特開2021-3925(P2021-3925A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ジェイテクトの特許一覧
<>
  • 特開2021003925-操舵装置 図000003
  • 特開2021003925-操舵装置 図000004
  • 特開2021003925-操舵装置 図000005
  • 特開2021003925-操舵装置 図000006
  • 特開2021003925-操舵装置 図000007
  • 特開2021003925-操舵装置 図000008
  • 特開2021003925-操舵装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-3925(P2021-3925A)
(43)【公開日】2021年1月14日
(54)【発明の名称】操舵装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/19 20060101AFI20201211BHJP
【FI】
   B62D1/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-117370(P2019-117370)
(22)【出願日】2019年6月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 拓也
【テーマコード(参考)】
3D030
【Fターム(参考)】
3D030DD63
3D030DE05
3D030DE32
(57)【要約】
【課題】スムーズに操舵部材を出退させる。
【解決手段】第一軸体111、および第一軸体111を出退可能に保持する第二軸体112を備え、操舵部材を保持する保持機構110と、軸方向に延在するねじ軸体121、および螺合する螺合体122を備え、第二軸体112に対し第一軸体111を出退させる出退機構120と、螺合体122を回転駆動させる駆動手段130と、保持機構110と出退機構120とを連結し、二次衝突の衝撃を吸収する二つの衝撃吸収機構140と、を備え、衝撃吸収機構140は、ねじ軸体121の径方向において、ねじ軸体121と等距離になるようにねじ軸体121を挟んで配置される操舵装置100。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操舵部材側に配置される第一軸体、および前記第一軸体を軸方向に出退可能に保持する第二軸体を備え、前記操舵部材を保持する保持機構と、
前記軸方向に延在するねじ軸体、および前記ねじ軸体に螺合する螺合体を備え、前記第二軸体に対し前記第一軸体を出退させる出退機構と、
前記ねじ軸体と前記螺合体とを相対的に回転駆動させる駆動手段と、
前記保持機構と前記出退機構とを連結し、二次衝突の衝撃を吸収する二つの衝撃吸収機構と、を備え、
前記二つの衝撃吸収機構は、前記ねじ軸体の径方向において、前記ねじ軸体と等距離になるように前記ねじ軸体を挟んで配置される
操舵装置。
【請求項2】
二つの前記衝撃吸収機構は、前記径方向に直交、かつ前記ねじ軸体の軸を含む対称面に対し面対称に配置される
請求項1に記載の操舵装置。
【請求項3】
二つの前記衝撃吸収機構は、
前記軸方向に延在する帯状の板部材と、
前記板部材を挟む第一挟持部材、および第二挟持部材と、をそれぞれ備える
請求項1または2に記載の操舵装置。
【請求項4】
前記第一挟持部材は、前記螺合体として機能し、
前記第二挟持部材は、少なくとも前記径方向において前記ねじ軸体に固定される
請求項3に記載の操舵装置。
【請求項5】
前記板部材は、厚さ方向においてクランク状に屈曲する屈曲部を備え、
前記第一挟持部材、および前記第二挟持部材は、前記屈曲部を挟持する
請求項3または4に記載の操舵装置。
【請求項6】
二つの前記衝撃吸収機構は、
前記軸方向に延在し前記径方向と交差する壁面を備える壁部材と、
前記壁部材と前記ねじ軸体との間に配置され、前記軸方向に延在し一端部が湾曲して折り曲げられた帯状の板部材と、をそれぞれ備える
請求項1または2に記載の操舵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などの操舵を行う操舵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操舵部材が接続されるコラムシャフトを回転可能に保持する筒状のコラムチューブと、コラムチューブを軸方向に摺動可能に保持し、車両に固定される筒状のハウジングとを備え、ハウジングに対しコラムチューブを電動で出退させることによりコラムシャフトを介してコラムチューブに取り付けられる操舵部材の運転者との距離を変更する操舵装置が知られている。
【0003】
特許文献1に記載の操舵装置は、コラムチューブを電動で出退させる出退機構とコラムチューブとの間に二次衝突の衝撃を緩和する衝撃吸収機構を備えている。この衝撃吸収機構は第一軸体の軸方向に延在しており、軸方向の一端部は出退機構に連結され他端部はコラムチューブに連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102011083190号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来の操舵装置は、コラムチューブの外側に衝撃吸収機構が配置され、さらに衝撃吸収機構の外側に出退機構が配置されており、出退機構は、衝撃吸収機構を介してコラムチューブを出退させている。従って、出退機構の力の発生箇所とコラムチューブに加えられる力の箇所とがオフセットしているため、コラムチューブの移動時に出退機構には抗力によるモーメントが発生する。このモーメントにより出退機構が撓むなどの異常が発生し、正常にコラムチューブを移動させることが困難になる場合がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、操舵部材を移動させる際に出退機構が撓むなどの異常の発生を抑制できる操舵装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の1つである操舵装置は、操舵部材側に配置される第一軸体、および前記第一軸体を軸方向に出退可能に保持する第二軸体を備え、前記操舵部材を保持する保持機構と、前記軸方向に延在するねじ軸体、および前記ねじ軸体に螺合する螺合体を備え、前記第二軸体に対し前記第一軸体を出退させる出退機構と、前記ねじ軸体と前記螺合体とを相対的に回転駆動させる駆動手段と、前記保持機構と前記出退機構とを連結し、二次衝突の衝撃を吸収する二つの衝撃吸収機構と、を備え、前記二つの衝撃吸収機構は、前記ねじ軸体の径方向において、前記ねじ軸体と等距離になるように前記ねじ軸体を挟んで配置される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第一軸体の移動時において出退機構にモーメントが分散状態で発生するため、モーメントが相殺され、出退機構が撓むなどの異常の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係る操舵装置を上方から示す斜視図である。
図2】実施の形態に係る操舵装置を下方から示す斜視図である。
図3】実施の形態に係る出退機構、駆動手段、および衝撃吸収機構を示す斜視図である。
図4】実施の形態に係る衝撃吸収機構を示す斜視図である。
図5】実施の形態に係る板部材を示す斜視図である。
図6】衝撃吸収機構の別例1を示す斜視図である。
図7】衝撃吸収機構の別例2を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る操舵装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る操舵装置の構成を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る操舵装置を下方から示す斜視図である。これらの図に示すように、操舵装置100は、車体に取り付けられ操舵者の操舵に連動して車両の転舵輪を転舵する装置であって、コラムシャフト114と、保持機構110と、出退機構120と、駆動手段130と、二つの衝撃吸収機構140と、を備える。なお、操舵装置100は、車体に対する保持機構110の傾きを変更することができる機構を備えてもよい。また、操舵装置100は、コラムシャフト114に連結されるインターミディエイトシャフトなどのシャフト部材、ラックアンドピニオン機構などの転舵機構を備える場合があるが、これらの図示および説明は省略する。
【0013】
コラムシャフト114は、操舵部材が先端部に取り付けられる部材であり、保持機構110の内方に挿通状態で回転可能に保持され、操舵部材の操舵角を転舵機構に伝達する部材である。本実施の形態の場合、コラムシャフト114は、第一軸受151を介して保持機構110に保持されており、保持機構110に対し軸方向には固定され、周方向には回転可能となっている。コラムシャフト114は、保持機構110の伸縮に伴って出退し、かつ操舵角の伝達を維持できるように構成されている。具体的にコラムシャフト114は、軸方向にスプライン嵌合した2つの軸体からなり、テレスコピック構造を実現している。コラムシャフト114は、保持機構110の伸縮とともにコラムシャフト114も伸縮するように第一軸受151、および第二軸受(不図示)を用いて保持機構110に取り付けられている。
【0014】
保持機構110は、コラムシャフト114を介して操舵部材を保持する機構であり、第一軸体111と、第二軸体112とを備えている。
【0015】
第一軸体111は、コラムシャフト114を回転可能に保持するコラムジャケット、コラムチューブなどと称される部材であり、操舵部材側(図中Y軸方向負側)に配置されている。第一軸体111は、車体に取り付けられた第二軸体112に保持されることによりコラムシャフト114を介して操舵部材を回転可能に保持する。第一軸体111の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、円筒形状(管状)であり、軸方向に貫通孔を備えた第二軸体112に挿入状態で保持される。また、第一軸体111は、第一軸受151などの軸受を介して内方にコラムシャフト114を保持しており、保持したコラムシャフト114と共に第二軸体112に対して出退機構120により軸方向(図中Y軸方向)に移動するものとなっている。
【0016】
第二軸体112は、車体に対し第一軸体111を軸方向(図中Y軸方向)に移動可能に保持するハウジングなどと称される筒状の部材である。本実施の形態の場合、第二軸体112は、操舵部材側の一端面から軸方向に延在し径方向(図中Z軸方向)に貫通するスリット113を備えている。スリット113は、操舵部材側の一端部は開放されているが、反対側の他端部は閉ざされている。
【0017】
図3は、出退機構、駆動手段、および衝撃吸収機構を示す斜視図である。同図に示すように出退機構120は、第二軸体112に対し第一軸体111を出退させる機構であり、ねじ軸体121と、螺合体122とを備えている。
【0018】
ねじ軸体121は、外周面に螺旋状のねじ山(ねじ溝)が設けられた軸体であり、第一軸体111の軸方向(出退方向)に延在している。本実施の形態の場合、ねじ軸体121の操舵部材と反対側(図中Y軸方向正側)の端部は、第一軸体111の操舵部材と反対側の端部に配置され、駆動手段130を介して第二軸体112に取り付けられている。ねじ軸体121は、駆動手段130によりねじ軸体121の軸周りに回転する。ねじ軸体121は、第一軸体111の操舵部材と反対側の端部から操舵部材側に向かって突出状に配置され、第一軸体111の周面と所定の間隔で平行に配置されている。ねじ軸体121は、第二軸体112のスリット113内に配置されている。
【0019】
螺合体122は、ねじ軸体121に螺合する部材であり、ねじ軸体121との相対的な回転によりねじ軸体121に沿って相対的に移動する。本実施の形態の場合、螺合体122は、二つの衝撃吸収機構140をそれぞれ介して第一軸体111に半固定状態で取り付けられている。半固定状態とは、通常状態においては、螺合体122と第一軸体111とは一体的であり、車両の衝突などによって運転者が操舵部材に衝突する二次衝突の際には、螺合体122は、第一軸体111と分離して相対的に移動するように固定された状態である。つまり、通常状態においては、ねじ軸体121の回転によって螺合体122が移動すると、第一軸体111は螺合体122と共に移動する。二次衝突が発生した際には、第一軸体111が第二軸体112に向かって後退しているにもかかわらず、螺合体122は、ねじ軸体121を介して第二軸体112に対して移動せず、第一軸体111は螺合体122に対し相対的に移動する。
【0020】
螺合体122の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、螺合体122は、衝撃吸収機構140を構成する第一挟持部材141として機能しており、衝撃吸収機構140の板部材104の屈曲形状に沿った形状の側面を有しする形状となっている。また、螺合体122には、ねじ軸体121の軸方向に貫通する雌ネジが設けられており、螺合体122の形状は、雌ネジの管軸から2つの板部材104と接触する面との距離は同じになるような形状である。
【0021】
なお、ねじ軸体121、および螺合体122の構造は特に限定されるものではなく、ボールねじ、滑りねじなどを例示することができる。
【0022】
駆動手段130は、ねじ軸体121と螺合体122とを相対的に回転駆動させ、ねじ軸体121と螺合体122とを相対的に直動させる。本実施の形態の場合、駆動手段130は、モータ131と、減速機132と、を備え、出退機構120のねじ軸体121を軸周りに回転させることにより、螺合体122をねじ軸体121に沿って往復動させることができる。
【0023】
二つの衝撃吸収機構140は、保持機構110と出退機構120とにそれぞれ接続され、通常状態においては、出退機構120の動作を保持機構110に伝達し、二次衝突が発生した際には、保持機構110と出退機構120との間で二次衝突による衝撃を熱などに変換して緩和する機構である。
【0024】
二つの衝撃吸収機構140は、ねじ軸体121の径方向において、ねじ軸体121を中心としてそれぞれが一方側、および他方側に配置されている。また、二つの衝撃吸収機構140と出退機構120とのそれぞれの接続箇所は、ねじ軸体121の径方向に直交、かつねじ軸体121の軸を含む対称面M(図4参照、YZ平面と平行)に対し対称に配置されている。また、二つの衝撃吸収機構140と保持機構110とのそれぞれの接続箇所は、対称面Mに対し対称に配置されている。これにより、通常状態において、出退機構120を動作させて保持機構110を伸縮させる際に出退機構120に発生する力がねじ軸体121を中心としてバランスして発生するモーメントを相殺し、出退機構120が撓むなどの異常を抑制することができる。
【0025】
本実施の形態の場合、衝撃吸収機構140のそれぞれの構造も、対称面Mに対し面対称となっている。これにより、二次衝突による衝撃を緩和する際に発生する力もねじ軸体121を中心としてバランスし、設計通りのプロファイルで衝撃を吸収することが可能となる。
【0026】
図4は、本実施の形態に係る衝撃吸収機構を示す斜視図である。図5は、板部材を示す斜視図である。同図に示すように、二つの衝撃吸収機構140は、板部材104と、第一挟持部材141と、第二挟持部材142とをそれぞれ備えている。
【0027】
板部材104は、第一軸体111の軸方向(図中Y軸方向)に延在する帯状の部材であり、接続部143において保持機構110を構成する第一軸体111に固定されている。固定方法は限定されるものではないが、例えば溶接を例示できる。また、板部材104は、螺合体122としても機能する第一挟持部材141、および第二挟持部材142に挟まれることで、出退機構120を構成する螺合体122と半固定状態で接続される。通常状態において板部材104は、出退機構120の螺合体122と保持機構110の第一軸体111とを固定的に接続している。二次衝突の際において板部材104は、第一挟持部材141、および第二挟持部材142と間の摩擦により衝撃を緩和する。
【0028】
本実施の形態の場合、板部材104は、ねじ軸体121の径方向であって第一軸体111の外周の接線に平行な方向(図中X軸方向)に対し直交した状態で配置されており、厚さ方向(図中X軸方向)においてクランク状に屈曲する屈曲部144を備えている。また、二つの板部材104は、別体でもかまわないが、本実施の形態では一枚の板金を折り曲げて形成された一体物となっている。
【0029】
第一挟持部材141、および第二挟持部材142は、屈曲部144のそれぞれの面に沿った形状であり、屈曲部144を挟持している。これにより、通常状態において板部材104は、螺合体122との固定的な接続を強固にし、二次衝突の際においては、第一挟持部材141、および第二挟持部材142が板部材104をしごくことにより摩擦に加えてしごきによる力により衝撃を緩和することができる。
【0030】
第二挟持部材142は、少なくともねじ軸体121の径方向(図中X軸方向)において、ねじ軸体121に固定されている。本実施の形態の場合、第二挟持部材142は、ねじ軸体121と螺合、またはねじ軸体121が刺し通される貫通孔145を備えた取付部材146と連結部147を介して接続されることで、径方向においてねじ軸体121に固定されている。なお、第二挟持部材142を所定の位置に配置するために、また、二次衝突時には連結部147を通過させるために、板部材104には連結部147を通過させるためのスリット状の通過部148が設けられている。通過部148は、板部材104の厚さ方向に貫通し、ねじ軸体121の軸方向に延在している。
【0031】
以上の実施の形態に係る操舵装置によれば、出退機構120に対し二つの衝撃吸収機構140が、対称の位置に配置されているため、保持機構110を駆動手段130に基づき伸縮させる際において、出退機構120に対しバランスよく力が発生する。従って、発生するモーメントが相殺され、出退機構120が撓んだり、ねじ軸体121に対し螺合体122がこじた状態になるなどの異常を抑制することができ、保持機構110の伸縮をスムーズに実施することができる。
【0032】
また、板部材104を挟む第一挟持部材141、および第二挟持部材142は、共にねじ軸体121に固定されているため、衝撃吸収機構140をコンパクトに配置することができ、組立が容易になる。
【0033】
また、二次衝突時において、板部材104との摩擦を発生させるための垂直抗力、および板部材104をしごくための力が、ねじ軸体121を中心としてバランスしているため、衝撃を緩和するための力、いわゆるEA荷重の安定化を図ることができる。
【0034】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
【0035】
例えば、衝撃吸収機構140は、上記実施の形態に限定されるものではなく、自由に選択することが可能である。具体的に例えば、図6に示すように、衝撃吸収機構140は、ねじ軸体121の軸方向に延在し径方向と交差する壁面を備える壁部材161と、壁部材161とねじ軸体121との間に配置され、軸方向に延在し一端部が湾曲して折り曲げられた帯状の板部材104と、を備えてもかまわない。
【0036】
具体的には、壁部材161は、第一軸体111に溶接などにより固定されている。また、壁部材161の操舵部材側の端縁部は、リベットなどにより板部材104の操舵部材側の端縁部と固定されている。板部材104の他方の端縁部は、リベットなどにより螺合体122に固定されている。
【0037】
以上により、板部材104は、螺合体122と固定状態で接続され、壁部材161には半固定状態で接続された状態となる。これにより通常状態において板部材104は、出退機構120の螺合体122と保持機構110の第一軸体111とを固定的に接続している。二次衝突の際において板部材104は、軸方向(図中Y軸方向)における螺合体122と壁部材161との相対的な移動により湾曲部分が強制的に移動させられる変形が発生し衝撃を緩和する。
【0038】
また、衝撃吸収機構140は、図7に示すように、軸方向に延在する帯状の板部材104と、板部材104の操舵部材と反対側の端部を保持機構110に固定する引っ張り部材162と、引き裂き部材163と、を備えてもかまわない。
【0039】
具体的には、引っ張り部材162は、第一軸体111に溶接などにより固定されている。また、引っ張り部材162は、リベットなどにより板部材104の端縁部と固定されている。引き裂き部材163は、板部材104を貫通して螺合体122に固定されている。引き裂き部材163の形状は特に限定されるものではないが、例えば、板部材104を貫通する部分は円柱状であり、板部材104が円柱状の部分から外れないように外側に突出するフランジ164を備えていてもよい。
【0040】
以上により、板部材104は、螺合体122と引き裂き部材163により半固定状態で接続され、引っ張り部材162を介して第一軸体111には固定状態で接続される。これにより通常状態において板部材104は、出退機構120の螺合体122と保持機構110の第一軸体111とを固定的に接続している。二次衝突の際において板部材104は、軸方向(図中Y軸方向)における螺合体122と引っ張り部材162との相対的な移動により板部材104が強制的に引き裂かれて衝撃を緩和する。なお、板部材104には引き裂きの際に発生する力を調節するための溝149が設けられてもよい。
【0041】
また、衝撃吸収機構140は、樹脂部材の連続的な剪断などでもかまわない。
【0042】
また、出退機構120は、駆動手段130により螺合体122を回転させ、ねじ軸体121を移動させてもかまわない。
【0043】
また、衝撃吸収機構140は、ねじ軸体121と保持機構110との間を連結してもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、駆動手段により保持機構を伸縮させ、操舵部材の位置を調整できる操舵装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0045】
100…操舵装置、104…板部材、110…保持機構、111…第一軸体、112…第二軸体、113…スリット、114…コラムシャフト、120…出退機構、121…ねじ軸体、122…螺合体、130…駆動手段、131…モータ、132…減速機、140…衝撃吸収機構、141…第一挟持部材、142…第二挟持部材、143…接続部、144…屈曲部、145…貫通孔、146…取付部材、147…連結部、148…通過部、149…溝、151…第一軸受、161…壁部材、162…引っ張り部材、163…引き裂き部材、164…フランジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7