特開2021-41319(P2021-41319A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2021041319-燃焼排ガスの処理方法及び装置 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-41319(P2021-41319A)
(43)【公開日】2021年3月18日
(54)【発明の名称】燃焼排ガスの処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/64 20060101AFI20210219BHJP
   B01D 53/70 20060101ALI20210219BHJP
   B01D 53/82 20060101ALI20210219BHJP
   B01J 20/28 20060101ALI20210219BHJP
   B01J 20/20 20060101ALI20210219BHJP
   B01J 20/18 20060101ALI20210219BHJP
【FI】
   B01D53/64 100
   B01D53/70ZAB
   B01D53/82
   B01J20/28 Z
   B01J20/20 B
   B01J20/18 B
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-163912(P2019-163912)
(22)【出願日】2019年9月9日
(71)【出願人】
【識別番号】591141267
【氏名又は名称】株式会社川崎技研
(74)【代理人】
【識別番号】100196760
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩司
(72)【発明者】
【氏名】吉柳 哲也
【テーマコード(参考)】
4D002
4G066
【Fターム(参考)】
4D002AA21
4D002AA29
4D002AC04
4D002BA04
4D002BA12
4D002BA13
4D002BA14
4D002CA07
4D002CA13
4D002DA41
4D002DA45
4D002DA70
4D002EA01
4D002GA01
4D002GB12
4D002HA01
4G066AA05B
4G066AA61B
4G066BA23
4G066BA25
4G066CA33
4G066CA47
4G066DA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】回収した飛灰中のダイオキシン類の含有率を低減すると共に、後続のダイオキシン類分解装置によって排ガス中のダイオキシン類を確実に分解する、燃焼排ガスの処理方法及び装置の提供。
【解決手段】ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀並びにダストを捕集する捕集工程と、前記捕集工程を通過した排ガス中のダイオキシン類を分解させる分解工程とを有し、前記捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀並びにダストを捕集する捕集工程と、
前記捕集工程を通過した排ガス中のダイオキシン類を分解させる分解工程とを有することを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
【請求項2】
前記捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用することを特徴とする請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法。
【請求項3】
前記捕集工程において、2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用することを特徴とする請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法。
【請求項4】
吸着剤としてゼオライトを使用することを特徴とする請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法。
【請求項5】
分解工程において、排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の燃焼排ガスの処理方法。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載の処理方法に使用する装置であって、吸着剤を使用したろ過式集塵機と、捕集工程後の排ガスを加熱する加熱装置と、ダイオキシン類を分解するダイオキシン類分解装置を備えたことを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は燃焼排ガスの処理方法及び装置に関し、特に、ダイオキシン類を吸着しにくい活性炭を使用することによって、回収した飛灰中のダイオキシン類の含有率を低減すると共に、後続のダイオキシン類分解装置によって排ガス中のダイオキシン類を確実に分解する燃焼排ガスの処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、廃棄物焼却処理施設では焼却処理後の排ガスは、灰分や塩素、硫黄等に由来するダスト、水銀、ダイオキシン類等の有害物質が含まれており、これらダストや有害物質は、集塵装置あるいは分解装置で除去された後に大気に排出される。
この集塵装置や分解装置では、アルカリ剤や酸性ガスを反応させて無害化処理を行い、あるいは、活性炭を集塵装置に吹き込む処理等により、ダイオキシン類の除去を行っている。
また、この集塵装置で捕集された飛灰は、水銀やダイオキシン類等の有害物質を多く含むため、溶融固化、セメント固化、薬剤処理、酸またはその他の溶媒による方法等の溶出を防止する処理が行われている。
このような廃棄物焼却処理施設における排ガス処理に関する技術として特許文献1、2の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−213304号公報
【特許文献2】特開2013−107023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1、2の技術では、集塵装置で捕集された飛灰にはダイオキシン類が多く含まれており、ダイオキシン類の含有率ついては基準値が定められていることもあり、この基準値を超えた場合の処理が問題となっている。
本発明は係る従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ダイオキシン類を吸着しにくい活性炭を使用することによって、回収した飛灰中のダイオキシン類の含有率を低減すると共に、後続のダイオキシン類分解装置によって排ガス中のダイオキシン類を確実に分解する燃焼排ガスの処理方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するための手段として請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法では、ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀を主とするダストを捕集する捕集工程と、前記捕集工程を通過した排ガス中のダイオキシン類を分解させる分解工程とを有することを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の燃焼排ガスの処理方法では、請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法において、前記捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用することを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の燃焼排ガスの処理方法では、請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法において、前記捕集工程において、2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用することを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の燃焼排ガスの処理方法では、請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法において、吸着剤としてゼオライトを使用することを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の燃焼排ガスの処理方法では、請求項1、2、3または4記載の燃焼排ガスの処理方法において、分解工程において、排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解することを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の燃焼排ガスの処理装置では、請求項1、2、3、4または5記載の処理方法に使用する装置であって、吸着剤を使用したろ過式集塵機と、捕集工程後の排ガスを加熱する加熱装置と、ダイオキシン類を分解するダイオキシン類分解装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法では、ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀を主とするダストを捕集する捕集工程と、前記捕集工程を通過した排ガス中のダイオキシン類を分解させる分解工程とを有するので、捕集工程で回収される飛灰中のダイオキシン類の含有率が低減される。
そのため、回収された飛灰のダイオキシン類の濃度は所定の基準値に抑えられ、その処理に際して環境負荷が低減される。
【0012】
請求項2記載の燃焼排ガスの処理方法では、捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用するので、分子サイズが大きなダイオキシン類は活性炭に吸着されないまたは吸着されにくい。そのため回収された飛灰中のダイオキシン類の含有率は低減される。
【0013】
請求項3記載の燃焼排ガスの処理方法では、捕集工程において、2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用するので、メソ孔やマクロ孔が多少混在する活性炭を使用する場合であっても、回収された飛灰中のダイオキシン類の低減効果は実現される。
【0014】
請求項4記載の燃焼排ガスの処理方法では、吸着剤としてゼオライトを使用するので、0.2〜1.0nmで分子径に相当するミクロ孔を持った多孔体であるという構造上、分子サイズの大きなダイオキシン類は吸着されず、ろ過式集塵機で捕集された飛灰中のダイオキシン類の含有率は低く抑えられる。
【0015】
請求項5記載の燃焼排ガスの処理方法では、分解工程において、排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解するので、ろ過式集塵機で活性炭の吸着に適した温度に減温した排ガスを、ダイオキシン類の分解に適した温度に戻し、後続のダイオキシン類分解装置で確実に分解することができる。
【0016】
請求項6記載の燃焼排ガスの処理装置では、吸着剤を使用したろ過式集塵機と、捕集工程後の排ガスを加熱する加熱装置と、ダイオキシン類を分解するダイオキシン類分解装置を備えたので、飛灰中のダイオキシン類の含有率を低く抑えられると共に、排ガス中のダイオキシン類を確実に分解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施例に係る燃焼排ガス処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図2】活性炭の積算細孔容積分布を表すグラフである。
図3】廃棄物処理施設の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0018】
本実施例の燃焼排ガスの処理装置は、図3に示すように、ストーカ炉を備えた廃棄物処理施設に組み込まれて稼働する。
ストーカ炉1は、ごみピット2に貯留したごみをごみホッパ3に投入し、燃焼装置下部より空気を供給して、火格子4(ストーカ)上で乾燥・加熱し、攪拌・移動させ、燃焼させる構成となっている。
【0019】
前記ストーカ炉1で燃焼に伴って生じた燃焼排ガスは、ボイラ5、減温装置6を通過し、活性炭貯留サイロ7から活性炭を導入してろ過式集塵機8で処理され、誘引通風機9によって再加熱器10に送られ、ダイオキシン類分解装置11(触媒反応塔)を経たのち、最終的に清浄ガスとして煙突12から外気へ放出される。
【0020】
図1に示すように、本実施例に係る燃焼排ガスの処理装置は、活性炭を利用したろ過式集塵機8と、ろ過式集塵機を経過した排ガスの再加熱を行う再加熱器10と、再加熱後にダイオキシン類の分解を行うダイオキシン類分解装置11を備えている。
廃棄物を燃焼させた後の排ガスは200℃以下に減温されてろ過式集塵機に導入される。
ろ過式集塵機ではバグフィルターが設けられており、このバグフィルター内に排ガスと共に活性炭が導入される。
バグフィルター内では排ガスと活性炭が接触し、活性炭の細孔に水銀及び有害物質並びにダストが吸着される。
これらろ過式集塵機による捕集工程において水銀及び有害物質並びにダストを吸着した活性炭は飛灰として回収される。
【0021】
ここで、活性炭は微細孔を有しており、活性炭が有する微細孔はその大きさにより次の分類がなされている。
また、ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(DL-PCB)の総称であり、これらは塩素で置換された2つのベンゼン環という共通の構造を持っている。そして、このダイオキシン類は分子サイズが大きいため、活性炭のミクロ孔には吸着されにくい性質を有している。
【0022】
本実施例ではろ過式集塵機によるダスト等の捕集工程では、直径2nm(ナノメートル)以下の細孔を有する活性炭のみを使用し、分子サイズの大きなダイオキシン類は活性炭に吸着されない方法としている。
このように直径2nm以下の細孔を有する活性炭を使用するので、ダイオキシン類は吸着されず、ろ過式集塵機で捕集された飛灰中のダイオキシン類の含有率は低く抑えられる。
【0023】
ろ過式集塵機を通過した排ガスは、再加熱器によってダイオキシン類の分解に適した180℃以上に加熱されてダイオキシン類分解装置に導入される。
再加熱は廃棄物焼却に伴って生成する蒸気等の熱源による。
ダイオキシン類分解装置では、排ガスはハニカム状の処理槽に導入され、この処理槽を数mにわたり通過する間に触媒との接触によりダイオキシン類が分解される。
ダイオキシン類が分解された排ガスは清浄ガスとして煙突を介して大気に排出される。
本実施例では、ろ過式集塵機においてダイオキシン類は捕集されないので、飛灰中のダイオキシン類の含有率は低く、自治体等の定める基準値を超えることなく回収処理される。
【実施例2】
【0024】
次に、第2実施例に係る燃焼排ガスの処理方法を説明する。
前記実施例では直径2nm以下の細孔を有する活性炭のみを使用する方法としたが、本実施例では、メソ孔やマクロ孔が多少混在する活性炭を使用する方法である。
本実施例では直径2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用する。
ろ過式集塵機による捕集工程において水銀及び有害物質並びにダストを吸着した活性炭は飛灰として回収される。
直径2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用する場合であっても、ろ過式集塵機で捕集された飛灰中のダイオキシン類の含有率の低減効果は実現される。
なお、図2は本実施例で一例として使用される活性炭の積算細孔容積分布を表したグラフである。このグラフでは、横軸に細孔直径、縦軸に積算細孔容積を設定している。
【実施例3】
【0025】
次に、第3実施例に係る燃焼排ガスの処理方法を説明する。
第3実施例の燃焼排ガスの処理方法は、前記実施例で説明した吸着剤(活性炭)としてゼオライトを使用する方法である。
ゼオライトはその構造固有の細孔を有しており、通常0.2〜1.0nmで分子径に相当するミクロ孔を持った多孔体である。
このゼオライトを使用することにより、分子サイズの大きなダイオキシン類は吸着されず、ろ過式集塵機で捕集された飛灰中のダイオキシン類の含有率は低く抑えられる。
その他の構成、方法については前記実施例と同様である。
【0026】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲における設定変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、直径2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して40%以上、あるいは過半数の割合で含まれる活性炭を使用する場合であっても本発明に含まれる。
また、前記実施例で説明した再加熱器、ダイオキシン類分解装置については、これに限らず、公知技術を採用する場合であっても本発明に含まれる。
また、前記実施例で説明した排ガス温度は適宜設定することが可能であり、減温塔で165℃に減温した排ガスを、さらに155℃に減温してろ過式集塵機に導入し、再加熱器によって180℃に加熱してダイオキシン類分解装置に導入する方法であっても本発明に含まれる。
さらに、減温塔で195℃に減温した排ガスを、さらに185℃に減温してろ過式集塵機に導入し、再加熱器を経由せずに、直接ダイオキシン類分解装置に導入する方法であっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0027】
1 ストーカ炉
2 ごみピット
3 ごみホッパ
4 火格子
5 ボイラ
6 減温装置
7 活性炭貯留サイロ
8 ろ過式集塵機
9 誘引通風機
10 再加熱器
11 ダイオキシン類分解装置
12 煙突
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2020年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀並びにダストを捕集する捕集工程と、
前記捕集工程を通過した排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解させる分解工程と、
前記捕集工程において、排ガス中の水銀並びにダストを捕集した活性炭を回収する工程を有し、
前記捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用することを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
【請求項2】
ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀並びにダストを捕集する捕集工程と、
前記捕集工程を通過した排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解させる分解工程と、
前記捕集工程において、排ガス中の水銀並びにダストを捕集した活性炭を回収する工程を有し、
前記捕集工程において、2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用することを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の処理方法に使用する装置であって、吸着剤を使用したろ過式集塵機と、捕集工程後の排ガスを加熱する加熱装置と、ダイオキシン類を分解するダイオキシン類分解装置を備えたことを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
前記目的を達成するための手段として請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法では、ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀並びにダストを捕集する捕集工程と、前記捕集工程を通過した排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解させる分解工程と、前記捕集工程において、排ガス中の水銀並びにダストを捕集した活性炭を回収する工程を有し、前記捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
請求項2記載の燃焼排ガスの処理方法では、ダイオキシン類が吸着されにくい吸着剤を使用して排ガス中の水銀並びにダストを捕集する捕集工程と、前記捕集工程を通過した排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解させる分解工程と、前記捕集工程において、排ガス中の水銀並びにダストを捕集した活性炭を回収する工程を有し、前記捕集工程において、2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用することを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項3記載の燃焼排ガスの処理装置では、請求項1または2記載の処理方法に使用する装置であって、吸着剤を使用したろ過式集塵機と、捕集工程後の排ガスを加熱する加熱装置と、ダイオキシン類を分解するダイオキシン類分解装置を備えたことを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法では、捕集工程において、2nm以下の細孔を有する活性炭を使用するので、分子サイズが大きなダイオキシン類は活性炭に吸着されないまたは吸着されにくい。そのため回収された飛灰中のダイオキシン類の含有率は低減される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項2記載の燃焼排ガスの処理方法では、捕集工程において、2nm以下の細孔容積が細孔全体に対して3分の1以上の割合で含まれる活性炭を使用するので、メソ孔やマクロ孔が多少混在する活性炭を使用する場合であっても、回収された飛灰中のダイオキシン類の低減効果は実現される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本願の燃焼排ガスの処理方法では、分解工程において、排ガスの再加熱を行いダイオキシン類を分解するので、ろ過式集塵機で活性炭の吸着に適した温度に減温した排ガスを、ダイオキシン類の分解に適した温度に戻し、後続のダイオキシン類分解装置で確実に分解することができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項3記載の燃焼排ガスの処理装置では、吸着剤を使用したろ過式集塵機と、捕集工程後の排ガスを加熱する加熱装置と、ダイオキシン類を分解するダイオキシン類分解装置を備えたので、飛灰中のダイオキシン類の含有率を低く抑えられると共に、排ガス中のダイオキシン類を確実に分解することができる。