(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-69533(P2021-69533A)
(43)【公開日】2021年5月6日
(54)【発明の名称】薬茶などの飲食物を調合するシステム及び薬草を調合した飲食物の作り方
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20210409BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J3/00 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-196922(P2019-196922)
(22)【出願日】2019年10月30日
(71)【出願人】
【識別番号】519388310
【氏名又は名称】一般社団法人笑壺研
(74)【代理人】
【識別番号】100087169
【弁理士】
【氏名又は名称】平崎 彦治
(72)【発明者】
【氏名】小越 康宏
(72)【発明者】
【氏名】毛利 千香
(72)【発明者】
【氏名】小越 咲子
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047CC04
4C047JJ04
4C047JJ14
4C047JJ18
4C047JJ31
4C047KK01
4C047KK03
4C047KK24
4C047KK28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自然環境及び人の体調に適合するように適当な薬草を選択し、これら各薬草を調合すると共に煎じて薬茶を作るシステムを提供する。
【解決手段】システムは、気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出するセンサーと、センサーにて検出した自然環境状況と人の健康状態を示す体温、脈拍数、血圧などを入力するコンピュータと、粉末化した薬草を収容した複数の小容器6a,6bと、複数の小容器から連結管7a,7bを介して繋がっている調合容器5と、連結管にはコンピュータにて必要な薬草が収容されている小容器が開閉するように制御される電磁弁8a,8bとを設け、調合容器5の底から連結管9を介して繋がれてコンピュータにて制御されるヒーター12上にはポットを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然環境及び人の体調に適合するように適当な薬草を選択し、これら各薬草を調合すると共に煎じて薬茶を作るシステムにおいて、気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出するセンサーを備え、該センサーにて検出した自然環境状況を入力するコンピュータと、人の健康状態を示す体温、脈拍数、血圧などを入力するコンピュータを有し、そして、粉末化又は液状化した薬草を収容した複数の小容器、これら複数の小容器から連結管を介して繋がっている調合容器、上記連結管には上記コンピュータにて必要な薬草が収容されている小容器が開閉するように制御される電磁弁を設け、上記調合容器の底から連結管を介して繋がれて上記コンピュータにて制御されるヒーター上にはポットを有し、上記小容器内の粉末化又は液状化した薬草を流して調合容器内で調合し、調合した薬草をポットに流して適度な温度で煎じることで薬茶を作ることを特徴とする調合システム。
【請求項2】
自然環境及び人の体調に適合するように適当な食材を選択し、これら各食材を調合すると共に調合した食材を入れて飲食物を作るシステムにおいて、気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出するセンサーを備え、該センサーにて検出した自然環境状況を入力するコンピュータと、人の健康状態を示す体温、脈拍数、血圧などを入力するコンピュータを有し、そして、粉末化又は液状化した食材を収容した複数の小容器、これら複数の小容器から連結管を介して繋がっている調合容器、上記連結管には上記コンピュータにて必要な食材が収容されている小容器が開閉するように制御される電磁弁を設け、上記調合容器の底から連結管を介して繋がれて上記コンピュータにて制御されるヒーター上には鍋を有し、上記小容器内の粉末化又は液状化した食材を流して調合容器内で調合し、調合した食材を鍋に流して適度な温度で他の食材を加えて煮焚きして飲食物を作ることを特徴とする調合システム。
【請求項3】
上記コンピュータには、人の体調を調べる為のモニタリングを設けた請求項1、又は請求項2記載の調合するシステム。
【請求項4】
気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出する独自のセンサーを設けることなく、外部からのデーターをコンピュータに取り込むように構成した請求項1、請求項2、又は請求項3記載の調合システム。
【請求項5】
自然環境及び人の体調に適合するように適当な薬草を選択し、これら各薬草を調合すると共に煎じて薬茶を作る方法において、気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出するセンサーを備え、該センサーにて検出した自然環境状況をコンピュータに入力し、人の健康状態を示す体温、脈拍数、血圧などをコンピュータに入力し、そして、粉末化又は液状化した夫々の薬草を複数の小容器に収容し、これら複数の小容器から連結管を介して調合容器に流入し、上記連結管には上記コンピュータにて必要な薬草が収容されている小容器が電磁弁にて開閉し、上記調合容器の底から連結管を介して上記コンピュータにて開閉が制御されてヒーター上に載置したポットに流入し、ポットを適度な温度で煎じることで薬茶を作ることを特徴とする薬茶の作り方。
【請求項6】
上記コンピュータには、人の体調を調べる為のモニタリングを設けた請求項5記載の薬茶の作り方。
【請求項7】
気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出する独自のセンサーを設けることなく、外部のデーターをコンピュータに取り込むように構成した請求項5、又は請求項6記載の薬茶の作り方。
【請求項8】
自然環境及び人の体調に適合するように適当な食材を選択し、これら各食材を調合すると共に調合した食材を使って飲食物を作る方法において、気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出するセンサーを備え、該センサーにて検出した自然環境状況をコンピュータに入力し、人の健康状態を示す体温、脈拍数、血圧などをコンピュータに入力し、そして、粉末化又は液状化した夫々の食材を複数の小容器に収容し、これら複数の小容器から連結管を介して調合容器に流入し、上記連結管には上記コンピュータにて必要な食材が収容されている小容器が電磁弁にて開閉し、上記調合容器の底から連結管を介して上記コンピュータにて開閉が制御されてヒーターの上に載置した鍋に流入し、他の食材を加えて煮焚きすることを特徴とする飲食物の作り方。
【請求項9】
上記コンピュータには、人の体調を調べる為のモニタリングを設けた請求項8記載の飲食物の作り方。
【請求項10】
気温・気圧・湿度などの自然環境状況を検出する独自のセンサーを設けることなく、外部のデーターをコンピュータに取り込むように構成した請求項8、又は請求項9記載の飲食物の作り方。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各自の健康状態に応じて各種の薬草を調合するシステム、及び薬草を調合した飲食物の作り方に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、ドラックストアーでは無数に近い薬剤が市販されている。風邪や腹痛、又は頭痛が生じた際には、一般人はこれら市販されている薬剤を購入して服用しているが、市販されている薬剤は万人に共通する効能を備えるように調合されている。
したがって、人によっては市販の薬剤が身体に合わない場合も少なくない。病院に行くならば医師が診察し、その患者の病気を正しく把握した上で身体に適した薬剤が提供される。
【0003】
漢方薬の場合も同じであるが、特に漢方薬は薬剤師が複数の薬草を調合してその患者に適した薬として提供している。しかし、このように提供される薬剤であっても、人の体温、脈拍数、血圧などの体調の変動によって微妙に違ってくる。
例えば、同じ人が健康維持を目的として毎日服用している漢方薬であっても、その人の体調によって微妙に異なることも多い。
【0004】
薬剤を調合するプロセスは、個々の薬剤及び希釈剤のそれぞれを集めて測定し、調合した薬剤は袋やボトル、シリンジ又は他の調合薬剤容器に入れられる。
調合手順を実施するためには、様々な機械を利用することができる。手動の調合器では、所定の容量の薬剤を測定及び移送するために人による操作が必要であるが、最近ではロボットを用いて調合する場合もある。
【0005】
特表2017−522959号に係る「薬剤を調合するためのシステム及び方法」は、第1のポンプに結合されたアクセス・デバイスをそれぞれが有する1つ又は複数の移送カートリッジを備える移送モジュールと薬剤容器を有する薬剤モジュールであって、アクセス・デバイスが、薬剤容器にアクセスするように構成され、薬剤容器から薬剤を取り出す、薬剤モジュールと内部に希釈剤が入った1つ又は複数の希釈剤容器を有し、第2のポンプを含む希釈剤モジュールと第1のポンプから薬剤を、前記第2のポンプから希釈剤を受け、少なくとも1つの薬剤及び希釈剤を含む調合薬剤を作成する充填モジュールであって、ポートを有し、ポートが、(i)調合薬剤容器に結合され、(ii)調合薬剤をポートを通して調合薬剤容器へ方向付けるように構成される充填モジュールとを含んでいる。
【0006】
特開2009−226227号に係る「薬剤調合情報管理システム」は、1つの及び/又は複数のユーザ及び/又はネットワークのための、強化されたオーダーエントリ機能および情報管理機能を有する薬剤調合システムおよび方法である。
すなわち、少なくとも1つの薬剤調合デバイスを用いて利用され得る。この発明のシステム及び方法は、調合デバイスに結合されたコントローラを含み、調合制御マネージャは、コントローラ上に備わっており、調合オーダー入力を受け取り、少なくとも一部、ブラウザベースのインターフェースを介して、調合オーダー入力に基づいて、制御コマンドを調合デバイスに生成することが出来る。
【0007】
このように、薬剤の調合に関する技術は色々知られている。また、複数の薬草を調合して薬茶を作る技術も存在しているが、服用する人の体調はもとより、自然環境をも考慮して身体に適した薬茶を作る技術は知られていない。
【特許文献1】特表2017−522959号に係る「薬剤を調合するためのシステム及び方法」
【特許文献2】特開2009−226227号に係る「薬剤調合情報管理システム」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、複数の薬剤を調合する技術、及び複数の薬草を調合して薬茶を作る技術は知られている。
本発明が解決しようとする課題は、各々の人の体調に適合することが出来るように、その時の気象状況、人の体温、脈拍数、血圧などの体調に適合するように調合した上で煎じて作られる薬茶を提供する。また、これら薬草を入れて作ることが出来るカレーやその他の飲食物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は複数の薬草を調合し、これを煎じて薬茶を作るシステムである。また、複数の薬草を調合し、これを食材の一部としてカレーや鍋などの飲食物を作ることが出来るシステムである。
ところで、該システムは気温や気圧などを測定する環境センサーを有し、この測定値は所定のコンピュータに入力され、また人の体調を表すデーターも該コンピュータに入力される。
【0010】
そして、このシステムには複数の小容器を配置し、これら各小容器には粉末にした薬草が収容され、小容器の下側には大きな調合容器を設けている。小容器と調合容器を繋ぐ連結管には開閉弁が設けられ、開閉弁は電磁石にて作動する電磁弁が用いられている。
これら各電磁弁は上記コンピュータによって作動して開閉弁は必要に応じて開くことが出来、小容器に収容されている粉末化した薬草は流れ落ちて調合容器に入る。
すなわち、その人の体調に合わせて必要とする粉末薬草が入っている小容器が開いて調合容器に流れて調合される。
【0011】
調合容器に落下して流入した粉末薬草は、さらに落下して煎じ容器に流れ落ちて煎じることが出来る。水を入れた煎じ容器にはヒーターが取付けられ、上記コンピュータからの信号にてヒーターに電気が流れて加熱するように作動することが出来る。薬草を煎じる温度及び時間はコンピュータによって制御されて、最適な条件下で煎じて薬茶を作ることが出来るシステムと成っている。
【0012】
一方、薬茶ではなく飲食物を煮立てして作ることが出来るシステムを構成することも出来る。この場合には、上記調合容器から流れ落ちた粉末薬草は飲食物を煮立てる容器(鍋)に流入する。煮立て容器は電磁調理器の上に載置され、コンピュータによって制御される電磁調理器にて煮焚きすることが出来る。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る調合システムは、複数の粉末薬草を小容器に収容し、これらの粉末薬草は気温や気圧などの環境状況、及び人の体温、脈拍数、及び血圧などの体調を考慮して薬茶を作ることが出来る。また、気温や気圧などの環境状況、及び人の体温、脈拍数、及び血圧などの体調を考慮して飲食物を作ることが出来る。
したがって、本発明の調合システムを用いることで各自の身体に適合出来ると共に、薬草の効果を最大限に受けることが可能となる。
【0014】
すなわち、各自の体調をコンピュータに入力し、センサーにて測定した環境状況を同じくコンピュータに入力し、該コンピュータによって最適な薬草を選択して調合される。
本発明の調合システムは病院やドラックストアーに設置することが出来、また個人の家庭に設置することで漢方薬を毎日服用することが可能となる。そして、薬茶として単独で飲む場合に限らず、食事の飲食物内に入れることも出来る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る実施例で、薬茶を調合するシステム。
【
図2】本発明に係る実施例で、薬茶を調合するシステム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明に係る調合システムの概要を表す実施例であり、薬茶を作る場合である。調合システムは同図に示すように、制御部Aと薬茶調合部Bから成っている。入力している環境状況及び人の体調に基づき、コンピュータにて最適な薬草を選択して調合し、これを適度な温度で煎じて薬茶を作ることが出来る。
【0017】
制御部Aはコンピュータ1、環境センサー2、健康モリタリング3で構成されており、上記コンピュータ1の画面にはその人の体調状態を把握する為に複数の質問が設けられている。そして、これらの各質問に対して該当する答えにチックすることが出来るように成っている。例えば、睡眠時間、食事の回数、食事の量、覚醒状況、心理状態などが一問形式で答えることが出来、これらの答えはコンピュータに記憶される。
【0018】
そして、上記環境センサー2は、気温、湿度、気圧、天候など検出する各センサーを有し、これら各センサーにて検出された上記気温、湿度、気圧、天候などは上記コンピュータ1に入力される。ただし、環境センサー2を用いることなく、天気予報などから情報を取得して利用することが可能である。
また、健康モニタリング3では、体温、脈拍数、血圧などを測定して、これらの数値を同じコンピュータ1に入力される。これら日々の各データーはデータベース4に記録される。
【0019】
一方、薬茶調合部Bは調合容器5を有し、該調合容器5の上方には複数の小容器6a,6b・・・を配置し、これら小容器6a,6b・・・には粉末化した薬草が収容されている。すなわち、小容器6a,6b・・・には、それぞれ種類の異なる粉末薬草が収容されている。粉末薬草でなく液状薬草を用いることもある。
そして、上記各小容器6a,6b・・・から連結管7a,7b・・・が下方へ延び、上記調合容器5に繋がっている。各連結管7a,7b・・・には電磁弁8a,8b・・・が取付けられている。
電磁弁8a,8b・・・が開くことで小容器6a,6b・・・内の粉末薬草が流れ落ちる。
【0020】
電磁弁8a,8b・・・は上記コンピュータ1によってその開閉が制御されている。電磁弁8aは2個の電磁弁8a1と電磁弁8a2から成り、電磁弁8bは2個の電磁弁8b1と電磁弁8b2から成っている。同じく電磁弁8c、電磁弁8d・・・も同じく対をなす2個から成っている。
ところで、小容器6aに収容されている粉末薬草は、電磁弁8a1、8a2が開くならば、連結管7aを流れて調合容器5に流入する。
【0021】
同じく、小容器6bに収容されている粉末薬草は、電磁弁8b1、8b2が開くならば、連結管7bを流れて調合容器5に流入する。他の小容器6c,6d・・・に収容されている粉末薬草も同じように個々の電磁弁が開くことで調合容器5に流入することが出来る。
コンピュータ1には各小容器6a,6b・・・に収容されている粉末薬草の種類が記憶されている為に、服用する人の病気、体調、及び自然環境などを考慮した上で必要な薬草が選択される。
【0022】
そして、調合容器5の底には連結管9が下方へ延び、サイフォン式電気ポット10に繋がっている。該連結管9には対をなす2個の電磁弁11a,11bが設けられ、これら電磁弁11a,11bが開くならば、調合容器5に収容されている粉末薬草が連結管9を流れてサイフォン式電気ポット10に流れ落ちる。
サイフォン式電気ポット10は底に配置しているヒーター12にて加熱される。勿論、薬茶を作るに際して薬草を煎じることが必要であるが、サイフォン式電気ポット10に限るものではない。
【0023】
上記小容器6a,6b・・・と調合容器5を繋ぐ連結管7a,7b・・・には対をなす2個の電磁弁8a1,8a2、電磁弁8b1,8b2・・・が取付けられており、調合容器5とサイフォン式電気ポット10を繋ぐ連結管9には、対をなす2個の電磁弁11a,11bを取付けている。
このように、2個の電磁弁を対をなして設けなくても、所定量の粉末薬草を流すことは可能であるが、より正確な量を供給する為に対をなす2個の電磁弁を設ける方が好ましい。
【0024】
図2は本発明に係る調合システムの概要を表す他の実施例であり、料理を作る場合である。調合システムは同図に示すように、制御部Aと飲食物調合部Cから成っている。
前記
図1に示した場合と同じように、コンピュータにて最適な薬草を選択して調合し、これを鍋などの器に入れて煮焚きし、薬草入りの料理を作ることが出来る。
【0025】
制御部Aはコンピュータ1、環境センサー2、健康モリタリング3で構成されており、上記コンピュータ1の画面にはその人の体調状態を把握する為に複数の質問が設けられている。そして、これらの各質問に対して該当する答えにチックすることが出来るように成っていて、睡眠時間、食事の回数、食事の量、覚醒状況、心理状態などが一問形式で答えることが出来、これらの答えはコンピュータに記録される。
【0026】
また、上記環境センサー2は、気温、湿度、気圧、天候など検出する各センサーを有し、これら各センサーにて検出された上記気温、湿度、気圧、天候などは上記コンピュータ1に入力され、健康モニタリング3では、体温、脈拍数、血圧などを測定して、同じくこれらの数値はコンピュータ1に入力される。そして、これら日々の各データーはデータベース4に記録される。
【0027】
一方、飲食物調合部Cは前記薬茶調合部Bの場合と同じく調合容器5を有し、該調合容器5の上方には複数の小容器6a,6b・・・を配置し、これら小容器6a,6b・・・には粉末化又は液状化した食材の元がそれぞれ収容されている。
上記各小容器6a,6b・・・から連結管7a,7b・・・が下方へ延び、上記調合容器5に繋がっている。そして各連結管7a,7b・・・には電磁弁8a,8b・・・が取付けられている。
【0028】
ところで、小容器6aに収容されている食材の元は、電磁弁8a1、8a2が開くならば、連結管7aを流れて調合容器5に流入する。
同じく、小容器6bに収容されている食材の元は、電磁弁8b1、8b2が開くことで、連結管7bを流れて調合容器5に流入する。他の小容器6c,6d・・・に収容されている食材の元も同じように電磁弁が開くことで調合容器5に流入することが出来る。
【0029】
そして、調合容器5の底には連結管13が繋がれ、鍋14まで延びている。連結管13には対をなす2個の電磁弁15a,15bが設けられ、これら電磁弁15a,15bが開くならば、調合容器5に収容されている混ざり合った食材の元が連結管13を流れて鍋14に流れ落ちる。該鍋14は底に配置している電磁調理器16にて加熱される。
【0030】
(1)コンピュータ画面に表示した問診に基づく薬茶、及び自己の健康状態、環境の状況に応じて作る薬茶
例えば、起床時にスッキリ目覚めることが出来ず、ぼんやり感が続くならば、柿の葉、抗菊花を調合し、熱湯を注いで喫茶することが出来る。
また、不安であり、寝付けない時は、桑葉を調合して熱湯を注いで直ちに喫茶することが出来る。
この場合は、前記
図1に示したシステムを用いることなく、コンピュータにて診断・提示された薬草を煎じて喫茶する。
【0031】
(2)薬茶調合及び薬茶抽出
前記
図1に示すシステムであり、コンピュータ画面に表示した問診に基づく体調、気温や気圧などの環境状況、体温・血圧・脈拍数などの自己の健康状態を総合的に判断し、小容器6a,6b・・・に収容されている粉末化した薬草又は液状化した薬草をコンピュータが選択して調合し、その後、ポットで煎じて抽出して薬茶を作り、これを服用する。
【0032】
(3)薬膳カレースープの作り方
前記
図2に示すシステムであり、コンピュータ画面に表示した問診に基づく体調、気温や気圧などの環境状況、体温・血圧・脈拍数などの自己の健康状態を総合的に判断し、小容器6a,6b・・・に収容されている粉末化した薬膳カレーの元を収容し、コンピュータが選択して調合し、その後、鍋に入れて煮炊きする。
【0033】
例えば、鬱々とした気分の時は、生姜、ニンニク、クミンシード、フェネグリーク、コリアンダーなどを入れ、基本になるスパイス並びに辛味の元である唐辛子の量を2 割ほど増す。
黄色の元になるターメリックの量は基本のままとし、それに加え、シナモン、陳皮(ミカンの果皮)、茴香を加える。
ここで、スパイスは生薬としての効能を併せ持つ。
【0034】
(4)鍋の作り方
前記
図2に示すシステムであり、コンピュータ画面に表示した問診に基づく体調、気温や気圧などの環境状況、体温・血圧・脈拍数などの自己の健康状態を総合的に判断し、小容器6a,6b・・・に、棗、胡桃、すり胡麻(黒胡麻が良い)、薬用人参、黄耆(おうぎ)などが液状化して収容され、これらをコンピュータが選択して調合し、鍋に入れて他の具材と共に煮炊きする。
【符号の説明】
【0035】
A 制御部
B 薬草調合部
C 飲食物調合部
1 コンピュータ
2 環境センサー
3 健康モニタリング
4 データベース
5 調合容器
6 小容器
7 連結管
8 電磁弁
9 連結管
10 サイフォン式電気ポット
11 電磁弁
12 ヒータ
13 連結管
14 鍋
15 電磁弁
16 電磁調理器