【実施例1】
【0022】
以下、
図1乃至
図6に基づいて、本発明の第1実施例であるシフトレバー用ベアリング(以下、「ベアリング」という)100を説明する。
【0023】
<1.本発明の第1実施例であるベアリング100の周辺構造>
まず、
図1及び
図2に基づいて、本発明の第1実施例であるベアリング100の周辺構造について説明する。
図1は本発明の第1実施例であるベアリングの組み付けを説明する分解斜視図であり、
図2は
図1のII−II断面図である。
【0024】
本発明の第1実施例であるベアリング100は、
図1等に示すように、円環状の部材であり、車体に取り付けられているハウジングHにより上下方向から挟持されている。
なお、本実施例における上下方向とは、ベアリング100の中心軸方向である。
そして、後述する突起123が設けられている側を「上方」とし、突起123が設けられていない側を「下方」とする。
【0025】
ハウジングHは、ベアリング100が上方から挿入される下部ハウジングH1と、ベアリング100を上方から押さえる上部ハウジングH2とから構成されている。
下部ハウジングH1は、平面視においてC字状の部材であり、ベアリング100が挿入される円柱状のベアリング収容部H1aと、上部ハウジングH2が一部挿入される平面視において円柱状の上部ハウジング収容部H1bとから形成されている。
ベアリング収容部H1aは、上部ハウジング収容部H1bよりも下方に位置しており、上部ハウジング収容部H1bと中心軸が一致しつつ、上部ハウジング収容部H1bよりも小径となっている。
上部ハウジングH2は、平面視においてC字状の部材であり、下部ハウジングH1に挿入される円筒状の挿入部H2aと、この挿入部H2aから上方に向かって伸びつつ拡径している平面視において矩形状の鍔部H2bとから形成されている。
【0026】
また、ベアリング100は、マニュアル車用のシフトレバー(自動車用シフトレバー)Lを揺動自在に支持している。
したがって、ベアリング100は、シフトレバーLとハウジングHとの間に配置されていることになる。
【0027】
シフトレバーLは、ドライバーがシフトチェンジをする際に把持するシフトノブL1と、このシフトノブL1から下方に向かって伸びるシフトレバー本体L2とから構成されている。
シフトレバー本体L2は、下端に形成されている小球部L2aと、この小球部L2aより上方に形成されている大球部(球状部)L2bと、この大球部L2bから水平方向に向かって伸びている連結軸L2cとから構成されている。
【0028】
小球部L2aはシフトケーブル(不図示)と連結されている。
大球部L2bは、小球部L2aより大径であり、
図2に示すように、ベアリング100により支持されている。
したがって、シフトレバーLがベアリング100に支持されている際、大球部L2bがシフトレバーLの揺動中心となる。
また、連結軸L2cは、セレクトレバー(不図示)に接続されている。
【0029】
<2.本発明の第1実施例であるベアリング100の構造>
次に、
図2乃至
図4により、ベアリング100の構造について説明する。
図3は本発明の第1実施例であるベアリングの斜視図であり、
図4は
図2の部分拡大図である。
なお、
図2および
図4については、シフトレバーLからベアリング100に対して荷重がかかっていない状態である。
【0030】
ベアリング100は合成樹脂製であり、
図3等に示すように、シフトレバーLに対して内接しているC字状の内周側壁部110と、下部ハウジングH1に対して外接しているC字状の外周側壁部120と、内周側壁部110と外周側壁部120とを同心円状に離間配置して内周側壁部110と外周側壁部120とを一体に連結している円環状のリブ部130とから構成された単一の部材となっている。
【0031】
<2.1.内周側壁部>
内周側壁部110は、
図3に示すように、周方向に沿って所定間隔に分割されている。
各内周側壁部は、
図3に示すように、場所によって、E字状(110A)となっていたり、U字状(110B)となっていたり、単なる薄肉状(110C)となっていたりしている。
このうち、U字状の内周側壁部110Bは内周側壁部110の開口111の両側に設けられており、薄肉状の内周側壁部110Cは内周側壁部110の開口111と対向する位置に設けられている。
【0032】
以下、E字状の内周側壁部110Aで内周側壁部110の詳細構造を説明する。
内周側壁部110は、
図3及び
図4に示すように、断面視においてI字状であり、鉛直上方側でシフトレバーLの大球部L2bに対して当接している上部当接領域112と、鉛直下方側でシフトレバーLの大球部L2bに対して当接している下部当接領域113と、シフトレバーLの大球部L2bに対して離間しているシフトレバー離間領域114とを有している。
【0033】
上部当接領域112は、弾性変形自在であると共に締め代を有しており、外周側壁部120に向かって弾性変形している状態でシフトレバーLの大球部L2bに対して当接している。
シフトレバーLと当接する上部当接領域112の上部湾曲面112aの曲率中心O1は、
図2に示すように、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLよりも下方に位置している。
また、上部湾曲面112aの曲率中心O1は、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLから水平方向にも離間している。
したがって、上部湾曲面112aの曲率中心O1は、ベアリング100の平面視において、単一の仮想円A1(
図2参照)上に配置されている。
さらに、本実施例において、上部湾曲面112aの曲率半径は、シフトレバーLの大球部L2bの曲率半径より大きくなっている。
すなわち、上部湾曲面112aの曲率中心O1と上部湾曲面112aとは、仮想円A1の中心軸Xを挟んだ位置に常に位置している。
【0034】
下部当接領域113も、上部当接領域112と同様に弾性変形自在であると共に締め代を有しており、外周側壁部120に向かって弾性変形している状態でシフトレバーLの大球部L2bに対して当接している。
シフトレバーLと当接する下部当接領域113の下部湾曲面113aの曲率中心O2は、
図2に示すように、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLよりも上方に位置している。
また、下部湾曲面113aの曲率中心O2も、上部湾曲面112aの曲率中心O1と同様に、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLから水平方向にも離間している。
したがって、下部湾曲面113aの曲率中心O2も、ベアリング100の平面視において、上部湾曲面112aの曲率中心O1が配置されている仮想円A1と同じ中心軸および同じ直径を有する単一の仮想円A2(
図2参照)上に配置されている。
さらに、本実施例において、下部湾曲面113aの曲率半径は、上部湾曲面112aの曲率半径と等しくなっており、シフトレバーLの大球部L2bの曲率半径より大きくなっている。
よって、下部湾曲面113aの曲率中心O2と下部湾曲面113aとは、仮想円A2の中心軸Xを挟んだ位置に常に位置していることになる。
【0035】
また、仮想円A1および仮想円A2の中心軸Xは、ベアリング100の平面視における中心軸とほぼ一致している。
そして、シフトレバーLをベアリング100に組み付けた状態では、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLも、仮想円A1および仮想円A2の中心軸X上に位置している。
したがって、上部湾曲面112aの曲率中心O1および下部湾曲面113aの曲率中心O2は、
図2に示すように、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLと上下方向だけでなく左右方向にも離心している。
【0036】
シフトレバー離間領域114は、
図4等に示すように、内周側壁部110の上下方向ほぼ中央に設けられ、シフトレバーLの大球部L2bとの間で隙間Cを形成している。
この隙間Cは、内周側壁部110の上下方向の中央付近が最も大きく、中央付近から上下方向に遠ざかるにつれて小さくなっている。
【0037】
以上のように、内周側壁部110がシフトレバーLの大球部L2bに対して締め代を有して当接する上部当接領域112と下部当接領域113とを有していることから、内周側壁部110はシフトレバーLの大球部L2bに対して締め代を確保している。
【0038】
<2.2.外周側壁部>
外周側壁部120は、
図4に示すように、断面視においてI字状であり、下部ハウジングH1に対して水平方向で当接しているハウジング当接領域121と、下部ハウジングH1に対して水平方向で離間しているハウジング離間領域122とを有している。
【0039】
ハウジング当接領域121は、
図3および
図4に示すように、リブ部130より下方の領域であり、
図3に示すように、周方向に沿って間欠的に分割されている。
そして、このハウジング当接領域121は、リブ部130に対して弾性変形自在であり、締め代を有した状態(すなわち、弾性変形している状態)で下部ハウジングH1に対して当接している。
これにより、ハウジング当接領域121は下部ハウジングH1に弾性力により押しつけられており、ベアリング100がハウジングHに密着状態で確実に保持されている。
【0040】
また、ハウジング当接領域121の下面121aは、内周側壁部110の下部当接領域113の下面113bよりも下方に位置している。
これにより、ベアリング100の内周側壁部110は、下部ハウジングH1から離間されている。
【0041】
ハウジング離間領域122は、下部ハウジングH1に対して水平方向で離間しているため、外周側壁部120が下部ハウジングH1に保持された状態からさらに下部ハウジングH1側に向けて弾性変形可能となっている。
また、ハウジング離間領域122の上面122aは、内周側壁部110の上部当接領域112の上面112bよりも上方に位置している。
これにより、ベアリング100の内周側壁部110は、上部ハウジングH2から離間されている。
【0042】
さらに、ハウジング離間領域122の上面122aには、
図3に示すように、鉛直上方に突出する球状の突起123が複数形成されている。
この突起123は、ベアリング100が下部ハウジングH1および上部ハウジングH2により挟持されている際、外周側壁部120が合成樹脂製であるため、突起123がある程度潰れた状態で上部ハウジングH2と接触している。
すなわち、ベアリング100をハウジングHで上下方向から保持した際、突起123の弾性変形により、ベアリング100をハウジングHに対して位置決めすることが容易になっている。
【0043】
また、
図3に示すように、外周側壁部120の開口124の両側には、下部ハウジングH1に挿入する際の位置決めとなる角柱状の位置決め突起125が水平方向に突出している。
【0044】
<2.3.リブ部および内周側壁部と外周側壁部との間隔>
リブ部130は、内周側壁部110の下方側と外周側壁部120の下方側とを接続している。
さらに、リブ部130は、
図3に示すように、隣接する内周側壁部110を一体に連結している。
また、リブ部130の高さHRは、リブ部130の幅WRよりも大きくなっている。
【0045】
このリブ部130により、内周側壁部110と外周側壁部120とが離間している。
リブ部130より上方では、内周側壁部110の外周側はシフトレバー離間領域114ではほぼ垂直に上方に向かい、上部当接領域112の屈曲点Pから内周側に向かって傾斜しているのに対し、外周側壁部120の内周側はほぼ垂直に上方に向かっている。
したがって、リブ部130より上方では、内周側壁部110と外周側壁部120との間の水平距離CHは屈曲点Pまではほぼ等しく、屈曲点Pより上方では上方に向かって拡大している。
また、リブ部130より下方では、内周側壁部110の外周側はほぼ垂直に下方に向かっているのに対し、外周側壁部120の内周側は外周側に向かって傾斜している。
したがって、リブ部130より下方では、内周側壁部110と外周側壁部120との間の水平距離CLは下方に向かって拡大している。
【0046】
屈曲点Pより下方でリブ部130より上方における内周側壁部110と外周側壁部120との水平距離CHは、内周側壁部110の上部当接領域112が外周側壁部120に向かって変形した際に弾性変形している最中に外周側壁部120に当接できる程度の距離となっている。
同様にリブ部130より下方の内周側壁部110と外周側壁部120との水平距離CLは、内周側壁部110の下部当接領域113が外周側壁部120に向かって変形した際に弾性変形している最中に外周側壁部120に当接できる程度の距離となっている。
【0047】
<3.本実施例のベアリングによるシフトレバーの保持>
以上説明した本実施例のベアリング100によれば、シフトレバーLのレバー軸方向(シフトレバーLをベアリング100から引き抜く方向またはベアリング100に押し込む方向)への移動抑制機能とシフトチェンジを行う際の円滑な変速操作機能とを単一の部材で達成することができる。
そこで次に、本実施例のベアリング100によるシフトレバーLの保持を、シフトレバーLを揺動させる場合、シフトレバーLを引き抜こうとする場合、シフトレバーLを押し込もうとする場合について、それぞれ説明する。
【0048】
<3.1.シフトレバーLを揺動させる場合>
まず、
図4を用いてシフトレバーLを揺動させる場合について説明する。
【0049】
シフトチェンジのためにシフトレバーLを揺動させる場合、内周側壁部110が、周方向に沿って所定間隔に分割されていることにより、シフトレバーLの大球部L2bの全周を内周側壁部110で保持する場合に比べて、内周側壁部110の上部当接領域112と下部当接領域113を周方向に沿って所定間隔で配置した分だけ内周側壁部110に対するシフトレバーLの大球部L2bの接触抵抗が軽減されている。
さらに、内周側壁部110のシフトレバー離間領域114がシフトレバーLの大球部L2bに対して離間していることにより、シフトレバー離間領域114と隙間Cだけ離間している分だけ内周側壁部110に対するシフトレバーLの大球部L2bの接触抵抗が軽減されている。
さらに、上部湾曲面112aの曲率中心O1と下部湾曲面113aの曲率中心O2とが、シフトレバーLの大球部L2bの曲率中心OLからそれぞれ上下方向に離間していることにより、内周側壁部110の上部湾曲面112aと下部湾曲面113aとがシフトレバーLの大球部L2bとそれぞれ面接触することなく線接触となる分だけ内周側壁部110に対するシフトレバーLの大球部L2bの接触抵抗が軽減されている。
【0050】
以上のような内周側壁部110に対するシフトレバーLの大球部L2bの接触抵抗を軽減する複数の構造により、本実施例のベアリング100は、シフトチェンジを行う際にシフトレバーLによる円滑な変速操作を達成することができる。
なお、シフトチェンジのためにシフトレバーLを揺動させている際、内周側壁部110にはシフトレバーLより荷重が負荷されるが、後述するシフトレバーLをベアリング100から引き抜こうとする場合やシフトレバーLをベアリング100に押し込もうとする場合に比べて内周側壁部110に負荷される荷重は小さい。
したがって、シフトレバーLを揺動させる場合は、内周側壁部110が外周側壁部120に向かって弾性変形するものの、内周側壁部110と外周側壁部120とは上下方向全域に亘り離間状態を保っている。
【0051】
<3.2.シフトレバーLを引き抜こうとする場合>
次に、
図5を用いてシフトレバーLを引き抜こうとする場合について説明する。
図5は、シフトレバーをベアリングから引き抜いている最中の要部断面図である。
【0052】
シフトレバーLを引き抜こうとすると、シフトレバーLがベアリング100に対して上方に移動する。
このとき、
図5に示すように、内周側壁部110の上部当接領域112側がリブ部130を基点に外周側壁部120に向かって弾性変形しつつ倒れ込み、内周側壁部110の屈曲点Pがまず外周側壁部120に当接する。
【0053】
そして、さらにシフトレバーLがベアリング100に対して上方に移動すると、内周側壁部110がリブ部130を基点に外周側壁部120に向かってさらに倒れ込み、内周側壁部110の屈曲点Pより上方の領域と外周側壁部120とが面接触状態となり、内周側壁部110と当接する外周側壁部120が下部ハウジングH1側に向かって弾性変形しつつ倒れ込む。
そうすると、
図5に示すように、下部ハウジングH1と離間状態にあった外周側壁部120のハウジング離間領域122が下部ハウジングH1と当接するようになる。
したがって、内周側壁部110が外周側壁部120と当接するように弾性変形自在に形成されていることにより、シフトレバーLを不用意に引き抜こうとして内周側壁部110の上部当接領域112に過度の荷重が負荷された場合、この過度の荷重により内周側壁部110の上部当接領域112が外周側壁部120に向けて弾性変形して外周側壁部120と当接し、その結果、シフトレバーLから負荷される過度の荷重を内周側壁部110と外周側壁部120との双方および下部ハウジングH1で受けることが可能となる。
【0054】
<3.3.シフトレバーLを押し込もうとする場合>
次に、
図6を用いてシフトレバーLをベアリング100に押し込もうとする場合について説明する。
図6は、シフトレバーをベアリングに押し込んでいる最中の要部断面図である。
【0055】
シフトレバーLを押し込もうとすると、シフトレバーLがベアリング100に対して下方に移動する。
このとき、
図6に示すように、内周側壁部110の下部当接領域113側がリブ部130を基点に外周側壁部120に向かって弾性変形しつつ倒れ込み、内周側壁部110の外周側の角Qがまず外周側壁部120に当接する。
【0056】
したがって、内周側壁部110が外周側壁部120と当接するように弾性変形自在に形成されていることにより、シフトレバーLを不用意に押し込もうとして内周側壁部110の下部当接領域113に過度の荷重が負荷された場合、この過度の荷重により内周側壁部110の下部当接領域113が外周側壁部120に向けて弾性変形して外周側壁部120と当接し、その結果、シフトレバーLから負荷される過度の荷重を内周側壁部110と外周側壁部120との双方および下部ハウジングH1で受けることが可能となる。
【0057】
<4.本実施例の効果>
本実施例のベアリング100は、シフトレバーLに対して内接する円環状の内周側壁部110と、ハウジングHに対して外接する円環状の外周側壁部120と、内周側壁部110と外周側壁部120とを同心円状に離間配置して内周側壁部110と外周側壁部120とを一体に連結する円環状のリブ部130とで構成されていることにより、車両側のハウジングHとシフトレバーLとの組付けを簡便に達成することができるばかりでなく、部品点数が最小限となった分だけ部品管理負担を軽減することができる。
また、内周側壁部110がシフトレバーLの大球部L2bに対して締め代を有して当接する上部当接領域112と下部当接領域113とを有していることにより、内周側壁部110がシフトレバーLの大球部L2bに対して締め代を確保しているため、シフトチェンジを行う際にシフトレバーLとベアリング100との相互間のガタつきを抑制することができる。
さらに、内周側壁部110がシフトレバーLの大球部L2bに対して離間するシフトレバー離間領域114を有していることにより、シフトチェンジを行う際シフトレバーLの円滑な変速操作を達成することができる。
また、内周側壁部110が外周側壁部120と当接するように弾性変形自在に形成されていることにより、シフトレバーLのレバー軸方向への移動を抑制し、シフトレバーLを弾力的に保持することができるばかりでなく、シフトレバーLのベアリング100からの抜けを抑制することができることに加え、内周側壁部110の弾性変形のみでシフトレバーLを支持することができる。
【0058】
また、外周側壁部120が、ハウジングHに対して弾性変形自在に当接するハウジング当接領域121を有していることにより、ハウジングHとベアリング100との相互間のガタつきを抑制することができる。
さらに、外周側壁部120が、ハウジングHに対して離間するハウジング離間領域122を有していることにより、ベアリング100がより大きな荷重を弾性支持することができる。
【0059】
また、リブ部130が、内周側壁部110の下方側と外周側壁部120の下方側とを接続していることにより、シフトレバーLが鉛直下方に抜けることなく所定の揺動位置を維持することができる。
【0060】
さらに、外周側壁部120の上面122aに鉛直方向に突出する突起123が形成されていることにより、ハウジングHとベアリング100との相互間における上下方向のガタつきを吸収した状態でベアリング100を安定してハウジングHに装着することができる。
【0061】
<5.変形例>
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。
【0062】
例えば、上述した実施例において、ベアリング100はシフトレバーLの大球部L2bを保持しているが、小球部L2aを保持してもよい。
【0063】
例えば、上述した実施例において、内周側壁部110および外周側壁部120は、平面視においてC字状であったが、これはシフトレバーの形状に起因するものであり、切り欠きを有さないO字状であってもよい。
【0064】
例えば、上述した実施例において、内周側壁部110が周方向に沿って分割されていたが、周方向に沿って分割しないものであってもよい。
【0065】
例えば、上述した実施例において、外周側壁部120のハウジング当接領域121が周方向に沿って分割されていたが、周方向に沿って分割しないものであってもよい。
【0066】
例えば、上述した実施例において、突起123はハウジング離間領域122の上面122aから鉛直上方に突出しているが、ハウジング当接領域121の下面から鉛直下方に突出してもよいし、ハウジング当接領域121の下面およびハウジング離間領域122の上面122aから突出してもよい。
また、上述した実施例において、突起123の形状は球状であったが、突起123の形状は球状に限定されるものではない。
【0067】
例えば、上述した実施例において、ベアリング100は、外周側壁部120のハウジング当接領域121は下方側に形成されていたが、ベアリング100のハウジング当接領域の位置はこれに限定されるものではなく、例えば、リブ部130と同じ高さで下部ハウジングH1と当接してもよいし、リブ部130より高い位置で下部ハウジングH1と当接してもよい。