通過する鉛直線を第1基準線、前記第1基準線に対して水平方向一方側に位置する前記カップリングの周面を一方側周面、前記第1基準線に対して水平方向他方側に位置する前記カップリングの周面を他方側周面、と定義した場合に、
前記カップリングの前記一方側周面を覆うように構成される第1カバー部材と、
前記軸線が延在する方向における長さが前記第1カバー部材よりも短く、且つ、前記カップリングの前記他方側周面を覆うように構成される第2カバー部材と、
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材とにより前記カップリングの前記周面における前記水平方向他方側に形成される開口を開閉可能に構成される第3カバー部材と、を備え、
前記第2シャフトの周面には、前記カップリングを前記第2シャフトに連結するとともに、ターニング用工具の掛止部が掛止可能に構成された被掛止部を有するターニング補助工具を前記第2シャフトに装着するためのキー溝が形成され、
前記ターニング補助工具が前記第2シャフトに連結された状態において、前記被掛止部は、前記開口と対面する位置となるように構成され、
前記第3カバー部材は、前記水平方向他方側に形成される前記開口を覆うように構成される第1の周面被覆部と、前記カップリングの前記軸線の延在する方向における一方の端面を被覆するように、前記第1の周面被覆部から前記水平方向一方側に向かって延在する第1の端面被覆部と、を含む
カップリングカバー。
【請求項3】
前記第1カバー部材は、前記カップリングの前記周面における前記水平方向一方側を覆うように構成される第2の周面被覆部と、前記第2の周面被覆部の上端に設けられる被掛止部と、を含み、
前記第3カバー部材は、前記カップリングの前記周面における前記水平方向他方側を覆うように構成される第1の周面被覆部と、前記第1の周面被覆部の上端から突出して設けられるとともに前記被掛止部に掛止可能な掛止部と、を含み、
前記第3カバー部材は、前記掛止部を前記被掛止部に掛止させることで、前記第1カバー部材に吊り下げられるように構成される
請求項1又は2に記載のカップリングカバー。
【請求項4】
前記第3カバー部材は、前記第1カバー部材又は前記第2カバー部材に対して回動部を介して回動可能に連結される
請求項1又は2に記載のカップリングカバー。
【請求項5】
前記第1カバー部材、又は前記第2カバー部材の少なくとも一方に、前記第3カバー部材を固定するための少なくとも一つのパッチン錠をさらに備え、
前記パッチン錠は、
固定係止部を含む固定係止部材と、
操作部および可動係止部を含む可動係止部材と、を含み、
前記操作部を操作することで、前記可動係止部が前記固定係止部に係止される係止状態と、前記可動係止部が前記固定係止部に係止されない非係止状態と、に切り替え可能に構成される
請求項1乃至4の何れか1項に記載のカップリングカバー。