(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-40782(P2021-40782A)
(43)【公開日】2021年3月18日
(54)【発明の名称】立体物展示用ケース
(51)【国際特許分類】
A47F 7/00 20060101AFI20210219BHJP
A47F 8/00 20060101ALI20210219BHJP
【FI】
A47F7/00 W
A47F8/00
A47F7/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-163528(P2019-163528)
(22)【出願日】2019年9月9日
(11)【特許番号】特許第6749619号(P6749619)
(45)【特許公報発行日】2020年9月2日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示日 令和1年(2019年)7月10日(水)〜7月11日(木) 展示会名 松村工芸総合見本市2019 開催場所 マイドームおおさか2階展示場(大阪市中央区本町橋2番5号)
(71)【出願人】
【識別番号】390008453
【氏名又は名称】株式会社大仙
(74)【代理人】
【識別番号】100078101
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 達雄
(74)【代理人】
【識別番号】100085523
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 文夫
(74)【代理人】
【識別番号】230117259
【弁護士】
【氏名又は名称】綿貫 敬典
(72)【発明者】
【氏名】小幡 顕
(57)【要約】
【課題】立体物を展示できると共にカード類も的確に展示することができる立体物展示用ケースを提供する
【解決手段】前面部1aに窓部11を形成して該窓部11の内周面に該窓部11を覆う板材2を係止させる板材係止枠部12を備えた枠状のケース本体1の2個を後端面1b、1b同士で着脱自在に連結してなり、前記各ケース本体1の内側にそれぞれの後端面1b側からケース内枠体3を着脱自在に篏合して、前記2個のケース内枠体3、3の後端面3b、3b同士との間に複数枚の透明板4を挟持したものであって、前記2個のケース本体1の窓部11を覆う板材2の少なくとも一方を透明とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面部に窓部を形成して該窓部の内周面に該窓部を覆う板材を係止させる板材係止枠部を備えた枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結してなり、
前記各ケース本体の内側にそれぞれの後端面側からケース内枠体を着脱自在に篏合して、
前記2個のケース内枠体の後端面同士との間に複数枚の透明板を挟持したものであって、
前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の少なくとも一方を透明としたことを特徴とする立体物展示用ケース。
【請求項2】
前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の双方を透明とした請求項1に記載の立体物展示用ケース。
【請求項3】
前記2個のケース内枠体の後端面同士との間に挟持される透明板を2枚とした請求項1又は2に記載の立体物展示用ケース。
【請求項4】
前記枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結する手段を磁石よりなるものとした請求項1〜3の何れか1項に記載の立体物展示用ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライフラワー、人形、乗物模型等の立体物と共に写真、メッセージカード等のカード類も的確に展示することができる立体物展示用ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
前記した立体物とカード類を展示するとしては、本出願人の実用新案登録第3115285号(特許文献1)の立体物展示ケースが知られております。
【0003】
ところが、これはカード類を磁力により重ね合わせた2枚の透明板材の間に挟持させて、枠状のケース本体の前後開口の一方の開口に磁力により着脱自在に覆う構造としたものであり、カード類がケース本体の中にセットするものでは無かった。
【0004】
また、写真をフレームの中にセットして表面、裏面の双方から見えるよう展示するものが知れております(特許文献2)。しかし、これは立体物を展示するための配慮がなされていないものであります。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録実用新案3205031号公報
【特許文献2】登録実用新案3115285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記のような問題を解決して、立体物を展示できると共にカード類も中に的確に展示することができる立体物展示用ケースを提供することを目的として完成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の立体物展示用ケースは、前面部に窓部を形成して該窓部の内周面に該窓部を覆う板材を係止させる板材係止枠部を備えた枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結してなり、前記各ケース本体の内側にそれぞれの後端面側からケース内枠体を着脱自在に篏合して、前記2個のケース内枠体の後端面同士との間に複数枚の透明板を挟持したものであって、前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の少なくとも一方を透明としたことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の双方を透明としてもよいものである。また、前記2個のケース内枠体の後端面同士との間に挟持される透明板を2枚としてもよい。
【0009】
さらに、前記枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結する手段を磁石よりなるものとすることが好ましいものである。
なお、本発明では透明とは無色透明に限らず有色透明も含むものであり、透明板も無色透明板に限らず有色透明板も含むものである。
【発明の効果】
【0010】
前記した本発明の立体物展示用ケースは、各枠状のケース本体の内側に篏合する2個のケース内枠体の後端面同士との間に複数枚の透明板を挟持しているので、これら透明板の間に写真、メッセージカード等のカード類を保持して展示できるものである。また、該透明板と各枠状のケース本体の窓部との間のケース内枠体の空間にドライフラワー、人形、乗物模型等の立体物を収納して展示できるものである。
【0011】
そうすると、各枠状のケース本体の前面部に形成してある窓部を覆う板材のうち少なくとも一方は透明としているので、この透明の板材からカード類、立体物が展示されることとなる。なお、前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の双方を透明とすれば、両ケース本体の窓部の双方から収納したカード類、立体物を視認することができるものである。
【0012】
また、前記複数の透明板の間にカード類を挟むことにより、該透明板にドライフラワーを接着固定した場合に接着面がカード類により隠蔽されて綺麗な展示ができるものである。
【0013】
また、前記各枠状のケース本体の内側に篏合する2個のケース内枠体は、奥行の違うものを変更して、透明板の前後位置を変更することができるものである。
【0014】
なお、2個のケース内枠体の奥行は、全体で板材と透明板との厚さとを含めて両ケース本体に納まるものとするのは当然である。
【0015】
また、ケース内枠体は枠状のケース本体に着脱自在に篏合したものであるので、ケース内枠体に立体物を収納した後にケース本体に篏合することができるので、ケース内枠体の前後から立体物の収納作業を行うことができるので、作業が容易で所定の位置に適格に収納できるものである。
【0016】
また、前記枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結する手段を磁石よりなるものとすることにより、着脱が容易となるばかりでなく、磁石をケース本体から隠蔽して取り付けする事ができるので綺麗な外観を呈することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態を示す一部切欠斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態のケース本体の2個を分離した状態で示す一部切欠斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態を分解して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の立体物展示用ケースの好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
1、1は四角形状の枠状のケース本体であり、各ケース本体1は前面部1aに形成した窓部11の内周面に板材係止枠部12を備えたものである。前記ケース本体1の窓部11は各板材係止枠部12に前面周面を係止された板材2、2により覆われている。また、前記2枚の板材2、2の後面周囲には、各枠状のケース本体1、1の内側にそれぞれの後端面1b側から着脱自在に篏合するケース内枠体3、3の前端面3aが当接して、板材2、2を板材係止枠部12、12とで挟持することとなる。
【0019】
また、前記2枚の板材2、2は少なくとも一方を透明として、該透明とした板材2を透してケース内枠体3に展示するドライフラワー、人形、乗物模型等の立体物(イ)を観賞できるものとしている。なお、前記2枚の板材2、2はこの実施形態では2枚とも透明としたものである。
【0020】
前記2個のケース内枠体3、3は、一方のケース内枠体3(3A)の奥行長さは篏合したケース本体1の奥行長さより短くして後端面3bがケース本体1の後端面1bより内側に位置するものとして内段部31を形成して、また、他方のケース内枠体3(3B)の奥行長さは篏合したケース本体1の奥行長さより長くして後端面3bがケース本体1の後端面1bより外側に延出する延出部32を形成して前記内段部31に篏合するものとしている。
【0021】
また、前記2個のケース内枠体3、3の後端面3b、3b同士との間には複数枚の透明板4が挟持されている。この実施形態では2枚であるが3枚以上であってもよい。そして、透明板4と透明板4の間に写真、メッセージカード等のカード類(ロ)を挟持して、前記透明とした板材2を透して窓部11から観賞することができるものである。
【0022】
また、前記2個のケース本体1、1は後端面1b、1b同士で着脱自在に連結できる構造としたものである。これにより、ケース本体1、1は後端面1b、1bで一体とされて、板材2、ケース内枠体3及び透明板4がケース本体1、1の板材係止枠部12、12の間に挟持されることとなる。本実施形態では前記着脱自在に連結とする手段は、各ケース本体1、1の後端面1b、1bに互いにN極とS極が対向するように永久磁石5をそれぞれ埋め込んで磁力により強固に連結するもとしている。しかし、一方を磁石、他方を鉄等の磁性体としてもよい。
【0023】
さらには、前記着脱自在に連結とする手段は、面ファスナーや掛金具を使用してもよく、着脱自在に連結えきるものであればどのような手段であっても良いものである。
【0024】
なお、この図示の実施形態はケース本体1を四角形状の枠状として、これに合わせて、板材2、ケース内枠体3、透明板4も四角形状としたものである。しかし、ケース本体1を四角形状の枠状と限定されることなく、三角形状、五角形状、六角形状等の他の角形状としても、円形状、楕円形状等としてもよいことは勿論であり、その場合は板材2、ケース内枠体3、透明板4の形状もそれに合わせることは当然である。
【0025】
このように構成されたものは、各枠状のケース本体1、1の内側に篏合する2個のケース内枠体3、3の後端面同士との間に複数枚即ち2枚の透明板4、4を挟持するので、これら2枚の透明板4、4との間に写真、メッセージカード等のカード類(ロ)を保持すれば透明板4を透してカード類(ロ)は透明とした板材2から視認できるものである。
【0026】
また、該透明板4、4と各枠状のケース本体1、1の窓部11、11との間のケース内枠体3、3の空間にドライフラワー、人形、乗物模型等の立体物(イ)を収納して、透明とした板材2からこれも視認できるものである。なお、前記2枚の板材2、2を全て透明とすれば、両ケース本体1、1の窓部11、11の双方から収納したカード類、立体物が視認することができるものである。
【0027】
また、ケース内枠体3、3はケース本体1、1に篏合自在であるから、ケース内枠体3に立体物を収納した後にケース本体1に篏合することができるので、ケース内枠体3の前後から立体物の収納作業を行うことができるので、作業が容易で所定の位置に適格に収納できるものである。
【0028】
また、前記透明板4、4にカード類(ロ)を挟むことにより、透明板4にドライフラワー等の立体物(イ)を接着固定しても接着面がカード類(ロ)により隠蔽されて綺麗な展示ができるものである。
【符号の説明】
【0029】
1 ケース本体
1a 前面部
11 窓部
12 板材係止枠部
1b 後端面
2 板材
3 ケース内枠体
3b 後端面
4 透明板
【手続補正書】
【提出日】2020年4月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面部に窓部を形成して該窓部の内周面に該窓部を覆う板材を係止させる板材係止枠部を備えた枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結してなり、
前記各ケース本体の内側にそれぞれの後端面側からケース内枠体を着脱自在に篏合して、
前記2個のケース内枠体の後端面同士との間に複数枚の透明板を挟持したものであって、
さらに、前記2個のケース内枠体は、一方のケース内枠体の奥行長さは篏合したケース本体の奥行長さより短くして後端面がケース本体後端面より内側に位置するものとして内段部を形成してあり、また、他方のケース内枠体の奥行長さは篏合したケース本体の奥行長さより長くして後端面がケース本体の後端面より外側に延出する延出部を形成してあり前記内段部に篏合するものとしたものであって、
前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の少なくとも一方を透明としたことを特徴とする立体物展示用ケース。
【請求項2】
前記2個のケース本体の窓部を覆う板材の双方を透明とした請求項1に記載の立体物展示用ケース。
【請求項3】
前記2個のケース内枠体の後端面同士との間に挟持される透明板を2枚とした請求項1又は2に記載の立体物展示用ケース。
【請求項4】
前記枠状のケース本体の2個を後端面同士で着脱自在に連結する手段を磁石よりなるものとした請求項1〜3の何れか1項に記載の立体物展示用ケース。