特開2021-75411(P2021-75411A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-75411(P2021-75411A)
(43)【公開日】2021年5月20日
(54)【発明の名称】肥料
(51)【国際特許分類】
   C05D 9/00 20060101AFI20210423BHJP
【FI】
   C05D9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-201369(P2019-201369)
(22)【出願日】2019年11月6日
(71)【出願人】
【識別番号】519299821
【氏名又は名称】株式会社OAF
(74)【代理人】
【識別番号】100154210
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 宏
(72)【発明者】
【氏名】山本 暢
【テーマコード(参考)】
4H061
【Fターム(参考)】
4H061AA01
4H061CC12
4H061CC15
4H061GG62
4H061JJ01
4H061KK02
4H061LL05
4H061LL06
(57)【要約】
【課題】農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる肥料を提供すること。
【解決手段】肥料は、100Wh以上のマイクロ波を、事前照射したものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2400Wh以上のマイクロ波を、事前照射したものであることを特徴とする、肥料。
【請求項2】
上記事前照射は、40〜200Wの強度のマイクロ波を、12〜72時間の照射時間にわたって照射するものであることを特徴とする、請求項1に記載の肥料。
【請求項3】
上記事前照射は、前記照射時間の2倍の時間内に行われることを特徴とする、請求項2に記載の肥料。
【請求項4】
上記事前照射は、前記照射時間にわたる連続照射であることを特徴とする、請求項3に記載の肥料。
【請求項5】
前記肥料は、成分として、ケイ酸を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の肥料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の生育を促進する肥料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、植物にマイクロ波を照射することで、その植物の生育が促されることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−209116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、農耕地等で生育している植物に直接マイクロ波を照射する場合、当該農耕地等にマイクロ波照射装置を設置せねばならず、現実的でない。
【0005】
本発明は、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる肥料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の肥料は、
100Wh以上のマイクロ波を、事前照射したものであることを特徴とする。
【0007】
この特徴によれば、100Wh以上のマイクロ波を事前照射した肥料を用いて農耕地等において植物を育成することで、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる。
【0008】
本発明の肥料は、
上記事前照射は、40〜200Wの強度のマイクロ波を、2〜72時間の照射時間にわたって照射するものであることを特徴とする。
【0009】
この特徴によれば、40〜200Wの強度のマイクロ波を、2〜72時間の照射時間にわたって照射された肥料を用いて農耕地等において植物を育成することで、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる。
【0010】
本発明の肥料は、
上記事前照射は、前記照射時間の2倍の時間内に行われることを特徴とする。
【0011】
この特徴によれば、照射時間の2倍の時間内にマイクロ波が照射された肥料を用いて農耕地等において植物を育成することで、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる。
【0012】
本発明の肥料は、
上記事前照射は、前記照射時間にわたる連続照射であることを特徴とする。
【0013】
この特徴によれば、連続してマイクロ波が照射された肥料を用いて農耕地等において植物を育成することで、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる。
【0014】
前記肥料は、成分として、ケイ酸及び苦土を含むことを特徴とする。
【0015】
この特徴によれば、肥料がマイクロ波をよく吸収するため、マイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、100Wh以上のマイクロ波を事前照射した肥料を用いて農耕地等において植物を育成することで、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置しなくても、農耕地等においてマイクロ波の影響を植物に与えて植物の育成を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の実施形態に係る肥料にマイクロ波を照射する時間とマイクロ波の強度との関係の一例を示すグラフである。
図2図2(a)は、第1実施例においてEW肥料を用いた土壌にピーマン及びトマトの苗を植えた状態を示す図であり、図2(b)は普通肥料を用いた土壌にピーマン及びトマトの苗を植えた状態を示す図である。
図3図3(a)及び図3(b)は、図2(a)及び図2(b)に示す状態からそれぞれ40日程度経過した状態を示す図である。
図4図4(a)及び図4(b)は、図3(a)及び図3(b)に示す状態からそれぞれ20日程度経過した状態を示す図である。
図5図5は、第2実施例において、EW肥料を用いた土壌で育成したナスの苗と普通肥料を用いた土壌で育成したナスの苗との状態を示す図である。
図6図6は、第3実施例において、EW肥料を用いた土壌で育成したキュウリの苗と普通肥料を用いた土壌で育成したキュウリの苗との状態を示す図である。
図7】第4実施例において、図7(a)はEW肥料を置いた方の所定時間が経過した後の花の状態を示す図であり、図7(b)はEW肥料を置かない方の所定時間が経過した後の花の状態を示す図である。
図8図8は、第5実施例において、EW肥料を用いた土壌で育成したブロッコリーと普通肥料を用いた土壌で育成したブロッコリーとの状態を示す図である。
図9図9は、第6実施例において、EW肥料を用いた土壌で育成したスイカと普通肥料を用いた土壌で育成したスイカとの状態を示す図である。
図10図10は、第7実施例において、EW肥料を用いた土壌で育成したキュウリと普通肥料を用いた土壌で育成したキュウリとの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
本発明の実施形態に係る肥料(以下、「EW肥料」という)は、100Wh以上のマイクロ波を事前照射したものである。マイクロ波とは、周波数300MHz〜30GHz(波長1m〜1mm)の電磁波(electromagnetic wave)をいい、例えば、電子レンジには2.45GHzのマイクロ波が使用されている。
【0020】
なお、この事前照射は、40〜200Wの強度のマイクロ波を、2〜72時間の照射時間Tにわたって肥料に照射することで、全体で100Wh以上とするのが好ましい。また、この事前照射は、照射時間Tの2倍の時間内に行うのが好ましい。
【0021】
図1は、肥料にマイクロ波を照射する時間とマイクロ波の強度との関係の一例を示すグラフである。グラフの横軸が時間であり、縦軸がマイクロ波の強度である。図1において、t1、t2はそれぞれマイクロ波の照射時間であり、マイクロ波の全体の照射時間Tは(t1+t2)である。図1を用いて上記の内容を具体的に示すと、2h≦照射時間T=t1+t2≦72hの関係があり、縦軸のマイクロ波の強度は40〜200Wであり、マイクロ波の強度を時間で積分したエネルギー量(グラフの斜線部分の面積)は100Wh以上となる。
【0022】
また、trはマイクロ波の照射の休止時間であり、事前照射が行われる全体の時間は休止時間も含めて(t1+tr+t2)である。ここで、上記のとおり、事前照射が行われる時間(t1+tr+t2)<照射時間T(=t1+t2)×2 という関係がある。
【0023】
なお、図1のグラフでは、肥料へのマイクロ波の事前照射が断続的に行われる場合について示したが、事前照射は照射時間Tにわたる連続照射であってもよい。この場合には、tr=0となり、事前照射が行われる時間(t1+t2)=照射時間Tとなる。
【0024】
また、事前照射が断続的に行われる場合には、マイクロ波の照射の中断回数は、図1のグラフで示したように1回に限定されることはなく、2回以上であってもよい。
【0025】
本実施形態に係る肥料は、成分として、窒素、ケイ酸、カリウム、リン酸又は炭酸カルシウムを含む。これらの成分の総重量は、肥料全体の重量の10%以上であるのが好ましい。これらの成分は水を吸収し易いため、マイクロ波をよく吸収することができる。
【0026】
このように、マイクロ波を肥料に事前照射することで、肥料にマイクロ波によるエネルギーが蓄えられるものと考えられる。したがって、当該マイクロ波を事前照射した肥料を用いて農耕地等において植物を育成することで、農耕地等にマイクロ波照射装置を設置して植物にマイクロ波を直接照射しなくても、マイクロ波の影響を植物に与えて、植物の育成を促すことができるものと考えられる。
【実施例】
【0027】
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
【0028】
[実施例1]
実施例1では、まず、40Wの強度のマイクロ波を72時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。ここで肥料は、成分としてケイ酸を30%、苦土を5%、それぞれ含むものを用いた 。なお、ケイ酸、苦土以外の成分も含有している。
【0029】
なお、マイクロ波の照射は、肥料の上方から単位面積当たり一様な強度で照射した。ここで、肥料の下方に誘導体セラミック板等のマイクロ波反射体を置く、肥料の周囲をアルミニウム等で囲う、その他の手段により、肥料のマイクロ波の吸収を効率化することも可能である。
【0030】
次に、市販の一般的な有機肥料(以下「普通肥料」という)300gに対してEW肥料を約15g加えて、EW混合肥料を生成し、当該EW混合肥料をプランター内の土壌に撒いた。そして、図2(a)に示すように、当該土壌にピーマン及びトマトの苗を植えて、生育状況を観察した。図2(a)において、右側に植えられているものがピーマンの苗であり、左側に植えられているものがトマトの苗である。
【0031】
また、EW肥料を用いたものと比較するために、EW肥料を加えない普通肥料300gをプランター内の土壌に撒いて、図2(b)示すように、図2(a)に示すピーマン及びトマトの苗と略同じ大きさの苗を土壌に植えてコントロールグループとし、生育状況を観察した。
【0032】
図3(a)及び図3(b)には、図2(a)及び図2(b)に示す状態からそれぞれ40日程度経過した状態を示す。図3(a)及び図3(b)に示すように、ピーマンの苗は、EW肥料を用いたものの方が、EW肥料を用いないものよりも約10cm長く伸びている。また、トマトの苗は、EW肥料を用いたものの方が、EW肥料を用いないものよりも、葉が大きく成長している。
【0033】
図4(a)、図4(b)には、図3(a)、図3(b)に示す状態からそれぞれ20日程度経過した状態を示す。図4(a)、図4(b)に示すように、ピーマンの苗は、EW肥料を用いたものの方が、EW肥料を用いないものよりも2倍近く伸びている。
【0034】
以上より、EW肥料を加えた肥料を用いた土壌で育成した苗の方が、EW肥料を加えない普通肥料を用いた土壌で育成した苗よりも、早期にかつ大きく成長することが確認できた。
【0035】
[実施例2]
実施例2では、40Wの強度のマイクロ波を72時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。
【0036】
次に、育てる苗1株に付き、普通肥料約50gに対してEW肥料を約3g加えて、約53gのEW混合肥料を生成した。当該EW混合肥料をプランター内の土壌に撒き、その10日後に当該土壌にナスの苗を植えて、生育状況を観察した。同時に、生育状況を比較するコントロールグループとするために、同様の大きさのナスの苗を、1株につき普通肥料を53g撒いた土壌に植えて、生育状況を観察した。
【0037】
図5には、ナスの苗を植えてから所定期間が経過した後の状態を示す。図5の左側に示す植物がEW肥料を用いた土壌で育成したナスの苗であり、右側に示す植物がEW肥料を加えていない普通肥料を用いた土壌で育成したナスの苗である。
【0038】
EW肥料を用いて育てた苗は、当初から葉が大きく、順調に育った。連日35度近い猛暑が続いた際には、普通肥料を用いて育てた苗は成長が止まったが、EW肥料を用いて育てた苗は葉が大きく育ち、普通肥料を用いて育てたものよりも約2倍ほどの大きさとなっている。
【0039】
[実施例3]
実施例3では、40Wの強度のマイクロ波を72時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。
【0040】
次に、実施例2と同様に、育てる苗1株に付き、普通肥料約50gに対してEW肥料を約3g加えて、約53gのEW混合肥料を生成した。当該EW混合肥料をプランター内の土壌に撒き、当該土壌にキュウリの苗を植えて、生育状況を観察した。同時に、生育状況を比較するコントロールグループとするために、同様の大きさのキュウリの苗を、1株につき普通肥料を53g撒いた土壌に植えて、生育状況を観察した。
【0041】
図6には、キュウリの苗を植えてから1ケ月が経過した後の状態を示す。図6の上側に示す植物がEW肥料を用いた土壌で育成したキュウリの苗であり、下側に示す植物がEW肥料を加えない普通肥料を用いた土壌で育成したキュウリの苗である。図6に示すように、EW肥料を用いた土壌で育成した苗の方が、普通肥料を用いた土壌で育成した苗よりも早期に大きく成長している。
【0042】
[実施例4]
実施例4では、40Wの強度のマイクロ波を60時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。
【0043】
そして、2つのプランター内の同じ成分の土壌に、花卉であるアフリカンデイジー及びペチュニアを植栽し、一方のプランター脇に白いビニールで細長く包んだEW肥料200gを置き、所定時間が経過した後の花の状態を比較した。
【0044】
図7には、植栽から2週間経過した後の花の状態を示す。図7(a)は、土壌にEW肥料を置いた方の花の状態を示す図であり、図7(b)は、EW肥料を置かない方の花の状態を示す図である。これらの図に示すように、プランター脇にEW肥料200gを置いた方の花は、EW肥料を置かない方の花よりも長く本来の花の形を維持する現象が見られた。
【0045】
[実施例5]
実施例5では、40Wの強度のマイクロ波を60時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。
【0046】
次に、普通肥料300gに対してEW肥料を10g加えてEW混合肥料を生成し、当該EW混合肥料を土壌に撒き、当該土壌でブロッコリーを育てた。
【0047】
また、EW肥料を用いたものと比較するために、EW肥料を加えない普通肥料300gを土壌に撒いてコントロールグループとし、当該土壌でブロッコリーを育てた。
【0048】
図8には、同じ期間だけ育成し、収穫期となったブロッコリーの状況を示す。図8の右側に示すものが、EW肥料を用いた土壌で育成したブロッコリーであり、左側に示すものがEW肥料を加えない普通肥料を用いた土壌で育成したブロッコリーである。図8に示すように、EW肥料を用いた土壌で育成したブロッコリーの方が、普通肥料を用いた土壌で育成したブロッコリーよりも2倍以上に成長している。
【0049】
[実施例6]
実施例6では、100Wの強度のマイクロ波を60時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。
【0050】
そして、市販の有機肥料200gに対してEW肥料を10g加えてEW混合肥料を生成し、当該EW混合肥料を土壌に撒き、当該土壌でスイカを育てた。また、EW肥料を用いたものと比較するために、EW肥料を加えない普通肥料200gを土壌に撒いてコントロールグループとし、当該土壌でスイカを育てた。
【0051】
図9には、同一期間育成し、収穫期となったスイカの状態を示す。図9の右側に示すものが、EW肥料を用いた土壌で育成したスイカであり、左側に示すものがEW肥料を加えない普通肥料を用いた土壌で育成したスイカである。
【0052】
普通肥料を用いた土壌で育成したスイカは直径が15cmに成長したのに対して、EW肥料を用いた土壌で育成したスイカは直径が25cmに成長し、体積にして4.5倍もの大きさとなった。また、普通肥料を用いた土壌で育成したスイカの糖度は7.5度であったのに対して、EW肥料を用いた土壌で育成したスイカは糖度が10度であり、普通肥料を用いた土壌で育成したスイカよりも2.5度上昇していた。
【0053】
[実施例7]
実施例7では、100Wの強度のマイクロ波を60時間の照射時間にわたって肥料に事前照射し、EW肥料を生成した。なお、60時間の照射を連続せず、30時間の照射の後、18時間の非照射の時間を挟み、その後に再び30時間照射するものとし、合計78時間の間に照射した。
【0054】
次に、市販の有機肥料300gに対してEW肥料を約10g加えてEW混合肥料を生成し、当該EW混合肥料を土壌に撒き、当該土壌でキュウリを育てた。また、EW肥料を用いたものと比較するために、EW肥料を加えない普通肥料300gを土壌に撒いてコントロールグループとし、当該土壌でキュウリを育てた。
【0055】
図10には、同じ期間育成したキュウリを示す。図10の左側に示すものが、EW肥料を用いた土壌で育成したキュウリであり、右側に示すものがEW肥料を加えない普通肥料を用いた土壌で育成したキュウリである。同図に示すように、EW肥料を用いた土壌で育成したキュウリの方が、普通肥料を用いた土壌で育成したキュウリよりも早期に大きく成長している。
【0056】
以上の実施例に示されるように、マイクロ波を事前照射した肥料を用いて植物を育成することで、植物に直接マイクロ波を照射しなくても、マイクロ波の影響を植物に与え植物の育成を促すことができる。
【0057】
以上複数の実施例において、最小で2400Whの照射によって効果を得ることができている。2400Wh以上の照射を72時間以内の短時間で行えば、具体的な照射強度や照射の連続/間歇にかかわらず、マイクロ波の効果が肥料に残り、効果を有すると考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係る肥料は、あらゆる植物の生育に利用することができる。
【符号の説明】
【0059】
T、t1、t2 照射時間
tr 休止時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10