(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-33405(P2021-33405A)
(43)【公開日】2021年3月1日
(54)【発明の名称】情報収集装置、処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20210201BHJP
A01K 43/00 20060101ALI20210201BHJP
B07C 5/16 20060101ALI20210201BHJP
B07C 5/342 20060101ALI20210201BHJP
【FI】
G06Q50/02
A01K43/00
B07C5/16
B07C5/342
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-149671(P2019-149671)
(22)【出願日】2019年8月19日
(71)【出願人】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(72)【発明者】
【氏名】南部 邦男
(72)【発明者】
【氏名】樫森 亜由子
【テーマコード(参考)】
3F079
5L049
【Fターム(参考)】
3F079AC11
3F079AC23
3F079CA21
3F079CA32
3F079CA41
3F079CB29
3F079CC12
3F079CC13
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】物理的性状を表す情報を生産管理や農場側の管理に活用できる情報収集装置、および、情報収集装置を備える処理装置を提供する。
【解決手段】情報収集装置13は、取得部14と処理部15と記録部16と報知部17とを備える。取得部14は、卵Eまたは果菜類が処理装置10で処理される前の状態から、処理装置10で処理され容器に詰められた状態までの間のいずれかにおいて、卵Eまたは果菜類の物理的性状情報を取得する。処理部15は、取得部14で取得した物理的性状情報の一次情報をフィルタリングする。記録部16は、処理部15でフィルタリングされた情報をインターネット上の記録装置3に記録する。報知部17は、記録部16または記録装置3での情報取得をあらかじめ定められた連絡先4に報知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
卵または果菜類が処理装置で処理される前の状態から、前記処理装置で処理され容器に詰められた状態までの間のいずれかにおいて卵または果菜類の物理的性状情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得した物理的性状情報の一次情報をフィルタリングする処理部と、
前記処理部でフィルタリングされた情報をインターネット上の記録装置に記録する記録部と、
前記記録部または前記記録装置での情報取得をあらかじめ定められた連絡先に報知する報知部とを備えたことを特徴とする情報収集装置。
【請求項2】
前記処理部は、処理される卵または果菜類が生産された場所の情報、または、親鶏または種に関する情報のいずれかを用いてフィルタリングする、請求項1記載の情報収集装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記物理的性状情報として、個々のまたは複数個が被写体となった画像情報を取得することを含む、請求項1または2記載の情報収集装置。
【請求項4】
前記処理部は、複数個の卵または果菜類が群とされ、その群単位でフィルタリング対象とする、請求項1、2または3記載の情報収集装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記物理的性状情報として、少なくとも重量情報が含まれる、請求項1、2、3または4記載の情報収集装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載の情報収集装置を備え、農場から搬送された原卵を容器に詰める卵の充填装置、または、原卵を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める卵の選別充填装置である、処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報収集装置および情報収集装置を備える処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば鶏卵を処理する処理装置として、鶏舎から搬送された原卵を容器に詰める卵の充填装置(ファームパッカーと呼ばれる。)や、原卵を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める卵の選別充填装置(グレーダーと呼ばれる。)が知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。一箇所の養鶏場やGPセンターでは、一日あたり数十万個〜数百万個の卵が処理され、一時間あたりでも数万個以上の卵を選別することが当たり前となってきている。
【0003】
卵の選別充填装置では、卵は、集められた後、洗浄され、大きさに応じて分類され、容器に収容され、出荷される。卵は、出荷前に卵殻上の汚れの有無、卵殻の割れの有無、血卵に代表される内部異常の有無など、卵の物理的性状について検査される。検査の結果に応じて、卵は出荷前に分類される。
【0004】
各検査装置から得られる画像データや、打音検査装置から得られる振動データなどの一次データは、多くの情報を有している。一方、従来、卵の選別充填装置の分野においては、消費者からのクレームの原因となるような不良卵を取り除くことができれば十分であった。そのため、一次データをもとに生成される、卵の処理に必要なデータのみが利用されていた。卵の処理に必要なデータとは、例えば、正常卵か、ヒビ卵か、汚卵か、異常卵かなどに関するものである。一次データから卵の処理に必要なデータを生成した後、もとになった一次データは活用されることなくすべて捨てられていた。
【0005】
また、卵の処理に用いられるデータを利用して、選別充填装置に設けられた表示部にリアルタイムな表示を行っている。具体的には、処理された卵の個数や、各検査でNG判定がなされた卵の個数の集計結果などである。そして、表示部に表示された情報は、使用者(GPセンターの作業者や管理者など)自身の意志で能動的に取得され、GPセンターの管理に活用されている。すなわち、プル型のコミュニケーションが行われている。また、表示部に表示された情報をどのように読み解くかは、使用者の経験と勘に頼って行われている。
【0006】
また、卵に代えて、トマトなどの果菜類についても同様の処理が行われている(例えば、下記特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−327226号公報
【特許文献2】特開平11−207270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、物理的性状を表す情報を生産管理や農場側の管理に活用できる情報収集装置、および、情報収集装置を備える処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の情報収集装置は、取得部と処理部と記録部と報知部とを備える。取得部は、卵または果菜類が処理装置で処理される前の状態から、処理装置で処理され容器に詰められた状態までの間のいずれかにおいて、卵または果菜類の物理的性状情報を取得する。処理部は、取得部で取得した物理的性状情報の一次情報をフィルタリングする。記録部は、処理部でフィルタリングされた情報を、インターネット上の記録装置に記録する。報知部は、記録部または記録装置での情報取得を、あらかじめ定められた連絡先に報知する。
【0010】
本発明の処理装置の例としては、情報収集装置を備え、農場から搬送された原卵を容器に詰める卵の充填装置、または、原卵を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める卵の選別充填装置が挙げられる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、物理的性状を表す情報を生産管理や農場側の管理に活用できる。
【0012】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態の情報収集装置に関連する設備などを示す図である。
【
図2】同実施形態のカメラで撮影された原卵の画像の一例である。
【
図3】同実施形態の情報収集装置で処理される情報を示す図である。
【
図4】同実施形態の情報収集装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、
図1〜
図4を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態にかかる処理装置10は、原卵を所定の場所に選別して容器に詰める卵の選別充填装置である。処理装置10は、上流側に鶏舎5(農場の一例)および集卵コンベヤ(搬送部)6が接続されたインライン式のものである。集卵コンベヤ6は、センサ61を備える。センサ61は、例えば、集卵コンベヤ6上の複数の卵Eを撮影するカメラである。そのカメラで撮影された画像Pの一例を
図2に示す。
【0016】
図1に示すように、処理装置10は、計量器11と、センサ12と、卵の情報収集装置13とを備える。計量器11は、卵Eの重量を測る。処理装置10上のセンサ12は、例えば、処理装置10上の搬送部上の複数の卵Eを撮影するカメラ、卵Eの打音を収集するマイク、卵Eを透過させた光を受光するCCDなどである。
【0017】
集卵コンベヤ6上のセンサ61、計量器11、処理装置10上のセンサ12は、それぞれ卵の物理的性状を測定する。卵の物理的性状に関する情報は、卵Eが処理装置10で処理される前の原卵の状態から、処理装置10で処理され容器に詰められた状態までの間に取得される。具体的には、卵の物理的性状に関する情報は、処理装置10を有するGPセンター1の入り口よりも上流側に設けられたセンサ61、言い換えれば、産卵後の卵Eを集卵し処理装置10まで移送する集卵コンベヤ6に設けられたセンサ61である。他の卵の物理的性状に関する情報は、GPセンター1の処理装置10に設けられた計量器11またはセンサ12によって収集される。卵の物理的性状に関する情報は、例えば、卵殻上の汚れ、卵殻の割れ、内部異常(血卵、腐敗卵、みだれ卵、無黄卵など)、重量、農林規格に基づいた卵のサイズ、卵の長径・短径の長さ(卵形係数)、卵殻色などが挙げられる。なお、卵の物理的性状に関する情報は、個々の卵Eの情報であってもよいし、複数個の卵Eからなる卵群単位の情報(例えば汚卵の比率情報など)であってもよいし、
図2の一画面内の卵の密度、画面内の卵の偏りなどの情報であってもよい。
【0018】
図1に示すように、卵の情報収集装置13は、取得部14と、処理部15と、記録部16と、報知部17とを備える。
【0019】
取得部14は、卵Eが処理装置10で処理される前の状態から、処理装置10で処理され容器に詰められた状態までの間のいずれかにおいて、卵の物理的性状情報を取得する。取得部14は、計量器11または各センサ12、61から得られる卵の物理的性状に関する情報を受け取る。取得部14は、物理的性状情報として、個々のまたは複数個が被写体となった画像情報21を取得する。画像情報21からは、例えば、卵殻に付着した汚れの種類や程度から類推される産卵鶏の健康状態、栄養状態、病気発生の有無や、搬送部上または搬送部間の接続箇所の不具合の発生の有無などを含めた多くの情報を得ることができる。また、取得部14は、取得する物理的性状情報として、重量情報22を取得する。
【0020】
処理部15は、取得部14で取得した物理的性状情報の一次情報をフィルタリングする。処理部15は、一次情報から得られる特定の値が条件から外れるか否かを算出する。例えば、卵Eの画像Pの中で一定面積以上の汚れを有するか否かを算出する。汚れの他に、割れの有無、極大卵や極小卵、卵形係数異常などであってもよい。また、それらの比率であってもよい。極大卵や極小卵は、卵Eの画像Pから算出されるおおよその重さ、または、計量器11で測定された値が用いられる。卵形係数は、卵Eの短径長径比であり、卵Eの画像Pから算出される。処理部15は、複数個の卵Eが群とされ、その群単位でフィルタリング対象としてもよい。また、処理部15は、フィルタリングする際に後述する鶏舎情報23(農場に関する情報の一例)を用いてもよい。
【0021】
フィルタリングするためのルールは、人が作成したものであってもよいし、機械学習によって自動生成されたものであってもよい。機械学習は、入力層と、一または複数の中間層と、出力層を備えたニューラルネットワークを用いて、学習モードにおいて学習データセットを用いて学習を行い、そのパラメータを用いて予測モードにおいて卵の物理的性状情報の判断を行うものが一例として挙げられる。また、機械学習にあっては、教師あり学習であってもよいし、教師なし学習であってもよい。
【0022】
記録部16は、処理部15でフィルタリングされた情報を、インターネット上の記録装置3に記録する。例えば、一定面積以上の汚れを有した卵Eの画像Pを記録装置3に送信する。これによって、90%以上の正常卵情報の画像などの情報を記録装置3に記録せずに済む。
【0023】
記録部16は、卵の物理的性状に関する情報に、鶏舎情報23を付与して記録する。鶏舎情報23は、処理される卵Eが生産された場所の情報25、または、親鶏に関する情報26である。鶏舎情報23は、具体的には、採卵した養鶏場、採卵した鶏舎5、採卵した鶏舎5のケージ列番号、親鳥の鶏種、親鳥の日齢、採卵した日付、飼料や水の供給情報などである。
【0024】
記録部16は、卵の物理的性状に関する情報に、日時情報24を付与して記録する。日時情報24は、卵の物理的性状をセンサ12、61や計量器11で測定した年月日および時刻である。
【0025】
報知部17は、記録部16での情報取得を、あらかじめ定められた連絡先4に報知する。報知部17は、処理部15でフィルタリングされた情報を記録部16が受け取ると、記録部16が情報を受け取った旨、または、記録部16が受け取った情報を連絡先4(例えば、使用者のユーザ端末)に報知する。報知部17は、ユーザ端末の表示部への情報の表示や、スピーカなどの音声出力部からの音の出力を行い、具体的には、メール送信や電話を利用する。なお、報知部17は、記録部16が受け取った情報に、鶏舎情報23、日時情報24のうち少なくとも一方を付与して報知してもよい。
【0026】
以下、本実施形態にかかる情報収集装置13の作動について説明する。具体的な一例を
図4に示す。
【0027】
卵の情報収集装置13は、まず、取得部14が集卵コンベヤ6に設けられたカメラで撮影された画像Pを取得する(ステップS1)。画像Pは、複数個の卵Eからなる卵群単位で撮影されたものである。
【0028】
ステップS2では、処理部15は、取得部14で得た画像Pを分析する。処理部15は、画像Pの中から卵Eを抽出する。特に、汚卵と破卵を抽出する。処理部15は、この分野で知られている方法を利用して、画像Pの中から汚れや割れを抽出する。具体的には、汚れの有無、汚れの程度、汚れの種類、割れの有無、割れの程度などが挙げられる。また、通過卵個数も、画像Pからカウントする。
【0029】
また、処理部15は、汚卵や破卵が含まれる量または割合(卵の物理的性状を表す値の例)を算出する(ステップS3)。処理部15は、汚卵や破卵が含まれる量または割合が所定の閾値を超えているか否か、言い換えれば、予め設定された所定の範囲内に該当するか否かを算出する(ステップS4)。フィルタリングされた情報(汚卵や破卵が含まれる量または割合)に付帯情報(鶏舎情報および日時情報)を付与して(ステップS5)、記録部16へ記録し、報知用の卵データを作成する(ステップS6)。
【0030】
報知部17は、定められた連絡先4に報知する(ステップS7)。報知部17は、処理部15で作成された報知用の卵データ、または、あらかじめ定められた卵データが採取された旨を連絡先4に報知する。具体的には、汚卵や破卵が含まれる量または割合が所定の閾値を超えている場合に、警告情報としての卵データがメールサーバなどを介して連絡先4のユーザ端末に送信される。連絡先4のユーザ端末では、受け取った警告情報を表示部に出力して表示させることができる。
【0031】
記録部16は、フィルタリング情報および付帯情報をインターネット上の記録装置3に記録する(ステップS8)。記録装置3は、複数のユーザ端末からアクセス可能である。
【0032】
以上説明したように、本実施形態では、情報収集装置13とネットワーク上の記録装置3とを備えた情報収集システムを構築する。本実施形態の卵の情報収集装置13は、取得部14と、処理部15と、記録部16と、報知部17とを備える。取得部14は、卵Eが処理装置10で処理される前の状態から、処理装置10で処理され容器に詰められた状態までの間のいずれかにおいて卵の物理的性状情報を取得する。処理部15は、取得部14で取得した物理的性状情報の一次情報を、あらかじめ定められたルールでフィルタリングする。記録部16は、処理部15でフィルタリングされた情報をインターネット上の記録装置3に記録する。報知部17は、記録部16での情報取得を、定められたルールに従って、あらかじめ定められた連絡先4に報知する。
【0033】
このようなものであるため、プッシュ型で物理的性状を表す情報を使用者に届けることで、使用者が当該情報を生産管理や農場側の管理に活用できるとともに、圧倒的多数の正常卵データを記録装置3に記録する必要がない。また、複数のユーザがネットワーク上の記録装置3のデータをどこからでも閲覧することができ、異常原因の究明が可能となるため、集団飼育時の病気などの早期発見、または、鶏の加齢などに伴う生産管理上の判断につなげられる。また、搬送部などの機械側の異常原因の究明が可能となるため、異常箇所の早期発見につなげられる。
【0034】
処理部15は、フィルタリングを行う際に、処理される卵Eが生産された場所の情報25や親鶏に関する情報26を用いるならば、特に、農場側の管理の活用に役立てることができる。
【0035】
取得部14は、物理的性状情報として、複数個が被写体となった画像情報21を取得することを含むので、撮影回数や撮影枚数をむやみに増やすことなく、卵Eの高速処理にも対応できる。
【0036】
処理部15は、複数個の卵Eが群とされ、その群単位でフィルタリング対象とするので、群単位の卵Eを基準としてフィルタリングされた量や割合を指標として用いることができる。群単位の傾向の把握にも役立てることができる。
【0037】
取得部14は、物理的性状情報として、少なくとも重量情報22が含まれるので、極大卵や極小卵の発生状況などが得られる。
【0038】
処理装置10は、情報収集装置13を備え、原卵を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める卵の選別充填装置である。そのため、選別するために検査される卵Eの種々の物理的性状について情報を集めることができる。
【0039】
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
【0040】
処理装置10は、いわゆるファームパッカーと呼ばれる卵の充填装置であってもよい。卵の充填装置は、鶏舎5から搬送された原卵を容器に詰める処理を行う卵の処理装置である。
【0041】
卵Eは、鶏、アヒル、うずらなどの種々の鳥類の卵を含む。また、卵Eに代えて、トマトなどの果菜類についての情報収集装置であってもよい。例えば、果菜類を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める果菜類の選別充填装置が、取得部と、処理部と、記録部と、報知部とを有する情報収集装置を備えていればよい。処理部は、フィルタリングを行う際に、農場に関する情報(例えば、果菜類が生産された場所の情報、または、果菜類の種に関する情報など)を用いるのが好ましい。
【0042】
情報収集装置13は、処理装置10とは別の場所に設けられるものであってもよい。
【0043】
取得部14と、処理部15と、記録部16と、報知部17とは、物理的に一体のコンピュータにより構成されたものであってもよいし、それぞれ物理的に別体をなすコンピュータにより構成されたものであってもよい。取得部14と、処理部15と、記録部16と、報知部17は、少なくとも一部がインターネット上に設けられていてもよい。報知部17は、記録装置3での情報取得をあらかじめ定められた連絡先4に報知してもよい。
【0044】
記録部16は、汚卵や破卵以外も含めた全部の卵Eに関して記録してもよい。この場合、報知部17は、処理部15でフィルタリングされた情報を記録部16が記録した場合にのみ作動する。記録装置3についても同様である。
【0045】
取得部14は、一つの画像P中に単一の卵Eまたは果菜類が写ったものを取得してもよい。
【0046】
処理部15は、複数の卵Eまたは果菜類を、群単位でフィルタリング対象としてもよいし、それぞれ個別でフィルタリング対象としてもよい。
【0047】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、鶏舎から搬送された原卵を容器に詰める卵の充填装置、原卵を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める卵の選別充填装置、または、果菜類を所定の場所に選別して等階級別に容器に詰める果菜類の選別充填装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0049】
10…処理装置
13…情報収集装置
14…取得部
15…処理部
16…記録部
17…報知部
3…記録装置
4…連絡先
E…卵