【解決手段】開閉体(3)と開閉体を移動自在に案内する固定部材(2)とのいずれか一方に取り付けられるガイドレール(4)に沿って走行するランナー装置(6)であって、開閉体と固定部材とのいずれか一方に取り付けられるベース部(10)と、ベース部上に、ベース部に対して回転自在に取り付けられる回転部(310)と、回転部に設けられ、ガイドレールに案内される被案内部(350)と、ベース部に固定されるとともに、回転部の回転を規制する係止部(323)を有するストッパ(320)とを有する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一つの例示であり、本発明の範囲において、種々の形態をとり得る。
【0016】
<開閉装置の構成>
図1〜
図3を用いて、本発明の実施の形態に係るランナー装置が取り付けられる開閉装置の構成について説明する。
図1に示すように、開閉装置1は、例えば、戸枠を構成する固定部材2と引戸を構成する開閉体3との間に取り付けられ、開閉体3を固定部材2に沿って移動自在とするために使用されるものである。開閉装置1は、ガイドレール4と、受け具5と、ランナー装置6と、を有する。
以下では、説明の便宜上、開閉体3の開閉時の移動方向について「開閉方向L」という表現を用いる。また、ランナー装置6において、ガイド部30が設けられる側を一端側とし、その反対側を他端側として説明する。
【0017】
(ガイドレール)
ガイドレール4は、固定部材2の内側面2aに取り付けられ、その内側にランナー装置6を収容し、ランナー装置6の開閉方向Lに沿った走行を案内する。
図3に示すように、ガイドレール4は、例えば、固定部材2から下方に延びる一対の側壁4aを有する。ランナー装置6は、この一対の側壁4aにランナー装置6を構成するローラ350(後述する)を当接させながら、側壁4aに沿って走行する。これにより、ランナー装置6が取り付けられている開閉体3も共に走行するようになっている。
【0018】
(受け具)
図1に示すように、受け具5は、固定部材2の内側面2aに取り付けられるとともに、ガイドレール4の内側、すなわち一対の側壁4a間に収容される。受け具5は、固定部5aと、可動部5bと、当接部5cと、被捕捉部5dと、を有する。
固定部5aは、固定部材2の内側面2aに取り付けられている。
可動部5bは、上下方向すなわち固定部材2の内側面2aへ近づく若しくは内側面2aから遠ざかる方向に移動自在となるように、固定部5aに取り付けられている。このような構成とすることにより、固定部材2の内側面2aと開閉体3の上面3aとの間隔に変動が生じても、開閉体3の円滑な開閉動作が実現される。
【0019】
当接部5cは、可動部5bの一端側に取り付けられ、開閉体3が所定位置に移動したときにランナー装置6に当接する。当接部5cは、ランナー装置6が当接する箇所においてテーパ面が形成されている。このような構成とすることにより、当接部5cがランナー装置6に当接したときに、可動部5bが固定部材2の内側面2aに近づく方向に移動しやすくなる。
被捕捉部5dは、可動部5bの下端から下方に向けて延びるように形成されている。被捕捉部5dは、開閉体3が所定位置に移動したときに、ランナー装置6を構成する捕捉部22に捕捉・係止される。
なお、受け具5についての上記構成は一例であり、可動部5bを有せず、被捕捉部が上下方向における所定の位置に固定された構成であってもよい。
【0020】
(ランナー装置)
図2〜
図8を用いて、本実施の形態に係るランナー装置の構成について説明する。ランナー装置6は、ベース部10と、クローザ20と、ガイド部30とを有する。
【0021】
図2及び
図3に示すように、ベース部10は、開閉体3の上面3aに取り付けられている。ベース部10は、本体部11と、取付部12と、一対の立設部13と、一対の水平部14とを有する。
図2に示すように、本体部11は、一端側において、取付部12を挟んで略円形状の挿通孔11a及び長孔状の挿通孔11bを有する。挿通孔11aには、後述するクローザ20の挿通孔21bと連通するように位置合わせした状態でねじ等の締結部材(図示しない)が挿通される。挿通孔11bには、ねじ等の締結部材(図示せず)が挿通され、締結部材を介して本体部11が開閉体3の上面3aに取り付けられる。
図2に示すように、取付部12は、本体部11の一端側において、凸状に屈曲形成されている。取付部12は、一対の爪部12aを有する。爪部12aは、取付部12の主面から立設部13と同方向に沿って延びるように形成されている。爪部12aは、ガイド部30の回転盤310に形成されたガイド孔311aに挿通され、ガイド部30の回転盤310を所定範囲内で回転自在とし、ガイド部30のストッパ320を回転不能に係止する。
【0022】
一対の立設部13は、本体部11の他端側(取付部12が設けられる側とは反対側)から本体部11の長手方向における略中央位置までの領域において、本体部11の側端縁から略垂直方向に延びるように設けられている。また、立設部13は、本体部11の長手方向における一端側の端部において、他の部分よりも高さが低くなるように形成されている。
一対の水平部14は、立設部13の、高さが低く設けられている部分を除く部分において、各立設部13の延在方向に対して略直交する方向に延びるように設けられている。すなわち、一対の水平部14は、その面方向が本体部11の面方向と略平行となるように設けられている。一対の水平部14は、互いの端部同士が所定の間隔をあけて対向するように設けられている。上記一対の立設部13と水平部14とに囲まれる領域には、クローザ20が収容される。
【0023】
クローザ20は、ベース部10よりも全長が長く、一部がベース部10からはみ出した状態でベース部10上に取り付けられる。このときクローザ20の長手方向における一部は、一対の立設部13と水平部14とに囲まれる領域に収容されている。
クローザ20は、本体部21と、捕捉部22とを有する。
本体部21は、長尺状の略直方体形状を有する。本体部21は、長手方向に沿って延びるガイド溝21aを有する。ガイド溝21aには、受け具5の被捕捉部5dが挿通される。ガイド溝21aは、端部において、溝幅が徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されている。ガイド溝21aは、底部において挿通孔21bを有する。この挿通孔21bには、本体部11に設けられる挿通孔11aと連通するように位置合わせした状態でねじ等の締結部材(図示しない)が挿通される。このような構成とすることにより、締結部材を介してベース部10とクローザ20とが一定位置において固定される。また、本体部21は、他端側(ガイド溝21aが形成される側と反対側)において挿通孔21cを有する。この挿通孔21cには、ねじ等の締結部材(図示せず)が挿通され、開閉体3の上面に取り付けられる。なお、クローザ20が一対の立設部13と水平部14とに囲まれる領域に収容されている領域において、本体部21の上面と水平部14との間には一定の間隔が設けられている。この間隔が設けられた部分には、受け具5の突起5e(
図1参照)が収容される。
捕捉部22は、ガイド溝21a内に設けられている。捕捉部22は、ガイド溝21aに挿通された受け具5の被捕捉部5dを捕捉し係止する。捕捉部22は、本体部21に設けられるばね部材(図示せず)や緩衝用ダンパー(図示せず)などと接続され、被捕捉部5dをゆっくりと強制的に引き込むように動作する。
【0024】
ガイド部30は、ベース部10の取付部12に取り付けられる。
図3に示すように、ガイド部30は、固定部材1に取り付けられるガイドレール4の一対の側壁4aの内側面に接し、開閉体3の開閉動作時における振れを抑制する。
図4に示すように、ガイド部30は、回転盤310と、ストッパ320と、被係止部330と、回転軸340と、ローラ350とを有する。
【0025】
回転盤310は、ベース部10に回転自在に取り付けられており、回転部として機能する。回転盤310は、略円形状の本体部311と、本体部311から回転軸を挟んで膨出する一対の膨出部312とを有する。各膨出部312には、円形状の挿通孔312aが形成されている。本体部311は、回転軸を中心とする円弧状で、回転盤310の回転方向に沿って形成された一対のガイド孔311aを有する。ガイド孔311aには、ベース部10の取付部12に形成された爪部12aが挿通される。これにより、回転盤310は、円弧状のガイド孔311aが延在する長さの範囲内において回転することができ、爪部12aがガイド孔311aの縁に当接することで、回転が規制される。また、本体部311は、回転軸心を含む中心の領域において、略矩形状の収容孔311bを有する。この収容孔311bには被係止部330が着脱自在に収容される。この収容孔311bの内周面は、本体部311の上面及び下面に対して略直交する方向(回転盤310の軸線方向)に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、収容孔311bの内周面は、本体部311の上端から下端にわたり収容孔311bの開口寸法が同じとなるように形成されている。収容孔311bには、被係止部330がはめ込まれる。なお、収容孔311bの形状はこれに限られない。例えば、本体部311の上端(ストッパ320が設けられる側)から下端にいくにしたがって収容孔311bの開口寸法が徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されていてもよい。
【0026】
ストッパ320は、回転盤310の上方に配置され、回転盤310の回転を決められた位置で規制するとともに、回転盤310の上方への離脱を防止する。ストッパ320は、略円形状の中央部321と、中央部321の中心位置から両方向に延びる一対の延設部322と、中央部321の一方側(ストッパ320が回転盤310の上方に配置されたときに、回転盤310に対向する側)の面に形成される凸状の係止部323とを有する。
中央部321は、中心位置に挿通孔321aを有する。挿通孔321aには、締結部(ねじ)Fが挿通される。
延設部322は、外側端部に一対の係止孔322aを有する。各係止孔322aには、ベース部10の取付部12に形成された爪部12aが挿通される。係止孔322aに爪部12aが係止されることにより、回転盤310の回転方向に沿ったストッパ320の回転が規制される。一対の係止孔322aは、ストッパ320が回転盤310上に同軸上で配置されたときに、回転盤310の本体部311に形成される一対のガイド孔311aと連通するように設けられている。
係止部323は、締結部Fによってベース部10に固定されると共に、被係止部330の挿通孔330aにはめ込まれ且つ被係止部330に係止されることにより回転盤310の回転を規制する。係止部323は、本体部311の収容孔311bよりも外径が小さく、且つ被係止部330の挿通孔330aと略同径である略円形状を有する。係止部323の外周側面は、中央部321の上面及び下面に対して略直交する方向(ストッパ320の軸線方向)に沿って延びるように形成されている。
係止部323の先端部近傍は、先端に向かうにしたがって外形寸法が小さくなるテーパ状に形成されている。このように、係止部323の先端側がテーパ状に形成されることにより、係止部323を被係止部330の挿通孔330aにはめ込む作業が容易となる。また、係止部323の先端側がテーパ状に形成されることにより、後述するように、回転盤310の回転位置を変更するためにストッパ320を上方へ持ち上げて係止部323と被係止部330との係止状態を解除する際には、ストッパ320を完全に取り外すことなく、緩めて少し上方へ持ち上げるだけでよい。また、係止部323の側面には、山及び谷が上端から下端に向かって延びる凹凸部323aが全周にわたって環状に形成されている。凹凸部323aは、回転盤310の回転方向に沿って形成されている。
【0027】
被係止部330は、本体部311の収容孔311bにはめ込まれた状態において、ストッパ320の係止部323により係止される。被係止部330は、略矩形状を有し、その外周側面は、被係止部330の軸線方向に沿って延びるように形成されている。被係止部330は、下端において外周側に張り出したつば部(フランジ)331を有する。つば部331は、被係止部330が回転盤310の収容孔311bにはめ込まれたときに、回転盤310の下端に当接する。これにより、被係止部330は収容孔311bからの上方への離脱が防止される。なお、被係止部330の構成はこれに限られない。例えば、被係止部330の外周側面は、上端から下端にいくにしたがって外形寸法が徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されていてもよい。被係止部330は、その中心位置において挿通孔330aを有する。挿通孔330aの内周面は、被係止部330の軸線方向に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、挿通孔330aは、上端から下端にわたって挿通孔330aの開口寸法が同じとなるように形成されている。なお、挿通孔330aの構成はこれに限られない。例えば、挿通孔330aの内周面は、上端から下端にいくにしたがって挿通孔330aの開口寸法が徐々に小さくなるようにテーパ状に形成されていてもよい。また、挿通孔330aの内周面には、山及び谷が上端から下端に向かって延びる凹凸状に形成され、係止部323の凹凸部323aに嵌り合う嵌合部332が全周にわたって形成されている。
係止部323の凹凸部323aと被係止部330の嵌合部332は、互いに相補的形状に形成されている。
【0028】
回転軸340は、一端が回転盤310の挿通孔312aに挿通されることにより取り付けられ、他端がローラ350の挿通孔350aに挿通されてローラ350を回転自在に支持する。
【0029】
ローラ350は、一対のローラとして、回転軸340を介して回転盤310に軸回りに回転自在に取り付けられている。ローラ350は、ライナー装置6がガイドレール4内を走行する際にガイドレール4の側壁4aの内側面に当接する。すなわち、ローラ350は、ガイドレール4に案内される被案内部としての機能を有する。一対のローラ350同士は所定の間隔をあけて設けられている。一対のローラ350同士の間隔は、クローザ20のガイド溝21aに案内される受け具5の被捕捉部5d等の通過を許容するように設けられている。なお、本実施の形態では、被案内部としてローラ350を用いた構成について説明するがこれに限られない。例えば、回転盤310に一対の円柱体が取り付けられ、この円柱体の側面がガイドレール4の側壁4aの内側面に当接することでライナー装置6がガイドレール4に沿って走行する構成に適用することもできる。
【0030】
<ガイド部の取り付け方法>
図4〜
図7を用いて、ガイド部30をベース部10に取り付ける方法について説明する。まず、回転軸340の一端を回転盤310を構成する膨出部312の挿通孔312aに挿通し、回転軸340を回転盤310に取り付ける。また、回転軸340の一端をローラ350の挿通孔350aに挿通し、回転軸340を介してローラ350を回転盤310に回転自在に取り付ける。
次に、被係止部330が回転盤310の下方に配置された状態において、被係止部330が回転盤310の収容孔311bに嵌め込まれる。このとき、被係止部330のつば部331が回転盤310の下端と当接し、被係止部330の上方への離脱が防止される。
【0031】
次に、被係止部330が嵌め込まれた回転盤310がベース部10の上方に配置された状態において、回転盤310の一対のガイド孔311aに取付部12の爪部12aが挿通され、回転盤310が取付部12上に置かれる。この状態において、回転盤310は、爪部12aがガイド孔311aを移動できる範囲において、ベース部10に対して回転自在に取り付けられる。
【0032】
次に、ストッパ320がベース部10の上方に配置された状態において、ストッパ320を構成する延設部322の係止孔322aに取付部12の爪部12aが挿通される。これにより、ストッパ320は、爪部12aに対して回転不能に固定される。一方、ストッパ320の係止部323が被係止部330の挿通孔330aにはめ込まれるとともに、係止部323の外周面に形成される凹凸部323aと挿通孔330aの内周面に形成される嵌合部332とが互いに噛み合う。この状態において、回転盤310は、被係止部330がストッパ320の係止部323に係止されることにより、ストッパ320により回転不能に係止される。さらに、ストッパ320の中央部321の挿通孔321a、被係止部330の挿通孔330a及びベース部10の取付部12の挿通孔12bに締結部(例えば、ねじ)Fが挿通され締結される。これにより、ストッパ320は、ベース部10に固定され、ストッパ320及び回転盤310のベース部10からの離脱が規制される。
【0033】
このようにして、ガイド部30がベース部10に対して取り付けられる。ガイド部30は、ベース部10に対して回転不能に取り付けられているので、一対のローラ350間の外側間距離が一定に保持される。
【0034】
<ローラの外側間距離の調整方法>
ガイド部30の一対のローラ350間の外側間距離は、ガイドレール4の寸法に応じて適宜調整する必要がある。一対のローラ350間の外側間距離は、回転盤310の回転位置を変更することにより調整される。以下に、
図8を用いて、一対のローラ350間の外側間距離を調整する方法について説明する。
回転盤310の回転位置を変更するために、回転盤310を回転不能に係止するストッパ320を取り外すことにより、ストッパ320の係止部323と被係止部330との係止状態を解除する。具体的には、締結部(ねじ)Fを取り外すことにより、ストッパ320を上方に取り外すことが可能となる。次に、ストッパ320を上方へ移動させることにより、ストッパ320の係止部323による被係止部330の嵌合部332への係止が解除される。このとき、係止部323の下端側がテーパ状に形成されているので、ストッパ320をすべて取り外すことなく、緩めて上方へ持ち上げるだけで係止状態が解除され、回転盤310が回転可能な状態となる。この状態において、回転盤310は、爪部12aがガイド孔311aを移動できる範囲において、ベース部10に対して回転自在となる。
【0035】
一対のローラ350間の外側間距離を最大に設定する場合には、
図8(a)に示すように、ベース部10の一対の爪部12aが回転盤310のガイド孔311aの一端側に当接した状態となるように、回転盤310を回転させる。
【0036】
一方、一対のローラ350間の外側間距離を最小に設定する場合には、
図8(c)に示すように、ベース部10の一対の爪部12aが回転盤310のガイド孔311aの他端側に当接した状態となるように、回転盤310を回転させる。
【0037】
また、一対のローラ350間の外側間距離を最大と最小の間の距離に設定する場合には、
図8(b)に示すように、ベース部10の一対の爪部12aが回転盤310のガイド孔311aの延在方向における中間位置において保持された状態となるように、回転盤310を回転させる。
【0038】
以上のようにして回転盤310の回転位置を調整することにより、一対のローラ350間の外側間距離が調整される。これらの外側間距離(回転盤310の回転位置)を回転不能に保持するために、係止が解除されていた被係止部330がストッパ320の係止部323によって再度係止される。ストッパ320の取り付け方法は、上述したとおりである。
【0039】
上記実施の形態によれば、回転盤310が被係止部330を介してストッパ320の係止部323によって回転不能に係止されるので、ガイド部30を構成する一対のローラ350間の外側間距離をガイドレール4の寸法に応じて適宜調整し且つ調整された距離を一定に保持することができる。これにより、ガイドレール4の側壁4aとローラ350との間隔が一定に保たれるので、引戸等の開閉体が走行時にがたつくことを抑えることができる。
また、被係止部330の挿通孔330aの内周面に形成された嵌合部332と、ストッパ320の係止部323の外周側面に形成された凹凸部323aとが山と谷を有する相補的形状に形成されているので、ストッパ320によって回転盤310の回転を的確に規制することができる。また、凹凸部323aと嵌合部332とが互いに噛み合うように形成されているので、締結部(ねじ)Fが多少緩んでも回転盤310がストッパ320によって固定されるため位置ずれを起こしにくい。また、凹凸部323a及び嵌合部332は、その凹凸のピッチが非常に小さいので、回転盤310の回転位置を細かく調整することができる。これにより、ランナー装置6とガイドレール4との間隔を高い精度で調整することができる。
【0040】
また、係止部323の凹凸部323aは、先端が縮径されているので、回転盤310の回転位置の調整の際に、ストッパ320を少し持ち上げただけで係止部323の凹凸部323aと被係止部330の嵌合部332との係合が外れる。これにより、ストッパ320を完全に取り外さなくても回転盤310の回転位置を調節でき、作業性が向上する。
また、被係止部330の挿通孔330aの内周面と、ストッパ320の係止部323の外周側面とが互いに当接するテーパ状に形成されているので、ストッパ320の係止部323と被係止部330の収容孔311bとの嵌め合わせを円滑に行うことができる。
また、被係止部330が回転盤310と別体に設けられているので、被係止部330が破損するなどして交換が必要な場合には、被係止部330のみを交換すればよく、回転盤310を継続利用することができる。また、被係止部330が回転盤310と別体に設けられているので、使用環境に応じて凹凸形状の異なる種々の被係止部330を適宜選択して使用することができる。
【0041】
上記実施の形態では、被係止部330が回転盤310と別体に設けられ、被係止部330が回転盤310の収容孔311bに嵌め込まれることにより、被係止部330が回転盤310に取り付けられる構成を説明したが、これに限られない。被係止部330が回転盤310と一体に形成される構成にも適用することができる。
また、上記実施の形態では、被係止部330の挿通孔330aの内周面の嵌合部332と、ストッパ320の係止部323の外周側面の凹凸部323aに、山及び谷が上端から下端に向かって伸びる凹凸形状として全周にわたって形成されている構成を説明したが、これに限られない。例えば、凹凸部323と嵌合部332とが多角形状に形成され、当該多角形状に応じて回転盤310の回転位置を調整する構成にも適用することができる。すなわち、凹凸部323aは、回転盤310の回転方向に沿って凹凸があればよく、嵌合部332は、凹凸部323aの凹凸形状に相補的な形状であればよい。
また、上記実施の形態では、ランナー装置6が、受け具5を有する開閉装置1に適用される例について説明したが、受け具5は必須ではなく、受け具5を有しない開閉装置にも適用することができる。