【課題】出稿した広告の到達度合いを量ることができ、かつ、出稿した広告に基づきユーザーの嗜好傾向を収集し、より効果の高い広告を作成する広告装置及び広告方法を提供する。
【解決手段】広告装置において、第1広告に付される2次元コードを読み取った結果として起動されるアプリケーションによって行われるアクセスを受け付け、アクセスに基づいて、ユーザー端末識別情報及び第1広告を識別する広告識別情報を取得し、取得した広告識別情報に対応する分野のプレゼントが貰えるゲームを実行させ、ユーザー端末識別情報と広告識別情報とを関連付けて記憶し、記憶された情報を分析した分析結果に基づいて、ユーザー端末識別情報で識別されるユーザー端末にインストールされる広告用アプリケーションに対し通知するための広告情報を作成し、ユーザー端末識別情報及び広告用アプリケーションを指定して通知する。
ユーザー端末において起動させる第1アプリケーションを指定する2次元コードであって、第1広告に付される前記2次元コードを読み取った結果として起動される前記第1アプリケーションによって行われる前記ユーザー端末のアクセスを受け付けるアクセス受付手段と、
前記アクセスに基づいて、前記ユーザー端末及び該ユーザー端末にインストールされているアプリケーションを指定して広告を通知する場合に前記ユーザー端末を特定するための情報であるユーザー端末識別情報を取得するユーザー端末情報取得手段と、
前記アクセスに基づいて、前記第1広告を識別する広告識別情報を取得し、前記ユーザー端末において、取得した前記広告識別情報に対応する分野の景品・割引券・クーポン・ポイントを含むプレゼントが貰えるゲームを実行させ、前記ゲームの結果に応じ前記プレゼントを提供するゲーム提供手段と、
前記ユーザー端末識別情報と、前記広告識別情報と、を関連付けて記憶するユーザー情報記憶手段と、
前記ユーザー情報記憶手段に記憶される情報を分析した分析結果に基づいて、前記ユーザー端末識別情報で識別される前記ユーザー端末にインストールされる、広告を受信可能な一の広告用アプリケーションに対し通知するための広告情報を作成する広告情報作成手段と、
前記広告情報作成手段によって作成される前記広告情報を、前記ユーザー端末識別情報及び前記一の広告用アプリケーションを指定して通知する広告情報通知手段と、を有することを特徴とする広告装置。
前記第1アプリケーションが、前記ユーザー端末において起動されたとき、前記ユーザー端末から前記ユーザー端末識別情報を取得し、前記2次元コードから前記広告識別情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
前記第1アプリケーションが、前記ユーザー端末において起動されたとき、前記ユーザー端末から前記ユーザー端末識別情報を取得し、前記2次元コードから前記広告識別情報を取得することを特徴とする請求項8に記載の広告方法。
前記2次元コードが、前記第1アプリケーションによる前記コンピューターへのアクセス方法を規定する情報を含んでいることを特徴とする請求項8又は9に記載の広告方法。
興味分野抽出手段が、前記広告識別情報と、ユーザーが興味を持っていると推測される分野を特定する情報である興味分野特定情報と、を関連付けて記憶する前記興味分野記憶手段から、前記アクセスに基づき取得する前記広告識別情報に関連付けられる前記興味分野特定情報を抽出するステップと、
ユーザー嗜好取得手段が、前記興味分野抽出手段によって抽出される前記興味分野特定情報を、前記ユーザー情報記憶手段において、前記ユーザー端末識別情報と関連付けて記憶させるステップと、を含み、
前記ゲーム提供手段が、前記興味分野抽出手段によって抽出される前記興味分野特定情報に対応する景品・割引券・クーポン・ポイントを含むプレゼントが貰えるゲームを実行させ、前記ゲームの結果に応じ前記プレゼントを提供することを特徴とする請求項8乃至13の何れか一に記載の広告方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る広告装置の動作原理)
【0011】
図1乃至5を用いて、本実施の形態に係る広告装置(以下、単に「本装置」という。)100の動作原理について説明する。
図1は、本装置100と周辺装置との接続関係を示す図であり、
図2は、本装置100の機能ブロック図である。
図3乃至5は、本装置100が備える各記憶手段を説明する図である。
【0012】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク470を介して、ユーザー端末320と接続される。通信ネットワーク470は、有線の形態であっても、無線の形態であっても良い。ユーザー端末320は、通信機能を有するコンピューターであればその形態は特に問わないが、スマートフォンなどの携帯情報端末であることが好適である。
【0013】
ユーザー端末320は、広告340に付される2次元コード350を読み取った後、第1アプリケーション370の機能によって本装置100へアクセスする。広告340は、紙(チラシ等)、放送(テレビ等)、通信(インターネット動画等)などを媒体とする広告である。
【0014】
2次元コード350は、例えば、QRコード(登録商標)であっても良く、ユーザー端末320が読み取った後、ユーザー端末320において起動させる第1アプリケーション370、第1アプリケーション370によるアクセス先(URL:Uniform Resource Locator)、広告340を識別する広告識別情報360を含む。2次元コード350は、ユーザー端末320に第1アプリケーション370がインストールされていない場合、ユーザー310に第1アプリケーション370のインストールを促す情報を含む形態としても良い。
【0015】
第1アプリケーション370は、ユーザー端末320にインストールされるアプリケーションである。第1アプリケーション370は、ユーザー端末320から、ユーザー端末識別情報330、位置情報440を取得し、アクセス先の本装置100へ、これらの情報を通知する。ユーザー端末識別情報330は、ユーザー端末320にインストールされている広告用アプリケーション400を指定して広告410を通知する場合に、ユーザー端末320を特定するための情報であり、所謂広告ID(広告識別子)と呼ばれるものである。
【0016】
広告用アプリケーション400は、ユーザー端末320にインストールされ、広告情報410を受信可能なアプリケーションソフトウエアである。広告用アプリケーション400に通知された広告情報410は、ユーザー端末320が備える表示装置を介してユーザー310に閲覧される。
【0017】
本装置100は、2次元コード350を読み取ったユーザー端末320によるアクセスを受け付け、ユーザー端末320からユーザー端末識別情報330、広告識別情報360、位置情報440、興味分野特定情報460、会員識別情報420に紐付けられる購買情報、アンケートに関する回答情報430等を取得する。そして、本装置100は、アクセスの見返りとしてユーザー端末320においてゲーム380を実行させ、プレゼント390を提供する。
【0018】
一方で、本装置100は、先のアクセスに基づき取得した情報を分析し、効果が上がると想定される広告情報410を作成する。そして、本装置100は、ユーザー端末識別情報330及び広告用アプリケーション400を指定して広告情報410を通知し、ユーザー300の購買意欲を高める働きかけを行う。また、本装置100は、広告識別情報360を収集するため、広告340の効果検証を精度高く行うことができる。なお、本装置100による広告情報410の通知は、本装置100とは異なるサーバー装置340を介して行う形態としても良く、本装置100が直接行う形態としても良い。
【0019】
上記のようにして、本装置100は、出稿した広告について、対象者への到達度合いを量ることができ、かつ、出稿した広告に基づきユーザーの嗜好傾向を収集し、より効果の高い広告を作成する仕組みを構築する。
【0020】
図2で示すように、本装置100は、ユーザー情報記憶手段110、ゲーム属性記憶手段120、興味分野記憶手段130、アクセス受付手段140、ユーザー端末情報取得手段150、興味分野抽出手段160、位置情報取得手段170、近隣店舗特定手段180、ユーザー嗜好取得手段190、ゲーム提供手段200、広告情報作成手段210、広告情報通知手段220を有する。
【0021】
ユーザー情報記憶手段110は、ユーザー310が興味を抱いている事柄に関する情報と、ユーザー端末識別情報330と、を関連付けて記憶する。ユーザー情報記憶手段110に記憶される情報は、後述の広告情報作成手段210による分析対象であって、効果が上がると想定される広告情報410を作成するための情報である。
【0022】
図3で示すように、ユーザー情報記憶手段110は、例えば、ユーザー識別情報310:“ユーザーA”、ユーザー端末識別情報330:“AAAAAAA”、広告識別情報360:“チラシA”、興味分野特定情報460:“食品”、会員識別情報420:“123456”、アンケートに関する回答情報430などを関連付けて記憶する。なお、興味分野特定情報460は、ユーザー310が興味を持っていると推測される分野を特定する情報であり、場合によっては、紐付けられるゲーム380の属性を識別する情報でもある。会員識別情報420は、所定の会員制サービスにおける会員を識別するための情報であって、所謂会員IDである。回答情報430は、ユーザー310が興味を抱く分野を知るためのアンケートに関する回答であり、データ形式は限定されない。
【0023】
ゲーム属性記憶手段120は、後述のゲーム提供手段200が提供するゲーム380と、興味分野特定情報460と、を関連付けて記憶する。
図4で示すように、ゲーム属性記憶手段120は、例えば、ゲーム380:“ゲームA”と、興味分野特定情報460:“食品”と、を関連付けて記憶し、また、ゲーム380:“ゲームC”と、興味分野特定情報460:“スポーツ用品”と、を関連付けて記憶する。
【0024】
興味分野記憶手段130は、広告識別情報360と、興味分野特定情報460と、を関連付けて記憶する。
図5で示すように、興味分野記憶手段130は、例えば、広告識別情報360:“チラシA”と、興味分野特定情報460:“食品”と、を関連付けて記憶し、また、広告識別情報360:“動画サービスD”と、興味分野特定情報460:“旅行”と、を関連付けて記憶する。
【0025】
アクセス受付手段140は、第1アプリケーション370によるユーザー端末320のアクセスを受け付ける。第1アプリケーション370は、ユーザー端末320にインストールされるアプリケーションであって、WEBブラウザであっても良い。ユーザー端末320は、第1広告340に付される2次元コード350を読み取ることによって、第1アプリケーション370を起動し、アクセス受付手段140(本装置100)に対しアクセスを行う。
【0026】
2次元コード350は、例えば、QRコード(登録商標)であり、第1アプリケーション370を起動させる指示、広告識別情報360、第1アプリケーション370によるアクセス先(例えば、URL等)、第1アプリケーション370がインストールされていない場合、インストールをユーザー310に提案させる指示等が暗号化されたものである。
【0027】
第1アプリケーション370は、ユーザー端末320から、ユーザー端末識別情報330やGPS等に基づく位置情報440を取得する。第1アプリケーション370は、アクセス受付手段140(本装置100)に対しアクセスを行うとき、ユーザー端末識別情報330、2次元コード350から読み取った第1広告340の広告識別情報360、位置情報440等を本装置100へ通知する。
ユーザー端末情報取得手段150は、第1アプリケーション370によるアクセスに基づいて、ユーザー端末識別情報330を取得する。
【0028】
興味分野抽出手段160は、第1アプリケーション370によるアクセスに基づき取得する広告識別情報360に関連付けられる興味分野特定情報460を興味分野記憶手段130から抽出する。
図5で示すように、興味分野抽出手段160は、例えば、第1アプリケーション370によるアクセスに基づき広告識別情報360:“チラシA”を取得したとき、対応する興味分野特定情報460:“食品”を興味分野記憶手段130から抽出する。また、興味分野抽出手段160は、例えば、第1アプリケーション370によるアクセスに基づき広告識別情報360:“テレビC”を取得したとき、対応する興味分野特定情報460:“スポーツ用品”を興味分野記憶手段130から抽出する。
【0029】
位置情報取得手段170は、ユーザー端末320において起動される第1アプリケーション370がユーザー端末320の位置情報440を取得するとき、第1アプリケーション370によるアクセスに基づいて、位置情報440を取得する。
【0030】
近隣店舗特定手段180は、位置情報取得手段170によって取得される位置情報440に基づいて、位置情報440で示される場所の近隣に位置する店舗450を特定する。近隣店舗特定手段180は、店舗450に関する位置情報を備えており、位置情報440と店舗450に関する位置情報とを比較し、両者の距離が所定内となる店舗450を抽出する。
【0031】
ユーザー嗜好取得手段190は、興味分野抽出手段160が抽出する興味分野特定情報460を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー端末識別情報330等と関連付けて記憶させる。
図3で示すように、ユーザー嗜好取得手段190は、ユーザー情報記憶手段110において、例えば、ユーザー端末識別情報330:“BBBBBBB”等の情報と、興味分野特定情報460:“スポーツ用品”と、を関連付けて登録する(記憶させる)。
【0032】
ユーザー端末320において、近隣店舗特定手段180の抽出する店舗450に関するプレゼント390が貰える1つ以上のゲーム380のうち選択する1つのゲーム380をゲーム提供手段200によって選択・実行させるときを想定する。ユーザー嗜好取得手段190は、そのとき、ゲーム属性記憶手段120から、選択されるゲーム380に対応する興味分野特定情報460を抽出し、ユーザー情報記憶手段110において、抽出される興味分野特定情報460をユーザー端末識別情報330と関連付けて記憶させる。
【0033】
図3及び4で示すように、ユーザー嗜好取得手段190は、選択されるゲーム380:“ゲームB”に対応する興味分野特定情報460:“電化製品”をゲーム属性記憶手段120から抽出し、ユーザー情報記憶手段110において、抽出される興味分野特定情報460:“電化製品”をユーザー端末識別情報330:“AAAAAAA”と関連付けて登録する(記憶させる)。
【0034】
ゲーム提供手段200は、第1アプリケーション370によるアクセスに基づいて、第1広告340を識別する広告識別情報360を取得する。そして、ゲーム提供手段200は、ユーザー端末320において、取得した広告識別情報360に対応する分野のゲーム380を実行させ、ゲーム380の結果に応じプレゼント390をユーザー310へ提供する。ゲーム380は、ゲーム性の有るものであれば内容は限定されず、例えば、ガチャ(登録商標)のようなものであっても良く、ゲームの結果に応じプレゼント390が貰えるものである。プレゼント390は、景品・割引券・クーポン・ポイントを含み、ユーザー310が貰えるものであれば、内容は限定されない。
【0035】
ゲーム提供手段200は、所定の会員制サービスの会員識別情報420を取得する(できる)場合、ゲーム380の結果をユーザー310にとって有利な方へ変動させることができる。取得した会員識別情報420は、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー端末識別情報330及び広告識別情報360と関連付けて記憶される。
【0036】
会員識別情報420に紐付けられる所定の会員制サービスにおける購買情報を、ユーザー情報記憶手段110におけるユーザー端末識別情報330と関連付けることによって、ユーザー情報記憶手段110を分析して、より効果の高い広告情報410を作成することができる。
【0037】
ゲーム提供手段200は、ユーザー310の嗜好傾向を調査するアンケートに関する回答情報440を取得する(できる)場合、ゲーム380の結果をユーザー310にとって有利な方へ変動させることができる。取得した回答情報440は、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー端末識別情報330及び広告識別情報360と関連付けて記憶される。
【0038】
ユーザー310の嗜好傾向を知ることができる回答情報440を、ユーザー情報記憶手段110におけるユーザー端末識別情報330と関連付けることによって、ユーザー情報記憶手段110を分析して、より効果の高い広告情報410を作成することができる。
【0039】
ゲーム提供手段200は、ユーザー端末320において、店舗450に関する景品・割引券・クーポン・ポイントを含むプレゼント390が貰える1つ以上のゲーム380を提示し、そのうち1つのゲーム380を選択・実行させる。
【0040】
ゲーム提供手段200は、興味分野抽出手段160によって抽出される興味分野特定情報460に対応する景品・割引券・クーポン・ポイントを含むプレゼント390が貰えるゲーム380を実行させ、ゲーム380の結果に応じプレゼント390を提供する。
【0041】
広告情報作成手段210は、ユーザー情報記憶手段110に記憶されるユーザー端末識別情報330によって紐付けられる広告識別情報360、興味分野特定情報460、購買情報、ユーザー属性情報、回答情報430、位置情報440を分析する。広告情報作成手段210による分析とは、ユーザー310に関する広告識別情報360、興味分野特定情報460、購買情報、ユーザー属性情報、回答情報430、位置情報440から高い効果が見込まれる広告情報410を作成するための分析である。
【0042】
上記分析は、例えば、実店舗450の近くに位置するユーザー310を抽出したり、組み合わせ購入等特定の購買傾向を読み取り、この傾向に当てはまるユーザー310を抽出したり、仮説に基づき特定のニーズを有すると想定されるユーザー310を抽出したりすることであるが、これらに限定されるものではない。つまり、広告情報作成手段210は、広告情報410を通知することによって商品・サービスの購入に誘導できる可能性が高いユーザー310を特定する。
【0043】
広告情報作成手段210は、広告情報410を通知するために特定したユーザー310と紐付けられるユーザー端末識別情報330で識別されるユーザー端末320にインストールされる広告用アプリケーション400に対し通知するための広告情報410を作成する。広告情報作成手段210は、広告情報410を通知するユーザー310の条件に応じ、予め用意された複数の広告情報410の中から合致するものを選択する形態であっても良く、広告情報410の構成要素を適宜選択し組み合わせる形態であっても良い。
【0044】
広告情報作成手段210は、上記のような分析に基づきセグメント分けされる各ユーザー310それぞれに適すると思われる広告情報410を作成し、各ユーザー310が操作するユーザー端末320へ、セグメント毎に作成される広告情報410を通知する。セグメント分けの手法は、分析対象の広告識別情報360、興味分野特定情報460、購買情報、ユーザー属性情報、回答情報430、位置情報440の特徴、分析の観点等によって多様に変化するため、特に限定されるものではない。
【0045】
広告情報通知手段220は、広告情報作成手段210によって作成される広告情報410を、広告情報作成手段210によって特定されるユーザー端末識別情報330及び広告用アプリケーション400を指定して通知する。広告情報通知手段220は、広告用アプリケーション400への広告情報410の配信を管理するサーバー装置に対し、ユーザー端末識別情報330で識別されるユーザー端末320にインストールされる広告用アプリケーション400において広告情報410を表示させるように指示を行う形態としても良い。また、広告情報通知手段220は、自ら、ユーザー端末識別情報330で識別されるユーザー端末320にインストールされる広告用アプリケーション400において広告情報410を表示させる処理を行う形態としても良い。
【0046】
広告情報通知手段220は、広告情報410に関係する店舗450の従業員が操作する従業員端末又は店舗端末に、広告情報410を通知する形態としても良い。広告情報410に関係する店舗450の従業員が広告情報410を事前に認識することによって、広告情報410に基づき来店したユーザー310への適切な対応が可能となり、広告情報410の効果を高めることができる。
【0047】
なお、本装置100は、広告識別情報360を取得するため、取得した広告識別情報360を計数することによって、対象者への第1広告340の到達率を知ることができる。
【0048】
上記の原理に基づいて、本装置100は、出稿した広告340について、対象者310への到達度合いを量ることができ、かつ、出稿した広告340に基づきユーザーの嗜好傾向を収集し、より効果の高い広告410を作成する仕組みを構築する。
(本実施の形態に係る広告装置のハードウエア構成)
【0049】
図6を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。
図6は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。
図6で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)510、ROM(Read-Only Memory)520、RAM(Random Access Memory)530、補助記憶装置540、通信I/F550、入力装置560、表示装置570、記録媒体I/F580を有する。
【0050】
CPU510は、ROM520に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM530に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM520は、CPU510が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM530は、CPU510でROM520に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0051】
補助記憶装置540は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置540は、記憶手段110、120、130を含み、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0052】
通信I/F550は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク470に接続し、通信機能を提供する他装置320とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0053】
入力装置560は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)570は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記録媒体I/F580は、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリなどの記録媒体590とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0054】
本装置100が有する各手段は、CPU510が、ROM520又は補助記憶装置540に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F550を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記録媒体I/F580を介して記録媒体590から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る広告装置による処理例)
(1)広告読取によるゲーム提供処理
【0055】
図7を用いて、本装置100の広告読取によるゲーム提供処理例の流れについて説明する。
図7は、本装置100の広告読取によるゲーム提供処理例の流れを示すフローチャートである。
【0056】
S10でアクセス受付手段140が、第1アプリケーション370によるユーザー端末320のアクセスを受け付ける。第1アプリケーション370は、ユーザー端末320にインストールされるアプリケーションであって、WEBブラウザであっても良い。ユーザー端末320は、第1広告340に付される2次元コード350を読み取ることによって、第1アプリケーション370を起動し、アクセス受付手段140(本装置100)に対しアクセスを行う。
【0057】
2次元コード350は、例えば、QRコード(登録商標)であり、第1アプリケーション370を起動させる指示、広告識別情報360、第1アプリケーション370によるアクセス先(例えば、URL等)、第1アプリケーション370がインストールされていない場合、インストールをユーザー310に提案させる指示等が暗号化されたものである。
【0058】
第1アプリケーション370は、ユーザー端末320から、ユーザー端末識別情報330やGPS等に基づく位置情報440を取得する。第1アプリケーション370は、アクセス受付手段140(本装置100)に対しアクセスを行うとき、ユーザー端末識別情報330、2次元コード350から読み取った第1広告340の広告識別情報360、位置情報440等を本装置100へ通知する。
S20でユーザー端末情報取得手段150が、第1アプリケーション370によるアクセスに基づいて、ユーザー端末識別情報330を取得する。
【0059】
また、S20で興味分野抽出手段160が、第1アプリケーション370によるアクセスに基づき取得する広告識別情報360に関連付けられる興味分野特定情報460を興味分野記憶手段130から抽出する。
【0060】
図5で示すように、興味分野抽出手段160は、例えば、第1アプリケーション370によるアクセスに基づき広告識別情報360:“チラシA”を取得したとき、対応する興味分野特定情報460:“食品”を興味分野記憶手段130から抽出する。また、興味分野抽出手段160は、例えば、第1アプリケーション370によるアクセスに基づき広告識別情報360:“テレビC”を取得したとき、対応する興味分野特定情報460:“スポーツ用品”を興味分野記憶手段130から抽出する。
また、S20でゲーム提供手段200が、第1アプリケーション370によるアクセスに基づいて、第1広告340を識別する広告識別情報360を取得する。
【0061】
また、S20でゲーム提供手段200が、所定の会員制サービスの会員識別情報420やユーザー310の嗜好傾向を調査するアンケートに関する回答情報440を取得する形態としても良い。
【0062】
会員識別情報420に紐付けられる所定の会員制サービスにおける購買情報を、ユーザー情報記憶手段110におけるユーザー端末識別情報330と関連付けることによって、ユーザー情報記憶手段110を分析して、より効果の高い広告情報410を作成することができる。
【0063】
ユーザー310の嗜好傾向を知ることができる回答情報440を、ユーザー情報記憶手段110におけるユーザー端末識別情報330と関連付けることによって、ユーザー情報記憶手段110を分析して、より効果の高い広告情報410を作成することができる。
【0064】
S30でユーザー端末情報取得手段150及びゲーム提供手段200が、S20において取得するユーザー端末識別情報330及び広告識別情報360を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー端末識別情報330等と関連付けて記憶させる。
【0065】
また、S30でユーザー嗜好取得手段190が、S20において抽出する興味分野特定情報460を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー端末識別情報330等と関連付けて記憶させる。
図3で示すように、ユーザー嗜好取得手段190は、ユーザー情報記憶手段110において、例えば、ユーザー端末識別情報330:“BBBBBBB”等の情報と、興味分野特定情報460:“スポーツ用品”と、を関連付けて登録する(記憶させる)。
【0066】
また、S30でゲーム提供手段200が、S20において取得する会員識別情報420や回答情報440を、ユーザー情報記憶手段110において、ユーザー端末識別情報330及び広告識別情報360と関連付けて記憶させる。
【0067】
S40でゲーム提供手段200が、ユーザー端末320において、S20において取得する広告識別情報360に対応する分野のゲーム380を実行させ、ゲーム380の結果に応じプレゼント390をユーザー310へ提供する。ゲーム380は、ゲーム性の有るものであれば内容は限定されず、例えば、ガチャ(登録商標)のようなものであっても良く、ゲームの結果に応じプレゼント390が貰えるものである。プレゼント390は、景品・割引券・クーポン・ポイントを含み、ユーザー310が貰えるものであれば、内容は限定されない。
【0068】
ゲーム提供手段200は、会員識別情報420又は回答情報440を取得する場合、ゲーム380の結果をユーザー310にとって有利な方へ変動させる形態としても良い。会員識別情報420及び回答情報440は、広告情報作成手段210による情報分析において重要なものなので、ユーザー310への情報提供のインセンティブを与える趣旨である。
【0069】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、より効果の高い広告410を作成する仕組みを構築するために必要なユーザーの嗜好傾向に関する情報を、出稿した広告340に基づきを収集することができる。
(2)広告読取によるゲーム提供処理
【0070】
図8を用いて、本装置100の位置情報に基づくゲーム提供処理例の流れについて説明する。
図8は、本装置100の位置情報に基づくゲーム提供処理例の流れを示すフローチャートである。
【0071】
S110でアクセス受付手段140が、第1アプリケーション370によるユーザー端末320のアクセスを受け付ける。第1アプリケーション370は、ユーザー端末320にインストールされるアプリケーションであって、WEBブラウザであっても良い。ユーザー端末320は、第1広告340に付される2次元コード350を読み取ることによって、第1アプリケーション370を起動し、アクセス受付手段140(本装置100)に対しアクセスを行う。
【0072】
第1アプリケーション370は、ユーザー端末320から、GPS等に基づく位置情報440を取得する。第1アプリケーション370は、アクセス受付手段140(本装置100)に対しアクセスを行うとき、ユーザー端末識別情報330、2次元コード350から読み取った第1広告340の広告識別情報360、位置情報440等を本装置100へ通知する。
S120で位置情報取得手段170が、S110において受け付ける第1アプリケーション370によるアクセスに基づいて、位置情報440を取得する。
【0073】
S130で近隣店舗特定手段180が、S120において取得される位置情報440に基づいて、位置情報440で示される場所の近隣に位置する店舗450を特定する。近隣店舗特定手段180は、店舗450に関する位置情報を備えており、位置情報440と店舗450に関する位置情報とを比較し、両者の距離が所定内となる店舗450を抽出する。
【0074】
S140でゲーム提供手段200が、ユーザー端末320において、S130において抽出した店舗450に関するプレゼント390が貰える1つ以上のゲーム380を提示し、そのうち1つのゲーム380を選択・実行させる。
【0075】
S150でユーザー嗜好取得手段190が、ゲーム属性記憶手段120から、S140において選択されるゲーム380に対応する興味分野特定情報460を抽出する。
【0076】
S160でユーザー嗜好取得手段190が、ユーザー情報記憶手段110において、S150において抽出した興味分野特定情報460をユーザー端末識別情報330と関連付けて記憶させる。
【0077】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、より効果の高い広告410を作成する仕組みを構築するために必要なユーザー310の嗜好傾向に関する情報460を収集することができる。
(3)広告情報通知処理
【0078】
図9を用いて、本装置100による広告情報通知処理例の流れについて説明する。
図9は、本装置100による広告情報通知処理例の流れを示すフローチャートである。
【0079】
S210で広告情報作成手段210が、ユーザー情報記憶手段110に記憶されるユーザー端末識別情報330によって紐付けられる広告識別情報360、興味分野特定情報460、購買情報、ユーザー属性情報、回答情報430、位置情報440を分析する。広告情報作成手段210による分析とは、ユーザー310に関する広告識別情報360、興味分野特定情報460、購買情報、ユーザー属性情報、回答情報430、位置情報440から高い効果が見込まれる広告情報410を作成するための分析である。
【0080】
上記分析は、例えば、実店舗450の近くに位置するユーザー310を抽出したり、組み合わせ購入等特定の購買傾向を読み取り、この傾向に当てはまるユーザー310を抽出したり、仮説に基づき特定のニーズを有すると想定されるユーザー310を抽出したりすることであるが、これらに限定されるものではない。つまり、広告情報作成手段210は、広告情報410を通知することによって商品・サービスの購入に誘導できる可能性が高いユーザー310を特定する。
【0081】
S220で広告情報作成手段210が、広告情報410を通知するために特定したユーザー310と紐付けられるユーザー端末識別情報330で識別されるユーザー端末320にインストールされる広告用アプリケーション400に対し通知するための広告情報410を作成する。広告情報作成手段210は、広告情報410を通知するユーザー310の条件に応じ、予め用意された複数の広告情報410の中から合致するものを選択する形態であっても良く、広告情報410の構成要素を適宜選択し組み合わせる形態であっても良い。
【0082】
広告情報作成手段210は、上記のような分析に基づきセグメント分けされる各ユーザー310それぞれに適すると思われる広告情報410を作成し、各ユーザー310が操作するユーザー端末320へ、セグメント毎に作成される広告情報410を通知する。セグメント分けの手法は、分析対象の広告識別情報360、興味分野特定情報460、購買情報、ユーザー属性情報、回答情報430、位置情報440の特徴、分析の観点等によって多様に変化するため、特に限定されるものではない。
【0083】
S230で広告情報通知手段220が、S220において作成される広告情報410を、S220において特定されるユーザー端末識別情報330及び広告用アプリケーション400を指定して通知する。
【0084】
広告情報通知手段220は、広告用アプリケーション400への広告情報410の配信を管理するサーバー装置に対し、ユーザー端末識別情報330で識別されるユーザー端末320にインストールされる広告用アプリケーション400において広告情報410を表示させるように指示を行う形態としても良い。
【0085】
また、広告情報通知手段220は、自ら、ユーザー端末識別情報330で識別されるユーザー端末320にインストールされる広告用アプリケーション400において広告情報410を表示させる処理を行う形態としても良い。
【0086】
広告情報通知手段220は、広告情報410に関係する店舗450の従業員が操作する従業員端末又は店舗端末に、広告情報410を通知する形態としても良い。広告情報410に関係する店舗450の従業員が広告情報410を事前に認識することによって、広告情報410に基づき来店したユーザー310への適切な対応が可能となり、広告情報410の効果を高めることができる。
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、より効果の高い広告410を作成する仕組みを構築することができる。
【0087】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。