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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-59353(P2021-59353A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】包装緩衝装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/05 20060101AFI20210319BHJP
【FI】
   B65D81/05 500Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-183723(P2019-183723)
(22)【出願日】2019年10月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】服部 祐磨
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA21
3E066CA04
3E066CB03
3E066DA03
(57)【要約】
【課題】紙部材より形成され、高い緩衝特性を備えた包装緩衝装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】包装緩衝装置10は、6角筒状体103と、6角筒状体103の上部開口部と下部開口部とに配置された緩衝部と、を有する緩衝ユニット100を備える。緩衝ユニット100の緩衝部は、6角筒状体103の上部開口部の2辺からそれぞれ延在する第1延在部が、それぞれ斜め上方に延在し、交差位置で屈曲して、6角筒状体103の内部を下方に延在する第1緩衝部101を備える。また、緩衝ユニット100の緩衝部は、6角筒状体103の下部開口部の2辺から延在する第2延在部が、それぞれ少なくとも2辺で屈曲し、先端部が上方に延在し、第1延在部に接続する第2緩衝部102も備える。包装緩衝装置10は、配列された複数の6角筒状体103によりハニカム構造を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6角筒状体と、前記6角筒状体の上部開口部と下部開口部とに配置された緩衝部と、を有し、紙部材から形成された緩衝ユニットを備え、
前記緩衝ユニットの前記緩衝部は、
前記6角筒状体の前記上部開口部の2辺からそれぞれ延在する第1延在部が、それぞれ斜め上方に延在し、交差位置で屈曲して、前記6角筒状体の内部を下方に延在する第1緩衝部と、
前記6角筒状体の前記下部開口部の2辺から延在する第2延在部が、それぞれ少なくとも2辺で屈曲し、先端部が上方に延在し、前記第1延在部に接続する第2緩衝部と、を備え、
配列された複数の前記6角筒状体によりハニカム構造を有する、
包装緩衝装置。
【請求項2】
請求項1に記載の包装緩衝装置に、前記包装緩衝装置を1つ以上積み重ねて形成されたユニットを有する、
包装緩衝装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の包装緩衝装置が、球状面または3面以上の面を有する収納体の内部に収納された包装対象物と前記収納体との間に設置される場合に、
前記第2緩衝部が前記球状面または前記3面以上の面を有する前記収納体の少なくとも1面に設置される、
包装緩衝装置。
【請求項4】
シート状に成形された、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装緩衝装置。
【請求項5】
前記紙部材は、段ボール紙または板紙である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装緩衝装置。
【請求項6】
6角筒状体の上部開口部の2辺から延在する第1延在部を折ることにより前記第1延在部を前記上部開口部の方向に延在させ、2つの前記第1延在部を交差位置で屈曲させ、前記上部開口部の下方に延在させ、
前記6角筒状体の下部開口部の2辺から延在する第2延在部をそれぞれ少なくとも3回折ることにより前記第2延在部を前記下部開口部の方向に延在させ、
前記第2延在部の先端部と、下方に延在させた前記第1延在部とを接続することにより、緩衝ユニットを形成し、
前記緩衝ユニットを複数有することによりハニカム構造を形成する、
包装緩衝装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装緩衝装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品を包装する際に、プラスチックを原料とする緩衝材が一般的に使用されている。しかし、プラスチックは分解されにくく、生体への蓄積も示唆されている。また、プラスチックを焼却処分する場合には、有害物質が発生する。
【0003】
このような環境問題に対応するため、環境負荷の小さな紙質材料を原料とする緩衝材がある。
【0004】
例えば、特許文献1は、紙質網状芯材の片側または両側に紙質シートが張り付けられ、加圧処理により網状芯材の立面に屈曲部が形成された薄板を備える緩衝材を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−337925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の緩衝材が備える屈曲部は、網状芯材を加圧処理することにより形成される。ここで、網状芯材は加圧方向に対して垂直に配置されている。そのため、加圧処理を行う際に、網状芯材に重ねる薄板の傾き、加圧金型の平面度等によっては、屈曲部を形成するために必要な力が分散してしまい、屈曲部の非形成箇所が局所的に発生する。また、屈曲部の折りたたみ数を予め規定することができないため、網状芯材に加圧処理を施しても、屈曲部に必要な折りたたみ数を形成することができず、緩衝特性が低下することもある。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、紙部材より形成され、高い緩衝特性を備えた包装緩衝装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る包装緩衝装置は、6角筒状体と、6角筒状体の上部開口部と下部開口部とに配置された緩衝部と、を有し、紙部材から形成された緩衝ユニットを備える。緩衝ユニットの緩衝部は、6角筒状体の上部開口部の2辺からそれぞれ延在する第1延在部が、それぞれ斜め上方に延在し、交差位置で屈曲して、6角筒状体の内部を下方に延在する第1緩衝部を備える。また、緩衝ユニットの緩衝部は、6角筒状体の下部開口部の2辺から延在する第2延在部が、それぞれ少なくとも2辺で屈曲し、先端部が上方に延在し、第1延在部に接続する第2緩衝部も備える。包装緩衝装置は、配列された複数の6角筒状体によりハニカム構造を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る包装緩衝装置によれば、紙部材より形成され高い緩衝特性を有する包装緩衝装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】(A)実施の形態1に係る包装緩衝装置を示す斜視図、(B)包装緩衝装置の緩衝ユニットを示す斜視図、(C)緩衝ユニットのb−b線断面図、(D)包装緩衝装置の部分拡大断面図
図2図1に示す包装緩衝装置の部分展開図
図3】本実施の形態1に係る包装緩衝装置の製造方法を示す図
図4】本実施の形態1に係る包装緩衝装置の展開前の形態を示す部分拡大図
図5】本実施の形態1に係る包装緩衝装置を用いて包装対象物を包装した形態を表す斜視図
図6】本実施の形態2に係る包装緩衝装置を表す斜視図
図7】(A)本実施の形態3に係る包装緩衝装置および包装対象物を示す斜視図、(B)本実施の形態3に係る包装緩衝装置を用いて包装対象物を包装した形態を表す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施の形態に係る包装緩衝装置10とその製造方法について、図面を参照して説明する。
【0012】
なお、理解を容易にするために、本実施の形態に係る包装緩衝装置10の6角筒状体103の立ち上がり方向をY軸方向、緩衝ユニット100の展開方向をZ軸方向、Y軸方向とZ軸方向に垂直な方向をX軸方向とするXYZ直交座標を設定する。
【0013】
(実施の形態1)
図1(A)に示すように、本実施の形態1に係る包装緩衝装置10は、千鳥状に配列された、またはデルタ配置の複数の緩衝ユニット100を備え、全体として、ハニカム状の構造を有する。
【0014】
包装緩衝装置10は、全体がダンボール紙、板紙などの紙部材で形成されている。
【0015】
包装緩衝装置10を構成する緩衝ユニット100は、図1(B)および(C)に示すように、6角筒状体103と、6角筒状体103の上部に突出する第1緩衝部101と、6角筒状体103を支える第2緩衝部102とを有する。6角筒状体103は、その上下の両端部にそれぞれ6つの辺および頂点により形成される六角形状の開口部を有する。
【0016】
6角筒状体103の上端の対向する2辺からは、それぞれ、上面パネル1011が延在している。
【0017】
第1緩衝部101は、6角筒状体103の上部開口部において、第1延在部の一例である上面パネル1011により形成される部分である。各上面パネル1011は、6角筒状体103の2辺からそれぞれ延在し、6角筒状体103の上辺に相当する上側屈曲部1012で山折りに屈曲して、対向する上面パネル1011に向かって斜め上方に延在し、上面パネル1011同士が接する辺、すなわち交差位置に相当する第1中央屈曲部1013で再度山折りに屈曲して、6角筒状体103の内部を下方に延在する構成を有する。このような構成により、一対の上面パネル1011は、第1中央屈曲部1013を頂点とする山型形状を構成する。
【0018】
6角筒状体103の下部開口部には、第2緩衝部102が設けられている。
第2緩衝部102は、6角筒状体103の下部開口部の2辺からそれぞれ延在する第1下面パネル1021、各第1下面パネル1021に連接する第2下面パネル1022、各第2下面パネル1022に連接する底面パネル1023、の合計6つのパネルを有する。第2延在部を構成する、6角筒状体103の下部開口部の1辺から延在する第1下面パネル1021、第2下面パネル1022、底面パネル1023は、終端部で、互いに接続され、かつ、2つの底面パネル1023の先端部は上方に延在する。この上方に延在する部分が、下方に延在する上面パネル1011の先端部に接続され、中央パネル1028が形成されている。中央パネル1028同士は互いに接着している。第2緩衝部102は、緩衝ユニット100の脚部となる。
【0019】
包装緩衝装置10は、6角筒状体103を有する複数の緩衝ユニット100を連接して形成される。このため、包装緩衝装置10は、配列された複数の6角筒状体103により、全体として、ハニカム構造を有する。
【0020】
次に、包装緩衝装置10の作用を説明する。
包装緩衝装置10の上面パネル1011の上に包装対象物が配置された場合、第1中央屈曲部1013の上部から鉛直下向き方向に力が加わる。従って、第1中央屈曲部1013の図1(C)に示す角θ1が大きくなり、第1中央屈曲部1013および上面パネル1011が6角筒状体103の下方に移動する。
【0021】
また、第2緩衝部102の底面パネル1023および第2下面パネル1022がなす角θ2、第1下面パネル1021および第2下面パネル1022がなす角θ3、6角筒状体103および第1下面パネル1021がなす角θ4が、それぞれ小さくなる。また、2つの底面パネル1023により形成される第2中央屈曲部1025のなす角θ5は大きくなる。そして、底面屈曲部1027、側面屈曲部1026、下側屈曲部1024、第2中央屈曲部1025がそれぞれ屈曲する。この屈曲に伴い、6角筒状体103は、水平を保ったまま鉛直下向きに変位する。
【0022】
このように、包装緩衝装置10の第1中央屈曲部1013に加わった衝撃エネルギーは、上側屈曲部1012、第1中央屈曲部1013、第2中央屈曲部1025、底面屈曲部1027、側面屈曲部1026、下側屈曲部1024を屈曲させる弾性エネルギーに変換される。また、その一部は上側屈曲部1012、第1中央屈曲部1013、第2中央屈曲部1025、底面屈曲部1027、側面屈曲部1026、下側屈曲部1024の塑性変形エネルギーとして消費される。
【0023】
次に、本実施の形態1に係る包装緩衝装置10を製造する方法について説明する。
【0024】
図3に示すように、包装緩衝装置10は、複数のユニット300a、300b、300c...を組み合わせて形成される。以下、ユニット300a、300b、300c...を総称してユニット300と称する。
【0025】
まず、1つのユニット300を製造する手順を説明する。
図2は、ユニット300の展開図を示す。ユニット300は、同一寸法の長方形の基本構造体201〜204を有する。ユニット300は、基本構造体202と204の上辺から延在する第1延在部21を備える。第1延在部21は、それぞれ、長方形に形成され、互いに同一寸法を有する。また、ユニット300は、基本構造体202と204の下辺から延在する第2延在部22も備える。第2延在部22は、それぞれ、長方形に形成され、互いに同一寸法を有する。第1延在部21および第2延在部22の長さは、例えば、基本構造体201〜204よりも短く、第1延在部21の長さは、第2延在部22の長さよりも長い。また、第1延在部21は、例えば、その延伸方向に1:2:1の長さの比率の位置で折り曲げられる。第2延在部22は、例えば、その延在方向に2:1:2の長さの比率の位置で折り曲げられる。また、第1延在部21および第2延在部22は、基本構造体202および204と同一の幅を有するが、基本構造体202および204の幅よりも異なる幅を有してもよい。
【0026】
以下、ユニット300を組み立てる手順を説明する。
図2に示される折線を山折りまたは谷折りする。山折り線は一点鎖線、谷折り線は鎖線により示される。この山折りまたは谷折りされた部分が、各屈曲部となる。
【0027】
まず、山折り線216および谷折り線217を折ることにより、上側屈曲部3012および上側屈曲部3013をそれぞれ形成する。
【0028】
次に、上側山折り線218および上側谷折り線219を折る。これにより、第1中央屈曲部3014および第1中央屈曲部3015がそれぞれ形成され、山折り線216と上側山折り線218とで挟まれた領域が、上面パネル3011aとなり、谷折り線217と上側谷折り線219とで挟まれた領域が、上面パネル3011bとなる。
【0029】
また、下側山折り線220を折る。これにより、上側山折り線218と下側山折り線220とで挟まれた領域が、中央貼り付け部205となり、中央貼り付け部205の先端部が、下面貼り付け部207となる。また、下側谷折り線221を折る。これにより、上側谷折り線219と下側谷折り線221とで挟まれた領域が、中央貼り付け部206となり、中央貼り付け部206の先端部が、下面貼り付け部208となる。
【0030】
さらに、下面山折り線222および下面谷折り線223を折ることにより、下側屈曲部3022および下側屈曲部3023をそれぞれ形成する。
【0031】
そして、谷折り線224および山折り線225を折る。これにより、側面屈曲部3024および側面屈曲部3025がそれぞれ形成され、下面山折り線222と谷折り線224とで挟まれた領域が、第1下面パネル3021aとなり、下面谷折り線223と山折り線225とで挟まれた領域が、第1下面パネル3021bとなる。
【0032】
また、山折り線226および底面谷折り線227を折ることにより、底面屈曲部3026および底面屈曲部3027をそれぞれ形成する。
【0033】
また、谷折り線224と山折り線226とで挟まれた領域が、第2下面パネル3025aとなり、山折り線225と底面谷折り線227とで挟まれた領域が、第2下面パネル3025bとなり、第2下面パネル3025aおよび第2下面パネル3025bの先端部が、それぞれ底面貼り付け部209および210となる。
【0034】
そして、山折り線216、筒状体山折り線212、下面山折り線222および筒状体山折り線213で囲まれる領域が、基本構造体202となる。また、筒状体谷折り線214、筒状体谷折り線215、谷折り線217、下面谷折り線223で囲まれる領域が、基本構造体204となる。また、基本構造体202と基本構造体204とで挟まれる領域が、基本構造体203となる。そして、基本構造体202に隣接する領域であり、筒状体山折り線212および筒状体谷折り線211で規定される基本構造体201を形成する。
【0035】
また、基本構造体201〜204の高さ、すなわちY軸方向の長さは、中央貼り付け部205、中央貼り付け部206、下面貼り付け部207、下面貼り付け部208、底面貼り付け部209、底面貼り付け部210、上面パネル3011aおよび3011b、第1下面パネル3021aおよび3021b、第2下面パネル3025aおよび3025b、の同一方向の長さよりも長い。
【0036】
また、形成された上面パネル3011aおよび3011b、中央貼り付け部205および206、下面貼り付け部207および208、第1下面パネル3021aおよび3021b、第2下面パネル3025aおよび3025b、並びに底面貼り付け部209および210は、それぞれ同一形状および寸法に形成されている。
【0037】
次に、複数のユニット300を組み合わせて包装緩衝装置10を組み立てる方法について説明する。
【0038】
図3には、下面貼り付け部207と底面貼り付け部209とを貼り付け、下面貼り付け部208と底面貼り付け部210とを貼り付けた複数のユニットが、300a、300b、300cとして例示されている。
【0039】
まず、ユニット300bの中央貼り付け部205と、ユニット300aの中央貼り付け部206とを貼り付ける。また、ユニット300bの基本構造体204と、ユニット300aの中央貼り付け部206とを貼り付ける。また、ユニット300bの基本構造体202とユニット300cの基本構造体204とを貼り付ける。
次に、このような貼り付け動作を、ユニット300bと300cに実施する。以後、同様に、複数のユニット300について貼り付け動作を繰り返す。これにより、図4に平面で示すように、折り畳まれた状態の包装緩衝装置10が完成する。
図4に示す折り畳まれた状態の包装緩衝装置10を、ユニット300a、300b、300c・・・の積層方向、すなわちZ軸方向に展開する。これにより、図1(A)に示すように展開されて、包装緩衝装置10が完成する。
【0040】
包装緩衝装置10は、図4に示す状態で保管することができる。これにより、包装緩衝装置10を薄くして、その容積を低減することができる。
【0041】
次に、本実施の形態1に係る包装緩衝装置10の使用時の形態について説明する。
図4に示される、包装緩衝装置10を保管するときの形態であるユニット300を、ユニット300a、300b、300c・・・の貼り付け方向、すなわちZ軸方向に展開する。ユニット300を展開することにより、中央貼り付け部205および206の間に形成された空間が広がる。また、基本構造体201と基本構造体203とがなす角θ6が大きくなる。これにより、緩衝部材として、包装緩衝装置10を使用することができる。
【0042】
次に本実施の形態に係る包装緩衝装置10が使用される形態を説明する。
【0043】
まず、包装緩衝装置10を用いて、収納体の内部に収納された包装対象物の収容状態を説明する。収納体として例示される包装箱50の一部を透視図として描写する。
【0044】
図5に例示するように、包装緩衝装置10を包装箱50の内部底面に設置する。このとき、包装緩衝装置10を形成する第2緩衝部102を、包装箱50の内部底面に設置し、第1中央屈曲部1013を包装箱50の開口方向に向けて設置する。次に、包装緩衝装置10の上部、すなわち、第1中央屈曲部1013の上部に、包装対象物として例示される被包装物60を設置する。このように、被包装物60の下部に包装緩衝装置10を設置した場合、包装箱50の落下などにより鉛直下向きの加速度が被包装物60に作用する際に、包装緩衝装置10は有効に作用する。
【0045】
以上の説明では、ユニット300の各部を、各折り線で山折りまたは谷折りする例を示したが、本実施の形態は、これに限定されず、第1延在部21と第2延在部22をそれぞれ湾曲させるだけでもよい。また、図2に示す展開図は一例であり、また、その各部のサイズはデフォルメされている。また、第2緩衝部102は、屈曲数をより多くしても少なくしてもよい。
【0046】
(実施の形態2)
次に、包装緩衝装置10を複数積み重ねた包装緩衝装置70について説明する。
【0047】
図6に示すように、本実施の形態2の包装緩衝装置70は、包装緩衝装置10に同一形状の包装緩衝装置10を1つ以上積み重ねて形成されたユニットを有する。包装緩衝装置70は、1つの包装緩衝装置10では緩衝性能が不足する場合に用いられ得る。また、収納体の内部に包装対象物を収納した場合に、生じる不必要な空間を埋めるときに用いられ得る。
【0048】
包装緩衝装置70を作成するために、包装緩衝装置10の、第1中央屈曲部1013の上部、すなわち、包装緩衝装置10の6角筒状体103の立ち上がり方向であるY軸方向に、同一形状の包装緩衝装置10の第2緩衝部102を設置していく。
【0049】
このように、包装緩衝装置10に同一形状の包装緩衝装置10を1つ以上積み重ねることにより、ばね要素の数を増やすことができる。そのため、包装緩衝装置10の数が少ないことによって緩衝性能が不足する場合、包装緩衝装置70を用いることにより、緩衝性能を簡便に制御することができる。また、収納体の内部に包装対象物を収納した場合に、生じる不必要な空間に包装緩衝装置70を適用することにより、不必要な空間を埋めることもできる。
【0050】
(実施の形態3)
次に、包装緩衝装置10がシート状に成形された包装緩衝装置80について説明する。
【0051】
図7(A)に示すように、本実施の形態3の包装緩衝装置80は、包装緩衝装置をシート状に成形したものである。被包装物60を包装緩衝装置80で包むことにより、被包装物60に対する衝撃を効果的に緩衝させることが可能である。
【0052】
図7(B)に示すように、包装緩衝装置80を用いて被包装物を包装する場合、包装緩衝装置がシート状に形成されているため、被包装物の側面に対して高い自由度を保持しつつ、被包装物を包装することができる。
【0053】
以上、本実施の形態1〜3を例に、包装緩衝装置10を説明してきたが、包装緩衝装置10は、上記実施の形態1〜3に限定されるものではない。
【0054】
例えば、実施の形態1〜3の6角筒状体103の強度を上げるため、6角筒状体103に表面処理加工を施してもよい。また、6角筒状体103の素材を任意に設定してもよい。また、6角筒状体103の数は、所望の緩衝特性を発揮することができるのであれば、任意の個数に設定してもよい。
【0055】
また、実施の形態1〜3では、6角筒状体103の高さおよび部材の厚さを特に規定していないが、所望の緩衝特性を発揮することができるのであれば、任意に設定することができる。
【0056】
また、本実施の形態1に係る包装緩衝装置10が使用される形態を図5に示したが、被包装物60の底面以外からの衝撃が包装箱50に作用する場合、包装緩衝装置10を、被包装物60の底面以外の各面に設置してもよい。この場合も、包装緩衝装置10の第2緩衝部102を包装箱50の内部の少なくとも1面に設置し、第1緩衝部101を包装箱50の内部空間方向に向けて、包装緩衝装置10を設置する。
【0057】
また、図5では収納体を、5面を有する物体として例示したが、他にも閉空間を形成する収納体であってもよい。例えば、収納体は、球状面、3面以上の面を有する立体であってもよい。
【0058】
なお、包装緩衝装置10の材料として、段ボール紙、板紙などを例示しているが、これらに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0059】
10、70、80 包装緩衝装置、21 第1延在部、22 第2延在部、50 包装箱、60 被包装物、100 緩衝ユニット、101 第1緩衝部、102 第2緩衝部、103 6角筒状体、201、202、203、204 基本構造体、205、206 中央貼り付け部、207、208 下面貼り付け部、209、210 底面貼り付け部、211、214、215 筒状体谷折り線、212、213 筒状体山折り線、216、225、226 山折り線、217、224 谷折り線、218 上側山折り線、219 上側谷折り線、220 下側山折り線、221 下側谷折り線、222 下面山折り線、223 下面谷折り線、227 底面谷折り線、300、300a、300b、300c ユニット、1011、3011a、3011b 上面パネル、1012、3012、3013 上側屈曲部、1013、3014、3015 第1中央屈曲部、1021、3021a、3021b 第1下面パネル、1022、3025a、3025b 第2下面パネル、1023 底面パネル、1024、3022、3023 下側屈曲部、1025 第2中央屈曲部、1026、3024、3025 側面屈曲部、1027、3026、3027 底面屈曲部、1028 中央パネル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7