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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-76905(P2021-76905A)
(43)【公開日】2021年5月20日
(54)【発明の名称】路側無線機および無線通信システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/55 20130101AFI20210423BHJP
   H04W 12/12 20210101ALI20210423BHJP
【FI】
   G06F21/55
   H04W12/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-200647(P2019-200647)
(22)【出願日】2019年11月5日
(71)【出願人】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】藤田 卓
(72)【発明者】
【氏名】戸野 崇
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】
【課題】車載無線機のアプリケーション部に改竄が加えられると、なりすまし無線機を検出することができない。
【解決手段】路側無線機は、車載無線機から無線データパケットを受信する第1の無線部と、無線データパケットに含まれるアプリケーションデータを受け取る第1のアプリケーション部を備える。第1のアプリケーション部は、アプリケーションデータに含まれる車両識別情報と通信種別情報を比較する車両クラス情報比較部を備える。車両クラス情報比較部が車両識別情報と通信種別情報が一致していると判断した場合、第1のアプリケーション部は、第1の無線部から受け取ったアプリケーションデータを処理する。車両クラス情報比較部が車両識別情報と通信種別情報が一致していないと判断した場合、第1のアプリケーション部は、第1の無線部から受け取ったアプリケーションデータを無効なデータとして扱う。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載無線機から無線データパケットを受信する第1の無線部と、
前記無線データパケットに含まれるアプリケーションデータを受け取る第1のアプリケーション部と、を備え、
前記無線データパケットは、前記車載無線機の第2の無線部によって付与された車両識別情報および前記車載無線機の第2のアプリケーション部によって付与された通信種別情報を含み、
前記車両識別情報は、前記車載無線機が搭載される車両を示す情報であり、
前記通信種別情報は、前記アプリケーションデータが関連する車両を示す情報であり、
前記車両識別情報および前記通信種別情報は、車両の種類を識別する車両クラス情報を用いて示され、
前記第1の無線部は、前記車両識別情報を前記アプリケーションデータに含めて前記第1のアプリケーション部へ出力する第1のセキュリティアプリケ―ションモジュール(SAM)を備え、
前記第1のアプリケーション部は、前記アプリケーションデータに含まれる前記車両識別情報と前記通信種別情報を比較する車両クラス情報比較部を備え、
前記車両クラス情報比較部が前記車両識別情報と前記通信種別情報が一致していると判断した場合、前記第1のアプリケーション部は、前記第1の無線部から受け取った前記アプリケーションデータを処理し、
前記車両クラス情報比較部が前記車両識別情報と前記通信種別情報が一致していないと判断した場合、前記第1のアプリケーション部は、前記第1の無線部から受け取った前記アプリケーションデータを無効なデータとして扱う、
路側無線機。
【請求項2】
請求項1に記載の路側無線機であって、
前記第1のアプリケーション部は、前記車両クラス情報比較部が前記車両識別情報と前記通信種別情報が一致していないと判断した場合、なりすまし無線機の情報として、前記車載無線機を識別するための情報を生成し、
前記第1の無線部は、前記車載無線機から無線通信用の周波数チャネルの割当を要求するための周波数チャネル要求信号を受信した場合、前記なりすまし無線機の情報に基づいて、前記車載無線機に対して周波数チャネルを割り当てるか否かを判断する第1の周波数チャネル割当制御部をさらに含む、
路側無線機。
【請求項3】
請求項2に記載の路側無線機であって、
前記第1の周波数チャネル割当制御部は、
周波数チャネル割当管理情報を格納する割当管理情報格納部と、
前記周波数チャネル要求信号に応答して動作する周波数チャネル割当許可部と、を有し、
前記割当管理情報格納部は、前記なりすまし無線機の情報を前記周波数チャネル割当管理情報に登録し、
前記周波数チャネル割当許可部は、前記周波数チャネル割当管理情報に基づいて、前記車載無線機に対して前記周波数チャネルを割り当てるか否かを判断し、前記車載無線機に対して周波数チャネルを割り当てると判断した場合に、前記車載無線機に許可する周波数チャネルを決定する、
路側無線機。
【請求項4】
請求項3に記載の路側無線機であって、
前記第1の周波数チャネル割当制御部は、決定された前記車載無線機に許可する周波数チャネルの情報を含む周波数チャネル割当信号を生成する割当信号生成部と、をさらに有し、
前記第1の無線部は、前記周波数チャネル割当信号を前記車載無線機へ送信する、
路側無線機。
【請求項5】
請求項2に記載の路側無線機であって、
前記第1の無線部は、前記無線データパケットに含まれるMAC(Media Access Control)アドレスを前記アプリケーションデータに含める処理を行って、前記車両識別情報と前記アプリケーションデータを含むSAMデータパケットを生成し、生成した前記SAMデータパケットを前記第1のSAMへ出力する無線データ処理部をさらに備え、
前記車載無線機を特定するための情報は、前記アプリケーションデータに含められた前記MACアドレスである、
路側無線機。
【請求項6】
請求項3に記載の路側無線機であって、
前記第1の周波数チャネル割当制御部は、前記第2の無線部の動作停止を要求するための動作停止要求信号を生成する停止信号生成部をさらに有し、
前記周波数チャネル割当許可部が前記車載無線機に対して周波数チャネルを割り当てないと判断した場合に、前記停止信号生成部は、前記動作停止要求信号を生成する、
路側無線機。
【請求項7】
請求項4に記載の路側無線機と、
前記路側無線機と無線通信を行う前記車載無線機と、を備え、
前記車載無線機は、
前記通信種別情報および前記アプリケーションデータを含むアプリケーションデータパケットを生成する前記第2のアプリケーション部と、
前記車両識別情報および前記アプリケーションデータパケットを含む前記無線データパケットを生成し、生成した前記無線データパケットを前記路側無線機へ送信する前記第2の無線部と、を備える、
無線通信システム。
【請求項8】
請求項7に記載の無線通信システムであって、
前記第2の無線部は、前記車載無線機に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられているか否かを確認する第2の周波数チャネル割当制御部を備え、
前記第2の周波数チャネル割当制御部が前記車載無線機に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられていることを確認した場合、前記第2の無線部は、割り当てられている周波数チャネルを用いて前記無線データパケットを前記路側無線機へ送信する、
無線通信システム。
【請求項9】
請求項8に記載の無線通信システムであって、
前記第2の周波数チャネル割当制御部は、前記車載無線機に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられていないことを確認した場合、前記周波数チャネル要求信号を生成し、
前記第2の無線部は、周波数チャネル要求用の周波数チャネルの組み合わせを用いて前記周波数チャネル要求信号を前記路側無線機へ送信する、
無線通信システム。
【請求項10】
請求項9に記載の無線通信システムであって、
前記第2の周波数チャネル割当制御部は、
前記車載無線機に割り当てられている周波数チャネルを示す周波数チャネル割当許可情報を格納する割当許可情報格納部と、
前記周波数チャネル割当許可情報に基づいて、前記車載無線機に周波数チャネルが割り当てられているか否かを確認する周波数チャネル割当確認部と、を有する、
無線通信システム。
【請求項11】
請求項10に記載の無線通信システムであって、
前記第2の周波数チャネル割当制御部は、前記路側無線機から送信された前記周波数チャネル割当信号から許可された周波数チャネルの情報を抽出し、抽出した前記周波数チャネルの情報を前記車載無線機に割り当てられた周波数チャネルの情報として、前記周波数チャネル割当許可情報に登録する割当情報抽出部をさらに有する、
無線通信システム。
【請求項12】
請求項11に記載の無線通信システムであって、
前記第1の周波数チャネル割当制御部は、前記第2の無線部の動作停止を要求するための動作停止要求信号を生成する停止信号生成部をさらに有し、
前記第2の無線部は、前記第2の無線部の動作停止を制御する動作停止制御部をさらに有し、
前記周波数チャネル割当許可部が前記車載無線機に対して周波数チャネルを割り当てないと判断した場合に、前記停止信号生成部は、前記動作停止要求信号を生成し、
前記第1の無線部は、前記動作停止要求信号を前記車載無線機へ送信し、
前記動作停止制御部は、前記動作停止要求信号に基づいて、前記第2の無線部の動作を停止するための制御を行う、
無線通信システム。
【請求項13】
請求項11に記載の無線通信システムであって、
前記割当信号生成部は、SAM情報切り替え要求信号を生成し、
前記第1の無線部は、前記SAM情報切り替え要求信号を前記車載無線機へ送信し、
前記第2の無線部は、前記SAM情報切り替え要求信号に基づいて、SAM情報の切り替え処理を行う第2のSAMをさらに備える、
無線通信システム。
【請求項14】
請求項13に記載の無線通信システムであって、
前記車載無線機は、異なるSAM情報を含む複数の無線データパケットを前記路側無線機に送信し、
前記第1の無線部は、前記異なるSAM情報を含む複数の無線データパケットに含まれるSAMヘッダの情報を参照して、前記SAM情報の切り替え処理が行われているか否かを確認するSAM切り替え確認部をさらに備える、
無線通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路側無線機および無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車車間通信および路車間通信などの自動車における無線通信技術が知られている。自動運転技術の実用化において、これらの無線通信技術におけるセキュリティの必要性はますます重要になってきている。例えば、特許文献1には、リプレイアタックによるなりすましを検出する技術が開示されている。
【0003】
悪意のある第三者がGPS(Global Positioning System)モジュールに改造を加えることによって、外部時刻情報が改竄される脅威がある。特許文献1に開示された技術は、V2X(Vehicle to X)モジュールへの電源供給が再開された後、新たに取得される外部時刻情報と電源投入以前の内部時刻情報を比較することによって、外部時刻情報が改竄されているかどうかを検証する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−28654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、無線通信装置のアプリケーション部が実行するアプリケーションに改竄が加えられることによって無線通信装置がなりすまし無線通信装置となっている場合には、特許文献1に開示された技術では、当該なりすまし無線通信装置を検出することができない。
【0006】
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態に係る路側無線機は、車載無線機から無線データパケットを受信する第1の無線部と、無線データパケットに含まれるアプリケーションデータを受け取る第1のアプリケーション部を備える。第1のアプリケーション部は、アプリケーションデータに含まれる車両識別情報と通信種別情報を比較する車両クラス情報比較部を備える。車両クラス情報比較部が車両識別情報と通信種別情報が一致していると判断した場合、第1のアプリケーション部は、第1の無線部から受け取ったアプリケーションデータを処理する。車両クラス情報比較部が車両識別情報と通信種別情報が一致していないと判断した場合、第1のアプリケーション部は、第1の無線部から受け取ったアプリケーションデータを無効なデータとして扱う。
【発明の効果】
【0008】
実施の形態によれば、車載無線機のアプリケーション部に改竄が加えられることによって車載無線機がなりすまし無線機となっている場合であっても、路側無線機は、なりすまし無線機を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施の形態1に係る車載無線機の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1に係る周波数チャネル割当制御部の構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施の形態1に係る路側無線機の構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、実施の形態1に係る周波数チャネル割当制御部の構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、車載無線機から送信される無線データパケットのデータ構成を示す構成図である。
図7図7は、実施の形態2に係る周波数チャネル割当制御部の構成の一例を示すブロック図である。
図8図8は、実施の形態2に係る車載無線機の構成の一例を示すブロック図である。
図9図9は、実施の形態3に係る路側無線機の構成の一例を示すブロック図である。
図10図10は、実施の形態3に係る周波数チャネル割当制御部の構成の一例を示すブロック図である。
図11図11は、実施の形態3に係る車載無線機の構成の一例を示すブロック図である。
図12図12は、実施の形態3に係る周波数チャネル割当制御部の構成の一例を示すブロック図である。
図13図13は、車載無線機および路側無線機のH/W構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。
【0011】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る無線通信システム100の構成の一例を示す図である。図1に示されるように、無線通信システム100は、車両110に搭載された無線通信装置111、車両120に搭載された無線通信装置121および路側機130に搭載された無線通信装置131を含む。以下、無線通信装置111および121は、車載無線機111および121と称される。また、無線通信装置131は、路側無線機131と称される。
【0012】
車両110および120は、それぞれに搭載された車載無線機111および121を用いて、路側機130に搭載された路側無線機131との間でメッセージの送受信を行う。車両110および120から送信されるメッセージには、例えば、自車両の速度や進行方向などの車両情報が含まれる。車両110および120は、路側機130を経由して、互いの車両情報を交換することができる。また、路側機130からは、信頼性の高い周辺情報を含むメッセージが、車両110および120に送信される。車両110および120は、これらのメッセージを送受信することにより、車間距離の維持などの運転制御を適切に行うことができる。
【0013】
図1の無線通信システム100では、車載無線機111および121以外にも、不図示の車両に搭載された多くの車載無線機を含む。また、無線通信システム100に含まれる車載無線機は、様々なアプリケーションを実行し、多くのメッセージの送受信を行う。このように、多くのメッセージが送受信される無線通信システム100では、十分な通信リソースを確保することが、安定した通信を実現する上で重要となる。
【0014】
しかしながら、例えば、車載無線機121がなりすまし無線機となっている場合には、このなりすまし無線機から送信されるメッセージによって、通信リソースが無駄に消費される。すなわち、通信リソースが十分に確保されないと、正常な無線通信装置、例えば、車載無線機111もしくは路側無線機131は、メッセージを適切に送信できない恐れがある。この状況を回避するためには、なりすまし無線機を適切に検出し、検出したなりすまし無線機を無線通信システム100から排除することが必要である。以下、なりすまし無線機の検出および排除する仕組みについて説明する。
【0015】
次に、実施の形態1に係る車載無線機について説明する。図2は、実施の形態1に係る車載無線機111の構成の一例を示すブロック図である。車載無線機111および121は、同一の構成を有するため、ここでは車載無線機111の構成のみが説明される。図2に示されるように、車載無線機111は、アプリケーション部(第2のアプリケーション部)210および無線部(第2の無線部)220を備える。アプリケーション部210および無線部220は、互いに接続されている。
【0016】
車載無線機111が路側無線機131に対してデータの送信処理を開始する場合に、アプリケーション部210は、アプリケーションデータパケットを生成する。アプリケーション部210は、アプリケーションデータパケットを無線部220へ出力する。
【0017】
アプリケーションデータパケットは、アプリケーションヘッダ、通信種別情報およびアプリケーションデータから構成される。アプリケーションヘッダは、アプリケーションデータパケットの先頭を示す情報である。通信種別情報は、アプリケーションデータが関連する車両を示す情報である。アプリケーションデータは、アプリケーションが処理するデータである。
【0018】
通信種別情報は、車両クラス情報によって示される。車両クラス情報は、車両が一般車両であるのか、それとも特殊車両であるのかを識別する情報である。特殊車両には、緊急車両と旅客車両が含まれる。例えば、緊急車両としては、救急車両、消防車両、警察車両などが例示される。旅客車両としては、バス、タクシー、鉄道車両などが例示される。なお、特殊車両は、緊急車両と旅客車両を区別するようにしてもよい。
【0019】
また、車載無線機111が路側無線機131からのデータの受信処理を行う場合に、アプリケーション部210は、復調されたアプリケーションデータパケットを無線部220から受け取る。アプリケーション部210は、受け取ったアプリケーションデータパケットに含まれるアプリケーションデータを処理する。
【0020】
無線部220は、セキュアアプリケーションモジュール(SAM)230、無線データ生成部240、無線データ処理部250、周波数チャネル割当制御部(第2の周波数チャネル割当制御部)260、無線信号変調部270および無線信号復調部280を備える。
【0021】
SAM230は、アプリケーション部210に接続される。SAM230は、送信処理を行う場合に、アプリケーション部210からアプリケーションデータパケットを受け取る。SAM230は、アプリケーションデータパケットに、SAMヘッダおよびアプリケーション関連情報を付加することにより、SAMデータパケットを生成する。SAM230は、無線データ生成部240に接続され、生成したSAMデータパケットを無線データ生成部240へ出力する。
【0022】
SAMヘッダは、SAMデータパケットの先頭を示す情報である。アプリケーション関連情報は、車両識別情報および予約領域データから構成される。車両識別情報は、車載無線機111が搭載されている車両を示す情報である。車両識別情報は、通信種別情報と同様に、車両クラス情報によって示される。つまり、車両クラス情報は、車両識別情報と通信識別情報において、共通に使用されている。予約領域データは、今後のシステム拡張に備えた予備の情報領域のデータである。
【0023】
また、SAM230は、無線データ処理部250に接続される。SAM230は、受信処理を行う場合に、無線データ処理部250から復調されたSAMデータパケットを受け取る。SAM230は、復調されたSAMデータパケットからアプリケーションデータパケットを復調する。具体的には、SAM230は、復調されたSAMデータパケットからSAMヘッダおよびアプリケーション関連情報を取り除き、アプリケーションデータパケットを復調する。その際、SAM230は、取り除いた情報の一部をアプリケーションデータに含める処理を行う。このようにして、復調されたアプリケーションデータパケットは、無線部220のSAM230からアプリケーション部210へ出力される。
【0024】
無線データ生成部240は、SAM230から受け取ったSAMデータパケットに、無線通信用の情報が含まれる無線部ヘッダを付加することにより、無線データパケットを生成する。無線データ生成部240は、周波数チャネル割当制御部260に接続され、無線データパケットを周波数チャネル割当制御部260へ出力する。
【0025】
無線部ヘッダは、プリアンブル、周波数チャネル、MAC(Media Access Control)アドレスおよび無線種別から構成される。プリアンブルは、無線データの有無を検出するための情報である。周波数チャネルは、無線通信で使用している周波数チャネルを示す情報である。MACアドレスは、無線機を識別するための情報である。無線種別は、送信されるデータが周波数チャネル要求に関するデータであるか否かを示す情報である。なお、無線データ生成部240から出力される無線データパケットは、周波数チャネル要求に関するデータではないため、無線種別には、送信されるデータが周波数チャネル要求に関するデータではないことが示される。
【0026】
周波数チャネル割当制御部260は、無線信号変調部270に接続される。周波数チャネル割当制御部260は、車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられているか否かの確認を行う。周波数チャネル割当制御部260は、周波数チャネルが割り当てられていることを確認した場合には、無線データ生成部240から受け取った無線データパケットを無線信号変調部270へ出力する。
【0027】
一方、周波数チャネル割当制御部260は、車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられていないことを確認した場合には、周波数チャネル要求信号を生成する。周波数チャネル割当制御部260は、周波数チャネル要求信号を無線信号変調部270へ出力する。
【0028】
ここで、図3を参照して、周波数チャネル割当制御部260の構成について詳細に説明する。図3は、実施の形態1に係る周波数チャネル割当制御部260の構成の一例を示すブロック図である。図3に示されるように、周波数チャネル割当制御部260は、周波数チャネル割当確認部261、割当許可情報格納部262、要求信号生成部263および割当情報抽出部264を備える。
【0029】
割当許可情報格納部262は、周波数チャネル割当許可情報を格納する。周波数チャネル割当許可情報は、無線通信用として車載無線機111に割り当てられている周波数チャネルを示す情報である。
【0030】
周波数チャネル割当確認部261は、無線データ生成部240、無線信号変調部270、割当許可情報格納部262および要求信号生成部263に接続される。周波数チャネル割当確認部261は、周波数チャネル割当許可情報に基づいて、車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられているかの確認を行う。具体的には、周波数チャネル割当確認部261は、無線データ生成部240から無線データパケットを受け取ると、割当許可情報格納部262から周波数チャネル割当許可情報を読み出す。周波数チャネル割当確認部261は、読み出した周波数チャネル割当許可情報と無線データパケットの無線部ヘッダに含まれる周波数チャネルを比較する。この比較の処理により、周波数チャネル割当確認部261は、車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられているかの確認を行う。
【0031】
周波数チャネル割当確認部261は、車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられていることを確認した場合には、無線データ生成部240から受け取った無線データパケットを無線信号変調部270へ出力する。
【0032】
一方、周波数チャネル割当確認部261は、車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルが割り当てられていないことを確認した場合には、要求信号生成部263に対して、周波数チャネル要求信号の生成を指示するための制御信号を出力する。
【0033】
要求信号生成部263は、周波数チャネル割当確認部261から制御信号を受け取ると、車載無線機111に対して無線通信用の周波数チャネルを割り当てることを要求するための周波数チャネル要求信号を生成する。生成された周波数チャネル要求信号は、要求信号生成部263から無線信号変調部270へ出力される。
【0034】
なお、要求信号生成部263は、周波数チャネル要求信号の先頭に無線部ヘッダを配置する。無線部ヘッダの無線種別には、送信されるデータが周波数チャネル要求に関するデータであることを示す情報が示される。また、無線部ヘッダの周波数チャネルには、周波数チャネル要求用の周波数チャネルの組み合わせが示される。
【0035】
割当情報抽出部264は、無線信号復調部280、周波数チャネル割当確認部261および割当許可情報格納部262に接続される。割当情報抽出部264は、無線信号復調部280から復調された周波数チャネル割当信号を受け取る。このとき、割当情報抽出部264は、無線信号復調部280から受け取った信号(データ列)の無線ヘッダの無線種別を参照することによって、受け取った信号が周波数チャネル割当信号であると認識することができる。
【0036】
また、割当情報抽出部264は、周波数チャネル割当信号から許可された周波数チャネルの情報を抽出する。割当情報抽出部264は、抽出した周波数チャネルの情報を周波数チャネル割当確認部261へ通知する。加えて、割当情報抽出部264は、抽出した周波数チャネルの情報を車載無線機111に割り当てられた周波数チャネルの情報として、割当許可情報格納部262の周波数チャネル割当情報に登録する。
【0037】
なお、周波数チャネル割当確認部261は、割当情報抽出部264から周波数チャネル割当許可情報を通知されるまで、要求信号生成部263へ周波数チャネル割当要求信号の生成を指示するための制御信号を出力し続ける。つまり、要求信号生成部263は、制御信号を受けている間、所定の間隔で、周波数チャネル要求信号を繰り返し生成する。
【0038】
図2に戻り、車載無線機111の構成についての説明を続ける。無線信号変調部270は、周波数チャネル割当制御部260に接続される。無線信号変調部270は、周波数チャネル割当制御部260から無線データパケットを受け取った場合には、割り当てられている周波数チャネルを用いて周波数チャネル割当制御部260から受け取った無線データパケットの変調処理を行う。無線信号変調部270は、変調処理を行うことによって生成した無線データパケットの無線信号を不図示のアンテナを介して無線空間に放射する。このようにして、車載無線機111の無線部220は、割り当てられている周波数チャネルを用いて、路側無線機131へ無線データパケットを送信する。送信される無線データパケットには、無線部220によって付与された車両識別情報およびアプリケーション部210によって付与された通信種別情報が含まれる。
【0039】
また、無線信号変調部270は、周波数チャネル割当制御部260から周波数チャネル要求信号を受け取った場合には、周波数チャネル要求用の周波数チャネルの組み合わせを用いて周波数チャネル要求信号の変調処理を行う。無線信号変調部270は、変調処理を行うことによって生成した周波数チャネル要求信号の無線信号を不図示のアンテナを介して無線空間に放射する。このようにして、車載無線機111の無線部220は、周波数チャネル要求用の周波数チャネルの組み合わせを用いて、路側無線機131へ周波数チャネル要求信号を送信する。
【0040】
無線信号復調部280は、無線データ処理部250および周波数チャネル割当制御部260に接続される。無線信号復調部280は、路側無線機131から送信された無線信号を不図示のアンテナを介して受信する。無線信号復調部280は、受信した無線信号に対して復調処理、つまり、周波数変換処理およびデコード処理を行う。
【0041】
無線信号復調部280は、受信した無線信号に対して復調処理を行うことによって、無線データパケット、もしくは、周波数チャネル割当信号を復調する。復調された無線データパケットは、無線データ処理部250へ出力される。また、復調された周波数チャネル割当信号は、周波数チャネル割当制御部260へ出力される。
【0042】
無線データ処理部250は、無線信号復調部280およびSAM230に接続される。無線データ処理部250は、無線信号復調部280から復調された無線データパケットを受け取る。このとき、無線データ処理部250は、無線信号復調部280から受け取った信号(データ列)の無線ヘッダの無線種別を参照することによって、受け取った信号が無線データパケットであると認識することができる。
【0043】
また、無線データ処理部250は、無線データパケットに対する復調処理を行って、SAMデータパケットを復調する。具体的には、無線データ処理部250は、無線データパケットから無線部ヘッダを取り除き、取り除いた無線部ヘッダに含まれる情報の一部、例えば、MACアドレスの情報をアプリケーションデータに含める処理を行う。このようにして、復調処理されたSAMデータパケットは、無線データ処理部250からSAM230へ出力される。
【0044】
次に、実施の形態1に係る路側無線機について説明する。図4は、実施の形態1に係る路側無線機131の構成の一例を示すブロック図である。路側無線機131は、車載無線機111および121との間で無線通信を行うが、ここでは、路側無線機131と車載無線機111との間の無線通信のみが例示される。図4に示されるように、路側無線機131は、アプリケーション部(第1のアプリケーション部)310および無線部(第1の無線部)320を備える。アプリケーション部310および無線部320は、互いに接続されている。
【0045】
無線部320は、SAM(第1のSAM)330、無線データ生成部340、無線データ処理部350、周波数チャネル割当制御部(第1の周波数チャネル割当制御部)360、無線信号変調部370および無線信号復調部380を備える。
【0046】
無線信号復調部380は、無線データ処理部350および周波数チャネル割当制御部360に接続される。無線信号復調部380は、車載無線機111から送信された無線信号を不図示のアンテナを介して受信する。無線信号復調部380は、受信した無線信号に対して復調処理、つまり、周波数変換処理およびデコード処理を行う。
【0047】
無線信号復調部380は、受信した無線信号に対して復調処理を行って、無線データパケット、もしくは、周波数チャネル要求信号を復調する。復調された無線データパケットは、無線データ処理部350へ出力される。また、復調された周波数チャネル要求信号は、周波数チャネル割当制御部360へ出力される。このようにして、路側無線機131の無線部320は、車載無線機111から送信された無線データパケットおよび周波数チャネル要求信号を受信する。
【0048】
無線データ処理部350は、無線信号復調部380およびSAM330に接続される。無線データ処理部350は、無線信号復調部380から復調された無線データパケットを受け取る。
【0049】
無線データ処理部350は、無線データパケットに含まれる無線部ヘッダに対して復調処理を行って、SAMデータパケットを復調する。具体的には、無線データ処理部350は、無線データパケットから無線部ヘッダを取り除き、取り除いた無線部ヘッダ情報の一部、例えば、MACアドレスの情報をアプリケーションデータに含める処理を行う。無線データ処理部350は、このようにして復調したSAMデータパケットをSAM330へ出力する。
【0050】
周波数チャネル割当制御部360は、無線信号復調部380、無線信号変調部370およびアプリケーション部310に接続される。周波数チャネル割当制御部360は、無線信号復調部380から復調された周波数チャネル要求信号を受け取ると、なりすまし無線機の情報に基づいて、送信元(要求元)の車載無線機111に対して無線通信用の周波数チャネルを割り当てることが可能かどうかを判断する。周波数チャネルを割り当てることが可能であると判断した場合には、周波数チャネル割当制御部360は、許可する周波数チャネルの情報を含む周波数チャネル割当信号を生成する。周波数チャネル割当制御部360は、生成した周波数チャネル割当信号を無線信号変調部370へ出力する。
【0051】
ここで、図5を参照して、周波数チャネル割当制御部360の構成について詳細に説明する。図5は、実施の形態1に係る周波数チャネル割当制御部360の構成の一例を示すブロック図である。図5に示されるように、周波数チャネル割当制御部360は、周波数チャネル割当許可部361、割当管理情報格納部362、割当信号生成部363および要求信号受付部364を備える。
【0052】
割当管理情報格納部362は、周波数チャネル割当管理情報を格納する。周波数チャネル割当管理情報には、車載無線機に割り当て可能な周波数チャネルの情報が含まれる。また、割当管理情報格納部362は、アプリケーション部310に接続される。割当管理情報格納部362は、アプリケーション部310からなりすまし無線機の情報(例えば、なりすまし無線機のMACアドレス)を受け取り、周波数チャネル割当管理情報に登録する。すなわち、周波数チャネル割当管理情報は、車載無線機に割り当て可能な周波数チャネルの情報およびなりすまし無線機の情報を含む。
【0053】
要求信号受付部364は、無線信号復調部380および周波数チャネル割当許可部361に接続される。要求信号受付部364は、無線部ヘッダの無線種別を参照することによって、無線信号変調部280から復調された周波数チャネル要求信号を受け取る。要求信号受付部364は、周波数チャネル要求信号を周波数チャネル割当許可部361へ出力する。
【0054】
周波数チャネル割当許可部361は、要求信号受付部364、割当管理情報格納部362および割当信号生成部363に接続される。周波数チャネル割当許可部361は、車載無線機111から送信された周波数チャネル要求信号に応答して動作し、周波数チャネル割当管理情報に基づいて、車載無線機111に対して無線通信用の周波数チャネルを割り当てるか否かを判断する。周波数チャネル割当許可部361は、車載無線機111に対して周波数を割り当てると判断した場合、車載無線機111に許可する周波数チャネルを決定する。
【0055】
具体的には、周波数チャネル割当許可部361は、要求信号受付部364から車載無線機111から送信された周波数チャネル要求信号を受け取ると、割当管理情報格納部362から周波数チャネル割当管理情報を読み出す。周波数チャネル割当許可部361は、読み出した周波数チャネル割当管理情報に基づいて、車載無線機に割り当て可能な周波数チャネルが存在するか否かを確認する。
【0056】
また、周波数チャネル割当許可部361は、読み出した周波数チャネル割当管理情報に基づいて、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機111がなりすまし無線機として登録されているか否かを確認する。具体的には、周波数チャネル割当許可部361は、周波数チャネル要求信号の無線部ヘッダに含まれるMACアドレスがなりすまし無線機のMACアドレスとして周波数チャネル割当管理情報に登録されているかどうかを確認する。
【0057】
周波数チャネル割当許可部361は、車載無線機に割り当て可能な周波数チャネルが存在し、かつ、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機111がなりすまし無線機ではないと判断した場合、車載無線機111に対して許可する無線通信用の周波数チャネルを決定する。周波数チャネル割当許可部361は、割当信号生成部363へ許可する周波数チャネルの情報を出力するとともに、周波数チャネル割当信号の生成を指示するための制御信号を出力する。
【0058】
また、周波数チャネル割当許可部361は、車載無線機111に許可した周波数チャネルを割当管理情報格納部362へ出力する。割当管理情報格納部362は、この周波数チャネルの情報を周波数チャネル割当管理情報に含める。このようにして、周波数チャネル割当管理情報に含まれる車載無線機に割り当て可能な周波数チャネルの情報が更新される。
【0059】
一方、周波数チャネル割当許可部361は、車載無線機に割り当て可能な周波数チャネルが存在しない、もしくは、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機111がなりすまし無線機であると判断した場合、周波数チャネル要求信号を無効な信号として扱う。例えば、周波数チャネル割当許可部361は、周波数チャネル要求信号に対する処理をしない、もしくは、周波数チャネル要求信号を破棄する。この場合には、周波数チャネル割当許可部361は、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機111に無線通信用の周波数チャネルの割当を行わない。
【0060】
割当信号生成部363は、周波数チャネル割当許可部361および無線信号変調部370に接続される。割当信号生成部363は、周波数チャネル割当許可部361から許可する周波数チャネルの情報および周波数チャネル割当信号の生成を指示するための制御信号を受け取ると、車載無線機111に対して許可される周波数チャネルの情報を含む周波数チャネル割当信号を生成する。生成された周波数チャネル割当信号は、割当信号生成部363から無線信号変調部370へ出力される。
【0061】
なお、割当信号生成部363は、周波数チャネル割当信号の先頭に無線部ヘッダを配置する。無線部ヘッダの無線種別には、送信されるデータが周波数チャネル要求に関するデータであることを示す情報が示される。また、無線部ヘッダの周波数チャネルには、周波数チャネル要求用の周波数チャネルの組み合わせが示される。
【0062】
図4に戻り、路側無線機131の構成についての説明を続ける。無線信号変調部370は、周波数チャネル割当制御部360および無線データ生成部340に接続される。無線信号変調部370は、無線データ生成部340から無線データパケットを受け取った場合には、路側無線機131専用の周波数チャネルを用いて無線データ生成部340から受け取った無線データパケットの変調処理を行う。無線信号変調部370は、変調処理を行うことによって生成した無線データパケットの無線信号を不図示のアンテナを介して無線空間に放射する。このようにして、路側無線機131の無線部320は、車載無線機111へ無線データパケットを送信する。
【0063】
また、無線信号変調部370は、周波数チャネル割当制御部360から周波数チャネル割当信号を受け取った場合には、路側無線機131専用の周波数チャネルを用いて周波数チャネル割当信号に対する変調処理を行う。無線信号変調部370は、変調処理を行うことによって生成した周波数チャネル割当信号の無線信号を不図示のアンテナを介して無線空間に放射する。このようにして、路側無線機131の無線部320は、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機111に対して、周波数チャネル割当信号を送信する。
【0064】
無線データ生成部340は、SAM330および無線信号変調部370に接続される。無線データ生成部340は、SAM330から受け取ったSAMデータパケットに、無線部ヘッダを付加することにより、無線データパケットを生成する。無線データ生成部340は、無線データパケットを無線信号変調部370へ出力する。
【0065】
SAM330は、無線データ処理部350、無線データ生成部340およびアプリケーション部310に接続される。SAM330は、受信処理を行う場合に、無線データ処理部350から復調されたSAMデータパケットを受け取る。SAM330は、SAMデータパケットに対する復調処理を行って、アプリケーションデータパケットを復調する。具体的には、SAM330は、SAMデータパケットからSAMヘッダおよびアプリケーション関連情報を取り除き、アプリケーション関連情報に含まれる車両識別情報をアプリケーションデータに含める処理を行う。また、SAM330は、SAMヘッダおよびアプリケーション関連情報に含まれる車両識別情報以外の情報の一部もアプリケーションデータに含める処理を行ってもよい。SAM330は、このようにして復調したアプリケーションデータパケットをアプリケーション部310へ出力する。
【0066】
また、SAM330は、送信処理を行う場合に、アプリケーション部310からアプリケーションデータパケットを受け取る。SAM330は、アプリケーションデータパケットに、SAMヘッダおよびアプリケーション関連情報を付加することにより、SAMデータパケットを生成する。SAM330は、無線データ生成部340に接続され、生成したSAMデータパケットを無線データ生成部340へ出力する。
【0067】
路側無線機131が車載無線機111に対してデータの送信処理を開始する場合に、アプリケーション部310は、アプリケーションデータパケットを生成する。アプリケーションデータパケットは、アプリケーションヘッダ、通信種別情報およびアプリケーションデータから構成される。アプリケーション部310は、アプリケーションデータパケットを無線部320へ出力する。
【0068】
また、路側無線機131が車載無線機111からのデータの受信処理を行う場合、アプリケーション部310は、復調されたアプリケーションデータパケットを無線部320から受け取る。復調されたアプリケーションデータパケットには、通信種別情報とアプリケーションデータが含まれる。通信種別情報は、車載無線機111のアプリケーション部210によって付与された情報である。また、アプリケーションデータには、SAM330による復調処理によって、車両識別情報が含められている。車両識別情報は、車載無線機111の無線部220によって付与された情報である。
【0069】
アプリケーション部310は、車両クラス情報比較部311を備える。車両クラス情報比較部311は、アプリケーションデータパケットに含まれる車両識別情報と通信種別情報とを比較する。上述した通り、車両識別情報と通信種別情報では、共通の車両クラス情報が使われているため、車両クラス情報比較部311は、アプリケーションデータパケットに含まれる2つの車両クラス情報の比較を行うことになる。
【0070】
また、車載無線機111のアプリケーション部210が実行するアプリケーションに改竄が加えられていなければ、すなわち、なりすまし無線機から送信された無線データパケットでなければ、アプリケーションデータパケットに含まれる車両識別情報と通信種別情報は一致するはずである。それゆえ、路側無線機131のアプリケーション部310は、アプリケーションデータパケットに含まれる車両識別情報と通信種別情報を比較することによって、無線データパケットの送信元である車載無線機111がなりすまし無線機であるか否かの判断をすることができる。
【0071】
車両クラス情報比較部311が車両識別情報と通信種別情報が一致していると判断した場合、アプリケーション部310は、アプリケーションデータを処理する。すなわち、アプリケーションデータは、なりすまし無線機から送信されたデータではないと判断され、アプリケーション部310によって活用される。
【0072】
一方、車両クラス情報比較部311が車両識別情報と通信種別情報が一致しないと判断した場合、アプリケーション部310は、なりすまし無線機の情報として、送信元である無線機を識別するための情報、例えば、アプリケーションデータに含められたMACアドレスの情報を生成する。アプリケーション部310は、周波数チャネル割当制御部360に接続され、なりすまし無線機の情報を周波数チャネル割当制御部360へ出力する。また、アプリケーション部310は、アプリケーションデータを無効なデータとして扱う。例えば、アプリケーション部310は、アプリケーションデータに対する処理をしない、もしくは、アプリケーションデータを破棄する。
【0073】
次に、車載無線機から送信される無線データパケットの具体例について説明する。図6は、車載無線機から送信される無線データパケットのデータ構成を示す構成図である。図6は、上から順に、無線データパケットのデータ構成、無線機が搭載される車両が一般車両である場合の無線データパケットのデータA(一般車両データA)の一例、無線機が搭載される車両が特殊車両である場合の無線データパケットのデータB(特殊車両データB)の一例および車載無線機がなりすまし無線機である場合の無線データパケットのデータC(なりすましデータC)の一例を示す。
【0074】
図6に示されるように、一般車両の車両クラス情報として、「11100011100」が使用されている。また、特殊車両の車両クラス情報として、「11101011101」が使用されている。これらの車両クラス情報は、無線部220で生成される車両識別情報とアプリケーション部210で生成される通信種別情報において、共通に用いられている。
【0075】
一般車両データAおよび特殊車両データBは、なりすまし無線機から送信されたデータではない、つまり、正常な無線機から送信されたデータである。すなわち、一般車両データAに含まれる車両識別情報と通信種別情報は一致する。また、一般車両データBに含まれる車両識別情報と通信種別情報は一致する。そのため、車両クラス情報比較部311は、一般車両データAおよび特殊車両データBをなりすまし無線機から送信されたデータではないと判断する。
【0076】
これに対し、なりすましデータCは、なりすまし無線機から送信されたデータある、つまり、異常な無線機から送信されたデータである。図6に示される例では、一般車両用の無線部220と特殊車両用のアプリケーション部210のなりすましアプリケーションの組合せで構成されている。すなわち、車両識別情報の「11101011101」と通信種別情報の「11100011100」は不一致となる。そのため、車両クラス情報比較部311は、比較処理の結果、なりすましデータCをなりすまし無線機から送信されたデータであると判断する。このようにして、なりすまし無線機は検出される。
【0077】
なりすまし無線機(無線通信装置)が検出された場合、例えば、復調処理によってアプリケーションデータに含められたMACアドレスの情報が、なりすまし無線機の情報として、割当管理情報格納部362の周波数チャネル割当管理情報に登録される。図6に示されるように、MACアドレスは、無線機ごとにユニークな情報が使われている。そのため、なりすまし無線機で使用されているMACアドレスをなりすまし無線機の情報として保持しておけば、路側無線機131は、なりすまし無線機と正常な無線機を適切に識別することができる。
【0078】
なお、上述の説明では、MACアドレスがなりすまし無線機を識別するための情報として使用されることが例示されているが、これに限定されない。つまり、無線機を識別することができる情報であれば、MACアドレス以外の情報であってもよい。例えば、改竄が困難なSAMヘッダに含まれる個々のSAMが保有する情報を、無線機を識別する情報として使用してもよい。この場合には、SAM330は、アプリケーションデータパケットを復調する際に、SAMヘッダに含まれる無線機を識別可能な情報をアプリケーションデータに含める処理を行う。
【0079】
また、図6に示される無線データパケットのデータ構成は、全てのデータを表示したものではない。無線データパケットには、パケット管理を行う情報、パケットの終わりを示す情報、誤り訂正を行うための情報などの他のデータ領域があることは言うまでもない。
【0080】
以上に記載の通り、実施の形態1に係る路側無線機の無線部は、車載無線機の無線部によって付与された車両識別情報をアプリケーションデータに含めて路側無線機のアプリケーション部へ出力するSAMを備える。また、実施の形態1に係る路側無線機のアプリケーション部は、アプリケーションデータに含まれる車両識別情報と通信種別情報とを比較する車両クラス情報比較部を備える。
【0081】
車両クラス情報比較部が車両識別情報と通信種別情報が一致していると判断した場合、路側無線機のアプリケーション部は、路側無線機の無線部から受け取ったアプリケーションデータを処理する。この場合、路側無線機は、無線データパケットの送信元である車載無線機をなりすまし無線機ではないと判断する。
【0082】
一方、車両クラス情報比較部が車両識別情報と通信種別情報が一致していないと判断した場合、路側無線機のアプリケーション部は、路側無線機の無線部から受け取ったアプリケーションデータを無効なデータとして扱う。例えば、路側無線機のアプリケーション部は、アプリケーションデータに対する処理をしない、もしくは、アプリケーションデータを破棄する。この場合、路側無線機は、無線データパケットの送信元である車載無線機をなりすまし無線機であると判断する。
【0083】
このように、車載無線機のアプリケーション部が実行するアプリケーションに改竄が加えられることによって車載無線機がなりすまし無線機となっている場合であっても、路側無線機のアプリケーション部は、なりすまし無線機から送信される車両識別情報と通信種別情報を比較することによって、なりすまし無線機を検出することができる。これにより、なりすまし無線機による通信によって、正常な無線機による通信が阻害されるという問題を防ぐことができる。
【0084】
なお、路側無線機は、なりすまし無線機から送信される車両識別情報と通信種別情報を比較することによってなりすまし無線機を検出するため、なりすまし無線機に一度は周波数チャネルの割当を許可する。つまり、無線通信を開始する際に、なりすまし無線機は、路側無線機に対して周波数チャネル要求信号を送信する。これに対して、路側無線機は、周波数チャネル割当信号を送信し、なりすまし無線機に対して周波数チャネルの割当を行う。しかしながら、その後、なりすまし無線機がその周波数チャネルを用いて無線データパケットを送信した場合には、路側無線機は、無線データパケットの送信元をなりすまし無線機であると判断することができる。路側無線機は、なりすまし無線機であると判断した無線機から送信される無線データパケット(アプリケーションデータ)を無効なデータとして扱うとともに、なりすましと判断した無線機から周波数チャネル要求信号を受けたとしても、二度と周波数チャネルの割当を行わない。このようにして、路側無線機は、無線通信システムからなりすまし無線機を排除することができる。
【0085】
[実施の形態2]
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2に係る路側無線機は、なりすまし無線機から周波数チャネル要求信号を受け取った場合に、なりすまし無線機に対して無線部を停止するための動作停止要求信号を送信する点で、実施の形態1に係る路側無線機とは異なる。図7は、実施の形態2に係る周波数チャネル割当制御部360aの構成の一例を示すブロック図である。周波数チャネル割当制御部360aは、周波数チャネル割当制御部360の他の実施の形態に相当する。
【0086】
図7に示されるように、図5の周波数チャネル割当制御部360の周波数チャネル割当許可部361は、周波数チャネル割当許可部361aに変更される。また、周波数チャネル割当制御部360aは、図5に示された周波数チャネル割当制御部360の構成に加えて、停止信号生成部365を備える。
【0087】
周波数チャネル割当許可部361aは、要求信号受付部364から周波数チャネル要求信号を受け取ると、割当管理情報格納部362から周波数チャネル割当管理情報を読み出す。周波数チャネル割当許可部361aは、読み出した周波数チャネル割当管理情報に基づいて、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機がなりすまし無線機として登録されているか否かを確認する。
【0088】
周波数チャネル割当許可部361aは、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機がなりすまし無線機であると判断した場合、周波数チャネル要求信号を無効な信号として扱うとともに、車載無線機の無線部の動作停止を指示するための動作停止指示信号を生成する。生成された動作停止指示信号は、停止信号生成部365へ出力される。
【0089】
停止信号生成部365は、動作停止指示信号を受けると、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機に対して無線部の動作停止を要求するための動作停止要求信号を生成する。すなわち、周波数チャネル割当許可部361aが周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機に対して周波数チャネルを割り当てないと判断した場合に、停止信号生成部365は、動作停止要求信号を生成する。動作停止要求信号は、無線信号変調部370を経由して、周波数チャネル要求信号の送信元である車載無線機に送信される。
【0090】
図8は、実施の形態2に係る車載無線機111aの構成の一例を示すブロック図である。車載無線機111aは、車載無線機111および121の他の実施の形態に相当する。図8に示されるように、図2の車載無線機111の無線部220、SAM230および無線信号変調部270は、それぞれ、無線部220a、SAM230aおよび無線信号変調部270aに変更される。また、無線部220aは、図2に示された無線部220の構成に加えて、動作停止制御部290を備える。
【0091】
動作停止制御部290は、SAM230a、無線信号変調部270aおよび無線信号復調部280に接続される。動作停止制御部290は、無線信号復調部280を介して、路側無線機から送信された動作停止要求信号を受け取る。動作停止制御部290は、動作停止要求信号に基づいて、無線部220aの動作を停止するための制御を行う。
【0092】
例えば、動作停止制御部290は、動作停止要求信号に基づいて、無線信号変調部270aに対して変調処理を停止する制御信号を出力する。無線信号変調部270aは、動作停止制御部290からの制御信号に応答して、変調処理の動作を停止する。これにより、車載無線機111aは、無線データパケットなどのデータを送信することができなくなる。
【0093】
また、例えば、動作停止制御部290は、動作停止要求信号に基づいて、SAM230aに対して送受信データに対する信号処理の動作を停止する制御信号を出力する。SAM230aは、動作停止制御部290からの制御信号に応答して、送受信データに対する信号処理の動作を停止する。これにより、車載無線機111aは、無線データパケットに係る送受信処理を行うことができなくなる。
【0094】
このように、実施の形態2に係る路側無線機は、なりすまし無線機として登録されている車載無線機に対して無線部の動作停止を要求する動作停止要求信号を送信する。また、実施の形態2に係る車載無線機は、動作停止要求信号を受け取ると、無線部の動作を停止するための制御を行う。これにより、路側無線機になりすまし無線機として登録がなされた異常な車載無線機を無線通信システムから確実に排除することができる。
【0095】
[実施の形態3]
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態1および2では、車載無線機の無線部によって付与された車両識別情報と車載無線機のアプリケーション部によって付与された通信種別情報との違いを検出することによって、アプリケーション部に改竄が加えられたなりすまし無線機を検出することが説明された。しかしながら、実施の形態1および2の手法では、正常な車載無線機の無線データパケットに含まれる車両識別情報と通信種別情報の両方をコピーすることによってなりすましが行われた場合には、なしすましの検出ができない。実施の形態3では、車両識別情報と通信種別情報が同一であるなりすまし無線機であっても、なりすましの検出ができる実施の形態について説明される。
【0096】
図9は、実施の形態3に係る路側無線機131bの構成の一例を示すブロック図である。路側無線機131bは、路側無線機131の他の実施の形態に相当する。図9に示されるように、図4の路側無線機131の無線部320、無線データ処理部350および周波数チャネル割当制御部360は、それぞれ、無線部320b、無線データ処理部350bおよび周波数チャネル割当制御部360bに変更される。また、無線データ処理部350bは、SAM切り替え確認部351を有する。
【0097】
図10は、実施の形態3に係る周波数チャネル割当制御部360bの構成の一例を示すブロック図である。図10に示されるように、図7の周波数チャネル割当制御部360aの周波数チャネル割当許可部361a、割り当て管理情報格納部362および割当信号生成部363は、それぞれ、周波数チャネル割当許可部361b、割当管理情報格納部362bおよび割当信号生成部363bに変更される。
【0098】
図11は、実施の形態3に係る車載無線機111bの構成の一例を示すブロック図である。車載無線機111bは、車載無線機111の他の実施の形態に相当する。図11に示されるように、図8の車載無線機111aの無線部220a、SAM230aおよび周波数チャネル割当制御部260は、それぞれ、無線部220b、SAM(第2のSAM)230bおよび周波数チャネル割当制御部260bに変更される。
【0099】
図12は、実施の形態3に係る周波数チャネル割当制御部260bの構成の一例を示すブロック図である。図12に示されるように、図3の周波数チャネル割当制御部260の割当情報抽出部264は、割当情報抽出部264bに変更される。
【0100】
続いて、図9ないし12を参照しながら、実施の形態3に係る路側無線機131bおよび車載無線機111bの各ブロックの機能および動作につき、処理の流れに沿って説明する。まず、図10に示されるように、周波数チャネル割当許可部361bは、車載無線機111bから送信された最初の周波数チャネル要求信号を受け取ると、割り当て信号生成部363bへ許可する周波数チャネルの情報を出力するとともに、周波数チャネル割当信号およびSAM情報切り替え要求信号の生成を指示するための制御信号を出力する。
【0101】
割当信号生成部363bは、周波数チャネル割当許可部361bから周波数チャネル割当信号およびSAM情報切り替え要求信号の生成を指示するための制御信号を受け取ると、車載無線機111bに対して許可される周波数チャネルの情報を含む周波数チャネル割当信号およびSAM情報切り替え要求信号を生成する。生成された周波数チャネル割当信号およびSAM情報切り替え要求信号は、無線信号変調部370を介して、車載無線機111bへ送信される。なお、周波数チャネル割当信号およびSAM情報切り替え要求信号は、1つの信号として車載無線機111bへ送信されてもよい。また、割当信号生成部363bは、無線データ処理部350bに接続され、SAM情報切り替え要求信号が出力された旨を無線データ処理部350bへ通知する。
【0102】
図12に示されるように、割当情報抽出部264bは、路側無線機131bから送信された周波数チャネル割当信号およびSAM情報切り替え要求信号を受け取ると、周波数チャネル割当信号から許可された周波数チャネルの情報を抽出する。抽出された周波数チャネルの情報は、周波数チャネル割当確認部261および割当許可情報格納部262へ出力される。また、割当情報抽出部264bは、SAM230bに接続され、SAM情報切り替え指示信号をSAM230へ出力する。
【0103】
図11に示されるように、SAM230bは、複数のSAM情報(例えば、SAM情報1およびSAM情報2)を保有する。SAM230bは、周波数チャネル割当制御部260bの割当情報抽出部264bからSAM情報切り替え指示信号を受け取ると、SAM情報の切り替え処理を行う。具体的には、SAM230bは、異なるSAM情報が使用されたSAMヘッダを含む複数のSAMデータパケットを生成する。このように、SAM230bにおいてSAM情報の切り替え処理が行われると、車載無線機111bは、送信処理において、異なるSAM情報を含む複数の無線データパケットを送信することとなる。
【0104】
図9に示されるように、無線データ処理部350bは、許可された周波数チャネルを用いて車載無線機111bから送信された複数の無線データパケットを受け取る。周波数チャネル割当制御部360bの割当信号生成部363bから無線データ処理部350bへSAM情報切り替え要求信号が出力された旨が通知されている場合には、SAM切り替え確認部351は、受け取った無線データパケットのSAMヘッダを参照して、SAM情報の切り替え処理が行われているか否かを確認する。例えば、SAM切り替え確認部351は、SAMヘッダに含まれるデータ列が異なる複数の無線データパケットを確認することによって、SAM情報の切り替え処理が行われているか否かを確認することができる。
【0105】
SAM切り替え確認部351が、SAM情報の切り替え処理が行われていることを確認した場合には、無線データ処理部350bは、車載無線機111bがなりすまし無線機ではないと判断する。この場合には、受け取った無線データパケットをSAM330へ出力する。一方、SAM切り替え確認部351が、SAM情報の切り替え処理が行われていることを確認できない場合には、無線データ処理部350bは、車載無線機111bがなりすまし無線機であると判断する。なりすまし無線機では、SAM情報切り替え要求信号に応答して、SAM情報の切り替え処理を行うことができないからである。この場合には、無線データ処理部350bは、受け取った無線データパケットを無効なデータとして扱うと共に、なりすまし無線機の情報を生成する。生成されたなりすまし無線機の情報は、無線データ処理部350bから割当管理情報格納部362bへ出力され、周波数チャネル割当管理情報に登録される。また、加えて、路側無線機131bから車載無線機111bへ動作停止要求信号を出力するようにしてもよい。
【0106】
なお、周波数チャネル割当管理情報になりすまし無線機の情報として登録されてしまうと、たとえなりすまされた正常な車載無線機であったとしても、なりすまし無線機と判断され、無線通信ができなくなってしまう。これを防ぐために、周波数チャネル割当管理情報になりすまし無線機として登録されている車載無線機であったとしても、最初の無線通信では、周波数チャネルを割り当てて、SAM情報の切り替え処理を実行するようにしてもよい。このとき、SAM情報の切り替え処理が正常に実行できることを確認できれば、当該車載無線機は、なりすまし無線機ではないと判断される。この場合、なりすましに使用されたSAM情報は、今後使用しないようにしてもよい。
【0107】
実施の形態1ないし3では、車載無線機および路側無線機の構成および機能が、図面のブロック図を参照して説明された。図中のブロックの機能は、ハードウェア(H/W)、ソフトウェア(S/W)、もしくは、H/WとS/Wの組合せによって構成されることができる。
【0108】
図13は、車載無線機および路側無線機のH/W構成の一例を示すブロック図である。図13に示されるように、CPU401、メモリ402および送受信回路403は、バス404を経由して互いに接続されている。例えば、実施の形態1ないし3に係る無線信号変調部および無線信号復調部は、送受信回路403によって構成され得る。また、例えば、実施の形態1ないし3に係るアプリケーション部、SAM、無線データ生成部、無線データ処理部および周波数チャネル割当制御部などは、CPU401がメモリ402に格納された所定のプログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行することで実現され得る。すなわち、アプリケーション部、SAM、無線データ生成部、無線データ処理部および周波数チャネル割当制御部などは、H/WとS/Wの組合せによって構成されることができる。
【0109】
なお、実施の形態1ないし3に係る車載無線機は、無線通信装置が車両本体に部品の一部として組み込まれている態様に限定されない。例えば、スマートフォンなどのモバイル端末を車両に持ち込まれる態様が含まれてもよい。
【0110】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0111】
100: 無線通信システム
110、120: 車両
111、111a、111b、121: 車載無線機
130: 路側機
131、131b: 路側無線機
210、310: アプリケーション部
220、220a、220b、320、320b: 無線部
230、230a、230b、330: SAM
240、340 無線データ生成部
250、350、350b: 無線データ処理部
260、260b、360、360a、360b: 周波数チャネル割当制御部
261: 周波数チャネル割当確認部
262: 割当許可情報格納部
263: 要求信号生成部
264、264b: 割当情報抽出部
270、270a、370: 無線信号変調部
280、380: 無線信号復調部
290: 動作停止制御部
311: 車両クラス情報比較部
351: SAM切り替え確認部
361、361a、361b: 周波数チャネル割当許可部
362、362b: 割当管理情報格納部
363、363b: 割当信号生成部
364: 要求信号受付部
365: 停止信号生成部
401: CPU
402: メモリ
403: 送受信回路
404: バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
図13