(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-659(P2021-659A)
(43)【公開日】2021年1月7日
(54)【発明の名称】複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置
(51)【国際特許分類】
B23K 26/08 20140101AFI20201204BHJP
【FI】
B23K26/08 H
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-149192(P2019-149192)
(22)【出願日】2019年8月15日
(31)【優先権主張番号】201910544513.1
(32)【優先日】2019年6月21日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519146547
【氏名又は名称】呉剛
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】陳彩橋
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168AD07
4E168CB03
4E168CB07
4E168CB08
(57)【要約】
【課題】本願発明は複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置を開示した。
【解決手段】
本体を含み、前記本体には上方に開口した作業空間が設けられ、前記作業空間の両側内壁の間には制御機構が設けられ、前記制御機構はレーザーヘッドを含み、前記レーザーヘッドは切断レーザーを照射することができ、且つ前記制御機構により前後にあるいは左右に移動でき、前記作動空間の中には挟み機構が設けられ、前記挟み機構が前記制御機構の下側に位置し、前記挟み機構は部品を挟んで水平方向へ回転させることができ、前記挟み機構の下側には移動機構が設けられ、前記移動機構は前記挟み機構を円弧に沿って移動させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を含み、前記本体には上方に開口した作業空間が設けられ、前記作業空間の両側内壁の間には制御機構が設けられ、前記制御機構はレーザーヘッドを含み、前記レーザーヘッドは切断レーザーを照射することができ、且つ前記制御機構により前後にあるいは左右に移動でき、前記作動空間の中には挟み機構が設けられ、前記挟み機構が前記制御機構の下側に位置し、前記挟み機構は部品を挟んで水平方向へ回転させることができ、前記挟み機構の下側には移動機構が設けられ、前記移動機構は前記挟み機構を円弧に沿って移動させることができ、前記移動機構の下側には旋転機構が設けられ、前記旋転機構は前記移動機構を制御して垂直方向へ回転させることができ、
前記作業空間の中には支持ブロックが設けられ、前記支持ブロックは前記挟み機構と、前記移動機構と、前記旋転機構とを支持でき、前記支持ブロックの下側面と前記作業空間の底壁の間には支持機構が設けられ、前記支持機構は前記支持ブロックの上昇あるいは降下を制御でき、前記支持ブロックの中には動力空間が設けられ、前記動力空間の中には動力機構が設けられ、前記動力機構は前記挟み機構、前記移動機構と、前記旋転機構、前記支持機構とを制御できることを特徴とする複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項2】
前記制御機構は第二ねじボルトを含み、前記第二ねじボルトの前後側面にはいずれも固定枠が回転できるように連結され、前記固定枠がいずれも前記作業空間の左壁と固定的に連結され、前記第二ねじボルトの外周には制御箱が設けられ、前記第二ねじボルトが前記制御箱の内壁を貫通しており、前記制御箱と前記第二ねじボルトとがねじ山によって連結され、前記制御箱と前記作業空間の左壁とがスライドできるように連結され、前記作業空間の右壁には第一スライドブロックが前後にスライドできるように設けられ、前記第一スライドブロックと前記制御箱との間には第一ねじボルトが回転できるように設けられ、前記第一ねじボルトの外周には連結ブロックが設けられ、前記連結ブロックと前記第一ねじボルトとがねじ山によって連結され、前記連結ブロックと前記作業空間の後壁とがスライドできるように連結され、前記連結ブロックの前側面には前記レーザーヘッドが固定的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項3】
前記制御箱の中には制御空間が設けられ、前記第一ねじボルトのうち左方へ延びた部分が前記制御空間の左側内壁を貫通して前記制御空間の中に入り、且つ前記第一ねじボルトのうち左方へ延びた部分の左側面には第一歯車が固定的に設けられ、前記制御空間の左壁には第一モーターがスライドできるように設けられ、前記第一モーターの上側には制御器が設けられ、前記制御器は前記第一モーターが上下にスライドすることを制御でき、前記第一モーターの右側には第二歯車が伝動できるように連結され、前記第二歯車は前記第一歯車と噛合でき、前記第二ねじボルトが前記制御空間を貫通しており、且つ前記第二ねじボルトのうち前記制御空間の中に位置する外周には第一傘歯車が固定的に設けられ、前記制御空間の右壁には短軸が回転できるように設けられ、前記短軸の左側面には第二傘歯車が固定的に設けられ、前記第二傘歯車が前記第一傘歯車と噛合しており、前記短軸の外周には第三歯車が固定的に設けられ、前記第三歯車は前記第二歯車と噛合できることを特徴とする請求項2に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項4】
前記挟み機構は挟み板を含み、前記挟み板の中には上方に開口した挟み空間が設けられ、前記挟み空間の左右壁には二つの固定ブロックが左右対称に固定的に設けられ、前記固定ブロックのうち互いに近接する面にはいずれも旋転軸が回転できるように設けられ、前記旋転軸のうち互いに近接する面にはいずれも空気動力爪型挟み具が固定的に設けられ、左側に位置した固定ブロックの中には第二モーターが固定的に嵌設され、左側に位置する前記旋転軸のうち左方へ延びた部分が前記固定ブロックの内壁を貫通して前記第二モーターと固定的に連結され、二つの前記空気動力爪型挟み具により部品を挟むことができることを特徴とする請求項1に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項5】
前記移動機構は旋転盤を含み、前記旋転盤の上側面と前記挟み板の下側面とがスライドできるように連結され、前記旋転盤の中には上方に開口した弓形空間が設けられ、前記弓形空間の後壁には細軸が回転できるように設けられ、前記細軸の外周には第四歯車が固定的に設けられ、前記挟み板のうち前記弓形空間に位置する部分の下側面には歯が付いており、前記第四歯車と前記挟み板の下側面とが噛み合っており、前記弓形空間の底壁には長軸が回転できるように設けられ、前記長軸の上側面には第四傘歯車が固定的に設けられ、前記細軸の前側面には第三傘歯車が固定的に設けられ、前記第三傘歯車と前記第四傘歯車とが噛合していることを特徴とする請求項4に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項6】
前記旋転機構は前記支持ブロックの中に設けられた伝動空間を含み、前記伝動空間が前記動力空間の上側に位置し、前記伝動空間の底壁には旋転柱が回転できるように設けられ、前記旋転柱のうち上方に延びた部分が前記伝動空間の上側内壁を貫通して前記作業空間の中に入り、且つ前記旋転柱のうち上方に延びた部分の上側面と前記旋転盤の下側面とが固定的に連結され、前記伝動空間と前記動力空間との間の内壁には爪車軸が回転できるように設けられ、前記爪車軸が上下に延びており、前記爪車軸のうち上方に延びた部分が前記伝動空間の中に入り、且つ前記爪車軸のうち上方に延びた部分の上側面には伝動輪が固定的に設けられ、前記伝動輪と前記旋転柱とが噛み合っていることを特徴とする請求項5に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項7】
前記支持機構は前記支持ブロックの下側面にスライドできるように設けられた第二スライドブロックを含み、前記第二スライドブロックには第一連結ロッドがヒンジによって連結され、前記第一連結ロッドのもう片側が前記作業空間の底壁とヒンジによって連結され、前記作業空間の底壁の中にはスライド溝が設けられ、前記スライド溝の中には第三スライドブロックがスライドできるように設けられ、前記第三スライドブロックには第二連結ロッドがヒンジによって連結され、前記第二連結ロッドのもう片側が前記支持ブロックの下側面とヒンジによって連結され、前記第二連結ロッドと前記第一連結ロッドとがヒンジによって連結され、前記作業空間の底壁には液圧シリンダーが固定的に設けられ、前記液圧シリンダーの右側面と前記第三スライドブロックの左側面とが固定的に連結され、前記液圧シリンダーの左側面には調節ノブが固定的に設けられ、前記調節ノブは液圧の大きさを調節でき、前記作業空間の底壁の中にはスライド空間が設けられ、前記スライド空間が前記作業空間と連通するように設けられ、前記スライド空間の中にはねじスリーブがスライドできるように設けられ、前記ねじスリーブの右側面が前記調節ノブと当接しており、前記ねじスリーブの中には第三ねじボルトがねじ山によって連結され、前記第三ねじボルトのうち上方に延びた部分が前記支持ブロックの内壁を貫通して前記動力空間の中に入り、且つ前記第三ねじボルトのうち上方に延びた部分が前記動力空間の頂壁と回転できるように連結され、前記第三ねじボルトと前記支持ブロックとが隙間嵌され、前記第三ねじボルトの外周には第二従動輪が固定的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【請求項8】
前記動力機構は前記動力空間の底壁の中に固定的に嵌設された第三モーターを含み、前記第三モーターには動力軸が伝動できるように連結され、前記動力軸のうち上方に延びた部分が前記動力空間の中に入り、且つ前記動力軸のうち上方に延びた部分の上側面には爪車が固定的に設けられ、前記爪車が前記第二従動輪と噛合しており、前記爪車軸のうち下方に延びた部分が前記動力空間の中に入り、且つ前記爪車軸のうち下方に延びた部分が前記爪車の爪車パーツと固定的に連結され、前記爪車の中には環状溝が形成されており、前記環状溝の外輪には歯が付いており、前記長軸のうち下方に延びた部分が前記旋転盤と、前記旋転柱と、前記支持ブロックとを貫通して前記動力空間の中に入り、前記長軸のうち下方に延びた部分の下側面には第一従動輪が固定的に設けられ、前記第一従動輪と前記環状溝の外輪とが噛み合っていることを特徴とする請求項7に記載の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はレーザー切断技術分野を取り上げて、具体的には複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置である。
【背景技術】
【0002】
レーザー切断は高出力密度レーザーで材料を切断する新型技術であり、伝統的な切断方法と比べ、質がよく、効率が高く、速度が速いなどのメリットがある。しかし、新型技術として、設備の価格も非常に高い。その中、二次元レーザー切断設備と三次元レーザー切断設備の価格の差が非常に大きいが、一部の複雑な部品に対しては、三次元切断しなければならない。したがって、複雑な部品をレーザー切断でき、そして省コストを前提にし、簡単な連動の設計により三次元レーザー切断を実現できる設備が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第103212853号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明の目的は複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置を提供し、それは上記の現在の技術中の問題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置は、本体を含み、前記本体には上方に開口した作業空間が設けられ、前記作業空間の両側内壁の間には制御機構が設けられ、前記制御機構はレーザーヘッドを含み、前記レーザーヘッドは切断レーザーを照射することができ、且つ前記制御機構により前後にあるいは左右に移動でき、前記作動空間の中には挟み機構が設けられ、前記挟み機構が前記制御機構の下側に位置し、前記挟み機構は部品を挟んで水平方向へ回転させることができ、前記挟み機構の下側には移動機構が設けられ、前記移動機構は前記挟み機構を円弧に沿って移動させることができ、前記移動機構の下側には旋転機構が設けられ、前記旋転機構は前記移動機構を制御して垂直方向へ回転させることができ、前記作業空間の中には支持ブロックが設けられ、前記支持ブロックは前記挟み機構と、前記移動機構と、前記旋転機構とを支持でき、前記支持ブロックの下側面と前記作業空間の底壁の間には支持機構が設けられ、前記支持機構は前記支持ブロックの上昇あるいは降下を制御でき、前記支持ブロックの中には動力空間が設けられ、前記動力空間の中には動力機構が設けられ、前記動力機構は前記挟み機構、前記移動機構と、前記旋転機構、前記支持機構とを制御できる。
【0006】
更の技術プラン、前記制御機構は第二ねじボルトを含み、前記第二ねじボルトの前後側面にはいずれも固定枠が回転できるように連結され、前記固定枠がいずれも前記作業空間の左壁と固定的に連結され、前記第二ねじボルトの外周には制御箱が設けられ、前記第二ねじボルトが前記制御箱の内壁を貫通しており、前記制御箱と前記第二ねじボルトとがねじ山によって連結され、前記制御箱と前記作業空間の左壁とがスライドできるように連結され、前記作業空間の右壁には第一スライドブロックが前後にスライドできるように設けられ、前記第一スライドブロックと前記制御箱との間には第一ねじボルトが回転できるように設けられ、前記第一ねじボルトの外周には連結ブロックが設けられ、前記連結ブロックと前記第一ねじボルトとがねじ山によって連結され、前記連結ブロックと前記作業空間の後壁とがスライドできるように連結され、前記連結ブロックの前側面には前記レーザーヘッドが固定的に設けられている。
【0007】
更の技術プラン、前記制御箱の中には制御空間が設けられ、前記第一ねじボルトのうち左方へ延びた部分が前記制御空間の左側内壁を貫通して前記制御空間の中に入り、且つ前記第一ねじボルトのうち左方へ延びた部分の左側面には第一歯車が固定的に設けられ、前記制御空間の左壁には第一モーターがスライドできるように設けられ、前記第一モーターの上側には制御器が設けられ、前記制御器は前記第一モーターが上下にスライドすることを制御でき、前記第一モーターの右側には第二歯車が伝動できるように連結され、前記第二歯車は前記第一歯車と噛合でき、前記第二ねじボルトが前記制御空間を貫通しており、且つ前記第二ねじボルトのうち前記制御空間の中に位置する外周には第一傘歯車が固定的に設けられ、前記制御空間の右壁には短軸が回転できるように設けられ、前記短軸の左側面には第二傘歯車が固定的に設けられ、前記第二傘歯車が前記第一傘歯車と噛合しており、前記短軸の外周には第三歯車が固定的に設けられ、前記第三歯車は前記第二歯車と噛合できる。
【0008】
更の技術プラン、前記挟み機構は挟み板を含み、前記挟み板の中には上方に開口した挟み空間が設けられ、前記挟み空間の左右壁には二つの固定ブロックが左右対称に固定的に設けられ、前記固定ブロックのうち互いに近接する面にはいずれも旋転軸が回転できるように設けられ、前記旋転軸のうち互いに近接する面にはいずれも空気動力爪型挟み具が固定的に設けられ、左側に位置した固定ブロックの中には第二モーターが固定的に嵌設され、左側に位置する前記旋転軸のうち左方へ延びた部分が前記固定ブロックの内壁を貫通して前記第二モーターと固定的に連結され、二つの前記空気動力爪型挟み具により部品を挟むことができる。
【0009】
更の技術プラン、前記移動機構は旋転盤を含み、前記旋転盤の上側面と前記挟み板の下側面とがスライドできるように連結され、前記旋転盤の中には上方に開口した弓形空間が設けられ、前記弓形空間の後壁には細軸が回転できるように設けられ、前記細軸の外周には第四歯車が固定的に設けられ、前記挟み板のうち前記弓形空間に位置する部分の下側面には歯が付いており、前記第四歯車と前記挟み板の下側面とが噛み合っており、前記弓形空間の底壁には長軸が回転できるように設けられ、前記長軸の上側面には第四傘歯車が固定的に設けられ、前記細軸の前側面には第三傘歯車が固定的に設けられ、前記第三傘歯車と前記第四傘歯車とが噛合している
【0010】
更の技術プラン、前記旋転機構は前記支持ブロックの中に設けられた伝動空間を含み、前記伝動空間が前記動力空間の上側に位置し、前記伝動空間の底壁には旋転柱が回転できるように設けられ、前記旋転柱のうち上方に延びた部分が前記伝動空間の上側内壁を貫通して前記作業空間の中に入り、且つ前記旋転柱のうち上方に延びた部分の上側面と前記旋転盤の下側面とが固定的に連結され、前記伝動空間と前記動力空間との間の内壁には爪車軸が回転できるように設けられ、前記爪車軸が上下に延びており、前記爪車軸のうち上方に延びた部分が前記伝動空間の中に入り、且つ前記爪車軸のうち上方に延びた部分の上側面には伝動輪が固定的に設けられ、前記伝動輪と前記旋転柱とが噛み合っている。
【0011】
更の技術プラン、前記支持機構は前記支持ブロックの下側面にスライドできるように設けられた第二スライドブロックを含み、前記第二スライドブロックには第一連結ロッドがヒンジによって連結され、前記第一連結ロッドのもう片側が前記作業空間の底壁とヒンジによって連結され、前記作業空間の底壁の中にはスライド溝が設けられ、前記スライド溝の中には第三スライドブロックがスライドできるように設けられ、前記第三スライドブロックには第二連結ロッドがヒンジによって連結され、前記第二連結ロッドのもう片側が前記支持ブロックの下側面とヒンジによって連結され、前記第二連結ロッドと前記第一連結ロッドとがヒンジによって連結され、前記作業空間の底壁には液圧シリンダーが固定的に設けられ、前記液圧シリンダーの右側面と前記第三スライドブロックの左側面とが固定的に連結され、前記液圧シリンダーの左側面には調節ノブが固定的に設けられ、前記調節ノブは液圧の大きさを調節でき、前記作業空間の底壁の中にはスライド空間が設けられ、前記スライド空間が前記作業空間と連通するように設けられ、前記スライド空間の中にはねじスリーブがスライドできるように設けられ、前記ねじスリーブの右側面が前記調節ノブと当接しており、前記ねじスリーブの中には第三ねじボルトがねじ山によって連結され、前記第三ねじボルトのうち上方に延びた部分が前記支持ブロックの内壁を貫通して前記動力空間の中に入り、且つ前記第三ねじボルトのうち上方に延びた部分が前記動力空間の頂壁と回転できるように連結され、前記第三ねじボルトと前記支持ブロックとが隙間嵌(すきまばめ)され、前記第三ねじボルトの外周には第二従動輪が固定的に設けられている。
【0012】
更の技術プラン、前記動力機構は前記動力空間の底壁の中に固定的に嵌設された第三モーターを含み、前記第三モーターには動力軸が伝動できるように連結され、前記動力軸のうち上方に延びた部分が前記動力空間の中に入り、且つ前記動力軸のうち上方に延びた部分の上側面には爪車が固定的に設けられ、前記爪車が前記第二従動輪と噛合しており、前記爪車軸のうち下方に延びた部分が前記動力空間の中に入り、且つ前記爪車軸のうち下方に延びた部分が前記爪車の爪車パーツと固定的に連結され、前記爪車の中には環状溝が形成されており、前記環状溝の外輪には歯が付いており、前記長軸のうち下方に延びた部分が前記旋転盤と、前記旋転柱と、前記支持ブロックとを貫通して前記動力空間の中に入り、前記長軸のうち下方に延びた部分の下側面には第一従動輪が固定的に設けられ、前記第一従動輪と前記環状溝の外輪とが噛み合っている。
【発明の効果】
【0013】
本願発明は複雑な部品をレーザー切断でき、コストの高い多次元レーザー切断ヘッドを使用する必要がなく、二次元レーザー切断に簡単な挟み具を加えただけで三次元レーザー切断を実現でき、切断効率と産品の質を保証できると同時に、有効にコストを下げ、値段の高い三次元レーザー切断設備を買えない会社や二次元レーザー切断設備しか持っていない会社に大きな助けを与え、制御機構で二次元移動の効果を実現するだけでよく、挟み機構で挟まれた部品を回転させることができ、移動機構で部品の片隅まで切断でき、旋転機構で部品の水平回転を実現でき、部品が上昇する時支持機構で直接に切断平面を校正できると同時に、支持ブロックの高さを下げることができ、装置全体の連動が頼もしく、コストが低く、設計が斬新である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
下記に
図1〜5をあわせて本願発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本願発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と
図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0015】
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1〜5を参照し、本願発明の複雑な部品に対して三次元切断を実現できるレーザー切断装置は、本体12を含み、前記本体12には上方に開口した作業空間11が設けられ、前記作業空間11の両側内壁の間には制御機構101が設けられ、前記制御機構101はレーザーヘッド17を含み、前記レーザーヘッド17は切断レーザーを照射することができ、且つ前記制御機構101により前後にあるいは左右に移動でき、前記作動空間11の中には挟み機構102が設けられ、前記挟み機構102が前記制御機構101の下側に位置し、前記挟み機構102は部品を挟んで水平方向へ回転させることができ、前記挟み機構102の下側には移動機構103が設けられ、前記移動機構103は前記挟み機構102を円弧に沿って移動させることができ、前記移動機構103の下側には旋転機構104が設けられ、前記旋転機構104は前記移動機構103を制御して垂直方向へ回転させることができ、前記作業空間11の中には支持ブロック36が設けられ、前記支持ブロック36は前記挟み機構102と、前記移動機構103と、前記旋転機構104とを支持でき、前記支持ブロック36の下側面と前記作業空間11の底壁の間には支持機構105が設けられ、前記支持機構105は前記支持ブロック36の上昇あるいは降下を制御でき、前記支持ブロック36の中には動力空間35が設けられ、前記動力空間35の中には動力機構106が設けられ、前記動力機構106は前記挟み機構102、前記移動機構103と、前記旋転機構104、前記支持機構105とを制御できる。
【0017】
前記制御機構101は第二ねじボルト58を含み、前記第二ねじボルト58の前後側面にはいずれも固定枠18が回転できるように連結され、前記固定枠18がいずれも前記作業空間11の左壁と固定的に連結され、前記第二ねじボルト58の外周には制御箱13が設けられ、前記第二ねじボルト58が前記制御箱13の内壁を貫通しており、前記制御箱13と前記第二ねじボルト58とがねじ山によって連結され、前記制御箱13と前記作業空間11の左壁とがスライドできるように連結され、前記作業空間11の右壁には第一スライドブロック70が前後にスライドできるように設けられ、前記第一スライドブロック70と前記制御箱13との間には第一ねじボルト15が回転できるように設けられ、前記第一ねじボルト15の外周には連結ブロック16が設けられ、前記連結ブロック16と前記第一ねじボルト15とがねじ山によって連結され、前記連結ブロック16と前記作業空間11の後壁とがスライドできるように連結され、前記連結ブロック16の前側面には前記レーザーヘッド17が固定的に設けられ、前記レーザーヘッド17が前記第二ねじボルト58の回転により前後に移動でき、前記レーザーヘッド17が前記第一ねじボルト15の回転により左右に移動でき、これにより二次元切断を実現できる。
【0018】
前記制御箱13の中には制御空間14が設けられ、前記第一ねじボルト15のうち左方へ延びた部分が前記制御空間14の左側内壁を貫通して前記制御空間14の中に入り、且つ前記第一ねじボルト15のうち左方へ延びた部分の左側面には第一歯車54が固定的に設けられ、前記制御空間14の左壁には第一モーター52がスライドできるように設けられ、前記第一モーター52の上側には制御器51が設けられ、前記制御器51は前記第一モーター52が上下にスライドすることを制御でき、前記第一モーター52の右側には第二歯車53が伝動できるように連結され、前記第二歯車53は前記第一歯車54と噛合でき、前記第二ねじボルト58が前記制御空間14を貫通しており、且つ前記第二ねじボルト58のうち前記制御空間14の中に位置する外周には第一傘歯車59が固定的に設けられ、前記制御空間14の右壁には短軸56が回転できるように設けられ、前記短軸56の左側面には第二傘歯車57が固定的に設けられ、前記第二傘歯車57が前記第一傘歯車59と噛合しており、前記短軸56の外周には第三歯車55が固定的に設けられ、前記第三歯車55は前記第二歯車53と噛合でき、前記制御器51により前記第一モーター52を上下にスライドさせることができ、これにより前記第二歯車53と前記第一歯車54とを噛合させまたは前記第二歯車53と前記第三歯車55とを噛合させ、これにより前記第一ねじボルト15または前記第一モーター52を回転させることができる。
【0019】
前記挟み機構102は挟み板19を含み、前記挟み板19の中には上方に開口した挟み空間69が設けられ、前記挟み空間69の左右壁には二つの固定ブロック20が左右対称に固定的に設けられ、前記固定ブロック20のうち互いに近接する面にはいずれも旋転軸22が回転できるように設けられ、前記旋転軸22のうち互いに近接する面にはいずれも空気動力爪型挟み具23が固定的に設けられ、左側に位置した固定ブロック20の中には第二モーター21が固定的に嵌設され、左側に位置する前記旋転軸22のうち左方へ延びた部分が前記固定ブロック20の内壁を貫通して前記第二モーター21と固定的に連結され、二つの前記空気動力爪型挟み具23により部品を挟むことができ、前記第二モーター21の作動により、挟まれた部品を水平方向へ回転させることができる。
【0020】
前記移動機構103は旋転盤24を含み、前記旋転盤24の上側面と前記挟み板19の下側面とがスライドできるように連結され、前記旋転盤24の中には上方に開口した弓形空間25が設けられ、前記弓形空間25の後壁には細軸26が回転できるように設けられ、前記細軸26の外周には第四歯車27が固定的に設けられ、前記挟み板19のうち前記弓形空間25に位置する部分の下側面には歯が付いており、前記第四歯車27と前記挟み板19の下側面とが噛み合っており、前記弓形空間25の底壁には長軸31が回転できるように設けられ、前記長軸31の上側面には第四傘歯車28が固定的に設けられ、前記細軸26の前側面には第三傘歯車65が固定的に設けられ、前記第三傘歯車65と前記第四傘歯車28とが噛合しており、前記長軸31の回転により前記細軸26を回転させることができ、これにより前記挟み板19は前記旋転盤24の上側面に円弧方向に沿って左右に移動することができる。
【0021】
前記旋転機構104は前記支持ブロック36の中に設けられた伝動空間32を含み、前記伝動空間32が前記動力空間35の上側に位置し、前記伝動空間32の底壁には旋転柱30が回転できるように設けられ、前記旋転柱30のうち上方に延びた部分が前記伝動空間32の上側内壁を貫通して前記作業空間11の中に入り、且つ前記旋転柱30のうち上方に延びた部分の上側面と前記旋転盤24の下側面とが固定的に連結され、前記伝動空間32と前記動力空間35との間の内壁には爪車軸34が回転できるように設けられ、前記爪車軸34が上下に延びており、前記爪車軸34のうち上方に延びた部分が前記伝動空間32の中に入り、且つ前記爪車軸34のうち上方に延びた部分の上側面には伝動輪33が固定的に設けられ、前記伝動輪33と前記旋転柱30とが噛み合っており、前記爪車軸34の回転により前記旋転柱30を回転させることができ、これにより前記旋転盤24を垂直方向に沿って回転させることができる。
【0022】
前記支持機構105は前記支持ブロック36の下側面にスライドできるように設けられた第二スライドブロック49を含み、前記第二スライドブロック49には第一連結ロッド50がヒンジによって連結され、前記第一連結ロッド50のもう片側が前記作業空間11の底壁とヒンジによって連結され、前記作業空間11の底壁の中にはスライド溝46が設けられ、前記スライド溝46の中には第三スライドブロック47がスライドできるように設けられ、前記第三スライドブロック47には第二連結ロッド48がヒンジによって連結され、前記第二連結ロッド48のもう片側が前記支持ブロック36の下側面とヒンジによって連結され、前記第二連結ロッド48と前記第一連結ロッド50とがヒンジによって連結され、前記作業空間11の底壁には液圧シリンダー45が固定的に設けられ、前記液圧シリンダー45の右側面と前記第三スライドブロック47の左側面とが固定的に連結され、前記液圧シリンダー45の左側面には調節ノブ29が固定的に設けられ、前記調節ノブ29は液圧の大きさを調節でき、前記作業空間11の底壁の中にはスライド空間43が設けられ、前記スライド空間43が前記作業空間11と連通するように設けられ、前記スライド空間43の中にはねじスリーブ44がスライドできるように設けられ、前記ねじスリーブ44の右側面が前記調節ノブ29と当接しており、前記ねじスリーブ44の中には第三ねじボルト42がねじ山によって連結され、前記第三ねじボルト42のうち上方に延びた部分が前記支持ブロック36の内壁を貫通して前記動力空間35の中に入り、且つ前記第三ねじボルト42のうち上方に延びた部分が前記動力空間35の頂壁と回転できるように連結され、前記第三ねじボルト42と前記支持ブロック36とが隙間嵌(すきまばめ)され、前記第三ねじボルト42の外周には第二従動輪41が固定的に設けられ、前記第二従動輪41の回転により前記第三ねじボルト42を回転させることができる。
【0023】
前記動力機構106は前記動力空間35の底壁の中に固定的に嵌設された第三モーター39を含み、前記第三モーター39には動力軸38が伝動できるように連結され、前記動力軸38のうち上方に延びた部分が前記動力空間35の中に入り、且つ前記動力軸38のうち上方に延びた部分の上側面には爪車37が固定的に設けられ、前記爪車37が前記第二従動輪41と噛合しており、前記爪車軸34のうち下方に延びた部分が前記動力空間35の中に入り、且つ前記爪車軸34のうち下方に延びた部分が前記爪車37の爪車パーツと固定的に連結され、前記爪車37の中には環状溝63が形成されており、前記環状溝63の外輪には歯が付いており、前記長軸31のうち下方に延びた部分が前記旋転盤24と、前記旋転柱30と、前記支持ブロック36とを貫通して前記動力空間35の中に入り、前記長軸31のうち下方に延びた部分の下側面には第一従動輪40が固定的に設けられ、前記第一従動輪40と前記環状溝63の外輪とが噛み合っており、前記第三モーター39が正回転する時に、前記爪車軸34を回転させることができ、同時に前記長軸31を回転させることができ、同時に前記第三ねじボルト42を回転させることができ、これにより前記旋転盤24を回転させて前記挟み板19を左方へスライドさせて前記ねじボルト44を下方へスライドさせることができ、前記第三モーター39が逆回転する時、前記爪車軸34が動かなく、同時に前記長軸31と前記第三ねじボルト42とが逆回転することにより、前記挟み板19を右方へスライドさせて前記ねじボルト44を上方へスライドさせることができる。
【0024】
使用する時、空気動力爪型挟み具23で部品を挟み、第三モーター39を始動し位置を調整し、第三モーター39が正回転するとき、前記爪車軸34を回転させることができ、これにより旋転柱30を回転させることができ、これにより旋転盤24を求めた角度に回転させることができ、同時に長軸31を回転させることができ、これにより挟み板19が円弧に沿って左方へ移動でき、同時に第三ねじボルト42を回転させることができ、これによりねじスリーブ44を下方へスライドさせることができ、これにより液圧シリンダー45を調節でき、これにより第三スライドブロック47が左方へスライドし支持ブロック36を降下させることができ、挟み板19の位置が間違った場合、前記第三モーター39を逆回転させることにより、爪車軸34が動かなく、長軸31と第三ねじボルト42とが逆回転し、第二モーター21を始動すれば部品を回転させることができ、レーザーヘッド17を移動させて切断させる時、第一モーター52を始動し、制御器51で第一ねじボルト15あるいは第二ねじボルト58の回転を別々に調節することにより、レーザーヘッド17を左右または前後に移動させることができ、固定の点で切断を行う時、求めた位置まで調節すればいい。
【0025】
本願発明の有益効果は:本願発明は複雑な部品をレーザー切断でき、コストの高い多次元レーザー切断ヘッドを使用する必要がなく、二次元レーザー切断に簡単な挟み具を加えただけで三次元レーザー切断を実現でき、切断効率と産品の質を保証できると同時に、有効にコストを下げ、値段の高い三次元レーザー切断設備を買えない会社や二次元レーザー切断設備しか持っていない会社に大きな助けを与え、制御機構で二次元移動の効果を実現するだけでよく、挟み機構で挟まれた部品を回転させることができ、移動機構で部品の片隅まで切断でき、旋転機構で部品の水平回転を実現でき、部品が上昇する時支持機構で直接に切断平面を校正できると同時に、支持ブロックの高さを下げることができ、装置全体の連動が頼もしく、コストが低く、設計が斬新である。
【0026】
本分野の技術者が明確できるのは、本発明の総体精神や発想から離脱しない場合で、以上の実施例に各種な変形ができ、それらの変形がすべて本発明の保護範囲にある。本発明の保護方案は本発明の権利要求書を標準とすべきである。