【解決手段】デバイスを駆動するデバイス駆動装置であって、シリアルデータ通信用配線のうち、制御装置とデバイス駆動装置とを接続する配線を介して制御装置と通信を行う通信部と、自身の識別符号を記憶する識別符号記憶部と、入力部に設定時信号が入力された場合に通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として識別符号記憶部に記憶する制御部と、制御部により識別符号記憶部に識別符号を記憶した場合に直列の後段の装置と接続された識別符号設定用配線に設定時信号を出力する出力部と、を備えた。
前記制御部は、前記入力部に前記設定時信号が入力され、且つ前記通信部により受信した識別符号が自身宛であった場合にのみ該受信した識別符号を、自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する、
請求項1に記載のデバイス駆動装置。
前記制御部は、前記入力部に前記設定時信号が入力され、且つ前記通信部により受信した識別符号が自身宛であった場合にのみ該受信した識別符号を、自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する、
請求項4に記載のデバイス駆動システム。
前記制御装置側制御部は、前記制御装置側出力部により前記識別符号設定用配線に前記設定時信号を出力したことに応じて、前記制御装置側通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して前記複数のデバイス駆動装置のそれぞれに設定する識別符号を含む識別符号設定コマンドを送信する、
請求項7に記載のデバイス駆動システム。
前記制御部は、前記通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して前記識別符号設定コマンドを受信したことに応じて、前記受信した識別符号を含む識別符号返送コマンドを、前記通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して送信する、
請求項8に記載のデバイス駆動システム。
前記制御装置側制御部は、前記制御装置側通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して識別符号返送コマンドを受信したことに応じて、前記制御装置側通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して識別符号確認コマンドを送信する、
請求項9に記載のデバイス駆動システム。
前記制御部は、前記通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して前記識別符号確認コマンドを受信したことに応じて、前記通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する、
請求項10に記載のデバイス駆動システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るデバイス駆動システムについて説明する。本発明は、モータを駆動するシステムに適用可能である。本発明は、モータ以外のデバイス、例えば各種アクチュエータを駆動するシステムに適用可能である。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るデバイス駆動システムの構成を示すブロック図である。本実施形態のデバイス駆動システム100は、複数のデバイス駆動装置103と、複数のデバイス駆動装置103を制御する制御装置102と、制御装置102と複数のデバイス駆動装置103とを直列に繋ぐ識別符号設定用配線106と、制御装置102と複数のデバイス駆動装置103とを並列に繋ぐシリアルデータ通信用配線105と、を備える。デバイス駆動システム100が備えるデバイス駆動装置103の数は、複数であればよく、数が限定されるものではない。
【0012】
複数のデバイス駆動装置103は、それぞれ異なるデバイスを駆動する。デバイス駆動システム100は、複数のデバイス駆動装置103のそれぞれによって駆動される複数のデバイスを有する。デバイス駆動装置103によって駆動されるデバイスは、例えばモータである。デバイス駆動装置103によって駆動されるデバイスは、モータに限られるものではなく、各種アクチュエータであってもよいし、センサーであってもよいし、その他の如何なるデバイスであってもよい。
【0013】
複数のデバイス駆動装置103のそれぞれは、制御装置102とデバイス駆動装置103とを直列に繋ぐ識別符号設定用配線106と、デバイス駆動装置103とこのデバイス駆動装置103以外の他のデバイス駆動装置103とを更に直列に繋ぐ識別符号設定用配線106と、制御装置102に近い側のデバイス駆動装置103と接続された識別符号設定用配線106から設定時信号を入力する入力部と、制御装置102とデバイス駆動装置103とを、制御装置102と他のデバイス駆動装置103との接続と並列に繋ぐシリアルデータ通信用配線105と、シリアルデータ通信用配線105のうち、制御装置102とデバイス駆動装置103とを接続する配線を介して制御装置102と通信を行う通信部と、自身の識別符号を記憶する識別符号記憶部と、入力部に設定時信号が入力された場合に通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として識別符号記憶部に記憶する制御部と、制御部により識別符号記憶部に識別符号を記憶した場合に直列の後段の装置と接続された識別符号設定用配線に設定時信号を出力する出力部と、を備える。
【0014】
制御装置102が、複数のデバイス駆動装置103を制御する際には、シリアルデータ通信用配線105を介してコマンドを送信する。制御装置102は、送信するコマンドに制御対象のデバイス駆動装置103の識別符号を含めることで、どのデバイス駆動装置103宛てのコマンドであるかを指定する。複数のデバイス駆動装置103のそれぞれに識別符号を設定する処理は、後述の実施例において説明する。
【0015】
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態に係るデバイス駆動システムの構成を示すブロック図である。本実施形態のデバイス駆動システム200は、複数のデバイス駆動装置203と、複数のデバイス駆動装置203を制御する制御装置202と、制御装置202と複数のデバイス駆動装置203とを直列に繋ぐ識別符号設定用配線206と、制御装置202と複数のデバイス駆動装置203とを並列に繋ぐシリアルデータ通信用配線205と、を備える。デバイス駆動システム200が備えるデバイス駆動装置203の数は、複数であればよく、数が限定されるものではない。
【0016】
複数のデバイス駆動装置203は、それぞれ異なるデバイスを駆動する。デバイス駆動システム200は、複数のデバイス駆動装置203のそれぞれによって駆動される複数のデバイスを有する。デバイス駆動装置203によって駆動されるデバイスは、例えばモータである。デバイス駆動装置203によって駆動されるデバイスは、モータに限られるものではなく、各種アクチュエータであってもよいし、センサーであってもよいし、その他の如何なるデバイスであってもよい。
【0017】
複数のデバイス駆動装置203のそれぞれは、直列に繋がった複数のデバイス駆動装置の制御装置の出力に近い前段のデバイス駆動装置と接続された識別符号設定用配線206から設定時信号を入力する入力部を備える。複数のデバイス駆動装置203のそれぞれは、シリアルデータ通信用配線205を介して制御装置202と通信を行う通信部を備える。複数のデバイス駆動装置203のそれぞれは、自身の識別符号を記憶する識別符号記憶部を備える。複数のデバイス駆動装置203のそれぞれは、入力部に設定時信号が入力された場合に通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として識別符号記憶部に記憶する制御部を備える。複数のデバイス駆動装置203のそれぞれは、制御部により識別符号記憶部に識別符号を記憶した場合に直列の後段の装置と接続された識別符号設定用配線206に設定時信号を出力する出力部を備える。本実施形態では。識別符号設定用配線206による直列接続の最も後段に位置するデバイス駆動装置203の出力部に接続された識別符号設定用配線206は、制御装置202に戻るように接続される。
【0018】
制御装置202が、複数のデバイス駆動装置203を制御する際には、シリアルデータ通信用配線205を介してコマンドを送信する。制御装置202は、送信するコマンドに制御対象のデバイス駆動装置203の識別符号を含めることで、どのデバイス駆動装置203宛てのコマンドであるかを指定する。複数のデバイス駆動装置203のそれぞれに識別符号を設定する処理は、後述の実施例において説明する。
【実施例1】
【0019】
<全体構成>
図3は、本発明の実施例1に係るモータ駆動システムの構成を示すブロック図である。本実施形態のモータ駆動システム1は、ホスト装置2とモータ駆動装置3a、3b及び3cとモータ4a、4b及び4cとを有する。モータ駆動システム1は、デバイス駆動システムの一例である。ホスト装置2は制御装置の一例である。モータ駆動装置3a、3b及び3cは、デバイス駆動装置の一例である。モータ4a、4b及び4cは、デバイスの一例である。モータ駆動装置3a、3b及び3cは、それぞれモータ4a、4b及び4cを駆動する。本実施例では、モータ駆動装置がモータ駆動装置3a、3b及び3cの3つである場合について説明するが、本発明によれば、モータ駆動装置の数は複数であればよい。
【0020】
ホスト装置2とモータ駆動装置3a、3b及び3cとは、識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dによって直列に接続される。識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dは、識別符号設定用配線の一例である。本実施形態では、モータ駆動装置3a、3b及び3cのそれぞれを特定するために識別番号を用いるが、本発明はこれに限られるものではなく、番号以外であってもよく、例えば文字や記号を含む符号を用いてモータ駆動装置3a、3b及び3cのそれぞれを特定するようにしてもよい。識別番号は、識別符号の一例である。ホスト装置2は、識別番号設定用配線6aによってモータ駆動装置3aと接続される。モータ駆動装置3aは、識別番号設定用配線6bによってモータ駆動装置3bと接続される。モータ駆動装置3bは、識別番号設定用配線6cによってモータ駆動装置3cと接続される。モータ駆動装置3cは、識別番号設定用配線6dによってホスト装置2と接続される。識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dは、詳しくは後述する設定時信号の伝送に用いられる。
【0021】
また、ホスト装置2は、シリアルデータ通信用配線5によって、モータ駆動装置3a、3b及び3cと接続される。シリアルデータ通信用配線5は、シリアルデータ通信用配線の一例である。シリアルデータ通信用配線5は、例えばシリアルバスである。ホスト装置2から、モータ駆動装置3a、3b及び3cのいずれかにコマンド等を送信するときは、送信先のモータ駆動装置を特定する識別番号を、送信するコマンド等に含ませて、シリアルデータ通信用配線5を介して送信する。シリアルデータ通信用配線5は、送信用配線と受信用配線とが別の配線である全二重通信方式用の配線でもよいし、送信用配線と受信用配線とが同一の配線である半二重通信方式用の配線でもよい。
【0022】
<ホスト装置の構成>
図4は、
図3に示したホスト装置2の構成を示すブロック図である。ホスト装置2は、制御装置の一例である。ホスト装置2は、直列の前段の装置であるモータ駆動装置3cと接続された識別番号設定用配線6dから設定時信号を入力する入力部21と、直列の後段の装置であるモータ駆動装置3aと接続された識別番号設定用配線6aに設定時信号を出力する出力部26と、シリアルデータ通信用配線5を介してモータ駆動装置3a、3b及び3cと通信を行う通信部22と、ホスト装置2の動作を制御する制御部23と、を備える。入力部21は、制御装置側入力部の一例である。出力部26は、制御装置側出力部の一例である。通信部22は、制御装置側通信部の一例である。制御部23は、制御装置側制御部の一例である。制御部23は、モータ駆動装置3a、3b及び3cの識別番号を設定する識別番号設定処理のうちのホスト装置2側の処理を実行する。
【0023】
<モータ駆動装置の構成>
図5は、
図3に示したモータ駆動装置3aの構成を示すブロック図である。モータ駆動装置3b及び3cの構成は、モータ駆動装置3aの構成と同じであるので、ここでは代表してモータ駆動装置3aの構成について説明する。モータ駆動装置3aは、直列の前段の装置であるホスト装置2と接続された識別番号設定用配線6aから設定時信号を入力する入力部31と、シリアルデータ通信用配線5を介してホスト装置2と通信を行う通信部32と、自身の識別番号を記憶する記憶部34と、モータ駆動装置3aの動作を制御する制御部33と、制御部33により記憶部34に識別番号を記憶した場合に、直列の後段の装置であるモータ駆動装置3bと接続された識別番号設定用配線6bに設定時信号を出力する出力部36と、モータ駆動装置3aに接続されたモータ4aを駆動する駆動部35と、を備える。入力部31は、入力部の一例である。通信部32は、通信部の一例である。記憶部34は、識別符号記憶部の一例である。制御部33は、制御部の一例である。出力部36は、出力部の一例である。制御部33は、入力部31に設定時信号が入力された場合に通信部32により受信した識別番号を自身の識別番号として記憶部34に記憶する。制御部33は、モータ駆動装置3a、3b及び3cの識別番号を設定する識別番号設定処理のうちのモータ駆動装置3a側の処理を実行する。
【0024】
<識別番号設定処理>
図6は、識別番号設定処理のうちのホスト装置2側の処理を示すフローチャートである。
図7は、識別番号設定処理のうちのモータ駆動装置3a側の処理を示すフローチャートである。
図8は、識別番号設定処理におけるホスト装置2とモータ駆動装置3a、3b及び3cとのデータの流れを示す流れ図である。
まず、モータ駆動システム1の運用担当者は、モータ駆動システム1に対して、識別番号設定処理の開始を指示する。この識別番号設定処理の開始の指示は、ホスト装置2に対する所定の操作など、あらかじめ定めた操作入力である。
【0025】
識別番号設定処理の開始の指示を受けたホスト装置2の制御部23は、出力部26によって識別番号設定用配線6aに設定時信号を出力する(
図6のステップS401、
図8のステップS601)。本実施例のモータ駆動システム1では、識別番号設定処理の開始前では、ホスト装置2の出力部26、並びにモータ駆動装置3a、3b及び3cの出力部36のいずれもが設定時信号を出力していない状態である。設定時信号は例えばローアクティブであり、設定時信号を出力していない状態では識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dの値は1(ハイ)であり、設定時信号を出力している状態では識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dの値は0(ロー)である。
図1及び
図2においては、設定時信号を出力していない状態を識別符号設定用配線106に(1)と記載して示している。また、
図1及び
図2において、デバイス駆動装置103は、自身が出力する設定時信号の状態を、設定用出力として記憶している。なお、設定時信号はハイアクティブとしてもよい。
【0026】
本実施例のモータ駆動システム1では、識別番号設定処理の開始前では、モータ駆動装置3a、3b及び3cの記憶部34のいずれにも、識別番号として初期識別番号として同一の番号(本実施例では0)が記憶され、設定された状態である(
図7のステップS501)。
図1及び
図2においては、デバイス駆動装置103それぞれの識別符号を、ID(0)と記載している。
【0027】
モータ駆動装置3aの制御部33は、ステップS501に続き、入力部31によって、識別番号設定用配線6aの設定時信号の入力を(設定時信号がローになったことを)受け付ける(
図7のステップS502:Yes)と、自身宛ての設定コマンドの受信を待つ(
図7のステップS503)。なお、このとき、モータ駆動装置3b及び3cの制御部33は、設定時信号の入力を受け付けていない(
図7のステップS502:No)ので、
図7のS502で待機状態になる。
【0028】
一方、ホスト装置2の制御部23は、設定時信号を出力した(
図6のステップS401、
図8のステップS601)後、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して設定コマンドを送信する(
図6のステップS402、
図8のステップS602)。この設定コマンドは、初期識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。また、この設定コマンドは、宛先のモータ駆動装置の識別番号を初期識別番号以外の所定番号(本実施例では1)に設定することを指示するコマンドである。
【0029】
モータ駆動装置3aの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介して設定コマンドを受信する(
図7のステップS503:Yes)。その後、モータ駆動装置3aの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介してホスト装置2に対して返送コマンドを送信する(
図7のステップS504、
図8のステップS603)。
【0030】
ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して返送コマンドを受信する(
図6のステップS403:Yes)。その後、ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して確認コマンドを送信する(
図6のステップS404、
図8のステップS604)。この確認コマンドは、初期識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。
【0031】
モータ駆動装置3aの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介して確認コマンドを受信する(
図7のステップS505:Yes)。その後、モータ駆動装置3aの制御部33は、ステップS503で受信した設定コマンドで設定することを指示された識別番号を記憶部34に記憶し、自身の識別番号として設定する(
図7のステップS506)。
【0032】
なお、モータ駆動装置3aの制御部33は、ステップS503で設定コマンドを受信した後であって、ステップS505で確認コマンドを受信する前に、ステップS503で受信した設定コマンドで設定することを指示された識別番号を記憶部34に記憶し、自身の識別番号として設定するようにしてもよい。
また、モータ駆動装置3aの制御部33は、ステップS503で設定コマンドを受信した後であって、ステップS504で返送コマンドを送信する前に、ステップS503で受信した設定コマンドで設定することを指示された識別番号を記憶部34に記憶し、自身の識別番号として設定するようにしてもよい。この場合、ホスト装置2の制御部23がステップS404で送信する確認コマンドは、ステップS402で送信した設定コマンドで設定することを指示した識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。また、この場合、モータ駆動装置3aの制御部33は、確認コマンドを受信したことを契機に、ステップS507の設定時信号出力を実行してもよい。
ステップS503で受信した設定コマンドで設定することを指示された識別番号を記憶部34に記憶するタイミングは、モータ駆動装置3b及び3cにおいてもモータ駆動装置3aと同様にしてもよいし、異ならせてもよい。
【0033】
図7のステップS506に続いて、モータ駆動装置3aの制御部33は、出力部36によって識別番号設定用配線6bに設定時信号を出力する(
図7のステップS507、
図8のステップS605)。その後、モータ駆動装置3aの制御部33は、入力部31によって、識別番号設定用配線6aの設定時信号の入力が停止されるのを(設定時信号がハイになるのを)待つ(
図7のステップS508)。
【0034】
続いて、モータ駆動装置3bの識別番号の設定を行う。モータ駆動装置3bの制御部33は、ステップS501に続き、入力部31によって、識別番号設定用配線6bの設定時信号の入力を(設定時信号がローになったことを)受け付ける(
図7のステップS502:Yes)と、自身宛ての設定コマンドの受信を待つ(
図7のステップS503)。なお、このとき、モータ駆動装置3cの制御部33は、設定時信号の入力を受け付けていない(
図7のステップS502:No)ので、
図7のS502で待機状態になる。また、このとき、モータ駆動装置3aの制御部33は、
図7のS508で待機状態である。
【0035】
一方、ホスト装置2の制御部23は、ステップS404で確認コマンドを送信した後、入力部21で設定時信号を受け付けていない場合(
図6のステップS405:No)には、ステップS402に戻る。ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して設定コマンドを送信する(
図6のステップS402、
図8のステップS606)。この設定コマンドは、初期識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。また、この設定コマンドは、宛先のモータ駆動装置の識別番号を、初期識別番号及び他のモータ駆動装置で既に設定した識別番号以外の所定番号(本実施例では2)に設定することを指示するコマンドである。設定する識別番号は、連番であってもよいし、連番ではなく欠番があってもよい。また、同じ識別番号を付与しても良い。
【0036】
モータ駆動装置3bの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介して設定コマンドを受信する(
図7のステップS503:Yes)。その後、モータ駆動装置3bの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介してホスト装置2に対して返送コマンドを送信する(
図7のステップS504、
図8のステップS607)。
【0037】
ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して返送コマンドを受信する(
図6のステップS403:Yes)。その後、ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して確認コマンドを送信する(
図6のステップS404、
図8のステップS608)。この確認コマンドは、初期識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。
【0038】
モータ駆動装置3bの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介して確認コマンドを受信する(
図7のステップS505:Yes)。その後、モータ駆動装置3bの制御部33は、ステップS503で受信した設定コマンドで設定することを指示された識別番号を記憶部34に記憶し、自身の識別番号として設定する(
図7のステップS506)。
【0039】
図7のステップS506に続いて、モータ駆動装置3bの制御部33は、出力部36によって識別番号設定用配線6cに設定時信号を出力する(
図7のステップS507、
図8のステップS609)。その後、モータ駆動装置3bの制御部33は、入力部31によって、識別番号設定用配線6bの設定時信号の入力が停止されるのを(設定時信号がハイになるのを)待つ(
図7のステップS508)。
【0040】
続いて、モータ駆動装置3cの識別番号の設定を行う。モータ駆動装置3cの制御部33は、ステップS501に続き、入力部31によって、識別番号設定用配線6cの設定時信号の入力を(設定時信号がローになったことを)受け付ける(
図7のステップS502:Yes)と、自身宛ての設定コマンドの受信を待つ(
図7のステップS503)。なお、このとき、モータ駆動装置3a及び3bの制御部33は、
図7のS508で待機状態である。
【0041】
一方、ホスト装置2の制御部23は、ステップS404で確認コマンドを送信した後、入力部21で設定時信号を受け付けていない場合(
図6のステップS405:No)には、ステップS402に戻る。ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して設定コマンドを送信する(
図6のステップS402、
図8のステップS610)。この設定コマンドは、初期識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。また、この設定コマンドは、宛先のモータ駆動装置の識別番号を、初期識別番号及び他のモータ駆動装置で既に設定した識別番号以外の所定番号(本実施例では3)に設定することを指示するコマンドである。
【0042】
モータ駆動装置3cの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介して設定コマンドを受信する(
図7のステップS503:Yes)。その後、モータ駆動装置3cの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介してホスト装置2に対して返送コマンドを送信する(
図7のステップS504、
図8のステップS611)。
【0043】
ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して返送コマンドを受信する(
図6のステップS403:Yes)。その後、ホスト装置2の制御部23は、通信部22によって、シリアルデータ通信用配線5を介して確認コマンドを送信する(
図6のステップS404、
図8のステップS612)。この確認コマンドは、初期識別番号が設定されたモータ駆動装置宛てのコマンドである。
【0044】
モータ駆動装置3cの制御部33は、通信部32によって、シリアルデータ通信用配線5を介して確認コマンドを受信する(
図7のステップS505:Yes)。その後、モータ駆動装置3cの制御部33は、ステップS503で受信した設定コマンドで設定することを指示された識別番号を記憶部34に記憶し、自身の識別番号として設定する(
図7のステップS506)。
【0045】
図7のステップS506に続いて、モータ駆動装置3cの制御部33は、出力部36によって識別番号設定用配線6dに設定時信号を出力する(
図7のステップS507、
図8のステップS613)。その後、モータ駆動装置3cの制御部33は、入力部31によって、識別番号設定用配線6cの設定時信号の入力が停止されるのを(設定時信号がハイになるのを)待つ(
図7のステップS508)。
【0046】
ホスト装置2の制御部23は、ステップS404で確認コマンドを送信した後、入力部21で設定時信号を受け付けた場合(
図6のステップS405:Yes)には、ステップS406に進む。ホスト装置2の制御部23は、出力部26によって識別番号設定用配線6aへの設定時信号の出力を停止する(
図6のステップS406、
図8のステップS614)。
【0047】
モータ駆動装置3aの制御部33は、入力部31によって、識別番号設定用配線6aの設定時信号の入力が停止されたことを受け付ける(
図7のステップS508:Yes)と、出力部36によって識別番号設定用配線6bへの設定時信号の出力を停止する(
図7のステップS509、
図8のステップS615)。
【0048】
モータ駆動装置3bの制御部33は、入力部31によって、識別番号設定用配線6bの設定時信号の入力が停止されたことを受け付ける(
図7のステップS508:Yes)と、出力部36によって識別番号設定用配線6cへの設定時信号の出力を停止する(
図7のステップS509、
図8のステップS616)。
【0049】
モータ駆動装置3cの制御部33は、入力部31によって、識別番号設定用配線6cの設定時信号の入力が停止されたことを受け付ける(
図7のステップS508:Yes)と、出力部36によって識別番号設定用配線6dへの設定時信号の出力を停止する(
図7のステップS509、
図8のステップS617)。
【0050】
以上説明した処理により、モータ駆動装置3a、3b及び3cの識別番号を設定することが出来る。ホスト装置2は、上述のようにして設定した識別番号を用いて、モータ駆動装置3a、3b及び3cのそれぞれを特定して制御することが出来る。
【実施例2】
【0051】
<端子の配置>
図9は、本発明の実施例2に係る端子及び配線の配置例を示す図である。本実施例では、実施例1に示したモータ駆動システム1における、ホスト装置2、並びにモータ駆動装置3a、3b及び3cの端子及び配線の配置例について示す。
図9において、
図3、
図4及び
図5と同じ構成については同じ符号を付している。
【0052】
図9の配線5aは、
図3に示したシリアルデータ通信用配線5のうちホスト装置2からモータ駆動装置3a、3b及び3cにデータを送信する配線である。
図9の配線5bは、
図3に示したシリアルデータ通信用配線5のうちホスト装置2がモータ駆動装置3a、3b及び3cからデータを受信する配線である。
【0053】
端子701は、ホスト装置2の端子のうち配線5aが接続される端子である。端子701は、通信部22の端子である。端子702は、ホスト装置2の端子のうち配線5bが接続される端子である。端子702は、通信部22の端子である。端子703は、ホスト装置2の端子のうち識別番号設定用配線6dが接続される端子である。端子703は、入力部21の端子である。端子704は、ホスト装置2の端子のうち識別番号設定用配線6aが接続される端子である。端子704は、出力部26の端子である。
【0054】
端子705は、モータ駆動装置3aの端子のうち配線5aが接続される端子である。端子705は、通信部32の端子である。端子706は、モータ駆動装置3aの端子のうち配線5bが接続される端子である。端子706は、通信部32の端子である。端子707は、モータ駆動装置3aの端子のうち識別番号設定用配線6aが接続される端子である。端子707は、入力部31の端子である。端子708は、モータ駆動装置3aの端子のうち識別番号設定用配線6bが接続される端子である。端子708は、出力部36の端子である。
【0055】
端子709は、モータ駆動装置3bの端子のうち配線5aが接続される端子である。端子709は、通信部32の端子である。端子710は、モータ駆動装置3bの端子のうち配線5bが接続される端子である。端子710は、通信部32の端子である。端子711は、モータ駆動装置3bの端子のうち識別番号設定用配線6bが接続される端子である。端子711は、入力部31の端子である。端子712は、モータ駆動装置3bの端子のうち識別番号設定用配線6cが接続される端子である。端子712は、出力部36の端子である。
【0056】
端子713は、モータ駆動装置3cの端子のうち配線5aが接続される端子である。端子713は、通信部32の端子である。端子714は、モータ駆動装置3cの端子のうち配線5bが接続される端子である。端子714は、通信部32の端子である。端子715は、モータ駆動装置3cの端子のうち識別番号設定用配線6cが接続される端子である。端子715は、入力部31の端子である。端子716は、モータ駆動装置3cの端子のうち識別番号設定用配線6dが接続される端子である。端子716は、出力部36の端子である。
【0057】
本実施例によれば、モータ駆動装置3a、3b及び3cのすべてにおいて、通信部32の端子を最も上の位置に配置し、入力部31の端子をその下の位置に配置し、出力部36の端子をその下の位置に配置している。このことにより、モータ駆動装置3a、3b及び3cのすべてで端子配置位置がどう位置の装置を用いることが出来、モータ駆動装置の共通化が可能である。
【実施例3】
【0058】
<端子の配置>
図10は、本発明の実施例3に係る端子及び配線の配置例を示す図である。本実施例では、実施例1に示したモータ駆動システム1における、ホスト装置2、並びにモータ駆動装置3a、3b及び3cの端子及び配線の配置例について示す。
図10において、
図3、
図4及び
図5と同じ構成については同じ符号を付している。
【0059】
図10の配線5aは、
図9と同様に、
図3に示したシリアルデータ通信用配線5のうちホスト装置2からモータ駆動装置3a、3b及び3cにデータを送信する配線である。
図10の配線5bは、
図9と同様に、
図3に示したシリアルデータ通信用配線5のうちホスト装置2がモータ駆動装置3a、3b及び3cからデータを受信する配線である。
【0060】
端子801は、ホスト装置2の端子のうち配線5aが接続される端子である。端子801は、通信部22の端子である。端子802は、ホスト装置2の端子のうち配線5bが接続される端子である。端子802は、通信部22の端子である。端子803は、ホスト装置2の端子のうち識別番号設定用配線6aが接続される端子である。端子803は、出力部26の端子である。端子804は、ホスト装置2の端子のうち識別番号設定用配線6dが接続される端子である。端子704は、入力部21の端子である。
【0061】
端子805は、モータ駆動装置3aの端子のうち配線5aが接続される端子である。端子805は、通信部32の端子である。端子806は、モータ駆動装置3aの端子のうち配線5bが接続される端子である。端子806は、通信部32の端子である。端子807は、モータ駆動装置3aの端子のうち識別番号設定用配線6aが接続される端子である。端子707は、入力部31の端子である。端子808は、モータ駆動装置3aの端子のうち識別番号設定用配線6bが接続される端子である。端子808は、出力部36の端子である。
【0062】
端子809は、モータ駆動装置3bの端子のうち配線5aが接続される端子である。端子809は、通信部32の端子である。端子810は、モータ駆動装置3bの端子のうち配線5bが接続される端子である。端子810は、通信部32の端子である。端子811は、モータ駆動装置3bの端子のうち識別番号設定用配線6cが接続される端子である。端子811は、出力部36の端子である。端子812は、モータ駆動装置3bの端子のうち識別番号設定用配線6bが接続される端子である。端子812は、入力部31の端子である。
【0063】
端子813は、モータ駆動装置3cの端子のうち配線5aが接続される端子である。端子813は、通信部32の端子である。端子814は、モータ駆動装置3cの端子のうち配線5bが接続される端子である。端子814は、通信部32の端子である。端子815は、モータ駆動装置3cの端子のうち識別番号設定用配線6cが接続される端子である。端子815は、入力部31の端子である。端子816は、モータ駆動装置3cの端子のうち識別番号設定用配線6dが接続される端子である。端子816は、出力部36の端子である。
【0064】
本実施例によれば、ホスト装置2、並びにモータ駆動装置3a、3b及び3cのそれぞれにおいて、識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dによる直列接続の前段の装置の出力部と自身の入力部の位置を合わせ、後段の装置の入力部と自身の出力部の位置を合わせるようにしている。このように各端子を配置することによって、識別番号設定用配線6a、6b、6c及び6dの長さを短縮することが出来る
【0065】
<デバイス駆動装置103、及びデバイス駆動システム100の作用・効果>
次に、デバイス駆動装置103、及びデバイス駆動システム100の作用・効果について説明する。
【0066】
上述の実施形態に係る発明においては、デバイスを駆動するデバイス駆動装置であって、前記デバイス駆動装置を制御する制御装置と、前記制御装置と前記デバイス駆動装置とを直列に繋ぐ識別符号設定用配線と、前記デバイス駆動装置と前記デバイス駆動装置以外の他のデバイス駆動装置とを更に直列に繋ぐ前記識別符号設定用配線と、前記制御装置に近い側の前記デバイス駆動装置と接続された前記識別符号設定用配線から設定時信号を入力する入力部と、前記制御装置と前記デバイス駆動装置とを、前記制御装置と前記他のデバイス駆動装置との接続と並列に繋ぐシリアルデータ通信用配線と、前記シリアルデータ通信用配線のうち、前記制御装置と前記デバイス駆動装置とを接続する配線を介して前記制御装置と通信を行う通信部と、自身の識別符号を記憶する識別符号記憶部と、前記入力部に前記設定時信号が入力された場合に前記通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する制御部と、前記制御部により前記識別符号記憶部に識別符号を記憶した場合に前記直列の後段の装置と接続された前記識別符号設定用配線に前記設定時信号を出力する出力部と、を備えた。
【0067】
このため、制御装置によって制御されてデバイスを駆動するデバイス駆動装置を複数設ける場合に、複数のデバイス駆動装置を並列に接続することで配線コストを低減しながら、ディップスイッチ等の特別な構成を必要とせずに、複数のデバイス駆動装置のそれぞれを識別可能な識別符号を付与することが出来る。
また、制御装置に、デバイスの設置場所と直列接続順を記憶させておくことで、場所に合わせて識別符号を付与することが出来る。
また、複数の駆動制御回路を並列に接続することで、ホスト装置からの送信データがそれぞれのモータ駆動システムに伝わるようにし、障害が生じた駆動制御回路以外は正常にデータを受信可能にした場合、ホスト装置から複数の駆動制御回路のそれぞれを識別することが出来ない。このため、それぞれのモータに異なる動作をさせることが出来ず、駆動制御回路ごとに異なる識別番号を付与するためには、駆動制御回路ごとにディップスイッチを設けてアドレスを設定するなどの特別な手段が別途必要になり、構成が複雑化するという問題もある。本発明によれば、このような問題も解決できる。
【0068】
また、前記制御部は、前記入力部に前記設定時信号が入力され、且つ前記通信部により受信した識別符号が自身宛であった場合にのみ該受信した識別符号を、自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する。
このため、自身宛ではない識別符号を自身の識別符号として設定してしまうことを防ぐことが出来る。
【0069】
また、前記制御部は、前記入力部に前記設定時信号が入力され、且つ自身の識別符号の今回の設定が終了していない場合にのみ前記通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する。
このため、既に自身の識別符号の設定が終了している場合に、自身宛ではない識別符号を自身の識別符号として設定してしまうことを防ぐことが出来る。
【0070】
また、上述の実施形態に係る発明においては、デバイスを駆動するデバイス駆動システムであって、複数のデバイスと、前記複数のデバイスのそれぞれを駆動する複数のデバイス駆動装置と、前記複数のデバイス駆動装置を制御する制御装置と、前記制御装置と前記複数のデバイス駆動装置とを直列に繋ぐ識別符号設定用配線と、前記制御装置と前記複数のデバイス駆動装置とを並列に繋ぐシリアルデータ通信用配線と、を備え、前記複数のデバイス駆動装置のそれぞれは、前記直列の前段の装置と接続された前記識別符号設定用配線から設定時信号を入力する入力部と、前記シリアルデータ通信用配線を介して前記制御装置と通信を行う通信部と、自身の識別符号を記憶する識別符号記憶部と、前記入力部に前記設定時信号が入力された場合に前記通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する制御部と、前記制御部により前記識別符号記憶部に識別符号を記憶した場合に前記直列の後段の装置と接続された前記識別符号設定用配線に前記設定時信号を出力する出力部と、を備えた。
このため、制御装置によって制御されてデバイスを駆動するデバイス駆動装置を複数設ける場合に、複数のデバイス駆動装置を並列に接続することで配線コストを低減しながら、ディップスイッチ等の特別な構成を必要とせずに、複数のデバイス駆動装置のそれぞれを識別可能な識別符号を付与することが出来る。
【0071】
また、前記制御部は、前記入力部に前記設定時信号が入力され、且つ前記通信部により受信した識別符号が自身宛であった場合にのみ該受信した識別符号を、自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する。
このため、自身宛ではない識別符号を自身の識別符号として設定してしまうことを防ぐことが出来る。
【0072】
また、前記制御部は、前記入力部に前記設定時信号が入力され、且つ自身の識別符号の今回の設定が終了していない場合にのみ前記通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する。
このため、既に自身の識別符号の設定が終了している場合に、自身宛ではない識別符号を自身の識別符号として設定してしまうことを防ぐことが出来る。
【0073】
また、前記制御装置は、前記直列の後段の装置と接続された前記識別符号設定用配線に設定時信号を出力する制御装置側出力部と、前記直列の前段の装置と接続された前記識別符号設定用配線から前記設定時信号を入力する制御装置側入力部と、前記シリアルデータ通信用配線を介して前記複数のデバイス駆動装置と通信を行う制御装置側通信部と、前記複数のデバイス駆動装置の識別符号を設定する設定処理を制御する制御装置側制御部と、を備え、前記制御装置側制御部は、前記複数のデバイス駆動装置の識別符号の設定処理の開始に応じ前記制御装置側出力部により前記識別符号設定用配線に前記設定時信号を出力し、前記制御装置側入力部により前記識別符号設定用配線から前記設定時信号を入力したことに応じて前記複数のデバイス駆動装置の識別符号の設定処理を終了する。
このため、複数のデバイス駆動装置のすべてに対して識別符号の設定を完了した時点で、識別符号の処理を終了することが出来、停滞なく識別符号を設定することが出来る。
【0074】
また、前記制御装置側制御部は、前記制御装置側出力部により前記識別符号設定用配線に前記設定時信号を出力したことに応じて、前記制御装置側通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して前記複数のデバイス駆動装置のそれぞれに設定する識別符号を含む識別符号設定コマンドを送信する。
このため、シリアルデータ通信用配線で識別符号を送信することで、複数のデバイス駆動装置のそれぞれごとに通信用配線を設ける場合と比べて配線コストを低減することが出来る。
【0075】
また、前記制御部は、前記通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して前記識別符号設定コマンドを受信したことに応じて、前記受信した識別符号を含む識別符号返送コマンドを、前記通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して送信する。
このため、デバイス駆動装置がシリアルデータ通信用配線で識別符号を返信することで、識別符号がデバイス駆動装置に到達したことを制御装置が確認出来、識別符号の確実な設定を行うことが出来る。
【0076】
また、前記制御装置側制御部は、前記制御装置側通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して識別符号返送コマンドを受信したことに応じて、前記制御装置側通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して識別符号確認コマンドを送信する。
このため、シリアルデータ通信用配線で識別符号確認コマンドを送信することで、複数のデバイス駆動装置のそれぞれで識別符号を誤って設定してしまうことを防ぐことが出来る。
【0077】
また、前記制御部は、前記通信部により前記シリアルデータ通信用配線を介して前記識別符号確認コマンドを受信したことに応じて、前記通信部により受信した識別符号を自身の識別符号として前記識別符号記憶部に記憶する。
このため、シリアルデータ通信用配線で識別符号確認コマンドを受信したことに応じて識別符号を記憶することで、複数のデバイス駆動装置のそれぞれで識別符号を誤って設定してしまうことを防ぐことが出来る。
【0078】
また、前記識別符号記憶部は、不揮発性メモリである。
このため、電源を落としても、設定した識別符号を記憶しておき、再設定を不要とすることが出来る。
【0079】
また、前記複数のデバイス駆動装置のうちの二つ以上のデバイス駆動装置は、他のデバイス駆動装置と同じ識別符号が設定される。
このため、同じ動作をさせるデバイスが複数ある場合などにおいて、同じ識別符号のデバイス駆動装置を一つの指示で制御することが出来、制御装置によるデバイス駆動装置の制御を容易にすることが出来る。
【0080】
また、前記識別符号は、識別番号である。
このため、識別符号が識別番号であることで、制御装置において識別番号の生成が容易である。
【0081】
また、前記複数のデバイス駆動装置の少なくとも一部の前記識別番号は欠番がある。
このため、識別番号に欠番を設けておくことで、デバイス及びデバイス駆動装置をグループ化するなど、管理の便宜を図ることが出来る。例えば、グループごとに識別番号の、ある桁の数字を同一にしておくことなどで、デバイス及びデバイス駆動装置をグループ化することが出来、グループごとの動作制御をプログラミングする際のプログラム製造工程を効率化することが出来る。
また、識別番号に欠番を設けておくことで、後からデバイス及びデバイス駆動装置を追加する際に、その欠番を識別番号として利用することで、管理の便宜を図ることが出来る。
【0082】
また、前記デバイスは、モータである。
このため、モータの駆動において、配線コストを低減しながら、複数のデバイス駆動装置のそれぞれを識別可能な識別符号を付与することが出来る。
【0083】
また、前記デバイスは、ファンモータである。
このため、ファンモータの駆動において、配線コストを低減しながら、複数のデバイス駆動装置のそれぞれを識別可能な識別符号を付与することが出来る。
【0084】
上述した実施形態のデバイス駆動装置の用途は、特に限定されない。また、上述した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることが出来る。
【0085】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。