特開2021-4592(P2021-4592A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-4592(P2021-4592A)
(43)【公開日】2021年1月14日
(54)【発明の名称】マット材
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/28 20060101AFI20201211BHJP
   B01D 53/94 20060101ALI20201211BHJP
   D04H 1/4209 20120101ALI20201211BHJP
   D04H 1/593 20120101ALI20201211BHJP
【FI】
   F01N3/28 311N
   F01N3/28 311S
   B01D53/94 300
   D04H1/4209ZAB
   D04H1/593
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-119858(P2019-119858)
(22)【出願日】2019年6月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内村 玲夫
【テーマコード(参考)】
3G091
4D148
4L047
【Fターム(参考)】
3G091AA02
3G091AB01
3G091AB13
3G091BA09
3G091BA39
3G091GA06
3G091HA26
3G091HA27
4D148AA06
4D148AA13
4D148AA14
4D148AA18
4D148BB02
4D148BB14
4D148CC04
4D148CC06
4D148CC08
4D148DA03
4D148DA20
4L047AA01
4L047BA12
4L047CA02
4L047CA05
4L047CA12
4L047CC14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数枚のマットを備えたマット材であって、マット間のずれの発生が防止され、かつ、巻き付け性に優れたマット材を提供すること。
【解決手段】無機繊維を含む平面視矩形のマット21,22が複数枚積層されてなるマット材10であって、複数枚のマット21,22間は接着剤により接着されることでマット間の位置関係が固定されており、マット材10を平面視し、マット材10の長手方向に沿った方向に2分割、マット材10の長手方向に垂直な方向に3分割となるようにマット材10を6分割した各分割領域において、接着剤によりマット21,22間が接着された接着領域と、マット21,22間が接着されていない空白領域が存在し、各分割領域における接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さいことを特徴とするマット材10。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機繊維を含む平面視矩形のマットが複数枚積層されてなるマット材であって、
前記複数枚のマット間は接着剤により接着されることでマット間の位置関係が固定されており、
前記マット材を平面視し、前記マット材の長手方向に沿った方向に2分割、前記マット材の長手方向に垂直な方向に3分割となるように前記マット材を6分割した各分割領域において、前記接着剤により前記マット間が接着された接着領域と、前記マット間が接着されていない空白領域が存在し、
前記各分割領域における前記接着領域の面積が前記空白領域の面積よりも小さいことを特徴とするマット材。
【請求項2】
前記接着領域の形状が線状である請求項1に記載のマット材。
【請求項3】
前記接着領域が一筆書きの線により描かれる請求項2に記載のマット材。
【請求項4】
前記接着領域が複数の線により描かれる請求項2に記載のマット材。
【請求項5】
前記接着領域が、前記マット材の長手方向に沿った長辺と、前記マット材の長手方向に垂直な方向に沿った短辺とを有する長方形の外周となる請求項2〜4のいずれか1項に記載のマット材。
【請求項6】
前記接着領域が、前記マット材の長手方向に沿った横軸に沿って上下に波打つ形状のジグザグ図形である請求項2〜4のいずれか1項に記載のマット材。
【請求項7】
前記接着領域の線幅が0.5〜8.0mmである請求項2〜6のいずれか1項に記載のマット材。
【請求項8】
前記接着剤の重量が前記マット材の重量の0.1〜10.0%である請求項1〜7のいずれか1項に記載のマット材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マット材に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、パティキュレートマター(以下、PMともいう)が含まれており、近年、このPMが環境や人体に害を及ぼすことが問題となっている。また、排ガス中には、COやHC、NOx等の有害なガス成分も含まれていることから、この有害なガス成分が環境や人体に及ぼす影響についても懸念されている。
【0003】
そこで、排ガス中のPMを捕集したり、有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、炭化ケイ素やコージェライトなどの多孔質セラミックからなる排ガス処理体と、排ガス処理体を収容するケーシングと、排ガス処理体とケーシングとの間に配設される保持シール材とから構成される排ガス浄化装置が種々提案されている。この保持シール材は、自動車の走行等により生じる振動や衝撃により、排ガス処理体がその外周を覆うケーシングと接触して破損するのを防止することや、排ガス処理体とケーシングとの間から排気ガスが漏れることを防止すること等を主な目的として配設されている。
【0004】
このような用途で用いられる保持シール材としては、無機繊維からなるマット材が用いられる。無機繊維からなるマット材は、自動車等の配管に巻き付けて使用する断熱用途、防音用途にも用いられる。
【0005】
特許文献1には、二枚のマットを積層するに際して層間に接着剤などにより固定部を設け、かつ固定部以外の部位にて二枚のマットが相対的に移動可能な保持部を設けることが開示されている。
【0006】
特許文献2には、無機繊維からなるマットが複数枚積層されており、複数枚のマットが固着力を有していない帯状体により結束されている保持シール材が開示されている。
【0007】
特許文献3には、非膨張ガラス繊維層と膨張層を積層したマットが開示されている。このようなマットの製造方法として、膨張層の一主面にスプレー接着剤をスプレーして非膨張層の一主面と接合する方法が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特表2013−505390号公報
【特許文献2】特開2012−233433号公報
【特許文献3】特表2007−532356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の技術では、2枚のマットを固定する固定部はマットの中央領域に設けられていて、マットの両端領域が移動可能になっている。
また、特許文献2に記載の技術でも、帯状体による結束はマットの長手方向中央付近でされているため、マットの両端領域が移動可能になっている。
マットの両端領域が移動可能になっていると、排ガス処理体にマット材を巻き付けてケーシングに圧入を行った際に2枚のマット間がずれてしまうことがある。
この場合、ずれたマットの一端が排ガス処理体の端面から飛び出してしまう。一方、当該端面でマットが飛び出した分だけ、排ガス処理体の反対側の端面ではマット厚さが足りなくなってしまい保持力が低下することになる。
【0010】
特許文献3に記載の技術ではマット間の主面に接着剤がスプレーされてマット間が接着されている。接着剤はマットの主面全体にスプレーされていてマット間が主面全体で接着されているのでマット間のずれは生じない。
しかし、マット間が主面全体で接着されているとマット材全体が硬くなり折り曲げが難しくなるので、排ガス処理体への巻き付け性が低下する。
また、接着剤の使用量が多いことに起因してマット材に熱が加わった際の有機分の揮発量が増加するという好ましくない問題も生じる。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、複数枚のマットを備えたマット材であって、マット間のずれの発生が防止され、かつ、巻き付け性に優れたマット材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、本発明のマット材は、無機繊維を含む平面視矩形のマットが複数枚積層されてなるマット材であって、上記複数枚のマット間は接着剤により接着されることでマット間の位置関係が固定されており、上記マット材を平面視し、上記マット材の長手方向に沿った方向に2分割、上記マット材の長手方向に垂直な方向に3分割となるように上記マット材を6分割した各分割領域において、上記接着剤により上記マット間が接着された接着領域と、上記マット間が接着されていない空白領域が存在し、上記各分割領域における上記接着領域の面積が上記空白領域の面積よりも小さいことを特徴とする。
【0013】
本発明のマット材では、複数枚のマット間は接着剤により接着されている。
そして、マット材を6分割した各分割領域において、接着剤によりマット間が接着された接着領域が存在するので、マット間を固定する箇所が偏っておらず、マット間のずれの発生が防止される。
また、接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さいので、マット間の主面全体に接着剤を設けている場合と異なり、マット材全体が硬くなることが無いので折り曲げは可能であり、巻き付け性に優れたマット材となる。
また、接着剤の使用量が少ないのでマット材に熱が加わった際の有機分の揮発量は少ない。
【0014】
本発明のマット材では、上記接着領域の形状が線状であることが好ましい。
接着領域の形状を線状にすることで接着領域を空白領域の面積よりも小さくして、かつ、マット間に接着領域を偏りなく設けることが容易になる。
【0015】
本発明のマット材では、上記接着領域が一筆書きの線により描かれることが好ましい。
また、本発明のマット材では、上記接着領域が複数の線により描かれることも好ましい。
【0016】
接着領域の形成は、所定の吐出太さを有するノズルから接着剤を吐出して所定パターンで掃引することで行うことができる。このような場合に一筆書きの線により接着領域を描いてもよく、吐出を断続的に行うことで接着領域を複数の線に分割して描いてもよい。
【0017】
本発明のマット材では、上記接着領域が、上記マット材の長手方向に沿った長辺と、上記マット材の長手方向に垂直な方向に沿った短辺とを有する長方形の外周となることが好ましい。
【0018】
接着領域がこのように設けられていると、マット間の主面全体に接着剤を設けた場合と同等程度にマット間を主面全体で接着することができる。そのため、マット間のずれの発生がより確実に防止される。また、接着剤の使用量も少なくすることができる。
このような接着領域のパターンは、マット間のずれの発生の防止を重視する設計であるといえる。
【0019】
本発明のマット材では、上記接着領域が、上記マット材の長手方向に沿った横軸に沿って上下に波打つ形状のジグザグ図形であることが好ましい。
【0020】
接着領域がこのように設けられていると、マット材の周囲部分に空白領域が多くなるため、折り曲げ性に優れる。また、接着剤の使用量も少なくすることができる。
このような接着領域のパターンは、巻き付け性の向上を重視する設計であるといえる。
【0021】
本発明のマット材では、上記接着領域の線幅が0.5〜8.0mmであることが好ましい。
接着領域の線幅が0.5mm以上であるとマット間を固定するために充分な接着力を有する接着領域となる。また、接着領域の線幅が0.8mm以下であると、接着剤の使用量をより少なくすることができる。また、折り曲げ性により優れたマット材とすることができる。
【0022】
本発明のマット材では、上記接着剤の重量が上記マット材の重量の0.1〜10.0%であることが好ましい。
接着剤の重量がマット材の重量の0.1%以上であるとマット間を固定するために充分な接着力を有する接着領域となる。また、接着剤の重量がマット材の重量の10.0%以下であると、接着剤の使用量が少ないため好ましい。また、折り曲げ性により優れたマット材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、マット材の一例を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、マット間が接着された接着領域の位置の一例を模式的に示す上面図である。
図3図3は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図4図4は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図5図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図6図6(a)及び図6(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図8図8(a)、図8(b)及び図8(c)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図9図9は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図10図10(a)、図10(b)及び図10(c)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図11図11(a)及び図11(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図12図12(a)及び図12(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図13図13は、マット材を排ガス処理体に巻き付けた後、ケーシングに圧入する様子を模式的に示す工程図である。
図14図14は、排ガス浄化装置の一例を模式的に示す斜視図である。
【0024】
(発明の詳細な説明)
以下、本発明のマット材について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
【0025】
本発明のマット材は、無機繊維を含む平面視矩形のマットが複数枚積層されてなるマット材であって、上記複数枚のマット間は接着剤により接着されることでマット間の位置関係が固定されており、上記マット材を平面視し、上記マット材の長手方向に沿った方向に2分割、上記マット材の長手方向に垂直な方向に3分割となるように上記マット材を6分割した各分割領域において、上記接着剤により上記マット間が接着された接着領域と、上記マット間が接着されていない空白領域が存在し、上記各分割領域における上記接着領域の面積が上記空白領域の面積よりも小さいことを特徴とする。
【0026】
図1は、マット材の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すマット材10は、マットが複数枚積層されてなる積層マット20とからなる。
【0027】
積層マット20は第1のマット21と第2のマット22の2枚が積層されてなる。
第1のマット21はその長手方向(図1中、両矢印Lで示す方向)の長さが長いマットであり、第2のマット22はその長手方向の長さが短いマットである。
【0028】
積層マット20は2つの主面を有しており、マットの長手方向の長さが最も長い主面が第1の主面23であり、マットの長手方向の長さが最も短い主面が第2の主面24である。
第1の主面23は第1のマット21の下側の主面であり、第2の主面24は第2のマット22の上側の主面である。
【0029】
積層マット20は4つの側面を有しており、マットの長手方向に沿った側面が第1の長側面25及び第2の長側面26である。また、マットの幅方向(図1中、両矢印Wで示す方向)に沿った側面が第1の短側面27及び第2の短側面28である。
第1の短側面27には凹部、第2の短側面28には凸部がそれぞれ形成されている。凹部と凸部は、外周が円柱状の排ガス浄化装置、排ガス処理体や排気管にマット材を巻きつける際に、ちょうど互いに嵌合するような形状となっている。
なお、図1中、両矢印Tで示す方向がマット材の厚さ方向である。
【0030】
上記のような本発明のマット材を構成する材料、寸法等の特性について説明する。
マット材を構成するマットは無機繊維からなる。無機繊維は、特に限定されず、アルミナ−シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維等であってもよい。また、ガラス繊維や生体溶解性繊維であってもよい。耐熱性や耐風蝕性等、マット材に要求される特性等に応じて変更すればよく、各国の環境規制に適合できるような太径繊維や繊維長のものを使用するのが好ましい。
【0031】
この中でも、低結晶性アルミナ質の無機繊維が好ましく、ムライト組成の低結晶性アルミナ質の無機繊維がより好ましい。加えて、スピネル型化合物を含む無機繊維がさらに好ましい。
【0032】
積層マットにおいてマット材が積層される枚数は複数枚であれば特に限定されるものではない。2枚又は3枚であることが好ましく、2枚であることがより好ましい。
【0033】
積層マットの寸法の好ましい範囲は以下の通りである。
積層マットの長手方向の長さ(図1で両矢印Lで示す長さで、第1の主面を有するマットの長手方向の長さ)が300〜1300mmであることが好ましい。
積層マットの幅方向の長さ(図1で両矢印Wで示す長さ)が40〜400mmであることが好ましい。
積層マットの厚さ(図1で両矢印Tで示す長さ)が2〜30mmであることが好ましい。
積層マットの厚さが2mm未満であると、その厚さが薄すぎるため、断熱性能や防音性能が低下してしまう。一方、積層マットの厚さが30mmを超えると、柔軟性が低下し、装着対象となる部材への装着性が低下する。
また、積層マットを構成するマット1枚の厚さは、複数枚のマットごとに異なっていても同じであってもよいが、1枚の厚さが1〜15mmであることが好ましい。
【0034】
積層マットは、巻き付け方向となる長手方向と、長手方向に直交する短手方向を有する。
積層マットには、積層マットの長手方向側の端部のうち、一方の端部である第1の端部には凸部が形成されており、他方の端部である第2の端部には凹部が形成されていることが好ましい。積層マットの凸部及び凹部は、外周が円柱状の排ガス浄化装置、排ガス処理体や排気管に積層マットを巻きつける際に、ちょうど互いに嵌合するような形状となっていることが好ましい。
また、積層マットは凸部及び凹部が形成されていない形状であってもよい。
【0035】
積層マットを構成するマットのかさ密度は、特に限定されるものではないが、0.05〜0.30g/cmであることが望ましい。マットのかさ密度が0.05g/cm未満であると、無機繊維のからみ合いが弱く、無機繊維が剥離しやすいため、マットの形状を所定の形状に保ちにくくなる。一方、マットのかさ密度が0.30g/cmを超えると、マットが硬くなり、装着対象となる部材への装着性が低下し、マットが割れやすくなる。
【0036】
積層マットを構成するマットは、種々の方法により得ることができるが、例えば、抄造法又はニードリング法により製造することができる。
抄造法の場合、例えば、以下の方法により製造することができる。
無機繊維を開繊し、開繊した無機繊維を溶媒中に分散させて混合液とする。底面にろ過用のメッシュが形成された成形器に混合液を流し込み、混合液中の溶媒を脱溶媒処理することで無機繊維集合体を得る。そして、無機繊維集合体を乾燥することによりマットを得ることができる。
ニードリング法の場合、例えば、以下の方法により製造することができる。
塩基性塩化アルミニウム水溶液とシリカゾル等とを原料とする紡糸用混合物をブローイング法により紡糸して3〜10μmの平均繊維径を有する無機繊維前駆体を作製する。続いて、上記無機繊維前駆体を圧縮して所定の大きさの連続したシート状物を作製し、焼成処理を施すことによりマットを得ることができる。この焼成処理の前後のいずれかにニードルパンチング処理を行い、無機繊維同士を交絡させる。
【0037】
積層マットを構成するマットの凸部及び凹部は、外周が円柱状の排ガス浄化装置、排ガス処理体や排気管にマット材を巻きつける際に、ちょうど互いに嵌合するような形状となっていることが好ましい。
また、積層マットを構成するマットは凸部及び凹部が形成されていない形状であってもよい。
【0038】
本発明のマット材を構成する複数枚のマット間は、接着剤により接着されている。
複数枚のマット間が接着剤により接着されることでマット間の位置関係が固定されている。
そして、マット材を平面視し、マット材の長手方向に沿った方向に2分割、マット材の長手方向に垂直な方向に3分割となるようにマット材を6分割した各分割領域において、接着剤により上記マット間が接着された接着領域と、マット間が接着されていない空白領域が存在し、各分割領域における接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さくなっている。
以下、接着剤が設けられる領域について説明する。
【0039】
図2は、マット間が接着された接着領域の位置の一例を模式的に示す上面図である。
図2には、マット材10を上面視したうえで、マット間の接着剤30の位置につき、第2のマット22を透過して示している。
【0040】
本発明のマット材においては、マット材を平面視し、マット材の長手方向に沿った方向に2分割、マット材の長手方向に垂直な方向に3分割となるようにマット材を6分割した分割領域を定める。
「マット材の長手方向に沿った方向に2分割」は、マット材の長手方向に沿ってマット材の幅を2等分する線(図2に示す破線X)を引くことにより行う。
「マット材の長手方向に垂直な方向に3分割」は、積層されたマットが重なる箇所(図2に示す破線Yと破線Yの間)において、マット材の長手方向に垂直な線によりマット材を長さ方向に3等分する線(図2に示す破線Y及び破線Y)を引くことにより行う。
このようにして、6分割された分割領域を定める。
例えば、分割領域Aは破線Y、破線Y及び破線Xにより分割された領域である。
図2には、6分割された分割領域A、分割領域B、分割領域C、分割領域D、分割領域E及び分割領域Fを示している。
【0041】
本発明のマット材においては、各分割領域に、接着剤により上記マット間が接着された接着領域と、マット間が接着されていない空白領域が存在する。
各分割領域に接着領域が存在するので、マット間を固定する箇所が偏っておらず、マット間のずれの発生が防止される。
図2には、分割領域A、分割領域B、分割領域C、分割領域D、分割領域E及び分割領域Fのいずれにも接着剤30が存在していることが示されている。
【0042】
本発明のマット材においては、各分割領域における接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さくなっている。
各分割領域における接着領域以外の部分が空白領域である。
接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さいので、マット間の主面全体に接着剤を設けている場合と異なり、マット材全体が硬くなることが無いので折り曲げは可能であり、巻き付け性に優れたマット材となる。
また、接着剤の使用量が少ないのでマット材に熱が加わった際の有機分の揮発量は少ない。
図2には、分割領域A、分割領域B、分割領域C、分割領域D、分割領域E及び分割領域Fのいずれにおいても接着剤30が存在している領域である接着領域の面積が、空白領域の面積よりも小さいことが示されている。
【0043】
接着領域の形状は、線状であることが好ましい。
接着領域の形状を線状にすることで接着領域を空白領域の面積よりも小さくして、かつ、マット間に接着領域を偏りなく設けることが容易になる。
【0044】
また、接着領域が一筆書きの線により描かれることが好ましい。また、接着領域が、マット材の長手方向に沿った長辺と、マット材の長手方向に垂直な方向に沿った短辺とを有する長方形の外周となることが好ましい。
図2には接着領域の形状が線状であり、接着領域が一筆書きの線により描かれた、長方形の外周である形態の例を示している。
【0045】
接着領域は、複数の線により描かれていてもよい。
図3は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図3に示すマット材11では、接着領域が複数の線により描かれている。マット材11における接着剤31は連続しておらず、接着剤31により描かれる破線が長方形の外周となっている。
図3に示すマット材11においても、マット材を6分割した各分割領域において、接着剤によりマット間が接着された接着領域が存在しており、接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さくなっている。
【0046】
また、接着領域が、マット材の長手方向に沿った横軸に沿って上下に波打つ形状のジグザグ図形であってもよい。
図4は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図4に示すマット材12では、接着剤32によって描かれる接着領域はマット材の長手方向に沿った横軸(図4に示す破線X)に沿って上下に波打つ形状のジグザグ図形となっている。
接着領域がこのように設けられていると、マット材の周囲部分に空白領域が多くなるため、折り曲げ性に優れる。また、接着剤の使用量も少なくすることができる。
なお、このような接着領域であると巻き付け性が特に優れる。
【0047】
また、接着領域の形状は下記に示すような形状であってもよい。
以下に示す接着領域の形状はいずれも線状であり、一筆書きの線により描かれる形状である。
図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図5(a)に示すマット材51における接着剤71により描かれる接着領域は、マット材の短手方向に沿って左端の分割領域、右端の分割領域にそれぞれ存在し、上端の分割領域から下端の分割領域に伸びる2本の直線と、当該2本の直線を繋ぐ、マット材の長手方向に沿って伸びる斜めの直線からなる。
図5(b)に示すマット材52における接着剤72により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って上端の分割領域、下端の分割領域にそれぞれ存在し、左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる2本の直線と、当該2本の直線を繋ぐ、マット材の長手方向に沿って伸びる斜めの直線からなる。
図5(c)に示すマット材53における接着剤73により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿った横軸に沿って左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる直線と、横軸に沿った直線の左端からマット材の長手方向に沿って斜めに伸びる直線と、横軸に沿った直線の右端からマット材の長手方向に沿って斜めに伸びる直線からなる。
【0048】
図6(a)及び図6(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図6(a)に示すマット材54における接着剤74により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って上端の分割領域、下端の分割領域にそれぞれ存在し、左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる2本の直線と、当該2本の直線を繋ぐ、マット材の長手方向に沿って伸びる2本の斜めの直線からなる。
図6(b)に示すマット材55における接着剤75により描かれる接着領域は、マット材の短手方向に沿って左端の分割領域、右端の分割領域にそれぞれ存在し、上端の分割領域から下端の分割領域に伸びる2本の直線と、当該2本の直線を繋ぐ、マット材の長手方向に沿って伸びる2本の斜めの直線からなる。
図6(a)に示すマット材54、及び、図6(b)に示すマット材55は、マット材の中央で頂点を共有する2つの三角形が組み合わされた形状である。
【0049】
図7(a)及び図7(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図7(a)に示すマット材56における接着剤76により描かれる接着領域は、マット材の全ての分割領域を通るように描かれた閉曲線である。
図7(b)に示すマット材57における接着剤77により描かれる接着領域は、2つの閉曲線がマット材の中央で一部を共有して組み合わされた形状である。
これらの図面に示す当該閉曲線は、楕円、円等の図形であってもよい。
【0050】
図8(a)、図8(b)及び図8(c)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図8(a)に示すマット材58における接着剤78により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って左、中央、右にそれぞれ配置された3つの閉曲線が一部を共有して組み合わされた形状であり、中央の閉曲線が左右の閉曲線のいずれとも一部を共有して組み合わされている。
図8(b)に示すマット材59における接着剤79により描かれる接着領域は、マット材の左上、右上、右下、左下にそれぞれ配置された4つの閉曲線が一部を共有して組み合わされた形状であり、各閉曲線は隣接する2つの閉曲線と一部を共有して組み合わされている。
図8(c)に示すマット材60における接着剤80により描かれる接着領域は、2つの閉曲線がマット材の中央で一部を共有して組み合わされた形状と、マット材の長手方向に沿った横軸に沿って左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる直線とが組み合わされた形状である。
これらの図面に示す当該閉曲線は、楕円、円等の図形であってもよい。
【0051】
図9は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図9に示すマット材61における接着剤81により描かれる接着領域は、マット材の全ての分割領域を通るように描かれた多角形である。
当該多角形として、図9には四角形を示しており、具体的には平行四辺形の一種であるひし形を示している。
【0052】
図10(a)、図10(b)及び図10(c)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図10(a)に示すマット材62における接着剤82により描かれる接着領域は、半円弧状の曲線と、円弧の両端を結ぶ直線が組み合わされた形状である。
図10(b)に示すマット材63における接着剤83により描かれる接着領域は、半円弧状の曲線が2つ、円弧の両端の一部を共有して組み合わされた形状である。
図10(c)に示すマット材64における接着剤84により描かれる接着領域は、3/4円弧状の曲線が2つ、マット材の中央で円弧の両端の一部を共有して組み合わされた形状である。また、S字フック形状であるともいえる。
【0053】
図11(a)及び図11(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図11(a)に示すマット材65における接着剤85により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って上端の分割領域、マット材の長手方向に沿った横軸、下端の分割領域にそれぞれ存在し、左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる3本の直線と、これらの直線を繋ぐ、マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線からなる。
横軸に沿った直線は端部で他の2本の直線と繋がるが、横軸に沿った直線の一方の端部が上端の直線と繋がり、横軸に沿った直線の他方の端部が下端の直線と繋がっている。
この形状はいわゆるクランク形状であるともいえる。
図11(b)に示すマット材66における接着剤86により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って上端の分割領域、マット材の長手方向に沿った横軸、下端の分割領域にそれぞれ存在し、左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる3本の直線と、マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線からなる。
マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線のうち1本は、上端の直線と下端の直線を繋いでおり、他の1本は、下端の直線と横軸に沿った直線を繋いでいる。
横軸に沿った直線はマット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線のうち1本(下端の直線と繋がる直線)とのみ繋がっている。
【0054】
図12(a)及び図12(b)は、マット間が接着された接着領域の位置の別の一例を模式的に示す上面図である。
図12(a)に示すマット材67における接着剤87により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って上端の分割領域、マット材の長手方向に沿った横軸、下端の分割領域にそれぞれ存在し、左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる3本の直線と、これらの直線を繋ぐ、マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線からなる。
マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線のうち1本は、上端の直線、横軸に沿った直線及び下端の直線を繋いでおり、他の1本は、下端の直線と横軸に沿った直線を繋いでいる。
この形状は、図11(b)に示す接着領域の形状において横軸に沿った直線を右に延長して、マット材の短手方向に沿って伸びる直線と繋いだ形状であるともいえる。
図12(b)に示すマット材68における接着剤88により描かれる接着領域は、マット材の長手方向に沿って上端の分割領域、マット材の長手方向に沿った横軸、下端の分割領域にそれぞれ存在し、左端の分割領域から右端の分割領域に伸びる3本の直線と、これらの直線を繋ぐ、マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線からなる。
マット材の短手方向に沿って伸びる2本の直線は、いずれも上端の直線、横軸に沿った直線及び下端の直線を繋いでいる。
【0055】
接着領域の形状が線状である場合、接着領域の線幅が0.5〜8.0mmであることが好ましい。
接着領域の線幅が0.5mm以上であるとマット間を固定するために充分な接着力を有する接着領域となる。また、接着領域の線幅が0.8mm以下であると、接着剤の使用量をより少なくすることができる。また、折り曲げ性により優れたマット材とすることができる。
また、接着領域の線幅が4.0mm以上であるとマット間を固定するためにより充分な接着力を有する接着領域となる。さらに、接着領域の線幅が2.0mm以下であると、接着剤の使用量をさらに少なくすることができる。
【0056】
ここまで説明したような、形状が線状である接着領域は、所定の吐出太さを有するノズルから接着剤を吐出して所定パターンで掃引することで形成することができる。
このような場合に一筆書きの線により接着領域を描いてもよく、吐出を断続的に行うことで接着領域を複数の線に分割して描いてもよい。
【0057】
接着領域を形成するための接着剤の材料としては、アクリル樹脂、アクリレート系ラテックス、ゴム系ラテックス、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルアルコール等の水溶性有機重合体、スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
【0058】
また、接着剤の重量がマット材の重量の0.1〜10.0%であることが好ましい。
接着剤の重量がマット材の重量の0.1%以上であるとマット間を固定するために充分な接着力を有する接着領域となる。また、接着剤の重量がマット材の重量の10.0%以下であると、接着剤の使用量が少ないため好ましい。また、折り曲げ性により優れたマット材とすることができる。
また、接着剤の重量がマット材の重量の5.0%以上であるとマット間を固定するためにより充分な接着力を有する接着領域となる。
さらに、接着剤の重量がマット材の重量の2.0%以下であると、接着剤の使用量がさらに少なくなるため好ましい。
【0059】
本発明のマット材は、排ガス浄化装置、排ガス処理体や排気管にマット材を巻きつけることにより、保持シール材、断熱材、防音材等の用途に使用することができる。
排ガス浄化装置、排ガス処理体や排気管の形状は特に限定されるものではないが、円柱状、角柱状、円管状、角管状等とすることができる。
【0060】
排ガス処理体は、多孔質セラミック等のセラミック質のハニカム構造体であり、触媒担体として使用される。触媒担体においては、排ガス流入側端面及び排ガス流出側端面がともに開口した貫通孔に排ガスが流入し、貫通孔を隔てる隔壁に担持させた触媒の作用により排ガスが浄化される。
また、排ガス処理体は貫通孔のいずれかの端部が交互に封止されてなるDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)であってもよい。
排ガス処理体を構成する素材は特に限定されないが、炭化ケイ素質及び窒化ケイ素質等の非酸化物、並びに、コージェライト及びチタン酸アルミニウム等の酸化物を用いることができる。
【0061】
本発明のマット材を排ガス処理体や排気管に巻き付ける際は、積層マットの第2の主面を巻き付け対象物の側(内側)に配置し、積層マットの第1の主面を外側に配置する。
本発明のマット材は、接着領域の面積が空白領域の面積よりも小さいので、マット間の主面全体に接着剤を設けている場合と異なり、マット材全体が硬くなることが無いので折り曲げは可能であり、巻き付け性に優れたマット材となる。
巻き付け性の指標としてSeamGapが小さくなる。
SeamGapは、凸部と凹部が嵌合する位置での凸部と凹部の間の隙間の長さであり、これが短いほど巻き付け性が良いことを意味する。
【0062】
また、本発明のマット材は、排ガス処理体に巻き付けた後、ケーシングに圧入(キャニング)して使用することができる。
【0063】
図13は、マット材を排ガス処理体に巻き付けた後、ケーシングに圧入する様子を模式的に示す工程図である。
図13には、排ガス処理体100の側面にマット材10を巻き付けてなる巻付体200を示している。
マット材10は、第1のマット21が巻付体200の外周面となるように排ガス処理体100の外周に巻き付けられている。
巻付体200は、巻付体200の外径よりもやや小さな内径を有するケーシング300に圧入されて使用される。
【0064】
図14は、排ガス浄化装置の一例を模式的に示す斜視図である。
図14に示す排ガス浄化装置400は、図13に示すような方法により、巻付体200がケーシング300に圧入されてなる。
マット材10は第1のマット21と第2のマット22の2枚が積層されてなるが、マット間の接着が不充分であると2枚のマット間がずれてしまうことがある。
図14には、2枚のマット間のずれの例として、第2のマット22が第1のマット21よりも突出した箇所の例を破線Pで囲んだ領域として示している。
2枚のマット間がずれる態様としては、第2のマット22が第1のマット21よりも突出する場合、第1のマット21が第2のマット22よりも突出する場合のいずれもがあり得る。
【0065】
本発明のマット材は、接着剤によりマット間が接着された接着領域が存在するので、マット間を固定する箇所が偏っていない。そのため、ケーシングに圧入した際のマット間のずれの発生が防止される。
【0066】
続いて、本発明のマット材を製造する方法の一例について説明する。
まず、積層マットを構成するマットを作製する。
マットは、種々の方法により得ることができるが、例えば、抄造法又はニードリング法により得たシート状部材を所定形状に打ち抜くことにより得ることができる。
【0067】
打ち抜きの際の寸法を変更することで、長手方向の長さの異なる複数のマットを作製し、複数のマットを長さが長くなる順で、又は、短くなる順で積層することで積層マットを作製する。
積層させるマットの数は、マット材に求められる保持力や断熱性能に応じて変更すればよい。
【0068】
積層マットを作製する際に、マット間の所定の位置に接着領域を設ける。
接着領域を設ける方法は特に限定されるものではないが、形状が線状である接着領域は、所定の吐出太さを有するノズルから接着剤を吐出して所定パターンで掃引することで形成することができる。
【0069】
マット間に接着領域を設けて複数のマットを積層し、必要により加熱等により接着剤を硬化させる処理を行う。接着力の発現に加熱等の処理が不要な接着剤であれば、特段の処理は不要である。
上記工程により本発明のマット材を製造することができる。
【0070】
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0071】
(実施例1)
抄造法により、目付量(単位面積当たりの繊維重量)が1050g/mである、無機繊維(ムライト繊維)からなるシート状部材を作製した。
このシート状部材を打ち抜き加工して、長手方向の長さ446mm、幅87mm、厚さ6.8mmの第1のマットと長手方向の長さ441mm、幅87mm、厚さ6.8mmの第2のマットを作製した。第1のマットと第2のマットは図1に示すような凹部及び凸部を有する形状である。
【0072】
第1のマットと第2のマットの間に、図4に示すようにジグザグ図形の接着領域を設けた。
ジグザグの山、谷の数は図面に示した通りである。
接着剤としては熱可逆性樹脂を使用した。また、接着領域の線幅は2.0mmとした。
接着剤の塗布前後で測定した重量に基づき算出した、マットに塗布した接着剤の重量はマット材の重量の2.56%であった。
このような接着領域を介して第1のマットに第2のマットを積層してマット間を接着し積層マットであるマット材を作製した。
【0073】
(実施例2)
接着領域の形状を、図2に示すような、長方形の外周形状に変更した他は実施例1と同様にしてマット材を作製した。
接着剤の塗布前後で測定した重量に基づき算出した、マットに塗布した接着剤の重量はマット材の重量の2.70%であった。
【符号の説明】
【0074】
10、11、12、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68 マット材
20 積層マット
21 第1のマット
22 第2のマット
23 積層マットの第1の主面
24 積層マットの第2の主面
25 積層マットの第1の長側面
26 積層マットの第2の長側面
27 積層マットの第1の短側面
28 積層マットの第2の短側面
30、31、32、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88 接着剤
100 排ガス処理体
200 巻付体
300 ケーシング
400 排ガス浄化装置
A、B、C、D、E、F 分割領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14