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特開2021-60768リハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-60768(P2021-60768A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】リハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20210319BHJP
【FI】
   G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-184151(P2019-184151)
(22)【出願日】2019年10月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】517304691
【氏名又は名称】株式会社Kitahara Medical Strategies International
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小阪 勇気
(72)【発明者】
【氏名】細井 利憲
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】駱 園
(72)【発明者】
【氏名】北原 茂実
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
5L099AA21
5L099AA22
(57)【要約】
【課題】患者の現在の実際の能力値を効率的に管理することができるリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】リハビリ業務支援装置1は、リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測部2と、前記変化予測部2による予測結果を出力するよう制御する変化予測出力部3とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測部と、
前記変化予測部による予測結果を出力するよう制御する変化予測出力部と
を有するリハビリ業務支援装置。
【請求項2】
前記変化予測部は、能力の種類毎に予測を行ない、
前記変化予測出力部は、予測結果として、いずれの能力について、前記患者の現在の実際の能力値が前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているかを示す情報を出力する
請求項1に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項3】
前記変化予測部は、前記記憶装置に記憶されている前記患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間と、当該患者の特徴とに基づいて、予測する
請求項1又は2に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項4】
前記特徴は、前記患者が実施したリハビリ内容を含む
請求項3に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項5】
前記特徴は、前記記憶装置に記憶されている前記患者の最新の能力値を含む
請求項3又は4に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項6】
前記変化予測部は、前記特徴を有する前記患者の特定の時刻における実際の能力値が、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していない確率を生存確率とする生存時間解析を行なうことにより予測し、
前記特定の時刻は、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間を表わす時刻である
請求項3乃至5のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項7】
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の過去患者情報を用いた予測モデルに対し、リハビリ期間中の前記患者についての情報である対象患者情報を入力することにより、変化後の能力値を予測する能力値予測部をさらに有し、
前記過去患者情報は、少なくとも、前記過去患者の変化前後の能力値を含む情報である
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項8】
前記記憶装置に記憶されている能力値の最終更新時点からの経過時間を患者毎に表わす情報を出力するよう制御する経過時間出力部をさらに有する
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
【請求項9】
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測し、
予測結果を出力するよう制御する
リハビリ業務支援方法。
【請求項10】
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測ステップと、
前記変化予測ステップでの予測結果を出力するよう制御する変化予測出力ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リハビリテーション(以下、「リハビリ」とも称す)を支援する技術が求められており、その研究及び開発が進められている。
例えば、特許文献1では、患者及び理学療法士等の双方において、リハビリの効果について把握するためのリハビリ管理装置について開示している。このリハビリ管理装置では、リハビリ実行データとリハビリ計画データとに基づいて、患者の回復度などを含む評価データを生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−161315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のリハビリ管理装置では、評価対象の患者と同様の過去の患者の回復度を参照することにより、評価対象の患者の回復度が推定される。しかしながら、例えば、FIM(Function Independence Measure:機能的自立度評価表)における評価のように、患者の能力値の評価には、患者の実際の動作の観察が必要とされることがある。このような場合には、理学療法士などのセラピストが、患者の実際の動作を観察しない限り、患者のデータが更新されないこととなる。しかしながら、能力値は必ずしも前回の評価時点から変化しているとは限らないため、常時(例えば、毎日)、能力値の評価を実施することは効率的ではない。
【0005】
そこで、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、患者の現在の実際の能力値を効率的に管理することができるリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかるリハビリ業務支援装置は、
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測部と、
前記変化予測部による予測結果を出力するよう制御する変化予測出力部と
を有する。
【0007】
本開示の第2の態様にかかるリハビリ業務支援方法では、
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測し、
予測結果を出力するよう制御する。
【0008】
本開示の第3の態様にかかるプログラムは、
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測ステップと、
前記変化予測ステップでの予測結果を出力するよう制御する変化予測出力ステップと
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、患者の現在の実際の能力値を効率的に管理することができるリハビリ業務支援装置、リハビリ業務支援方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態の概要にかかるリハビリ業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施の形態にかかるリハビリ業務支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3A】リハビリにより達成したい課題(上位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
図3B】リハビリにより達成したい課題(下位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
図3C】課題を達成するための練習内容(プログラム)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
図4】生存時間解析に用いられる過去患者情報を例示する表である。
図5】変化後の能力値の予測に用いられる過去患者情報を例示する表である。
図6】携帯端末装置における、変化予測部の予測結果を表わす情報の表示例である。
図7】非携帯端末装置における、各患者の未更新期間を表わす情報の表示例である。
図8】実施の形態にかかるリハビリ業務支援装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図9】実施の形態にかかるリハビリ業務支援装置による能力値の変化予測に関する出力動作の一例を示すフローチャートである。
図10】実施の形態にかかるリハビリ業務支援装置による未更新期間に関する出力動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態の概要>
実施形態の詳細な説明に先立って、実施形態の概要を説明する。
図1は、実施の形態の概要にかかるリハビリ業務支援装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、リハビリ業務支援装置1は、変化予測部2と、変化予測出力部3とを有する。
【0012】
変化予測部2は、リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、この記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する。
【0013】
ここで、能力値は、患者の生活動作について能力値であり、例えば、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)又はIADL(Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)についての能力値である。変化予測部2は、能力の種類毎、すなわち患者の生活動作の種類毎に、予測を行なってもよい。例えば、変化予測部2は、食事動作についての能力値に変化が生じているか否か、トイレ動作についての能力値に変化が生じているか否か、などをそれぞれ予測してもよい。
【0014】
変化予測出力部3は、変化予測部2による予測結果を出力するよう制御する。変化予測出力部3は、例えば他の装置(例えば端末装置)に予測結果を出力する。これにより、他の装置のディスプレイに、予測結果が表示される。なお、変化予測出力部3は、リハビリ業務支援装置1が備えるディスプレイに表示するよう制御を行なってもよい。
【0015】
セラピストは、患者の現在の実際の能力値が記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているという予測結果が得られた場合に、当該患者の能力値の評価を行い、記憶装置のデータを更新すればよい。すなわち、リハビリ業務支援装置1によれば、セラピストは、リハビリ業務支援装置1からの出力を確認することにより、患者の能力値の再評価を現時点で行なう必要があるか否かを判断することができる。このように、セラピストは、能力値の評価の適切な実施タイミングを知ることができるため、実際の能力値と記録上の能力値とのずれを防ぐために、常時(例えば、毎日)、能力値を評価する必要がない。よって、リハビリ業務支援装置1によれば、患者の現在の実際の能力値を効率的に管理することができる。
【0016】
<実施の形態の詳細>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図2は、実施の形態にかかるリハビリ業務支援システム10の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
リハビリ業務支援システム10は、リハビリ業務支援装置100、携帯端末装置500A、及び非携帯端末装置500Bを含む。以下の説明では、携帯端末装置500Aと非携帯端末装置500Bとを区別せずに言及する場合、端末装置500と称すこととする。リハビリ業務支援装置100と端末装置500とはネットワーク400を介して有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0018】
リハビリ業務支援装置100は、例えばサーバとして構成されている。また、携帯端末装置500Aは、タブレット端末、又はスマートフォンなどの携帯可能な任意の端末装置である。また、非携帯端末装置500Bは、例えばパーソナルコンピュータなどの据え置き型の端末装置である。端末装置500は、入力装置及び出力装置を備えており、リハビリ業務支援装置100に送信する情報の入力、リハビリ業務支援装置100から受信した情報の出力(表示)などが可能になっている。
【0019】
なお、図2に示した例では、リハビリ業務支援システム10は、携帯端末装置500A及び非携帯端末装置500Bの両方を含むが、いずれか一方のみを含んで構成されてもよい。また、携帯端末装置500A及び非携帯端末装置500Bの台数は、図2に図示した台数に限られない。
【0020】
リハビリ業務支援装置100は、患者に対してリハビリを施術するセラピストの業務を支援するための装置である。セラピストは、例えば、リハビリテーション病院などの所定の施設に勤務しており、携帯端末装置500Aを携帯する。また、非携帯端末装置500Bは、例えば当該所定の施設内に設置されており、非携帯端末装置500Bについてもセラピストは利用することができる。
【0021】
図2に示すように、リハビリ業務支援装置100は、患者情報記憶部101と、患者情報取得部102と、変化予測部103と、能力値予測部104と、変化予測出力部105と、通知出力部106と、経過時間出力部107とを有する。
【0022】
患者情報記憶部101は、上述した記憶装置に相当し、患者情報を記憶する。患者情報は、対象患者についての患者情報(対象患者情報)と、過去患者についての患者情報(過去患者情報)とを含む。ここで、対象患者とは、リハビリ開始前又はリハビリ実施期間中の患者である。過去患者とは、過去にリハビリを実施した患者である。
【0023】
患者情報は、患者についての情報である。具体的には、例えば、患者情報は、患者の属性、患者の病状、能力値情報、実施したリハビリ内容及び実施回数、担当セラピスト情報などのデータ項目を含む。ただし、これらは例であり、患者情報はこれらに限られない。なお、対象患者情報については、これらのデータ項目のうち、一部のデータ項目については、データ内容が未定であるため、NULL値(ヌル値)となっていてもよい。例えば、実施したリハビリ内容については、リハビリが実施された後に確定するデータ項目であるため、リハビリ実施前においては、この項目はNULL値となっている。患者情報の各項目のデータは、例えば、数値コード化されている。
【0024】
本実施の形態では、リハビリ業務支援装置100が、患者情報記憶部101を有する構成となっているが、患者情報記憶部101は、外部の装置により実現されてもよい。この場合、リハビリ業務支援装置100は、この外部の装置から患者情報を取得すればよい。
【0025】
患者の属性は、具体的には、例えば、患者の性別、年齢などの任意の属性情報を含む。能力値は、上述の通り、患者の生活動作について能力値であり、例えば、ADL又はIADLについての能力値である。
【0026】
本実施の形態では、能力値は、具体的には、FIM(Function Independence Measure:機能的自立度評価表)における評価項目毎の評価点である。この評価項目は能力の種類に相当している。例えば、FIMでは、18種類の項目についての評価が行なわれる。この場合、患者情報は、18種類の能力についての能力値のデータ(すなわち、FIMの評価点)を含むこととなる。FIMの評価点は、所定の生活動作について、どの程度の介助が必要であるかをユーザ(セラピスト)が観察することにより決定される。このため、患者情報記憶部101に記憶された患者情報の能力値の更新のためには、患者の観察が必要となる。なお、本実施の形態では、一例として、能力値としてFIMを用いるが、他の能力値が用いられてもよい。また、本実施の形態では、能力値は、複数の種類の能力毎の値(FIMの項目毎の値)であるが、1つの種類の能力についての能力値であってもよい。
【0027】
能力値情報は、様々な時点における患者の能力値(例えば、入院時、入院期間中、及び退院時の能力値)、リハビリにおける患者の能力値の目標値、ある時点の能力値と当該目標値との差分(ギャップ)などを含む。また、特に、本実施の形態では、能力値情報は、能力値の変化についてのデータを有する。能力値の変化についてのデータは、具体的には、能力の種類毎(FIMの項目毎)に、変化前の能力値、変化後の能力値、及び変化が発生するまでに要した日数の情報である。なお、変化が発生するまでにかかった日数として、例えば、患者情報記憶部101に記憶されている当該能力値が更新されるまでにかかった日数を用いることができる。
【0028】
リハビリ内容は、例えば、リハビリにより達成したい課題及び課題を達成するための練習内容(プログラム)を含む。なお、課題として、上位課題と下位課題とが設定されていてもよい。
【0029】
患者情報取得部102は、上述した患者情報を取得し、患者情報記憶部101に記憶する。本実施の形態では、患者情報取得部102は、端末装置500にGUI(Graphical User Interface)を提供し、端末装置500に入力された患者情報を取得する。例えば、ユーザ(セラピスト)は、患者の能力値を新たに評価した場合、端末装置500を用いて、評価値をリハビリ業務支援装置100に登録する。
【0030】
また、特に、患者情報取得部102は、ユーザ(セラピスト)から、リハビリ内容についての選択肢に対する選択を受け付けることにより、患者に実施したリハビリ内容を特定する。ここで、一般的に行なわれているリハビリ内容の記録について考える。一般的には、リハビリ内容は、自由な記述により文字で記録される。この場合、同じリハビリ内容であっても、その記述が違うために、同じリハビリ内容として情報を管理することが難しい。すなわち、データの解析が難しい。これに対し、本実施の形態では、上述の通り、予め用意された選択肢に対する選択を受け付けることによりリハビリ内容を特定するため、データ処理において扱いやすい形式でデータが取得できる。
【0031】
図3Aから図3Cは、患者情報取得部102がリハビリ内容を取得する際に、携帯端末装置500A(スマートフォン)のディスプレイに表示される画面の一例を示す模式図である。具体的には、図3Aは、リハビリにより達成したい課題(上位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。図3Bは、リハビリにより達成したい課題(下位課題)を選択するための画面の一例を示す模式図である。図3Cは、課題を達成するための練習内容(プログラム)を選択するための画面の一例を示す模式図である。
【0032】
セラピストは、選択肢50のうち、患者に対して実施したリハビリ内容を表わす選択肢を選択する。なお、練習内容(プログラム)の特定において、さらに詳細に選択が可能であってもよい。例えば、患者の姿勢、リハビリ対象の部位、及び運動内容などの項目についてそれぞれ選択することにより練習内容(プログラム)が特定されてもよい。また、リハビリ内容に限らず他の情報についても、選択肢に対する選択を受け付けることにより情報が特定されてもよい。患者情報取得部102は、非携帯端末装置500Bから患者情報を取得することも可能であり、同様の画面が非携帯端末装置500Bに表示されてもよい。このように、本実施の形態では、患者情報は、上述のようにして特定された情報を含む。
【0033】
変化予測部103は、図1の変化予測部2に相当する。変化予測部103は、リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを予測する。
【0034】
本実施の形態では、変化予測部103は、患者情報記憶部101に記憶されている患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間と、当該患者の特徴とに基づいて、予測を行なう。なお、最新の能力値の評価時点からの経過時間としては、例えば、患者情報記憶部101に記憶されている当該能力値の更新時点からの経過時間を用いることができる。ただし、最新の能力値の評価時点からの経過時間として、他の時間が用いられてもよい。例えば、患者情報が、評価が行なわれた日付を含む場合には、この日付からの経過時間を用いてもよい。
【0035】
以下、本実施の形態における変化予測部103における予測処理について詳細を説明する。
本実施の形態では、変化予測部103は、生存時間解析を行なうことにより、対象患者についての現在の実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている最新の能力値から変化しているか否かを予測する。具体的には、対象患者についての能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている最新の能力値から変化することを生存時間解析におけるイベントとして定義する。そして、変化予測部103は、特徴量Xで表わされる特徴を有する対象患者uについて、時刻tにおいて、上述のイベントが発生しない確率P(t,X)を算出する。この確率P(t,X)は、生存時間解析における生存確率に相当する。つまり、変化予測部103は、ある特徴を有する患者の特定の時刻における実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していない確率を生存確率とする生存時間解析を行なうことにより予測する。換言すると、変化予測部103は、実際の能力値と記憶されている最新の能力値とが同じである確率を生存確率とする生存時間解析を行なうことにより予測する。ここで、特定の時刻とは、上述の時刻tのことであり、具体的には、患者情報記憶部101に記憶されている患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間を表わす時刻である。なお、生存時間解析には、例えば、Kaplan-Meier法を使ってもよい。
【0036】
生存時間解析は、患者情報記憶部101に記憶された過去患者情報の統計データを用いて行なわれる。図4は、生存時間解析に用いられる過去患者情報を例示する表である。なお、図4では、過去患者情報の全ての項目のうち、本実施の形態において生存確率の算出に用いられる項目を抜粋して例示している。図4は、例えば、FIMの或る項目(例えば、トイレ動作)の能力値の変化についてのデータを示している。なお、他のFIMの項目についても、同様の過去患者情報が患者情報記憶部101には記憶されている。
【0037】
図4において、過去患者情報は、FIMの或る項目についての能力値が変化する直前の患者の状態を表わす特徴量と変化までの日数とを含んでいる。より詳細には、図4に示した例では、FIMの或る項目についての能力値が変化する直前の患者の状態を表わす特徴量として、性別、年齢、病状、変化前の各FIM項目の能力値、及び変化が発生するまでに実施されたリハビリの回数が示されている。なお、変化前の各FIM項目の能力値は、FIMの或る項目についての能力値の更新が行なわれる直前の各FIM項目の能力値(すなわち、更新の際に患者情報記憶部101に記憶されている患者の最新の各項目の能力値)である。つまり、これは、例えばFIMの或る項目がトイレ動作であるとすると、トイレ動作の能力値が更新される際に患者情報記憶部101に記憶されている患者の各項目の最新の能力値を示す。また、変化が発生するまでに実施されたリハビリの回数は、リハビリ内容毎にカウントされた回数である。つまり、これは、例えばFIMの或る項目がトイレ動作であるとすると、ある患者のトイレ動作の能力値が更新されるまでに、当該患者に対してどのリハビリ内容がどの程度行なわれたかを示している。図4では、N種類のリハビリ内容について、どのリハビリ内容が何回実施されたかが示されている。
【0038】
なお、FIMの或る項目についての能力値の変化は、同一の患者に対して、リハビリ期間中に複数回発生する場合がある。このため、図4に示されるデータ群は、同一の患者についてのデータを複数含みうる。
【0039】
変化予測部103は、予測対象のFIM項目の能力値の変化についての図4のようなデータのうち、予測対象の患者の特徴量に類似する特徴量を含むデータを用いて生存時間解析を行なって、当該患者の当該FIM項目についての生存確率を算出する。
【0040】
変化予測部103は、算出された生存確率が所定の閾値(例えば0.5)未満である場合、当該患者の当該FIM項目について、実際の値が患者情報記憶部101に記憶されている値とずれていると予測する。すなわち、実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していると予測する。これに対し、変化予測部103は、算出された生存確率が所定の閾値(例えば0.5)以上である場合、当該FIM項目について、実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していないと予測する。
【0041】
本実施の形態では、このように、変化予測部103は、能力の種類毎に予測を行なう。このため、どの患者について能力値の再評価が必要であるかだけではなく、どの能力について能力値の再評価が必要であるかをユーザは知ることができる。ただし、変化予測部103は、全ての種類の能力に対して一括した予測を行なってもよい。この場合、全てのFIM項目の能力値の変化についてのデータのうち、予測対象の患者の特徴量に類似する特徴量を含むデータを用いて生存時間解析を行なえばよい。
【0042】
また、本実施の形態では、上述のように、変化予測部103は、予測対象の患者の特徴に応じた生存確率を算出して予測する。特に、この特徴は、患者が実施したリハビリ内容を含む。これにより、過去患者と予測対象の患者とのリハビリの履歴の類似性が考慮されるため、このような特徴を用いない場合に比べて、より正確な予測が可能となる。また、この特徴は、患者情報記憶部101に記憶されている患者の最新の能力値を含む。これにより、過去患者と予測対象の患者との能力値の類似性が考慮されるため、このような特徴を用いない場合に比べて、より正確な予測が可能となる。
【0043】
なお、変化予測部103は、患者の特徴を用いずに予測を行なってもよいし、図4に示した特徴量の一部のみを用いて予測を行なってもよい。
【0044】
変化予測部103は、例えば定期的に、全ての対象患者の全ての種類の能力について、上述した予測を行なう。ただし、変化予測部103は、一部の対象患者について予測を行なってもよいし、一部の種類の能力について予測を行なってもよい。変化予測部103は、予測結果を患者情報記憶部101に記憶する。
【0045】
能力値予測部104は、変化後の能力値を予測する。本実施の形態では、能力値予測部104は、実際の能力値が患者情報記憶部101に記憶されている最新の能力値から変化していると変化予測部103により予測された患者について、変化後の能力値を予測する。
【0046】
能力値予測部104は、複数の過去患者情報を用いた予測モデルに対し、リハビリ期間中の患者についての情報を入力することにより、変化後の能力値を予測する。具体的には、能力値予測部104は、予測対象の能力についての過去患者の変化前後の能力値を含むデータを用いた予測モデルにより、対象患者の変化後の能力値を予測する。
【0047】
以下、本実施の形態における能力値予測部104の変化後の能力値の予測について詳細を説明する。
図5は、変化後の能力値の予測に用いられる過去患者情報を例示する表である。なお、図5では、過去患者情報の全ての項目のうち、本実施の形態において変化後の能力値の予測に用いられる項目を抜粋して例示している。
【0048】
本実施の形態では、能力値予測部104は、一例として次のような予測を行なう。すなわち、能力値予測部104は、変化前の患者の状態を表わす患者情報を説明変数とし、予測対象の能力の変化後の能力値を目的変数とする線形回帰モデルを用いて予測を行なう。なお、線形回帰モデルのパラメータは、過去患者情報に対し、例えば最小二乗法などの公知の手法を適用することにより決定できる。変化前の患者の状態を表わす患者情報は、少なくとも予測対象の能力についての変化前の能力値を含み、さらに、予想対象以外の能力の変化前の能力値、性別、年齢、症状などの患者の状態を含んでもよい。能力値予測部104は、パラメータの値が学習済みの線形回帰モデルに、対象患者情報のうち説明変数として用いられる情報(変化前の患者の状態を表わす患者情報)を入力し、変化後の能力値の予測結果を得る。
【0049】
なお、本実施の形態では、一例として、能力値予測部104は、予測モデルとして線形回帰モデルを用いた予測を行なうが、予測モデルは、これに限らず、回帰問題を解くための、任意の機械学習モデルであってもよい。例えば、予測モデルとして、サポートベクター回帰(Support vector regression)が用いられてもよい。
能力値予測部104は、算出した予測値を患者情報記憶部101に記憶する。
【0050】
このように、本実施の形態では、能力値予測部104が変化後の能力値の予測値を算出するため、能力値の変化の発生を知らせる情報に加え、変化後の値についてもユーザに提示することができる。
【0051】
変化予測出力部105は、図1の変化予測出力部3に相当し、変化予測部103による予測結果を端末装置500に出力するよう制御する。本実施の形態では、変化予測出力部105は、予測結果として、いずれの能力について、能力値が変化しているかを示す情報を出力する。つまり、変化予測出力部105は、どの患者のどの能力について、現在の実際の能力値が患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているかを示す情報を出力する。また、変化予測出力部105は、能力値予測部104により予測された変化後の能力値を端末装置500に出力するよう制御する。
【0052】
変化予測出力部105は、例えば、端末装置500上で動作するアプリケーションから情報の要求があると、患者情報記憶部101を参照し、変化予測部103及び能力値予測部104による予測結果を端末装置500に送信する。なお、変化予測出力部105は、変化予測部103による予測結果だけを端末装置500に送信してもよい。
【0053】
具体的には、例えば、セラピストなどのユーザが端末装置500上で動作するアプリケーションに対し、情報の表示を指示する入力を与えることにより、端末装置500からリハビリ業務支援装置100へ、情報の要求が送信される。これにより、端末装置500上で動作するアプリケーションは、リハビリ業務支援装置100からの情報を、端末装置500のディスプレイに表示する。なお、変化予測部103及び能力値予測部104の予測結果の出力(表示)は、端末装置500からの要求によらずに行なわれてもよい。
【0054】
図6は、携帯端末装置500Aにおける、変化予測部103の予測結果を表わす情報の表示例である。図6に示した例では、現在の実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していると予測された能力に対し、所定の印(図6に示した例では矢印のマーク)が付与されている。なお、図6に示した例では、能力の種類毎に、患者情報記憶部101に記憶されている最新の能力値、及び、目標値と最新の能力値との差分とが数値で示されている。より詳細には、図6において、差分は、括弧書きで示されている。このように、例えば、各能力の一覧画面において、能力値の変化が発生していると予測される能力を特定する表示が行なわれる。
【0055】
なお、図6に示すように、能力値についての情報とともに、能力値以外の患者情報が表示されてもよいし、ユーザに対する注意書きなどが表示されてもよい。また、さらに、能力値予測部104による予測値が表示されてもよい。なお、携帯端末装置500Aにおける表示例として図6を示したが、非携帯端末装置500Bにおいて、図6のような表示がされてもよい。
【0056】
また、変化予測部103及び能力値予測部104による予測結果は、電子カルテとして表示されてもよいし、電子掲示板に表示されてもよい。
【0057】
通知出力部106は、リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していると予測された場合、そのことを知らせる通知メッセージを出力するよう制御する。これにより、セラピストに対し、そのような患者の存在を意識付けることができる。つまり、セラピストに対して、能力値の再評価、すなわち患者情報記憶部101に記憶されている能力値の更新を促すことができる。
【0058】
具体的には、例えば、通知出力部106は、端末装置500に通知メッセージを送信する。端末装置500では、受信した通知メッセージがディスプレイに表示される。なお、端末装置500において、通知メッセージが音声により出力されてもよい。
【0059】
また、通知出力部106は、予め定められた通知タイミングで、通知メッセージを出力してもよい。例えば、通知出力部106は、能力値が変化していると予測された患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで、通知メッセージを出力するよう制御してもよい。具体的には、例えば、当該対象患者のリハビリの実施される日の予め定められた時刻に通知が行なわれてもよい。また、この予め定められた時刻は、例えば、朝や夕方の決まった時間であってもよいし、当該患者のリハビリ開始直前の時刻であってもよいし、当該患者のリハビリ終了直後の時刻であってもよい。このような場合、例えば、通知出力部106は、各患者のリハビリのスケジュールが管理されたデータベースを参照することにより各患者のリハビリの実施タイミングを確認し、通知メッセージの通知タイミングを決定する。このように、対象患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで通知が行なわれることで、所望の適切なタイミングで通知を行なうことができる。
【0060】
また、通知出力部106は、通知メッセージを出力後、予め定められた時間内に予め定められた操作が行なわれない場合、再度、通知メッセージを出力するよう制御してもよい。例えば、通知出力部106は、通知先の端末装置500において、対象患者の能力値を確認するための操作(具体的には、例えば上述したアプリケーションを起動する操作など)が行なわれない場合、再度、通知メッセージを出力する。このようにすることで、セラピストに対して、能力値の再評価、すなわち患者情報記憶部101に記憶されている能力値の更新をより確実に促すことができる。
【0061】
また、端末装置500がリハビリ業務支援装置100から受信した通知は、例えば非携帯端末装置500Bにログインしたタイミング、又は携帯端末装置500A上で動作するアプリケーションが起動したタイミングなどの所定のタイミングで表示が行なわれてもよい。また、全ての対象患者のうち、セラピストの担当する対象患者のみについて通知及び表示が行なわれてもよい。
【0062】
経過時間出力部107は、患者情報記憶部101に記憶されている能力値の最終更新時点からの経過時間を患者毎に表わす情報を端末装置500に出力するよう制御する。ここで、最終更新時点とは、患者のいずれかの能力についての能力値の更新が行なわれた最後の時点をいう。例えば、経過時間出力部107は、定期的に、最終更新時点からの経過時間を算出する。具体的には、例えば、経過時間出力部107は、患者情報記憶部101に記憶されている各患者の能力値の最終更新日と現在の日付とから、最終更新日からの経過日数を算出する。すなわち、経過時間出力部107は、患者情報記憶部101の能力値が更新されていない期間(未更新期間)を算出する。そして、経過時間出力部107は、算出した期間(未更新期間)を示す情報を端末装置500に出力するよう制御する。なお、経過時間出力部107は、未更新期間を他の情報と関連づけて、出力してもよい。例えば、患者を担当するセラピストについての情報や最終更新日などを関連づけて出力してもよい。
【0063】
経過時間出力部107は、例えば、端末装置500上で動作するアプリケーションから情報の要求があると、算出した期間を示す情報を端末装置500に出力する。これにより、端末装置500上で動作するアプリケーションは、各患者の未更新期間の情報を、端末装置500のディスプレイに表示する。なお、未更新期間の出力(表示)は、端末装置500からの要求によらずに行なわれてもよい。
【0064】
未更新期間が長期に及んでいる場合、患者の現在の実際の能力値が、患者情報記憶部101に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化している可能性がある。したがって、未更新期間を出力することにより、そのような変化が発生している可能性のある患者を見つけることができる。このため、当該患者の能力値の再評価を行なうきっかけを得ることができる。これによれば、変化が発生している可能性のある患者に対してのみ再評価を行なえばよいため、患者の現在の実際の能力値を効率的に管理することができる。
なお、本実施の形態では、上述のように変化予測出力部105による出力により、再評価を行なうきっかけを得ることもできる。したがって、本実施の形態では、能力値の再評価を促す2つの仕組みが提供されているとも言える。したがって、変化予測部103による予測の出力、及び、未更新期間の出力のいずれか一方を備えたリハビリ業務支援装置を構成することも可能である。
【0065】
なお、セラピストは能力値の評価を行なうと、新たな評価値をリハビリ業務支援装置100に登録する。すなわち、この場合、患者情報取得部102によって、新たな評価値が取得され、患者情報記憶部101の患者情報が更新されることとなる。
【0066】
図7は、非携帯端末装置500Bにおける、各患者の未更新期間を表わす情報の表示例である。図7に示した例では、患者情報記憶部101の能力値の未更新日数が、四角形の印の数によって、視覚的に容易に把握できる表示がされている。なお、未更新日数の多さによって印の色を変えるなどして、より視覚的に容易に把握できるようにしてもよい。
【0067】
また、図7に示した例では、各患者を担当するセラピストについても表示されている。このため、能力値の再評価が長期にわたって行なわれていない患者とその担当セラピストを容易に確認することができる。例えば管理者は、そのような患者を担当するセラピストに対し、再評価を指示することができる。なお、図7に例示した表示が、携帯端末装置500Aにおいて行なわれてもよい。また、図6に示したように、未更新日数を示す注意書きの表示が行なわれてもよい。
【0068】
図8は、リハビリ業務支援装置100のハードウェア構成の一例を示す模式図である。図8に示すように、リハビリ業務支援装置100は、ネットワークインタフェース150、メモリ151、及びプロセッサ152を含む。
【0069】
ネットワークインタフェース150は、端末装置500などの他の任意の装置と通信するために使用される。
【0070】
メモリ151は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ151は、プロセッサ152により実行される、1以上の命令を含むソフトウェア(コンピュータプログラム)、及びリハビリ業務支援装置100の各種処理に用いるデータなどを格納するために使用される。図2に示した患者情報記憶部101は、例えばメモリ151により実現されるが、他の記憶装置により実現されてもよい。
【0071】
プロセッサ152は、メモリ151からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、図2に示した各構成要素の処理を行う。具体的には、プロセッサ152は、患者情報取得部102、変化予測部103、能力値予測部104、変化予測出力部105、通知出力部106、及び、経過時間出力部107の処理を行う。
【0072】
プロセッサ152は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ152は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0073】
このように、リハビリ業務支援装置100は、コンピュータとしての機能を備えている。なお、端末装置500も同様に、図8に示すようなハードウェア構成を有している。すなわち、端末装置500の処理は、例えばプロセッサによるプログラムの実行により実現される。
【0074】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0075】
次に、リハビリ業務支援装置100の出力動作の流れについて説明する。図9は、リハビリ業務支援装置100による能力値の変化予測に関する出力動作の一例を示すフローチャートである。以下、図9に沿って、能力値の変化予測に関する出力動作の流れについて説明する。
【0076】
ステップS100において、変化予測部103が、各患者の各能力値について、生存確率を算出する。すなわち、変化予測部103は、患者毎及び能力の種類毎に、能力値が変化しているか否かを予測する。
【0077】
次に、ステップS101において、変化予測部103は、ステップS100で算出された生存確率が所定の閾値(例えば0.5)未満である能力(FIM項目)があるか否かを判定する。生存確率が所定の閾値未満である能力が存在しない場合、処理は終了する。これに対し、生存確率が所定の閾値未満である能力が存在する場合、処理はステップS102へ移行する。
【0078】
ステップS102において、能力値予測部104が、変化後の能力値を予測する。
【0079】
次に、ステップS103において、通知出力部106は、予め定められた通知タイミングになったか否かを判定する。例えば、通知出力部106は、通知対象の患者に対するリハビリの開始直前の所定の時刻になったか否かを判定する。予め定められた通知タイミングとなると、処理はステップS104へ移行する。
【0080】
ステップS104において、通知出力部106は、端末装置500に通知メッセージを送信する。
【0081】
端末装置500におけるユーザの操作がされると、ステップS105として、変化予測出力部105は、変化予測部103及び能力値予測部104による予測結果を端末装置500に送信する。すなわち、ユーザが、端末装置500上で動作するアプリケーションに対し、情報の表示を指示する入力を与えると、変化予測出力部105は、予測結果を端末装置500に送信する。これより、端末装置500において予測結果の表示が行なわれる。
【0082】
なお、図に示したフローチャートでは、ステップS103及びステップS104の処理の後に、ステップS105が実施される動作が示されているが、ステップS105の処理はステップS101及びステップS102の後、任意のタイミングで実施可能である。
【0083】
図10は、リハビリ業務支援装置100による未更新期間に関する出力動作の一例を示すフローチャートである。以下、図10に沿って、未更新期間に関する出力動作の流れについて説明する。
【0084】
ステップS200において、経過時間出力部107は、患者情報記憶部101に記憶されている各患者の能力値の最終更新日と現在の日付とから、最終更新日からの経過日数を算出する。
【0085】
そして、端末装置500におけるユーザの操作がされると、ステップS201として、経過時間出力部107は、ステップS200で算出した経過日数を示す情報を端末装置500に送信する。これより、端末装置500において各患者の能力値の未更新期間の表示が行なわれる。
【0086】
以上、実施の形態にかかるリハビリ業務支援システム10について説明した。本システムによれば、ある患者のある身体能力について、能力値が変化しているという予測結果が得られた場合に、当該患者の当該身体能力について能力値の評価を行えばよい。すなわち、リハビリ業務支援装置100によれば、セラピストは、どの患者のどの身体能力について、いつ能力値の評価を行なえばよいかを知ることができる。このため、能力値の評価する業務の業務量を抑制することができる。このため、リハビリ業務支援装置100によれば、患者の現在の実際の能力値を効率的に管理することができる。また、このようなシステムによれば、実際の能力値を常に把握することが可能になるため、リハビリの成果が可視化され、セラピスト及び患者のモチベーションのアップに寄与する。また、実際の能力値を常に把握することが可能になるため、実際の能力値に即した適切なリハビリを提供することができ、患者の効率的な回復に寄与する。
【0087】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0088】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0089】
(付記1)
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測部と、
前記変化予測部による予測結果を出力するよう制御する変化予測出力部と
を有するリハビリ業務支援装置。
(付記2)
前記変化予測部は、能力の種類毎に予測を行ない、
前記変化予測出力部は、予測結果として、いずれの能力について、前記患者の現在の実際の能力値が前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているかを示す情報を出力する
付記1に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記3)
前記変化予測部は、前記記憶装置に記憶されている前記患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間と、当該患者の特徴とに基づいて、予測する
付記1又は2に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記4)
前記特徴は、前記患者が実施したリハビリ内容を含む
付記3に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記5)
前記特徴は、前記記憶装置に記憶されている前記患者の最新の能力値を含む
付記3又は4に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記6)
前記変化予測部は、前記特徴を有する前記患者の特定の時刻における実際の能力値が、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していない確率を生存確率とする生存時間解析を行なうことにより予測し、
前記特定の時刻は、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間を表わす時刻である
付記3乃至5のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記7)
過去にリハビリを実施した患者である複数の過去患者についてのそれぞれの情報である複数の過去患者情報を用いた予測モデルに対し、リハビリ期間中の前記患者についての情報である対象患者情報を入力することにより、変化後の能力値を予測する能力値予測部をさらに有し、
前記過去患者情報は、少なくとも、前記過去患者の変化前後の能力値を含む情報である
付記1乃至6のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記8)
前記記憶装置に記憶されている能力値の最終更新時点からの経過時間を患者毎に表わす情報を出力するよう制御する経過時間出力部をさらに有する
付記1乃至7のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記9)
リハビリ期間中の前記患者の現在の実際の能力値が、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化していると予測された場合、通知メッセージを出力するよう制御する通知出力部をさらに有する
付記1乃至8のいずれか1項に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記10)
前記通知出力部は、能力値が変化していると予測された前記患者のリハビリの実施タイミングに応じたタイミングで、前記通知メッセージを出力するよう制御する
付記9に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記11)
前記通知出力部は、前記通知メッセージを出力後、予め定められた時間内に予め定められた操作が行なわれない場合、再度、前記通知メッセージを出力するよう制御する
付記9又は10に記載のリハビリ業務支援装置。
(付記12)
リハビリ業務支援装置と、端末装置とを備え、
前記リハビリ業務支援装置は、
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測部と、
前記変化予測部による予測結果を前記端末装置に出力するよう制御する変化予測出力部と
を有するリハビリ業務支援システム。
(付記13)
前記変化予測部は、能力の種類毎に予測を行ない、
前記変化予測出力部は、予測結果として、いずれの能力について、前記患者の現在の実際の能力値が前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているかを示す情報を前記端末装置に出力する
付記12に記載のリハビリ業務支援システム。
(付記14)
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測し、
予測結果を出力するよう制御する
リハビリ業務支援方法。
(付記15)
リハビリ期間中の患者の現在の実際の能力値が、記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値から変化しているか否かを、前記記憶装置に記憶されている当該患者の最新の能力値の評価時点からの経過時間に基づいて予測する変化予測ステップと、
前記変化予測ステップでの予測結果を出力するよう制御する変化予測出力ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0090】
1 リハビリ業務支援装置
2 変化予測部
3 変化予測出力部
10 リハビリ業務支援システム
50 選択肢
100 リハビリ業務支援装置
101 患者情報記憶部
102 患者情報取得部
103 変化予測部
104 能力値予測部
105 変化予測出力部
106 通知出力部
107 経過時間出力部
150 ネットワークインタフェース
151 メモリ
152 プロセッサ
400 ネットワーク
500 端末装置
500A 携帯端末装置
500B 非携帯端末装置
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10