(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-58858(P2021-58858A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】洗浄機
(51)【国際特許分類】
B08B 3/02 20060101AFI20210319BHJP
【FI】
B08B3/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-185493(P2019-185493)
(22)【出願日】2019年10月8日
(11)【特許番号】特許第6752346号(P6752346)
(45)【特許公報発行日】2020年9月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000132161
【氏名又は名称】株式会社スギノマシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川森 巧曜
(72)【発明者】
【氏名】光江 豊彰
(72)【発明者】
【氏名】金本 拓也
【テーマコード(参考)】
3B201
【Fターム(参考)】
3B201AA46
3B201AB05
3B201AB33
3B201BB44
3B201BB92
3B201CB12
3B201CC12
(57)【要約】
【課題】旋回テーブル回りの構造を簡略化できる洗浄機を提供する。
【解決手段】本発明の洗浄機(10)
は、洗浄テーブル(31)と、回転機構(40)と、第1の流路(5a
〜5e)と、を有する。回転機構は、モータ(42)と、第1の傘歯車(44)と、出力軸(52)及び入力軸(51)を有する減速機(50)と、第2の傘歯車(56)と、入力軸(51)の内部に挿入される第1のスイベルハウジング(60)と、第1のスイベルハウジングの内部に配置される第1のスイベルシャフト(61)と、第1のフランジ(62)と、を含む。第1の流路は、第1の環状路(63a
〜63e)と、第1の上流側流路(64a
〜64e)と、第1のスイベルシャフトの内部に配置され、第1の環状路を介して第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路(65a
〜65e)と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を洗浄する洗浄機であって、
旋回軸を中心に回転して、前記対象物を所定の位置に割り出す旋回テーブルと、
前記旋回テーブル上に設けられ、前記対象物の姿勢を変化させる姿勢変化装置と、を備え、
前記姿勢変化装置は、
前記対象物が載置される洗浄テーブルと、
前記洗浄テーブルの一端側に配置され、前記洗浄テーブルを前記旋回軸と直交するテーブル回転軸を中心に回転させる回転機構と、
前記洗浄テーブルに第1の流体を供給するための少なくとも1つの第1の流路と、を有し、
前記回転機構は、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、
前記テーブル回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、
前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、
前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、
前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記テーブル回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、を含み、
前記少なくとも1つの第1の流路は、
前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、
前記第1の環状路の上流側に配置される第1の上流側流路と、
前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含む、洗浄機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗浄機であって、
前記回転機構は、
前記モータ、前記第1の傘歯車、前記第2の傘歯車、及び前記減速機を覆う箱状のケースを更に含み、
前記ケースは、前記第1の傘歯車及び前記第2の傘歯車を覆う部分が傾斜面で構成される、洗浄機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の洗浄機であって、
前記洗浄機は、
前記第1の流路を複数備えると共に、
前記第1の流体としての圧縮空気を前記複数の第1の流路のそれぞれに供給するための圧縮空気供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物が着座する複数の着座ピンと、
前記複数の着座ピンに着座した前記対象物を保持するクランプと、
前記対象物が前記複数の着座ピンに着座しているか否かを検知する着座検知ノズルと、
前記クランプ及び前記複数の第1の流路のうち1つを接続する第1の空気流路と、
前記着座検知ノズル及び前記複数の第1の流路のうち他の1つを接続する第2の空気流路と、を更に含み、
前記クランプは、前記圧縮空気供給源から前記第1の流路を介して前記第1の空気流路に供給された前記圧縮空気によって作動する、洗浄機。
【請求項4】
請求項3に記載の洗浄機であって、
前記姿勢変化装置は、
前記洗浄テーブルの他端側に配置され、前記洗浄テーブルの他端側を支持する支持台と、
前記洗浄テーブルに第2の流体を供給するための第2の流路と、を更に有し、
前記支持台は、
前記旋回テーブル上に固定されるスタンドと、
前記スタンドに固定され、前記テーブル回転軸と同軸上に配置される第2のスイベルハウジングと、
前記第2のスイベルハウジング内に回転可能に配置される第2のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第2のスイベルシャフトに固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの他端側に固定される第2のフランジと、を含み、
前記第2の流路は、
前記第2のスイベルハウジングの内周面及び前記第2のスイベルシャフトの間に環状に形成される第2の環状路と、
前記第2の環状路の上流側に配置される第2の上流側流路と、
前記第2の環状路の下流側であって前記第2のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第2の環状路を介して前記第2の上流側流路と接続する第2の下流側流路と、を含む、洗浄機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗浄機であって、
前記洗浄機は、
前記第2の流体としての洗浄液を前記第2の流路に供給するための洗浄液供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物に対して前記洗浄液を噴射する少なくとも1つの洗浄ノズルと、
前記少なくとも1つの洗浄ノズル及び前記第2の流路を接続する少なくとも1つの洗浄液流路と、更に含む、洗浄機。
【請求項6】
請求項5に記載の洗浄機であって、
前記洗浄テーブルは、
第1の側板、第2の側板、及び前記第1の側板の下部及び前記第2の側板の下部を接続する底板を有し、
前記第1の側板は前記第1のフランジに固定され、前記第2の側板は前記第2のフランジに固定される、洗浄機。
【請求項7】
請求項6に記載の洗浄機であって、
前記底板は、中央に開口部を有し、
前記複数の着座ピン、前記クランプ、前記着座検知ノズル、及び前記少なくとも1つの洗浄ノズルは、それぞれ前記底板の前記開口部の周囲に配置され、かつ、前記洗浄ノズルは前記着座ピンの近傍に配置される、洗浄機。
【請求項8】
対象物が載置されるテーブルを回転させるテーブル回転装置であって、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、
前記テーブルの回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、
前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、
前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、
前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、
前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、
前記第1の環状路の上流側に配置され、流体の供給源と接続する第1の上流側流路と、
前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含む、テーブル回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄機及びテーブル回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノズルを有するタレットヘッドと、ワークを固定する複数の固定部が配置された旋回テーブルと、着脱空間と洗浄空間を有する洗浄室とを有し、旋回テーブルを回転させることで着脱空間に配置されていた固定部が洗浄空間に移動し、洗浄空間に配置されていた固定部が着脱空間に移動する洗浄機が知られている(特許第6008753号参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の洗浄機では、旋回テーブルに設けられた傾動機構により洗浄の対象物であるワークを傾けて洗浄できるが、旋回テーブル回りの構造の簡略化が求められているのが実状である。
【0004】
本発明は、上記した実状に鑑みてなされたもので、その主な目的は、旋回テーブル回りの構造を簡略化できる洗浄機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の代表的な側面は、対象物を洗浄する洗浄機であって、旋回軸を中心に回転して、前記対象物を所定の位置に割り出す旋回テーブルと、前記旋回テーブル上に設けられ、前記対象物の姿勢を変化させる姿勢変化装置と、を備え、前記姿勢変化装置は、前記対象物が載置される洗浄テーブルと、前記洗浄テーブルの一端側に配置され、前記洗浄テーブルを前記旋回軸と直交するテーブル回転軸を中心に回転させる回転機構と、前記洗浄テーブルに第1の流体を供給するための少なくとも1つの第1の流路と、を有し、前記回転機構は、駆動源であるモータと、前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、前記テーブル回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記テーブル回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、を含み、前記少なくとも1つの第1の流路は、前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、前記第1の環状路の上流側に配置される第1の上流側流路と、前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含む。
【0006】
第1の流路の数量は1つでも複数でも良い。望ましくは、複数の第1の流路が配置される。第1の環状路と、第1の上流側流路と、第1の下流側流路と、空気供給口とは同数含まれる。第1の上流側流路、第1の環状路、及び第1の下流側流路は、圧縮空気供給源と空気供給口をそれぞれ接続する。第1の上流側流路は、第1のスイベルハウジングの内部においてテーブル回転軸に沿って延びる。第1の下流側流路は、第1のスイベルシャフトの内部に配置され、テーブル回転軸に沿って延びる。
【0007】
第2の流路の数量は1つでも複数でも良い。望ましくは、1つの第2の流路が配置される。第2の流路は、洗浄テーブル側で複数に分岐できる。分岐した複数の第2流路は、複数の洗浄ノズルに接続される。第2の下流側流路は第2のスイベルシャフトの内部に配置され、テーブル回転軸に沿って延びる。
【0008】
望ましくは、洗浄テーブルはクランプを含む。クランプはクランパを含む。クランパは対象物と接触して、対象物を着座ピンに向かって押さえる。
【0009】
洗浄ノズルは、クランプの近傍に配置されて良い。ノズルは、クランパの周囲を洗浄して良い。洗浄ノズルは対象物のクランパとの接触部に洗浄液の噴流を衝突させるよう構成して良い。洗浄ノズルは、着座ピンや位置決めピンと対象物の接触位置の近傍に向けて洗浄液の噴流を生成する。
【0010】
本発明の対象物の洗浄方法は、好ましくは、搬送ステーション内において対象物を洗浄テーブルに固定し、洗浄ステーション内において前記対象物を洗浄する、対象物の洗浄方法であって、前記搬送ステーション内において、前記洗浄テーブルに前記対象物を設置する前に、前記洗浄ステーション内に配置された第1のノズルが前記対象物と前記洗浄テーブルとの接触位置に対して、洗浄液を噴射し、クランプが前記対象物を前記洗浄テーブルに固定し、前記洗浄テーブルを旋回軸回りに旋回させて前記対象物を前記洗浄ステーションに搬送し、前記洗浄ステーション内に配置された第2のノズルが、前記対象物を前記洗浄ステーション内で洗浄する、方法である。
【0011】
洗浄方法は、好ましくは、更に、前記搬送ステーション内において、前記洗浄テーブルに前記対象物を設置する前に、前記洗浄ステーション内に配置された第3のノズルが前記対象物に対して圧縮空気を噴射する。例えば、第3のノズルは、対象物が洗浄テーブルに設置されたときに、対象物と接触する。第3のノズルは、対象物が設置されたときに、対象物によって塞がれる。第3のノズルは、いわゆる着座ノズルとして利用できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、洗浄機の旋回テーブル回りの構造を簡略化できる。なお、上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態によって明らかにされる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る洗浄機の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施形態に係る洗浄機10の斜視図、
図2は
図1に示す旋回テーブル82を含む要部の斜視図、
図3は
図1に示す回転機構40を含む要部を、テーブル回転軸22を含むXY平面で切断した断面図、
図3は
図1に示す支持台70を含む要部を、テーブル回転軸22を含むXY平面で切断した断面図、
図5は
図1に示す洗浄テーブル31の詳細を示す斜視図である。
【0015】
図1に示すように、洗浄機10は、洗浄室19、隔壁93、旋回テーブル82、姿勢変化装置30、ノズル移動装置14、ノズル15、及び制御装置25を有する。また、洗浄機10は、中間シャッタ94、エアブロ装置85、ハンド移動装置91、タレット13、ポンプ18、ポンプ28、洗浄液タンク27(
図4参照)、及び圧縮空気供給源89を有して良い。
【0016】
洗浄室19は、例えば、箱型である。洗浄室19は、前方に搬送ステーション95を有し、後方に洗浄ステーション97を有する。ノズル15及びノズル移動装置14は、洗浄ステーション97に配置される。
【0017】
旋回テーブル82は、洗浄ステーション97と搬送ステーション95にわたって配置される。旋回テーブル82は2つの領域82a,82b、及び可動壁88を有する。可動壁88は、旋回テーブル82を2つの領域82a,82bに区画する。旋回テーブル82は、旋回軸81を中心に180度旋回する。旋回軸81は、洗浄ステーション97と搬送ステーション95の境界上で、上下方向(Z軸方向)に延びる。
【0018】
領域82a,82bは、旋回軸81を中心に180度回転対称に配置される。旋回テーブル82の旋回により、2つの領域82a,82bの一方が洗浄ステーション97に、他方が搬送ステーション95に位置決めされる。これにより、旋回テーブル82の各領域82a,82bに載置された対象物3が所定の位置(搬送位置又は洗浄位置)に割り出される。
【0019】
可動壁88は、平板である。可動壁88は、旋回軸81を含んで旋回テーブル82に垂直な面上で、旋回テーブル82に固定される。旋回テーブル82を位置決めすると、可動壁88は隔壁93と接続し、可動壁88と隔壁93とが同一平面となる。可動壁88は、旋回テーブル82と一体となって旋回軸81を中心に旋回する。
【0020】
隔壁93は、平板である。隔壁93は、洗浄室19内の旋回軸81を含むXZ平面上に配置され、洗浄室19を洗浄ステーション97と搬送ステーション95に区画する。隔壁93は、搬送口96を有する。旋回テーブル82が旋回すると、旋回テーブル82、洗浄テーブル31、及び対象物3は、搬送口96を通過する。
【0021】
中間シャッタ94は、搬送口96を開閉する。例えば、中間シャッタ94は、上下にスライドするスライド扉である。中間シャッタ94が下降すると、中間シャッタ94は可動壁88と接する。中間シャッタ94が可動壁88と接することにより、搬送口96が閉じられる。
【0022】
搬送ステーション95には、搬入口(不図示)が配置される。搬入口は、例えば、洗浄機10の前面又は上面に配置される。搬入口には、例えばスライド扉から成る搬入シャッタ(不図示)が設けられ、搬入シャッタの昇降動作により、搬入口が開閉する。
【0023】
ポンプ18は、液体ポンプであり、例えば、高圧用のピストンポンプ、ギヤポンプ、渦巻きポンプである。洗浄液タンク27は、洗浄液(第2の流体)を貯留し、ポンプ18へ洗浄液を供給する。ポンプ18は、タレット13を介してノズル15へ洗浄液を供給する。
【0024】
ノズル移動装置14は、タレット13及びノズル15を、洗浄テーブル31に対して、左右方向(X軸方向)、前後方向(Y軸方向)、上下方向(Z軸方向)へ自在に移動できる。
【0025】
回転機構40は、テーブル回転軸21(テーブル回転軸22)を中心に洗浄テーブル31をA軸方向(D軸方向)に回転させる。
【0026】
タレット13は、ノズル移動装置14に設けられる。タレット13は、Z軸方向に延びるノズル回転軸16を有する。タレット13は、複数のノズル15を有しても良い。タレット13は、旋回して、一つのノズル15を下方に割り出す。タレット13は、下方に割り出されたノズル15へ洗浄液を供給する。ノズル移動装置14又はタレット13は、ノズル回転軸16を中心にノズル15をC軸方向に回転させる。タレット13として、例えば、特許第6147623号及び特許5432943号が提案されている。
【0027】
ノズル15は、タレット13に設けられる。例えば、ノズル15は、ノズル回転軸16に沿って延びる軸体(不図示)及び軸体の先端に配置された噴口(不図示)を有する。望ましくは、ノズル15は、ノズル回転軸16を中心として回転でき、又は、回転方向に位置決めできる。
【0028】
エアブロ装置85は、複数のエアブロノズル85aを有する。圧縮空気供給源89は、例えば、エアコンプレッサーやブロアーである。圧縮空気供給源89は、エアブロ装置85に接続される。
【0029】
ハンド移動装置91は、例えば、多関節ロボットである。ハンド移動装置91は、洗浄室19の天井面に設置される。ハンド移動装置91は搬送ステーション95に設置される。ハンド移動装置91は、先端に対象物3を把持する把持装置92を有する。ハンド移動装置91は、把持装置92により把持された対象物3を搬入口(不図示)から出し入れする。また、ハンド移動装置91は、対象物3をエアブロ装置85に向けて移動させ、対象物3の姿勢を変更しながら対象物3を乾燥させる。
【0030】
制御装置25は、ノズル移動装置14、タレット13、旋回テーブル82、ハンド移動装置91、姿勢変化装置30、ポンプ18、ポンプ28、中間シャッタ94、圧縮空気供給源89、及びエアブロ装置85を制御する。
【0031】
制御装置25は、図示しないが、各種演算等を行うCPU、CPUによる演算を実行するためのプログラムを格納するROMやHDD等の記憶装置、CPUがプログラムを実行する際の作業領域となるRAM、および他の機器とデータを送受信する際のインタフェースである通信インタフェースを含むハードウェアと、記憶装置に記憶され、CPUにより実行されるソフトウェアとから構成される。制御装置25の各機能は、CPUが、記憶装置に格納された各種プログラムをRAMにロードして実行することにより、実現される。
【0032】
次に、姿勢変化装置30について説明する。
図1に示すように、姿勢変化装置30は、旋回テーブル82の各領域82a,82b上にそれぞれ配置され、対象物3の姿勢を変化させる。以下では領域82aに配置された姿勢変化装置30について説明する。
【0033】
姿勢変化装置30は、洗浄テーブル31と、回転機構(テーブル回転装置)40と、支持台70と、を有する。また、姿勢変化装置30は、空気案内流路5a〜5e(
図3参照)と、洗浄液案内流路6(
図4参照)と、を有している。
【0034】
回転機構40は、旋回テーブル82の上面の一端側に配置される。回転機構40は、洗浄テーブル31を旋回軸81と垂直なテーブル回転軸(回転軸)22を中心に回転させる。
図3に示すように、回転機構40は、モータ42と、傘歯車(第1の傘歯車)44と、減速機50と、傘歯車(第2の傘歯車)56と、スイベルハウジング(第1のスイベルハウジング)60と、スイベルシャフト(第1のスイベルシャフト)61と、円テーブルであるフランジ(第1のフランジ)62と、ケース45と、を含む。
【0035】
モータ42は駆動源であり、駆動軸43を持つ。モータ42はケース45に固定される。モータ42は例えばサーボモータ、ステッピングモータである。駆動軸43はテーブル回転軸22とXY平面において直交する。即ち、テーブル回転軸22がX軸方向に延びるのに対して、駆動軸43はY軸方向に延びる。なお、駆動軸43とテーブル回転軸22は交わらなくても良い。
【0036】
傘歯車44は、駆動軸43に固定される。減速機50は最終減速機であり、望ましくはバックラッシが0である。減速機50は、ケース45に固定される。減速機50は、中空の出力軸52と、中空の入力軸51とを有する。出力軸52と入力軸51は、テーブル回転軸22と同軸上に配置される。入力軸51は、出力軸52の内部に配置される。
【0037】
傘歯車56は入力軸51に固定され、傘歯車44と噛み合う。
【0038】
スイベルハウジング60は、中空の円柱状であり、入力軸51の内部に挿入される。スイベルハウジング60は、テーブル回転軸22と同軸上に配置される。スイベルハウジング60は、ケース45に固定される。
【0039】
スイベルシャフト61は、スイベルハウジング60の内部で、テーブル回転軸22と同軸上に配置される。スイベルシャフト61は、その両端が軸受54により支持され、フランジ62に固定される。スイベルシャフト61は、テーブル回転軸22を中心に回転可能である。
【0040】
フランジ62は、円盤状であり、一方の端面がスイベルシャフト61及び出力軸52に固定され、他方の端面が洗浄テーブル31の一端側である右側板(第1の側板)31aに固定される。なお、本実施形態では、フランジ62とスイベルシャフト61とは一体の部材で構成されているが、フランジ62とスイベルシャフト61とが別体で構成され、不図示の固定部材によって互いに固定されても良い。
【0041】
ケース45は、箱状であり、モータ42、傘歯車44、傘歯車56、及び減速機50を全体的に覆う。ケース45は、傘歯車44及び傘歯車56を覆う部分が傾斜面45aで構成される。具体的には、ケース45は、XY平面において逆L字状に形成され、先端側(モータ42の駆動軸43より先端側)の傘歯車44及び傘歯車56の形状に沿うように先細となる傾斜面45aが形成されている。また、フランジ62とケース45との間はシールリング55が配置されている。
【0042】
空気案内流路(第1の流路)5a,5b…5eは、洗浄テーブル31に圧縮空気(第1の流体)を供給する。空気案内流路(以下、流路という)5aは、環状路(第1の環状路)63aと、上流側流路(第1の上流側流路)64aと、下流側流路(第1の下流側流路)65aと、空気供給口39aと、を含む。上流側流路64aは圧縮空気供給源89と接続されている。図示を一部省略するが、環状路63a,63b・・・、上流側流路64a,64b・・・、下流側流路65a,65b・・・、及び空気供給口39a,39b・・・は同数であり、各流路5b,5c,5d…は流路5aと同様の構成である。以下、流路5aについて詳しく説明する。
【0043】
スイベルハウジング60の内周面60aとスイベルシャフト61との間には環状路63aが形成される。環状路63aは、スイベルシャフト61の外周面に設けても良い。
【0044】
上流側流路64aはスイベルハウジング60に配置される。上流側流路64aは圧縮空気供給源89と環状路63aを接続する。上流側流路64aはチューブを含んで良い。
【0045】
下流側流路65aは、スイベルシャフト61及びフランジ62の内部に配置される。下流側流路65aはテーブル回転軸22に沿って延びる。下流側流路65aは環状路63aを介して上流側流路64aと接続する。下流側流路65aは、環状路63aと空気供給口39aを接続する。空気供給口39aはフランジ62の他端に配置される。
【0046】
圧縮空気供給源89から送られる圧縮空気は、上流側流路64a、環状路63a、下流側流路65aを順に流れて、空気供給口39aへと導かれる。流路5b,5c・・・にも圧縮空気が同様に流れる。
【0047】
支持台70は、洗浄テーブル31の他端側に設けられ、洗浄テーブル31を回転可能に支持する。
図4に示すように、支持台70は、スタンド71と、スイベルハウジング(第2のスイベルハウジング)72と、スイベルシャフト(第2のスイベルシャフト)73と、円テーブルであるフランジ(第2のフランジ)74と、を含む。支持台70はシールリング79a、79bを含んで良い。
【0048】
スタンド71は、旋回テーブル82の上面の他端部に固定される。スタンド71は軸受78を有する。軸受78はテーブル回転軸22を中心に配置される。
【0049】
スイベルハウジング72は、スタンド71に固定され、テーブル回転軸22と同軸上に配置される。
【0050】
スイベルシャフト73は、スイベルハウジング72の内部で、テーブル回転軸22と同軸上に配置される。スイベルシャフト73は、軸受78に支持される大径部73a及びスイベルハウジング72に挿入される小径部73bを有する。スイベルシャフト73は、軸受78により支持されており、テーブル回転軸22を中心に回転可能である。
【0051】
フランジ74は、円盤状の部材であり、スイベルシャフト73に固定される。他方の端面が洗浄テーブル31の他端側である左側板(第2の側板)31bに固定される。フランジ74とスイベルシャフト73とは一体に構成されて良い。
【0052】
シールリング79aはスタンド71の一端に配置され、フランジ74又はスイベルシャフト73とスタンド71との隙間を封止する。シールリング79bはスタンド71の他端に配置され、スイベルシャフト73とスタンド71との隙間を封止する。
【0053】
洗浄液供給源87は、洗浄液が貯留された洗浄液タンク27とポンプ28とを含む。ポンプ28は、例えば低圧用の渦巻きポンプである。
【0054】
洗浄液案内流路(第2の流路)6は、洗浄テーブル31に洗浄液(第2の流体)を供給する。洗浄液案内流路(以下、流路という)6は、環状路(第2の環状路)75、上流側流路(第2の上流側流路)76、下流側流路77(第2の下流側流路)、及び洗浄液供給口39pを含む。流路6において、環状路75、上流側流路76、及び下流側流路77は、何れも1つである。流路6は複数設けられても良い。
【0055】
スイベルハウジング72の内周面72aとスイベルシャフト73との間には環状路75が形成されている。環状路75は、スイベルシャフト73の外周面に設けても良い。
【0056】
上流側流路76はスイベルハウジング72に配置され、ポンプ28と環状路75とを接続する。上流側流路76はチューブを含んで良い。
【0057】
下流側流路77は、スイベルシャフト73及びフランジ74の内部に配置される。下流側流路77は、テーブル回転軸22に沿う方向に延びる。下流側流路77は環状路75を介して上流側流路76と接続する。下流側流路77は、環状路75と洗浄液供給口39pを接続する。洗浄液供給口39pはフランジ74の一端に配置される。
【0058】
ポンプ28から送られる洗浄液は、上流側流路76、環状路75、下流側流路77を順に流れて、洗浄液供給口39pへと導かれる。
【0059】
洗浄テーブル31には、対象物3が載置される。
図5に示すように、洗浄テーブル31は、一端側に位置する右側板31aと、他端側に位置する左側板31bと、右側板31aの下部と左側板31bの下部とを接続する底板31cと、を有する。洗浄テーブル31は、着座ピン34、クランプ32、着座検知ノズル33、洗浄ノズル36、及び位置決めピン35を含んで良い。
【0060】
底板31cは、開口部31dを有する。開口部31dは底板31cの中央部に形成される。開口部31dは、対象物3を底板31cの反対面に露出する。ノズル15が底板31cの対象物3の裏面(
図5の下方)から対象物3に噴流を衝突させる際に、開口部31dを噴流が通過して、対象物3へ到達する。
【0061】
2つの着座ピン34、クランプ32、着座検知ノズル33、3つの洗浄ノズル36、及び2つの位置決めピン35は、底板31cのうち開口部31dの周囲の部分に配置される。
【0062】
着座ピン34は、円柱状に形成され、その上面に対象物3が載置される。即ち、着座ピン34は、対象物3のZ方向の位置決めをする。
【0063】
クランプ32は、クランパ32aを有し、着座ピン34に載置された対象物3を保持する。クランプ32と空気供給口39aとは、空気流路(第1の空気流路)37aにより接続されている。圧縮空気供給源89から供給される圧縮空気は、流路5a(
図3参照)の空気供給口39aを介して空気流路37aへと流れ、クランプ32に供給される。クランプ32は、供給される圧縮空気によって作動し、クランパ32aが対象物3を保持し、又は対象物3の保持を解除する。空気供給口39b〜37dについても同様である。
【0064】
着座検知ノズル33は、対象物3が着座ピン34に載置されているか否かを検知する。着座検知ノズル33と空気供給口39eとは、空気流路(第2の空気流路)37eにより接続されている。圧縮空気供給源89から供給される圧縮空気は、流路5eの空気供給口39eを介して空気流路37eへと流れ、着座検知ノズル33に供給される。対象物3が着座ピン34に載置されている状態では、対象物3により着座検知ノズル33が塞がれるため、圧縮空気は着座検知ノズル33から排出されず、空気流路37e内には圧力が立つ。一方、対象物3が着座ピン24に載置されていない状態では、着座検知ノズル33は対象物3で塞がれていないから、空気流路37e内には圧力が立たない。
【0065】
空気流路37eには不図示の圧力スイッチが設けられており、圧力スイッチが空気流路37eの圧力を検知する。圧力スイッチは、空気流路37eが所定の圧力を超えると作動し、信号を出力する。制御装置25は、圧力スイッチからの信号に基づいて、対象物3が着座ピン34に載置されているか否かを判定する。
【0066】
位置決めピン35は、対象物3のXY方向の位置決めをする。
【0067】
洗浄ノズル36は、噴口を有し、噴口から対象物3、着座ピン34や位置決めピン35、クランパ32aに対して洗浄液を噴射する。洗浄ノズル36は、クランプ32、着座ピン34や位置決めピン35の近傍に配置される。
【0068】
洗浄液流路38a,38b,38c,38dは、各洗浄ノズル36と洗浄液供給口39pを接続する。マニホールド38eは洗浄液流路38aと3つの洗浄液流路38b,38c,38dを接続する。
【0069】
洗浄液供給源87から供給される洗浄液は、流路6(
図4参照)から洗浄液供給口39pを介して洗浄液流路38a〜38dへと流れ、各洗浄ノズル36の噴口から対象物3、クランパ32a、着座ピン34や位置決めピン35に向けて噴射される。
【0070】
次に、洗浄機10による対象物3の洗浄方法について説明する。
図6は本実施形態における洗浄工程を示す。なお、以下の各動作は、制御装置25からの制御指令に基づいて実行される。
【0071】
図6に示すように、まず、中間シャッタ94が開く(S1)。次に、旋回テーブル82が旋回する(S2)。このとき、搬送ステーション95にある洗浄前の対象物3が洗浄ステーション97に搬送され、洗浄ステーション97にある洗浄済みの対象物3が搬送ステーション95に搬送される。続いて、中間シャッタ94が閉じる(S3)。このとき、隔壁93、中間シャッタ94、可動壁88によって、洗浄ステーション97と搬送ステーション95が分離する。
【0072】
次に、洗浄ステーション97における洗浄方法を説明する。
【0073】
ポンプ18が洗浄液をノズル(第2のノズル)15へ供給し、ノズル15が洗浄液を噴射する。回転機構40が対象物3の姿勢を変化させ、ノズル移動装置14がノズル15を移動し、ノズル15が噴流を対象物3へ衝突させる。ノズル15が移動経路に沿って移動することにより、対象物3が洗浄される(S11)。
【0074】
続いて、搬送ステーション95における乾燥、搬送の手順を説明する。
【0075】
圧縮空気供給源89から供給される圧縮空気により、クランプ32は対象物3をアンクランプする。ハンド移動装置91は、洗浄後の対象物3を把持(クランプ)し、エアブロ装置85に向けて移動する。エアブロ装置85は、圧縮空気を対象物3に対して噴射してエアブロする(S21)。
【0076】
搬入シャッタ(不図示)が、搬入口(不図示)を開ける。ハンド移動装置91は、乾燥した対象物3を搬入口(不図示)から搬出する(S22)。
【0077】
続いて、ハンド移動装置91は、次に洗浄する対象物3を搬入口(不図示)から搬入する(S23)。ハンド移動装置91が、対象物3を着座ピン34と僅かな隙間を空けた状態に保持する。この状態で、ポンプ28は、洗浄液を洗浄ノズル(第1のノズル)36へ送る。洗浄ノズル36は、クランパ32a、着座ピン34や位置決めピン35と対象物3の接触部に向けて洗浄液を噴射する。これにより、対象物3が洗浄テーブル31に設置される前に、対象物3、着座ピン34や位置決めピン35がプレ洗浄される。
【0078】
同時に、圧縮空気供給源89は、空気流路37eを介して着座検知ノズル33に圧縮空気を供給する。着座検知ノズル(第3のノズル)33から噴出した圧縮空気は、対象物3と着座検知ノズル33の接触部の周辺をエアブロする。これにより、対象物3が着座検知ノズル33と接触する部分に付着した異物は吹き飛ばされる。対象物3に対するプレ洗浄及びエアブロが終了すると、ハンド移動装置91が対象物3を洗浄テーブル31に設置する。圧縮空気供給源89からの圧縮空気はクランプ32に供給され、対象物3をクランプする。これにより、洗浄テーブル31及び対象物3のプレ洗浄が完了する(S24)。そして、搬入シャッタ(不図示)は、搬入口(不図示)を閉じる。
【0079】
次に洗浄機10を起動したときに、再びステップS1から処理が開始され、洗浄された対象物3が搬送ステーション95へ搬送され、新しく搬入した対象物3が洗浄ステーション97へ搬送される。
【0080】
上記実施形態に係る洗浄機10によれば、以下の作用効果を奏する。
【0081】
姿勢変化装置30を旋回テーブル82上に配置したので、旋回テーブル82の周囲を簡略に構成できる。また、洗浄テーブル31に流路5a〜5eを介して圧縮空気を供給できるため、圧縮空気の引き回しを簡素化できる。具体的には、流路5a〜5eが減速機50の入出力軸の内部に形成されているため、圧縮空気を供給するためのチューブ等を削減できる。更に、ケース45の傾斜面45aにより、旋回テーブル82の旋回半径を小さくできる。そのため、旋回テーブル82を小型化できる。
【0082】
また、洗浄テーブル31に流路6を介して洗浄液を供給し、洗浄ノズル36から洗浄液をクランパ32a、着座ピン34や位置決めピン35と対象物3の接触部に向けて噴射できる構成としたので、対象物3が洗浄テーブル31に設置されるときに、対象物3の表面の内、クランパ32a、着座ピン34や位置決めピン35との接触部が洗浄される。対象物3を洗浄テーブル31に設置する際に、クランパ32a、着座ピン34や位置決めピン35が汚れない。また、対象物3を洗浄テーブル31にクランプする際に、対象物3に付着した異物によって、対象物3に傷がつくことを抑制できる。更に、支持台70の軸部の内部に流路6が形成されているため、洗浄液の引き回しを簡素化でき、洗浄液を供給するためのチューブ等を削減できる。
【0083】
本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【0084】
例えば、旋回テーブル82を含まない、一室型の洗浄機を実現できる。例えば、姿勢変化装置30と、ノズル15と、1つのノズル移動装置14と、洗浄室19を含む洗浄機が考えられる。このような変形例では、旋回テーブル82、隔壁93を配置しない。
【0085】
また、ハンド移動装置91と、把持装置92と、固定されたエアブロ装置85に代えて、エアブロノズル85aを持つロボットを洗浄室19に配置しても良い。ロボットは、エアブロノズル85aを対象物3に向けながら、対象物3の表面に沿って移動させて、対象物3を乾燥して良い。
【符号の説明】
【0086】
3 対象物
5a〜5e 空気案内流路(第1の流路)
10 洗浄機
21,22 テーブル回転軸(回転軸)
30 姿勢変化装置
31 洗浄テーブル
40 回転機構(テーブル回転装置)
41 モータ回転軸
42 モータ
43 駆動軸
44 傘歯車(第1の傘歯車)
50 減速機
51 入力軸
52 出力軸
53 フランジ(第1のフランジ)
56 傘歯車(第2の傘歯車)
60 スイベルハウジング(第1のスイベルハウジング)
61 スイベルシャフト(第1のスイベルシャフト)
62 フランジ(第1のフランジ)
63a〜63e 環状路(第1の環状路)
64a〜64e 上流側流路(第1の上流側流路)
65a〜65e 下流側流路(第2の下流側流路)
81 旋回軸
82 旋回テーブル
【手続補正書】
【提出日】2020年5月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を洗浄する洗浄機であって、
前記対象物が載置される洗浄テーブルと、
前記洗浄テーブルの一端側に配置された回転機構であって、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、
テーブル回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、
前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、
前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、
前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記テーブル回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、を含み、
前記テーブル回転軸を中心に前記洗浄テーブルを回転させる回転機構と、
少なくとも1つの第1の流路であって、
前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、
前記第1の環状路の上流側に配置される第1の上流側流路と、
前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含み、
前記洗浄テーブルに第1の流体を供給するための第1の流路と、を備えた、洗浄機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗浄機であって、
前記回転機構が設置され、前記テーブル回転軸と直交する旋回軸を中心に回転して、前記対象物を所定の位置に割り出す旋回テーブルを更に備えた、洗浄機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の洗浄機であって、
前記洗浄機は、
前記第1の流体としての圧縮空気を前記少なくとも1つの第1の流路に供給するための圧縮空気供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物が着座する複数の着座ピンと、
前記複数の着座ピンに着座した前記対象物を保持するクランプと、
前記対象物が前記複数の着座ピンに着座しているか否かを検知する着座検知ノズルと、
前記クランプ及び前記少なくとも1つの第1の流路のうち1つを接続する第1の空気流路と、
前記着座検知ノズル及び前記少なくとも1つの第1の流路のうち他の1つを接続する第2の空気流路と、を更に含み、
前記クランプは、前記圧縮空気供給源から前記第1の流路を介して前記第1の空気流路に供給された前記圧縮空気によって作動する、洗浄機。
【請求項4】
請求項3に記載の洗浄機であって、
前記洗浄テーブルの他端側に配置され、前記洗浄テーブルの他端側を支持する支持台と、
前記洗浄テーブルに第2の流体を供給するための第2の流路と、を更に有し、
前記支持台は、
前記旋回テーブル上に固定されるスタンドと、
前記スタンドに固定され、前記テーブル回転軸と同軸上に配置される第2のスイベルハウジングと、
前記第2のスイベルハウジング内に回転可能に配置される第2のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第2のスイベルシャフトに固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの他端側に固定される第2のフランジと、を含み、
前記第2の流路は、
前記第2のスイベルハウジングの内周面及び前記第2のスイベルシャフトの間に環状に形成される第2の環状路と、
前記第2の環状路の上流側に配置される第2の上流側流路と、
前記第2の環状路の下流側であって前記第2のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第2の環状路を介して前記第2の上流側流路と接続する第2の下流側流路と、を含む、
洗浄機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗浄機であって、
前記洗浄機は、
前記第2の流体としての洗浄液を前記第2の流路に供給するための洗浄液供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物に対して前記洗浄液を噴射する少なくとも1つの洗浄ノズルと、
前記少なくとも1つの洗浄ノズル及び前記第2の流路を接続する少なくとも1つの洗浄液流路と、更に含む、洗浄機。
【請求項6】
請求項5に記載の洗浄機であって、
前記洗浄テーブルは、
第1の側板、第2の側板、及び前記第1の側板の下部及び前記第2の側板の下部を接続する底板を有し、
前記第1の側板は前記第1のフランジに固定され、前記第2の側板は前記第2のフランジに固定される、洗浄機。
【請求項7】
請求項6に記載の洗浄機であって、
前記底板は、中央に開口部を有し、
前記複数の着座ピン、前記クランプ、前記着座検知ノズル、及び前記少なくとも1つの洗浄ノズルは、それぞれ前記底板の前記開口部の周囲に配置され、かつ、前記洗浄ノズルは前記着座ピンの近傍に配置される、洗浄機。
【請求項8】
請求項2に記載の洗浄機であって、
前記回転機構は、
前記モータ、前記第1の傘歯車、前記第2の傘歯車、及び前記減速機を覆う箱状のケースを更に含み、
前記ケースは、前記第1の傘歯車及び前記第2の傘歯車を覆う部分が傾斜面で構成される、洗浄機。
【請求項9】
対象物が載置されるテーブルを回転させるテーブル回転装置であって、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、
前記テーブルの回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、
前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、
前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、
前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、
前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、
前記第1の環状路の上流側に配置され、流体の供給源と接続する第1の上流側流路と、
前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含む、
テーブル回転装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
以下、本発明に係る洗浄機の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施形態に係る洗浄機10の斜視図、
図2は
図1に示す旋回テーブル82を含む要部の斜視図、
図3は
図1に示す回転機構40を含む要部を、テーブル回転軸22を含むXY平面で切断した断面図、
図4は
図1に示す支持台70を含む要部を、テーブル回転軸22を含むXY平面で切断した断面図、
図5は
図1に示す洗浄テーブル31の詳細を示す斜視図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
姿勢変化装置30は、洗浄テーブル31と、回転機構(テーブル回転装置)40と、支持台70と、を有する。また、姿勢変化装置30は、
複数の空気案内流路と、洗浄液案内流路6(図4参照)と、を有している。本実施形態においては、8本の空気案内流路が設けられているが、2本のみ、即ち、空気案内流路5a、5bは図3に示されており、ほかの空気案内流路は省略した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
傘歯車44は、駆動軸43に固定される。減速機50は最終減速機であり、望ましくはバックラッシ
ュ0である。減速機50は、ケース45に固定される。減速機50は、中空の出力軸52と、中空の入力軸51とを有する。出力軸52と入力軸51は、テーブル回転軸22と同軸上に配置される。入力軸51は、出力軸52の内部に配置される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
クランプ32は、クランパ32aを有し、着座ピン34に載置された対象物3を保持する。クランプ32と空気供給口39aとは、空気流路(第1の空気流路)37aにより接続されている。圧縮空気供給源89から供給される圧縮空気は、流路5a(
図3参照)の空気供給口39aを介して空気流路37aへと流れ、クランプ32に供給される。クランプ32は、供給される圧縮空気によって作動し、クランパ32aが対象物3を保持し、又は対象物3の保持を解除する。空気供給口39b〜39d
及び空気流路37b〜37dについても同様である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
3 対象物
5a〜5e 空気案内流路(第1の流路)
10 洗浄機
21,22 テーブル回転軸(回転軸)
30 姿勢変化装置
31 洗浄テーブル
40 回転機構(テーブル回転装置)
41 モータ回転軸
42 モータ
43 駆動軸
44 傘歯車(第1の傘歯車)
50 減速機
51 入力軸
52 出力
軸
56 傘歯車(第2の傘歯車)
60 スイベルハウジング(第1のスイベルハウジング)
61 スイベルシャフト(第1のスイベルシャフト)
62 フランジ(第1のフランジ)
63a〜63e 環状路(第1の環状路)
64a〜64e 上流側流路(第1の上流側流路)
65a〜65e 下流側流路(第2の下流側流路)
74 フランジ(第2のフランジ)
81 旋回軸
82 旋回テーブル
【手続補正書】
【提出日】2020年7月21日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、洗浄機
に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
本発明は、上記した実状に鑑みてなされたもので、その
第1の目的は、旋回テーブル回りの構造を簡略化できる洗浄機を提供することにあ
り、その第2の目的は、新たな姿勢変化装置を搭載した、旋回テーブルを含まない洗浄機を提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記
第1の目的を達成するために、本発明の代表的な側面は、対象物を洗浄する洗浄機であって、旋回軸を中心に回転して、前記対象物を所定の位置に割り出す旋回テーブルと、前記旋回テーブル上に設けられ、前記対象物の姿勢を変化させる姿勢変化装置と、を備え、前記姿勢変化装置は、前記対象物が載置される洗浄テーブルと、前記洗浄テーブルの一端側に配置され、前記洗浄テーブルを前記旋回軸と直交するテーブル回転軸を中心に回転させる回転機構と、前記洗浄テーブルに第1の流体を供給するための少なくとも1つの第1の流路と、を有し、前記回転機構は、駆動源であるモータと、前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、前記テーブル回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記テーブル回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、を含み、前記少なくとも1つの第1の流路は、前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、前記第1の環状路の上流側に配置される第1の上流側流路と、前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含む。
また、上記第2の目的を達成するために、本発明の別の側面は、旋回テーブルを含まない洗浄機であって、例えば上記した姿勢変化装置を備える。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を洗浄する洗浄機であって、
旋回軸を中心に回転して、前記対象物を所定の位置に割り出す旋回テーブルと、
前記旋回テーブル上に設けられ、前記対象物の姿勢を変化させる姿勢変化装置と、を備え、
前記姿勢変化装置は、
前記対象物が載置される洗浄テーブルと、
前記洗浄テーブルの一端側に配置され、前記洗浄テーブルを前記旋回軸と直交するテーブル回転軸を中心に回転させる回転機構と、
前記洗浄テーブルに第1の流体を供給するための少なくとも1つの第1の流路と、を有し、
前記回転機構は、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、
前記テーブル回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、
前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、
前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、
前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記テーブル回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、を含み、
前記少なくとも1つの第1の流路は、
前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、
前記第1の環状路の上流側に配置される第1の上流側流路と、
前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含み、
前記洗浄機は、
前記第1の流体としての圧縮空気を前記少なくとも1つの第1の流路に供給するための圧縮空気供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物が着座する複数の着座ピンと、
前記複数の着座ピンに着座した前記対象物を保持するクランプと、
前記クランプ及び前記少なくとも1つの第1の流路のうち1つを接続する第1の空気流路と、を含み、
前記クランプは、前記圧縮空気供給源から前記第1の流路を介して前記第1の空気流路に供給された前記圧縮空気によって作動する、洗浄機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗浄機であって、
前記対象物が前記複数の着座ピンに着座しているか否かを検知する着座検知ノズルと、
前記着座検知ノズル及び前記少なくとも1つの第1の流路のうち他の1つを接続する第2の空気流路と、を更に含む、洗浄機。
【請求項3】
請求項2に記載の洗浄機であって、
前記洗浄テーブルの他端側に配置され、前記洗浄テーブルの他端側を支持する支持台と、
前記洗浄テーブルに第2の流体を供給するための第2の流路と、を更に有し、
前記支持台は、
前記旋回テーブル上に固定されるスタンドと、
前記スタンドに固定され、前記テーブル回転軸と同軸上に配置される第2のスイベルハウジングと、
前記第2のスイベルハウジング内に回転可能に配置される第2のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第2のスイベルシャフトに固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの他端側に固定される第2のフランジと、を含み、
前記第2の流路は、
前記第2のスイベルハウジングの内周面及び前記第2のスイベルシャフトの間に環状に形成される第2の環状路と、
前記第2の環状路の上流側に配置される第2の上流側流路と、
前記第2の環状路の下流側であって前記第2のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第2の環状路を介して前記第2の上流側流路と接続する第2の下流側流路と、を含む、洗浄機。
【請求項4】
請求項3に記載の洗浄機であって、
前記洗浄機は、
前記第2の流体としての洗浄液を前記第2の流路に供給するための洗浄液供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物に対して前記洗浄液を噴射する少なくとも1つの洗浄ノズルと、
前記少なくとも1つの洗浄ノズル及び前記第2の流路を接続する少なくとも1つの洗浄液流路と、更に含む、洗浄機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗浄機であって、
前記洗浄テーブルは、
第1の側板、第2の側板、及び前記第1の側板の下部及び前記第2の側板の下部を接続する底板を有し、
前記第1の側板は前記第1のフランジに固定され、前記第2の側板は前記第2のフランジに固定される、洗浄機。
【請求項6】
請求項5に記載の洗浄機であって、
前記底板は、中央に開口部を有し、
前記複数の着座ピン、前記クランプ、前記着座検知ノズル、及び前記少なくとも1つの洗浄ノズルは、それぞれ前記底板の前記開口部の周囲に配置され、かつ、前記洗浄ノズルは前記着座ピンの近傍に配置される、洗浄機。
【請求項7】
請求項1に記載の洗浄機であって、
前記回転機構は、
前記モータ、前記第1の傘歯車、前記第2の傘歯車、及び前記減速機を覆う箱状のケースを更に含み、
前記ケースは、前記第1の傘歯車及び前記第2の傘歯車を覆う部分が傾斜面で構成される、洗浄機。
【請求項8】
対象物の姿勢を変化する姿勢変化装置を備え、前記対象物を洗浄する洗浄機であって、
前記姿勢変化装置は、
前記対象物が載置される洗浄テーブルと、
前記洗浄テーブルの一端側に配置された回転機構であって、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動軸に固定される第1の傘歯車と、
テーブル回転軸と同軸上に配置される中空の出力軸、及び前記出力軸の内部に配置される中空の入力軸を有する減速機と、
前記入力軸に固定され、前記第1の傘歯車と噛み合う第2の傘歯車と、
前記入力軸の内部に挿入される中空の第1のスイベルハウジングと、
前記第1のスイベルハウジングの内部で、前記テーブル回転軸を中心に回転可能に配置される第1のスイベルシャフトと、
一方の端面が前記第1のスイベルシャフト及び前記出力軸に固定され、他方の端面が前記洗浄テーブルの一端側に固定される第1のフランジと、を含み、
前記テーブル回転軸を中心に前記洗浄テーブルを回転させる回転機構と、
少なくとも1つの第1の流路であって、
前記第1のスイベルハウジングの内周面及び前記第1のスイベルシャフトの間に環状に形成される第1の環状路と、
前記第1の環状路の上流側に配置される第1の上流側流路と、
前記第1の環状路の下流側であって前記第1のスイベルシャフトの内部に配置され、前記第1の環状路を介して前記第1の上流側流路と接続する第1の下流側流路と、を含み、
前記洗浄テーブルに第1の流体を供給するための第1の流路と、を備え、
前記洗浄機は、
前記第1の流体としての圧縮空気を前記少なくとも1つの第1の流路に供給するための圧縮空気供給源を更に備え、
前記洗浄テーブルは、
前記対象物が着座する複数の着座ピンと、
前記複数の着座ピンに着座した前記対象物を保持するクランプと、
前記クランプ及び前記少なくとも1つの第1の流路のうち1つを接続する第1の空気流路と、を含み、
前記クランプは、前記圧縮空気供給源から前記第1の流路を介して前記第1の空気流路に供給された前記圧縮空気によって作動する、洗浄機。
【請求項9】
請求項8に記載の洗浄機であって、
前記対象物が前記複数の着座ピンに着座しているか否かを検知する着座検知ノズルと、
前記着座検知ノズル及び前記少なくとも1つの第1の流路のうち他の1つを接続する第2の空気流路と、を更に含む、洗浄機。