【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示会名:第86回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2018、開催日:平成30年9月4日〜7日
【解決手段】内折部を有する底部と、開口12を形成する一対の上縁2と、底部から上縁まで接合された一対の封止側部と、底部及び上縁及び一対の封止側部により包囲された袋本体と、袋本体から上縁を介して外側に折り畳まれた一対の折返片とを有する不織布袋10を備える。折返片は、上縁と略平行に一対の封止側部間に形成された切断線と、切断線と上縁との間に設けられた近位帯と、切断線に対し近位帯と反対側に、近位帯に対し分離可能に結合された遠位帯とを備え、遠位帯は、切断線に沿って近位帯から分離されたとき一対の封止側部との結合状態を維持する一対の遠位帯端部17aを備え、遠位帯は、切断線に沿って近位帯から分離されたとき、袋本体から離間する把持部7を一対の遠位帯端部間に形成する。
内折部を有する底部と、開口を形成する一対の上縁と、底部から上縁まで延在する一対の封止側部と、底部及び上縁及び一対の封止側部により包囲された袋本体と、袋本体から上縁を介して外側に折り畳まれた一対の折返片とを有する不織布袋を備え、
不織布袋は、サーマルボンド法による目付17〜45g/m2の不織布シートから形成され、
不織布シートの繊維は、繊度が1〜5dtexであって、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン複合繊維を少なくとも含み、
不織布袋の封止側部の長さは、底部の長さの0.3〜1倍であり、
折返片は、上縁と略平行に一対の封止側部間に形成された切断線と、切断線と上縁との間に設けられた近位帯と、切断線に対し近位帯と反対側に、近位帯に対し分離可能に結合された遠位帯とを備え、
遠位帯は、切断線に沿って近位帯から分離されたとき、一対の封止側部との結合状態を維持する一対の遠位帯端部と、一対の遠位帯端部間に、袋本体から離間して形成される把持部とを備えることを特徴とする調理用不織布袋。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明による調理用不織布袋及びその製法の実施の形態を
図1〜
図11について説明する。
図1は、折畳み状態の本実施の形態による不織布袋(調理用不織布袋)(10)の正面図を示し、
図2は、
図1のI−I線の断面図を示す。不織布袋(10)は、内折部(1a)を有する底部(1)と、開放端部としての開口(12)を形成する一対の上縁(2)と、底部(1)から上縁(2)まで延在して一対の不織布シート(4)を部分的に接合する一対の封止側部(3)とを備える。不織布袋(10)は、底部(1)及び上縁(2)及び一対の封止側部(3)により包囲されたシート状の袋本体(9)と、袋本体(9)から上縁(2)を介し上縁(2)を折り目として外側に折り畳まれた一対の折返片(6)とを備える。不織布袋(10)は、
図2の通り、袋本体(9)と折返片(6)とが当接して上縁(2)近傍で二重構造を形成する。
【0019】
ガゼット又はマチと称される
図2の内折部(1a)は、その折込み高さ(ガゼット幅)(E)が10〜70mm、好ましくは20〜60mmである。ガゼット幅(E)が大きければ、不織布袋(10)展開時に、大面積の底部(1)面積を形成でき、不織布袋(10)は、
図6の通り液体(22)を含む鍋(21)内に配置しても高自立安定性を維持できる。一対の上縁(2)は、袋本体(9)と折返片(6)とを接続しかつ袋本体(9)から折返片(6)を約180°外側に折り畳む折り目となり、
図1の一対の封止側部(3)の上端間に一方の上縁(2a)と他方の上縁(2b)とを備える。本実施の形態では、底部(1)から一方の上縁(2a)及び他方の上縁(2b)までの高さが
図2の通り略等しい。
【0020】
図1の不織布袋(10)の上端−下端間の長さ、即ち封止側部(3)の長さ(B)は、一対の封止側部(3)間の長さ、即ち底部(1)の長さ(A)の0.3〜1倍である。底部(1)の長さに対する封止側部(3)の長さ(B/A)が0.3倍未満であると、底部(1)面積に比較して不織布袋(10)の背丈が小さく自立安定性は増すが、不織布袋(10)が浅く、鍋(21)内で使用するとき食材量及び鍋の液(22)量を減らす必要があるか又は本発明の不織布袋(10)として成立しない。B/Aが1倍を超えると、自立機能が低下し不織布袋(10)が倒れる。封止側部(3)の長さ(B)が底部(1)の長さ(A)の0.45〜0.73倍が特に好ましい。
【0021】
矩形シート状の袋本体(9)は、展開時に一対の袋本体(9)間に、開口(12)を有する空洞(23)(
図6)を画定し、空洞(23)に食材又は飲料材が配置される。不織布袋(10)は、後述するサーマルボンド法により、目付17〜45g/m
2の不織布シート(4)から形成される。目付を17g/m
2未満とすると、不織布シート(4)が薄く強度が低下し自立が困難である。45g/m
2を超えると、強度が高く自立性が向上するが、透液性が低下し、大量に収容した食材の中央まで湯又は冷水が十分に浸透しない。また、最終的に廃棄する不織布袋(10)として過剰設計である。最も好ましくは、目付18〜30g/m
2である。
【0022】
不織布シート(4)の繊維は、繊度が1〜5dtexである。繊度が1dtex未満であると、繊維間が過密になり水及び湯切り性が低下する。5dtexを超えると、繊維が太く食材が抜けるおそれがありかつ強度が低下する。最も好ましくは繊度が1.3〜2.2dtexである。不織布シート(4)を形成する繊維として熱接着性繊維が使用される。熱接着性繊維は、芯鞘型又は偏芯サイドバイサイド型の複合繊維を使用でき、本実施の形態では、芯鞘型の熱接着性繊維を用いる。芯又は繊維内層部は、加熱接着処理温度で変化しない樹脂繊維が好ましく、鞘又は繊維外周部は、芯より低融点の樹脂繊維が好ましい。複合繊維(芯/鞘)は、例えば、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエステル/ポリエチレン、又はポリエステル/ポリプロピレンを含み、本発明の作用効果を阻害しない範囲で変性されていてもよい。本実施の形態では、比重が1以上のポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(PET/PE)複合繊維を少なくとも含むことが好ましい。ポリプロピレン/ポリエチレン(PP/PE)は、起立性が良好であるが、比重が1未満で湯水に浮くため、鍋内での自立使用には不向きである。
【0023】
本発明の不織布シート(4)には、上記の熱接着性繊維と共に、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ビニロン等の合成繊維、SWP等のフィブリル状繊維、パルプ、コットン、麻等の天然繊維等の他の繊維を含んでもよい。この場合、不織布シート(4)の熱接着性繊維の割合は30〜100重量%が好ましく、更に好ましくは70〜100重量%である。30重量%未満では上記他の繊維の脱落する可能性があり湿潤強度も低く実用上問題が生じる。強度が必要でかつ親水性のある他の繊維を含む必要が無い場合、熱接着性繊維及び非親水性繊維を含むことが好ましい。本実施の形態の不織布シート(4)では、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(PET/PE)複合繊維とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維との組み合わせが特に好ましい。
【0024】
図1の折返片(6)は、上縁(2)に略平行に一対の封止側部(3)間に形成された切断線(ミシン目、間欠スリット)(5)と、切断線(5)と上縁(2)との間に設けられた近位帯(16)と、切断線(5)に対し近位帯(16)と反対側に設けられ、近位帯(16)に対し切断線(5)に沿って分離可能に結合された遠位帯(17)とを備える。切断線(5)は、不織布袋(10)の両端に形成された一対の封止側部(3)間を
図1の通り接続するように、折返片(6)に設けられる。袋本体(9)と折返片(6)とは、
図2の通り、隣接し面接触して重畳し、折返片(6)の切断線(5)は、折返片(6)を貫通するが袋本体(9)を貫通しないカット部(スリット、細長孔)(5a)と、カット部(5a)間を切断線(5)に沿って連結する非カット部(5b)とを備える。即ち、袋本体(9)はカット部を設けない。カット部(5a)と非カット部(5b)とが切断線(5)上に交互に形成される。カット部(5a)の長さと非カット部(5b)の長さとの比は3〜100:1である。カット部(5a)の長さが非カット部(5b)の長さの3倍未満であると、非カット部(5b)の割合が高く切断線(5)上を直線的に切断できず、100倍を超えると、非カット部(5b)の割合が小さく、弱い外力で切断するため、使用前に近位帯(16)と遠位帯(17)とが分離するおそれがある。尚、前記比は、目付、組成、強度等により適宜調整できる。
【0025】
遠位帯(17)は、切断線(5)に沿って近位帯(16)から分離したとき一対の封止側部(3)に結合した状態を維持する一対の遠位帯端部(17a)を備える。即ち、遠位帯(17)の中央が切断線(5)に沿って切り離されても、その両端の一対の遠位帯端部(17a)は、封止側部(3)に結合して離間しない(
図3(a))。遠位帯(17)は、近位帯(16)から分離すると、面接触していた袋本体(9)から離間して、把持部(7)を遠位帯端部(17a)間に形成するように構成される。即ち、本発明では、遠位帯(17)を分離して把持部(7)が不織布袋(10)の取っ手を形成する。把持部(7)は、手で直接又は保持部材(13)により保持できる。保持部材(13)は、例えば、お玉、杓文字、トング、菜箸、箸、スプーン、フォーク、パスタフォーク、柄杓、ヘラ等の台所用具、専用の細長部材等、把持部(7)を係止又は保持できれば特に限定されない。
【0026】
図3(a)、
図4(a)及び
図5(a)は、本実施の形態の不織布袋(10)の把持部(7)を保持部材(13)で吊り上げ保持した状態の正面図、平面図及び部分拡大断面図を各々示す。本発明の展開した不織布袋(10)では、
図4(a)より、上縁(2)の開口(12)が略六角形に大きく開き、内部に食材を挿入し易いことが分かる。これは、
図5(a)の通り、折返片(6)のみに切断線(5)のカット部(5a)を設けることに起因する。即ち、折返片(6)のみのカット部(5a)は、袋本体(9)と近位帯(16)とが分離せず二重構造を形成し、比較的薄手の不織布シート(4)から形成された不織布袋(10)でも上縁(2)形状を開口状態で維持できるためである。この場合、鍋(21)内で液体(22)が流動しても、
図6のように上縁(2)形状が開口状態から変動せず調理し易い。
【0027】
他方、
図3(b)、
図4(b)及び
図5(b)は、折返片と共に袋本体(9’)に切断線のカット部(5a’)を貫通させた不織布袋(10’)を保持部材(13)で保持した状態の正面図、平面図及び部分拡大断面図を各々示す。
図4(b)では、開口(12’)が完全に開かない状態を示す。これは、
図3(b)及び
図5(b)より、遠位帯(17’)がその端部(17a’)以外、接続状態に無く、遠位帯(17’)と袋本体(9’)とが二重構造を形成しないことに起因する。展開した不織布袋(10’)を鍋(21)内に配置すれば、
図4(b)の通り、特に液体の流動により開口(12’)が閉じ、食材の挿入及び撹拌が困難となる。加えて、
図5(b)の通り、不要な遠位帯(17’)が液中を遊動して調理の邪魔になる。
【0028】
図7(a)及び(b)は、不織布袋(10)の封止側部(3)を示す拡大平面図及び拡大断面図である。封止側部(3)は、一対の不織布シート(4)が高圧着力で接合された強圧着部(3a)と、強圧着部(3a)に隣接して強圧着部(3a)よりも低圧着力で一対の不織布シート(4)が接合された低圧着部(3b)とを備える。強圧着部(3a)は、遠位帯端部(17a)の少なくとも一部に結合する強圧着結合端(53)を有し、低圧着部(3b)は、強圧着結合端(53)以外の部分で遠位帯端部(17a)に結合する低圧着結合端を有し、封止側部(3)は、強圧着結合端(53)及び低圧着結合端を介して遠位帯端部(17a)に結合される。
図7の実施の形態では、遠位帯(17)の長手方向と略平行に細長く直線的な略長方形状に構成される。強圧着部(3a)は、直線状、曲線状、細長状、長円状、楕円状又は長方形状を含むが限定されず、高引張強度を維持する限り如何なる形状でもよい。
【0029】
図7(a)は、不織布袋(10)内部の食材に含まれる液体を除去するため、強い力により手で絞り又は一対の封止側部(3)を両手で引き合ったとき、一方の封止側部(3)に加わる力の方向を矢印Xによりを示す。封止側部(3)は、遠位帯(17)長手方向と略平行に長い強圧着部(3a)を有するため、X方向に強い力が働いても不織布袋(10)は破断しない。
【0030】
図8は、
図6の不織布袋(10)を、把持部(7)を係止して保持部材(13)により鍋(21)から引き上げたとき、封止側部(3)に加わる引張力の方向を矢印X’により示す。食材及び含浸する液体が高重量のとき、遠位帯(17)長手方向(X’方向)に強い引張力を受けるが、本実施の形態の不織布袋(10)では、遠位帯(17)長手方向と略平行に長い強圧着部(3a)が形成され複数有するため、封止側部(3)が高強度を保ち遠位帯(17)長手方向に過剰延伸せず、また、把持部(7)及び封止側部(3)が破断しない。強圧着結合端(53)を介して封止側部(3)が遠位帯(17)に結合するため、引張力(X’)に対する本発明の高い引張強度特性が得られる。これにより、不織布袋(10)の食材を安全に回収でき、また、食材及び液体を大量に含有しても切断しないため、不織布袋(10)内の液体を十分に除去できる。
【0031】
図9(a)及び(b)は、本実施の形態による不織布袋(10)の第1の閉塞状態及び第2の閉塞状態を各々示す部分断面図である。
図1及び
図2より、一対の上縁(2)は、一対の封止側部(3)間に一方の上縁(2a)と他方の上縁(2b)とを備えて開口(12)を形成し、一対の折返片(6)は、一方の上縁(2a)に接続された一方の折返片(6a)と、他方の上縁(2b)に接続された他方の折返片(6b)とを備える。一方の折返片(6a)は、一方の近位帯(16a)と、一方の遠位帯(17a)とを備え、他方の折返片(6b)は、他方の近位帯(16b)と、他方の遠位帯(17b)とを備える。これにより、
図9(a)の矢印F方向に、一方の折返片(6a)を折り戻すと、一方の折返片(6a)は、他方の折返片(6b)の少なくとも一部と他方の上縁(2b)とを被覆して第1の閉塞状態を形成できる。即ち、
図9(a)に示す第1の閉塞状態は、把持部(7)を使用せずに開口(12)を閉塞する状態である。
【0032】
図9(b)の矢印J方向に、一方の近位帯(16a)を折り戻すと、一方の近位帯(16a)は、他方の近位帯(16b)の少なくとも一部と他方の上縁(2b)とを被覆して第2の閉塞状態を形成できる。
図9(b)の第2の閉塞状態は、一方及び他方の近位帯(16a,16b)から一方及び他方の遠位帯(17a,17b)を切断線(5)で切り離して矢印G方向に持ち上げ、形成された一対の把持部(7)を使用しながら開口(12)を閉塞する状態である。本実施の形態による不織布袋(10)は、袋本体(9)に切断線を設けず折返片(6)にのみ切断線(5)を設け、一方の折返片(6a)は一方の近位帯(16a)及び遠位帯(17a)を備え、他方の折返片(6b)は他方の近位帯(16b)及び遠位帯(17b)を備える。このため、把持部(7)不使用時のみならず、一方及び他方の遠位帯(17a,17b)を一方及び他方の近位帯(16a)から分離した把持部(7)使用時にも、一方の近位帯(16a)により、他方の近位帯(16b)の少なくとも一部を覆い、第2の閉塞状態を形成できる。従って、不織布袋(10)は、把持部(7)が保持されながら開口(12)を閉鎖して、内部の食材が外部へ流出することを防ぎ、把持部(7)使用時の利便性を向上する。調理者は、第1の閉塞状態と第2の閉塞状態とを用途に応じて選択できる。
【0033】
図1に示す底部(1)の長さ(A)と折返片(6)の近位帯(16)の幅(C)との比を5〜15:1とする。底部(1)の長さ(A)が折返片(6)の近位帯(16)の幅(C)の5倍未満であると、底部(1)の長さ(A)が短いため、一方の近位帯(16a)により、他方の近位帯(16b)を十分に覆うことができるが、近位帯(16)の面積が大きく過剰設計となる。底部(1)の長さ(A)が折返片(6)の近位帯(16)の幅(C)の15倍を超えると、開口(12)が大きく、幅(C)が短い一方の近位帯(16a)では、開口(12)を十分に被覆できず、第2の閉塞状態(
図9(b))を維持できない。
【0034】
図1に示す折返片(6)の近位帯(16)の幅(C)と遠位帯(17)の幅(D)との比を1:0.5〜2とする。遠位帯(17)の幅(D)が近位帯(16)の幅(C)に対し0.5倍未満であると、遠位帯(17)の幅(D)小さく、遠位帯端部(17a)と封止側部(3)との結合部分が小さく、把持部(7)を引き上げたとき、遠位帯(17)が封止側部(3)から外れる危険がある。遠位帯(17)の幅(D)が近位帯(16)の幅(C)に対し2倍を超えると、遠位帯端部(17a)と封止側部(3)との結合部分が強固になる反面、近位帯(16)の幅(C)が過度に小さくなり、第2の閉塞状態による開口(12)の被覆が不十分となり、内部の食材、飲料材が流出する。
【0035】
本発明による調理用不織布袋(10)の製法の実施の形態を以下説明する。
不織布袋(10)の製法の本実施の形態では、サーマルボンド法により不織布シート(4)を形成する不織布シート製造工程と、不織布シート(4)から不織布袋(10)を加工する不織布袋製造工程とを主に含む。不織布シート製造工程では、最初に、解繊された比較的短い繊維(ステーブル・ファイバ)を噴出装置から下部に設置されたネット上に堆積させる。本実施の形態では、繊度が1〜5dtex、繊維長が32〜64mmの繊維を使用する。具体的には、熱接着性繊維としてポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(PET/PE)複合繊維と他の繊維としてポリエチレンテレフタレート(PET)繊維とを組み合わせた繊維を使用する。繊維長は、カーディング方式に使用される一般的な長さ32〜64mmであれば、不織布シート(4)の物性に大きく影響しない。好ましくは38〜44mmである。例えばエアレイド法に使用される繊維長3〜12mmは、不織布の強度が劣り好ましくない。次に、堆積した繊維をカード機で機械的にくし削りながら一定量一定方向に送り出し(カーディング方式)ウェブを形成する。その後、サーマルボンド法の熱溶融段階では、ウェブの繊維を熱ロールで熱プレスするか、又は熱風で繊維同士を接着させる(エアスルー方式)。本実施の形態では、熱ロールにより複合繊維の低融点のポリエチレンを溶融させ繊維間を熱プレスしシート化することにより、目付17〜45g/m
2の連続する不織布シート(4)が得られる。本発明に使用する不織布シート(4)は、高強度かつ低平均動摩擦係数であって、シート起立性を有し、熱プレスしたシートが好適である。
【0036】
図10を参照して本発明の実施の形態による不織布袋製造工程を説明する。第1段階では、連続する不織布シート(4)を加工装置(図示せず)に固定し、不織布シート(4)の長さ方向、即ち送り方向(矢印M)に搬送させながら又は一旦停止させて、連続する不織布シート(4)の両端に送り方向(M)と略平行な切断線(ミシン目)(5)を
図10(a)の通り形成する。本実施の形態では、封止端部(3)の形成予定箇所(43)を一定間隔開けて切断線(5)を形成するが、形成予定箇所(43)を設けずに連続して切断線(5)を形成してもよい。切断線(5)を連続形成しても、後述の熱圧着により接合部(33)では切断線(5)のカット部(5a)が埋まり、完成品の封止端部(3)の破断は生じない。本発明では、不織布袋(10)の袋本体(9)に切断線を設けないため(
図2)、折返片(6)を袋本体(9)に重ねる(
図10(c))前に切断線(5)のカット部(5a)を穿孔形成する。
【0037】
第2段階では、不織布シート(4)の一対の切断線(5)間の中央線(25)付近に底部(1)の内折部(ガゼット)を形成しながら、K方向に不織布シート(4)をその幅方向両端を合わせるように半分に折り畳み、一対の切断線(5)の位置が略整合して、不織布シート(4)の開放端部(26)を形成する(
図10(b))。前記第1段階と第2段階の順序を前後逆にして、開放端部(26)を形成した後、二重構造の不織布シート(4)を貫通する切断線(5)を開放端部(26)に形成してもよい。
【0038】
第3段階では、切断線(5)が形成された不織布シート(4)の一対の開放端部(26)を、切断線(5)と略平行に折り目を付けて外側(矢印N方向)に折り畳み、切断線(5)を有する折返片(6)と、折返片(6)と袋本体(9)とを接続する上縁(2)とを形成する(
図10(c))。
【0039】
第4段階では、折返片(6)を形成した後、封止端部(3)の形成予定箇所(43)に、不織布シート(4)の幅方向に長い接合部(33)を一定間隔離間させて複数形成する(
図10(d))。底部(1)から上縁(2)に至る接合部(33)は、ローラによる熱圧着により、送り方向(M)に一定間隔離間して複数形成されるため、袋本体(9)を有する袋状物が接合部(33)間に連続して形成される。最後に、接合部(33)を略二等分するように不織布シート(4)の幅方向と略平行に接合部(33)を切断する。即ち、送り方向(M)と略直角方向に接合部(33)をP−P線に沿って切断することにより、袋状物を順次分離して、複数の本発明による不織布袋(10)を連続して製造することができる。
【0040】
前記実施の形態では、底部(1)から一方及び他方の上縁(2a,2b)までの高さがほぼ同一の不織布袋(10)を示すが、
図11に示す他の実施の形態は、底部(1)から一方及び他方の上縁(32a,32b)の高さが異なる不織布袋(30)を示す。即ち、一対の上縁(32)は、一対の封止側部(3)間に一方の上縁(32a)と他方の上縁(32b)とを備え、底部(1)から一方の上縁(32a)と他方の上縁(32b)との高さの差(H1−H2)が1〜10mmである。高さの差(H1−H2)により、使用の際に使用者が開口(12)を展開し易い。特に静電気又は水分により、一方の上縁(32a)と他方の上縁(32b)とが密着した状態でも容易に両者を剥離開口できる。また、高位置(H1)の一方の上縁(32a)に接続された一方の折返片又は一方の近位帯により、低位置(H2)の他方の上縁(32b)に接続された他方の折返片又は他方の近位帯を被覆すれば、
図9(a)及び(b)同様に、第1及び第2の閉塞状態の形成が容易である。
図11の不織布袋(30)は、蓋を被せた状態が安定維持した崩れ難い閉塞状態を形成する。その他の点では、不織布袋(30)は、前記不織布袋(10)と同様の作用効果が得られる。
【0041】
折返片(6)は、カット部(5a)近傍から対向する袋本体(9)の方向に延びる突出繊維(図示せず)を備えてもよい。突出繊維は、カット部(5a)の穿孔と同時にカット部(5a)に沿って形成され、折返片(6)と袋本体(9)との間に空間を画定するため、折返片(6)と袋本体(9)とが付着し難く、特に、使用前又は使用中、液体又は静電気による付着が発生しても、折返片(6)を袋本体(9)から容易に剥離でき、折返片(6)の遠位帯(17)を引き上げて把持部(7)を確実に保持できる。また、一方の折返片(6)及び一方の近位帯(16a)を容易に折り戻して、
図9(a)及び(b)同様に第1及び第2の閉塞状態を形成できる。
【0042】
本発明による不織布袋(10,30)を種々の用途に使用できる。例えば、1)レタス、キャベツ、玉葱等の野菜、ヨーグルト、冷奴等の食材を、自立する不織布袋(10,30)に収容して水切りをする。2)茹でたほうれん草、小松菜等を収容して絞り、水分を除去してお浸しを作る。3)パスタ、蕎麦、うどん、ソーメン、とうもろこし、ブロッコリ、生なめたけ、エノキダケ等の食材を直接鍋に入れ、茹で上げた後、自立する不織布袋(10,30)に移し替え食材を湯切りする。4)鍋で自立する不織布袋(10,30)に食材を入れて茹でた後、把持部(7)を箸等の保持部材(13)で切断線(5)に挿入し持ち上げて湯切りをする。5)茶葉、麦茶葉、コーヒー豆等の飲料材を漉しフィルタとして使用する。6)茶葉を入れ、開口(12)を閉じてお茶パックとして使用する。7)薬草を煎じる。8)鰹節、出汁等を入れ、開口(12)を閉じて出汁袋として使用する。9)焼売、餃子等の蒸しシートに使用する。10)調理使用後すぐに廃棄せず、水切り塵芥袋として使用する。しかし、これらに限定されない。
【0043】
本発明による不織布袋(10,30)の実施例を比較例と対比しながら説明する。
【0044】
[1]本発明による不織布袋(10,30)に使用する不織布シート(4)の製造(実施例1〜3)
<実施例1>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度2.2dt、長さ44mmの複合繊維(熱接着性繊維)80重量%と、繊度1.3dt、長さ38mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維20重量%とを含み、熱プレスした目付24g/m
2の不織布シート(4)をサーマルボンド法により製造した(実施例1)。
<実施例2>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度2.2dt、長さ44mmの複合繊維80重量%と、繊度1.3dt、長さ38mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維20重量%とを含み、熱プレスした目付18g/m
2の不織布シート(4)をサーマルボンド法により製造した(実施例2)。
<実施例3>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度2.2dt、長さ44mmの複合繊維80重量%と、繊度1.3dt、長さ38mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維20重量%とを含み、熱プレスした目付30g/m
2の不織布シート(4)をサーマルボンド法により製造した(実施例3)。
【0045】
[2]シートの製造及び準備(比較例1〜12)
<比較例1>
繊度3.3dt、長さ51mmのレーヨン繊維60重量%と、ポリプロピレンの芯及びポリエチレンの鞘(PP/PE)を有する繊度2.2dt、長さ51mmの複合繊維(熱接着性繊維)40重量%とを含み、熱プレスした目付21g/m
2の不織布シートをサーマルボンド法により製造した(比較例1)。
<比較例2>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度11dt、長さ51mmの複合繊維70重量%と、繊度17dt、長さ51mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維30重量%とを含み、熱プレスした目付21g/m
2の不織布シートをサーマルボンド法により製造した(比較例2)。
<比較例3>
ポリエチレン(PE)製ワリフ(登録商標)36gと、ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度4.4dt、長さ51mmの複合繊維8gとを含み、熱プレスした目付44g/m
2の不織布シートをサーマルボンド法により製造した(比較例3)。
<比較例4>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度4.4dt、長さ51mmの複合繊維70重量%と、繊度3.3dt、長さ51mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維30重量%とを含み、熱プレスした目付16g/m
2の不織布シートをサーマルボンド法により製造した(比較例4)。
<比較例5>
ポリプロピレンの芯及びポリエチレンの鞘(PP/PE)を有する繊度3.3dt、長さ51mmの複合繊維70重量%と、繊度3.3dt、長さ51mmのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維30重量%とを含み、熱プレスした目付47g/m
2の不織布シートをサーマルボンド法により製造した(比較例5)。
<比較例6>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度2.2dt、長さ51mmの複合繊維100重量%から成り、熱プレスしない目付21g/m
2の不織布シートをサーマルボンド法により製造した(比較例6)。
<比較例7>
繊度1.7dt、長さ40mmのレーヨン繊維100重量%から成り、熱プレスしない目付25g/m
2の不織布シートをスパンレース法により製造した(比較例7)。
<実施例8>
ポリプロピレンの芯及びポリエチレンの鞘(PP/PE)を有する繊度1.7dt、長さ3mmの複合繊維45重量%と、ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度1.7dt、長さ3mmの複合繊維20重量%と、パルプ35重量%とを含み、熱プレスした目付25g/m
2の不織布シートをエアレイド法により製造した(比較例8)。
<比較例9>
目付20g/m
2のポリエチレン(PE)製穴あきフィルムを準備した(比較例9)。
<比較例10>
ポリプロピレン(PP)100重量%から成る目付25g/m
2のスパンボンド不織布シートを準備した(比較例10)。
<比較例11>
ポリプロピレンの芯及びポリエチレンの鞘(PP/PE)を有する繊度2.2dt、長さ51mmの複合繊維80重量%と、繊度2.2dt、長さ51mmのポリプロピレン(PP)繊維20重量%とを含み、熱プレスした目付24g/m
2の不織布シート(4)をサーマルボンド法により製造した(比較例11)。
<比較例12>
ポリエチレンテレフタレートの芯及びポリエチレンの鞘(PET/PE)を有する繊度1.7dt、長さ3mmの複合繊維100重量%から成り、熱プレスした目付25g/m
2の不織布シートをエアレイド法により製造した(比較例12)。
【0046】
[3]袋自立性試験に使用する本発明による不織布袋(10)の製造(実施例イ〜ハ)
<実施例イ>
前記実施例1の不織布シート(4)を使用して、封止側部(3)の長さ(B)が128mm、底部(1)の長さ(A)が285mmの不織布袋(10)(B/A=0.45)を製造した(実施例イ)。
<実施例ロ>
前記実施例1の不織布シート(4)を使用して、封止側部(3)の長さ(B)が158mm、底部(1)の長さ(A)が272mmの不織布袋(10)(B/A=0.58)を製造した(実施例ロ)。
<実施例ハ>
前記実施例1の不織布シート(4)を使用して、封止側部(3)の長さ(B)が190mm、底部(1)の長さ(A)が260mmの不織布袋(10)(B/A=0.73)を製造した(実施例ハ)。
[4]袋自立性試験に使用する不織布袋の製造(比較例イ)
<比較例イ>
前記実施例1の不織布シート(4)を使用して、封止側部(3)の長さ(B)が265mm、底部(1)の長さ(A)が245mmの不織布袋(B/A=1.08)を製造した(比較例イ)。
【0047】
[5]試験方法
実施例1〜3及び比較例1〜12について下記[5−1]〜[5−6]を試験した。実施例イ〜ハ及び比較例イについて下記[5−7]を試験した。
[5−1]引張強度試験
25×150mm試料について、チャック間100mm、引張速度300mm/分により、JIS L1913に従い引張強度を測定した。
[5−2]剛軟度試験
25×150mm試料について、カンチレバー法により、JIS L1913に従い剛軟度を測定した。
[5−3]シート起立性試験
250×50mm試料について、短辺を10mm重ねてホッチキスで止め、水に濡らした後のシート起立性を官能評価した。
[5−4]沈降性試験
50mm角試料について、1Lビーカーに500mlの水を入れ、浮かべて水没させて底に着く時間を測定した。
[5−5]水切れ性試験
漏斗に直径47mm円形試料を5枚重ね、水200mlを注ぎ完全に濾過する時間を測定した。
[5−6]平均動摩擦係数試験
摩擦感テスタ(カトーテック株式会社製、機種:KES-SE)にて、摩擦子取付け用アーム+分銅の重量を50gに設定し、摩擦子は10mm角ピアノワイヤセンサを使用し、端子速度1mm/秒より、100×100mm試料の平均動摩擦係数を測定した。
[5−7]袋自立性試験
不織布袋を展開して自立するか否か目視で確認した。
【0048】
[6]試験結果及び考察
各実施例及び比較例の組成並びに試験結果を表1〜表3に示し以下考察する。表中の繊度単位「dt」は全て「dtex」を意味する。
【0051】
[6−1]引張強度
表1より、本発明による実施例1〜3は、測定4項目、即ち乾燥縦方向(dryMD)、乾燥横方向(dryCD)、湿潤縦方向(wetMD)及び湿潤横方向(wetCD)全て、0.9kgf/25mm以上の優れた引張強度値を示した。表2より、繊維が太い(11dtPET/PE及び17dtPET)比較例2、低目付(16g/m
2)の比較例4、及びスパンレース法不織布で熱プレスしていない比較例7は、測定4項目のうち2項目が0.3kgf/25mm以下の低引張強度値を示し、本発明の調理用不織布袋に適さない。また、熱プレスしていない比較例6は、実施例1〜3に比べ低引張強度値を示した。
[6−2]剛軟度
表1より、本発明による実施例1〜3は、乾燥縦方向(dryMD)が65mm以下、乾燥横方向(dryCD)が50mm以下の良好な剛軟度値を示した。表2より、ワリフ(登録商標)の比較例3、及び高目付(47g/m
2)の比較例5は、乾燥縦方向(dryMD)が85mm以上、乾燥横方向(dryCD)が75mm以上の剛軟度値を示した。つまり固くて絞り難く、また切断線(5)が形成し難く、比較例3及び5は、本発明の調理用不織布袋に適さない。
[6−3]シート起立性
表1より、本発明による実施例1〜3は、何れもシート起立性が良好である。表2より、比較例1、7及び10は、起立しなかった。レーヨン高含有率60重量%の比較例1、スパンレース法不織布の比較例7、及びポリプロピレン100重量%の比較例10は、何れも低剛性のため起立せず、本発明の調理用不織布袋に適さない。
[6−4]沈降性
表1より、本発明による実施例1〜3は、何れも27秒以下の良好な沈降性を示した。表2より、ワリフ(登録商標)含有の比較例3、PP/PE複合繊維70重量%含有かつ高目付(47g/m
2)の比較例5、フィルムの比較例9、PP100重量%含有の比較例10、並びにPP/PE複合繊維80重量%及びPP繊維20重量%含有の比較例11は、沈降せず、鍋(21)に入れ使用する本発明の調理用不織布袋に適さない。
[6−5]水切れ性
表1より、本発明による実施例1〜3は、何れも20秒以下の良好な水切れ性を示した。表2より、フィルムの比較例9は、270秒かかり水切れ性が悪く、自立させて水を切る本発明の調理用不織布袋に適さない。
[6−6]平均動摩擦係数
表1より、熱プレスをした本発明による実施例1〜3は、何れも0.12以下の良好な平均動摩擦係数値を示し、滑り易く、食材が付着し難い。表2より、レーヨン高含有率60重量%の比較例1、熱プレスしない比較例6、熱プレスせず毛羽を表面に有するスパンレース法不織布の比較例7、エアレイド法不織布の比較例8、PP100重量%スパンボンド法不織布の比較例10、及びエアレイド法不織布の比較例12は、何れも0.15以上の高平均動摩擦係数値を示し、食材付着の弊害を生じると考えられ、本発明の調理用不織布袋に適さない。
【0053】
[6−7]袋自立性
表3より、本発明による実施例イ(B/A=0.45)〜実施例ハ(B/A=0.73)の展開した不織布袋(10)は自立し、袋自立性が良好であった。他方、比較例イ(B/A=1.08)は、自立しないため、本発明の調理用不織布袋に適さない。
【0054】
[7]結論
前記試験結果及び考察より、目付が異なる実施例1(24g/m
2)、実施例2(18g/m
2)及び実施例3(30g/m
2)は、何れも[6−1]〜[6−6]の6試験項目で優れた数値を示し、高性能の不織布袋(10,30)を形成できることが判明した。実施例1〜3は、あらゆる用途の不織布袋として万能的に使用できると解する。即ち、剛軟度、水切れ性及び平均動摩擦係数の数値が良好のため、食材を内部に収容して強く手で絞り、その後食材を分離する用途の不織布袋(10,30)に適する。また、引張強度及びシート起立性の数値が優れるので、食材及び液体が大量に収容される不織布袋(10,30)を自立させて液体を除去する用途に適する。
【0055】
前記実施例に従い、本発明の調理用不織布袋(10,30)の各物性の好適な範囲について、目付は、18g/m
2(実施例2)〜30g/m
2(実施例3)の範囲が最も好ましく、繊度は、1.3〜2.2dtexが好ましい。また、熱プレスは、表面平滑性を向上し食材を分離し易くするため必要である。封止側部の長さ(B)は、底部の長さ(A)の0.45〜0.73倍が好ましい。