【解決手段】スピーカシステムにおいて、スピーカ105は、筐体内に配置され、相互に水平方向に位置合わせされる少なくとも2つのトランスデューサ(ツイータ115、ミッドレンジドライバ120)と、少なくとも1つのフィルタをトランスデューサに適用してビームフォーミングオーディオコンテンツを生成するプロセッサと、を備える。プロセッサは、入力チャンネルを受信し、これらの入力チャンネルの第一周波数点において所望のフィルタインパルス応答を決定する。また、このプロセッサは、第一角度において所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定し、第一角度における適用のために、この周波数応答に基づきターゲット関数を生成する。
前記プロセッサは、前記第一周波数点及び前記第二周波数点のそれぞれにおけるフィルタ値が決定されたかどうかを判定するようにさらに構成される、請求項3に記載のシステム。
前記プロセッサは、前記複数の周波数点のうちの第一周波数点において非線形最適化ルーチンを前記ターゲット関数に適用するようにさらに構成される、請求項5に記載のシステム。
前記プロセッサは、前記第一周波数点及び前記第二周波数点のそれぞれにおけるフィルタ値が決定されたかどうかを判定するようにさらに構成される、請求項7に記載のシステム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
スピーカシステムは、筐体内に配置され、相互に水平方向に位置合わせされる、少なくとも2つのトランスデューサと、少なくとも1つのフィルタをトランスデューサに適用してビームフォーミングオーディオコンテンツを生成するように構成されるプロセッサとを備え、このプロセッサは、入力チャンネルを受信し、これらの入力チャンネルの第一周波数点で所望のフィルタインパルス応答を決定するように構成されることができる。また、このプロセッサは、第一角度において所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定し、第一角度における適用のために、この周波数応答に基づきターゲット関数を生成するように構成されることができる。
【0005】
能動指向性制御を有するスピーカシステムは、筐体内に配置される複数のトランスデューサと、入力チャンネルを受信し、入力チャンネルの複数の周波数点のうちの1つにおいて所望のフィルタインパルス応答を決定するように構成されるプロセッサとを含むことができる。さらに、プロセッサは、複数の角度のそれぞれにおいて所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定し、これらの角度における適用のために周波数応答に基づきターゲット関数を生成し、ターゲット関数に基づき少なくとも1つのフィルタを適用してトランスデューサにビームフォーミングオーディオコンテンツを生成するようにさらに構成されることができる。
【0006】
ラウドスピーカの能動指向性制御方法は、入力チャンネルを受信することと、これらの入力チャンネルの複数の周波数点のうちの1つにおいて所望のフィルタインパルス応答を決定することと、複数の角度のそれぞれにおいて所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定することと、これらの角度における適用のために周波数応答に基づきターゲット関数を生成することと、ターゲット関数に基づき少なくとも1つのフィルタを適用してトランスデューサにビームフォーミングオーディオコンテンツを生成することとを備えることができる。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
筐体内に配置され、互いに水平方向に位置合わせされる、少なくとも2つのトランスデューサと、
少なくとも1つのフィルタを上記少なくとも2つのトランスデューサに適用してビームフォーミングオーディオコンテンツを生成するように構成されるプロセッサと、
を備え、
上記プロセッサは、
入力チャンネルを受信し、
上記入力チャンネルの第一周波数点において所望のフィルタインパルス応答を決定し、
第一角度において上記所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定し、
上記第一角度における適用のために上記周波数応答に基づきターゲット関数を生成する、
ように構成される、ラウドスピーカシステム。
(項目2)
上記プロセッサは、上記第一周波数点において非線形最適化ルーチンを上記ターゲット関数に適用するようにさらに構成される、上記項目に記載のシステム。
(項目3)
上記プロセッサは、上記第一周波数点を増分して第二周波数点を提供するようにさらに構成される、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目4)
上記プロセッサは、上記第一周波数点及び上記第二周波数点のそれぞれにおけるフィルタ値が決定されたかどうかを判定するようにさらに構成される、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目5)
筐体内に配置される複数のトランスデューサと、
プロセッサと、
を備え、
上記プロセッサは、
入力チャンネルを受信し、
上記入力チャンネルの複数の周波数点のうちの1つにおいて所望のフィルタインパルス応答を決定し、
複数の角度のそれぞれにおける上記所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定し、
上記複数の角度における適用のために上記周波数応答に基づきターゲット関数を生成し、
上記ターゲット関数に基づき少なくとも1つのフィルタを適用し、上記複数のトランスデューサにおいてビームフォーミングオーディオコンテンツを生成する、
ように構成される、能動指向性制御を備えるラウドスピーカシステム。
(項目6)
上記プロセッサは、上記複数の周波数点のうちの第一周波数点において非線形最適化ルーチンを上記ターゲット関数に適用するようにさらに構成される、上記項目に記載のシステム。
(項目7)
上記非線形最適化ルーチンは、上記複数のトランスデューサのうちの1つに特有のゲインパラメータを適用することを備える、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目8)
上記プロセッサは、上記第一周波数点を増分して、第二周波数点を提供するようにさらに構成される、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目9)
上記プロセッサは、上記第一周波数点及び上記第二周波数点のそれぞれにおけるフィルタ値が決定されたかどうかを判定するようにさらに構成される、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目10)
上記複数の角度は、15度から180度の範囲にある角度を含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目11)
上記周波数応答は、上記複数のトランスデューサの複素数の和である、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目12)
上記複数のトランスデューサは、上記筐体内で相互に水平方向に位置合わせされる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目13)
上記複数のトランスデューサは、上記筐体内で相互に垂直方向に位置合わせされる、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目14)
上記プロセッサは、上記周波数点において非線形最適化ルーチンを上記ターゲット関数に適用するようにさらに構成され、
上記非線形最適化ルーチンは、ゲインパラメータを1から2の範囲の間に適用することを備える、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目15)
上記筐体は、ディスク形状である、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目16)
入力チャンネルを受信することと、
上記入力チャンネルの複数の周波数点のうちの1つにおいて所望のフィルタインパルス応答を決定することと、
複数の角度のそれぞれにおける上記所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定することと、
上記複数の角度における適用のために上記周波数応答に基づきターゲット関数を生成することと、
上記ターゲット関数に基づき少なくとも1つのフィルタを適用し、複数のトランスデューサにおいてビームフォーミングオーディオコンテンツを生成することと、
を備える、ラウドスピーカの能動指向性制御方法。
(項目17)
上記複数の周波数点うちの第一周波数点において非線形最適化ルーチンを上記ターゲット関数に適用することをさらに備える、上記項目に記載の方法。
(項目18)
上記第一周波数点を増分して、第二周波数点を提供することをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
上記第一周波数点及び上記第二周波数点のそれぞれにおけるフィルタ値が決定されたかどうかを判定することをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
上記複数のトランスデューサのうちの1つに特有のゲインパラメータを適用することをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(摘要)
スピーカシステムは、筐体内に配置され、相互に水平方向に位置合わせされる少なくとも2つのトランスデューサと、少なくとも1つのフィルタをトランスデューサに適用してビームフォーミングオーディオコンテンツを生成するように構成されるプロセッサとを備え、このプロセッサは、入力チャンネルを受信し、これらの入力チャンネルの第一周波数点において所望のフィルタインパルス応答を決定するように構成されることができる。また、このプロセッサは、第一角度において所望のフィルタインパルス応答の周波数応答を決定し、第一角度における適用のために、この周波数応答に基づきターゲット関数を生成するように構成されることができる。
【0007】
このシステムは、添付の図面及び以下の説明を参照してよりよく理解され得る。図中の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに重点を置いている。さらに、図中では、同様の参照番号は、異なる図を通して対応する部分を指す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
必要に応じて、本発明の詳細な実施形態が本明細書中に開示されるが、開示される実施形態は、さまざまな形式及び代替の形式で具現化され得る本発明の単なる例示にすぎないことを理解されたい。図は必ずしも縮尺通りではなく、一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小限に抑えられる場合がある。したがって、本明細書に開示される具体的な構造上の、そして機能上の詳細は、限定的と解釈されるべきではなく、本発明をさまざまに利用するために単に当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0010】
本明細書に開示されるのは、デスクトップスピーカを含むスピーカシステムである。スピーカは、スピーカ筐体の側面及び背面周囲に取り付けられる複数のトランスデューサを含むことができる。これらのトランスデューサは、水平指向性を制御し、低周波数で生成されるものを含む回折効果を除去する。コンベンションボックススピーカは、低周波数に向かい広がることができる、制御されていない周波数依存の指向特性を示す。スピーカシステムは、チャンネル数が少なく、低コストで、小さな筐体内に指向性の高い音源を提供する。
【0011】
図1は、少なくとも1つのスピーカ105、及びコンピューティングデバイス110を含むスピーカシステム100の一例を示す。コンピューティングデバイス110は、パーソナルコンピュータ、テレビ、タブレット、電話のようなモバイルデバイスなどを含むことができる。コンピューティングデバイス110は、少なくとも1つのスピーカ105に接続され、音声信号を少なくとも1つのスピーカ105に提供するように構成されることができる。
【0012】
スピーカ105は、コンピューティングデバイス110から受信する音声信号に応答して音声を発するように構成されるデスクトップスピーカであることができる。
図1には2つのスピーカ105が示されているが、より多い、またはより少ないスピーカ105が含まれることができる。
【0013】
スピーカ105は、有線接続、またはBLUETOOH、WiFi(商標)のようなローカルエリアネットワーク、セルラーネットワークなどのような無線接続を介してコンピューティングデバイス110に接続されることができる。
【0014】
このテーブルトップスピーカ105は、ビームフォーミング/回折制御技法を有することができる。これらのような信号処理機能は、反射/拡散音の全体的な低減、より高い精度、カラーレーションの低下、より自然な音、聴取者に向けて指向される音、背面エネルギーの抑制を有する。クロストークキャンセラなどのバイノーラル技法は、3Dオーディオ及びゲームアプリケーションを可能にするように最適に機能するために、初期反射を最小限に抑えた正確な音源を必要とする場合がある。
【0015】
図2は、さまざまな実施形態の1つ以上の態様を実装するように構成されるスピーカシステム100の一例の概念ブロック図である。示されるように、スピーカシステム100は、コンピューティングデバイス110、1つ以上のスピーカ105、及び1つ以上のマイクロホン130を含むことができる。コンピューティングデバイス110は、プロセッサ135、入出力(I/O)デバイス140、及びメモリ150を含む。メモリ150は、データベース150とインタラクトするように構成されるオーディオ処理アプリケーション3112を含む。
【0016】
プロセッサ135は、データを処理するように、及び/またはプログラムコードを実行するように構成される処理デバイスの任意の技術的に実現可能な形式であることができる。プロセッサ135は、例えば、限定することなく、システムオンチップ(SoC)、中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを含むことができる。プロセッサ135は、1つ以上の処理コアを含む。動作中、プロセッサ135は、コンピューティングデバイス110のマスタプロセッサであり、他のシステムコンポーネントの動作を制御し、連動させる。
【0017】
入出力デバイス140は、入力デバイスと、出力デバイスと、入力を受信すること、及び出力を提供することの両方が可能であるデバイスとを含むことができる。例えば、限定することなく、入出力デバイス140は、スピーカ105、マイクロホン130、リモートデータベース、他のオーディオデバイス、他のコンピューティングデバイスなどにデータを送信する、及び/またはそれらからデータを受信する有線及び/または無線通信デバイスを含むことができる。
【0018】
メモリ155は、メモリモジュール、またはメモリモジュールのコレクションを含むことができる。メモリ155の内部のオーディオ処理アプリケーション145は、コンピューティングデバイス110、そしてまたスピーカ105の機能全体を実装するために、ひいては、全体として、オーディオシステム100の動作を連動するために、プロセッサ135によって実行されることができる。例えば、限定することなく、1つ以上のマイクロホン130を介して取得されるデータは、1つ以上のスピーカ105に伝送される音パラメータ及び/または音声信号を生成するために、オーディオ処理アプリケーション145によって処理されることができる。オーディオ処理アプリケーション145によって行われる処理は、例えば、限定ではなく、フィルタリング、統計分析、ヒューリスティック処理、音響処理、及び/または他の種類のデータ処理及び分析を含むことができる。
【0019】
スピーカ105は、コンピューティングシステム100、及び/またはコンピューティングシステム100と関連付けられるオーディオデバイス(例えば、パワーアンプ)から受信する1つ以上の音声信号に基づき音声を生成するように構成されることができる。マイクロホン130は、音響データを周辺環境から取得するように、そして音響データに関連付けられる信号をコンピューティングデバイス110に伝送するように構成されることができる。次に、マイクロホン130によって取得される音響データは、スピーカ105によって再現される音声信号を決定する、及び/またはフィルタリングするために、コンピューティングデバイス110によって処理され得る。さまざまな実施形態では、マイクロホン130は、例えば、限定することなく、差動マイクロホン、圧電マイクロホン、光マイクロホンなどを含む音響データを取得することが可能である任意の種類のトランスデューサを含むことができる。
【0020】
概して、コンピューティングデバイス110は、オーディオシステム100の動作全体を連動させるように構成される。他の実施形態では、コンピューティングデバイス110は、オーディオシステム100の他のコンポーネントに結合され得る(しかし、他のコンポーネントから分離される場合もある)。それらのような実施形態では、オーディオシステム100は、周辺環境から取得したデータを受信する及びデータをコンピューティングデバイス110に伝達する分離したプロセッサを含み得、コンピューティングデバイス110は、パーソナルコンピュータ、オーディオビデオ受信機、電力増幅器、スマートフォン、ポータブルメディアプレイヤー、ウェアラブルデバイスなどの分離したデバイスに含まれ得る。しかしながら、本明細書に開示される実施形態は、オーディオシステム100の機能を実装するように構成されている任意の技術的に実現可能なシステムを想到したものである。
【0021】
図3は、スピーカ105の正面斜視図の一例を示す。ピラミッド型の筐体は、+/−45°で放射状に広がる1対のミッドレンジ、及び単一の背面ミッドレンジが側面に配置される正面に向くツイータを含むことができる。すべてのドライバは、垂直聴取角度での直接音と反射音との間の経路長の差異を最小限にするために、テーブル表面の近くに取り付けられる。筐体は、ピラミッド形状として示されているが、円筒形、立方体などの他の外観を実現してもよい。
【0022】
スピーカ105は、その本体の周りに配置されるトランスデューサを含むことができる。中央ツイータ部は、少なくとも1つの高周波ドライバ115、またはツイータを含むことができる。ミッドレンジ部は、ツイータ部の各側面上に配置され、ミッドレンジドライバ120を含むことができる。図示されていないが、サブウーファーが含まれてもよい。
【0023】
図4は、スピーカ105の背面斜視図の一例を示す。背面部分、または背面ミッドレンジ部分は、背面ミッドレンジドライバ125を含むことができる。各ドライバ(例えば、ツイータ115、正面ミッドレンジ120、及び背面ミッドレンジ125)は、ビーム制御を提供することができる。
【0024】
ビームフォーミングは、好ましい方向に音響エネルギーを指向するために使用されることができる技術である。
図1に示される例などのスピーカ105は、音響ビームフォーミングを使用して、スピーカ105に関する音場を形成することができる。
【0025】
上記で説明されるように、スピーカ105は、ビームフォーミング用の信号処理を提供するように構成される、プロセッサ135(例えば、デジタル信号プロセッサ/CODECコンポーネント)を含む、またはこのプロセッサと通信することができる。信号プロセッサに対する入力は、モノラルチャンネルまたは左右のステレオチャンネルを含むことができる。信号プロセッサからの出力は複数のチャンネルを含み得、当該出力は、ビームを各ドライバから指向するようにさまざまなフィルタリング及び混合動作に基づくコンテンツを含む。
【0026】
ビームフォーミングの目的のために、周波数帯を別個に取り扱うことができる。一例では、ラウドスピーカは、高周波数、中音域周波数、及びバス周波数を別個に取り扱うことができる。具体的な可能性として、高周波数は12チャンネルの信号プロセッサから24個のツイータに出力されることができる。中音域周波数は8チャンネルの信号プロセッサから8個の中音域ドライバに出力されることができる。バス周波数は2つのチャンネルの信号プロセッサから4個のバスドライバに出力されることができる。別の例では、ラウドスピーカは、双方向であり得、高周波数及び低周波数を別個に扱い得る。
【0027】
図5は、スピーカ105の筐体周囲のドライバレイアウトの一例を示す。通常、ツイータ、ミッドレンジ、及びウーファーなどのトランスデューサは、所与の形状の筐体中に取り付けられる。トランスデューサは、同じ高さに取り付けられることができるが、必ずしもそうである必要はない。トランスデューサをデジタルフィルタ160、0...n+1によって駆動することができる。左/右の対称性を想定することができる。
図5に例示の目的で示されるこれらのフィルタは、第一正面トランスデューサを駆動するように構成される第一フィルタ160a、またはツイータ115を含むことができる。1対の第二フィルタ160bは、正面ミッドレンジドライバ120などのそれぞれの1対のトランスデューサを駆動することができる。n番目の1対の第三フィルタ160nは、それぞれ追加の1対のドライバを駆動することができる。第三フィルタ160nは、より大きな角度で配置され、筐体に取り付けられるトランスデューサを駆動するように構成されることができる。通常、「n」は、3から5個のフィルタチャンネルに対応する、1から3の間の値を含むことができる。対になっているドライバは、ハードワイヤードであり、そのように測定される。第四フィルタ160dは、背面ミッドレンジドライバ125などの背面トランスデューサを駆動することができる。
【0028】
フィルタ設計システムは、
図27に関してより詳細に説明される。開始解(start solution)は、次のようにフィルタC
rのM個の複素スペクトル値(インデックスi)を含むことができる。
【数1】
【0029】
離散フーリエ変換(DFT)の長さMは、通常256...4096である。プロセッサ135は、各周波数点iについての解を決定した後に、M個の複素周波数値のすべてがわかると、DFTを逆にすることによって、所望のフィルタインパルス応答を決定することができる。H
r(i)は、ハイパス、バンドパスまたはローパスフィルタであり、例えば、四次バターワースフィルタを含むことができる。前向きトランスデューサは、通常ツイータ115であり、H
0がコーナー周波数(2...5)KHz(−3dB)のハイパスフィルタである必要がある。
【0030】
次の反復設計手順は、筐体周囲の増分角度においてすべてのドライバの測定された周波数応答に基づくことができる。
【数2】
ここでq=1,...,Qは角度インデックスであり、rはドライバ(またはドライバ対)インデックスであり、iは周波数インデックスである。周波数応答は、米国特許出願第2019/0200132号で詳細に説明されているように、平滑化され、ドライバ1(q=1,r=1)の正面応答に正規化される。対称性があるため、データは、半円0...180°でのみ、通常は15°ステップ(Q=13)で捕捉されることができる。
【0031】
角度qでのシステム周波数応答U(q,i)は、次のように適用されるビームフォーミングフィルタによって、すべてのドライバの複素数の和として計算されることができる。
【数3】
【0032】
実数値のターゲット関数は、所望のシステム応答を規定するT(q,i)として定義される。ターゲット関数は、特定のビーム形状またはカバレッジであることができる。本明細書では、さまざまなターゲット関数についての例を説明する。
【0033】
次のようにエラーを最小限にする非線形最適化ルーチンを各周波数点に適用する。
【数4】
ここで、w(q)は他の角度を犠牲にして、所望の角度で結果を改善するために使用されることができる重み付き関数である。パラメータaは、アレイが1つのシングルドライバと比較してどの程度大きく再生するのかを規定するアレイゲインである。通常、このパラメータは、1よりも大きいが、ドライバの総数を超えるべきではない。スーパーディレクティブビームフォーミングに必要な、ある程度のサウンドキャンセレーションを可能にするために、アレイゲインは、ドライバの数よりも小さい場合がある。
【0034】
実部及び虚部の代わりに、大きさ|C
r(i)|、及び位相arg(C
r(i))=arctan(im{C
r(i)}/Re{C
r(i)})は、変数として非線形最適化ルーチンのために選択される。
【0035】
この有界である非線形最適化問題は、標準ソフトウェアによって解決されることができる。
【0036】
次の限界値が選択されている。
【数5】
最大許容フィルタゲインと、1つの計算された周波数点から次の点までの大きさの値についての下限値及び上限値とは、入力パラメータ8によって規定される。
【数6】
得られた周波数応答の平滑化を制御し、解が上記で定義された開始解C
r,startから大幅に逸脱しないことを確保するために、対象帯域の第一周波数点は、次のとおりである。
【数7】
、
その後、次のように、最後の点に到達するまで毎回インデックスを増分することによってフィルタ値を決定する。
【数8】
【0037】
図6は、典型的なスピーカを中心としてさまざまな角度についての高周波数応答の一例のコンタープロットを示す。複数のドライバ及びパッシブクロスオーバーネットワークを含むほとんどの従来のボックス型ラウドスピーカは、高度に制御されていない、周波数依存の指向特性を示す。これは、
図6の事例である。ここでは、2メートルの距離での音圧レベルは、ツイータの高さで平面内のスピーカを中心として水平方向の角度−180...180度において電波暗室中で測定された。この例は、ツイータに取り付けられる導波管を含むプロ仕様の双方向設計であり、約(1.5...10)KHzの制限された周波数帯域内で十分に制御された均一な指向性をもたらす。ただし、ウーファーが引き継ぐ1.5KHzのその低いコーナー周波数より下では、指向性が広がり、ほとんど制御されなくなる。音によって、これは、反射が原因でリスニングルームにおいて低周波数に向かいますます多くの拡散音をもたらし、ステレオ音像を広げ、ぼやけさせる。音声及び楽器は、通常、空間内で干渉して響かないが、上記のより定義された音像と、クロスオーバー周波数を下回る不自然な幅のより広い音像とに分かれる。ウーファーに導波管またはホーンを使用すると問題が解決するが、音響波長に匹敵する必要がある、それらの要求されたサイズ(例えば、300Hzで1メートル)が原因で、一般に実用的ではない。
【0038】
スピーカシステム100では、スピーカ105は、ラウドスピーカ筐体の側面及び背面に取り付けられる限られた数の追加のラウドスピーカドライバによる能動回折及び指向性制御を高く評価する。デジタルFIR(有限インパルス応答)フィルタは、軸外音圧レベルについて所定のターゲット関数を近似するように設計されることができる。したがって、筐体は、いわゆる「スーパーディレクティブビームフォーマ」のように、制御が達成される音響波長よりもはるかに小さい場合がある。
【0039】
ビームフォーマは、多方向の、ステアラブル円形アレイの形態で使用されることができる。ただし、チャンネル数が多く、サイズが大きく、処理要件が多いと、これらのようなシステムのコストが非常に高くなる。オーディオシステム100は、2から4個の限定されたチャンネル数を有するが、ステアリング機能がない、より低コストのシステムを含むことができる。これは、ホームステレオ及びサラウンドシステム、テーブルトップシステム、専門的なサウンドレインフォースメント、及びカーオーディオに適用可能であることができる。
【0040】
図7は、オーディオシステム100のスピーカ105を中心としてさまざまな角度についての高周波数応答の一例のコンタープロットを示す。この例では、
図6に示されるように、150Hzでの放射音のシャットダウンと比較して、そして音響波長と比較してそのサイズが小さいにもかかわらず、より制御された応答を実現する。150Hz未満では、従来のサブウーファーが引き継ぐ場合がある。
【0041】
デスクトップシステムについての応答の一例を示すことができる、
図7に示される一例についてのパラメータは、つぎのものを含むことができる。
n=1 トランスデューサ対;
開始解C
0:四次バターワースハイパス、f
c=2kHz;C
1=1;C
2=1(フィルタなし);
ターゲット関数T=[−1 −3 −4 −6 −8 −10 −12 −14 −16 −18 −18 −20]/dB([15 30 45 60 75 90 105 120 135 150 165 180]度の角度において);
重み付け関数w=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 10];
周波数帯域1(100−800Hz):アレイゲインa=2、偏差限界値=2;及び
周波数帯域2(800Hz−8KHz):アレイゲインa=1、偏差限界値=0.2。
【0042】
図8は、
図7のビームフォーミングフィルタ応答の一例を示す。
【0043】
図9は、
図7の一例についてのパフォーマンスプロット対選択されたターゲット角度の一例を示す。この例では、30/60/90/180度の減衰によって軸がずれる場合がある。示されるように、フィルタは、平滑であるため、時間分散(プリリンギング)を示さず、十分なダイナミックレンジを達成するために重要である非常に限られた低周波数ゲインを必要とする。
【0044】
図10は、線形アレイを有するスピーカ205の正面斜視図を示す。
図11は、
図10中のスピーカ205の背面斜視図を示す。このスピーカ205は、全高26cmを有する2つの積層型モジュール260を含む。1つのモジュール260は、2つの正面ツイータ115、1対のウーファー120、及び背面ウーファー125を含むことができる。
【0045】
図10及び
図11の例は、会場、教会などの大規模な用途に適用可能であることができる。これらの状況では、水平方向及び垂直方向の指向性制御が必要になることが多い。既存の方法は、定義された垂直方向の軸外角度において、指向性ターゲットと、周波数に依存しない減衰係数とに基づくクロスオーバー回路を含むことができる。ただし、このようなシステムでは、中央部が小さなツイータを低いクロスオーバー点で必要とするため、音響出力が制限される場合がある。
【0046】
これらのような用途で人気があるのは、ある指向性が受動的な音響手段によって達成されない限り、垂直方向の指向性制御を特徴とし、水平方向に広い分散パターンを有するラインアレイである。開示された能動的なビームフォーミング方法を用いて、モジュールを積み重ねてラインアレイを形成することにより、水平方向により正確で周波数に依存しないパターンを達成することができる。
【0047】
図12は、
図10及び
図11の積層型アレイを中心としてさまざまな角度についての高周波数応答の一例のコンタープロットを示す。特に、ツイータ115の大きな膜サイズが原因で、ビームは、5kHzより上で狭くなる。この例では、ツイータ115は、2.5インチであり得る。
【0048】
図12に示される一例についてのパラメータは、次のものを含むことができる。
n=1 トランスデューサ対;
開始解C
0:四次バターワースハイパス、f
c=800Hz;C
1:四次BWローパス、f
c=2500Hz;C
2:四次BWローパス、f
c=600Hz;
ターゲット関数T=[−1 −3 −4 −6 −8 −10 −12 −14 −16 −18 −18 −20]/dB([15 30 45 60 75 90 105 120 135 150 165 180]度の角度において);
重み付け関数w=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 10];
アレイゲインa=1.4,偏差限界値g=2。
【0049】
図13は、
図12のビームフォーミングフィルタ応答の一例を示す。
【0050】
図14は、
図12の一例のパフォーマンスプロット対選択されたターゲット角度の一例を示す。
【0051】
図15は、0...1mの軸外垂直方向応答を含む5個の積層型モジュールの近接場応答を、2.5mの聴取距離で10cmステップに示す。アレイ全体の高さは、約0.65mであることができる。指向性は、高度に周波数依存性であり、1KHzを超える高周波に制限される。専門的な用途のために、垂直ビームの実効帯域幅を増大させるために、アレイの長さを増大させることができる。
【0052】
図16は、CBTアレイシステム245の一例を示す。コサイン形状の減衰を有する曲線ラインアレイは、より均一な応答を提供することができる。
図16中の一例は、ここに提示される方法によって、水平方向にカージオイド特性を近似するように設計されることができる。これは、同様の一次カージオイド応答を有する2チャンネルウーファー上に取り付けられることができる。
【0053】
図17a及び
図17bは、正面及び背面ミッドレンジドライバ、ならびに2つの積層型正面ツイータを含むシングルアレイエレメント250の一例を示す。ツイータは、5KHzでクロスオーバーされる場合があり、水平ビームフォーミングの部分ではない場合がある。シングルアレイエレメントは、約6.0cmの高さを有することができる。
【0054】
図18は、
図17a及び
図17bのシングルアレイエレメントを中心としてさまざまな角度についての高周波数応答の一例のコンタープロットを示す。特に、側面にドライバ対がないことから、応答は、より広くなるが、180度で強いヌルを示す(背面音のキャンセレーション)。
【0055】
図19は、
図18のビームフォーミングフィルタ応答の一例を示す。
【0056】
図20は、
図18の一例についてのパフォーマンスプロット対選択されたターゲット角度の一例を示す。
【0057】
図18に示される一例についてのパラメータは、次のものを含むことができる。
n=0 トランスデューサ対;
開始解C
0=1;C
1:二次BWローパス、f
c=500Hz;
ターゲット関数T=[−0.1 −0.44 −1 −2 −3.3 −5.1 −7.6 −11.0 −15 −22 −30 −40]/dB([15 30 45 60 75 90 105 120 135 150 165 180]度(一次カージオイドに近似)の角度において);
重み付き関数w=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 5];及び
アレイゲインa=1.0、偏差限界値g=4。
【0058】
図21は、シミュレートされた近接場応答の一例を示す。示されるように、応答は、
図15のラインアレイと比較して、CBTアレイの均一性、及び一定の指向性を確認する。
【0059】
図22は、自動車用途のための3Dカージオイドスピーカアレイ255についての斜視図を示す。この例では、スピーカは、高次のカージオイド特性を三次元で実現することを目標とすることができる。スピーカは、サイズ144mmφ×134mmのディスク形状の筐体中に取り付けられる6個のトランスデューサを含むことができる。トランスデューサは、相互に電気的に接続される、前向きドライバ、後ろ向きドライバ、及び側面周囲に4個のトランスデューサを含むことができる。側面トランスデューサは、90度の軸外で音を抑制するように構成されることができる。これらのようなスピーカ対を用いて、車内でパーソナルサウンドシステムを実現し、運転者または同乗者に、他の同乗者に対する音を抑制しながらステレオサウンドを生成することができる。
【0060】
図23は、
図22の3Dスピーカ255を中心としてさまざまな角度についての高周波数応答の一例のコンタープロットを示す。示されるように、ナロービーム及び良好な抑制は、90度より上で実現される。反復は、2つの周波数帯域に分割された。1KHz未満では、ターゲット関数は、三次カージオイドであり、1KHz超では、二次カージオイドであることができる。
【0061】
図24は、
図23のビームフォーミングフィルタ応答の一例を示す。
【0062】
図25は、
図23の一例についてのパフォーマンスプロット対選択されたターゲット角度の一例を示す。
【0063】
図23に示される一例についてのパラメータは、次のものを含むことができる。
n=1 トランスデューサ対;
開始解C
0=C
1=C
2=1、ターゲット関数T=[−0.4 1.8 4.1 7.5 12 18 26 30 30 30 30 30]/dB(1kHz未満で)、及びT=[−0.3 −1.2 −2.8 −5 −8 12 17 24 30 30 30](1kHz超で);
重み付き関数w=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 5];ならびに
アレイゲインa=2、偏差限界値g=2。
【0064】
図26aは、二次カージオイドの計算された極座標応答を示す。
【0065】
図26bは、三次カージオイドの一例の計算された極座標応答を示す。
【0066】
図27は、ビームフォーミングプロセス300の一例を示す。ブロック305では、プロセッサ135は、処理のためにラウドスピーカ105で入力チャンネルを受信することができる。入力は、モノラルチャネルを含んでもよく、いくつかの例では、ステレオチャネルまたはそれ以上のチャネルが提供されてもよい。
【0067】
ブロック310では、プロセッサ135は、フィルタC
rのM個の複素スペクトル値(インデックスi)を次のように取ることを含む、各ドライバの測定された周波数応答に基づき第一フィルタを生成することができる。
【数9】
【0068】
上記で説明されるように、離散フーリエ変換(DFT)の長さMは、通常256...4096である。プロセッサ135は、各周波数点iについての解を決定することができる。
【0069】
次に、ブロック315では、プロセッサ135は、M個の複素周波数値のすべてがわかると、DFTを逆にすることによって、ブロック310中の解の所望のフィルタインパルス応答を決定することができる。H
r(i)は、ハイパス、バンドパスまたはローパスフィルタであり、例えば、四次バターワースフィルタを含むことができる。前向きトランスデューサは、通常ツイータ115であり、H
0がコーナー周波数(2...5)KHz(−3dB)のハイパスフィルタである必要がある。
【0070】
次の反復設計手順は、筐体周囲の増分角度においてすべてのドライバの測定された周波数応答に基づくことができる。
【数10】
ここでq=1,...,Qは角度インデックスであり、rはドライバ(またはドライバ対)インデックスであり、iは周波数インデックスである。
【0071】
ブロック320では、周波数応答は、平滑化され、ドライバ1(q=1,r=1)の正面応答に正規化される。対称性があるため、データは、半円0...180°でのみ、通常は15°ステップ(Q=13)で捕捉されることができる。
【0072】
ブロック325では、角度qでのシステム周波数応答U(q,i)は、次のように適用されるビームフォーミングフィルタによって、すべてのドライバの複素数の和として計算されることができる。
【数11】
【0073】
ブロック330では、プロセッサ135は、周波数応答に基づき所望のシステム応答を規定する実数値のターゲット関数T(q,i)を決定することができる。
【0074】
ブロック335では、プロセッサ135は、次のようにエラーを最小限にする非線形最適化ルーチンを各周波数点に適用することができる。
【数12】
ここで、w(q)は他の角度を犠牲にして、所望の角度で結果を改善するために使用されることができる重み付き関数である。パラメータaは、アレイが1つのシングルドライバと比較してどの程度大きく再生するのかを規定するアレイゲインである。通常、このパラメータは、1よりも大きいが、ドライバの総数を超えるべきではない。スーパーディレクティブビームフォーミングに必要な、ある程度のサウンドキャンセレーションを可能にするために、アレイゲインは、ドライバの数よりも小さい場合がある。
【0075】
実部及び虚部の代わりに、大きさ|C
r(i)|、及び位相arg(C
r(i))=arctan(im{C
r(i)}/Re{C
r(i)})は、変数として非線形最適化ルーチンのために選択される。
【0076】
この有界の非線形最適化問題を標準ソフトウェアで解くことができる(例えば、Matlab最適化ツールボックスの一部である関数「fmincon」を用いて解く)。次の限界値が選択されている。
【数13】
最大許容フィルタゲインと、1つの計算された周波数点から次の点までの大きさの値についての下限値及び上限値とは、入力パラメータ8によって規定される。
【数14】
【0077】
得られた周波数応答の平滑化を制御し、解が上記で定義された開始解C
r,startから大幅に逸脱しないことを確保するために、対象帯域の第一周波数点は、次のとおりである。
【数15】
【0078】
ブロック340では、プロセッサ135は、インデックスを増分し、次のとおりに最後の点に到達するまですべてのフィルタ値が決定されるかどうかを判定する。
【数16】
【0080】
さまざまな実施形態の説明は、例証の目的で提示されているが、包括的に、または開示される実施形態に限定されることが意図されていない。多くの修正及び変形例は、説明される実施形態の範囲及び主旨から逸脱することなく当業者には明白である。
【0081】
本実施形態の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具体化され得る。従って、本開示の態様は、全体的にハードウェア実施形態、全体的にソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、または全て一般的に「モジュール」もしくは「システム」と本明細書では称され得るソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせる実施形態の形態をとり得る。さらに、本開示の態様は、その上で具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)に具現化されるコンピュータプログラム製品の形態を取ることができる。
【0082】
1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組み合わせを利用し得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定ではないが、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、または任意の前述の好適な組み合わせであり得る。コンピュータ可読記憶媒体のより多くの具体例(非網羅的なリスト)は、1つ以上の通信回線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能PROM(EEPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または前述の任意の好適な組み合わせを含む。本文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のために、またはそれらと接続してプログラムを含むまたは記憶することができる任意の有形媒体であり得る。
【0083】
本開示の態様は、本方法の実施形態に従った方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/またはブロック図を参照して上記に説明されている。フローチャート図及び/またはブロック図の各ブロック、及びフローチャート図及び/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ、専用コンピュータ、または機械を製造するための他のプログラム可能データ処理装置に提供され得、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令は、ブロックまたは複数のブロックのフローチャート及び/またはブロック図に規定される機能/行為の実施を可能にする。係るプロセッサは、限定ではなく、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、アプリケーション特有プロセッサ、またはフィールドプログラム可能プロセッサであり得る。
【0084】
図のフローチャート及びブロック図は、本開示のさまざまな実施形態に従ったシステム、方法、装置、及びコンピュータプログラム製品の可能である実施態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。この点で、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、規定された論理関数(複数可)を実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表し得る。また、いくつかの代替実施態様では、ブロックで留意される機能は、図で留意される順序とは違う順序で起こり得ることを留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際に、実質的に同時に実行され得る、または、ブロックは、時々、含有される機能に応じて、逆の順序で実行され得る。また、ブロック図及び/またはフローチャート図の各ブロック、及びブロック図及び/またはフローチャート図のブロックの組み合わせは、規定の機能もしくは行為、または特殊目的ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせを行う特殊目的ハードウェアベースシステムによって実施され得ることにも留意されたい。
【0085】
例示的な実施形態が上述されているが、これらの実施形態が本発明のすべての可能な形式を説明することは意図されていない。むしろ、明細書で使用する言葉は限定ではなく説明のための言葉であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく多様な変更が成され得ることが理解される。加えて、種々の実現実施形態の特徴は、本発明の別の実施形態を形成するために結合することができる。