特開2021-73871(P2021-73871A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プラスワン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000003
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000004
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000005
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000006
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000007
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000008
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000009
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000010
  • 特開2021073871-米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-73871(P2021-73871A)
(43)【公開日】2021年5月20日
(54)【発明の名称】米飯の撹拌装置及びおにぎり製造具
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/10 20160101AFI20210423BHJP
【FI】
   A23L7/10 E
   A23L7/10 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-201517(P2019-201517)
(22)【出願日】2019年11月6日
(71)【出願人】
【識別番号】506204047
【氏名又は名称】プラスワン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001391
【氏名又は名称】特許業務法人レガート知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】那須 雅人
【テーマコード(参考)】
4B023
【Fターム(参考)】
4B023LE14
4B023LP20
4B023LT11
(57)【要約】
【課題】この発明は、一度の操作で、米飯毎に所望の具材を混ぜ合わせることのできる装置を得ること、そして所望の具材が混ぜ合わさった米飯を簡易な操作でおにぎりにすることを課題とするものである。
【解決手段】この発明の米飯の撹拌装置は、米飯を収納するための米飯収納用凹部11を複数備えた収納体1と、米飯を撹拌するための撹拌部材24を備え、前記収納体1の米飯収納用凹部11の開口側に装着される撹拌体2と、前記撹拌体2の撹拌部材24を回転させるべく移動する操作体3とで構成する。
前記操作体3は、その回転移動又は直線移動によってその移動力を前記撹拌体2の回転伝導板22に伝達する移動伝導部32を備える。
この構成によって、前記操作体3の回転移動又は回転移動によって撹拌体2の回転伝導板22が回転し、その回転に伴って撹拌部材24が回転することによって米飯が撹拌される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
米飯を収納するための米飯収納用凹部を複数備えた収納体と、
米飯を撹拌するための撹拌部材を備え、前記収納体の米飯収納用凹部の開口側に装着される撹拌体と、
前記撹拌体の撹拌部材を回転させるべく移動する操作体とよりなり、
前記複数の米飯収納用凹部の開口部は、同一円周上又は同一直線上に配設され、
前記撹拌体は、円形の基板と、この基板の下面に取り付けられた回転伝導板と、この回転伝導板の下面に取り付けられ、前記米飯収納用凹部に挿入されて米飯を撹拌する撹拌部材とを備え、
前記収納体と撹拌体とは着脱可能に連結され、
前記操作体は、その回転移動又は直線移動によってその移動力を前記撹拌体の回転伝導板に伝達する移動伝導部を備え、
前記操作体の回転移動又は直線移動によって前記撹拌体の回転伝導板が回転し、その回転に伴って撹拌部材が回転することによって米飯が撹拌されるようにした、
米飯の撹拌装置。
【請求項2】
米飯収納用凹部の開口部は同一円周上に配設され、操作体は回転移動するものとした、請求項1に記載の米飯の撹拌装置。
【請求項3】
撹拌体の回転伝導板及び操作体の移動伝導部はギアとした、請求項1又は2に記載の米飯の撹拌装置。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載された米飯の撹拌装置と、米飯収納凹部に収納された米飯を固めるための固め体とを組み合わせた、
おにぎり製造具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、米飯に具を混ぜる装置に関するものであり、より具体的には、具の混ざったおにぎりを作るための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、米飯を入れる容器と米飯を撹拌する撹拌部材を備えた撹拌体とを組合せ、撹拌体を容器に嵌合して撹拌体を回転させると撹拌体に設けられた撹拌部材が回転して、米飯と具材が混ざり合うようにした調理器具は知られている。
この技術は、一つの容器に一つの撹拌体が対応するものであるため、複数の容器に入れられた米飯を一度の操作で撹拌することができない。すなわち、米飯に異なる具材を混ぜようとしたとき、具材毎に撹拌操作をしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、一度の操作で、米飯毎に所望の具材を混ぜ合わせることのできる装置を得ること、そして所望の具材が混ぜ合わさった米飯を簡易な操作でおにぎりにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の米飯の撹拌装置は、米飯を収納するための米飯収納用凹部を複数備えた収納体と、米飯を撹拌するための撹拌部材を備え、前記収納体の米飯収納用凹部の開口側に装着される撹拌体と、前記撹拌体の撹拌部材を回転させるべく移動する操作体とで構成する。
前記複数の米飯収納用凹部の開口部は、同一円周上又は同一直線上に配設する。
前記撹拌体は、円形の基板と、この基板の下面に取り付けられた回転伝導板と、この回転伝導板の下面に取り付けられ、米飯を撹拌する撹拌部材とを備える。そして、前記収納体と撹拌体とは着脱可能に連結されている。
前記操作体は、その回転移動又は直線移動によってその移動力を前記撹拌体の回転伝導板に伝達する移動伝導部を備える。
この構成によって、前記操作体の回転移動又は回転移動によって撹拌体の回転伝導板が回転し、その回転に伴って撹拌部材が回転することによって米飯が撹拌されるようにしてある。
【0005】
前記米飯収納用凹部の数は、2つ以上であればよい。そして、開口部の形状は問わない。円形が一般的であろうが、三角形その他多角形でもよい。
米飯収納用凹部の開口部を同一円周上又は同一直線上に配設するとしたのは、操作体の移動によって撹拌部材が回転できるようにするためである。実施例1では開口部を同一円周上に配置し、操作体が回転するものを示したが、実施例2のように米飯収納用凹部を同一直線状に配置し、それらの回転伝導板に接する直線状の移動伝導部を備えた操作体を組み合わせることもできる。
【0006】
前記撹拌体は、操作体の回転移動又は直線移動によって回転し、撹拌部材で米飯を撹拌するものである。前記撹拌部材は、実施例では2本の板体としているが、米飯を撹拌できる形状であればよい。
前記収納体と撹拌体とを着脱可能に連結する構造は、実施例では収納体に設けた爪としているが、要は収納体と撹拌体が同じ回転をするように連結されればよいのであって、この目的が達せられれば具体的な構造は適宜変更することができる。例えば、収納体に受け溝を設け撹拌体に設けた凸部を挿入するようにしてもよい。
【0007】
前記撹拌体の回転伝導体及び操作体の移動伝導部は、操作体の回転移動又は直線移動を撹拌部材に伝導するためのものである。実施例に示すギア構造の他、それぞれの周壁をゴムなど粘着質なものとして、移動力を伝達するようにしてもよい。
【0008】
種々な構成が考えられるが、米飯収納用凹部の開口部は同一円周上に配設し、操作体は回転移動するものとすることが好ましく(請求項2)、撹拌体の回転伝導体及び操作体の移動伝導部はギアとすることが好ましい(請求項3)。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れかに記載された米飯の撹拌装置と、米飯収納凹部に収納された米飯を固めるための固め体とを組み合わせたおにぎり製造具である。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、一度の操作で、小分けされた米飯に所望の具材を混ぜ合わせることができる。そして、具材が混ぜ合わされた米飯を、簡易な操作でおむすびにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明実施例1の分解斜視図
図2】同じく収納体及び撹拌体の斜視図
図3】同じく撹拌体の底面側斜視図
図4】同じく撹拌体の平面側斜視図
図5】同じく撹拌体の一部拡大斜視図
図6】同じく撹拌体のギア円盤部分の拡大斜視図
図7】同じく固め体の斜視図
図8】同じく固め体と組み合わせた状態の斜視図
図9】この発明実施例2の要部斜視図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下この発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0013】
この発明の米飯の撹拌装置は、米飯を収納するための米飯収納用凹部11を複数備えた収納体1と、米飯を撹拌するための撹拌部材である撹拌片24を備え、前記収納体1の米飯収納凹部11の開口側に装着され、前記撹拌片24を回転させるべく移動する操作体3とで構成する。
【0014】
前記収納体1は、円形の基板12に開口部を円形としたドーム状の米飯収納用凹部11を3つ、同一円周上に配置して構成してあり、前記基板12の周縁には後に述べる撹拌体の基板21に係止する爪13が設けてある。
前記米飯収納用凹部11の大きさは、おにぎりを作るに適した量の米飯が収納できればよいが、一口で食せる程度の米飯が収納できる程度の大きさが適当である。
【0015】
前記撹拌体2は、円形の基板21の下面に回転部を取り付けて構成してある。前記回転部は、前記米飯収納用凹部11の開口部に対応する大きさのギア円盤22の下面に、前記米飯収納用凹部11の開口部に係止する環状の係止凸部23と、米飯を撹拌する撹拌部材である縦長板状の2本の撹拌片24が設けてある。
前記基板21には前記米飯収納用凹部11に対応した位置に円形の孔25が形成してあり、前記ギア円盤22の上面には爪26が設けてあり、この爪26が前記孔25の周縁に係止して、回転部のギア円盤が基板21に固定されている。係止した状態でギア円盤22は回転できるようにしてある。
前記基板21は透明であることが好ましい。
また、基板21の中心部には、操作体3に連結するための爪27が設けてある。
【0016】
前記操作体3は、平面視円形の帽状体であり、周壁31の内側に、移動伝導部として前記撹拌体2のギア円盤22のギア22aと噛み合うギア32が設けてある。そして、この操作体は前記収納体1の基板12に嵌まるようにしてある。
前記操作体3には前記撹拌体2の基板21に設けられた爪27との係止部が設けてあり、爪27の係止によって操作体3は撹拌体2に連結されている。
この操作体3は透明であることが好ましい。
【0017】
上記において、爪13による収納体1と撹拌体2との係止は、爪27による撹拌体2と操作体3との係止よりも弱くしてある。すなわち、収納体1と操作体3をつかんで両者を引き離す操作をしたとき、収納体1のみが分離し、撹拌体2と操作体3との結合は維持されるようにしてある。
【0018】
上記のように構成した米飯の撹拌装置の使用方法は以下の通りである。
まず、収納体1の米飯収納用凹部11に適量の米飯を入れ、次いで具材(例えばふりかけ)を入れる。次いで、収納体1に前記撹拌体2がはめ込まれた操作体3を被せて固定する。このとき、収納体1の爪13を撹拌体2の基板21に係止し、併せて撹拌体2の係止凸部23を米飯収納用凹部11の開口部に係止させる。
前記撹拌体2の基板21及び操作体3が透明であると、係止作業における位置合わせが容易である。
【0019】
この状態で操作体3を回転させると、回転力はギア32から撹拌体2のギア円盤22のギア22aに伝わり、ギア円盤22が回転し、これと共に撹拌片24が回転するので、米飯収納用凹部11に入れられた米飯と具材は撹拌される。
【実施例2】
【0020】
この実施例は、収納体1の基板12を長方形として、基板12に米飯収納用凹部11を同一直線状に配置し、操作体3を側壁を備えた平面視長方形のものとして、側壁の内側にギア32を設けてある。
操作体3を直線移動させることによって撹拌体2のギア円盤22が回転し、米飯を撹拌することができる。
【0021】
図7は、固め体4であり、撹拌された米飯を「おにぎり」にするためのものである。
前記収納体1の基板12に対応する形状の基板41に、前記収納体1の米飯収納用凹部11に対応する位置に、米飯収納用凹部11の開口部と同等の開口部形状を有するドーム状の受け凹部42と、前記収納体1の基板12に形成された爪13が係止する係止部43が設けてある。
【0022】
上記実施例1の装置で米飯と具材を撹拌した後、収納体1から操作体3及びこれと一体になった撹拌体2を離脱させ、収納体1に固め体4を、前記爪13を係止部43に係止させることによって取り付ける。このとき、収納体1の米飯収納用凹部11と受け凹部42とでカプセル状の閉鎖空間が形成される。そこで、一体化された収納体1と固め体4を振ることにより、内部の米飯が固まり、おにぎりとなる。
【0023】
上記実施例2のように、米飯収納要凹部11を直線的に配置した場合は、固め体4も平面視長方形のものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
この発明は、複数の収納部に収納された米飯と具材を同時に撹拌することのできるものであり、産業上の利用可能性を有するものである。
【符号の説明】
【0025】
1 収納体
11 米飯収納用凹部
12 基板
13 爪
2 撹拌体
21 基板
22 ギア円盤
22aギア
23 係止凸部
24 撹拌片
25 孔
26 爪
27 爪
3 操作体
31 周壁
32 ギア
4 固め体
41 基板
42 凹部
43 係止部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2019年11月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
図2