(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-41130(P2021-41130A)
(43)【公開日】2021年3月18日
(54)【発明の名称】樹脂シート上に設置された汚れ取り用薬剤
(51)【国際特許分類】
A47L 13/17 20060101AFI20210219BHJP
【FI】
A47L13/17 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2019-181733(P2019-181733)
(22)【出願日】2019年9月11日
(71)【出願人】
【識別番号】519356249
【氏名又は名称】野田 忠幸
(72)【発明者】
【氏名】野田 忠幸
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AB01
3B074CC03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】樹脂シート上に設置することで使用の際の乾燥を防ぎ、かつ使用箇所に対して適量、的確に配置することができる汚れ取り用薬剤を提供する。
【解決手段】水等の溶媒を使用箇所に塗布し、汚れ取り用薬剤2〜5を樹脂シート1上に設置した本発明を使用箇所に配置することで溶媒の乾燥による薬効作用の停止を防ぎ、かつ適量の使用を実施することができる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚れ取り用薬剤(2)を面状に成形し、樹脂シート(1)上に設置したもの。
【請求項2】
水等の溶媒に汚れ取り用薬剤を溶かした水溶液を吸収させた吸水性素材(3)を、樹脂シート(1)の上に設置したもの。
【請求項3】
ゲル化された物質に汚れ取り用薬剤を混合させたもの(4)を樹脂シート(1)上に設置したもの。
【請求項4】
汚れ取り用薬剤を透過性物質内に付着又は収め(5)、樹脂シート(1)上に設置したもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用箇所に対して適量かつ容易に配置させ、更に使用時の乾燥を防ぐための樹脂シート上に設置された、汚れ取り用薬剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
汚れを取り除くためには、その汚れの性質によって様々な薬剤が使用されている。アルカリ性の汚れに対しては酸性の薬剤を使用し中和させることにより、汚れを対象物から取り除くことができ、酸性の汚れに対してはアルカリ性の薬剤を使用し中和させることにより、汚れを対象物から取り除くことができる。
具体的な酸性の薬剤としては塩酸やクエン酸があり、アルカリ性の薬剤としては過炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム又は水酸化ナトリウムがある。
【0003】
上記の汚れ取り用薬剤は固体、または水等の溶媒に溶かしたものを吸水性物質に含ませたものや、水等の溶媒に溶かした液体として使用者に提供されている。しかし液体として提供されるものや、固体にて使用箇所に設置した後、水等の溶媒に溶かして使用されるものについては、薬効が充分に発揮される前に乾燥してしまうという問題があり、また固体で提供される場合はその多くが粉状であるため、使用される箇所が構造物の垂直面や壁と床が接する箇所である場合には、汚れ取り用薬剤の的確な配置が困難で、使用量に対する管理が難しいという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は使用の際の乾燥を防ぎ、かつ適量、的確に配置することができる汚れ取り用薬剤を提供することを目的としている。
図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の汚れ取り用薬剤は樹脂シート上に設置されることを、最も主要な特徴としている。
樹脂シート上に設置される汚れ取り用薬剤の形態には様々なものがあり、面状に成形されたもの、水等の溶媒に汚れ取り用薬剤を溶かした水溶液を吸水性素材に吸収又は吸着させた状態のもの、ゲル化された物質に混合されたもの、透過性物質内に付着又は収められたものがある。
【発明の効果】
【0006】
(1)本発明を使用する際には、使用箇所に配置する前に溶媒を塗布し、その後本発明の汚れ取り用薬剤を配置することとなるが、樹脂シートにより乾燥が防ぐことができるため、薬効が充分に発揮される。
【0007】
(2)構造物壁面の垂直面において本発明の汚れ取り用薬剤が使用される場合には、塗布した溶媒の表面張力により、本発明である汚れ取り用薬剤を設置した樹脂シートが構造物壁面に保持される。
【0008】
(3)使用される箇所が構造物の壁と床が接する箇所である場合、本発明である汚れ取り用薬剤が適量に樹脂シート上に設置されているため、汚れ取り用薬剤を的確に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】 構造物壁面の垂直面に水等の溶媒を塗布後、本発明が配置した状態を表した断面図
【符号の説明】
【0010】
1 樹脂シート
2 汚れ取り用薬剤を面状に成形したもの
3 水等の溶媒に汚れ取り用薬剤を溶かした水溶液を吸水性素材に吸収又は吸着させたもの
4 汚れ取り用薬剤をゲル化された物質に混合したもの
5 汚れ取り用薬剤を透過性物質内に付着又は収めたもの
6 構造物壁面
7 水等の溶媒