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特開2021-60767リハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-60767(P2021-60767A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】リハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20210319BHJP
【FI】
   G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-184150(P2019-184150)
(22)【出願日】2019年10月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】517304691
【氏名又は名称】株式会社Kitahara Medical Strategies International
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小阪 勇気
(72)【発明者】
【氏名】細井 利憲
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】駱 園
(72)【発明者】
【氏名】北原 茂実
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
5L099AA21
(57)【要約】
【課題】セラピストの負担を減らすことができるリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】リハビリ業務支援装置1は、差分算出部2と差分出力部3とを有する。差分算出部2は、リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する。差分出力部3は、算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出部と、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する差分出力部と
を有するリハビリ業務支援装置。
【請求項2】
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の第1の過去患者情報を用いた第1の予測モデルに対し、対象患者についての情報である第1の対象患者情報を入力することにより、前記対象患者のためのリハビリ内容を予測して、当該リハビリ内容を出力するよう制御するリハビリ出力部をさらに有し、
前記第1の過去患者情報及び前記第1の対象患者情報は、少なくとも前記差分を含む情報であり、
前記第1の過去患者情報は、さらに、前記過去患者が実施したリハビリ内容を含む情報である
請求項1に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項3】
前記第1の予測モデルは、リハビリ後の能力値が予め定められた条件を満たす前記過去患者についての前記第1の過去患者情報を用いたモデルである
請求項2に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項4】
前記第1の予測モデルは、リハビリ後の能力値が前記目標値を超えた前記過去患者についての前記第1の過去患者情報を用いたモデルである
請求項3に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項5】
前記第1の予測モデルは、リハビリ後の能力値と前記目標値との差が所定の範囲以内である前記過去患者についての前記第1の過去患者情報を用いたモデルである
請求項3に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項6】
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の第2の過去患者情報を用いた第2の予測モデルに対し、対象患者についての情報である第2の対象患者情報を入力することにより、前記目標値を算出する目標値算出部をさらに有し、
前記第2の過去患者情報は、少なくとも、リハビリ後の前記過去患者の能力の種類毎の能力値を含む情報である
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項7】
前記差分算出部が算出した差分が所定値以上である対象患者が存在する場合、通知メッセージを出力するよう制御する通知出力部をさらに有する
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項8】
前記通知出力部は、前記差分算出部が算出した差分が所定値以上である対象患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで、前記通知メッセージを出力するよう制御する
請求項7に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項9】
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出し、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する
リハビリ業務支援方法。
【請求項10】
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出ステップと、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する差分出力ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、顧客管理データベースに格納された施設情報や被介護者情報を参照し、介護施設からの要求に沿ったリハビリメニューをリハビリメニューデータベースから検索して介護施設側に提示する情報処理サーバについて開示している。
【0003】
このように、近年、リハビリテーション(以下、「リハビリ」とも称す)を支援する技術が求められており、その研究及び開発が進められている。
【0004】
ところで、一般的に、リハビリにより患者を回復させるためには、患者の能力の状態の目標を予め定めておき、その目標と現状とのギャップを理学療法士などのセラピストが意識してリハビリを進めることが重要である。また、セラピストは、ギャップに応じた適切なリハビリ内容を決める必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−018653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、セラピストは臨床に多くの時間を費やすため、臨床以外の作業(例えば、ギャップの確認、リハビリ内容の決定など)に費やす時間の確保が難しい。このため、セラピストの負担を減らすことができる技術の提供が求められている。
【0007】
そこで、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、セラピストの負担を減らすことができるリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様にかかるリハビリ業務支援装置は、
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出部と、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する差分出力部と
を有する。
【0009】
本開示の第2の態様にかかるリハビリ業務支援方法では、
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出し、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する。
【0010】
本開示の第3の態様にかかるプログラムは、
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出ステップと、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する差分出力ステップと
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、セラピストの負担を減らすことができるリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態の概要にかかるリハビリ業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施の形態にかかるリハビリ業務支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3A】リハビリにより達成したい課題(上位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
図3B】リハビリにより達成したい課題(下位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
図3C】課題を達成するための練習内容(プログラム)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
図4】目標値の算出に用いられる過去患者情報を例示する表である。
図5A】携帯端末装置における、能力の種類毎の差分を表わす情報の表示例である。
図5B】非携帯端末装置における、能力の種類毎の差分を表わす情報の表示例である。
図5C】端末装置における、達成度を表わす情報の表示例である。
図5D】端末装置における、入院経過割合を表わす情報の表示例である。
図5E】端末装置における、複数の患者についての表示例である。
図6】リハビリ内容の取得に用いられる過去患者情報を例示する表である。
図7】実施の形態にかかるリハビリ業務支援装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図8】実施の形態にかかるリハビリ業務支援装置の出力動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態の概要>
実施形態の詳細な説明に先立って、実施形態の概要を説明する。
図1は、実施の形態の概要にかかるリハビリ業務支援装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、リハビリ業務支援装置1は、差分算出部2と、差分出力部3とを有する。
【0014】
差分算出部2は、リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する。
【0015】
ここで、能力値は、患者の生活動作について能力値であり、例えば、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)又はIADL(Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)についての能力値である。すなわち、能力の種類毎の能力値とは、患者の生活動作の種類毎の能力値である。例えば、患者の生活動作の種類毎の能力値は、食事動作についての能力値、トイレ動作についての能力値、などである。
【0016】
差分出力部3は、差分算出部2により算出された差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する。差分出力部3は、例えば他の装置(例えば端末装置)に当該情報を出力する。これにより、他の装置のディスプレイに、能力の種類毎の差分が表示される。なお、差分出力部3は、リハビリ業務支援装置1が備えるディスプレイに表示するよう制御を行なってもよい。
【0017】
リハビリ業務支援装置1によれば、セラピストは、患者の能力についての目標と現状のギャップを能力の種類毎に容易に把握することができる。このため、セラピストは、患者の能力についての目標と現状とのギャップを確認に要する手間を抑制することができる。すなわち、リハビリ業務支援装置1によれば、セラピストの負担を減らすことができる。
【0018】
<実施の形態の詳細>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図2は、実施の形態にかかるリハビリ業務支援システム10の構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
リハビリ業務支援システム10は、リハビリ業務支援装置100、携帯端末装置500A、及び非携帯端末装置500Bを含む。以下の説明では、携帯端末装置500Aと非携帯端末装置500Bとを区別せずに言及する場合、端末装置500と称すこととする。リハビリ業務支援装置100と端末装置500とはネットワーク400を介して有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0020】
リハビリ業務支援装置100は、例えばサーバとして構成されている。また、携帯端末装置500Aは、タブレット端末、又はスマートフォンなどの携帯可能な任意の端末装置である。また、非携帯端末装置500Bは、例えばパーソナルコンピュータなどの据え置き型の端末装置である。端末装置500は、入力装置及び出力装置を備えており、リハビリ業務支援装置100に送信する情報の入力、リハビリ業務支援装置100から受信した情報の出力(表示)などが可能になっている。
【0021】
なお、図2に示した例では、リハビリ業務支援システム10は、携帯端末装置500A及び非携帯端末装置500Bの両方を含むが、いずれか一方のみを含んで構成されてもよい。また、携帯端末装置500A及び非携帯端末装置500Bの台数は、図2に図示した台数に限られない。
【0022】
リハビリ業務支援装置100は、患者に対してリハビリを施術するセラピストの業務を支援するための装置である。セラピストは、例えば、リハビリテーション病院などの所定の施設に勤務しており、携帯端末装置500Aを携帯する。また、非携帯端末装置500Bは、例えば当該所定の施設内に設置されており、非携帯端末装置500Bについてもセラピストは利用することができる。
【0023】
図2に示すように、リハビリ業務支援装置100は、患者情報記憶部101と、患者情報取得部102と、目標値算出部103と、差分算出部104と、差分出力部105と、通知出力部106と、リハビリ出力部107とを有する。
【0024】
患者情報記憶部101は、患者情報を記憶する。患者情報は、対象患者についての患者情報(対象患者情報)と、過去患者についての患者情報(過去患者情報)とを含む。ここで、対象患者とは、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の患者である。過去患者とは、過去にリハビリを実施した患者である。
【0025】
患者情報は、患者についての情報である。具体的には、例えば、患者情報は、患者の属性、患者の病状、能力値情報、実施したリハビリ内容、担当セラピスト情報などのデータ項目を含む。ただし、これらは例であり、患者情報はこれらに限られない。なお、対象患者情報については、これらのデータ項目のうち、一部のデータ項目については、データ内容が未定であるため、NULL値(ヌル値)となっていてもよい。例えば、実施したリハビリ内容については、リハビリが実施された後に確定するデータ項目であるため、リハビリ実施前においては、この項目はNULL値となっている。患者情報の各項目のデータは、例えば、数値コード化されている。
【0026】
本実施の形態では、リハビリ業務支援装置100が、患者情報記憶部101を有する構成となっているが、患者情報記憶部101は、外部の装置により実現されてもよい。この場合、リハビリ業務支援装置100は、この外部の装置から患者情報を取得すればよい。
【0027】
患者の属性は、具体的には、例えば、患者の性別、年齢などの任意の属性情報を含む。能力値は、上述の通り、患者の生活動作について能力値であり、例えば、ADL又はIADLについての能力値である。
【0028】
本実施の形態では、能力値は、具体的には、FIM(Function Independence Measure:機能的自立度評価表)における評価項目毎の評価点である。この評価項目は能力の種類に相当している。例えば、FIMでは、18種類の項目についての評価が行なわれる。この場合、患者情報は、18種類の能力についての能力値のデータ(すなわち、FIMの評価点)を含むこととなる。なお、本実施の形態では、一例として、能力値としてFIMを用いるが、他の能力値が用いられてもよい。また、本実施の形態では、能力値は、複数の種類の能力毎の値(FIMの項目毎の値)であるが、1つの種類の能力についての能力値であってもよい。
【0029】
能力値情報は、様々な時点における患者の能力値(例えば、入院時、入院期間中、及び退院時の能力値)、リハビリにおける患者の能力値の目標値、ある時点の能力値と当該目標値との差分(ギャップ)などを含む。なお、ある時点の能力値と目標値とから、差分は算出可能であるため、能力値情報は、差分の代わりに、ある時点の能力値を含んでもよい。ある時点とは、例えば、入院時、入院して1週間経過後、2週間経過後、3週間経過後、などといった時点である。つまり、能力値情報は、入院から退院までの定期的な能力値のそれぞれと、目標値との差分を含む。
【0030】
リハビリ内容は、例えば、リハビリにより達成したい課題及び課題を達成するための練習内容(プログラム)を含む。なお、課題として、上位課題と下位課題とが設定されていてもよい。
【0031】
患者情報取得部102は、上述した患者情報を取得し、患者情報記憶部101に記憶する。本実施の形態では、患者情報取得部102は、端末装置500にGUI(Graphical User Interface)を提供し、端末装置500に入力された患者情報を取得する。特に、患者情報取得部102は、ユーザ(セラピスト)から、リハビリ内容についての選択肢に対する選択を受け付けることにより、患者に実施したリハビリ内容を特定する。
【0032】
ここで、一般的に行なわれているリハビリ内容の記録について考える。一般的には、リハビリ内容は、自由な記述により文字で記録される。この場合、同じリハビリ内容であっても、その記述が違うために、同じリハビリ内容として情報を管理することが難しい。すなわち、データの解析が難しい。これに対し、本実施の形態では、上述の通り、予め用意された選択肢に対する選択を受け付けることによりリハビリ内容を特定するため、データ処理において扱いやすい形式でデータが取得できる。
【0033】
図3Aから図3Cは、患者情報取得部102がリハビリ内容を取得する際に、携帯端末装置500A(スマートフォン)のディスプレイに表示される画面の一例を示す模式図である。具体的には、図3Aは、リハビリにより達成したい課題(上位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。図3Bは、リハビリにより達成したい課題(下位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。図3Cは、課題を達成するための練習内容(プログラム)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
【0034】
セラピストは、選択肢50のうち、患者に対して実施したリハビリ内容を表わす選択肢を選択する。なお、練習内容(プログラム)の特定において、さらに詳細に選択が可能であってもよい。例えば、患者の姿勢、リハビリ対象の部位、及び運動内容などの項目についてそれぞれ選択することにより練習内容(プログラム)が特定されてもよい。また、リハビリ内容に限らず他の情報についても、選択肢に対する選択を受け付けることにより情報が特定されてもよい。患者情報取得部102は、非携帯端末装置500Bから患者情報を取得することも可能であり、同様の画面が非携帯端末装置500Bに表示されてもよい。このように、本実施の形態では、患者情報は、上述のようにして特定された情報を含む。
なお、患者情報取得部102は、リハビリ特定部と称されることがある。
【0035】
目標値算出部103は、リハビリにおける患者の能力値の目標値を算出する。目標値算出部103は、複数の過去患者情報を用いた予測モデルに対し、対象患者情報を入力することにより、目標値を算出する。具体的には、目標値算出部103は、過去患者の退院時の能力の種類毎の能力値(リハビリ後の能力値)のデータを用いて、対象患者の退院時の能力値を予測し、その予測結果を目標値とする。
【0036】
以下、本実施の形態における目標値算出部103の目標値の算出について詳細を説明する。図4は、目標値の算出に用いられる過去患者情報を例示する表である。なお、図4では、過去患者情報の全ての項目のうち、本実施の形態において目標値の算出に用いられる項目を抜粋して例示している。
【0037】
本実施の形態では、目標値算出部103は、一例として次のような予測を行なう。すなわち、目標値算出部103は、入院時の患者の状態を表わす患者情報を説明変数とし、退院時の能力の種類毎の能力値(リハビリ後の能力値)を目的変数とする線形回帰モデルを用いて予測を行なう。なお、線形回帰モデルのパラメータは、過去患者情報に対し、例えば最小二乗法などの公知の手法を適用することにより決定できる。入院時の患者の状態を表わす患者情報は、少なくとも入院時の能力の種類毎の能力値を含み、さらに、性別、年齢、症状などの入院時の患者の状態を含んでもよい。目標値算出部103は、パラメータの値が学習済みの線形回帰モデルに、対象患者情報のうち説明変数として用いられる情報(入院時の患者の状態を表わす患者情報)を入力し、リハビリ後の能力値の予測結果を得る。そして、この予測結果を対象患者の目標値として出力する。
【0038】
なお、本実施の形態では、一例として、目標値算出部103は、予測モデルとして線形回帰モデルを用いた予測を行なうが、予測モデルは、これに限らず、回帰問題を解くための、任意の機械学習モデルであってもよい。例えば、予測モデルとして、サポートベクター回帰(Support vector regression)が用いられてもよい。目標値算出部103は、算出した目標値を対象患者情報として患者情報記憶部101に記憶する。
【0039】
このように、本実施の形態では、目標値算出部103が対象患者ごとに目標値を算出するため、セラピストが目標値の検討に費やす労力を抑制することができる。なお、目標値は、セラピストが決定してもよい。また、セラピストが目標値を決定するための参考値として、目標値算出部103は目標値を算出してもよい。
【0040】
差分算出部104は、図1の差分算出部2に相当し、リハビリにおける患者の能力値の目標値と、現在の当該患者の能力値との差分(ギャップ)を能力の種類毎に算出する。差分算出部104は、患者情報記憶部101に記憶されている対象患者の現在の能力値(すなわち、対象患者のリハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の能力値)と、当該対象患者の目標値を参照し、差分を計算する。なお、リハビリ期間中は、対象患者についての能力値がセラピストにより適宜確認され、患者情報記憶部101には、最新の能力値が記憶されている。差分算出部104は、例えば、各対象患者について、定期的に差分を算出する。差分算出部104は、算出した差分を対象患者情報として患者情報記憶部101に記憶する。
【0041】
差分出力部105は、図1の差分出力部3に相当し、差分算出部104により算出された能力の種類毎の差分を表わす情報を、端末装置500に出力するよう制御する。差分出力部105は、例えば、端末装置500上で動作するアプリケーションから情報の要求があると、患者情報記憶部101を参照し、各患者についての差分の情報を端末装置500に送信する。具体的には、例えば、セラピストなどのユーザが端末装置500上で動作するアプリケーションに対し、情報の表示を指示する入力を与えることにより、端末装置500からリハビリ業務支援装置100へ、情報の要求が送信される。これにより、端末装置500上で動作するアプリケーションは、リハビリ業務支援装置100からの情報を、端末装置500のディスプレイに表示する。なお、差分の出力(表示)は、端末装置500からの要求によらずに行なわれてもよい。
また、差分の表示において、複数の対象患者について、差分の昇順又は降順でソートして表示してもよい。
【0042】
図5Aは、携帯端末装置500Aにおける、能力の種類毎の差分を表わす情報の表示例である。図5Aに示した例では、能力の種類毎に、現在値と差分が数値で示されている。なお、図5Aにおいて、差分は、括弧書きで示されている。このような表示により、それぞれの種類の能力値について一覧することができる。
【0043】
また、図5Bは、非携帯端末装置500Bにおける、能力の種類毎の差分を表わす情報の表示例である。図5Bに示した例では、レーダーチャート(スパイダーチャート)を用いて、能力の種類毎の現在値と目標値とが図示されている。これにより、それぞれの種類の能力について、現在値と目標値との差分を視覚的に容易に把握できる。なお、差分値をプロットしたレーダチャートが表示されてもよい。
【0044】
また、携帯端末装置500Aにおいて、図5Bのような表示がされてもよいし、非携帯端末装置500Bにおいて、図5Aのような表示がされてもよい。さらに、図5Aに示したような数値の表示と図5Bに示したようなグラフの表示とが併用されてもよい。また、図5Bに示すように、入院時の能力値が表示されてもよい。また、能力値についての情報とともに、能力値以外の患者情報が表示されてもよい。
【0045】
また、図5Cに示すように、端末装置500にはリハビリの達成度を表わす情報が表示されてもよい。ここで、達成度は、現在の能力値の利得の、目標の能力値の利得に対する比である。すなわち、「達成度」=「現在の能力値の利得」/「目標の能力値の利得」である。現在の能力値(具体的には現在のFIMの値)の利得は、現時点の回復量を示す数値であり、具体的には、現在の能力値(FIMの値)の合計から入院時の能力値(FIMの値)の合計を引いた値である。また、目標の能力値(具体的には目標のFIMの値)の利得は、目標とする回復量を示す数値であり、具体的には、能力値(FIMの値)についての目標値の合計から入院時の能力値(FIMの値)の合計を引いた値である。なお、達成度は、例えば、差分算出部104によって算出され、差分出力部105によって端末装置500に表示するよう出力される。このように達成度を表示することによっても、目標値と現在値とのギャップを容易に把握することができる。
【0046】
また、さらに、図5Dに示すように、端末装置500には、達成度のみならず、入院経過割合を表わす情報が表示されてもよい。ここで、入院経過割合は、入院経過期間の、予定入院期間に対する比である。すなわち、「入院経過割合」=「入院経過期間」/「予定入院期間」である。入院経過期間は、入院日からの経過時間を示す数値であり、具体的には、現在の日付から入院した日付を引いて得られる日数である。また、予定入院期間は、予定している入院期間を示す数値であり、具体的には、予定退院日の日付から入院した日付を引いて得られる日数である。なお、入院経過割合は、例えば、差分算出部104によって算出され、差分出力部105によって端末装置500に表示するよう出力される。このように、達成度とともに入院経過割合を同時に表示することで、目標値と現在値とのギャップの大きさが適切かどうかについても容易に把握することができる。
例えば、達成度が80%で入院経過割合が80%であれば、予定入院期間を80%消化した時点で、予定していた回復量の80%の回復を達成したことを意味する。したがって、このまま残りの20%の入院期間で20%の回復を達成すればよいため、回復が順調であることを容易に把握することができる。また、例えば、図5Dに示した例のように、達成度が84%で入院経過割合が20%であれば、予定入院期間を20%消化した時点で、予定していた回復量の84%の回復を達成したことを意味する。したがって、この場合、予定よりも早く回復していることを容易に把握することができる。
【0047】
また、図5Eに示すように、端末装置500において、複数の患者についての情報が一覧表示されてもよい。このとき、例えば、図5Eに示すように、各患者の達成度によって、ソートされて表示が行なわれてもよい。なお、図5Eに示した例では、各患者に対して、レーダーチャート(スパイダーチャート)が表示されているが、図5Aのように数値が表示されてもよい。このように、達成度に応じてソートして表示することにより、達成度が低く、セラピストの対応が必要な患者をより早く見つけることができる。
【0048】
通知出力部106は、差分算出部104が算出した差分が所定値以上である対象患者(すなわち、回復状況が予定より遅れている恐れがある患者)が存在する場合、そのことを知らせる通知メッセージを出力するよう制御する。これにより、セラピストに対し、そのような患者の存在を意識付けることができる。具体的には、例えば、通知出力部106は、端末装置500に通知メッセージを送信する。端末装置500では、受信した通知メッセージがディスプレイに表示される。なお、端末装置500において、通知メッセージが音声により出力されてもよい。また、例えば、通知出力部106は、差分が所定の期間継続して所定値以上である患者がいる場合、そのような患者が存在することを通知するメッセージを端末装置500に出力してもよい。
【0049】
また、通知出力部106は、予め定められた通知タイミングで、通知メッセージを出力してもよい。例えば、通知出力部106は、差分算出部104が算出した差分が所定値以上である対象患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで、通知メッセージを出力するよう制御してもよい。具体的には、例えば、当該対象患者のリハビリの実施される日の予め定められた時刻に通知が行なわれてもよい。また、この予め定められた時刻は、例えば、朝や夕方の決まった時間であってもよいし、当該患者のリハビリ開始直前の時刻であってもよいし、当該患者のリハビリ終了直後の時刻であってもよい。このような場合、例えば、通知出力部106は、各患者のリハビリのスケジュールが管理されたデータベースを参照することにより各患者のリハビリの実施タイミングを確認し、通知メッセージの通知タイミングを決定する。このように、対象患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで通知が行なわれることで、より適切なタイミングでセラピストに対し意識付けを行なうことができる。
【0050】
また、通知出力部106は、通知メッセージを出力後、予め定められた時間内に予め定められた操作が行なわれない場合、再度、通知メッセージを出力するよう制御してもよい。例えば、通知出力部106は、通知先の端末装置500において、対象患者の差分を確認するための操作(具体的には、例えば上述したアプリケーションを起動する操作など)が行なわれない場合、再度、通知メッセージを出力する。このようにすることで、セラピストに対して、差分の確認をより確実に促すことができる。
【0051】
また、端末装置500がリハビリ業務支援装置100から受信した通知は、例えば非携帯端末装置500Bにログインしたタイミング、又は携帯端末装置500A上で動作するアプリケーションが起動したタイミングなどの所定のタイミングで表示が行なわれてもよい。また、全ての対象患者のうち、セラピストの担当する対象患者のみの差分について通知及び表示が行なわれてもよい。
【0052】
リハビリ出力部107は、対象患者のためのリハビリ内容を出力するよう制御する。リハビリ出力部107は、複数の過去患者情報を用いた予測モデルに対し、対象患者の患者情報を入力することにより予測を行なって、当該対象患者のためのリハビリ内容を得る。この予測モデルに用いられる過去患者情報、及び、入力される患者情報(対象患者情報)は、具体的には、少なくとも能力値の差分を含んでいる。ただし、これらの情報は、必ずしも、明示的に差分を含んでなくてもよく、差分の代わりに差分を計算するために必要な情報、すなわち、目標値と、ある時点の能力値とを含んでいてもよい。また、この予測モデルに用いられる過去患者情報は、さらに、過去患者が実施したリハビリ内容を含んでいる。
【0053】
以下、本実施の形態におけるリハビリ出力部107におけるリハビリ内容の取得処理について詳細を説明する。
【0054】
本実施の形態では、リハビリ出力部107は、対象患者の特徴量が得られたという条件のもとでの各リハビリ内容の発生確率を、確率モデルを用いて算出することにより、対象患者に適したリハビリ内容を取得する。すなわち、リハビリ出力部107は、各リハビリ内容について、条件付き確率を算出する。本実施の形態では、具体的には、確率モデルには、一例としてナイーブベイズを用いる。リハビリ出力部107は、例えば、端末装置500上で動作するアプリケーションからリハビリ内容の提案の要求があると、端末装置500においてユーザから指定された対象患者に関して、各リハビリ内容の条件付き確率を算出する。
【0055】
リハビリ出力部107は、各リハビリ内容について以下の式を計算して、条件付き確率P(Y|X)を算出する。ここで、リハビリ内容は全部でN種類存在するものとする。なお、リハビリ内容は、例えば、上位課題、下位課題、及び課題を達成するための練習内容(プログラム)の組み合わせからなる情報であるが、これら全てではなく一部だけを含む情報であってもよい。
【0056】
【数1】
【0057】
ここで、Xは、患者のM次元(ただしMは1以上の整数)の特徴量を示し、特にXは、対象患者uのM次元の特徴量を示す。また、患者のM次元の特徴量のそれぞれをX_(1≦i≦M)とし、特に、対象患者uのM次元の特徴量のそれぞれをX_とする。また、Yは、n(1≦n≦N)番目のリハビリ内容を表わす。P(Y|X)は、患者の特徴量としてXが得られたという条件のもとでのリハビリ内容Yの発生確率を示す条件付き確率である。P(X|Y)は、リハビリ内容Yが得られたという条件のもとでの特徴量Xの発生確率を示す条件付き確率である。P(X_|Y)は、リハビリ内容Yが得られたという条件のもとでの特徴量X_の発生確率を示す条件付き確率である。P(Y)は、リハビリ内容Yの発生確率である。
【0058】
リハビリ出力部107は、例えば、ユーザ(セラピスト)から指定された対象患者uの特徴量Xを患者情報記憶部101から取得する。ここで、対象患者uの指定が、能力値の差分の表示画面から行えるようにGUIが構成されていてもよい。
【0059】
P(X_|Y)及びP(Y)は、患者情報記憶部101に記憶された過去患者情報の統計データから算出できる。図6は、リハビリ内容の取得に用いられる過去患者情報を例示する表である。なお、図6では、過去患者情報の全ての項目のうち、本実施の形態において確率の算出に用いられる項目を抜粋して例示している。
【0060】
図6において、過去患者情報は、M次元の特徴量として、能力値の差分(ギャップ)についての特徴と、それ以外の特徴(例えば、性別、年齢、病状、入院時の能力値などの入院時の患者の状態を表わす特徴)とを含んでいる。ここで、差分(ギャップ)についての特徴量は、能力の種類毎に存在する。差分の特徴量は、全ての種類の能力についての差分であってもよいし、一部の種類の能力についての差分であってもよい。なお、差分の特徴量としては、所定の時点での差分であればよく、例えば、入院時の差分であってもよいし、入院1週目の時点での差分であってもよい。
【0061】
また、各過去患者に対し、どのリハビリ内容が実施されたかが記録されている。図6では、実施されたリハビリ内容に対して1が記録され、実施されていないリハビリ内容に対しては0が記録されている。例えば、図6の例では、データIDが2である50歳の男の過去患者に対しては、2番目のリハビリ内容(リハビリ_2)とN番目のリハビリ内容(リハビリ_N)が実施されていることが記録されている。
【0062】
このような過去患者情報の統計データに基づいて、P(X_|Y)及びP(Y)が算出される。このため、M次元の特徴量Xを有する対象患者uに対して、リハビリ内容Yが発生する確率を算出することができる。すなわち、リハビリ出力部107は、過去患者についての統計データに基づいて、ある特徴量を有する患者に対し、あるリハビリ内容を実施する事例の発生確率を、リハビリ内容ごとに算出する。
【0063】
リハビリ出力部107は、条件付き確率P(Y|X)が大きいほど、当該対象患者uに対して適切なリハビリ内容であるとする。したがって、例えば、リハビリ出力部107は、算出した条件付き確率が最大であるリハビリ内容又は所定の閾値以上であるリハビリ内容を、当該対象患者uに推薦するリハビリ内容として端末装置500に出力する。
【0064】
なお、リハビリ出力部107は、全てのリハビリ内容についての条件付き確率P(Y|X)を出力してもよいし、ユーザ(セラピスト)に指定されたリハビリ内容についての条件付き確率P(Y|X)を出力してもよい。これにより、ある対象患者uに対しどのリハビリ内容が適切であり、どのリハビリ内容が不適切であるのかをユーザは把握することができる。
【0065】
リハビリ出力部107は、予測モデルとして、リハビリ後の能力値が予め定められた条件を満たす過去患者についての過去患者情報を用いたモデルを用いてもよい。すなわち、上述した統計データとして、リハビリ後の能力値が予め定められた条件を満たす過去患者についてのデータだけを用いて、上述した確率の計算が行なわれてもよい。この場合、確率計算に利用可能なデータか否かを判別できるよう、各統計データには、例えば、リハビリ後の能力値が予め定められた条件を満たす過去患者のデータであるか否かのラベルが付加されていてもよい。
【0066】
例えば、予め定められた条件は、リハビリ後の能力値が目標値を超えているかであってもよい。すなわち、リハビリ後の能力値が目標値を超えた過去患者についての過去患者情報だけを用いて上述した確率の計算が行なわれてもよい。この場合、対象患者のためのリハビリ内容として、大きな回復が期待できるリハビリ内容を出力することができる。
【0067】
また、例えば、予め定められた条件は、リハビリ後の能力値と目標値との差が所定の範囲以内であるかであってもよい。すなわち、リハビリ後の能力値と目標値との差が所定の範囲以内である過去患者についての過去患者情報だけを用いて上述した確率の計算が行なわれてもよい。ここで、所定の範囲とは、例えば、リハビリ後の能力値と目標値との差が小さいことを示す予め定められた範囲である。この場合、対象患者のためのリハビリ内容として、適度な回復が期待できるリハビリ内容を出力することができる。
【0068】
また、予め定められた条件は、特定の種類の能力についてのリハビリ後の能力値についての条件であってもよい。例えば、ユーザ(セラピスト)に指定された種類の能力(指定されたFIMの項目)を回復するのに適したリハビリ内容を出力してもよい。この場合、例えば、リハビリ出力部107は、指定された能力についてリハビリ後の能力値が予め定められた条件を満たす過去患者についての過去患者情報だけを用いて上述した確率の計算を行なう。なお、この能力の指定が、能力値の差分の表示画面から行えるようにGUIが構成されていてもよい。
【0069】
なお、これに限らず、利用する統計データを、他の様々な観点により限定することが可能である。例えば、過去患者にリハビリを実施したセラピストの特徴(例えば、勤続年数)などにより、限定されてもよい。すなわち、所望の特徴を有するセラピストが担当した過去患者の統計データを利用することにより、所望の特徴を有するセラピスト向けのリハビリ内容についての確率計算を行なうこともできる。
【0070】
なお、本実施の形態では、一例として、リハビリ出力部107は、予測モデルとして確率モデルを用いた予測を行なうが、予測モデルは、これに限らず、任意の機械学習モデルであってもよい。
【0071】
図7は、リハビリ業務支援装置100のハードウェア構成の一例を示す模式図である。図7に示すように、リハビリ業務支援装置100は、ネットワークインタフェース150、メモリ151、及びプロセッサ152を含む。
【0072】
ネットワークインタフェース150は、端末装置500などの他の任意の装置と通信するために使用される。
【0073】
メモリ151は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ151は、プロセッサ152により実行される、1以上の命令を含むソフトウェア(コンピュータプログラム)、及びリハビリ業務支援装置100の各種処理に用いるデータなどを格納するために使用される。図2に示した患者情報記憶部101は、例えばメモリ151により実現されるが、他の記憶装置により実現されてもよい。
【0074】
プロセッサ152は、メモリ151からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、図2に示した各構成要素の処理を行う。具体的には、プロセッサ152は、患者情報取得部102、目標値算出部103、差分算出部104、差分出力部105、通知出力部106、及びリハビリ出力部107の処理を行う。
【0075】
プロセッサ152は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ152は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0076】
このように、リハビリ業務支援装置100は、コンピュータとしての機能を備えている。なお、端末装置500も同様に、図7に示すようなハードウェア構成を有している。すなわち、端末装置500の処理は、例えばプロセッサによるプログラムの実行により実現される。
【0077】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0078】
次に、リハビリ業務支援装置100の出力動作の流れについて説明する。図8は、リハビリ業務支援装置100の出力動作の一例を示すフローチャートである。以下、図8に沿って、出力動作の流れについて説明する。
【0079】
ステップS100において、対象患者に対する目標値が能力の種類毎に決定される。ステップS100では、目標値算出部103が、リハビリにおける患者の能力値の目標値を能力の種類毎に算出する。算出された目標値が対象患者に対する目標値として決定されてもよいし、算出された目標値を参考にしてユーザによって指定した値を目標値としてもよい。
【0080】
目標値が決定されると、ステップS101として、例えば定期的に、差分算出部104が目標値と現在の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する。
【0081】
次に、ステップS102において、通知出力部106は、通知メッセージの出力が必要であるか否かを判定する。例えば、ステップS101で算出した差分が所定値以上である対象患者が存在するか否かを判定する。通知が必要である場合(ステップS102でYes)、処理はステップS103へ移行する。これに対し、通知が不要である場合(ステップS102でNo)、以下のステップS103及びステップS104の処理はスキップされる。
【0082】
ステップS103において、通知出力部106は、予め定められた通知タイミングになったか否かを判定する。例えば、通知出力部106は、通知対象の患者に対するリハビリの開始直前の所定の時刻になったか否かを判定する。予め定められた通知タイミングとなると、処理はステップS104へ移行する。
【0083】
ステップS104において、通知出力部106は、端末装置500に通知メッセージを送信する。
【0084】
端末装置500におけるユーザの操作がされると、ステップS105として、差分出力部105は、各患者についての差分の情報を端末装置500に送信する。すなわち、ユーザが、端末装置500上で動作するアプリケーションに対し、情報の表示を指示する入力を与えると、差分出力部105は、差分の情報を端末装置500に送信する。これより、端末装置500において差分についての表示が行なわれる。この表示は、例えば、セラピストが確認するが、対象患者が確認してもよい。対象患者が確認することにより、リハビリに対するモチベーションの向上が期待できる。
【0085】
なお、図に示したフローチャートでは、ステップS102からステップS104の処理の後に、ステップS105が実施される動作が示されているが、ステップS105の処理はステップS101の後、任意のタイミングで実施可能である。
【0086】
ステップS106において、リハビリ出力部107は、リハビリ内容の提案の要求を端末装置500から受信したか否かを判定する。リハビリ内容の提案の要求があった場合(ステップS106でYes)、処理はステップS107へ移行する。これに対し、そのような要求がない場合(ステップS106でNo)、以下のステップS107及びステップS108の処理はスキップされる。
【0087】
ステップS107において、リハビリ出力部107は、指定された対象患者に関して、各リハビリ内容の確率を計算する。
【0088】
次に、ステップS108において、リハビリ出力部107は、確率の計算結果に基づいて、当該対象患者に向けて推薦するリハビリ内容を端末装置500に出力する。
【0089】
なお、図に示したフローチャートでは、ステップS105の処理の後に、リハビリ出力部107の処理が実施される動作が示されているが、リハビリ出力部107の処理は、任意のタイミングで実施可能である。
【0090】
以上、実施の形態にかかるリハビリ業務支援システム10について説明した。本システムによれば、セラピストは、患者の能力についての目標と現状のギャップを能力の種類毎に容易に把握することができる。また、患者に適したリハビリ内容を容易に把握することができる。このため、リハビリ業務支援システム10によれば、セラピストの負担を減らすことができる。
【0091】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0092】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0093】
(付記1)
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出部と、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する差分出力部と
を有するリハビリ業務支援装置。
(付記2)
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の第1の過去患者情報を用いた第1の予測モデルに対し、対象患者についての情報である第1の対象患者情報を入力することにより、前記対象患者のためのリハビリ内容を予測して、当該リハビリ内容を出力するよう制御するリハビリ出力部をさらに有し、
前記第1の過去患者情報及び前記第1の対象患者情報は、少なくとも前記差分を含む情報であり、
前記第1の過去患者情報は、さらに、前記過去患者が実施したリハビリ内容を含む情報である
付記1に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記3)
前記第1の予測モデルは、リハビリ後の能力値が予め定められた条件を満たす前記過去患者についての前記第1の過去患者情報を用いたモデルである
付記2に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記4)
前記第1の予測モデルは、リハビリ後の能力値が前記目標値を超えた前記過去患者についての前記第1の過去患者情報を用いたモデルである
付記3に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記5)
前記第1の予測モデルは、リハビリ後の能力値と前記目標値との差が所定の範囲以内である前記過去患者についての前記第1の過去患者情報を用いたモデルである
付記3に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記6)
リハビリ内容についての選択肢に対する選択を受け付けることにより、患者に実施したリハビリ内容を特定するリハビリ特定部をさらに有し、
前記第1の過去患者情報は、前記リハビリ特定部により特定されたリハビリ内容を含む
付記2乃至5のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記7)
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の第2の過去患者情報を用いた第2の予測モデルに対し、対象患者についての情報である第2の対象患者情報を入力することにより、前記目標値を算出する目標値算出部をさらに有し、
前記第2の過去患者情報は、少なくとも、リハビリ後の前記過去患者の能力の種類毎の能力値を含む情報である
付記1乃至6のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記8)
前記差分算出部が算出した差分が所定値以上である対象患者が存在する場合、通知メッセージを出力するよう制御する通知出力部をさらに有する
付記1乃至7のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記9)
前記通知出力部は、前記差分算出部が算出した差分が所定値以上である対象患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで、前記通知メッセージを出力するよう制御する
付記8に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記10)
前記通知出力部は、前記通知メッセージを出力後、予め定められた時間内に予め定められた操作が行なわれない場合、再度、前記通知メッセージを出力するよう制御する
付記8又は9に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記11)
リハビリ業務支援装置と、端末装置とを備え、
前記リハビリ業務支援装置は、
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出部と、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を前記端末装置に出力するよう制御する差分出力部と
を有する
リハビリ業務支援システム。
(付記12)
前記リハビリ業務支援装置は、
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の第1の過去患者情報を用いた第1の予測モデルに対し、対象患者についての情報である第1の対象患者情報を入力することにより、前記対象患者のためのリハビリ内容を予測して、当該リハビリ内容を出力するよう制御するリハビリ出力部をさらに有し、
前記第1の過去患者情報及び前記第1の対象患者情報は、少なくとも前記差分を含む情報であり、
前記第1の過去患者情報は、さらに、前記過去患者が実施したリハビリ内容を含む情報である
付記11に記載のリハビリ業務支援システム。
(付記13)
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出し、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する
リハビリ業務支援方法。
(付記14)
リハビリにおける患者の能力値の目標値と、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の時点の当該患者の能力値との差分を能力の種類毎に算出する差分算出ステップと、
算出された前記差分を能力の種類毎に表わす情報を出力するよう制御する差分出力ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0094】
1 リハビリ業務支援装置
2 差分算出部
3 差分出力部
10 リハビリ業務支援システム
50 選択肢
100 リハビリ業務支援装置
101 患者情報記憶部
102 患者情報取得部
103 目標値算出部
104 差分算出部
105 差分出力部
106 通知出力部
107 リハビリ出力部
150 ネットワークインタフェース
151 メモリ
152 プロセッサ
400 ネットワーク
500A 携帯端末装置
500B 非携帯端末装置
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7
図8