【解決手段】本発明の一態様は、ネットワークを介してユーザ端末およびサーバが接続された情報提供システムであって、サーバは、ユーザ端末へ提供する提供対象情報を、医薬品の効き目に関する主観的な評価を数値化した基準値と対応付けして記憶する情報記憶部を有し、ユーザ端末は、ユーザの所望する医薬品の効き目に関する主観的な評価を数値化した検索条件の入力を受け付ける受付部を有する。このシステムにおいて、サーバは、ユーザ端末の受付部で受け付け、ネットワークを介して送信された検索条件を受けて、検索条件と合致または近似する基準値と対応付けされた提供対象情報を情報記憶部から検索してユーザ端末へ送信する。サーバには医薬品に関する主観基準値と主観評価値とのギャップが記憶される。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
【0024】
(情報提供システムの構成)
図1は、本実施形態に係る情報提供システムの概略構成図である。
情報提供システム1は、ネットワークNを介してユーザ端末100およびサーバ200が接続された構成を備える。また、ネットワークNには情報の提供元である例えば店舗の端末300も接続されている。ユーザ端末100、サーバ200および端末300はそれぞれ複数台あってもよい。
【0025】
図2は、ユーザ端末の一例を示す構成図である。
ユーザ端末100には、PC(Personal Computer)や携帯端末(例えば、スマートホンやタブレット端末)が用いられる。ユーザ端末100は、受信部101、送信部102、記憶部103、入力部104、表示部105、受付部106および制御部107を少なくとも備える。
【0026】
受信部101および送信部102は有線または無線によってネットワークNと通信を行う。受信部101は、サーバ200からネットワークNを介して送信される情報を受信する。送信部102は、ユーザUが入力部104を使用して入力した検索キーやリクエストなどをネットワークNを介してサーバ200へ送信する。なお、受信部101および送信部102は、複数のユーザ端末100の間で直接通信する場合にも用いられる。記憶部103は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive)等)である。
【0027】
入力部104は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、仮想キーボードなどの仮想入力装置である。表示部105は、ディスプレイ(モニタ)やプロジェクタであり、ユーザUが入力部104で入力したデータを表示したり、サーバ200から送信された情報を表示したりする。なお、入力部104および表示部105はデバイスとして一体であってもよい(例えば、ウェアラブル端末)。受付部106は、ユーザUの所望する情報を受け付ける部分である。受付部106の詳細については後述する。制御部107は、ユーザ端末100の各部を制御する。
【0028】
図3は、サーバの一例を示す構成図である。
サーバ200は、受信部201、送信部202、情報記憶部203、検索部204、登録部205、演算部206および制御部207を少なくとも備える。
【0029】
受信部201は、ユーザ端末100から送信される検索キーやリクエスト等をネットワークNを介して受信する。また、受信部201は、端末300から送信された情報を受信する。送信部202は、ユーザ端末100や端末300に対してネットワークNを介して情報を送信(提供)する。
【0030】
情報記憶部203は、ユーザ端末100へ提供する提供対象情報を記憶する。提供対象情報は、予め端末300からサーバ200へ送信されている。情報記憶部203は、提供対象情報のほか、ユーザUに関する登録情報や店舗に関する登録情報などを記憶する。
【0031】
検索部204は、ユーザ端末100から送信される検索キーを用いて情報の検索処理を行う。例えば、ユーザUが指定した検索キーと、情報記憶部203に記憶されている検索キーとの合致度に基づき、検索キーに対応した情報を読み出す。読み出した情報は送信部202から検索リクエストを出したユーザ端末100へネットワークNを介して送信される。
【0032】
登録部205は、ユーザ端末100から送信されたユーザUに関する情報や、端末300から送信された店舗に関する情報などの登録処理を行う。登録された情報は情報記憶部203に記憶される。演算部206は、各種の統計処理を行う。制御部207は、サーバ200の各部を制御する。
【0033】
サーバ200の各構成は、必ずしも一箇所に設けられている必要はなく、ネットワークNを介して分散して配置されていてもよい。サーバ200で実行されるプログラムは情報記憶部203に記憶されていてもよいし、ネットワークNを介してサーバ200に配信されてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体RMに格納されていてもよい。
【0034】
(登録情報)
図4〜
図6は、ユーザに関する登録情報について説明する図である。
図4および
図5は、ユーザの登録情報の例を示す図であり、
図6(a)はユーザの家族に関する登録情報の例を示す図、
図6(b)はグループに関する登録情報の例を示す図である。
本実施形態に係る情報提供システム1に参加するユーザUは、予めユーザ登録を行っておく。
図4および
図5に示すように、登録情報のテーブルT1には、ユーザID、氏名、メールアドレス、性別、生年月日、家族ID、グループID、住所、電話番号、出身地、言語、身長、体重、宗教、アレルゲン/禁忌食材などが登録されている。
【0035】
また、
図6(a)に示すように、ユーザUの家族の登録情報のテーブルT2−Fには、家族ID、家族IDに対応付けされた家族情報(ユーザID、続柄、同居区分などが登録される。また、
図6(b)に示すように、ユーザUのグループの登録情報のテーブルT2−Gには、グループID、グループ名、グループIDに対応付けされたユーザ情報として主催ユーザID、その他のユーザIDなどが登録される。ユーザU、家族およびグループに関する登録情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される。なお、テーブルT1、T2−FおよびT2−Gの登録項目は一例であり、また、家族やグループに関する情報の登録はユーザUの任意である。
【0036】
図7は、情報の提供元の登録情報について説明する図である。
本実施形態に係る情報提供システム1に参加する情報の提供元は、予め提供元として登録を行っておく。ここでは、飲食物を提供する店舗が情報の提供元となっている例を示す。
図7に示すように、登録情報のテーブルT3には、店舗ID、店舗名、企業名、住所、店舗のホームページのURL、外食ジャンル、店舗写真、メールアドレスなどが登録される。登録情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される。なお、テーブルT3の登録項目は一例である。
【0037】
図8および
図9は、提供する情報の登録について説明する図である。
本実施形態に係る情報提供システム1に参加する情報の提供元は、予め提供する情報をサーバ200に登録しておく。
図8に示すように、提供する情報のテーブルT4には、メニューID、店舗ID、メニュー名、ジャンル、メニュー写真、提供開始日、提供終了日が登録される。
【0038】
また、
図9に示すように、テーブルT4には、店舗側の主観的な評価(例えば、味覚評価)およびレシピが登録される。主観的な評価については後述する。レシピには、食材IDおよび量が登録される。登録情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される。なお、テーブルT4の登録項目は一例である。
【0039】
図10は、食材の登録情報を説明する図である。
食材情報のテーブルT5には、食材IDごとに食材名、旬フラグ、原産地、加工地、購買元などが登録されている。
図9に示すテーブルT4のレシピの項目には食材IDおよび量が登録されており、
図10に示すテーブルT5の食材IDの各項目と対応付けられている。登録情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される。なお、テーブルT5の登録項目は一例である。
【0040】
食材名と量とが分かると、食品成分表(例えば、日本食品標準成分表)に基づきカロリーが計算される。したがって、テーブルT5の食材IDに対応付けされた食材名とテーブルT4の量とによって、そのレシピのカロリーや食品成分量などが自動的に計算されることになる。すなわち、食品成分表をマスターデータとして、このマスターデータを参照することでカロリーが計算される。
【0041】
また、食材IDに対応付けされた食材名に基づき、アレルギー表示対象品目か否かの判断が行われる。アレルギー物質については、例えば消費者庁によって示されるアレルギー表示対象品目をマスターデータとして、このマスターデータを参照することで食材がアレルギー物質の表示対象品目に該当するか否かを判断することができる。
【0042】
図11は、ユーザによる主観的な評価の登録情報を説明する図である。
図11に示すテーブルT6には、メニューID、ユーザID、日付、ユーザの主観的な評価(例えば、味覚評価)などが登録される。登録情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される。なお、テーブルT6の登録項目は一例である。
【0043】
ここで、主観的な評価は、人の感覚(五感)による受け止めかたを数値化したものである。例えば、味覚として「味が濃い/薄い」、「辛さが辛い/甘い」、「塩味が強い/弱い」、「食べ応えが重い/軽い」など、食べた人が感じる味の評価が数値で表される。評価は、1種類でもよいし、複数種類でもよい。本実施形態では、それぞれの評価を0〜100の数値で表している。評価のうちの2種類の数値をx軸、y軸で表し、(x、y)座標として表すこともできるし、3種類以上の数値を多次元で表すこともできる。
【0044】
店舗側の評価(主観基準値)は、メニューを提供する店舗側の主観的な評価であり(例えば、テーブルT4の味覚評価(1)、(2)、…)、ユーザU側の評価(主観評価値)は、実際にそのメニューを食べたときにユーザUの感想として示された主観的な評価である(例えば、テーブルT6の味覚評価(1)、(2)、…)。
【0045】
本実施形態に係る情報提供システム1は、ユーザ端末100の受付部106でユーザUの所望する主観的な評価を数値化した好み設定値の入力を受け付ける。サーバ200は、ユーザ端末100の受付部106で受け付け、ネットワークNを介して送信された好み設定値を受信部201で受けて、好み設定値と合致または近似する基準値(
図10に示す店舗側の主観基準値)を検索部204で検索し、検索された基準値と対応付けされた提供対象情報(メニュー等)を情報記憶部203から読み出してユーザ端末100へ送信する。これにより、ユーザUは、所望する主観的な評価(好み設定値)と適合するメニュー等の情報を検索できるようになる。
【0046】
(情報提供システムの動作:方法)
次に、本実施形態に係る情報提供システム1の動作(情報提供方法)について説明する。
【0047】
(登録動作)
図12は、登録動作を例示するフローチャートである。
先ず、店舗の端末300を用いた登録動作について説明する。
はじめにログイン処理を行う(ステップS101)。すなわち、店舗の端末300を用いてサーバ200に対してログイン処理を行う。登録していない場合には新規登録を行ってサーバ200にログインする。
【0048】
サーバ200は、店舗の端末300からログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS102)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0049】
次に、提供対象情報の登録を行う(ステップS103)。店舗の端末300からサーバ200に対して
図7〜
図10に示す店舗側の情報の登録を行う。この情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される(ステップS104)。
【0050】
次に、ユーザ端末100を用いた登録動作について説明する。
はじめにログイン処理を行う(ステップS111)。すなわち、ユーザUは、ユーザ端末100を用いてログイン処理を行う。登録していない場合には新規登録を行ってサーバ200にログインする。
【0051】
サーバ200は、ユーザ端末100からログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS112)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0052】
次に、ユーザ端末100によってユーザ情報の登録を行う(ステップS113)。ユーザUは、ユーザ端末100からサーバ200に対して
図4〜
図6に示すユーザUに関する情報の登録を行う。この情報はサーバ200の情報記憶部203に記憶される。
【0053】
図13は、グループ登録の流れを例示する図である。
例えば、複数のユーザU1〜U3によるグループを構成しようとした場合、予め登録済みのユーザが主催となってグループを作成する。例えば、登録済みのユーザであるユーザU1を主催とした場合、ユーザU1はグループIDを取得する。グループIDは、ユーザ情報の登録手順と同様にユーザIDごとに登録される(
図4のテーブルT1参照)。一つのユーザIDに対して複数のグループIDを登録することもできる。
【0054】
このグループに参加するには、
図6(b)に示すテーブルT2−GにユーザIDを登録する。グループIDへのユーザIDの登録は、主催となるユーザU1がログインして行ってよいし、個人として既に登録済みのユーザU2がログインして行ってもよい。個人として登録されていないユーザU3は、主催となるユーザU1がログインして行う。ユーザU3は、グループに登録された後に個人としての登録を行うこともできる。なお、グループ登録の流れは、家族登録についても同様である。
【0055】
(検索動作)
図14は、店舗およびメニューの検索動作を例示するフローチャートである。
先ず、ユーザUは、ユーザ端末100によってログイン処理を行う(ステップS201)。サーバ200は、ユーザ端末100からログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS202)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0056】
次に、ユーザ端末100の受付部106はユーザUによって入力された検索条件を受け取る(ステップS203)。本実施形態では、この検索条件として、ユーザUの所望する主観的な評価を数値化した好み設定値が含まれる。例えば、味覚の好みについて軸に沿って示された値(好み設定値)を入力部104から入力する。好み設定値は、複数軸(例えば、x軸、y軸)で表してもよい。本実施形態では、(x、y)座標として好み設定値を指定している。
【0057】
検索条件の受け付けでは、好み設定値のほか、客観的な検索条件を受け付けてもよい。そして、ユーザ端末100の送信部102は、受付部106で受け取った各種の検索条件を、ネットワークNを介してサーバ200へ送信する(ステップS204)。
【0058】
サーバ200の受信部201は、ネットワークNを介してユーザ端末100から送信された検索条件を受信する(ステップS205)。そして、サーバ200の検索部204によって検索を実行する(ステップS206)。検索部204では、ユーザ端末100から送信された好み設定値と合致または近似する基準値(店舗側の主観基準値)と対応付けされた提供対象情報(例えば、店舗情報、メニュー情報、そのメニューの食材やアレルギー情報など)を情報記憶部203から検索する。
【0059】
そして、サーバ200は検索部204で検索した結果を送信部202からネットワークNを介してユーザ端末100へ送信する(ステップS207)。
【0060】
ユーザ端末100の受信部101は、サーバ200から送信された検索結果を受信し(ステップS208)、表示部105に検索結果を表示する(ステップS209)。これにより、ユーザUは、好み設定値と合致または近似する基準値と対応付けされた店舗やメニューの情報を得ることができる。
【0061】
(画像検索動作)
図15は、画像検索動作を例示するフローチャートである。
先ず、ユーザUは、ユーザ端末100によってログイン処理を行う(ステップS301)。サーバ200は、ユーザ端末100からログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS302)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0062】
次に、ユーザ端末100の受付部106はユーザUによって入力された検索元画像を受け取る(ステップS303)。例えば、店舗のメニューの画像や提供された食事の画像を取り込んで、その画像を検索元画像とする。また、店舗に入る前(店外)においてインターネット等から取得した画像を検索元画像としてもよい。
【0063】
そして、ユーザ端末100の送信部102は、受付部106で受け取った検索元画像を、ネットワークNを介してサーバ200へ送信する(ステップS304)。
【0064】
サーバ200の受信部201は、ネットワークNを介してユーザ端末100から送信された検索元画像を受信する(ステップS305)。そして、サーバ200の検索部204によって検索を実行する(ステップS306)。検索部204では、ユーザ端末100から送信された検索元画像と、予め登録された検索用画像との類似性を判断し、類似していると判断された検索用画像と対応付けされた提供対象情報(例えば、食材情報やアレルギー情報など)を情報記憶部203から検索する。
【0065】
そして、サーバ200は検索部204で検索した結果を送信部202からネットワークNを介してユーザ端末100へ送信する(ステップS307)。
【0066】
ユーザ端末100の受信部101は、サーバ200から送信された検索結果を受信し(ステップS308)、表示部105に検索結果を表示する(ステップS309)。これにより、ユーザUは、検索元画像を検索キーとした画像検索によって、適合した検索用画像と対応する提供対象情報を得ることができる。
【0067】
例えば、ユーザUは店舗で出された食事の画像をカメラで取り込み、サーバ200に送信する。これにより、この食事の画像を検索キーとして画像検索された結果から、その食事に関する食材情報やアレルギー情報などをユーザ端末100で参照することが可能となる。
【0068】
次に、ユーザ端末100は日記を記録するか否かの判断を行う(ステップS310)。ユーザ端末100の受付部106がユーザUから日記を記録する旨の指示を受け付けた場合、サーバ200はユーザUに送信した検索結果に基づく情報を日時と対応付けして情報記憶部203に記憶する処理を行う。
【0069】
例えば、ユーザUが取り込んだ食事の画像と、その画像から検索された食材情報などを日時と対応付けしてサーバ200に記憶する。一例としては、食事の画像と、そのメニューの摂取カロリー、食材の量(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル等の量)を日時と対応付けして記憶しておく。そして、これを累積していくことで、例えば1日の摂取量や摂取カロリーを把握したり、摂取量や摂取カロリーと目標値との差を表示したりすることができる。
【0070】
(評価動作)
図16は、評価動作について例示するフローチャートである。
先ず、ユーザUは、ユーザ端末100によってログイン処理を行う(ステップS401)。サーバ200は、ユーザ端末100からログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS402)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0071】
次に、ユーザ端末100の受付部106はユーザUによって入力された評価値を受け付ける(ステップS403)。本実施形態では、例えば、店舗で提供された食事の主観的な評価をユーザUが入力して、受付部106で受け付ける。
【0072】
そして、ユーザ端末100の送信部102は、受付部106で受け取った評価値を、ネットワークNを介してサーバ200へ送信する(ステップS404)。
【0073】
サーバ200の受信部201は、ネットワークNを介してユーザ端末100から送信された評価値を受信し(ステップS405)、情報記憶部203に蓄積していく(ステップS406)。その後、サーバ200の演算部206は、蓄積されたユーザUの複数の評価値から基準値を修正した修正基準値を演算する(ステップS407)。そして、サーバ200は、修正基準値を新たな基準値として情報記憶部203に登録する(ステップS408)。
【0074】
これにより、予め店舗側の主観的な評価として設定された基準値と、ユーザUによる評価値とのずれに基づき基準値の修正が行われることになる。つまり、店舗側の主観的な評価とユーザUの主観的な評価とのずれが縮まり、新たな基準値に基づく検索によって検索の精度が向上することになる。
【0075】
(摂取傾向グラフ表示動作)
図17は、摂取傾向グラフの表示動作について例示するフローチャートである。
先ず、ユーザUは、ユーザ端末100によってログイン処理を行う(ステップS501)。サーバ200は、ユーザ端末100からログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS502)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0076】
次に、ユーザ端末100の受付部106は、ユーザUから指示された摂取傾向表示の受け付けを行う(ステップS503)。次いで、ユーザ端末100の送信部102は、受付部106で受け取った摂取傾向表示の指示を、ネットワークNを介してサーバ200へ送信する(ステップS504)。
【0077】
サーバ200の受信部201は、ネットワークNを介してユーザ端末100から送信された摂取傾向表示の指示を受信し(ステップS505)、情報記憶部203からユーザUの摂取傾向の情報を読み出す(ステップS506)。摂取傾向の情報は、ユーザUが摂取した物の健康度合いと時系列との関係を示す情報である。
【0078】
そして、サーバ200の送信部202は、情報記憶部203から読み出した摂取傾向の情報を、ネットワークNを介してユーザ端末100へ送信する(ステップS507)。
【0079】
ユーザ端末100の受信部101は、サーバ200から送信された摂取傾向の情報を受信し(ステップS508)、表示部105にグラフ表示する(ステップS509)。このグラフ表示は、例えば、ユーザUの摂取した物の健康度合い(加工食品〜健康食品〜機能食品〜医薬品など)を横軸、過ごした時間を縦軸としたものである。ユーザUは、このような摂取する物の健康度合いと時系列との関係を示す摂取傾向関係をグラフ表示で参照することができ、摂取した物の健康度合いの時系列変化を直観的に把握できるようになる。
【0080】
(SNS動作)
図18は、SNS(Social Networking Service)動作について例示するフローチャートである。
先ず、ユーザU1は、ユーザ端末100Aによってログイン処理を行う(ステップS601)。サーバ200は、ユーザ端末100Aからログインのリクエストを受け取り、ログイン可能か否かを判断する(ステップS602)。ログイン可能であればログイン状態へ移行する。
【0081】
次に、ユーザ端末100AによってユーザU1の所望する検索条件による検索処理を行い(ステップS603)、サーバ200での検索処理を行う(ステップS604)。この検索処理は、
図14に示すフローチャートに沿って行われる。
【0082】
次に、ユーザ端末100Aから検索結果に対する評価処理を行い(ステップS605)、サーバ200での評価登録処理を行う(ステップS606)。この評価処理は
図16に示すフローチャートに沿って行われる。
【0083】
次に、ユーザ端末100Aから紹介処理を行う(ステップS607)。具体的には、例えばユーザU1によって検索された店舗およびメニューについてユーザU1による主観的な評価が行われ、その店舗やメニューを他のユーザU2に紹介したい場合、ユーザU1はユーザ端末100Aから紹介先のユーザ端末100Bへおすすめ紹介を送る。おすすめ紹介は短距離無線通信などによって送ることができる。
【0084】
紹介を受けたユーザU2のユーザ端末100Bの受信部101でおすすめ紹介を受信し(ステップS611)、紹介された店舗のメニューを注文した場合、そのユーザU2は再評価を行う(ステップS612)。紹介されたユーザU2によって行われた主観的な評価はサーバ200に送信され、サーバ200は再評価の登録処理を行う(ステップS613)。
【0085】
その後、サーバ200は、紹介元のユーザ端末100Aと紹介先のユーザ端末100Bへそれぞれステータスを送信する。各ユーザ端末100Aおよび100Bは、サーバ200から送られたステータスを受信する(ステップS614、ステップS615)。このステータスには、紹介によるポイント、ステージ、割り引きなどのインセンティブを示すものが含まれる。例えば、店舗やメニューに対して良い評価を行い、他のユーザを紹介して、そのユーザが店舗やメニューに対して良い再評価を行った場合、双方のユーザにポイントを与えたり、ステージをアップさせたり、割り引きを与えたりする。このようなインセンティブによって紹介の輪が拡がり、ユーザのみならず店舗にもメリットが生じるようになる。
【0086】
(画面表示例)
次に、本実施形態に係る情報提供システム1の動作(情報提供方法)における具体的な一例を画面表示例に沿って説明する。なお、ここでは飲食店およびメニューに関する情報を検索・提供する動作を具体例として説明する。
【0087】
図19は、店舗による登録動作時の画面表示例を示す図である。
図19に示す画面表示例は、
図12に示す登録動作のフローチャートにおける提供対象情報の登録処理(ステップS103)において店舗の端末300に表示される。
【0088】
提供対象情報の登録画面G1では、メニューの写真、メニューの名称、英語・中国語などの翻訳表示、店舗側の主観的な評価(味スコア)、素材、質量、アレルゲン、カロリー、産地、ベジタリアンおよび宗教的な制約に関する情報を登録できるようになっている。各店舗は、サーバ200にログインして登録処理を行うことで、
図19のような提供対象情報の一覧が表示される。
【0089】
なお、翻訳表示、アレルゲン判断、ベジタリアン、宗教的な制約など、他の入力項目からシステムが自動的に判断して入力支援を行うようにしてもよい。例えば、アレルゲンについては、例えば消費者庁によって示されるアレルギー表示対象品目に基づいて食材名から自動的に含まれるか否かを表示するようにしてもよい。また、カロリーについても、食材と量から自動的に計算して表示するようにしてもよい。これらの各登録項目が検索対象の項目となり得る。
【0090】
登録画面G1で登録された情報は、
図7に示すテーブルT3、
図8および
図9に示すテーブルT4としてサーバ200の情報記憶部203に記憶される。
【0091】
図20は、ユーザによる登録動作時の画面表示例を示す図である。
図20に示す画面表示例は、
図12に示す登録動作のフローチャートにおけるユーザ情報の登録処理(ステップS113)においてユーザ端末100の表示部105に表示される。
【0092】
ユーザ情報の登録画面G2では、基本情報として、ユーザUの名前、メールアドレス、言語の入力項目が表示される。また、図示しないが、タブや頁の切り替えによって、他の基本情報として、住所、性別、生年月日、体重、身長、現在地取得(GPSによる取り込み)の可否などの入力項目も表示される。
【0093】
さらに、ユーザ情報の登録画面G2では、アレルゲンや禁忌食材のチェックを行うための画像G21が表示される。
【0094】
図21は、アレルゲン等禁忌食材チェックの表示例を示す図である。
この画面表示例では、画像G21としてアレルゲンや禁忌食材のアイコンが表示され、言語に関わらずデザインによって食材が分かるようになっている。ユーザUは、
図20に示す食材のアイコンの中から指定したい食材のアイコンを画面のタッチで選択する。これにより、
図21に示すように、指定した食材のアイコンの表示が変化する。アイコンおよびマークによる一覧表示によって、どの食材が「NG」なのか「OK」なのかを容易に把握することができる。
【0095】
登録画面G2で登録された情報は、
図4および
図5に示すテーブルT1、
図6に示すテーブルT2としてサーバ200の情報記憶部203に記憶される。
【0096】
図22〜
図23は、検索動作時の画面表示例を示す図である。
図24は、味わい条件の画面表示例を示す図である。
図22〜
図23に示す画面表示例は、
図14に示す検索動作のフローチャートにおける検索条件の受け付け処理(ステップS203)においてユーザ端末100の表示部105に表示される。
【0097】
ユーザUがユーザ端末100によって検索条件の入力を選択すると、
図22(a)に示すような画面G3が表示される。ここでは現在地周辺の地図と、食材選択のアイコンが表示される。この際、ユーザUによって予め登録されたアレルゲンや禁忌食材のアイコンが、登録していない食材のアイコンとは異なる態様で表示される。検索したい食材のアイコンをタッチすると、選択していないものとは異なる態様(色分けなど)で表示される。
図22(b)には、選択した状態の画面表示の例が示される(画像G31)。「OK」および「NG」を選択した食材のアイコンの上に対応するマークが付される。なお、この際、アレルゲンや禁忌食材として登録した食材のアイコンは選択できないようにしてもよい。
【0098】
次に、
図23(a)に示す画面表示例のように、料理のジャンルなどの好みの条件を選択する画面G4が表示される。例えば、ジャンルとして和食(和)、洋食(洋)、中華(中)、アジア(亜)、イタリアン(伊)などのアイコンや、御飯、麺、パン、肉、魚、野菜、酒などのアイコンが表示され、好みのものを選択できる画面表示となる。ユーザUは、これらのアイコンから好みのものを選択し、「OK」または「NG」を選択する。
【0099】
次に、
図23(b)に示す味わい条件を選択する画面G5が表示される。味わい条件は、ユーザUの所望する主観的な評価を数値化した好み設定値と対応している。この例では、味の「濃い/薄い」と、食べ応えの「重い(ガッツリ)/軽い(ライト)」との2種類の好みを2軸のグラフG51によって選択できる表示となる。
【0100】
図24に示すように、味わい条件のグラフG51には、一般的な食べ物についての味わいの例を示す指標アイコンA1を表示してもよい。例えば、ハンバーガーの指標アイコンA1を表示し、ハンバーガーであった場合にはどの程度の味の濃さ、食べ応えとなるのかをグラフG51上に表示する。なお、味わい条件のグラフG51に示される指標アイコンA1に対応した一般的な食べ物は、ユーザUの住所(居住地域)や国籍などによって変わるようにしてもよいし、ユーザUの選択によって変えられるようになっていてもよい。
【0101】
ユーザUは、この指標アイコンA1のグラフG51上の位置を参考にして、好みの味わいを選択する。例えば、画面のグラフ表示の選択マーク(例えば三角印)P1をタッチしながらスライドさせることで、選択マークP1をグラフG51上の好みの位置に移動させる。
【0102】
図25は、検索結果の画面表示例を示す図である。
図25に示す画面表示例は、
図14に示す検索動作のフローチャートにおける検索結果の表示処理(ステップS209)においてユーザ端末100の表示部105に表示される。
【0103】
先にユーザUが入力した検索条件に基づきサーバ200が検索を行うことで、ユーザ端末100には検索条件に合致または近似した条件となるメニューの写真と、そのメニューを提供する店舗の地図上の表示とが行われる(画面G6)。ユーザUが、例えば所定のアレルゲン食材を除く(「NG」)検索条件を指定した場合、検索結果にはこのアレルゲン食材が使われていないメニューの写真と、そのメニューを取り扱う店舗の地図上の表示とが画面表示される。
【0104】
図26(a)および(b)は、店舗の地図上の表示例を示す図である。
図26(a)は広域地
図MP1の表示例、
図26(b)は詳細区域地
図MP2の表示例である。
これらの画面表示例では、ユーザUが指定した味わい条件(嗜好性)についての検索の合致度に応じて表示態様を変化させている。例えば、同じ検索条件でヒットした店舗を示す地図上のマークMであっても、合致度が所定値よりも高い場合には赤丸Maで表示され、合致度が所定値以下の場合には青丸Mbで表示される。表示態様は色分けだけでなく、マークMの大きさや形を変えるなど、他の態様で合致度を示すようにしてもよい。
【0105】
このような検索の合致度はサーバ200の演算部206に含まれる合致度計算部で行われる。合致度計算部は、ユーザUが指定した味わい条件と、店舗側の主観基準値との合致度を計算する。味わい条件および主観基準値はそれぞれ(x、y)座標で示されるため、これらの(x、y)座標の距離に基づき合致度が計算される。これにより、ユーザUは、所望する味わい条件とどの程度合致しているメニューを取り扱う店舗であるのかを表示態様の変化によって直観的に把握できるようになる。
【0106】
図27(a)および(b)は、絞り込み条件検索を行う場合の画面表示例を示す図である。
説明の便宜上、
図27(a)には絞り込み検索の条件を入力する画面例を画面G7の外側に示されているが、実際には画面G7内に示される。
【0107】
絞り込み検索を行う場合、
図27(a)に示すような絞り込み条件を入力するボックスB1が表示され、ユーザUはこのボックスB1内に所望の絞り込み条件を入力する。例えば、食材の条件、価格の条件、カロリーの範囲、地理的条件などである。
【0108】
この絞り込み条件を入力して再検索を行うと、
図27(b)に示すように、絞り込まれた条件に合致するメニューの写真と、そのメニューを取り扱う店舗の地図上の表示とが画面表示される(画面G8)。この際、先の検索結果で表示された写真や店舗の地図上の表示をグレー表示して残すようにすれば、絞り込み検索が行われた結果であることを容易に把握することができる。
【0109】
図28は、メニューの詳細情報の画像表示例を示す図である。
説明の便宜上、
図28にはメニューの詳細情報が画面G9の外側に示されているが、実際には画面G9内に示される。
【0110】
ユーザUが画面G9のメニューの写真を選択する(タップする)と、そのメニューの詳細情報の画像G91が表示される。詳細情報の画像G91には、食材の含有情報、カロリー等の栄養成分の情報などが含まれる。これにより、ユーザUはメニューの詳細を得ることができる。また、図示しないが、メニューの詳細情報と併せてそのメニューを取り扱う店舗の情報(住所、電話番号、Webアドレス、最寄り駅、現在地からの距離、到着までの時間など)を表示してもよい。
【0111】
ユーザUは、所望の条件で検索を行い、その条件に合致した検索結果を得た場合、検索結果を記憶しておく指示を行うことができる。例えば、検索結果として表示された複数のメニューの写真のうち、記憶しておきたいものをタッチ(例えば、長押し)する。これによりポップアップが表示され、リストへ登録することを選択する。リストはユーザ端末100に記憶されてもよいし、サーバ200に記憶されてもよい。
【0112】
図29は、検索記憶の画面表示例を示す図である。
図29には、ユーザ端末100で記憶したメニューリストの画面G10の例が示される。
なお、説明の便宜上、
図29にはメニューの詳細情報の画像G101が画面G10の外側に示されているが、実際には画面G10内に示される。
【0113】
図29に示すように、検索結果の中から好みのものをリストに登録しておくことで、再度の検索を行うことなく検索結果を後から参照することができる。また、このリストの画面G10に表示されたメニューの写真を選択する(タップする)と、そのメニューの詳細情報の画像G101が表示される。
【0114】
図30は、評価動作を行う場合の画面表示例を示す図である。
図30に示す画面表示例は、
図16に示す評価動作のフローチャートにおける評価値の受け付け処理(ステップS403)においてユーザ端末100の表示部105に表示される。
【0115】
ユーザUは、検索結果で表示されたメニューの食事をした後、主観的な評価をすることができる。
図30に示す画面G11の表示例のように、評価を行う際にはメニューに対応した味わいグラフG111が表示される。ユーザUは、このグラフG111の表示を用いて実際に食べた後の主観的な評価を示す。主観的な評価は、グラフG111の選択マークP2をタッチしながらスライドさせることで、選択マークP2をグラフG111上の所望の位置に移動させる。グラフG111の表示には検索した際の味わい条件を示してもよい(選択マークP1)。検索した際の味わい条件と、実際に食べた後の感想としての評価との相違を得ることができる。
【0116】
図31(a)〜(c)は、主観的な評価の活用について説明する図である。ユーザUによって検索され、実際に食べた後の主観的な評価が行われた場合、このデータはサーバ200の情報記憶部203に蓄積されていく。店舗側ではこの蓄積されたユーザUの主観的な評価の情報を用いて、店舗側の主観基準値との差を分析することができる。
【0117】
店舗の端末300には、
図31(a)に示すようなグラフG112の画像が表示される。グラフG111には、ユーザUが検索条件で指定した味わい条件の選択マークP1と、食後に評価した味わいの値を示す選択マークP2と、店舗の主観基準値を示すマークP3とが示される。
【0118】
このグラフG112のマークP3で表示される店舗側が登録した主観基準値は、店舗側の情報登録において
図19に示す「味スコア」として登録した値である。店舗側の情報登録をする際、
図31と同様なグラフ表示によって店舗側で想定している味の「濃い/薄い」の値と、食べ応えの「重い(ガッツリ)/軽い(ライト)」の値とをグラフ上の位置で指定している。このグラフ上の位置が(x、y)座標として
図9に示す主観基準値(店舗)として登録されており、この主観基準値が
図31(a)に示す店舗側の想定している値として表示される。
【0119】
図31(b)に示すように、店舗の端末300に、ユーザUの検索条件(選択マークP1)と食後の評価(選択マークP2)との距離D1や、店舗の主観基準値(マークP3)とユーザUの食後の評価値(選択マークP2)との距離D2を示すようにしてもよい。この距離D1は、ユーザUによる満足感として捉えることができる。また、距離D2は、店舗とユーザとの味わいのギャップとして捉えることができる。距離D2が長いほど、店舗側の味わいの主観とユーザUの実際に感じた味わいとのギャップが大きいことになる。店舗は、この距離D1、D2を参照して、今後のメニューの味付けなどの参考にすることができる。
【0120】
図31(c)に示すように、ユーザUの評価値が蓄積されると、ユーザUの評価値の群(選択マークP2の群)を得ることができる。サーバ200の演算部206は、このようにユーザUの評価値が蓄積された場合、ユーザUの複数の評価値から店舗側の主観基準値(マークP3)を修正する修正基準値を演算してもよい(
図16のステップS407)。例えば、距離D2が一定値を超えた場合、選択マークP2の群の平均値や最多値などを修正基準値とする。また、距離D2を短く(例えば半分)にして修正基準値としてもよいし、所定の演算式を用いて修正基準値を求めてもよい。
【0121】
また、修正基準値が演算された場合、店舗の端末300に修正基準値が演算されたことを通知してもよいし、修正基準値を新たな店舗側の主観基準値として更新登録するようにしてもよい。これにより、次にユーザUが検索を行う際の検索精度の向上につながる。
【0122】
また、店舗側では、店側の主観基準値(マークP3)とユーザUの食後の評価値(選択マークP2)との距離D2を、今後提供するメニューの味付けやレシピ変更の参考に用いることができる。すなわち、距離D2は、店舗側が考える味わいと、それを食べたユーザUの味わいの感覚とのギャップである。したがって、このギャップを参考にして、今後の味付けなどの変更を行う際の参考となり得る。
【0123】
図32(a)および(b)は、食事日記の画面表示例を示す図である。
図32に示す画面表示例は、
図15に示す画像検索動作のフローチャートにおける日記記録処理(ステップS310〜S311)において記録された情報をユーザ端末100の表示部105に表示した場合の例である。
【0124】
ユーザUが店舗で食事を行う際、取り込んだ食事の画像(写真)と、その画像から検索された食材情報などを日時と対応付けしてサーバ200に記憶する。記憶した情報を読み出すと、
図32(a)に示すような画面G12が表示される。この画面G12の例では、食事の写真(ユーザUが実際に注文した食事の写真)と日時とが表示される。また、そのメニューの摂取カロリー、食材の量(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル等の量)を示すグラフG121が表示される。
【0125】
図32(b)にはグラフG121の拡大図が示される。メニュー検索と記録とを累積していくことで、例えば1日の摂取カロリーや栄養素の摂取量を把握することができる。グラフG121には食事の写真がアイコンA12として表示され、例えば、1日のどのタイミング(朝、昼、夜などの1日の時系列)で何を食べたかを容易に把握できるようになっている。
【0126】
また、1日の目標となる摂取カロリーや栄養素の摂取量を100%として、現在までに摂取した量と、目標値までの残りとをグラフ表示してもよい。また、100%を超えている場合には、過多をグラフ表示してもよい。これにより、各項目についての過不足を視覚的に把握することができる。グラフG121で示す集計の期間は1日以外でもよい。ユーザUが好みの期間を設定することで、その期間で集計したグラフG121の表示が行われる。また、摂取量の100%について、初期情報(例えば、性別、年齢、身体特徴など)から計算される標準値を用いたてもよいし、食事制限を考慮した値を用いてもよいし、アスリートなどの食事法を考慮した値を用いてもよい。また、適宜ユーザUによって任意の値に設定できるようにしてもよい。
【0127】
図33は、SNS動作について説明する図である。
先ず、ユーザU(A)が本実施形態に係る情報提供システム1を利用してメニューおよび店舗の検索を行う。ユーザU(A)がそのメニューに対して「美味しい、素敵」を意味する例えば「Yummy」を付けると、ユーザ端末100からサーバ200を介して店舗の端末300にその旨が通知される。
【0128】
次に、ユーザU(A)のユーザ端末100から短距離無線通信(Bluetooth:登録商標)などによってユーザU(B)のユーザ端末100へ「Yummy」が付されたメニューのおすすめ紹介を送信する。ユーザU(B)は送信されたおすすめ紹介を保存する。
【0129】
次に、おすすめ紹介を受け取ったユーザU(B)がおすすめメニューを取り扱う店舗に訪れ、店舗の感想として「好き」を意味する例えば「Love」を付ける。「Love」が付けられると、ユーザU(B)のユーザ端末100からサーバ200を介して店舗の端末300にその旨が通知される。
【0130】
次に、ユーザU(B)がおすすめ紹介されたメニューを注文して食べ、「美味しい、素敵」を意味する例えば「Yummy」を付けると、ユーザ端末100からサーバ200を介して店舗の端末300にその旨が通知される。
【0131】
これにより、店舗からは、ユーザU(B)のユーザ端末100に対して「感謝」を意味する例えば「Thank you」を通知し、最初に「Yummy」を付けたユーザU(A)のユーザ端末100に対して例えば2倍の「Thank you」を通知する。
【0132】
「Thank you」や2倍の「Thank you」が通知されると、ユーザU(A)およびユーザU(B)のそれぞれのステータスが更新される。ステータスは、例えば「Yummy」を付けた数、「Love」を付けた数、および「Thank you」を受けた数である。ユーザU(A)およびユーザU(B)は、このステータスによって店舗からインセンティブを受けることができる。一方、店舗は「Yummy」を受けた数によってメニューの評価を把握でき、「Love」を受けた数によって店舗の評価を把握することができる。サーバ200は、メニューや店舗の評価を、ランキング順に公表するようにしてもよい。
【0133】
図34は、摂取傾向グラフについて説明する図である。
図34に示す摂取傾向グラフG131の例は、
図17に示す摂取傾向グラフの表示動作のフローチャートにおけるグラフ表示(ステップS509)においてユーザ端末100の表示部105に表示される画面の例である。
【0134】
摂取傾向グラフG131は、横軸にユーザUが摂取した物の健康度合いが示され、縦軸にユーザUの過ごした時間が示される。横軸の健康度合いは、摂取した物が、加工食品、健康食品、機能食品、医薬品(健康食品を含む)といった健康度合いを示している。横軸の左ほど健康度合いが低く、右ほど健康度合いが高い。この横軸で示される健康度合いは、消費者庁で定める食品の機能性の表示に基づいて行ってもよい。例えば、横軸の健康度合いの低い側から高い側に向けて、機能性表示食品〜栄養機能食品〜特定保健用食品の順に表すようにする。縦軸の時間は、ユーザUの年齢に相当する。例えば、ユーザUの誕生前からの時間軸(例えば、ユーザUの母親の妊娠前、妊娠中、乳幼児、成長期、成人、高齢者)である。
【0135】
本実施形態に係る情報提供システム1をユーザUが利用し、
図32に示すような食事日記の記録を続けていくことで、生涯の時間軸に沿って、摂取した食物の健康度合いの推移を把握することができるようになる。
【0136】
このような本実施形態に係る情報提供システム1および情報提供方法をメニューおよび店舗の検索、評価、食事日記、SNSに適用することで、主観的な好みや条件に基づく検索を行うことができ、店舗側で設定された条件のみならず、ユーザ間の評価、評判、好みといった主観的な観点による新たな検索結果を得ることが可能となる。
【0137】
(他の適用例)
本実施形態に係る情報提供システム1や情報提供方法は、食品以外にも適用可能である。例えば、医薬品の主観的な評価に基づく検索システムとして適用することもできる。
医薬品の検索について適用する場合には、サーバ200の情報記憶部203には、医薬品の表示事項(名称、区分、重量、容量、有効成分およびその分量、用法、用量、使用および取り扱い上の注意事項、製造番号または製造記号、使用期限など)が登録される。
また、主観的な評価としては、効き目や効き具合の基準値やユーザUによる評価値が登録されている。
【0138】
図35は医薬品の主観的な検索条件を選択する画面の例を示す図である。
図35に示すように、主観的な検索条件は、医薬品の効き目をグラフG141上で選択できるようになっている。一例として、横軸に効き目(眠くならない/眠くなる)、縦軸に効き具合(緩徐/急速)を示した2軸のグラフG141が表示され、このグラフG141上で主観的な条件を設定できるようになっている。効き目の条件のグラフG141には、一般的な医薬品(基準薬)についての効き目の例を示す指標アイコンA141を表示してもよい。指標アイコンA141は、検索する医薬品の種類(効能部位、効能症状など)によって変わるようにしてもよいし、ユーザUの選択によって変えられるようになっていてもよい。
【0139】
ユーザ(患者)Uは、この指標アイコンA141のグラフG141上の位置を参考にして、効き目の主観的な検索条件を選択する。例えば、画面のグラフG141の表示の選択マーク(例えば三角印)P4をタッチしながらスライドさせることで、選択マークP4をグラフG141上の好みの位置に移動させる。
【0140】
このような主観的な検索条件を選択して検索を行うことで、医薬品の提供側で設定された条件のみならず、ユーザUの好みの効き具合に対応した医薬品を検索することが可能となる。
【0141】
上記では、眠くなるなどの副作用と効き具合との2軸によるグラフ表示で好みを選択する例を示したが、その他の副作用、飲みやすさ、味(例えば、苦み)、コストパフォーマンスなど、他の主観を示す軸を用いてもよい。
【0142】
また、ユーザUは、実際に使用した医薬品について主観的な評価を行ってもよい。評価は、上記と同様なグラフG141の表示においてユーザUの使用感を選択することによって行われる。ユーザUの評価を蓄積することで、医薬品の提供側はユーザUの主観的な評価のデータを得ることができるとともに、自らが予測する評価と、ユーザUの評価とのギャップのデータを得ることができる。
【0143】
図36(a)および(b)は、医薬品の評価をグラフ化した例を示す図である。
図36(a)には患者の自己評価が示され、
図36(b)には医師または製薬メーカの評価が示される。いずれの図も横軸は投薬(または通院)回数である。
【0144】
図36(a)に示すように、患者は処方された薬を使用した後、薬の効果(効いた/効かない)や回復度(不快/快適)の主観的な評価を行う。この評価は、
図37に示す画面例(画面G14)のように、主観的な評価をスライダSLで設定できるようになっていてもよい。スライダSLは日にちごとに設定できるようになっていてもよい。投薬回数に応じたこれらの評価は
図36(a)に示すようにグラフG151、G152によって可視化される。
【0145】
一方、医師または製薬メーカでは、患者の主観的な評価とは別に、治験や臨床結果などから投薬回数に応じた薬効有効性や治療度の推移のデータ(治癒傾向)を有している(
図36(b)のグラフG161、G162参照)。
【0146】
ここで、患者は医師に診てもらうことや投薬によってメンタリティが先行して治癒していると自覚し、継続的な投薬を途中でやめてしまうことがある。医師からすると、フィジカルには完治していないので、すべての薬を飲み切ることが治療の前提となっている。
【0147】
そこで、患者個人の主観的な評価と、医師(製薬メーカ)の持っている治癒傾向とのギャップから、患者に対するアドバイスを与えることができる。
【0148】
図38は、薬効感覚のギャップを示す図である。
すなわち、
図38に示すグラフG171は、
図36(a)に示すグラフG151と、
図36(b)に示すグラフG161とを重ね合わせたものである。また、
図38に示すグラフG172は、
図36(a)に示すグラフG152と、
図36(b)に示すグラフG162とを重ね合わせたものである。このようなグラフG171およびG172によって、患者の感覚と医師(製薬メーカ)の持っているデータとのギャップを把握しやすくなる。
【0149】
(グループでの適用例)
本実施形態に係る情報提供システム1や情報提供方法は、複数のユーザ(例えば、グループ内の複数ユーザ)による検索(グループ検索)を行うこともできる。
図39は、グループ検索動作について例示するフローチャートである。
説明の都合上、ここではユーザ端末100A〜100Cについてのグループ検索の例を示す。
はじめに、ユーザ端末100A〜100Cにおいてログイン処理を行う(ステップS701〜S704)。
【0150】
次に、各ユーザ端末100A〜100Cのそれぞれにおいて、検索条件の受け付けおよび検索条件のサーバ200への送信を行う(ステップS705〜S710)。
図40は、各ユーザ端末による検索画面の例を示す模式図である。各ユーザはそれぞれのユーザ端末100A〜100Cの検索条件の指定画面によって好みの条件や主観的な条件(好み設定値)を入力して、サーバ200へ送信する。
【0151】
サーバ200の受信部201は、ネットワークNを介して各ユーザ端末100A〜100Cから送信された検索条件を受信する(ステップS711)。そして、サーバ200の検索部204によって検索を実行する(ステップS712)。
【0152】
ここで、グループ検索においてサーバ200の検索部204は、各ユーザ端末100A〜100Cから送信されたそれぞれの検索条件のアンド検索や、項目ごとの検索条件の頻度を計算して最頻のものを採用した検索を行う。なお、検索の方法はこれに限定されない。
【0153】
次に、サーバ200は検索部204で検索した結果を送信部202からネットワークNを介して各ユーザ端末100A〜100Cへ送信する(ステップS713)。各ユーザ端末100A〜100Cの受信部101は、サーバ200から送信された検索結果を受信し、表示部105に検索結果を表示する(ステップS714〜S719)。
【0154】
図41は、グループ検索の結果の画面表示例を示す図である。
説明の便宜上、
図41には詳細情報が画面G15の外側に示されているが、実際には画面G15内に示される
各ユーザ端末100A〜100Cには検索結果が表示される。検索結果の画面G15では、検索条件に基づき検索された店舗のリストや店舗の地図上の表示が行われる。検索結果は適合度を示すスコアとして数値化されてもよい。このスコアの順に表示された店舗のリストは、複数のユーザによる好み(希望)に基づき検索された結果である。画面G15の所望の店舗の表示を選択すると、詳細情報として例えばその店舗でのおすすめメニューが表示される(画面G155)。おすすめメニューの表示順もグループ検索の結果に基づき順番に表示してもよい。
【0155】
図42は、グループ検索の結果の地図上の表示例を示す図である。
地
図MP3の表示例では、グループ検索で抽出された店舗が表示される。この際、スコアの値に応じて表示態様を変化させてもよい。これにより、ユーザは、グループ検索によって抽出された店舗の地図上の位置と、適合度合い(スコア)とを直観的に把握できるようになる。
【0156】
例えば、グループ検索で抽出された店舗を示す地図上のマークMであっても、スコアが所定値よりも高い場合には赤丸Maで表示され、スコアが所定値以下の場合には青丸Mbで表示される。表示態様は色分けだけでなく、マークMの大きさや形を変えるなど、他の態様で合致度を示すようにしてもよい。また、地
図MP3には、各ユーザの現在地を示すようにしてもよい。これにより、各ユーザは互いの位置から店舗を選択しやすくなる。
【0157】
(情報提供プログラム)
本実施形態に係る情報提供プログラムは、上記説明した動作(
図12、
図14〜
図18、
図39)の各工程をコンピュータに実行させる。この情報提供プログラムは、サーバ200の情報記憶部203に記憶されている。また、情報提供プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体RMに記憶されていてもよいし、ネットワークNを介して配信可能に構成されていてもよい。
【0158】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザの所望する主観的な評価(好み)の度合いに基づき情報を検索して提供する情報提供システム、情報提供方法および情報提供プログラムを提供することが可能となる。
【0159】
なお、上記に本実施形態およびその具体例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、ユーザUの登録情報や店舗側で登録する情報の項目は上記説明には限定されない。また、主観的な評価を数値化した好み設定値や評価値を入力する例として2軸のグラフを用いたが、1軸に沿って入力してもよいし、3軸のグラフ(立体的なグラフ)によって入力してもよい。また、平行な複数軸に沿って各種の主観的な評価を入力するようにしてもよいし、ホイールのような回転する画像や数値を切り替えられる画像によって入力するようにしてもよい。また、データベースとして各種のテーブルT1〜T4を示したが、データベースの設計としてクエリを利用してもよい。また、店舗側の端末300による処理はオンライン(インタラクティブ)のほか、バッチ処理を行ってもよい。また、前述の各実施形態またはその具体例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。