本発明の一実施形態によると、誘電体層、及び誘電体層を間に挟んで配置される第1及び第2内部電極を含み、第3方向に対向する第1面及び第2面、第2方向に対向する第3面及び第4面、第1方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、誘電体層と直交する方向に本体を貫通して第1内部電極と連結される第1及び第2連結電極と、誘電体層と直交する方向に本体を貫通して第2内部電極と連結される第3及び第4連結電極と、本体の両面に配置され、第1及び第2連結電極と連結される第1及び第2外部電極と、第1及び第2外部電極と離隔し、第3及び第4連結電極と連結される第3及び第4外部電極と、を含み、第1及び第2連結電極のうち少なくとも一部が本体の第1面または第2面に露出する積層セラミックキャパシタを提供することができる。
連結電極の直径(D)に対する、前記第1連結電極または前記第2連結電極のうち露出する長さ(d1)の割合(d1/D)は、0.1〜0.9の範囲内である、請求項1から4のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第3連結電極の一部または前記第4連結電極の一部が前記本体の前記第1面または前記第2面に露出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第3連結電極の一部及び前記第4連結電極の一部が前記本体の前記第1面または前記第2面に露出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第3連結電極の一部または前記第4連結電極の一部が前記本体の前記第1面及び前記第2面に露出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第3連結電極の一部及び前記第4連結電極の一部が前記本体の前記第1面及び前記第2面に露出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記連結電極の直径(D)に対する、前記第3連結電極または前記第4連結電極のうち露出する長さ(d3)の割合(d3/D)は、0.1〜0.9の範囲内である、請求項6から9のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第1外部電極から前記第4外部電極は、焼成電極上に順に積層された第1めっき層及び第2めっき層を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0016】
そして、本発明を明確に説明するために、図面において説明と関係ない部分は省略し、複数の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、同一思想の範囲内において機能が同一の構成要素に対しては、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外する意味ではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0017】
図面において、X方向は、第1方向、L方向、または長さ方向、Y方向は、第2方向、W方向、または幅方向、Z方向は、第3方向、T方向、または厚さ方向と定義することができる。
【0018】
以下、
図1〜
図3を参照して、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタについて詳細に説明する。
【0019】
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、誘電体層111、及び上記誘電体層111を間に挟んで配置される第1及び第2内部電極121、122を含み、第3方向(Z方向)に対向する第1面及び第2面S1、S2、第2方向(Y方向)に対向する第3面及び第4面S3、S4、第1方向(X方向)に対向する第5面及び第6面S5、S6を含む本体110と、上記誘電体層111と直交する方向に本体110を貫通して上記第1内部電極121と連結される第1及び第2連結電極131、134と、上記誘電体層111と直交する方向に本体110を貫通して上記第2内部電極122と連結される第3及び第4連結電極132、133と、上記本体110の両面に配置され、上記第1及び第2連結電極131、134と連結される第1及び第2外部電極141、144と、上記第1及び第2外部電極141、144と離隔し、上記第3及び第4連結電極132、133と連結される第3及び第4外部電極142、143と、を含むことができる。
【0020】
この際、上記第1及び第2連結電極のうち少なくとも一部が上記本体の第1面または第2面に露出することができる。本明細書において、連結電極の「一部」が露出するとは、外部から連結電極を肉眼で確認できることを意味することができ、外部電極と接続されていない部分の面積または幅が0を超える構造を意味することができる。上記構造とは、連結電極の一部が露出し、残りの一部は外部電極と接続される構造を意味することができる。上記一部とは、長さまたは面積を基準に換算した値であることができ、長さを基準とする場合には、連結電極の直径に対する露出部位の長さの割合が0.1〜0.9の範囲内に属することを意味することができる。また、面積を基準とする場合には、連結電極の断面の面積に対する露出部位の面積の割合が1%〜99%の範囲内に属することを意味することができる。
【0021】
本体110は、誘電体層111と内部電極121、122が交互に積層されたものであることができる。上記本体110の具体的な形状に特に制限はないが、図示のように、本体110は、六面体状またはこれと類似した形状からなることができる。上記本体110は、焼成過程において、上記本体110に含まれているセラミック粉末の収縮により、完全な直線の六面体状ではないが、実質的に六面体状を有することができる。
【0022】
本体110は、厚さ方向(Z方向)に互いに対向する第1面及び第2面S1、S2、上記第1面及び第2面S1、S2と連結され、幅方向(Y方向)に互いに対向する第3面及び第4面S3、S4、上記第1面及び第2面S1、S2と連結され、且つ上記第3面及び第4面S3、S4と連結され、長さ方向(X方向)に互いに対向する第5面及び第6面S5、S6を有することができる。この際、上記第1面、第2面、第3面、及び第4面S1、S2、S3、S4のうちから選択された一面が実装面になることができる。
【0023】
本体110を形成する複数の誘電体層111は、焼成された状態であり、隣接する誘電体層間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0024】
本発明の一実施形態によると、上記誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量を得ることができる限り、特に制限されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料またはチタン酸ストロンチウム系材料などを用いることができる。上記チタン酸バリウム系材料は、BaTiO
3系セラミック粉末を含むことができ、上記セラミック粉末は、例えば、BaTiO
3にCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)などが一部固溶した(Ba
1−xCa
x)TiO
3、Ba(Ti
1−yCa
y)O
3、(Ba
1−xCa
x)(Ti
1−yZr
y)O
3またはBa(Ti
1−yZr
y)O
3などを挙げることができる。上記誘電体層111を形成する材料は、チタン酸バリウム(BaTiO
3)などの粉末に、本発明の目的に応じて、様々なセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などが添加されることができる。
【0025】
本体110の最下部の内部電極の下部及び最上部の内部電極の上部には、所定の厚さの第1及び第2カバー部112、113が形成されることができる。この際、第1及び第2カバー部112、113は、誘電体層111と同一の組成からなることができ、内部電極を含まない誘電体層を本体110の最上部の内部電極の上部及び最下部の内部電極の下部にそれぞれ少なくとも一層以上積層して形成されることができる。
【0026】
本発明の一例において、本体110の厚さは100μm以下であることができる。上記本体110の厚さは、第1面と第2面の間の垂直距離であることができ、下限は特に制限されるものではないが、例えば、5μm以上であってもよい。本体110の厚さが100μm以下になるよう製作することにより、基板内蔵用積層セラミックキャパシタ、及び/またはAP下端部にLSCタイプで実装することができるキャパシタに適用することができる。
【0027】
内部電極は、誘電体層を間に挟んで互いに対向するように交互に配置される第1及び第2内部電極121、122を含むことができる。この際、第1及び第2内部電極121、122はそれぞれ電極未形成領域121a、122aを含むことができる。上記電極未形成領域121a、122aとはそれぞれ、第1及び第2内部電極121、122が形成されない領域を意味し、第1及び第2内部電極121、122がそれぞれ異なる極性の外部電極にのみ連結されることができるようにする役割を果たすことができる。すなわち、第1及び第2連結電極131、134は、電極未形成領域121aを貫通して第2内部電極122と離隔し、第3及び第4連結電極132、133は、電極未形成領域122aを貫通して第1内部電極121と離隔する。
【0028】
第1及び第2内部電極121、122が第1〜第4連結電極131、132、133、134によって第1〜第4外部電極141、142、143、144とそれぞれ連結されるようにすることにより、誘電体層111を間に挟んで第1及び第2内部電極121、122が互いに重なる面積を最大化することができる。これにより、積層セラミックキャパシタ100のキャパシタ容量を大幅に増加させることができる。また、電流ループ(current loop)を減らすとともに、低ESLを実現することができる。
【0029】
図6a及び
図6bは第1内部電極321及び第2内部電極322の形状を示す断面図である。
図6a及び
図6bを参照すると、第1内部電極321及び第2内部電極322は互いに点対称をなす形状を有することができる。上記内部電極321、322が点対称をなすとは、内部電極321、322の電極未形成領域にも電極が存在することを想定し、仮想の線を引いたとき、内部電極321、322の中心点を基準に、第1内部電極321と第2内部電極322が対称をなすことを意味することができる。このように、第1内部電極321と第2内部電極322が点対称をなす形状を有することにより、相互インダクタンスの相殺効果が発生し、積層セラミックキャパシタの等価直列インダクタンス(ESL)を向上させることができる。
【0030】
本発明の一実施形態において、第1内部電極321及び第2内部電極322はT字状を有することができる。
図6a及び
図6bを参照すると、本発明の第1及び第2内部電極321、322は、長さ方向の長辺及び幅方向の短辺を有する形状を有することができることから、
図6a及び
図6bの形状はT字状を意味することができる。
【0031】
このように、内部電極321、322がT字状を有することにより、内部電極321、322の電極未形成領域321a、322aが生成されることができる。これにより、電極未形成領域321a、322aが内部電極321、322の外側に配置されるようにするとともに、上記電極未形成領域321a、322aに向かって連結電極331、332、333、334が貫通する構造を実現することができる。上記構造により、ビアホールが内部電極上に形成される構造に比べてキャパシタ容量を増加させることができる。
【0032】
一つの例において、内部電極321、322の電極未形成領域321a、322aは四角形状を有することができる。
図6a及び
図6bを参照すると、電極未形成領域321a、322aは、内部電極の中心部に向かって四角形状を有することが確認できる。
【0033】
他の例において、内部電極の電極未形成領域421a、422aはラウンド状を有することができる。
図7a及び
図7bを参照すると、電極未形成領域421a、422aは、内部電極の中心部に向かってラウンド状を有することが確認できる。
【0034】
上記では、内部電極の未配置領域が四角形状及びラウンド状を有する場合を例に挙げて説明されているが、これは一つの例示であるだけであって、本発明の内部電極パターンの形状がこれに制限されるものではなく、三角形状や多角形状などという様々な形も本発明の権利範囲に属すると言える。
【0035】
第1及び第2内部電極121、122は、ニッケル(Ni)を最も多く含有することができるが、これに制限されるものではなく、例えば、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうち一つ以上の物質を含む導電性ペーストを用いて形成されることができる。上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】
本発明の一実施形態において、第1及び第2連結電極のうち少なくとも一部は本体の第1面または第2面に露出するように配置されることができる。
図3は本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタの平面図である。
図3を参照すると、第1連結電極または第2連結電極のうち少なくとも一部が本体の第1面または第2面に露出することができる。
【0037】
上記実施形態に対する一変形例は、第1連結電極の一部及び第2連結電極の一部が本体の第1面または第2面に露出するように配置されることができる。この場合、
図3に示すように、本体の第1面S1における一側の外部電極と接する連結電極は、断面の一部が本体の一面に露出し、他側の外部電極と接する連結電極は、断面がすべて外部電極と接するように配置されることができる。また、上記変形例の場合、本体の第2面S2には、露出する連結電極が配置されなくてもよい。
【0038】
上記実施例に対する他の変形例は、上記第1連結電極または第2連結電極の一部が上記本体の第1面及び第2面に露出するように配置されることができる。この場合、第1連結電極及び第2連結電極のうちいずれか一つの連結電極が本体の第1面及び第2面にともに露出することができ、上記本体の第1面及び第2面にともに連結電極の一部が露出することができる。
【0039】
上記実施例に対するさらに他の変形例は、第1連結電極の一部及び第2連結電極の一部が本体の第1面及び第2面に露出するように配置されることができる。この場合、第1連結電極及び第2連結電極の一部は、上記本体の第1面及び第2面の両面に露出することができる。
【0040】
上述した実施例、変形例、及び
図3は、第2外部電極144を基準に露出する連結電極などを図示及び説明しているが、第1〜第4外部電極のうちいずれか一つ以上に対しても同様に適用されることができることは言うまでもない。
【0041】
一つの例において、連結電極の直径(D)に対する、第1連結電極または第2連結電極のうち露出する連結電極の一部の露出長さ(d1)の割合(d1/D)は、0.1〜0.9の範囲内であることができる。上記割合(d1/D)は、0.10以上、0.12以上、0.14以上、0.16以上、0.18以上、または0.20以上であってもよく、0.90以下、0.88以下、0.86以下、0.84以下、0.82以下、または0.80以下であってもよいが、これに制限されるものではない。連結電極の直径(D)に対する、第1連結電極または第2連結電極のうち露出する連結電極の一部の露出長さ(d1)の割合(d1/D)が上記範囲よりも小さい場合には、基板実装時にショートが発生する可能性があり、上記範囲よりも大きい場合には、連結電極と外部電極の間の連結性が不良になるおそれがある。
【0042】
本発明の他の実施形態において、第3連結電極の一部または第4連結電極の一部が本体の第1面または第2面に露出するように配置されることができる。
図5は本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタの平面図である。
図5を参照すると、第3連結電極または第4連結電極のうち少なくとも一部が本体の第1面または第2面に露出することができる。
【0043】
上記実施形態に対する一変形例は、第3連結電極の一部及び第4連結電極の一部が本体の第1面または第2面に露出するように配置されることができる。この場合、
図5に示すように、本体の第1面S1における一側の外部電極と接する連結電極は、断面の一部が本体の一面に露出し、他側の外部電極と接する連結電極は、断面がすべて外部電極と接するように配置されることができる。また、上記変形例の場合、本体の第2面S2には、露出する連結電極が配置されなくてもよい。
【0044】
上記実施例に対する他の変形例は、上記第3連結電極または第4連結電極の一部が上記本体の第1面及び第2面に露出するように配置されることができる。この場合、第3連結電極及び第4連結電極のいずれか一つの連結電極が本体の第1面及び第2面にともに露出することができ、上記本体の第1面及び第2面にともに連結電極の一部が露出することができる。
【0045】
上記実施例に対するさらに他の変形例は、第3連結電極の一部及び第4連結電極の一部が本体の第1面及び第2面に露出するように配置されることができる。この場合、第3連結電極及び第4連結電極の一部は、上記本体の第1面及び第2面の両面に露出することができる。
【0046】
一つの例において、連結電極の直径(D)に対する、第3連結電極または第4連結電極のうち露出する連結電極の一部の露出長さ(d3)の割合(d3/D)は、0.1〜0.9の範囲内であることができる。上記割合(d3/D)は、0.10以上、0.12以上、0.14以上、0.16以上、0.18以上、または0.20以上であってもよく、0.90以下、0.88以下、0.86以下、0.84以下、0.82以下、または0.80以下であってもよいが、これに制限されるものではない。連結電極の直径(D)に対する、第3連結電極または第4連結電極のうち露出する連結電極の一部の露出長さ(d3)の割合(d3/D)が上記範囲よりも小さい場合には、基板実装時にショートが発生する可能性があり、上記範囲よりも大きい場合には、連結電極と外部電極の間の連結性が不良になるおそれがある。
【0047】
本発明の一実施形態では、連結電極131、132、133、134は、ニッケル(Ni)を最も多く含有することができるが、これに制限されるものではなく、例えば、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうち一つ以上の物質を含む導電性ペーストを用いて形成されることができる。上記連結電極131、132、133、134を形成する方法は特に制限されず、例えば、誘電体層111、第1内部電極121及び第2内部電極122が積層された積層体を形成した後、レーザードリル(Laser Drill)や穿孔機(Mechanical Pin Puncher)などを用いて本体110を第3方向(Z方向)に貫通し、上述した導電性ペーストを充填することにより連結電極131、132、133、134を形成することができる。
【0048】
一つの例において、内部電極121、122及び連結電極131、132、133、134は同一の金属成分を含むことができる。上記同一の金属成分は、ニッケル(Ni)であることができるが、これに制限されるものではなく、例えば、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうち一つ以上であることができる。本発明による積層セラミックキャパシタの内部電極121、122及び連結電極131、132、133、134が同一の金属成分を含む場合には、焼成開始温度及び/または焼成収縮率を一致させることができるため、クラックやデラミネーションなどが発生することを防止することができる。
【0049】
本明細書において、連結電極131、132、133、134の形状は、ラウンド状に図示したが、四角形や三角形などの形状を有することができ、その形状は特に限定されない。また、連結電極131、132、133、134は、本体の幅方向(Y方向)を基準に、5〜65%を占めるように形成することができるが、これに制限されるものではない。
【0050】
本発明の一実施形態によると、第1〜第4外部電極141、142、143、144は、本体110の両面に配置されることができる。上記第1及び第2外部電極141、144は、本体110の第1面S1及び第2面S2にそれぞれ配置され、上述した第1連結電極131及び第2連結電極134によって電気的に連結されることができる。また、上記第3及び第4外部電極142、143は、上記第1及び第2外部電極141、144と離隔し、本体110の第1面S1及び第2面S2にそれぞれ配置されることができ、上述した第3連結電極132及び第4連結電極133によって電気的に連結されることができる。
【0051】
上記構造の積層セラミックキャパシタ100は、本体110の上面及び下面を連結する側面のマージン部を減少させることにより、第1及び第2内部電極121、122が形成される領域を増加させることで積層セラミックキャパシタ100のキャパシタ容量を大幅に向上させることができる。すなわち、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、側面に外部電極が配置されない電極構造を有し、内部電極が外部電極と本体を貫通する連結電極によって連結される構造を有するため、キャパシタ容量をさらに大幅に向上させることができる。
【0052】
一つの例において、内部電極121、122は、連結電極131、132、133、134と同一の金属成分を含むことができる。上記同一の金属成分は、ニッケル(Ni)であることができるが、これに制限されるものではなく、例えば、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうち一つ以上であることができる。本発明による積層セラミックキャパシタの内部電極121、122及び連結電極131、132、133、134が同一の金属成分を含む場合には、本体及び内部電極と同時焼成が可能となるという利点があり、焼成開始温度及び/または焼成収縮率を一致させることができるため、クラックやデラミネーションなどが発生することを防止することができる。
【0053】
図8及び
図9は本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタを示す斜視図である。以下、
図8及び
図9を参照して、第1外部電極541、641を基準に外部電極の構造について説明するが、これは第2〜第4外部電極に同一に適用されることができる。
【0054】
図8を参照すると、第1外部電極541は、第1焼成電極541a上に順に積層される第1及び第2めっき層541b、541cを含むことができる。上記第1焼成電極541aは、上述したニッケル(Ni)を含む導電性ペーストを焼成して形成された焼成電極であることができる。上記第1焼成電極541aのように、外部電極を焼成電極で形成する場合には、本体及び内部電極との同時焼成が可能となるという利点があり、本体と外部電極の間の固着強度をさらに向上させることができる。
【0055】
本発明の一実施形態による第1めっき層541bは、スズを含むめっき層であることができる。一般に、ニッケルなどを含む焼成電極の場合には、焼成過程で表面に酸化層が形成されるため、めっき層を形成することが難しく、形成されためっき層が容易に剥離するなどの問題点がある。本実施形態による積層セラミックキャパシタは、ニッケルを含む焼成電極541a上にめっき特性に優れたスズを含む第1めっき層541bを配置することにより、均一なめっき層を形成することができる。
【0056】
この際、第2めっき層541cは、ニッケルを含むめっき層であることができる。スズを含む第1めっき層541b上にニッケルを含む第2めっき層541cを適用することにより、優れた電気伝導度を維持しながらもめっき層の強度を向上させることができる。
【0057】
一つの例において、本発明による積層セラミックキャパシタは、第2めっき層641c上にスズまたは銅を含む第3めっき層641dをさらに含むことができる。
図9を参照すると、第2めっき層641c上に第3めっき層641dが積層されて配置されることができる。上記第3めっき層641dが銅またはスズを含むことにより、導電性、めっき密着性、及びはんだ付け性に優れた外部電極を形成することができる。
【0058】
本発明の一実施形態によると、本発明の第1〜第4外部電極141、142、143、144は、厚さが1μm〜30μmの範囲内であることができる。上記第1〜第4外部電極141、142、143、144の厚さとは、上述した焼成電極、第1めっき層〜第3めっき層が積層された全厚さを意味することができ、本体から外部電極の表面に対する垂直距離を意味することができる。外部電極の厚さを上記範囲に調整することにより、表面実装用または基板内蔵用としての使用時に多くのスペースを占有せず、優れた実装性を有することができる。
【0059】
以下、本発明による積層セラミックキャパシタの製造方法を説明する。かかる製造方法の説明により、上述の積層セラミックキャパシタの構造はさらに明確になる。
【0060】
先ず、誘電体層からなるセラミックグリーンシートの一面に所定の厚さで導電性金属を含むペーストを印刷したシートを積層することで、誘電体層、及び上記誘電体層を間に挟んで配置される第1及び第2内部電極を含む本体を設ける。本体の上下部には、内部電極が含まれない誘電体層を積層することにより、第1カバー部及び第2カバー部を形成することができる。
【0061】
上記カバー部を形成した後、レーザードリル(Laser Drill)や穿孔機(Mechanical Pin Puncher)などを用いて本体にビアHを形成する。その後、ビアHに導電性ペーストを塗布するか、又はめっきなどの方法を用いて導電性物質を満たすことで、第1及び第2連結電極を形成する。
【0062】
その後、本体の一面に、第1及び第2連結電極と連結される第1〜第4外部電極を形成する。
【0063】
具体的には、第1〜第4外部電極を形成する段階は、上記本体上にニッケルを含む第1〜第4焼成電極を形成する段階と、上記第1〜第4焼成電極層上にそれぞれ第1めっき層を形成する段階と、上記第1めっき層上にそれぞれ第2めっき層を形成する段階と、上記第2めっき層上にそれぞれ第3めっき層を形成する段階と、を含んで行われる。
【0064】
焼成電極は、ニッケルを含む導電性ペーストを塗布し、これを焼成して形成することができる。第1めっき層は、スズを含み、電気的または化学的めっき法によって形成することができる。第2めっき層は、ニッケルを含み、電気的または化学的めっき法によって形成することができる。また、第3めっき層は、銅またはスズを含み、電気的または化学的めっき法によって形成することができる。
【0065】
焼成電極層を形成した後、仮焼及び焼成を行い、上記第1めっき層〜第3めっき層を形成して、
図1及び
図4に示された積層セラミックキャパシタを完成する。
【0066】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。