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特開2021-41160調整可能なボリュームのあるパデッドチェア
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-41160(P2021-41160A)
(43)【公開日】2021年3月18日
(54)【発明の名称】調整可能なボリュームのあるパデッドチェア
(51)【国際特許分類】
   A47D 1/00 20060101AFI20210219BHJP
   A47C 7/00 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 7/36 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 7/50 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 7/54 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 27/00 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 27/08 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 27/12 20060101ALI20210219BHJP
   A47C 27/10 20060101ALI20210219BHJP
【FI】
   A47D1/00
   A47C7/00 C
   A47C7/36
   A47C7/50 A
   A47C7/54 Z
   A47C7/62 Z
   A47C27/00 B
   A47C27/00 D
   A47C27/00 K
   A47C27/08 Z
   A47C27/12 C
   A47C27/12 G
   A47C27/12 M
   A47C27/12 Z
   A47C27/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-146587(P2020-146587)
(22)【出願日】2020年9月1日
(31)【優先権主張番号】16/567,722
(32)【優先日】2019年9月11日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】520335473
【氏名又は名称】ミアーレ,テオドリコ アントニオ
(71)【出願人】
【識別番号】520335484
【氏名又は名称】ウェーバー,ライアン
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミアーレ,テオドリコ アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ウェーバー,ライアン
【テーマコード(参考)】
3B084
3B096
【Fターム(参考)】
3B084JA00
3B084JC03
3B096AA03
3B096AB05
3B096AC03
3B096AD03
3B096AD05
3B096AD07
3B096AD08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】乳幼児が倒れ、シートやクッションから前方や側方にひっくりことを防ぐパデッドチェアを提供する。
【解決手段】パデッドチェア又はクッションは、実質的にドーナツ形状の構成により、全てを包囲するサポート構造を形成する。ボリュームのある構成は、乳幼児の背中、首、及び頭を支持するバック部と1対のサポートアームとを含む。フロント部は、玩具を繋ぐためのアンカー及びそれに対するトレーを提供する。座るためのベースシートは、異なるサイズの子供に適合するように調整可能で、ベースシートに接続された一端でファスナーを有するストラップで調整される。ファスナーは、調整目的で異なる垂直なポイントで取り付けられるように、チェアのフロントに着脱可能に取り付けられる。ファスナーは、フック及びループファスナーで構成される。ストラップは、脚のための穴の間に配置さ、チェアが乳幼児によって占有されている間に調整される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボリュームのあるサポートを提供し、安定性を高めるためのチェアであって、
上方バック部および下方バック部によって画定されたバックサポートであって、
前記バックサポートが、実質的にボリュームのある構成に構成されており、
前記バックサポートの前記ボリュームのある構成が、後方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、バックサポートと、
上方アーム部および下方アーム部によって画定された1対のアームサポートであって、
各アームサポートが、前記バックサポートの一端に概ね垂直な配向で接合するように配置され、前記1対のアームサポートが、前記実質的にボリュームのある構成に構成されており、
前記1対のアームサポートの前記ボリュームのある構成が、横の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、1対のアームサポートと、
上方フロント部および下方フロント部によって画定されたフロントサポートであって、
前記フロントサポートが、前記バックサポートに実質的に平行なアライメントを形成するように配置され、前記フロントサポートが、前記1対のアームサポートに接合するようにさらに配置されており、
前記下方フロント部が、1対の開口を含み、前記フロントサポートが、前記実質的にボリュームのある構成に構成され、前記フロントサポートが、ブリッジを備え、
前記ブリッジが、フロント突起部を含み、
前記フロントサポートの前記ボリュームのある構成が、前方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、フロントサポートと、
実質的にフラットな形状によって画定されたベースであって、
前記ベースが、上方ベース表面および下方ベース表面によってさらに画定され、上方ベース表面が、前記下方バック部、前記下方アーム部、および前記下方フロント部に接合するように配置され、前記ベースが、実質的にボリュームのある構成を形成しており、
前記ベースの前記ボリュームのある構成が、下方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、ベースと、を備え、
前記バックサポート、前記1対のアームサポート、および前記フロントサポートが、乳幼児を取り囲んで支持する実質的にリング形状の枕を形成するように接合し、充填剤が、前記実質的にリング形状の枕の内部領域を占めており、
前記ベースのフロント部が、ストラップに接続されており、
前記ストラップが、第1のストラップ端と、第2のストラップ端と、を含み、
前記第1のストラップ端が、前記ベースに接続され、前記第2のストラップ端が、ストラップ端ファスナーを含み、
フロント突起部ファスナーが、前記ブリッジ上のフロント突起部に取り付けられており、
前記フロント突起部ファスナーが、前記ストラップ端ファスナーと相補的であり、前記フロント突起部ファスナーおよび前記ストラップ端ファスナーのうちの少なくとも1つが、前記ストラップを垂直に調整できるように垂直に間隔を空けたファスナー要素を有する、チェア。
【請求項2】
前記ベースが、前記ストラップに接続されたベーステーパー部を有する、請求項1に記載のチェア。
【請求項3】
前記ベーステーパー部が、約1.5インチの長さを有する、請求項2に記載のチェア。
【請求項4】
前記ベーステーパー部が、ユーザーの脚に適合するように湾曲している、請求項2に記載のチェア。
【請求項5】
前記ベースが、前記ストラップと一体的である、請求項1に記載のチェア。
【請求項6】
前記ストラップが、約2インチの幅および約6インチの長さを有する、請求項1に記載のチェア。
【請求項7】
前記ストラップ端ファスナーおよび前記フロント突起部ファスナーが、フックおよびループファスナーである、請求項6に記載のチェア。
【請求項8】
前記ストラップ端ファスナーが、約4インチの長さを有し、前記フロント突起部ファスナーが、4インチの長さを有し、そのため、前記ストラップを垂直に調整し得る、請求項7に記載のチェア。
【請求項9】
前記ストラップ端ファスナーおよび前記フロント突起部ファスナーが、垂直に間隔があるボタンファスナーのセットで構成されている、請求項1に記載のチェア。
【請求項10】
前記ボリュームのある構成が、生地によって取り囲まれた緩やかな充填剤から形成されている、請求項1に記載のチェア。
【請求項11】
前記下方フロント部の前記1対の開口が、1対の脚の通過を可能にするように動作可能に構成されている、請求項1に記載のチェア。
【請求項12】
前記上方フロント部が、アンカー部を備える、請求項1に記載のチェア。
【請求項13】
前記1対の開口が、上部開口セクションよりも底部開口セクションで広くなるように構成されている、請求項1に記載のチェア。
【請求項14】
前記ベースが、前記下方バック部、前記下方アーム部、および前記下方フロント部にベースファスナーで接合しており、前記上方ベース表面が、前記リング形状の枕の下にあり、前記上方ベース表面が、前記乳幼児が床表面に実質的に接触し、前記乳幼児のための重量支持表面が前記床表面であるように、床表面にほぼ水平である、請求項1に記載のチェア。
【請求項15】
前記充填剤が、前記実質的にリング形状の枕の内部領域を占めている、請求項1に記載のチェア。
【請求項16】
前記上方フロント部が、アンカー部を備え、前記アンカー部が、玩具につながれたケーブルを固定するように構成されている、請求項1に記載のチェア。
【請求項17】
前記開口が、前記乳幼児に不快感を与えることなく、通過する線形な部材に対して周方向に押し付けるように、十分に狭くて緩衝される、請求項1に記載のチェア。
【請求項18】
前記フロントサポートの中央部が、床表面まで垂直に下方に延在し、前記フロントサポートの前記中央部が、両側に前記開口を有して、前記乳幼児が、前記フロントサポートの前方におよび前記フロントサポートを通じてスライドすることを防ぎながら、乳幼児の脚の通過を可能にする、請求項1に記載のチェア。
【請求項19】
ボリュームのあるサポートを提供し、安定性を高めるためのチェアであって、
上方バック部および下方バック部によって画定されたバックサポートであって、
前記バックサポートが、実質的にボリュームのある構成に構成されており、
前記バックサポートの前記ボリュームのある構成が、後方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、バックサポートと、
上方アーム部および下方アーム部によって画定された1対のアームサポートであって、
各アームサポートが、前記バックサポートの一端に概ね垂直な配向で接合するように配置され、前記1対のアームサポートが、前記実質的にボリュームのある構成に構成されており、
前記1対のアームサポートの前記ボリュームのある構成が、横の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、1対のアームサポートと、
上方フロント部および下方フロント部によって画定されたフロントサポートであって、
前記フロントサポートが、前記バックサポートに実質的に平行なアライメントを形成するように配置され、前記フロントサポートが、前記1対のアームサポートに接合するようにさらに配置されており、
前記下方フロント部が、1対の開口を含み、前記フロントサポートが、前記実質的にボリュームのある構成に構成されており、前記フロントサポートが、ブリッジを備え、
前記ブリッジが、フロント突起部を含み、
前記フロントサポートの前記ボリュームのある構成が、前方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、フロントサポートと、
実質的にフラットな形状によって画定されたベースであって、
前記ベースが、上方ベース表面および下方ベース表面によってさらに画定され、上方ベース表面が、前記下方バック部、前記下方アーム部、および前記下方フロント部に接合するように配置され、前記ベースが、実質的にボリュームのある構成を形成しており、
前記ベースの前記ボリュームのある構成が、下方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、ベースと、を備え、
前記バックサポート、前記1対のアームサポート、および前記フロントサポートが、乳幼児を取り囲んで支持する実質的にリング形状の枕を形成するように接合し、充填剤が、前記実質的にリング形状の枕の内部領域を占めており、
前記ベースのフロント部が、ストラップに接続されており、
前記ストラップが、第1のストラップ端と、第2のストラップ端と、を含み、
前記第1のストラップ端が、前記ベースに接続され、前記第2のストラップ端が、ストラップ端ファスナーを含み、
フロント突起部ファスナーが、前記ブリッジ上のフロント突起部に取り付けられており、
前記フロント突起部ファスナーが、前記ストラップ端ファスナーと相補的であり、前記フロント突起部ファスナーおよび前記ストラップ端ファスナーのうちの少なくとも1つが、前記ストラップを垂直に調整できるように垂直に間隔を空けたファスナー要素を有し、前記ベースが、前記ストラップに接続されたベーステーパー部を有し、前記ベーステーパー部が、約1.5インチの長さを有し、前記ベーステーパー部が、ユーザーの脚に適合するように湾曲し、前記ベースが、前記ストラップと一体的であり、前記ストラップが、約2インチの幅および約6インチの長さを有し、前記ストラップ端ファスナーおよび前記フロント突起部ファスナーが、フックおよびループファスナーであり、
前記ストラップ端ファスナーが、約4インチの長さを有し、前記フロント突起部ファスナーが、4インチの長さを有し、そのため、前記ストラップを垂直に調整し得る、チェア。
【請求項20】
ボリュームのあるサポートを提供し、安定性を高めるためのチェアであって、
上方バック部および下方バック部によって画定されたバックサポートであって、
前記バックサポートが、実質的にボリュームのある構成に構成されており、
前記バックサポートの前記ボリュームのある構成が、後方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、バックサポートと、
上方アーム部および下方アーム部によって画定された1対のアームサポートであって、
各アームサポートが、前記バックサポートの一端に概ね垂直な配向で接合するように配置され、前記1対のアームサポートが、前記実質的にボリュームのある構成に構成されており、
前記1対のアームサポートの前記ボリュームのある構成が、横の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、1対のアームサポートと、
上方フロント部および下方フロント部によって画定されたフロントサポートであって、
前記フロントサポートが、前記バックサポートに実質的に平行なアライメントを形成するように配置され、前記フロントサポートが、前記1対のアームサポートに接合するようにさらに配置されており、
前記下方フロント部が、1対の開口を含み、前記フロントサポートが、前記実質的にボリュームのある構成に構成され、前記フロントサポートが、ブリッジを備え、
前記ブリッジが、フロント突起部を含み、
前記フロントサポートの前記ボリュームのある構成が、前方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、フロントサポートと、
実質的にフラットな形状によって画定されたベースであって、
前記ベースが、上方ベース表面および下方ベース表面によってさらに画定され、上方ベース表面が、前記下方バック部、前記下方アーム部、および前記下方フロント部に接合するように配置され、前記ベースが、実質的にボリュームのある構成を形成しており、
前記ベースの前記ボリュームのある構成が、下方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、前記チェアが前記直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、ベースと、を備え、
前記バックサポート、前記1対のアームサポート、および前記フロントサポートが、乳幼児を取り囲んで支持する実質的にリング形状の枕を形成するように接合し、充填剤が、前記実質的にリング形状の枕の内部領域を占めており、
前記ベースのフロント部が、ストラップに接続されており、
前記ストラップが、第1のストラップ端と、第2のストラップ端と、を含み、
前記第1のストラップ端が、前記ベースに接続され、前記第2のストラップ端が、ストラップ端ファスナーを含み、
フロント突起部ファスナーが、前記ブリッジ上のフロント突起部に取り付けられており、
前記フロント突起部ファスナーが、前記ストラップ端ファスナーと相補的であり、前記フロント突起部ファスナーおよび前記ストラップ端ファスナーのうちの少なくとも1つが、前記ストラップを垂直に調整できるように垂直に間隔を空けたファスナー要素を有し、
前記ベースが、前記ストラップに接続されたベーステーパー部を有する、チェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、調整可能なシートを有する、調整可能なボリュームのあるパデッドチェアに関する。調整可能なボリュームのあるパデッドチェアは、バックサポート、1対のアームサポート、フロントサポート、および座るための吸収性ベースを有する、ボリュームのある実質的にドーナツ形状の構成の内部で乳幼児を少なくとも部分的に拘束するためのすべてを包囲するサポート構造を形成している。
【背景技術】
【0002】
以下の背景情報は、先行技術の追加の態様について読者をさらに教育するのに役立つと予想されるが、本開示またはその任意の実施形態を、その中で記載もしくは暗示されるか、またはそこで推測される任意のものに限定するものとして解釈されない、先行技術の特定の態様(例えば、限定されないが、アプローチ、事実、または共通の知恵)の例を提示し得る。
【0003】
一般に、チャイルドセーフティーシートは、衝突時のケガまたは死亡から子どもを保護するように特別に設計されたシートである。自動車メーカーは、チャイルドセーフティーシートを自動車の設計に直接統合し得る。ほとんど一般に、これらのシートは、消費者によって購入されて設置される。シートは、普通の大人のシートのように見えるが、多くの場合、いくつかの追加の拘束バーと、全体に配置されたパッドとを有する。子供がまだ完全に筋肉を制御していないため、これは多くの場合、必要なことである。
【0004】
乳幼児は一般に、補助なしで、自分自身で座ることができないことが知られている。多数のサポートシートおよびクッションが、乳幼児が座った位置で直立したままになるのに役立つように工夫されてきた。これらの設計は、一般に、360°サポートの品質を欠いており、したがって、乳幼児が倒れ、背中上にスライドし、またはシートもしくはクッションから前方もしくは側方にひっくり返る原因となる。また、これらおよび同様の設計のいくつかは、乳幼児が、自分の背中をアーチ状に曲げるか自分の脚を使用することによりシートから揺れ動いてシートから外側に自分自身を操ることを防ぐ設計の品質を欠いている。
【0005】
しかしながら、これらの設計のいくつかは、安全の懸念および訴訟によりリコールされており、この問題を解決するためにシートベルトが追加されているが、依然として、乳幼児の太ももを挟むシートベルトクリップなしで、シートに乳幼児を置くことは困難であり得、シートベルトの位置が低いと、それはほとんど役に立たないものになる。また、依然として、シートベルトでシートに接続されている間でさえ、シート欠陥設計により、乳幼児がシートをひっくり返し得るリスクが存在する。
【0006】
この問題を解決するために追加されるシートベルトは、シートベルトクリップから乳幼児の脚を挟み込むこと、および欠陥のあるシート設計が依然として、乳幼児がシートに接続されている間に自分自身の重量を使用してシートをひっくり返すことを可能にするという事実により、依然として危険であり得る。シートベルトはまた、固定するのが複雑であり、シートベルトの自由端にアクセスするのに重いチャイルドセーフティーシートを持ち上げる必要がある。
【0007】
他の提案が、チャイルドセーフティーシートに関係している。これらのデバイスが有する問題は、子供が身もだえすることを防がず、子供が過度に動くときにひっくり返り得ることである。
【0008】
したがって、前述の欠点および不備に対処するために、業界には、対処されていない必要性が存在する。チャイルドサポートシートまたはクッションのための上記の引用された方法が市場の必要性のいくつかを満たしていたとしても、乳幼児による過度の動きを制限するが、それでも機能的な動きを可能にするのに十分なパッドおよびボリュームを有するチェアまたはクッションが依然として望まれる。
【0009】
業界でのさらなる対処されていない必要性は、異なるサイズの子供をチャイルドシート内に適合させ、世話人がチェアから子供をより容易に取り出すことを可能にすることに関する。多くの異なるサイズの子供に適合するようなサイズのチャイルドシートが存在し得るが、より小さい子供にとってシートが大きすぎる場合があり、より小さい子供がシートに心地よくまたは快適に適合しない場合がある。さらに、脚のための開口が子供にとって適切なサイズでないときに子供を取り外すことは困難であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、調整可能なシートを有する、ボリュームのある実質的にドーナツ形状の構成の内部で乳幼児を少なくとも部分的に拘束するためのすべてを包囲するサポート構造を形成する、調整可能なボリュームのあるパデッドチェアまたはクッションを対象とする。座るためのベースシートは、異なるサイズの子供に適合するように調整され得る。ベースシートは、第2のストラップ端でファスナーを有するストラップで調整され、第1のストラップ端は、ベースに取り付けられている。ストラップ上のファスナーは、フロント部上の上方または下方領域で固定され得るように、フロント部に取り付けられる。ファスナーは、ベルクロ(登録商標)で構成され得る。ストラップは、乳幼児の脚のための穴に隣接して形成されており、チェアが乳幼児によって占有されている間に調整され得る。
【0011】
ボリュームのあるサポート構成は、衝撃に対して保護し、快適なサポート休止表面をユーザーに提供する、パッド、膨張、または液体をチェアに含み得る。サポート構成要素は、限定されないが、バックサポートと、1対のアームサポートと、フロントサポートと、取り外し可能なベースと、を含み得る。チェアのボリュームのある構成は、ユーザーを包み込んで、ユーザーの身体の一部を支持し、ユーザーによるランダムな動きを最小限にし、乳幼児などのユーザーが基本的な機能を実行するための追加の構造的なサポートを受容することを可能にするのに有効であり得る。チェアはまた、十分なボリュームがあり、その結果、チェアは、チェアが平坦でない表面に置かれているか、または過度に動いているユーザーによって占有されているときでさえ、直立位置から転倒することが防がれる。最後に、ボリュームのある構成は、物体との強力な衝撃および有害な衝突からユーザーを保護する。
【0012】
いくつかの実施形態では、チェアは、取り外し可能に接合してチェアを形成する、複数のパデッドサポート構成要素を含み得る。サポート構成要素は、限定されないが、バックサポートと、1対のアームサポートと、フロントサポートと、ベースと、を含み得る。サポート構成要素は、取り外し可能に相互接続されて、ドーナツ形状のチェアの一般的な構成を形成している。チェアに好適な材料は、限定されないが、革、プラスチック、ビニル、またはビニルタイプのプラスチック材料を含み得る。これらの材料は、表面をきれいに拭き取ること、ならびに収納および携帯性のためにチェアを圧縮および折りたたむことに寄与する。
【0013】
1つの新規の態様では、充填剤は、各サポート構成要素の内部領域を占める。充填剤は、ユーザーにソフトクッションを提供し得るが、サポート構成要素が胴、背中、首、腕、および脚のサポートを提供することを可能にするのに十分なコンパクト性をさらに提供し得る。いくつかの実施形態では、各サポート構成要素は、同じ量またはタイプの充填剤を有さなくてもよく、したがって均等なコンパクト性を有さなくてもよい。これは、ユーザーの異なる身体部分が異なる量のサポートまたはクッションを必要とし得るためである。
【0014】
チェアは、取り外し可能に接合して上述の包み込み構成を形成する、複数のサポート構成要素を備える。バックサポートは、ユーザーの背中、首、および頭にブレースとクッションを提供する役割を果たす、概ね細長い長方形のパデッドサポート構成要素を提供する。バックサポートは、上方バック部と、下方バック部と、を備える。上方バック部は、概ねクレセント形状を有し得る。バックサポートは、端よりも中央で広くて、頭および首を支持するための追加の高さを生成し得る。バックサポートはまた、ユーザーが過度に動くとき、または平坦でない表面上で休止しているときにチェアがひっくり返ることを規制するように十分なボリュームであり得る。
【0015】
1対のアームサポートは、バックサポートの各端に接合している。1対のアームサポートは、バックサポートに対して概ね垂直な配向で配置されている。各アームサポートは、上方アーム部および下方アーム部によって画定されている。1対のアームサポートは、少し曲げられて、部分的な円、またはドーナツのような外観を形成し得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、チェアは、概ね細長くボリュームのあるフロントサポートを備える。フロントサポートは、バックサポートに概ね平行に配向し、各端から、各アームサポートに接合している。フロントサポートは、上方フロント部と、下方フロント部と、を含み得る。フロントサポート、1対のアームサポート、およびバックサポートは、360°ドーナツ形状を有する概ね楕円形状に接合している。これらのサポート構成要素は、密閉され得るか、融合され得るか、固定され得るか、または一緒に縫合され得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、下方フロント部は、乳幼児の脚などの1対の実質的に線形な部材の通過を可能にするようなサイズおよび寸法である、1対の開口を含み得る。開口は、線形な部材または通過する任意の物体に対して押し付けるように、十分にボリュームがあり、緩衝され得る。開口のこの部分的に制限された構成は、開口を通じた過度な動きを制限するのに役立ち得る。一実施形態では、底部開口セクションは、上部開口セクションよりも広い。
【0018】
上方フロント部は、フードトレーなどのトレーを支持するのに寄与する。上方フロント部はまた、物体を保持するためのアンカー部を含み得る。アンカー部は、玩具、器具、プレート、鍵、ツール、または他の物体につながれたケーブルを受容するように構成された2つのループを含み得る。しかしながら、他の実施形態では、アンカー部は、他のアンカー機構を備え得る。一実施形態では、上方フロント部は、乳幼児の前方への落下を止め、乳幼児または発達遅延児に、バランスを維持するために把持するための表面を与え得るが、さらに、サポートなしで直立で座るのに必要な筋肉を使用および強化し得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、チェアは、ベースを含み得る。ベースは、ユーザーが座り得るサポートプラットフォームを形成している。ベースは、下方バック部、1対の下方アーム部、および下方フロント部の下に実質的に水平な面を形成している。ベースの概ね剛性のある平面構成は、チェアがひっくり返ることを防ぐのに役立つ、実質的にボリュームのあるバックサポート、アームサポート、およびフロントサポートと共に機能する。限定されないが、ボタン、フックおよびループファスナー、接着剤、融合、縫合、ならびに摩擦係合を含む、様々なファスナーが使用されて、チェアの他の部分にベースを固定し得る。いくつかの実施形態では、ベースは、吸湿性であり、着脱可能なカバーを有する。
【0020】
本開示の第1の態様は、ボリュームのあるサポートを提供し、安定性を高めるためのチェアを提供し、チェアが、
上方バック部および下方バック部によって画定されたバックサポートであって、
バックサポートが、実質的にボリュームのある構成に構成されており、
バックサポートのボリュームのある構成が、後方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、バックサポートと、
上方アーム部および下方アーム部によって画定された1対のアームサポートであって、
各アームサポートが、バックサポートの一端に概ね垂直な配向で接合するように配置され、1対のアームサポートが、実質的にボリュームのある構成に構成されており、
1対のアームサポートのボリュームのある構成が、横の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、1対のアームサポートと、
上方フロント部および下方フロント部によって画定されたフロントサポートであって、
フロントサポートが、バックサポートに実質的に平行なアライメントを形成するように配置され、フロントサポートが、1対のアームサポートに接合するようにさらに配置され、下方フロント部が、1対の開口を含み、フロントサポートが、実質的にボリュームのある構成に構成されており、
フロントサポートのボリュームのある構成が、前方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、フロントサポートと、
実質的にフラットな形状によって画定されたベースであって、
ベースが、上方ベース表面および下方ベース表面によってさらに画定され、上方ベース表面が、下方バック部、下方アーム部、および下方フロント部に接合するように配置され、ベースが、実質的にボリュームのある構成を形成しており、
ベースのボリュームのある構成が、下方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、チェアが直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、ベースと、を備える。
【0021】
本開示の第2の態様では、チェアは、乳幼児チェアである。
【0022】
別の態様では、ボリュームのある構成は、パッドを備える。
【0023】
別の態様では、パッドは、シートフォーム、緩やかな繊維充填物、フォームコア、ダウン、および羽毛で構成されるグループから選択される少なくとも1つの部材を含む。
【0024】
別の態様では、バックサポート、1対のアームサポート、およびフロントサポートは、実質的にドーナツ形状のチェアを形成するように接合している。
【0025】
別の態様では、バックサポート、1対のアームサポート、フロントサポート、およびベースは、取り外し可能である。
【0026】
別の態様では、バックサポートのボリュームのある構成は、フロントサポートのボリュームのある構成またはアームサポートの各々のボリュームのある構成よりも大きい。
【0027】
別の態様では、上方バック部は、頭および首を支持するように動作可能に構成されている。
【0028】
別の態様では、下方バック部は、背中を支持するように動作可能に構成されている。
【0029】
別の態様では、上方アーム部は、腕を支持するように動作可能に構成されている。
【0030】
別の態様では、フロントサポートは、胸部位を支持するように動作可能に構成されている。
【0031】
別の態様では、下方フロント部の1対の開口は、1対の脚の通過を可能にするように動作可能に構成されている。
【0032】
別の態様では、上方フロント部は、アンカー部を備える。
【0033】
別の態様では、アンカー部は、玩具につながれたケーブルの通過を可能にするように構成された1対のループを備える。
【0034】
別の態様では、上方フロント部は、トレーに取り外し可能に接合するように構成されている。
【0035】
別の態様では、トレーは、アンカー部に固定するように配置されている。
【0036】
別の態様では、1対のフロント開口は、上部開口セクションよりも底部開口セクションで広くなるように構成されている。
【0037】
別の態様では、ベースは、湿気および臭気吸収性組成物を含む。
【0038】
別の態様では、ベースは、着脱可能なカバーを備える。
【0039】
別の態様では、ベースは、下方バック部、下方アーム部、および下方フロント部にベースファスナーで接合している。
【0040】
別の態様では、ベースファスナーは、フックおよびループファスナー、スナップボタン、ならびにタイストラップで構成されるグループから選択される少なくとも1つの部材を含む。
【0041】
本開示の1つの目的は、乳幼児が前方、後方、または側方に落下するときに、乳幼児が直立で座ろうとする最初の試みから有用である、緩衝された乳幼児着座サポートを提供することである。
【0042】
別の目的は、直立で座るためのサポートを与えるためにより幼い発達遅延児によってクッションとして使用され得る、調整可能なボリュームのあるパデッドチェアを提供することである。
【0043】
別の目的は、きれいに拭き取りやすく、容易に、小さいスペースに収納され得るか、または旅行するときにスーツケースに詰め込まれ得るほど十分小さい小荷物に収縮および折りたたまれ得る、調整可能なボリュームのあるパデッドチェアを提供することである。
【0044】
さらに別の目的は、安全な、快適な、効果的な、経済的な、および便利な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアを提供することである。
【0045】
さらに別の目的は、異なるサイズの子供に適合するように調整され得るシートを提供することである。
【0046】
さらに別の目的は、ベースシートと一体的に形成された一端でファスナーを有するストラップで調整されるシートを提供することである。
【0047】
他のシステム、デバイス、方法、特徴、および利点は、以下の図面および詳細な説明を検討すると、当業者に明らかであるか、または明らかになるであろう。すべてのそのような追加のシステム、方法、特徴、および利点は、本説明内に含まれ、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲および図面によって保護されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本開示およびそれが実践され得る方法が、添付の図面を参照してさらに示される。
【0049】
図1A】本開示の実施形態による、図1Aでストラップが取り付けられた状態、図1Bでストラップが取り外された状態の例示的な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアの上部斜視図を示す。
図1B】本開示の実施形態による、図1Aでストラップが取り付けられた状態、図1Bでストラップが取り外された状態の例示的な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアの上部斜視図を示す。
【0050】
図2】本開示の実施形態による、ストラップが取り外された状態の例示的な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアの正面図である。
【0051】
図3A】本開示の実施形態による、図1Aでストラップが取り付けられた状態、図1Bでストラップが取り外された状態の例示的な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアの底面図を示す。
図3B】本開示の実施形態による、図1Aでストラップが取り付けられた状態、図1Bでストラップが取り外された状態の例示的な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアの底面図を示す。
【0052】
図4】本開示の実施形態による、ストラップが取り外された状態の例示的な調整可能なボリュームのあるパデッドチェアの側面図である。
【0053】
同様の参照数字は、図面の様々な図全体を通じて同様の部分を指す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下の詳細な説明は、本質的に単なる例示であり、説明された実施形態または説明された実施形態の用途および使用を限定することを意図しない。本明細書で使用されるように、「例示的」または「例示」という単語は、「例、事例、または例示として機能する」ことを意味する。「例示的」または「例示」として本明細書で説明される任意の実施態様は、必ずしも、他の実施態様よりも好ましいまたは有利であると解釈される必要はない。以下で説明される実施態様のすべては、当業者が本開示の実施形態を作成または使用することを可能にするように提供される例示的な実施態様であり、特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲を限定することを意図しない。本明細書での説明の目的のために、「上方」、「下方」、「左」、「後方」、「右」、「前方」、「垂直」、「水平」という用語、およびその派生語は、図1で配向されるように、本開示に関するものとする。さらに、前述の技術分野、背景、簡単な概要、または以下の詳細な説明で提示される任意の明示的または暗示的な理論によって拘束される意図はない。添付の図面で示され、以下の明細書で説明される特定のデバイスおよびプロセスが、単に、添付の特許請求の範囲で定義される発明的概念の例示的な実施形態であることもまた理解されたい。したがって、本明細書で開示される実施形態に関する特定の寸法および他の物理的特性は、特許請求の範囲で特に明示的に記載されない限り、限定的と見なされない。
【0055】
最初に、同様の参照数字は、この詳細な説明が不可欠な部分である全体の書き込まれた明細書によってさらに記載または説明され得るように、いくつかの図面の図全体を通じて一貫して同じ構造的な要素、部分、または表面を識別することを意図することを明確に理解されたい。図面は、本明細書と一緒に読み取られることが意図されており、米国特許法第112条によって要求されるように、本開示の全体の「書き込まれた説明」の一部として解釈されるべきである。
【0056】
図1図4で提示される本開示の一実施形態では、調整可能なボリュームのあるパデッドチェア100は、すべてを包囲するサポートチェア100を形成するように構成されている。チェア100は、ボリュームのある実質的にドーナツ形状の構成を形成している。一実施形態では、乳幼児は、完全なボリュームのあるチェア100の内部で拘束されて、車両での輸送中に安全なコクーン(繭型)を形成し得る。
【0057】
さらに、チェア100のボリュームのある構成は、ユーザーを包み込んで、ユーザーの身体の一部を支持し、ユーザーによるランダムな動きを最小限にし、乳幼児などのユーザーが基本的な機能を実行するための追加の構造的なサポートを受容することを可能にするのに有効であり得る。さらに、チェア100は、十分なボリュームがあり、そのため、チェア100は、チェア100が平坦でない表面に置かれているか、または過度に動きのあるユーザーによって占有されているときでさえ、直立位置から転倒することが防がれる。したがって、チェアは、乳幼児による過度な動きを制限するが、それでも機能的な動きを可能にするのに十分なパッドおよびボリュームを有する。
【0058】
チェア100は、ポリマーベースの充填剤、空気、または液体を含む任意の数のパッドから構成されて、ボリュームのある構成を達成する。チェアのボリュームのある構成は、快適な且つ支えになる休止表面を提供し、物体との衝撃および係合を抑制する。
【0059】
チェア100は、乳幼児にサポート構造を提供するのに有効である。具体的には、チェア100は、自分の頭を支持することができるが、まだ自分で直立で座ることができない幼い乳幼児を対象とする。当業者は、チェア100が、乳幼児が直立で座ることを学ぶときの最も早い発達段階の乳幼児、またはより幼い発達遅延児によって使用され得ることを認識するであろう。
【0060】
本開示の一実施形態では、ドーナツ形状の枕は、座席を360°取り囲み、したがって、乳幼児が直立の方法で座るのを保持するための360°のサポートを乳幼児に提供する。しかしながら、他の実施形態では、チェア100は、限定されないが、高齢者および虚弱者、精神遅滞者、脳性麻痺患者、宇宙での宇宙飛行士、ならびにローラーコースター乗員を含む、幅広い種類のユーザーを支持するように使用され得る。
【0061】
チェア100は、異なるサイズの子供に適合するようにストラップで調整され得る。子供が成長するにつれて、シート内のより大きな空間が、成長に適応するために必要とされ得る。脚のためのより大きいまたはより小さい穴が必要とされ得、本開示の有益な特徴は、子供がチェア100内に座った後の調整を可能にする。
【0062】
図1Aおよび図1Bで参照されるように、チェア100は、接合してチェア100を形成する、複数のパデッドサポート構成要素を含み得る。サポート構成要素は、限定されないが、バックサポート102と、1対のアームサポート108a、108bと、フロントサポート114と、ベース122と、を含み得る。サポート構成要素は、相互接続されて、ドーナツ形状のチェア100の一般的な構成を形成している。チェア100に好適な材料は、限定されないが、革、プラスチック、ビニル、またはビニルタイプのプラスチック材料を含み得る。これらの材料は、表面をきれいに拭き取ること、ならびに収納および携帯性のためにチェア100を圧縮することおよび折りたたむことに寄与する。
【0063】
1つの新規の態様では、充填剤(図示せず)は、各サポート構成要素の内部領域を占める。充填剤は、ユーザーにソフトクッションを提供し得るが、サポート構成要素が背中、首、腕、および脚を支持することを可能にするのに十分なコンパクト性をさらに提供し得る。いくつかの実施形態では、各サポート構成要素は、同じ量またはタイプの充填剤を有さなくてもよく、したがって均等なコンパクト性を有さなくてもよい。これは、ユーザーの異なる身体部分が異なる量のサポートまたはクッションを必要とし得るためである。
【0064】
例えば、限定されないが、バックサポート102での充填剤は、2.5ポンドの密度および35の圧縮係数を有し得、一方、1対のアームサポート108a、108bでの充填剤は、1.5の密度および20の圧縮係数を有し得る。この例では、バックサポート102は、よりコンパクトであり、1対のアームサポート108a、108bよりも少ないクッションを提供する。これは、バックサポート102が、ユーザーからのかなりの量の重量および動きを支持するように構成されているためである。いくつかの実施形態では、充填剤は、限定されないが、シートフォーム、緩やかな繊維充填物、フォームコア、ダウン、および羽毛を含み得る。しかしながら、他の実施形態では、充填剤は、ガスを含み得、それによって一部が膨張する。一部はまた、水で充填され得、含水量の調節を向上させるために内部から分離され得る。
【0065】
図2で示されるように、チェア100は、取り外し可能に接合して上述の包み込み構成を形成する、複数のサポート構成要素を備える。バックサポート102は、ユーザーの背中、首、および頭にブレースおよびクッションを提供する役割を果たす、概ね細長い長方形のパデッドサポート構成要素を提供する。バックサポート102は、上方バック部104と、下方バック部106と、を備える。上方バック部104は、概ねクレセント形状を有し得る。バックサポート102は、端よりも中央で広く、頭および首を支持するための追加の高さを生成し得る。
【0066】
図1Aおよび1Bは、バックサポート102の各端に接合している1対のアームサポート108a、108bを示す。1対のアームサポート108a、108bは、バックサポート102に対して概ね垂直な配向で配置されている。各アームサポート108a、108bは、上方アーム部110a、110bおよび下方アーム部112a、112bによって画定されている。1対のアームサポート108a、108bは、少し曲げられて、部分的な円、またはドーナツのような外観を形成し得る。1対のアームサポート108a、108bは、横の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、チェア100が直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する、ボリュームのある構成を有する。
【0067】
図2で示されるように、いくつかの実施形態では、チェア100は、概ね細長くボリュームのあるフロントサポート114を備える。フロントサポート114は、バックサポート102に概ね平行に配向し、各端から、各アームサポートに接合している。フロントサポート114は、上方フロント部116と、下方フロント部118と、を含み得る。フロントサポート114、1対のアームサポート108a、108b、およびバックサポート102は、360°ドーナツ形状を有する概ね楕円形状に接合している。これらのサポート構成要素は、密閉され得るか、融合され得るか、固定され得るか、または一緒に縫合され得る。フロントサポート114のボリュームのある構成が、前方の方向の動きを少なくとも部分的に制限し、チェア100が直立位置から転倒することを少なくとも部分的に規制する。
【0068】
いくつかの実施形態では、フロントサポート114は、ブリッジ202と、フロント突起部204と、を備える。ブリッジ202は、アームレスト108aおよび108bの前端の間で延在する。ブリッジ202は、フードトレーなどのトレーを支持するのに寄与する。ブリッジ202は、概して円筒形の形状であり得るが、部分的に円筒形、楕円形、長方形、およびその任意の組み合わせを含む、様々な形状が、本開示の範囲内で企図される。ブリッジ202はまた、物体を保持するためのアンカー部128を含み得る。ブリッジ202は、乳幼児がチェア100に座っているときに、乳幼児の脚によって支持され得る。アンカー部128は、玩具、器具、プレート、鍵、ツール、または他の物体につながれたケーブルを受容するように構成された2つのループを含み得る。しかしながら、他の実施形態では、アンカー部128は、他のアンカー機構を備え得る。一実施形態では、ブリッジ202は、乳幼児の前方への落下を止め、乳幼児または発達遅延児に、バランスを維持するために把持するための表面を与え得るが、さらに、サポートなしで直立で座るのに必要な筋肉を使用および強化し得る。一実施形態では、バック部102とブリッジ202との間の距離は、約5インチ(12.7センチメートル)であり得る。
【0069】
ブリッジ202は、乳幼児にサポートを提供するフロント突起部204を含み、ストラップファスナー206aを含む。フロント突起部204は、フロント突起部204の外側部分に向かってテーパー状に形成され得る。ストラップファスナー206aは、当業者に既知であるように、接着剤、融合、縫合、またはファスナーを取り付ける他の手段を通じて、フロント突起部204に取り付けられている。ストラップファスナー206aは、フロント突起部204をストラップ200に固定し得、一実施形態では、ストラップファスナー206aは、フックおよびループファスナー、または代替的に、限定されないが、ボタン、フックおよびループファスナー、接着剤、融合、縫合、ならびに摩擦係合で構成され得る。
【0070】
一実施形態では、ストラップファスナー206a、206bは、フックおよびループファスナーである。一実施形態では、ストラップファスナー206aは、ストラップ端ファスナー206aと呼ばれ得、ストラップファスナー206bは、フロント突起部ファスナー206bと呼ばれ得る。他の実施形態では、ストラップファスナー206a、206bは、ボタン、フックおよびループファスナー、ならびに接着剤を含む、着脱可能に取り付け可能で調整可能なファスナーの様々な形態であり得る。複数のボタン、または他のタイプの着脱可能な相補的ファスナーは、ストラップ200が上下に調整され得るように、フロント突起部204に沿って様々な垂直ポイントで配置され得る。ストラップファスナー206bは、当業者に既知であるように、接着剤、融合、縫合、またはファスナーを取り付ける他の手段を通じて、ストラップ200の第2の端に内側で取り付けられている。第1のストラップ端は、ベース122に取り付けられている。ストラップファスナー206aは、乳幼児のサイズに応じて、(図3Aおよび図3Bで示されるように)ストラップ200のレベルおよびベース122のテーパー部214が上下に調整され得るように、ストラップ200に沿って距離を延ばし得る。
【0071】
図1Aで示されるように、いくつかの実施形態では、下方フロント部118は、乳幼児の脚などの1対の実質的に線形な部材の通過を可能にするようなサイズおよび寸法である、1対の開口120a、120bを含み得る。開口120a、120bは、線形な部材または通過する任意の物体に対して押し付けるように、十分にボリュームがあり緩衝され得る。開口120a、120bのこの部分的に制限された構成は、開口120a、120bを通じた過度な動きを制限するのに役立ち得る。この構成によって形成される鋭角は、より確実に所定の位置に脚を保持するのに効果的であり得る。
【0072】
図2で示されるように、ストラップ200がフロント突起部204に取り付けられているときに、開口120a、120bが形成されている。図2で示されるように、フロント突起部204、ブリッジ202、およびフロントサポート114の間に凹部210aおよび210bが形成されている。ストラップ200が取り付けられているときに、凹部210aおよび210bは、開口120aおよび120bの一部になる。ストラップ200は、ベース122に接続されている。
【0073】
図3Aおよび図3Bで示されるように、一実施形態では、ストラップ200は、ベース122のテーパー部214に接続され得、テーパー部214は、湾曲した縁を有し、それがストラップ200から、テーパー部214が下方アーム部112a、112bに接触する場所に延在するにつれて広くなる。テーパー部214の前端は、ストラップ200の幅に等しい幅を有し得、テーパー部214の後端は、下方アーム部112a、112bの間の距離に等しい幅を有し得、テーパー部214の幅の漸進的な増加は、テーパー部214の前端とテーパー部214の後端との間で生じる。
【0074】
フックおよびループファスナーであり得るストラップファスナー206aのサイズに関して、一実施形態では、長さは、ストラップ200の内側の端からテーパー部214に向かって延在する4インチ(10.2センチメートル)であり得る。ストラップファスナー206aの幅は、約2インチ(5.1センチメートル)であり得る。ストラップの長さは、一実施形態では、約6インチ(15.2センチメートル)であり得、この距離は、ストラップ200がベース122のテーパー部214に取り付けられている場所から、ストラップファスナー206aが配置されているストラップ200の反対の端までの長さを含む。ストラップ200は、約2インチ(5.1センチメートル)の幅を有し得る。フックおよびループファスナーであり得るストラップファスナー206bのサイズに関して、ストラップファスナー206bは、4インチ(10.2センチメートル)の長さおよび2インチ(5.1センチメートル)の幅であり得、フロント突起部204の外側部分に取り付けられ得る。ストラップファスナー206a、206bのサイズは、多種多様な乳幼児サイズに適合するように、ストラップ200を上下に調整することを可能にする。ベース122のテーパー部214の内端と、ベース122がバック部102に接続する場所との間の距離は、約3.5インチ(8.9センチメートル)であり得る。一実施形態では、バック部102とブリッジ202との間の距離は、約5インチ(12.7センチメートル)であり得る。テーパー部214は、約1.5インチ(3.8センチメートル)の長さを有し得る。
【0075】
ストラップ200に好適な材料は、限定されないが、フェルト、生地、合成生地、革、プラスチック、ビニル、もしくはビニルタイプのプラスチック材料、またはその任意の組み合わせを含み得る。ストラップ200は、乳幼児に快適な材料で構成され得る。一実施形態では、ストラップは、ソフトな生地で覆われるフレキシブルな材料で構成されている。一実施形態では、ストラップ200は、ベース122と同じ材料で構成されている。
【0076】
いくつかの実施形態では、チェア100は、ベース122を含み得る。ベース122は、ユーザーが座り得るサポートプラットフォームを形成している。ベース122は、上方ベース表面124および下方ベース表面126によって画定されている。ベース122は、下方バック部106、1対の下方アーム部112a、112b、および下方フロント部118の下に実質的に水平な面を形成している。ベース122は、当業者に既知であるように、生地または剛性のある材料などのフレキシブルな材料から形成され得る。
【0077】
一実施形態では、ベース122は、下方バック部106および下方アーム部112a、112bの少なくとも一部に取り付けられ得る。ベース122は、限定されないが、ボタン、フックおよびループファスナー、接着剤、融合ならびに縫合を含む手段によって取り付けられ得る。
【0078】
動作中、チェア100は、床での使用向けであり、大人の監視下で使用されるのに向いている。当業者は、チェア100の使用が、高いまたは不安定な表面上で危険であり得ることを認識するであろう。しかしながら、ボリュームのある構成は、平坦でない表面上でさえ、チェア100が倒れることを防ぐのに効果的である。
【0079】
動作の最初のステップでは、チェア100は、ベビーカーシートとして車両で有効に使用される。シートの下の車両シートボタンは、スナップを外されるべきである。これは、シートのフロントに最も近い2つのフロントボタンスナップ(1つは右側、1つは左側)を含み得る。第2のステップは、床上にシートを配置することを含み得る。シートに向かって、ベビーバンが保持されており、アームの下に乳児を保持し、座席エリア内に乳児の脚を配置する。別のステップは、サポートのために胸に片手をつけながら、乳児の背中に腕を優しくスライドさせて、頭および背中を支持することを含み得る。
【0080】
次に、ユーザーは、乳児の胸から手を取り出し、フロントサポート114での脚開口120a、120bの各々に乳児の脚を慎重に配置し得る。この方法での脚の配置は、玩具ループなどのアンカー部128を少し上に傾ける必要があり得る。ここから、乳児の脚が脚開口120a、120bを通っていることを確認しながら、乳児をチェア100に優しく降ろし得る。次いで、車両の2つのボタンは、シートの右側および左側の下で、スナップで閉じられ得る。代替の一実施形態では、チェア100は、理学療法環境での患者、より大きな乳幼児、および脳性麻痺または他の神経障害を有するより小さな子供に対して同様に使用され、動作し得る。
【0081】
また、本開示が、入手しやすい材料から製造され得ることに留意することが重要である。可能性のある一実施形態では、サポート構成要素の外側シェルは、限定されないが、以下の材料から構成されている。2つのリボン3/8インチ×5インチ、フックおよびループファスナー3/4インチ×30と1/2インチ、フックおよびループファスナー3/4インチ×24と1/2インチ部分3/4インチ×6インチ部分、6セットの7/16インチ径ニッケル/真鍮グリッパースナップオープンプロングリングおよびスタッド、6セットの7/16インチ径ニッケル/真鍮グリッパースナップオープンプロングリングおよびソケット、1つのHugaboo(商標)ロゴ、1つの法律ラベル、1つのファイヤーレーティングラベル、1つのケアラベル、ならびにスレッド。
【0082】
同じ可能性のある実施形態では、家具デザイナーなどのユーザーは、最初に、4スレッドオーバーロックステッチを使用するセルガーミシンで一緒に縫合されるパターン部分をカットし得る。使用されるスレッドのタイプは、100%ポリエステルオーバーロックスレッドであり得る。次に、Hugaboo(商標)ロゴ、リボンが2つの「Toy Loops QQ」上に縫合され、アンカー部128(玩具ループ)を生成し、「Tray TT」上にそれらを縫合し、フックおよびループファスナー上にシングルニードルミシンを使用して縫合する。使用されるスレッドのタイプは、汎用のマーセル加工されたコットン(37%)およびポリエステル(63%)のスレッドである。
【0083】
完成後、外側シェルパターンの一部がカットされる。ユーザーは、1つの「Center CC」パターンをカットし、生地の「右(良い)側」が上向きになる。ユーザーは、パターン上のストレートのグレインラインがセルビッジに平行であることを確認すべきである。次いで、Hugaboo(商標)ロゴおよび3/4インチ×30と1/2インチのフックファスナーのノッチおよび配置をマークする。次に、1つの「Center BB」パターンがカットされ、生地の「右(良い)側」が上向きになる。パターン上のストレートのグレインラインがセルビッジに平行であることを確認する。3/4インチ×24と1/2インチのループベルクロ(登録商標)のノッチおよび配置をマークする。
【0084】
次のステップは、1つの「Center AA」パターンをカットすることを含み、生地の「右(良い)側」が上向きになる。この段階で、パターン上のストレートのグレインラインがセルビッジに平行であることを確認することが重要である。次いで、ノッチがマークされる。次いで、ユーザーは、生地の悪い側上で1対の「Back Curve DD」をカットし得る。ユーザーは、パターン上のストレートのグレインラインがセルビッジに平行であることを確認すべきである。次に、法律ラベルおよびケアラベルのノッチおよび配置をマークする。
【0085】
当業者は、本教示に照らして、チェア100の一般的なドーナツ形状およびサポートクッションの設計が必要であることを認識するであろう。外側シェルのためのフックおよびループファスナーならびにボタンスナップ、またはシート底部を取り付けるための他の手段が、本開示の全体的な機能に必要である。乳幼児サポートクッションを作るために使用される生地のタイプは異なり得るが、乳幼児に快適で安全であるべきである。
【0086】
いくつかの実施形態では、全体のチェア100は、繊維充填物が詰め込まれた内側および外側シェルではなく、固形のフォームで構成され得る。全体のチェア100を大きくして、神経障害を有するより大きな乳幼児を支持するのに役立ち得る。さらに別の実施形態では、ベビーボトルを保持するためのボトルホルダーなどのポーチが、何らかの方法で、チェア100のいずれかのアームサポート108a、108b内にまたはその上に縫合され得る。
【0087】
代替の一実施形態では、追加の頭の枕が、乳幼児の頭に追加の安定性を提供するために、ボタンスナップ、フックおよびループファスナー、または織物分野で周知の任意の他のアタッチメント手段によって、上方バック部104に取り付けられ得る。玩具ループのアタッチメントは、オプションである。フックおよびループファスナーを使用して内側の枕の周りに外側シェルを囲む代わりに、ジッパーが使用され得る。
【0088】
代替の一実施形態では、チェア100は、乳幼児の出入りに役立つように、特定の領域で大きくされるかまたは細長くされ得る。チェア100は、固形のフォームで作られ、依然として同様に機能し得る。チェア100は、計量されたプラスチック詰め込みビーズまたはペレットで充填され、依然として同様に機能し得る。ベース122は、下方フロント部118および1対のアームサポート108a、108bの下側に完全に縫合され得、依然として同様に機能し得る。
【0089】
本開示の説明された好ましい実施形態に対して、多くの細かな修正、変形、および変更が行われ得るため、前述の説明での、および添付の図面で示されるすべての事項は、例示的であり、限定的な意味ではないと解釈されることが意図される。したがって、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的同等性によって判定されるべきである。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
【外国語明細書】
2021041160000001.pdf