特開2021-70439(P2021-70439A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-70439(P2021-70439A)
(43)【公開日】2021年5月6日
(54)【発明の名称】軌陸作業車
(51)【国際特許分類】
   B60F 1/04 20060101AFI20210409BHJP
   B61D 15/00 20060101ALI20210409BHJP
【FI】
   B60F1/04
   B61D15/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-199206(P2019-199206)
(22)【出願日】2019年10月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000116644
【氏名又は名称】株式会社アイチコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(74)【代理人】
【識別番号】100157417
【弁理士】
【氏名又は名称】並木 敏章
(72)【発明者】
【氏名】川島 延之
(72)【発明者】
【氏名】石田 裕輔
(72)【発明者】
【氏名】杉田 祐樹
(57)【要約】
【課題】軌道走行モードにおける車両の安定性能を向上させることのできる軌陸作業車を提供する。
【解決手段】軌陸作業車1は、前後の鉄輪12f,12rを車体2に格納してタイヤ車輪3により道路上を走行可能とする道路走行モードと、前後の鉄輪12f,12rを軌道上に向けて張り出して当該鉄輪12f,12rにより軌道上を走行可能とする軌道走行モードとに切換設定可能に構成されており、上記軌道走行モードにおいて、左右一対の前側鉄輪12fと左右一対の後側鉄輪12rとの間の車体前後方向の中央位置に、旋回台20の旋回中心Yを配置したことを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、
前記車体上に旋回自在に設けられた旋回台と、
前記旋回台に少なくとも起伏自在に設けられたブームと、
前記車体の前後に回転自在に設けられて道路上を走行可能な左右一対の道路走行用車輪と、
前記車体の前後に回転自在に設けられて軌道上を走行可能な左右一対の軌道走行用車輪とを備え、
前記軌道走行用車輪を前記車体に格納して前記道路走行用車輪により道路上を走行可能とする道路走行モードと、前記軌道走行用車輪を軌道上に向けて張り出して当該軌道走行用車輪により軌道上を走行可能とする軌道走行モードとに切換設定可能に構成される軌陸作業車において、
前記軌道走行モードにおいて、前記車体前側の左右一対の軌道走行用車輪と前記車体後側の左右一対の軌道走行用車輪との間の前記車体前後方向の中央位置に、前記旋回台の旋回中心を配置したことを特徴とする軌陸作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路走行および軌道走行が可能な軌陸作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
軌陸作業車は、トラック車両をベースとして構成されており、道路走行用のタイヤ車輪と軌道走行用の鉄輪とを備え、鉄輪を格納してタイヤ車輪により道路上を走行可能とする道路走行モードと、鉄輪を軌道上に張り出して該鉄輪により軌道上を走行可能とする軌道走行モードとに切換設定可能となっている。この軌陸作業車は、車体上に水平旋回自在な旋回台と、旋回台に昇降自在に配設されたブームと、ブームの先端部に設けられた作業者搭乗用の作業台とを備え、作業台に搭乗した作業者が作業台上に設けられた操作装置を操作してブームを作動させることにより、作業台を任意の高所位置へ移動させて、高所作業、例えばトロリ線の保守点検作業などを行うことができるようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014‐91491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に記載の軌陸作業車は、旋回台の旋回中心が車体の前方寄りに配置されている。それにより、軌陸作業車が軌道走行モードになると、軌道に対する鉄輪の接地位置である前後の転倒支点のうち、前側の転倒支点が後側の転倒支点と比べて著しく近くなる関係上、車体後方の作業範囲(作業半径)よりも車体前方の作業範囲(作業半径)が極端に狭くなり、高所作業中の車両の安定性能が低下するという課題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、軌道走行モードにおける車両の安定性能を向上させることのできる軌陸作業車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る軌陸作業車は、車体と、前記車体上に旋回自在に設けられた旋回台と、前記旋回台に少なくとも起伏自在に設けられたブームと、前記車体の前後に回転自在に設けられて道路上を走行可能な左右一対の道路走行用車輪と、前記車体の前後に回転自在に設けられて軌道上を走行可能な左右一対の軌道走行用車輪とを備え、前記軌道走行用車輪を前記車体に格納して前記道路走行用車輪により道路上を走行可能とする道路走行モードと、前記軌道走行用車輪を軌道上に向けて張り出して当該軌道走行用車輪により軌道上を走行可能とする軌道走行モードとに切換設定可能に構成される軌陸作業車において、前記軌道走行モードにおいて、前記車体前側の左右一対の軌道走行用車輪と前記車体後側の左右一対の軌道走行用車輪との間の前記車体前後方向の中央位置に、前記旋回台の旋回中心を配置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る軌陸作業車によれば、この軌陸作業車が軌道走行モードになると、車体前側の左右一対の軌道走行用車輪と車体後側の左右一対の軌道走行用車輪との間の車体前後方向の中央位置に、旋回台の旋回中心が配置されることで、各軌道走行用車輪の接地位置である転倒支点が旋回中心に対して車体の前側と後側とで同一の位置関係となるため、車体の前方領域と後方領域とで作業範囲(作業半径)の大きさを同一に設定することができ
(車体の前後の作業範囲を均一且つ十分に広く確保することができ)、軌道走行モードにおける車両の安定性能を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る軌陸作業車の側面図である。
図2】本実施形態に係る軌陸作業車の斜視図である。
図3】本実施形態に係る軌陸作業車の鉄輪を張り出した状態(軌道走行モード)を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本実施形態に係る軌陸作業車1を図1図3に示しており、まず、これらの図を参照して軌陸作業車1の全体構成について説明する。
【0010】
軌陸作業車1は、車体2の前部に運転キャブ2aを有し、車体2の前後に配設された左右一対のタイヤ車輪(道路走行用車輪)3により走行可能なトラック車両をベースに構成されている。
【0011】
車体2の前後には、各タイヤ車輪3の後側に位置して、左右一対の鉄輪支持部材(鉄輪支持ブラケット)11が上下方向に揺動自在に配設されている。前側の鉄輪支持部材11の先端部には、左右一対の前側鉄輪(軌道走行用車輪)12fが回転自在に取り付けられている。後側の鉄輪支持部材11の先端部には、左右一対の後側鉄輪(軌道走行用車輪)12rが回転自在に取り付けられている。なお、以下の説明では、前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rを区別せずに、単に「鉄輪12」とも呼称する。
【0012】
鉄輪支持部材11は、不図示の鉄輪揺動シリンダ(油圧シリンダ)の伸縮駆動により、上方に揺動して鉄輪12を車体2に格納する鉄輪格納位置と、下方に揺動して鉄輪12を軌道(レール)上に向けて張り出す鉄輪張出位置との間で揺動作動する。左右の前側鉄輪12fは、それぞれ不図示の鉄輪走行モータ(油圧モータ)の出力軸に接続されており、この鉄輪走行モータの出力(駆動力)が不図示の減速機を介して伝達されることにより、回転中心Xを軸(回転軸)として回転駆動される。
【0013】
車体2の下部中央には、軌陸作業車1を軌道上に載せ替えるため(鉄輪12を下方に張り出したり上方に格納したりするため)の転車台15(図3を参照)が設けられている。転車台15は、不図示の転車台シリンダ(油圧シリンダ)の伸縮駆動により、下方に張り出したり、上方に格納したりできるようになっており、さらに、不図示の車体旋回モータ(油圧モータ)により、車体2を転車台15に対して水平旋回することができるようになっている。なお、上記の車体旋回モータに代えて、作業者の手動(作業者の人力)により、車体2を転車台15に対して水平旋回できるように構成してもよい。
【0014】
車体2の前後左右の四箇所には、軌陸作業車1を持ち上げ支持するためのアウトリガジャッキ17が配設されている。各アウトリガジャッキ17は、その内部に設けられた不図示のジャッキシリンダ(油圧シリンダ)を駆動させて下方に伸長させることで車体2を持ち上げ支持し、それにより車両全体を安定させた状態とする。
【0015】
車体2における運転キャブ2a後方の架装領域には、車体2に設けられたブーム旋回モータ(油圧モータ)21により駆動されて上下軸回りに水平旋回自在に構成された旋回台20が設けられている。この旋回台20は、車体2上に旋回自在に支持される略円板状の旋回ベース22と、旋回ベース22の上端部に立設された一対の側板23と、一対の側板22同士を繋ぐ連結板24とを有して構成される。車体2側には、図示省略するが、上記
のブーム旋回モータ21の他に、旋回ベース22を旋回自在に支持する歯車機構や軸受けなどの機構部が取り付けられている。そして、この旋回台20は、この車体2上に設けられた歯車機構および軸受けなどの機構部を介して、旋回中心Yを軸(旋回軸)として水平旋回自在に支持されている。この旋回中心Yは、車幅方向(左右方向)の中央位置に設けられている。また、旋回台20の側板23の上部には、ブーム30の基端部がフートピン29を介して上下方向に揺動自在(起伏自在)に取り付けられている。
【0016】
ブーム30は、旋回台20側から順に、基端ブーム30a、中間ブーム30b及び先端ブーム30cが入れ子式に組み合わされた構成を有しており、その内部に設けられたブーム伸縮シリンダ(油圧シリンダ)36の伸縮駆動により、ブーム30を軸方向(長手方向)に伸縮動させることができる。基端ブーム30aと旋回台20との間にはブーム起伏シリンダ(油圧シリンダ)35が跨設されており、このブーム起伏シリンダ35を伸縮駆動させることにより、ブーム30全体を上下面(垂直面)内で起伏動させることができる。
【0017】
先端ブーム30cの先端部には、作業台支持ブラケット38がブーム30の起伏面(上下面)内において揺動可能に枢支されており、この作業台支持ブラケット38の上面に作業台40が配設されている。作業台支持ブラケット38は、不図示のレベリング機構によりブーム30の起伏角度に依らず作業台支持ブラケット38の上面(すなわち、作業台40の床面)を常時水平な状態に保持するようにレベリング制御されている。また、作業台支持ブラケット38には不図示の作業台旋回モータ(油圧モータ)が設けられており、この作業台旋回モータを回転駆動させることにより、作業台40全体を水平旋回作動(首振り作動)させることができる。
【0018】
作業台40は、作業者が搭乗可能な略矩形状の作業床41と、この作業床41の周囲に設けられた折り畳み式の手摺り42とを有して構成される。この作業台40には、これに搭乗した作業者が操作する操作レバーや操作スイッチ、操作ダイヤル等の各操作手段を備えた作業操作装置(上部操作装置)43が設けられている。作業台40に搭乗した作業者は、作業操作装置43を操作することにより、旋回台20およびブーム30の旋回動(ブーム旋回モータ21の回転駆動)、ブーム30の起伏動(ブーム起伏シリンダ35の伸縮駆動)、ブーム30の伸縮動(ブーム伸縮シリンダ36の伸縮駆動)、作業台40の首振り動(作業台旋回モータの回転駆動)などの各作動操作を行うことができる。なお、図示省略するが、車体2にも作業操作装置(下部操作装置)が設けられており、地上もしくは車体2上に居る作業者が上記の作動操作を行うことができるようになっている。
【0019】
なお、鉄輪揺動シリンダ、転車台シリンダ、車体旋回モータ、ジャッキシリンダ、ブーム旋回モータ21、ブーム起伏シリンダ35、ブーム伸縮シリンダ36および作業台旋回モータ等の油圧アクチュエータは、車両のエンジンからPTO機構(図示せず)を介して取り出した動力により駆動される油圧ポンプ(図示せず)から供給される作動油により駆動され、車体2および作業台40に設けられた各操作装置43等により作動操作が行われるようになっている。
【0020】
このように構成された軌陸作業車1は、それぞれ左右一対の前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rを車体2の下部に格納してタイヤ車輪3により道路上を走行可能とする道路走行モードと、それぞれ左右一対の前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rを車体2から下方に張り出して各鉄輪12f,12rにより軌道(レールR)上を走行可能とする軌道走行モードとに切換設定可能に構成されている。
【0021】
この走行モードの切り替え、すなわち、道路走行モードから軌道走行モードへの切替えもしくは逆の切替えを行うときに転車台15が用いられる。例えば、道路走行モードから軌道走行モードへ移行するときは、まず、軌陸作業車1を道路走行させて作業現場最寄り
の踏切まで移動して、レールRを跨ぐようにして停車させる。次に、転車台シリンダを作動させて転車台15を下方へ張り出し、車体2を転車台15により持ち上げ支持する。続いて、車体旋回モータを駆動させて転車台15を水平回転させることで、車体2を約90度旋回させて、車体2の前後方向をレールRの延びる方向と一致させる。
【0022】
次いで、鉄輪揺動シリンダの駆動により前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rを下方に張り出して、転車台シリンダの駆動により転車台15を上方に格納しながら、前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rをレールR上に接地させる。それにより、軌陸作業車1は、道路上からレールR上に載せ替え移動された状態(つまり軌道走行モード)となる。
【0023】
軌陸作業車1が軌道走行モードになると、左右一対の前側鉄輪12fと左右一対の後側鉄輪12rとの間の車体前後方向の中央位置に、旋回台20の旋回中心Yが配置される位置関係となる。すなわち、この軌道走行モードの軌陸作業車1を車幅方向(左右方向)から見た側面視において、レールRに対する前側鉄輪12fの接地位置(車軸位置)と旋回台20の旋回中心位置との間の距離D1と、レールRに対する後側鉄輪12rの接地位置(車軸位置)と旋回台20の旋回中心位置との間の距離D2とが均等になるように構成されている。なお、「均等」とは、厳密な意味での均等ではなく、略均等又は実質的に均等と評価できる程度の幅を含む。例えば、本実施形態では、車体2の前方領域と後方領域とにおいて作業範囲(作業半径)を略同一に設定できる程度に二つの数値(距離D1,D2)が近似していればよく、二つの数値(距離D1,D2)が厳密に一致している必要はない。
【0024】
レールR上に載せ替え移動された軌陸作業車1は、鉄輪走行モータにより前側鉄輪12fを回転駆動させてレールR上を軌道走行することができる。軌陸作業車1を軌道走行させて作業現場まで移動すると、作業者は作業台40に搭乗して作業操作装置43を操作することで、自身の搭乗する作業台40を所望の高所位置へと移動させて所定の作業を行うことができる。このとき、旋回台20の旋回中心位置に対して前後の鉄輪12f,12rの接地位置が均等に配置されることで、この鉄輪12f,12rの接地位置である転倒支点が旋回中心Yに対して車体2の前側と後側とで同一の位置関係となるため、車体2の前方領域と後方領域とで作業範囲(ブーム30の先端部を移動させることのできる範囲)の大きさを同一に設定するができ、軌道走行モードにおける車体2の安定性能を向上させることができる。
【0025】
所定の作業が終わると、軌陸作業車1を軌道走行させて踏切上まで移動し、転車台15により車体2を持ち上げ支持して水平旋回させる。このとき、前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rは、レールR上から離れて上方の格納位置に格納される。そして、転車台15を格納作動して、車体2を道路上に降ろした後、タイヤ車輪3を駆動して道路上を走行し、別の場所へ移動する。
【0026】
以上、本実施形態の軌陸作業車1によれば、この軌陸作業車1が軌道走行モードになると、左右一対の前側鉄輪12fと左右一対の後側鉄輪12rとの間の車体前後方向の中央位置に、旋回台20の旋回中心Yが配置されることで、鉄輪12f,12rの接地位置である転倒支点が旋回中心Yに対して車体2の前側と後側とで同一の位置関係となるため、車体2の前方領域と後方領域とで作業範囲(作業半径)の大きさを同一に設定することができ(車体2の前後の作業範囲を均一且つ十分に広く確保することができ)、軌道走行モードにおける車両の安定性能を向上させることが可能となる。
【0027】
なお、本実施形態では、車体2上における運転キャブ2aと旋回台20との間のスペースが広く確保されており、そのスペースには、油圧ポンプから吐出される作動油を各油圧アクチュエータに供給する制御を行うバルブユニット(油圧ユニット)51や、タイヤ車
輪3の制動に用いられる圧縮空気(タイヤ車輪3に制動力を加える車両ブレーキに供給される圧縮空気)を貯蔵するエアタンク52などが配設されている。
【0028】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。
【0029】
上記実施形態では、前後の鉄輪12f,12rのうち前側鉄輪12fが駆動輪として構成されているが、この構成に限定されるものではなく、後側鉄輪12rが駆動輪として構成されても、前側鉄輪12fおよび後側鉄輪12rの両方が駆動輪として構成されてもよい。また、上記実施形態では、前側鉄輪12fを油圧モータにより回転駆動する構成であったが、前側鉄輪12fを電気モータにより回転駆動する構成としてもよい。
【0030】
また、本発明に係る軌陸作業車としては、電気駆動型(バッテリ駆動型)の軌陸作業車や、エンジンの動力をPTO機構(パワーテイクオフ機構)によって取り出して油圧ポンプを駆動するPTO駆動型の軌陸作業車、その両者を具備して動力源を選択的に切り替えるハイブリッド型の軌陸作業車のいずれであってもよい。加えて、上記実施形態では、ブームを車体の後方側に倒伏作動して格納する後方格納式の軌陸作業車を例示したが、ブームを車体の前方側に倒伏作動して格納する前方格納式の軌陸作業車を適用してもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 軌陸作業車
2 車体
3 タイヤ車輪(道路走行用車輪)
11 鉄輪支持部材
12 鉄輪(軌道走行用車輪)
15 転車台
20 旋回台
30 ブーム
40 作業台
43 作業操作装置
R レール(軌道)
X 回転中心(軌道走行用車輪の回転中心)
Y 旋回中心(旋回台の旋回中心)
図1
図2
図3