特開2021-6482(P2021-6482A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-6482(P2021-6482A)
(43)【公開日】2021年1月21日
(54)【発明の名称】シート搬送装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/38 20060101AFI20201218BHJP
   B65H 9/14 20060101ALI20201218BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20201218BHJP
   G03G 15/16 20060101ALI20201218BHJP
   G03G 15/01 20060101ALI20201218BHJP
【FI】
   B65H5/38
   B65H9/14
   G03G15/00 446
   G03G15/16
   G03G15/01 114A
   G03G15/01 114B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-120580(P2019-120580)
(22)【出願日】2019年6月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 優太
【テーマコード(参考)】
2H072
2H200
2H300
3F101
3F102
【Fターム(参考)】
2H072AB07
2H072CA01
2H072CB05
2H072CB07
2H072HB05
2H072HB07
2H072JA02
2H072JA04
2H200FA17
2H200GA12
2H200GA23
2H200GA34
2H200GA47
2H200JA03
2H200JB17
2H200JB20
2H200JC03
2H200JC07
2H300EB04
2H300EB07
2H300EB12
2H300EC02
2H300EC05
2H300EC13
2H300ED09
2H300EF03
2H300EF11
2H300EH16
2H300EJ09
2H300EK03
2H300GG46
3F101FA01
3F101FB04
3F101FC07
3F101FC11
3F101LA07
3F101LB03
3F102AA11
3F102AB01
3F102BA02
3F102BB02
3F102DA08
3F102EA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】斜行補正ローラ対における複数のニップ部の間でシートが波打った場合、斜行補正ローラ対の下流に配置された屈曲部でシートにしわが発生することを防止するシート搬送装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】斜行補正ローラ対と、転写部と、前記斜行補正ローラ対と前記転写部との間に設けられ、シートの第一面が内側になるようにシートを屈曲させる屈曲接触部を有する第一の搬送ガイドと、前記第一の搬送ガイドとでシートを屈曲させる第二の搬送ガイドと、を有し、前記斜行補正ローラ対は、前記幅方向に間隔をあけて配置された2つの第一回転体を有する第一のローラと、前記幅方向において、前記2つの第一回転体に当接することによって2つのニップ部を形成する第二回転体を有する第二のローラと、を備えており、前記幅方向に垂直な断面において、前記第二のローラおよび前記第一の搬送ガイドはシートの前記第一面と当接するように配置されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する搬送ローラ対と、
前記搬送ローラ対よりもシート搬送方向の下流に配置され、シート搬送方向に直交する幅方向に間隔をあけて配置されて2つのニップ部を形成する斜行補正ローラ対であって、停止している状態で前記ニップ部にシートの先端を前記搬送ローラ対によって突き当てられてシートの斜行を補正した後に、シートを搬送する斜行補正ローラ対と、
前記斜行補正ローラ対よりもシート搬送方向の下流に配置され、トナー像をシートに転写して前記トナー像が転写されたシートを搬送する転写部と、
前記斜行補正ローラ対と前記転写部との間に設けられ、シートの第一面が内側になるようにシートを屈曲させる第一の搬送ガイドであって、シートの前記第一面に対して屈曲を形成する部分に接する屈曲接触部を有する第一の搬送ガイドと、
前記第一の搬送ガイドに対向する位置に配置され、シートの前記第一面とは反対側の第二面が外側になるように、前記第一の搬送ガイドとでシートの前記第一面が内側になるように
シートを屈曲させる第二の搬送ガイドと、を有し、
前記斜行補正ローラ対は、
前記幅方向に間隔をあけて配置された2つの第一回転体を有する第一のローラと、
前記幅方向において、前記2つの第一回転体に当接することによって前記2つのニップ部を形成する第二回転体を有する第二のローラであって、前記第二回転体は前記幅方向における前記2つの第一回転体との間において、全域にわたって形成されている第二のローラと、
を備えており、
前記幅方向に垂直な断面において、前記第二のローラおよび前記第一の搬送ガイドはシートの前記第一面と当接する位置に配置されている、かつ、前記第一のローラおよび前記第二の搬送ガイドはシートの前記第二面に当接する位置に配置されていること、
を特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記第二のローラは回転駆動する駆動ローラであり、前記第一ローラは前記駆動ローラと対向配置され従動する従動ローラであり、
前記従動ローラは、前記駆動ローラに向けて、前記幅方向において前記2つのニップ部の間で押圧すること、
を特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記転写部は、前記トナー像を担持する中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトの内周面側に配置および張架されて前記中間転写ベルトを回転させる二次転写駆動ローラと、前記二次転写駆動ローラと対向する位置に配置され、前記中間転写ベルトを介して前記二次転写駆動ローラに向かって付勢される二次転写従動ローラと、を有すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記第一の搬送ガイドの屈曲接触部と前記第二の搬送ガイドの第1のガイド接触部と前記中間転写ベルトのベルト接触部と、でシートを屈曲させる屈曲部を有すること、
を特徴とする請求項1乃至3の何れか1項のシート搬送装置。
【請求項5】
前記第一の搬送ガイドの屈曲接触部と前記第二の搬送ガイドに設けられた前記第1のガイド接触部と第2のガイド接触部と、でシートを屈曲させる屈曲部を有すること、
を特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
シートに画像を形成する画像形成部と、
請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート搬送装置と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
シートを搬送するシート搬送装置、及び、これを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート搬送装置は、停止しているレジストレーションローラ対(以下、単に「レジローラ対」と示す。)のニップ部にシート先端を突き当てて撓ませることで、シートの先端の斜行を補正するものがある。特許文献1では、レジローラ対と2次転写部との間の搬送路において、シートを曲げて案内する屈曲部を設ける構成が開示されている。なお、レジローラ対としては、シートの搬送方向と直交する方向(以下、単に「幅方向」と示す)に間隔をあけて配置された複数のニップ部を形成するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−189667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レジローラ対が、シートの幅方向に間隔をあけて配置された複数のニップ部を形成する装置において、以下の課題があった。即ち、シート先端を停止しているレジローラ対のニップ部に突き当てた際に、幅方向における複数のニップ部の間でシートに波打ちが生じてしまう場合がある。この場合、波打ちの生じたシートが、レジローラ対の下流に配置された屈曲部を通過する際に、しわが発生してしまう虞があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題を解消するためになされたものであり、シートのしわの発生を低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明のシート搬送装置は、シートを搬送する搬送ローラ対と、前記搬送ローラ対よりもシート搬送方向の下流に配置され、シート搬送方向に直交する幅方向に間隔をあけて配置されて2つのニップ部を形成する斜行補正ローラ対であって、停止している状態で前記ニップ部にシートの先端を前記搬送ローラ対によって突き当てられてシートの斜行を補正した後に、シートを搬送する斜行補正ローラ対と、前記斜行補正ローラ対よりもシート搬送方向の下流に配置され、トナー像をシートに転写して前記トナー像が転写されたシートを搬送する転写部と、前記斜行補正ローラ対と前記転写部との間に設けられ、シートの第一面が内側になるようにシートを屈曲させる第一の搬送ガイドであって、シートの前記第一面に対して屈曲を形成する部分に接する屈曲接触部を有する第一の搬送ガイドと、前記第一の搬送ガイドに対向する位置に配置され、シートの前記第一面とは反対側の第二面が外側になるように、前記第一の搬送ガイドとでシートの前記第一面が内側になるようにシートを屈曲させる第二の搬送ガイドと、を有し、前記斜行補正ローラ対は、前記幅方向に間隔をあけて配置された2つの第一回転体を有する第一のローラと、前記幅方向において、前記2つの第一回転体に当接することによって2つのニップ部を形成する第二回転体を有する第二のローラであって、前記第二回転体は前記幅方向における前記2つの第一回転体との間において、全域にわたって形成されている第二のローラと、を備えており、前記幅方向に垂直な断面において、前記第二のローラおよび前記第一の搬送ガイドはシートの前記第一面と当接する位置に配置されている、かつ、前記第一のローラおよび前記第二の搬送ガイドはシートの前記第二面に当接する位置に配置されていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、しわの発生を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置の断面図
図2】実施形態1におけるシート搬送装置の断面図
図3】実施形態1におけるシート搬送装置の断面図
図4】実施形態1におけるレジストレーションローラ対の外観図
図5】実施形態1において斜行補正されたシートに生じた波打ちの腹が屈曲部の屈曲内側に生じた状態を示す図
図6】実施形態1において斜行補正されたシートに生じた波打ちの腹が屈曲部の屈曲外側に生じた状態を示す図
図7】屈曲部における断面方向の紙挙動の模式図
図8】屈曲部における幅方向の紙挙動の模式図
図9】実施形態1における斜行補正されたシートに生じた波打ちの腹が分割されたローラ側に生じている状態を示す図
図10】実施形態2におけるシート搬送装置の概略断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
<画像形成装置>
図1は、本発明の実施の形態に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置100では、不図示の外部接続ケーブルから伝送されてきた画像情報が不図示の制御部により処理される。処理結果に基づいた信号によって、レーザスキャナユニット152からレーザ光が発せられ像担持体である感光体ドラム151上に静電潜像が形成され、感光体ドラム上の静電潜像は現像器153により現像され、感光体ドラム上にトナー像が形成される。その後、一次転写部154により所定の加圧力及び静電的負荷バイアスが与えられ、中間転写ベルト155上にトナー像が転写される。画像形成部150は、図1の場合、イエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックBkの4セットが備えられている。
【0011】
次に、中間転写ベルト155について説明する。中間転写ベルト155は、ベルトの内周面側に配置された複数のローラで張架されており、図1中の矢印A方向へと回転される。従って、先述のY、M、C、及びBkの各画像形成部により並列に処理される。各色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト155上に一次転写された上流のトナー像に重ね合わせるタイミングで行われる。その結果、最終的にはフルカラーのトナー像が中間転写ベルト155上に形成され、二次転写部156へと搬送される。
【0012】
一方、カセット111に積載されたシートSが、給紙部110により一枚ずつ分離されて給送される。給送されたシートSは、カセット引抜ローラ対114と搬送ローラ対であるレジ前搬送ローラ対121によって、シート搬送方向下流側(以下、単に「下流側」と示す)に配置された停止している斜行補正ローラ対であるレジローラ対131に向かって搬送される。そして、シートSの先端を停止しているレジローラ対131のニップ部131cに突き当てて、シートSに撓みを形成することによって、シートSの斜行が補正される。その後、シートSはレジローラ対131が回転することによって二次転写部156へと搬送される。二次転写部156は、トナー像をシートに転写してシートを搬送する転写部である。
【0013】
以上、それぞれ説明したシートSの搬送プロセスと画像形成プロセスにより、二次転写部156においてシートS上にフルカラーのトナー像が二次転写される。その後、シートSは定着器160へと搬送される。定着器160は、略対向するローラもしくはベルト等による所定の加圧力と、一般的にはヒータ等の熱源による加熱効果を加えてシートS上にトナーを溶融固着させる。このようにして得られた定着画像を有するシートSは、定着後搬送部170を通過して、排紙装置171によって画像形成装置100の胴内に設置されている排紙トレイ180上に整列しながら積載される。
【0014】
両面画像形成を要する場合には一度排紙トレイ180上にシートSの先端側を出し、シートSの後端が分岐点172を過ぎたところで、スイッチバックし反転搬送装置190へと搬送される。反転搬送装置190へと搬送されたシートSは、反転搬送装置190により引抜ローラ対115、レジ前搬送ローラ対121へと順に搬送され、下流側に配置された斜行補正ローラ対であるレジローラ対131に向かって搬送される。そして、レジローラ対131によりシートSの斜行が補正された後、二次転写部156へと搬送され、2面目側のトナー像がシートSへと転写される。シートSにトナー像が転写されて以降のシートSの経路に関しては、前述のとおり定着器160、定着後搬送部170を通過して、排紙装置171によって排紙トレイ180に積載排紙される。
【0015】
なお、シートSの給送は、マルチトレイ113に積載したシートSは、マルチ搬送ローラ対112で搬送し、下流側の引抜ローラ対115とレジ前搬送ローラ対121で、斜行補正ローラ対であるレジローラ対131に向かう経路もある。
【0016】
<シート搬送装置>
次に、図2図3図4を用いて、本発明の第1の実施形態によるシート搬送装置101について説明する。図2図1のシート搬送装置101を拡大した断面図であり、図3図2の屈曲部を拡大した断面図であり、図4はレジローラ対の外観図である。
【0017】
シート搬送装置101は、レジローラ対131と二次転写部156を有している。ここで、図4を用いて、本実施形態のレジローラ対について、詳細に説明する。レジローラ対131は、不図示のモータ等により回転駆動するレジ駆動ローラ131aと、レジ駆動ローラ131aと連れまわって回転するレジ従動ローラ131bとが対向に配置されている。第一のローラであるレジ従動ローラ131bは、第一回転体である従動コロ131b1と従動コロを支持する軸部とで構成されている。第一回転体である従動コロ131b1は、軸部に対して間隔をあけた2つに分かれて配置されている。また、従動コロ131b1は、軸部に対して圧入されており、軸と一体となって回転される。一方で、第二のローラであるレジ駆動ローラ131aは、第二回転体である弾性部材131a1と弾性部材を支持する軸部とで構成されている。第二回転体である弾性部材131a1は、幅方向に外径部が同一の寸法で連続的に形成されている。また、弾性部材131a1は軸部に対して圧入されており、軸と一体となって回転される。
【0018】
以上、レジローラ対131は、レジ駆動ローラ131aとレジ従動ローラ131bを備えており、レジ従動ローラ131bは、レジ駆動ローラ131aに向かって押圧されている。つまり、レジローラ対131は、幅方向において2つのニップ部(131c1および131c2)を形成している。この時、レジ従動ローラ131bとレジ駆動ローラ131aとで形成される2つのニップ部の間において、レジ駆動ローラ131aの弾性部材131a1は、幅方向で全域にわたって形成されている。
【0019】
また、レジ駆動ローラ131aの弾性部材131a1は、摩擦力によってシートSを搬送していく機能が求められるため、ゴムやシリコン等の弾性材料を主に用いる。一方、レジ従動ローラ131bの従動コロ131b1は、レジ前搬送ローラ対121によって搬送されるシートSが始めに突き当たるので、シート先端をレジ搬送ローラ対131にならわせるために、摺動性の良い樹脂材料や金属軸を主に用いる。
【0020】
レジ前搬送ローラ対121によって搬送されたシートSは、停止しているレジローラ対131に突き当てられ斜行補正される。その後、シートSの先端を二次転写部へ沿わせて案内するように、第二の搬送ガイドとして屈曲外ガイド158と、屈曲外ガイド158と対向する位置に第一の搬送ガイドとして屈曲内ガイド159とを配置している。搬送経路内において、屈曲外ガイド158の第1のガイド接触部158aと屈曲内ガイド159の屈曲接触部159aと中間転写ベルト155のベルト接触部155aによって屈曲部200が形成されている。レジローラ対131によって搬送されてきたシートSは、上記の屈曲部200において、シートを屈曲させることによって、二転転写部156で安定した紙姿勢を保持させている。屈曲部200では、シートの屈曲内ガイド159に対向する第一面が内側となるようにシートを屈曲させる。すなわち、シートの屈曲された部分の曲率中心に近い側に屈曲内ガイド159が配置されている。一方で、シートの第一面とは反対側の屈曲外ガイド158に対向するシートの面が、シートの第二面である。つまり、屈曲する際に、シートの第一面がシートの内側となり、シートの第二面がシート外側になる。
【0021】
トナー像の先端とタイミングを合わせて回転駆動されるレジローラ対131によって、シートSは屈曲部200を通過した後、中間転写ベルト155に沿って二次転写部156へと案内される。二次転写部156は、回転駆動して中間転写ベルト155を循環させる二次転写駆動ローラ156aと、二次転写駆動ローラ156aに対してバネ等で付勢された二次転写従動ローラ156bとが対向配置されている。
【0022】
<本実施形態における紙挙動>
次に、この実施形態において、レジローラ対のニップ間における波打ちについて説明する。レジローラ対131により挟持搬送されるシートSの先端は、屈曲外ガイド158と屈曲内ガイド159に案内されることによって、屈曲部200へと搬送される。この時、シートSは傾けてカセット111にセットするなどの理由により、大きく斜行してレジローラ対131まで搬送されてきた場合、斜行補正の時にレジローラ対131のローラニップ部の間にて波打ちが生じてしまうことがある。
【0023】
ここで、波打ったシートSが屈曲部200を通過する際に発生するしわについて、説明する。レジ駆動ローラ131aとレジ従動ローラ131bとが、共に幅方向に間隔をあけて2つのニップ部を形成するように分割されていた場合、シートSに生じる波打ちには、図5(a)に示すように、屈曲内ガイド159側に腹Cが形成されること場合がある。一方で、図6(a)に示すように、屈曲外ガイド158側に腹Cが形成されることもあり、さらには両側に腹が形成されることもある。ここで、図5(a)に示すように屈曲内ガイド159側に腹Cを持つ場合、シートSは屈曲部200に沿って曲がることができず、しわを生じてしまう(図5(b))。一方、シートSに生じる波打ちが、図6(a)に示すように屈曲外ガイド158側に腹Cを持つ場合、シートSは屈曲部200に沿って曲がることができ、しわにならずに搬送される(図6(b))。
【0024】
ここで、しわの発生メカニズムについて、図7図8を用いて詳細に説明する。図7は、レジローラ対131によって搬送されてきたシートSを二次転写部156へ搬送する時の紙挙動を示した図である。図7(a)は、シートSがレジローラ対131のニップ方向に搬送された後、シートSの先端が屈曲接触部159aに接触し、シートSの先端が曲げられた状態である。そして、図7(b)は、シートS先端が中間転写ベルト155に当接し、屈曲接触部159aを支点にシートが屈曲された時の図である。
【0025】
図7(a)から図7(b)にシートSが搬送される時に、シートSの先端は、図中の左上から右上へ屈曲接触点159aを支点として急激に曲げられる。この時に、シートの紙姿勢によっては、しわが発生しやすくなる。ちなみに、上述したように屈曲部200は、二次転写部156での転写の際に安定した紙姿勢を保持するために必要である。
【0026】
図8は、図7(b)のA−A断面の矢視図を示しており、図8(a)は、図5のようにシートSに生じる波打ちが屈曲内ガイド159側に腹Cを持つ場合であり、図8(b)は、図6のようにシートSに生じる波打ちが屈曲外ガイド158側に腹Cをもつ場合を示している。また、図中のFおよびRは、本体装置の前側および後側を示している。
【0027】
まず、図8(a)の場合、シート中央部は屈曲内ガイド159側に撓んでいるため、シート先端が中間転写ベルト155によって曲げられる際に、シートの第二面側がシートの幅方向において2か所(T1とT2)で接することになる。この時、シートSは中間転写ベルト155からf1およびf2の負荷力を受ける。一方、シートの第一面側は、屈曲接触部159aでシートの腹部Cである1か所(T3)で接触する。シートSは、f1およびf2の負荷力を受けると、シートは幅方向に延びようとする分力f1´と分力f2´がそれぞれ作用する。この時、屈曲接触部159aのシート接触部T3において、R側からはf1´の負荷力を受けてF側へ力f1´´を受ける。一方、F側からはf2´の負荷力を受けてR側へ力f2´´を受ける。その結果、分力f2´とf1´´の力がシートS内で干渉し、また、分力f1´とf2´´の力がシートS内で干渉するため、シートにしわを発生させる。
【0028】
一方、図8(b)の場合、シート中央部は屈曲外ガイド158側に撓んでいるため、シート先端がITBによって曲げられる際に、シートの第二面側がシートの幅方向において1か所(U1)で接することになる。この時、シートSは中間転写ベルト155よりf3の負荷力を受ける。一方、シートの第一面側は、屈曲接触部159aでシートの腹部である2か所(U2とU3)で接触する。シートSはf3の負荷力を受けると、シートは幅方向に延びようとする分力f3´が作用する。この時、屈曲接触部159aのシート接触部U2において、R側からはf3´の負荷力を受けてF側へ力f3´を受ける。一方、屈曲接触部159aのシート接触部U3において、F側からはf3´の負荷力を受けてR側へ力を受ける。その結果、負荷力f3´はシートの中央部から両端側へ延ばす方向に作用するため、シートにしわが発生しにくくなる。
【0029】
以上、本実施形態では、レジ駆動ローラ131aとレジ従動ローラ131bとで形成される2つのニップ部の間において、レジ駆動ローラ131aが、全域にわたって形成されている一方で、レジ従動ローラ131bは2つに分割されているため、隙間を有する。よって、2つのニップ部の間の空間は、レジ従動ローラ側に限定される(図9)。つまり、レジローラ対131によって搬送されるシートSの波打ちの腹は屈曲外ガイド158側に制限される。また、幅方向に垂直な断面において、レジ駆動ローラと第一の搬送ガイドは、搬送されるシートの第一面と当接する位置に配置されており、レジ従動ローラと第二の搬送ガイドは、搬送されるシートの第二面と当接する位置に配置されている。よって、先に図5を用いて説明した通り、シートSは、しわを生じることなく、屈曲部200を通り二次転写部156へと安定して案内される。
【0030】
なお、本実施形態にて、レジローラ対131は幅方向において、2か所のニップ部を形成している形態について例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、幅方向において2か所以上の複数のニップ部を有する形態にも適用できる。
【0031】
また、図4に示したように、幅方向において、レジ駆動ローラ131aとレジ従動ローラ131bとで形成される2つニップ部(131c1と131c2)のうち、装置本体の手前側のニップ部131c1に着目する。この時、ニップ部131cの幅方向における従動コロ131b1と弾性部材131a1との軸端の接触点は、一致するように配置される形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。レジ従動ローラ131bの2つの従動コロ131b1の間において、レジ駆動ローラ131aの弾性部材131a1が、軸方向に対して全域にわたって連続していればよい。よって、レジ従動ローラ131bの軸端における従動コロの位置は、レジ駆動ローラ131aの弾性部材131a1よりも内側となる構成としても、外側になる構成としても良い。
【0032】
上記のように、第1の実施形態では、屈曲部の屈曲内側に配置されるレジ駆動ローラ131aを通しローラにして、屈曲外側に配置されるレジ従動ローラ131bを2つに分割することで、シートSに生じた波打ちの姿勢を制限し、シートSにしわが生じることを低減させることができる。
【0033】
(実施形態2)
第2の実施形態のシート搬送装置101は、図10のように、第1の実施形態における屈曲部200の代わりに、ガイド屈曲部300を設けた構成になっている。したがって、第1の実施形態のシート搬送装置101と同一の部分には、同一の符号を付して、その部分の説明は省略する。
【0034】
屈曲外ガイド158は、第1のガイド接触部158aとその下流に配置された第2のガイド接触部159bを備えている。屈曲接触部159aは、シート搬送方向において、第1のガイド接触部158aと第2のガイド接触部159bの間に配置されている。ガイド屈曲部300は、屈曲外ガイド158の第1のガイド接触部158aおよび第2のガイド接触部159bと、屈曲内ガイド159の屈曲接触部159aとによって形成される。
【0035】
第1の実施形態と同じく、シートSはレジローラ対131によって姿勢を規制された後、ガイド屈曲部300を通り二次転写部156へと安定して案内され、シートSのしわ発生を低減させることができる。
【0036】
なお、本発明は上記の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために以下の請求項を添付する。
【符号の説明】
【0037】
121 レジ前搬送ローラ対(搬送ローラ対)
131 レジローラ対(斜行補正ローラ対)
131a 駆動ローラ(第二のローラ)
131a1 弾性部材(第二回転体)
131b 従動ローラ(第一のローラ)
131b1 従動コロ(第一回転体)
156 二次転写部(転写部)
158 屈曲外ガイド(第二の搬送ガイド)
159 屈曲内ガイド(第一の搬送ガイド)
159a 屈曲接触部
200 屈曲部
300 ガイド屈曲部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10