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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-33632(P2021-33632A)
(43)【公開日】2021年3月1日
(54)【発明の名称】作業支援システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20210201BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20210201BHJP
   G08B 21/14 20060101ALI20210201BHJP
【FI】
   G08B25/04 K
   G08B25/10 D
   G08B21/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-153030(P2019-153030)
(22)【出願日】2019年8月23日
(71)【出願人】
【識別番号】507207498
【氏名又は名称】株式会社五洋電子
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】木谷 聡志
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA01
5C086AA02
5C086CA25
5C086DA14
5C086FA11
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA09
5C087BB20
5C087DD03
5C087DD07
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG06
5C087GG66
5C087GG83
(57)【要約】
【課題】有毒ガスの発生に対しても効果的な支援を行えるようにする。
【解決手段】この発明の一実施形態は、消火活動中に各携帯無線端末MS1〜MSnにおいて、作業者の周辺雰囲気中における有毒ガスGの有無と濃度を検出してその危険度を判定し、この危険度の判定結果と、上記作業者の位置データ、検出時刻データおよび端末IDを含む通知データを管理センタBCへ送信する。そして管理センタBCにおいて、上記通知データに基づいて各作業者の危険度を表すアイコンをその位置に応じて地図データ上にマッピングした表示データを生成し、管理者端末501〜50mへ出力して表示させるようにしたものである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業現場で活動する作業者が所持する携帯無線端末と、前記携帯無線端末との間で無線通信が可能な管理センタとを具備する作業支援システムであって、
前記携帯無線端末は、検出対象となるガスの発生状況を表す第1の検出情報と前記携帯無線端末または前記作業者の識別情報とを含む通知情報を生成し、前記管理センタへ送信する通知部を備え、
前記管理センタは、前記携帯無線端末から送信された前記通知情報を受信し、受信された前記通知情報に含まれる前記第1の検出情報を前記通知情報に含まれる前記識別情報と関連付けた状態で記憶部により管理する管理部を備える
作業支援システム。
【請求項2】
前記携帯無線端末の通知部は、前記携帯無線端末の位置を表す第2の検出情報を前記通知情報にさらに含めて前記管理センタへ送信し、
前記管理センタの管理部は、受信された前記通知情報に含まれる前記第1および第2の各検出情報を、前記通知情報に含まれる前記識別情報と関連付けた状態で前記記憶部により管理する、
請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項3】
前記携帯無線端末の通知部は、予め設定された複数のタイミングと、前記ガスの発生状況を表す指標の一つであるガス濃度が予め定められたしきい値を超えた場合の少なくとも一方において、前記通知情報を生成し前記管理センタへ送信する、請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項4】
前記管理センタは、前記通知情報の生成を指示する指示情報を、前記携帯無線端末へ送信する指示部を、さらに備え、
前記携帯無線端末は、前記管理センタから送信された指示情報に基づいて、前記通知部による前記通知情報の生成動作を制御する制御部を、さらに備える請求項1又は2に記載の作業支援システム。
【請求項5】
前記管理センタは、受信された前記通知情報に含まれる前記第1および第2の各検出情報、および前記識別情報に基づいて、前記作業現場における前記作業者又は当該作業者が所持する前記携帯無線端末の位置と、当該位置における前記ガスの発生状況を表す情報を、前記作業現場の地図データに合成して表示させる、請求項2に記載の作業支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、例えば、災害発生現場における消防士等の作業者による災害対応作業を支援するための作業支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、火災発生現場では、消防士や警察官、警備員等の作業者が消火活動や人命救助のために建物内に突入する場合がある。このような場合、作業者は非常に危険な状況下での作業を強いられる。
【0003】
そこで、作業者の作業を支援するために、様々な支援システムが提案されている。例えば、特許文献1には、作業者にそれぞれ無線通信端末を所持させ、この無線通信端末により転倒や高温、爆音等の異常な状況を検出してその検出結果を管理センタへ送信し、管理センタが上記検出結果をもとに現場の状況を把握して応援要請等の適切な指示を行うシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−163379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に記載されたシステムでは、転倒や高温、爆音を検出対象としているものの、硫化水素や一酸化炭素等の有毒ガスまでは考慮されていなかった。一方、キッチン等のように有毒ガスが発生する可能性がある場所にガス検知器を設置し、これにより有毒ガスの発生を検知して報知する対策も提案されている。しかし、この対策では、作業者が検知器の設置されていない場所で活動した場合、有毒ガスが発生していてもこれを検知できず、作業者が危険に晒されるおそれがあった。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、有毒ガスの発生に対しても効果的な支援を行えるようにする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためにこの発明の第1の態様は、作業現場で活動する作業者が所持する携帯無線端末と、前記携帯無線端末との間で無線通信が可能な管理センタとを具備する作業支援システムであって、前記携帯無線端末に、検出対象となるガスの発生状況を表す第1の検出情報と前記携帯無線端末または前記作業者の識別情報とを含む通知情報を生成し前記管理センタへ送信する通知部を備え、前記管理センタに、前記携帯無線端末から送信された前記通知情報を受信し、受信された前記通知情報に含まれる前記第1の検出情報を前記通知情報に含まれる前記識別情報と関連付けた状態で記憶部により管理する管理部を備えるようにしたものである。
【0008】
この発明の第1の態様によれば、作業現場において、作業者が活動している場所ごとにガスの発生状況を表す第1の検出情報が作業者又は携帯無線端末の識別情報と関連付けられた状態で管理センタにより管理される。このため、例えば火災現場における作業者への有毒ガスの影響の有無または度合いを管理者が正確に管理することが可能となる。
【0009】
この発明の第2の態様は、前記携帯無線端末の通知部により、前記携帯無線端末の位置を表す第2の検出情報を前記通知情報にさらに含めて前記管理センタへ送信し、前記管理センタの管理部により、受信された前記通知情報に含まれる前記第1および第2の各検出情報を、前記通知情報に含まれる前記識別情報と関連付けた状態で前記記憶部により管理するようにしたものである。
【0010】
この発明の第2の態様によれば、作業現場におけるガスの発生状況が、携帯無線端末の位置、つまり作業者の位置と関連付けられて管理される。このため、管理センタでは例えば火災現場における有毒ガスの発生状況をその場所ごとに正確に把握することが可能となる。
【0011】
この発明の第3の態様は、前記携帯無線端末の通知部により、予め設定された複数のタイミングと、前記ガスの発生状況を表す指標の一つであるガス濃度が予め定められたしきい値を超えた場合の少なくとも一方において、前記通知情報を生成し前記管理センタへ送信するようにしたものである。
【0012】
この発明の第3の態様によれば、一側面において、作業現場におけるガスの発生状況が複数のタイミングにおいて検出され、通知される。この結果、管理センタでは作業現場におけるガスの発生状況の時間変化を管理することが可能となる。また別の側面においては、作業現場におけるガスの濃度がしきい値を超えた場合に、当該ガスの発生状況を表す検出情報が管理センタに通知される。このため、管理センタでは作業現場におけるガスの発生状況を管理者が自力で監視し続けなくても、作業者に対しガスが悪影響を及ぼす可能性がある濃度を超えた状況を確実に認識することが可能となる。
【0013】
また、第3の態様によれば、携帯無線端末から管理センタへの通知情報の送信頻度が減少する。このため、携帯無線端末における処理負荷を軽減することができ、これにより携帯無線端末のバッテリの消費を抑えることが可能となる。また、通知情報の送信頻度が低下することにより無線回線における通信トラフィックを抑制することが可能となる。
【0014】
この発明の第4の態様は、前記管理センタに、前記通知情報の生成を指示する指示情報を前記携帯無線端末へ送信する指示部をさらに備え、前記携帯無線端末に、前記管理センタから送信された指示情報に基づいて前記通知部による前記通知情報の生成動作を制御する制御部をさらに備えるようにしたものである。
【0015】
この発明の第4の態様によれば、携帯無線端末における通知情報の生成動作が、管理センタから遠隔制御される。このため、管理センタが作業現場におけるガスの発生状況や作業者の存在位置を把握する必要が生じた場合には、管理者の操作に応じて作業現場におけるガスの発生状況や作業者の作業場所の位置を確認することが可能となる。
【0016】
この発明の第5の態様は、前記管理センタにより、受信された前記通知情報に含まれる前記第1および第2の各検出情報、および前記識別情報に基づいて、前記作業現場における前記作業者又は当該作業者が所持する前記携帯無線端末の位置と、当該位置における前記ガスの発生状況を表す情報を、前記作業現場の地図データに合成して表示させるようにしたものである。
【0017】
この発明の第5の態様によれば、作業現場における作業者の位置と当該位置におけるガスの発生状況を表す情報が、作業者の識別情報と共に、作業現場を表す地図データ上に合成されて表示される。このため、管理センタでは作業現場における作業者の位置と当該位置におけるガスの発生状況を地図上において一目で確認することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
すなわちこの発明の各態様によれば、有毒ガスの発生に対しても効果的な支援を行えるようにした技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、この発明の一実施形態に係る作業現場支援システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、図1に示したシステムで使用される携帯無線端末の機能構成を示すブロック図である。
図3図3図1に示したシステムで使用される管理サーバの機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、図2および図3に示した携帯無線端末および管理サーバによる処理手順と処理内容の前半部分を示すフローチャートである。
図5図5は、図2および図3に示した携帯無線端末および管理サーバによる処理手順と処理内容の後半部分を示すフローチャートである。
図6図6は、図3に示した管理サーバの通知データ記憶部における通知データの一例を示す図である。
図7図7は、図3に示した管理サーバにおいて生成される表示データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
【0021】
[一実施形態]
(構成例)
(1)システム
図1は、この発明の一実施形態に係る作業支援システムの全体構成を示す図である。この作業支援システムは、火災等の災害現場で消火や救助活動を行う消防士等の作業者USの作業を支援するために運用されるもので、複数の作業者USが各々所持する携帯無線端末MS1〜MSnと、作業を監視して支援を行う管理センタBCとの間で、ネットワークNWを介してデータ通信を可能にしたものである。
【0022】
ネットワークNWは、例えばインターネット等のIP(Internet Protocol)網と、このIP網にアクセスするためのアクセス網とにより構成される。アクセス網としては、例えば有線および無線の公衆ネットワークや、有線および無線のLAN(Local Area Network)が使用される。
【0023】
(2)装置
(2−1)携帯無線端末MS1〜MSn
図2は、携帯無線端末MS1〜MSnの機能構成を示すブロック図である。
携帯無線端末MS1〜MSnは、例えば、防水、防塵および耐火機能を有する構造を持った業務用無線機からなる。なお、携帯無線端末MS1〜MSnの構造は、使用予定の現場の環境に応じて決定すればよく、上記各機能をすべて備えていなくてもよいし、耐圧構造等のその他の機能を備えていてもよい。
【0024】
携帯無線端末MS1〜MSnは、Central Processing Unit(CPU)等のハードウェアプロセッサと記憶部を有する制御ユニット10を備え、この制御ユニット10に、危険度データ記憶部20と、インタフェース部30と、音声処理部40を接続したものとなっている。制御ユニット10の記憶部は、記憶媒体として、例えば、Solid State Drive(SSD)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)とを組み合わせて用いたもので、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを有する。なお、記憶媒体の構成は上記構成に限るものではない。
【0025】
なお、60は電源部であり、バッテリ61と電源回路62とから構成される。電源回路62は、バッテリ61の出力電圧をもとに、携帯無線端末MS1〜MSnの動作に必要な電源電圧を生成する。
【0026】
インタフェース部30は、GPS(Global Positioning System)センサ31、ガスセンサ32、操作部33および表示部34を備える。GPSセンサ31は、複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をもとに、緯度経度により表される自端末の位置データを算出する。ガスセンサ32は、携帯無線端末MS1〜MSnの周辺雰囲気中における特定のガスGの発生状況を表す指標として、ガスGの有無とその濃度を検出する。検出対象のガスGは一般には有毒ガスであり、例えば硫化水素や一酸化炭素が挙げられる。操作部33は、例えばスイッチやボリュームからなり、作業者USが種々操作コマンドを入力するために用いられる。表示部34は、例えば液晶又は有機ELディスプレイと、発光ダイオードを使用する発光器とを有し、制御ユニット10から出力される表示データおよびアラーム光をそれぞれ表示および発光するために使用される。
【0027】
音声処理部40は、マイクロフォン41、スピーカ42、受話増幅器43、オーディオコーデック44およびDSP(Digital Signal Processor)により構成され、マイクロフォン41に入力された作業者USの送話音声や周囲音に対し量子化および無線送信に必要な誤り訂正符号化処理等を行って送話音声データを生成する。また音声処理部40は、管理センタBCから送られた受話音声データに対し誤り訂正復号処理および音声復号処理を行ってアナログ音声信号を再生し、このアナログ音声信号を増幅してスピーカ42から音声として拡声出力する。
【0028】
無線回路部50はアンテナ51を有し、管理センタBCとの間で上記送受話音声データの送受信を行うと共に、制御ユニット10により生成される通知データの管理センタBCへの送信と、管理センタBCから送られる制御データ等の受信を行う。
【0029】
制御ユニット10は、この発明の一実施形態に係る各種制御機能として、検出データ取得部11と、危険度判定部12と、警告音発生制御部13と、通知制御部14と、周囲音送信制御部15とを有している。これらの制御機能は、何れも記憶部のプログラムメモリに格納されたプログラムをハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0030】
検出データ取得部11は、例えば一定の時間間隔で、上記ガスセンサ32およびGPSセンサ31からそれぞれ自端末のガスGの検出データ(第1の検出情報)および位置データ(第2の検出情報)を取得する処理を行う。そして、取得された各検出データを検出時刻と紐づけた状態で、制御ユニット10内の記憶部に設けられたデータ記憶領域に保存する。
【0031】
危険度判定部12は、上記検出データ取得部11により取得された検出データに含まれる、特定のガスGの発生状況を表す指標の一つである濃度を、予め定められた複数のしきい値と比較することで、上記特定のガスGの危険度を判定する。そして、その判定結果を示す危険度データを、検出時刻を示す時刻データと、携帯無線端末MS1〜MSnの識別情報(端末ID)と関連付けた状態で、危険度データ記憶部20に記憶させる処理を行う。なお、端末IDの代わり、或いはそれに加えて作業者USを識別するための作業者IDを用いてもよい。
【0032】
警告音発生制御部13は、上記危険度判定部12により判定された危険度に応じて、上記音声処理部40のスピーカ42から警告音(アラーム音)を発生させる処理を行う。警告音としては、例えば鳴音が用いられるが、警告用の音声メッセージをDSP45による音声合成により生成させてもよい。また警告音発生制御部13は、表示部34から例えば警告用の赤色光を点滅発光させたり、警告用の表示メッセージを表示させる機能を有していてもよい。
【0033】
通知制御部14は、上記危険度判定部12によりガスの濃度が所定のしきい値を超えていると判定された場合に、その時のガスの検出データ、および発生場所を表す位置データを、端末ID(または作業者ID)および検出時刻を表す情報と共に通知データに含め、この通知データを管理センタBCへ送信する処理を行う。
【0034】
また、通知制御部14は、例えば予め設定された一定の時間間隔で複数回にわたり、上記検出データ取得部11により検出されたガスの検出データと、上記GPSセンサ31により検出された位置データとを含み、かつその時の検出時刻と端末IDを含む通知データをそれぞれ生成し、この生成された各通知データを管理センタBCへ送信する処理機能を有していてもよい。
【0035】
周囲音送信制御部15は、管理センタBCから周囲音の取得要求が送られた場合に、音声処理部40を起動し、マイクロフォン41に入力された周囲音を管理センタBCへ送信させる処理を行う。
【0036】
(2−2)管理センタBC
図3は、管理センタBCの機能構成を示すブロック図である。管理センタBCは、例えばサーバコンピュータにより構成される。
管理センタBCは、CPU等のハードウェアプロセッサを有する制御ユニット100を備え、この制御ユニット100に対し、バスを介して記憶ユニット200、通信インタフェース(通信I/F)300および入出力インタフェース(入出力I/F)400を接続したものとなっている。
【0037】
通信I/F300は、制御ユニット100の制御の下、例えば有線公衆網または有線LANに対応する通信プロトコルに従い、ネットワークNWを介して上記携帯無線端末MS1〜MSnとの間で制御データや通知データ等の送受信を行う。
【0038】
入力I/F400には、管理者端末501〜50mが接続される。管理者端末501〜50mは管理者が使用するもので、管理者は各携帯無線端末MS1〜MSnから送られる通知データや周囲音データをもとに各作業者USの状態を監視すると共に、各作業者USに対し各種指示等を行う。入力I/F400は、管理者端末501〜50mにおいて管理者が入力した操作コマンドを受け取ると共に、制御ユニット100により生成された表示データおよび音声データを管理者端末501〜50mに出力して、それぞれ表示および拡声出力させる。
【0039】
記憶ユニット200は、例えば、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリを有する。なお、記憶媒体としては、ROMおよびRAMを有していてもよい。上記記憶媒体の記憶領域には、プログラム記憶領域と、データ記憶領域とが設けられている。プログラム記憶領域には、OS(Operating System)等のミドルウェアに加えて、この発明の一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムが格納されている。
【0040】
データ記憶領域には、通知データ記憶部201と、地図データ記憶部202と、グループ情報記憶部203を設けられている。通知データ記憶部201は、携帯無線端末MS1〜MSnから送られた通知データを記憶するために用いられる。地図データ記憶部202は、災害現場となりうる建物内外の見取り図等の地図データを記憶する。グループ情報記憶部203は、複数の作業者USがチームごとにグループを構成する場合に、グループごとにそのグループIDに関連付けて、当該グループに所属する作業者USの端末IDと属性情報を記憶し管理する。
【0041】
制御ユニット100は、この発明の一実施形態に係る制御機能として、通知データ取得部101と、周囲音データ取得部102と、表示データ生成部103と、表示制御部104と、救援指示送信制御部105とを備えている。これらの制御機能は、何れも記憶ユニット200のプログラム記憶領域に格納されたプログラムを、上記ハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0042】
通知データ取得部101は、携帯無線端末MS1〜MSnから送信された通知データを通信I/F300を介して受信し、受信された通知データに含まれる危険度データ、位置データおよび時刻データを、当該通知データに含まれる端末ID(または作業者ID)に関連付けて通知データ記憶部201に記憶させる処理を行う。
【0043】
周囲音データ取得部102は、上記通知データ取得部101により上記通知データが取得されると、当該通知データの送信元となる携帯無線端末MS1〜MSnに対し周囲音の取得要求を送信する。そして、この取得要求に対し携帯無線端末MS1〜MSnから送信される周囲音データを通信I/F300を介して受信し、受信された周囲音データを入出力I/F400を介して、要求元の管理者端末501〜50mへ出力する処理を行う。なお、上記周囲音の取得要求は、管理者端末501〜50mにおいて管理者が周囲音の取得要求を入力したことに応じて送信されるようにしてもよい。
【0044】
表示データ生成部103は、携帯無線端末MS1〜MSn(または作業者)ごとに、その端末ID(または作業者ID)をキーに通知データ記憶部201から同一時刻における危険度データおよび位置データを読み出す。そして、危険度データをもとに携帯無線端末MS1〜MSnを所持する作業者USの危険度を色分けして示すマークを生成し、生成されたマークを上記位置データに基づいて災害現場の地図データにマッピングした表示データを生成する。災害現場の地図データは、地図データ記憶部202から選択的に読み出される。なお、上記マークとして数字や記号、アイコンまたはキャラクタを用いてもよい。
【0045】
表示制御部104は、上記表示データ生成部103により生成された表示データを、入出力I/F400から管理者端末501〜50mへ出力し、表示させる。
【0046】
救援指示送信制御部105は、管理者端末501〜50mにおいて管理者が救援対象の作業者USを指定して救援指示または応援要請を入力した場合に、上記指定された作業者USが所属するグループ内の他の作業者を選択し、当該選択された他の作業者に向けた救援指示データを生成する。そして、当該救援指示データを、上記選択された他の作業者が所持する携帯無線端末MS1〜MSnへ、通信I/F300から送信させる処理を行う。
【0047】
(動作例)
次に、以上のように構成された携帯無線端末MS1〜MSnおよび管理センタBCによる作業者支援動作を説明する。図4および図5はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0048】
(1)有毒ガスGの検出と危険度の判定および警告
例えば火災現場に作業者USが到着すると、当該作業者USが消火活動および救助活動を開始する前に、管理センタBCの管理者は管理者端末501〜50mにおいて各作業者USのガス検出機能を起動させるための操作を行う。管理センタBCは、上記操作に応じてステップS11によりガス検出機能設定確認コードを生成し、これを各作業者USの携帯無線端末MS1〜MSnに向けて送信する。
【0049】
これに対し携帯無線端末MS1〜MSnは、ステップS12で上記ガス検出機能設定確認コードを受信すると、ステップS13において自端末のガス検出機能の設定状態、例えば起動可能な状態か否かを確認して、当該設定状態を表す報告データを管理センタBCへ返送する。
【0050】
管理センタBCは、ステップS14で上記報告データを受信すると、ステップS15においてON設定コードを携帯無線端末MS1〜MSnに向け送信する。
【0051】
携帯無線端末MS1〜MSnは、ステップS16で上記ON設定コードを受信すると、ステップS17においてガスセンサ32を起動すると共に、ステップS18においてGPSセンサ31を起動する。そうすると、ガスセンサ32では周辺雰囲気中における所定の有毒ガスの検出動作が開始され、有毒ガスの有無とその濃度が検出される。また、それと並行してGPSセンサ31では、自端末の位置を検出する動作が開始される。
【0052】
上記ガスの検出および位置の検出動作が開始されると、携帯無線端末MS1〜MSnは検出データ取得部11の制御の下、ステップS19において、例えば一定の周期で上記ガスセンサ32およびGPSセンサ31からそれぞれ自端末のガス検出データおよび位置データを取得し、取得されたガス検出データおよび位置データを、検出時刻を示す時刻データを紐づけた状態で、制御ユニット10内の記憶部に一旦保存する。
【0053】
携帯無線端末MS1〜MSnは、次に危険度判定部12の制御の下、ステップS20において作業者USの危険度を判定する。例えば、制御ユニット10内の記憶部から保存されているガス検出データを読み出し、このガス検出データに含まれるガスGの濃度を予め定められた複数のしきい値と比較することで、上記ガスGの危険度を判定する。そして、その判定結果を示す危険度データを、同時に検出された位置データと、検出時刻を示す時刻データと関連付けた状態で、危険度データ記憶部20に記憶させる。
【0054】
なお、ガスセンサ32が複数種類のガスGを検出する機能を有している場合には、危険度判定部12はガス検出データに含まれるガスの種類を表す情報に応じてそれに対応するしきい値を選択し、ガスGの種類別に危険度を判定するようにしてもよい。
【0055】
携帯無線端末MS1〜MSnは、続いて警告音発生制御部13の制御の下、ステップS21において、上記危険度データ記憶部20に記憶された危険度データに基づいて、危険度が所定のしきい値を超えているか否かを判定する。そして、危険度が所定のしきい値を超えている場合には、音声処理部40を起動してスピーカ42から警告音を出力させる。またこの場合、警告音としては、鳴音に限らず音声メッセージであってもよく、また表示部34から警告光を点滅発光させたり、警告用の表示メッセージを表示させるようにしてもよい。さらに、検出されたガスの種類に応じて、警告音または警告光の種類を異ならせるようにしてもよい。
【0056】
上記警告音の出力動作中に警告音発生制御部13は、ステップS23により警告音の発生から一定時間が経過したか否かを監視しながら、ステップS22において解除ボタンの押下を監視する。この状態で作業者USが、上記一定時間が経過するまでの間に解除ボタンを押下すると、携帯無線端末MS1〜MSnはステップS19に戻って、次の検出タイミングに検出された各検出データの取り込み、危険度の判定、警告音の出力制御を繰り返し実行する。
【0057】
(2)通知データの送信と取得
これに対し、上記警告音の発生開始から一定時間が経過しても解除ボタンが押下されなかったとする。この場合携帯無線端末MS1〜MSnは、通知制御部14の制御の下、以下のように危険度データの通知処理を実行する。
【0058】
すなわち、通知制御部14は、先ずステップS24により危険度データ記憶部20から、直近の検出タイミングに得られた危険度データを、同時に検出された位置データおよびその検出時刻データと共に読み出し、ステップS25において上記危険度データ、位置データおよび検出時刻データに、携帯無線端末MS1〜MSnの識別情報(端末ID)(または作業者ID)を付与して通知データを生成する。そして、この通知データを、例えばDSP45で符号化およびパケット化したのち、無線回路部50から管理センタBCに向け送信する。
【0059】
これに対し管理センタBCは、通知データ取得部101の制御の下、ステップS26により通知データの受信を監視しており、この状態で携帯無線端末MS1〜MSnの少なくとも1つから通知データが送られると、ステップS27においてこの通知データを受信し、通知データ記憶部201に記憶させる。図6は通知データ記憶部201に記憶された通知データの一例を示すもので、同図に示すように携帯無線端末MS1〜MSnごとに、その端末IDに関連付けられた状態で、危険度データ、位置データおよび検出時刻データが時刻順に記憶される。
【0060】
なお、以上の説明では、作業者USによる警告音の解除操作が行われなかった場合に、携帯無線端末MS1〜MSnが通知データを送信し、管理センタBCが通知データを取得し保存する場合を例にとって説明した。しかし、携帯無線端末MS1〜MSnは、警告音が発生されれば、警告音の解除操作が行われなくても通知データを送信し、管理センタBCが通知データを取得し保存するようにしてもよい。また、警告音が発生されなくても、一定の時間間隔でその時の危険データ、位置データ、検出時刻データおよび端末IDを含む通知データを携帯無線端末MS1〜MSnから管理センタBCへ送信し、管理センタBCがこの通知データを取得し保存するようにしてもよい。
【0061】
(3)周囲音の取得
管理センタBCは、上記通知データ取得部101により通知データが取得されると、周囲音取得部102の制御の下、ステップS28において、上記通知データの送信元の携帯無線端末MS1〜MSnに向け周囲音取得要求を送信する。
【0062】
これに対し携帯無線端末MS1〜MSnは、上記周囲音取得要求の受信をステップS29で確認すると、周囲音送信制御部15の制御の下、ステップS30により音声処理部40の送話系を起動し、以後マイクロフォン41に入力された周囲の音データを、ステップS31により無線回路部50から管理センタBCへ送信する。
【0063】
管理センタBCは、周囲音データ取得部102の制御の下、ステップS32により上記周囲音データの受信を確認すると、ステップS33において、上記受信された周囲音データを入出力I/F400から管理者端末501〜50mへ出力する。かくして管理者端末501〜50mでは、警告音の発生に対し解除操作を行わなかった作業者の周辺音が拡声出力させる。この周囲音をもとに管理者は、警告音の発生に対し応答しなかった作業者の周囲の状況を推測することができる。
【0064】
(4)作業者の状況を表す表示データの生成と表示
管理センタBCは、次に表示データ生成部103の制御の下、ステップS34において各作業者の状況を表す表示データを生成する。例えば、管理センタBCは、上記通知データ記憶部201から直近の検出時刻における各携帯無線端末MS1〜MSnの通知データを読み出し、この通知データに含まれる危険度データをもとに作業者ごとにその危険度を色分けして示したアイコンまたはキャラクタを生成する。そして、上記通知データに含まれる位置データに基づいて、地図データ記憶部202から読み出した災害現場の地図データ上に上記アイコンまたはキャラクタをマッピングした表示データを生成する。
【0065】
そして、管理センタBCは、表示制御部104の制御の下、上記生成された表示データを入出力I/F400から管理者端末501〜50mへ出力する。この結果、管理者端末501〜50mでは、火災現場における上記各作業者の位置とその危険度の状況を地図データ上に表した表示データが表示される。
【0066】
図7にその表示結果の一例を示す。この例では、作業者を示す丸印のマークD1,D2,D3がそれぞれ危険度に応じて例えば「白」、「黄」、「赤」で色分けされ、かつ地図データ上の作業者が存在する位置にマッピングされている。ここでは、「白」が安全な状態、「黄」が注意状態、「赤」が危険な状況をそれぞれ示している。なお、各マークD1〜D3には、作業者を識別するための端末IDまたは作業者IDが付記表示される。従って、管理者は各作業者の位置とその危険度を一目で確認することができる。
【0067】
(5)救援指示の送信
管理者が、管理者端末501〜50mにおいて、上記各作業者の状況を表す表示データをもとに救援(応援)対象となる作業者(例えばD3)を選択し、救援指示コマンドを入力したとする。そうすると表示制御部104は、救援指示送信制御部105の制御の下、グループ情報記憶部203に記憶されたグループ情報をもとに、上記救援対象の作業者USが所属するグループの他の作業者を救援支援者として選択する。そして、この救援支援者が所持する携帯無線端末に対し、救援指示コードを通信I/F300から送信する。携帯無線端末MS1〜MSnは、自端末宛ての上記救援指示コードを受信すると、この救援指示コードに対応する救援指示メッセージを表示部34に表示する。このため、作業者USはこの救援指示メッセージに従い、救援対象となる作業者の救援活動を開始する。
【0068】
(6)支援動作の終了
管理センタBCは、ステップS37において消火活動の終了を監視している。そして、消火活動が続いている場合には、ステップS26に戻って通知データの取得から周囲音の取得と拡声出力、各作業者USの状況を表す表示データの生成と表示、救援指示の送信に関する処理を繰り返し実行する。
【0069】
一方、消化活動の終了指示が、例えば管理者端末501〜50mにおいて入力されると、管理センタBCはステップS38において、OFF設定コードを生成して各携帯無線端末MS1〜MSnに向け通信I/F300から送信する。
【0070】
これに対し、携帯無線端末MS1〜MSnは、ステップS39により上記OFF設定コードの受信を確認すると、ステップS40およびステップS41において、それぞれガスセンサ32およびGPSセンサ31を動作オフ状態に復帰させる。なお、上記OFF設定コードが受信されるまで携帯無線端末MS1〜MSnは、ステップS19に戻って、検出データの取り込みから危険度の判定、警告音の発生、通知データの送信、周囲音の送信までの一連の動作を繰り返し実行する。
【0071】
(作用・効果)
以上述べたように一実施形態では、消火活動中に各携帯無線端末MS1〜MSnにおいて、作業者USの周辺雰囲気中における有毒ガスGの発生状況を表す指標として有毒ガスの有無とその濃度を検出して危険度を判定し、この危険度の判定結果と、上記作業者USの位置データ、検出時刻データおよび端末IDを含む通知データを管理センタBCへ送信する。管理センタBCでは、上記通知データに基づいて各作業者の危険度を表すアイコンをその位置に応じて地図データ上にマッピングした表示データを生成し、管理者端末501〜50mへ出力して表示させるようにしている。
【0072】
従って、例えば火災現場において、各作業者が消火活動または救助活動を行っている場所における有毒ガスGの発生状況、例えば有毒ガスGの発生の有無とその濃度を表す情報が管理センタBCに通知されて、管理者が確認可能な状態で表示される。このため、管理センタBCにおいて、管理者は火災現場における各作業者の状況を、有毒ガスGの発生状況を含めて正確に管理することが可能となる。
【0073】
しかも、管理センタBCでは、作業者USごとにその周辺雰囲気中におけるガスGの発生状況が、作業現場の地図データにマッピングされることにより一覧表示される。このため、管理者は各作業者の位置とガスGの影響を一目で明確に確認することが可能となる。
【0074】
また、作業現場におけるガスGの濃度がしきい値を超えた場合に、当該ガスGの危険度を表す検出データが管理センタBCに通知される。このため、管理センタBCでは作業現場におけるガスGの発生状況により作業者USの危険度を管理者が自力で監視し続けなくても、作業者USの危険な状況を確実に認識することが可能となる。
【0075】
さらに、携帯無線端末MS1〜MSnから管理センタBCへの通知データの送信頻度が減少する。このため、携帯無線端末MS1〜MSnにおける制御ユニット10の処理負荷を軽減することができ、これにより携帯無線端末MS1〜MSnのバッテリ61の消費を抑えることが可能となる。また、通知データの送信頻度が低下することによりネットワークNWの通信トラフィックを抑制することが可能となる。
【0076】
[変形例]
(1)管理センタBCに、通知データの生成・送信を指示する指示コマンドを携帯無線端末MS1〜MSnへ送信する指示部をさらに備え、上記管理センタBCから指示コマンドが送られた場合に、携帯無線端末MS1〜MSnがその時点でのガス検出データおよび位置データ等を含む通知データを生成して、管理センタBCへ送信するようにしてもよい。
【0077】
このようにすると、携帯無線端末MS1〜MSnによる通知データの生成・送信動作を管理センタBCから遠隔制御することができる。このため、管理センタBCが作業現場の状況を把握する必要が生じた場合に、その都度管理者の指示操作に応じて作業現場におけるガスGの発生状況や作業者に対する影響を確認することが可能となる。
【0078】
(2)前記一実施形態では、携帯無線端末MS1〜MSnがガスセンサ32およびGPSセンサ31を内蔵している場合を例にとって説明したが、ガスセンサ32および位置センサ31を携帯無線端末MS1〜MSnの外にそれぞれ単独でまたはセンサユニットとして設け、これらのセンサから出力される検出データを携帯無線端末MS1〜MSnが取得するようにしてもよい。
【0079】
(3)前記一実施形態では、火災現場を例にとって説明したが、この発明は地震災害や豪雨災害、化学工場の事故災害等のその他の災害に係る現場で作業者が作業する場合にも同様に適用可能である。要するに、有毒ガスの発生もしくはガス漏れのおそれがある現場で作業する場合であれば、どのような作業現場にも適用可能である。
【0080】
(4)位置データを検出する場合には、GPS信号以外に無線LANのアクセスポイントから送信される信号等を使用してもよい。その他、携帯無線端末の種類とその構成、管理センタの種類とその構成、作業支援の処理手順と処理内容などについても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0081】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0082】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0083】
MS1〜MSn…携帯無線端末、BC…管理サーバ、NW…ネットワーク、10,100…制御ユニット、11…検出データ取得部、12…危険度判定部、13…警告音発生制御部、14…通知制御部、15…周囲音送信制御部、20…危険度データ記憶部、30…インタフェース部、31…GPSセンサ、32…ガスセンサ、33…操作部、34…表示部、40…音声処理部、41…マイクロフォン、42…スピーカ、43…増幅器、44…オーディオコーデック、45…DSP、50…無線回路部、51…アンテナ、60…電源ユニット、61…バッテリ、62…電源回路、101…通知データ取得部、102…周囲音データ取得部、103…表示データ生成部、104…表示制御部、105…救援指示送信制御部、200…記憶ユニット、201…通知データ記憶部、202…地図データ記憶部、203…グループ情報記憶部、300…通信I/F、400…入出力I/F、500…入力部、600…表示部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7