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特開2021-77422デジタルアセットトークン移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム及びピアツーピア分散型台帳記録方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-77422(P2021-77422A)
(43)【公開日】2021年5月20日
(54)【発明の名称】デジタルアセットトークン移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム及びピアツーピア分散型台帳記録方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/38 20120101AFI20210423BHJP
【FI】
   G06Q20/38 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【公開請求】
【全頁数】41
(21)【出願番号】特願2021-22933(P2021-22933)
(22)【出願日】2021年2月17日
(71)【出願人】
【識別番号】521071644
【氏名又は名称】中谷 忠久
(74)【代理人】
【識別番号】100194401
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】中谷 忠久
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA71
(57)【要約】      (修正有)
【課題】セキュリティ情報を伴うデジタルアセットトークンの移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム及びピアツーピア分散型台帳記録方法を提供する。
【解決手段】公開鍵暗号方式を採用する方法であって、セキュリティを向上するデジタルアセットトークンの移転取引の記録に際し、他のユーザーとの移転取引トランザクション実行前に、予め、セキュリティ情報を含む自己アドレス間移転トランザクションを実行し、ピアツーピア分散型台帳のUTXOにセキュリティ情報を記録し、取引実行のトランザクションをピアツーピア分散型台帳上のUTXOに記録されたセキュリティ情報に適合するトランザクションをウォレット装置によって組成、暗号署名し、ブロードキャストし、ノード装置によってセキュリティ情報に従いトランザクション検証し、ピアツーピア分散型台帳にトランザクション記録する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を採用し、デジタルアセット口座残高の管理方式として、前記秘密鍵から生成されたアドレスに紐づけられた過去のトランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続の前記トランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプットの前記デジタルアセットトークンの量を積算し、ユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するためのUTXO(Unspent Transaction Output)方式を採用し、前記公開鍵暗号方式による暗号署名手段によって交換取引のための前記トランザクションを暗号署名し、ネットワーク通信手段を介してピアツーピア分散型台帳へブロードキャストするためのウォレット装置であって、当該ピアツーピア分散型台帳へ記録される前記トランザクションの生成に用いるウォレット装置は、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令は当該プロセッサーによって実行されるとき、
前記トランザクションが前記デジタルアセットトークンと、所定の法定通貨又は他のデジタルアセットトークンとの将来のデジタルアセットの量の単位の交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を定めるセキュリティ情報を含む前記トランザクションの前記ピアツーピア分散型台帳への当該交換前の予めの記録のための自己アドレス間移転トランザクションであるとき、
当該ウォレット装置に備わるユーザー入力手段又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段を介し、口座アドレス情報及び前記デジタルアセットトークンの移転量を含む当該デジタルアセットトークンの自己アドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わるセキュリティ情報マスターから、当該ウォレット装置に備わる入出力制御手段を介し、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンの量を前記メモリーに記憶するように構成されており、
当該ウォレット装置に備わるトランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうち当該検索の実行時点で有効な前記セキュリティ情報を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリーに記憶された第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクションには、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを組成すべきトランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当てられ、かつ当該トランザクションインプットの構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークン取引のトランザクションアウトプット構成が決定され、前記メモリー上の前記セキュリティ情報を当該トランザクションアウトプットに埋め込むように構成されており、
当該ウォレット装置に備わる暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションは、暗号署名され、そして、
前記ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わるブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストするように構成されていることを特徴とするウォレット装置。
【請求項2】
秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を採用し、デジタルアセット口座残高の管理方式として、前記秘密鍵から生成されたアドレスに紐づけられた過去のトランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続の前記トランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプットの前記デジタルアセットトークンの量を積算し、ユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するためのUTXO(Unspent Transaction Output)方式を採用し、前記公開鍵暗号方式による暗号署名手段によって交換取引のための前記トランザクションを暗号署名し、ネットワーク通信手段を介してピアツーピア分散型台帳へブロードキャストするためのウォレット装置であって、当該ピアツーピア分散型台帳へ記録される前記トランザクションの生成に用いるウォレット装置は、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令は当該プロセッサーによって実行されるとき、
当該ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わるユーザー入力手段又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段を介し、前記デジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及びその対価としての所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークン取引のアドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わるセキュリティ情報マスターから、当該ウォレット装置に備わる入出力制御手段を介し、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、かつ前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンの量を、取引対価情報として前記メモリーに記憶するように構成されており、
当該ウォレット装置に備わるトランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうちに前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を規定する前記セキュリティ情報が含まれる前記未使用トランザクションアウトプットであって、当該セキュリティ情報で指定される前記許容範囲が前記メモリーから読み出された前記のセキュリティ情報で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプットを少なくとも1つ選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを、デジタルアセットトークンの量が前記取引対価情報で指定される移転量に満ちるまで組成すべきトランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当て、当該トランザクションインプットの構成が決定され、
前記ユーザー入力手段を介して前記ユーザーによって指示された前記第1のデジタルアセットトークンのアドレス間移転量として移転先アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量と、前記トランザクションインプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量の合計量との差分があるときに、当該差分に相当し前記移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの構成が決定され、前記トランザクションアウトプットは、前記未使用トランザクションアウトプットから取得された前記セキュリティ情報が承継されるように構成され、
さらに、当該トランザクションは、前記メモリーから前記取引対価情報を読み出し、当該トランザクションに含まれるように構成が決定され、
当該ウォレット装置に備わる暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションは、暗号署名され、
当該ウォレット装置に備わる検証手段によって、前記取引対価情報は、前記トランザクションから読み出され、当該取引対価情報と、前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットデータから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンの量との交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、
前記ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わるブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストするように構成されていることを特徴とするウォレット装置。
【請求項3】
前記セキュリティ情報マスター及び前記口座マスター又は、これらのいずれか一方は、前記ウォレット装置から隔離配置されたコンピューター装置に接続配置又は内蔵配置され、前記ウォレット装置からネットワークアクセス可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウォレット装置。
【請求項4】
前記セキュリティ情報マスターの初期データ取得又は更新データ取得は、所定の時間経過期間内に前記ユーザーの操作又は前記ウォレット装置に含まれるタイマー機能によって駆動され、又は、外部からの割り込みによって駆動されると、当該ウォレット装置に備わる所定の外部データ参照手段を介して外部参照され、前記セキュリティ情報として前記トランザクションに含まれべき前記セキュリティ基準情報は、適宜更新されることを特徴とする1から3いずれか1項に記載のウォレット装置。
【請求項5】
前記ピアツーピア分散型台帳は、ブロックチェーンである請求項1から4いずれか1項に記載のウォレット装置。
【請求項6】
前記ユーザーが管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを含む前記未使用トランザクションアウトプットが選択された前記未使用トランザクションアウトプットプールが記録されたメモリーを内蔵する請求項1から5いずれか1項に記載のウォレット装置。
【請求項7】
秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を用い、デジタルアセット口座残高の管理方式として、過去のトランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続の前記トランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプットのデジタルアセットトークンの量を積算しユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するUTXO方式を採用し、当該ネットワーク内に配置され、ネットワーク通信手段を介して当該ネットワークに接続し、第1のデジタルアセットトークンと、所定の法定通貨又は第2のデジタルアセットトークンとの交換取引のためのトランザクションを含むブロードキャストを受信するように構成されているノード装置であって、当該ノード装置は、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令は当該プロセッサーによって実行されるとき、
当該ノード装置は、当該ノード装置に備わる前記ネットワーク通信手段を介して当該ノード装置に備わる受信手段によって、当該ネットワーク内にブロードキャストされた前記トランザクションを受信すると、
当該ノード装置は、当該トランザクションの前記トランザクションインプットに組み込まれているセキュリティ情報であって、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位の量、又は前記第2のデジタルアセットトークンの量と、、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、
当該ノード装置に備わる検証手段によって、前記トランザクションの前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記デジタルアセットトークンの量と、交換対価の量として当該トランザクションに組み込まれている前記所定の法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量とから算出される交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、
当該ノード装置に備わる記録手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳へ前記トランザクションを記録するように構成されていることを特徴とするノード装置。
【請求項8】
前記ピアツーピア分散型台帳は、ブロックチェーンである請求項7に記載のノード装置。
【請求項9】
請求項1及び請求項2から6いずれか1項に記載の前記ウォレット装置及び請求項7又は8いずれかに記載の前記ノード装置を含むピアツーピア分散型台帳統合システム。
【請求項10】
前記ウォレット装置及び前記ノード装置は、前記ネットワークとは一時的に分離されたネットワークに分散配置可能に構成される請求項9に記載のピアツーピア分散型台帳統合システム。
【請求項11】
前記分離されたネットワークのうちユーザーによって前記ユーザー入力手段から優先ネットワークとして選択入力され、前記ネットワーク通信手段からアクセス可能である前記ネットワークのネットワークIDは、前記メモリーに記憶され、前記トランザクションの前記トランザクションアウトプットに追加の前記セキュリティ情報として組み込まれ、当該トランザクションが前記ウォレット装置に備わる前記暗号署名手段によって暗号署名され、前記ウォレット装置に備わる前記検証手段によって検証され、前記ウォレット装置に備わる前記ブロードキャスト手段によってブロードキャスト後に、前記ノード装置に備わる受信手段によって当該ブロードキャストが受信され、前記ノード装置に備わる検証手段によって検証され、前記ノード装置に備わる記録手段によって前記ピアツーピア分散型台帳に記録され、
前記ウォレット装置の新たなトランザクションの組成において、当該ピアツーピア分散型台帳に記録された、前記セキュリティ情報及び追加の前記セキュリティ情報を含む前記未使用トランザクションアウトプットが、前記トランザクションインプットとして選択されるとき、当該追加の前記セキュリティ情報に含まれる前記ネットワークIDが前記未使用トランザクションアウトプットから前記メモリーに読み出され、当該ネットワークIDと、当該ウォレット装置が接続される前記ネットワークの当該ネットワークIDとが一致するとき、前記分離されたローカルネットワークにおいて、当該トランザクションは、確定トランザクションとして検証可能に前記トランザクション組成手段によって構成され、当該ローカルネットワークがインターネットに接続されると、前記ノード装置において、当該確定トランザクションは、他のトランザクションの前記未使用トランザクションアウトプットの利用に対して当然対抗可能に検証され、前記ピアツーピア分散型台帳に優先記録されるように構成されている請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記セキュリティ情報は、検証の種別毎にセキュリティコードを含み、前記トランザクションの組成において、
当該セキュリティコード又は当該セキュリティコードを含むスクリプトを構成し、
当該セキュリティコード又はセキュリティコードを含むスクリプトのハッシュを計算し、当該ハッシュをトランザクションの実行プログラムに埋め込み、
当該トランザクションを組成し、ブロックチェーンネットワークにブロードキャスト送信し、
ブロックチェーンネットワークの前記ピアツーピア分散型台帳に記録されるように構成されている請求項9から11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記セキュリティ情報は、さらに、追加の前記検証のための情報を含み、前記セキュリティ基準情報で規定される所定の前記システム全体で提供される統一基準範囲よりも、さらに制限された範囲幅で前記トランザクション個別の範囲に第2のセキュリティ基準情報が提供されるように構成されている請求項9から12いずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記セキュリティ情報の構成管理手段を含み、前記未使用トランザクションアウトプットへの前記セキュリティ情報の埋め込み状態を前記ウォレット装置に備わるセキュリティ情報構成管理マスターに記録し、前記セキュリティ情報の構成管理を可能とするように構成された請求項9から13いずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
フロー制御手段を含み、当該フロー制御手段によって、前記トランザクションインプットが所定の適合する前記セキュリティ基準情報に欠けると判定されるとき、請求項1記載のウォレット装置を用い、移転元アドレスと同一のアドレスを移転先とし、前記ユーザーが秘密鍵情報を管理するアドレスへ向けた前記トランザクションを前記トランザクション組成手段によって組成し、前記暗号署名手段によって暗号署名し、前記ブロードキャスト手段によってネットワーク通信手段を介してブロードキャスト後に、前記ノード装置によって、当該ブロードキャストがネットワーク通信手段を介して受信手段によって受信され、前記ピアツーピア分散型台帳に前記未使用トランザクションアウトプットが前記セキュリティ基準情報を備えるように構成されている請求項9から14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記ピアツーピア分散型台帳は、ブロックチェーンである請求項9から15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を採用し、取引のためのトランザクションを暗号署名し、ピアツーピア分散型台帳へ記録するための方法であって、当該方法は、デジタルアセット口座残高の管理方式として、過去の前記トランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続の前記トランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプット(以下でUTXOという)の前記デジタルアセットトークンの量を積算しユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するUTXO方式を採用し、外部とのI/O制御手段を介して取引データ及びマスターデータを取得するための入力手段及びアプリケーションインターフェイスを介して前記取引データ及び前記マスターデータを取得するためのAPI手段と、当該取引データ及びマスターデータ及び前記未使用トランザクションアウトプットから取得される前記取引データを元に新たなトランザクションを組成するためのトランザクション組成手段と、当該トランザクションに秘密鍵を用いて暗号署名するための暗号署名手段と、署名後の当該トランザクションを検証するための検証手段と、検証成功トランザクションをピアツーピア分散型台帳ネットワークにネットワーク通信手段を介してブロードキャストするためのブロードキャスト手段と、を備えるウォレット装置と、そして、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークからネットワーク通信手段を介して前記ブロードキャストに含まれる前記トランザクションを受信するための受信手段と、当該トランザクションを検証するための検証手段と、検証成功トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳に記録するための記録手段を備えるノード装置とを使用し、
当該ウォレット装置には、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令が当該プロセッサーによって実行されると、第1の記録ステップとして、
当該ウォレット装置に備わる前記ユーザー入力手段又は前記API手段を介し、口座アドレス情報及び前記デジタルアセットトークンの移転量を伴う当該デジタルアセットトークンの自己アドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わるセキュリティ情報マスターから、当該ウォレット装置に備わる前記I/O制御手段を介し、前記デジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位又は前記第2の前記デジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報がセキュリティ情報として前記メモリーに読み込まれ、
当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンの量を前記メモリーに記憶し、
当該ウォレット装置に備わるトランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうち当該検索の実行時点で有効な前記セキュリティ情報を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリーに記憶された第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクションには、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを組成すべきトランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当てられ、かつ当該トランザクションインプットの構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークン取引のトランザクションアウトプット構成を決定し、前記メモリー上の前記セキュリティ情報を当該トランザクションアウトプットに埋め込むように構成し、
当該ウォレット装置に備わる前記暗号署名手段によって、前記口座マスタから読み出された前記秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションに暗号署名し、
前記ウォレット装置は、前記ブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストし、
前記ノード装置には、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令が当該プロセッサーによって実行されると、
当該ノード装置は、前記ネットワーク通信手段を介して前記受信手段によって前記ブロードキャストに含まれる前記トランザクションを受信し、前記検証手段によって、当該トランザクションの真正を検証し、検証成功トランザクションを前記セキュリティ情報を含むトランザクションアウトプットと共に前記ピアツーピア分散型台帳に前記第1のデジタルアセットの自己アドレス間移転の第1の記録をし、当該ピアツーピア分散型台帳上の当該トランザクションによって生成された前記未使用トランザクションアウトプットには前記セキュリティ情報が記録されており、次に、
当該ステップに続き、
次のステップでは、前記ウォレット装置の前記命令が前記プロセッサーによって実行されると、次に、
当該ウォレット装置は、前記ユーザー入力手段又は他のアプリケーションインターフェイスからデータを受けとる前記API手段を介し、前記デジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及びその対価としての所定の前記法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークン取引の自己アドレス以外の前記アドレスへのアドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わる前記セキュリティ情報マスターから、前記I/O制御手段を介し、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、かつ前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量を、取引対価情報として前記メモリーに記憶し、次に、
当該ウォレット装置に備わる前記トランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵情報によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって当該ウォレット装置内に集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうち前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を規定する前記セキュリティ情報が含まれる前記未使用トランザクションアウトプットであって、当該セキュリティ情報で指定される前記許容範囲は、前記メモリーから読み出された前記セキュリティ情報で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリー上の前記取引対価情報によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ前記メモリー上の前記取引対価情報によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを、組成すべき前記トランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当て、当該トランザクションインプットの構成を決定し、
前記ユーザー入力手段を介して前記ユーザーによって指示された前記第1のデジタルアセットトークンのアドレス間移転量として移転先アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量と、前記トランザクションインプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量の合計量との差分があるときに、当該差分に相当する前記第1のデジタルアセットトークンの量を持つ前記移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの構成を決定し、前記トランザクションアウトプットには、前記未使用トランザクションアウトプットから取得された前記第セキュリティ情報を承継し、
さらに、前記メモリーから前記取引対価情報を読み出し、当該トランザクション構成に含まれるように決定され、未署名の前記トランザクションの組成が完了すると、次に、
当該ウォレット装置に備わる前記暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された前記秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションは、暗号署名され、次に、
当該ウォレット装置に備わる前記検証手段によって、前記取引対価情報は、前記トランザクションから読み出され、当該取引対価情報と、前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットデータから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンの量との交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証され、当該検証に成功すれば、次に、
前記ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わる前記ブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへ前記ネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストし、
前記ノード装置の前記命令が前記プロセッサーによって実行されるとき、
当該ノード装置は、当該ノード装置に備わる前記ネットワーク通信手段を介して当該ネットワーク内にブロードキャストされた前記トランザクションを受信すると、
当該ノード装置は、当該トランザクションの前記トランザクションインプットに組み込まれている前記セキュリティ情報であって、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含む前記セキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、
当該ノード装置に備わる前記検証手段によって、前記トランザクションの前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記デジタルアセットトークンの量と、取引対価情報として前記トランザクションに組み込まれている前記所定の法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量とから算出される交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、
当該ノード装置に備わる前記記録手段によって、当該トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳へ第2の記録ステップとして記録する方法。
【請求項18】
請求項17記載の方法によって生成された第1のデジタルアセットトークンの1単位に関連付けられた所定の第1の法定通貨に対し、他の通貨に関連づけられ、前記第1の法定通貨と第2の通貨との市場交換レートに応じた交換レートで、前記第1のデジタルアセットトークン量の1単位にペギングされたデジタルアセットトークン量を1単位とする第2のデジタルアセットトークン量の1単位の生成を記録し、後続の移転トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳に記録する場合において、当該デジタルアセットトークンの前記セキュリティ情報を当該トランザクションの前記トランザクションアウトプットに承継記録するとき、
前記ユーザーが前記秘密鍵情報を管理する前記アドレスへ向けて前記デジタルアセットトークンの量を移転する前記トランザクションを、当該移転すべき前記第1及び前記第2のデジタルアセットトークン量の1単位に関連づけられるべき前記セキュリティ情報を含むように前記ウォレット装置によって組成し、
前記セキュリティ情報は、ペギング条件として前記第1のデジタルアセットトークンの量の1単位に対する前記第2のデジタルアセットトークンの量の移転対価の上限及び下限の前記ピアツーピア分散型台帳システム内で統一された前記交換レート許容範囲とするユニバーサル許容範囲、又は当該トランザクション限りで定められる個別許容範囲のいずれかの前記セキュリティ基準情報とすることを特徴とする請求項17項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の法定通貨は、円であり、前記第2の通貨は、日本国の国外の法定通貨である請求項17又は18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルアセットトークン移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム及びピアツーピア分散型台帳記録方法に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
仮想通貨、暗号通貨、及び暗号資産と呼ばれる様々なインターネット上で流通するデジタルアセットが創造されている。いずれもナカモトサトシによって発表されたビットコインのブロックチェーンのようなピアツーピア分散型台帳を利用する点で共通している。このようなデジタルアセットは、代表的には、インターネットのように誰でもアクセスできるオープンネットワークに置かれ、取引時の悪意の改竄行為が働きやすい環境に置かれ、又は、入力ミスなど自己の意思に反する内容による移転行為、又は取引相手の錯誤による取引対価の誤謬など当事者の意図せぬ内容のデジタルアセットの移転のリスクに晒され得るというセキュリティ上の問題を抱えている。特に当事者間に中央集権的仲介者が関与しないピアツーピアタイプの分散取引では取引の巻き戻しが実質的に困難であり、基本的にその場限りの取引となりがちと思われる。したがって、セキュリティが向上された取引の要請は強い。
【0003】
デジタルアセットは、例えば通貨のように取引に便宜な紙幣又は貨幣単位のように移転価格の設定に有利なように細分化された一つ一つのデジタルアセットは、デジタルトークンと呼ばれている。一つ一つのデジタルアセットの取引単位は、様々であり、紙幣や貨幣のように定量の通貨単位で循環利用される利用形態とは別に、むしろデジタルアセットの移転時にトランザクションインプット、トランザクションアウトプットにユーザーが指定するデジタルアセットの量の単位で表現される点がブロックチェーン上のデジタルアセットトークンの特徴である。このデジタルアセットの量の1単位を表象するものが、デジタルアセットトークンと呼ばれる。
【0004】
従来のブロックチェーン上のピアツーピア分散型台帳には、典型的には、非特許文献1に示すビットコインのように、所定の秘密鍵によって生成された口座アドレスから他の秘密鍵によって生成された口座アドレスへのデジタルアセットトークンの移転取引のためのトランザクションをウォレットで組成し、ウォレットで移転元の口座アドレスに関連する秘密鍵によって署名されたトランザクションをブロックチェーンにブロードキャストし、ブロックチェーン上のノード装置でトランザクションの真正を検証後、正当性を獲得したトランザクションを集積し、既存のブロックへの連結の正統性を獲得したデータブロックがピアツーピア分散型台帳に連鎖記録され、当該トランザクションの入力に使用する口座アドレスから当該トランザクションの出力に使用する口座アドレスへのデジタルアセットトークン取引の移転が実行されたとする暗号通貨型のピアツーピア分散型台帳システムがある。この場合、ウォレット内でセキュリティが破られ、あるいは、ユーザー入力操作において誤入力され、選択された未使用トランザクションインプットのデジタルアセットトークン量の総量と、お釣りとして移転元口座アドレスに関連付けされ、トランザクションアウトプットで指定されるデジタルアセットトークン量との差分は、トランザクション手数料としてシステムの稼働に貢献するマイナーに移転されることとなり、当該トランザクションで、意図しない量のデジタルアセットトークンの量が実質的に消費されるというセキュリティリスクがある。
【0005】
あるいは、従来技術では、典型的には、非特許文献2に示すイーサリアムのように契約コントラクト、例えば第1の口座アドレス残高から所定のデジタルアセットトークンの量を第2の口座アドレスへの移転するため、デジタルアセットトークン移転の関数を所定のパラメータ、例えば、第2の口座アドレスと移転するデジタルアセットトークン取引のパラメータ引数でコントラクト仮想計算機において実行するトランザクションをウォレットで組成し、第1の口座アドレスの管理者の秘密鍵によって暗号署名後、予めシステムで定められた所定のコントラクトアドレスへトランザクションが送られると、コントラクト仮想計算機によって口座間のデジタルアセットトークン移転処理が履行され、第1の口座アドレス残高は指定された移転量だけ減じられ、第2の口座アドレス残高が同量増加される処理がコントラクト仮想計算機上で同時履行されるというスマートコントラクト型のピアツーピア分散型台帳システムがある。この場合、コントラクトアドレスの秘密鍵を持たずアドレスを管理する「オラクル」によって口座残高が管理されており、価値の移転自がコントラクト実行プログラムに委ねられている。したがって、コントラクト実行プログラムへの侵入だけでなく、プログラムロジックのバグ、コーディングに伴うバグ、あるいは、開発者オラクルの悪意等のセキュリティリスクや前段落に記載の事項同様に、例えば、ユーザー入力操作において移転関数のパラメータが誤入力され、意図しないデジタルアセットトークンの量が実質的に消費されるというセキュリティリスクがある。
【0006】
特許文献1は、デジタルアセットトークンの現物資産への紐付けを、契約へのタグデータをスクリプトに埋め込むことによって行う方法を提供するが、前述の通り当事者は、契約を管理するオラクルに依存し、契約当事者は、オラクルへ全幅の信頼を寄せるしかなく、この点、システム上のオラクルへコントラクト履行を委ねている間、その中間ステータスは実質的にブラックボックスと言えるから、外部からのシステムアタックに対する防御に関しコントラクト参加者の監視が届かず、セキュリティコントロールが十分に働かず、システムのバグ、侵入者によるプログラム改竄等によって、意図しない程の多量のデジタルアセットトークンの量が消費されるセキュリティ上のリスクがあるのは、前段のスマートコントラクトのセキュリティリスク同様である
【0007】
したがって、本発明の目的は、ピアツーピア分散型台帳統合システム内のデジタルアセットトークンの移転取引のセキュリティを向上することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許文献1:公表特許公報 特表2019-508951号
【非特許文献】
【0009】
非特許文献1:アンドレアス著、「ビットコインとブロックチェーン 暗号通貨を支える技術 Mastering Bitcoin」全ページ、NTT出版株式会社、2016年
【0010】
非特許文献2:アンドレアス著、「マスタリング イーサリアム スマートコントラクトとDAppの構築」全ページ、株式会社オライリー ジャパン、2019年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、ピアツーピア分散型台帳統合システム内のデジタルアセットトークンの移転取引のセキュリティを向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記目的を達成するため、セキュリティ情報を伴うデジタルアセットトークンの移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム及びピアツーピア分散型台帳記録方法を開示する。以下に説明する。
【0013】
本発明の一態様において、秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を採用し、デジタルアセット口座残高の管理方式として、前記秘密鍵から生成されたアドレスに紐づけられた過去の前記トランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続の前記トランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプットの前記デジタルアセットトークンの量を積算し、ユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するためのUTXO(Unspent Transaction Output)方式を採用し、前記公開鍵暗号方式による暗号署名手段によって交換取引のためのトランザクションを暗号署名し、ネットワーク通信手段を介してピアツーピア分散型台帳へブロードキャストするためのウォレット装置であって、当該ピアツーピア分散型台帳へ記録される前記トランザクションの生成に用いるウォレット装置は、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令は当該プロセッサーによって実行されるとき、前記トランザクションが前記デジタルアセットトークンと、所定の法定通貨又は他のデジタルアセットトークンとの将来のデジタルアセットの量の単位の交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を定めるセキュリティ情報を含む前記トランザクションの前記ピアツーピア分散型台帳への当該交換前の予めの記録のための自己アドレス間移転トランザクションであるとき、当該ウォレット装置に備わるユーザー入力手段又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段を介し、口座アドレス情報及び前記デジタルアセットトークンの移転量を含む当該デジタルアセットトークンの自己アドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わるセキュリティ情報マスターから、当該ウォレット装置に備わる入出力制御手段を介し、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンの量を前記メモリーに記憶するように構成されており、当該ウォレット装置に備わるトランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうち当該検索の実行時点で有効な前記セキュリティ情報を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリーに記憶された第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクションには、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを組成すべきトランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当てられ、かつ当該トランザクションインプットの構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークン取引のトランザクションアウトプット構成が決定され、前記メモリー上の前記セキュリティ情報を当該トランザクションアウトプットに埋め込むように構成されており、当該ウォレット装置に備わる暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションは、暗号署名され、そして、前記ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わるブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストするように構成されていることを特徴とするウォレット装置が提供され、セキュリティを向上するウォレット装置が提供される。
【0014】
本発明の追加の一態様において、秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を採用し、デジタルアセット口座残高の管理方式として、前記秘密鍵から生成されたアドレスに紐づけられた過去の前記トランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続の前記トランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプットの前記デジタルアセットトークンの量を積算し、ユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するためのUTXO(Unspent Transaction Output)方式を採用し、前記公開鍵暗号方式による暗号署名手段によって交換取引のためのトランザクションを暗号署名し、ネットワーク通信手段を介してピアツーピア分散型台帳へブロードキャストするためのウォレット装置であって、当該ピアツーピア分散型台帳へ記録される前記トランザクションの生成に用いるウォレット装置は、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令は当該プロセッサーによって実行されるとき、当該ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わるユーザー入力手段又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段を介し、前記デジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及びその対価としての所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークン取引のアドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わるセキュリティ情報マスターから、当該ウォレット装置に備わる入出力制御手段を介し、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、かつ前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンの量を、取引対価情報として前記メモリーに記憶するように構成されており、当該ウォレット装置に備わるトランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうちに前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を規定する前記セキュリティ情報が含まれる前記未使用トランザクションアウトプットであって、当該セキュリティ情報で指定される前記許容範囲は、前記メモリーから読み出された前記セキュリティ情報で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリー上の前記取引対価情報によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを、組成すべきトランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当て、当該トランザクションインプットの構成が決定され、前記ユーザー入力手段を介して前記ユーザーによって指示された前記第1のデジタルアセットトークンのアドレス間移転量として移転先アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量と、前記トランザクションインプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量の合計量との差分があるときに、当該差分に相当し前記移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの構成が決定され、前記トランザクションアウトプットは、前記未使用トランザクションアウトプットから取得された前記セキュリティ情報が承継されるように構成され、さらに、当該トランザクションは、前記メモリーから前記取引対価情報を読み出し、当該トランザクションに含まれるように構成が決定される。
【0015】
さらに、本態様において、上記のように構成された未署名のトランザクションに関し、当該ウォレット装置に備わる暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションは、暗号署名され、当該ウォレット装置に備わる検証手段によって、前記取引対価情報は、前記トランザクションから読み出され、当該取引対価情報と、前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットデータから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンの量との交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、前記ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わるブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストするように構成されていることを特徴とするウォレット装置が提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0016】
本発明の追加の態様において、前記セキュリティ情報マスター及び前記口座マスター又は、これらのいずれか一方は、前記ウォレット装置から隔離配置されたコンピューター装置に接続配置又は内蔵配置され、前記ウォレット装置からネットワークアクセス可能に構成されていることを特徴とするウォレット装置が提供され、セキュリティを向上するウォレット装置が提供される。
【0017】
本発明の追加の態様において、前記セキュリティ情報マスターの初期データ取得又は更新データ取得は、所定の時間経過期間内に前記ユーザーの操作又は前記ウォレット装置に含まれるタイマー機能によって駆動され、又は、外部からの割り込みによって駆動されると、当該ウォレット装置に備わる所定の外部データ参照手段を介して外部参照され、前記セキュリティ情報として前記トランザクションに含まれべき前記セキュリティ基準情報は、適宜更新されることを特徴とするウォレット装置が提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0018】
本発明の追加の態様において、前記ピアツーピア分散型台帳は、ブロックチェーンであるウォレット装置が提供され、セキュリティを向上するウォレット装置が提供される。
【0019】
本発明の追加の一態様において、前記ユーザーが管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを含む前記未使用トランザクションアウトプットが選択された前記未使用トランザクションアウトプットプールが記録されたメモリーを内蔵するウォレット装置が提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0020】
本発明の他の態様において、秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を用い、デジタルアセット口座残高の管理方式として、過去のトランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続のトランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプットのデジタルアセットトークンの量を積算しユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するUTXO方式を採用し、当該ネットワーク内に配置され、ネットワーク通信手段を介して当該ネットワークに接続し、第1のデジタルアセットトークンと、所定の法定通貨又は第2のデジタルアセットトークンとの交換取引のためのトランザクションを含むブロードキャストを受信するように構成されているノード装置であって、当該ノード装置は、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令は当該プロセッサーによって実行されるとき、当該ノード装置は、当該ノード装置に備わる前記ネットワーク通信手段を介して当該ノード装置に備わる受信手段によって、当該ネットワーク内にブロードキャストされた前記トランザクションを受信すると、当該ノード装置は、当該トランザクションの前記トランザクションインプットに組み込まれているセキュリティ情報であって、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ノード装置に備わる検証手段によって、前記トランザクションの前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記デジタルアセットトークンの量と、交換対価の量として前記トランザクションに組み込まれている前記所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンの量とから算出される交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、当該ノード装置に備わる記録手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳へ前記トランザクションを記録するように構成されていることを特徴とするノード装置が提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0021】
本発明の追加の態様において、前記ピアツーピア分散型台帳は、ブロックチェーンであるノード装置が提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0022】
本発明の他の態様において、前段落までに記載のウォレット装置及び前段落までに記載のノード装置を含むピアツーピア分散型台帳統合システムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0023】
本発明の追加の態様において、前記ウォレット装置及び前記ノード装置は、前記ネットワークとは一時的に分離されたネットワークに分散配置可能に構成されるピアツーピア分散型台帳統合システムが提供され、利便性が向上し、かつ分離されたネットワーク下でもセキュリティを向上するシステムが提供される。
【0024】
本発明の追加の態様において、前記分離されたネットワークのうちユーザーによって前記ユーザー入力手段から優先ネットワークとして選択入力され、前記ネットワーク通信手段からアクセス可能である前記ネットワークのネットワークIDは、前記メモリーに記憶され、前記トランザクションの前記トランザクションアウトプットに追加の前記セキュリティ情報として組み込まれ、当該トランザクションが前記ウォレット装置に備わる前記暗号署名手段によって暗号署名され、前記ウォレット装置に備わる前記検証手段によって検証され、前記ウォレット装置に備わる前記ブロードキャスト手段によってブロードキャスト後に、前記ノード装置に備わる受信手段によって当該ブロードキャストが受信され、前記ノード装置に備わる検証手段によって検証され、前記ノード装置に備わる記録手段によって前記ピアツーピア分散型台帳に記録され、
前記ウォレット装置の新たなトランザクションの組成において、当該ピアツーピア分散型台帳に記録された、前記セキュリティ情報及び追加の前記セキュリティ情報を含む前記未使用トランザクションアウトプットが、前記トランザクションインプットとして選択されるとき、当該追加の前記セキュリティ情報に含まれる前記ネットワークIDが前記未使用トランザクションアウトプットから前記メモリーに読み出され、当該ネットワークIDと、当該ウォレット装置が接続される前記ネットワークの当該ネットワークIDとが一致するとき、前記分離されたローカルネットワークにおいて、当該トランザクションは、確定トランザクションとして検証可能に前記トランザクション組成手段によって構成され、当該ローカルネットワークがインターネットに接続されると、前記ノード装置において、当該確定トランザクションは、他のトランザクションの前記未使用トランザクションアウトプットの利用に対して当然対抗可能に検証され、前記ピアツーピア分散型台帳に優先記録されるように構成されているシステムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0025】
本発明の追加の態様において、前記セキュリティ情報は、検証の種別毎にセキュリティコードを含み、前記トランザクションの組成において、当該セキュリティコード又は当該セキュリティコードを含むスクリプトを構成し、当該セキュリティコード又はセキュリティコードを含むスクリプトのハッシュを計算し、当該ハッシュをトランザクションの実行プログラムに埋め込み、当該トランザクションを組成し、ブロックチェーンネットワークにブロードキャスト送信し、ブロックチェーンネットワークの前記ピアツーピア分散型台帳に記録されるように構成されているシステムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0026】
本発明の追加の態様において、前記セキュリティ情報は、さらに、追加の前記検証のための情報を含み、前記セキュリティ基準情報で規定される所定の前記システム全体で提供される統一基準範囲よりも、さらに制限された範囲幅でトランザクション個別の範囲である第2のセキュリティ基準情報が提供されるように構成されているシステムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0027】
本発明の追加の態様において、さらに、前記ウォレット装置は、前記セキュリティ情報の構成管理手段を含み、前記未使用トランザクションアウトプットへの前記セキュリティ情報の埋め込み状態を前記ウォレット装置に備わるセキュリティ情報構成管理マスターに記録し、前記セキュリティ情報の構成管理を可能とするように構成されたシステムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0028】
本発明の追加の態様において、前記システムは、フロー制御手段を含み、当該フロー制御手段によって、前記トランザクションインプットが所定の適合する前記セキュリティ基準情報に欠けると判定されるとき、本発明に係るウォレット装置を用い、移転元アドレスと同一のアドレスを移転先とし、前記ユーザーが秘密鍵情報を管理するアドレスへ向けた前記トランザクションを前記トランザクション組成手段によって組成し、前記暗号署名手段によって暗号署名し、前記ブロードキャスト手段によってネットワーク通信手段を介してブロードキャスト後に、前記ノード装置によって、当該ブロードキャストがネットワーク通信手段を介して受信手段によって受信され、前記ピアツーピア分散型台帳に前記未使用トランザクションアウトプットが前記セキュリティ基準情報を備えるように構成されているシステムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0029】
本発明の追加の態様において、前記ピアツーピア分散型台帳は、ブロックチェーンであるシステムが提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0030】
本発明の他の態様において、秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のネットワーク内でデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を用い、交換取引のためのトランザクションを暗号署名し、ピアツーピア分散型台帳へ記録するための方法であって、当該方法は、デジタルアセット口座残高の管理方式として、過去のトランザクションから出力されたトランザクションアウトプットであって未だ後続のトランザクションに使用されていない未使用トランザクションアウトプット(以下でUTXOという)の前記デジタルアセットトークンの量を積算しユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンの量を把握するUTXO方式を採用し、外部とのI/O制御手段を介して取引データ及びマスターデータを取得するための入力手段及びアプリケーションインターフェイスを介して前記取引データ及び前記マスターデータを取得するためのAPI手段と、当該取引データ及びマスターデータ及び前記未使用トランザクションアウトプットから取得されるトランザクションデータを元に新たなトランザクションを組成するためのトランザクション組成手段と、当該トランザクションに秘密鍵情報を用いて暗号署名するための暗号署名手段と、署名後の前記トランザクションを検証するための検証手段と、検証成功トランザクションをピアツーピア分散型台帳ネットワークにネットワーク通信手段を介してブロードキャストするためのブロードキャスト手段と、を備えるウォレット装置と、そして、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークからネットワーク通信手段を介して前記ブロードキャストに含まれる前記トランザクションを受信するための受信手段と、当該トランザクションを検証するための検証手段と、検証成功トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳に記録するための記録手段を備えるノード装置とを使用し、当該ウォレット装置には、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令が当該プロセッサーによって実行されると、最初に、当該ウォレット装置に備わる前記ユーザー入力手段又は前記API手段を介し、口座アドレス情報及び前記デジタルアセットトークンの単位の移転量を伴う当該デジタルアセットトークンの自己アドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わるセキュリティ情報マスターから、当該ウォレット装置に備わる前記I/O制御手段を介し、前記デジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は、第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報がセキュリティ情報として前記メモリーに読み込まれ、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンの量を前記メモリーに記憶し、当該ウォレット装置に備わるトランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうち当該検索の実行時点で有効な前記セキュリティ情報を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリーに記憶された第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクションには、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを組成すべきトランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当てられ、かつ当該トランザクションインプットの構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークン取引のトランザクションアウトプット構成を決定し、前記メモリー上の前記セキュリティ情報を当該トランザクションアウトプットに埋め込むように構成し、当該ウォレット装置に備わる前記暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された前記秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションに暗号署名し、前記ウォレット装置は、前記ブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストし、前記ノード装置には、プロセッサー及びメモリーと、コンピューターが実行する命令が格納され、コンピューターによって読み取り可能なストレージ媒体とを含み、当該命令が当該プロセッサーによって実行されると、当該ノード装置は、前記ネットワーク通信手段を介して前記受信手段によって前記ブロードキャストに含まれる前記トランザクションを受信し、前記検証手段によって、当該トランザクションの真正を検証し、検証成功トランザクションを前記セキュリティ情報を含むトランザクションアウトプットと共に前記ピアツーピア分散型台帳に前記第1のデジタルアセットの自己アドレス間移転の第1の記録をし、当該ピアツーピア分散型台帳上の当該トランザクションによって生成された前記未使用トランザクションアウトプットには前記セキュリティ情報が記録されており、次に、当該ステップに続き、次のステップでは、前記ウォレット装置の前記命令が前記プロセッサーによって実行されると、次に、当該ウォレット装置は、前記ユーザー入力手段又は他のアプリケーションインターフェイスからデータを受けとる前記API手段を介し、前記デジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及びその対価としての所定の前記法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークン取引の自己アドレス以外の前記アドレスへのアドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わる前記セキュリティ情報マスターから、前記I/O制御手段を介し、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ウォレット装置に備わる口座マスターから、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリーに読み込み、かつ前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークン取引のアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量を、取引対価情報として前記メモリーに記憶し、次に、当該ウォレット装置に備わる前記トランザクション組成手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク内で当該ユーザーの前記秘密鍵情報によって管理される前記未使用トランザクションアウトプットを、前記メモリーに記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳内の検索によって当該ウォレット装置内に集積された未使用トランザクションアウトプットプールから前記未使用トランザクションアウトプットのうち前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を規定する前記セキュリティ情報が含まれる前記未使用トランザクションアウトプットであって、当該セキュリティ情報で指定される前記許容範囲は、前記メモリーから読み出された前記セキュリティ情報で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプットを前記メモリー上の前記取引対価情報によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ前記メモリー上の前記取引対価情報によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプットを、組成すべき前記トランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプットとして割当て、当該トランザクションインプットの構成を決定し、前記ユーザー入力手段を介して前記ユーザーによって指示された前記第1のデジタルアセットトークンのアドレス間移転量として移転先アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量と、前記トランザクションインプットの前記第1のデジタルアセットトークンの量の合計量との差分があるときに、当該差分に相当する前記第1のデジタルアセットトークンの量を持つ前記移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプットの構成を決定し、前記トランザクションアウトプットには、前記未使用トランザクションアウトプットから取得された前記セキュリティ情報を承継し、さらに、前記メモリーから前記取引対価情報を読み出し、当該トランザクション構成に含まれるように決定され、未署名の前記トランザクションの組成が完了すると、次に、当該ウォレット装置に備わる前記暗号署名手段によって、前記口座マスターから読み出された前記秘密鍵情報を使用して、前記セキュリティ情報を含む前記トランザクションは、暗号署名され、次に、当該ウォレット装置に備わる前記検証手段によって、前記取引対価情報は、前記トランザクションから読み出され、当該取引対価情報と、前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットデータから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンの量との交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証され、当該検証に成功すれば、次に、前記ウォレット装置は、当該ウォレット装置に備わる前記ブロードキャスト手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへ前記ネットワーク通信手段を介して前記トランザクションをブロードキャストし、前記ノード装置の前記命令が前記プロセッサーによって実行されるとき、当該ノード装置は、当該ノード装置に備わる前記ネットワーク通信手段を介して当該ネットワーク内にブロードキャストされた前記トランザクションを受信すると、当該ノード装置は、当該トランザクションの前記トランザクションインプットに組み込まれている前記セキュリティ情報であって、前記第1のデジタルアセットトークンの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンの単位と、当該トランザクションで消費される前記第1のデジタルアセットトークンの単位との交換レートの許容範囲を含む前記セキュリティ基準情報を前記セキュリティ情報として前記メモリーに読み込み、当該ノード装置に備わる前記検証手段によって、前記トランザクションの前記トランザクションインプット及び前記トランザクションアウトプットから算出される当該トランザクションで消費されるべき前記デジタルアセットトークンの量と、取引対価情報として前記トランザクションに組み込まれている前記所定の法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンの量とから算出される交換レートが、前記セキュリティ情報で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、当該ノード装置に備わる前記記録手段によって、前記ピアツーピア分散型台帳へ当該トランザクションを記録する方法が提供され、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0031】
本発明の追加の態様において、前段落に記載の方法によって生成された第1のデジタルアセットトークンの1単位に関連付けられた所定の第1の法定通貨に対し、他の通貨に関連づけられ、前記第1の法定通貨と第2の通貨との市場交換レートに応じた交換レートで、前記第1のデジタルアセットトークン量の1単位にペギングされたデジタルアセットトークン量を1単位とする第2のデジタルアセットトークン量の1単位の生成を記録し、後続の移転トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳に記録する場合において、当該デジタルアセットトークンの前記セキュリティ情報を当該トランザクションの前記トランザクションアウトプットに承継記録するとき、前記ユーザーが前記秘密鍵情報を管理する前記アドレスへ向けて前記デジタルアセットトークンの量を移転する前記トランザクションを、当該移転すべき前記第1及び前記第2のデジタルアセットトークン量の1単位に関連づけられるべき前記セキュリティ情報を含むように前記ウォレット装置によって組成し、前記セキュリティ情報は、ペギング条件として前記第1のデジタルアセットトークンの量の1単位に対する前記第2のデジタルアセットトークンの量の移転対価の上限及び下限の前記ピアツーピア分散型台帳システム内で統一された前記交換レート許容範囲とするユニバーサル許容範囲、又は当該トランザクション限りで定められる個別許容範囲のいずれかの前記セキュリティ基準情報を含むことを特徴とする方法が提供され、多様な価値交換体系において、セキュリティを向上する効果が提供される。
【0032】
本発明の追加の態様において、第1の法定通貨は、円であり、第2の通貨は、日本国の国外の法定通貨である方法が提供され、日本円をハブとする多様な価値交換体系において、体系的に、網羅的にセキュリティを向上する効果が提供される。
【発明の効果】
【0033】
以上に示されるように、本発明によって、デジタルアセットトークンの移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム及びピアツーピア分散型台帳記録方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルアセットトークンの移転取引のためのピアツーピア分散型台帳統合システム31を示す構成概念図である。
【0035】
図2図2は、本発明に係る一実施形態に係るウォレット装置1,80及びノード装置2を構成するコンピューター60の概念機能構成図である。
【0036】
図3図3は、本発明の一実施形態に係るデジタルアセットトークンの移転取引のためのピアツーピア分散型台帳記録方法100を示す概要フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明のデジタルアセットトークンTの移転のためのピアツーピア分散型台帳統合システム31及びピアツーピア分散型台帳記録方法100の実施形態は、以下の図1から図3に開示される実施例で詳細に説明される。まず、本発明に係るデジタルアセットトークンTの生成、発行、移転に用いるウォレット装置1及び80、ノード装置2及び当該ウォレット装置1及び80及びノード装置2又はこれらのいずれかを使用するピアツーピア分散型台帳統合システム31(以下で、単に「システム」ともいう)の一実施形態における構成概要を以下に説明する。
【0038】
本発明に係るデジタルアセットトークンTのピアツーピア分散型台帳17の記録に用いるウォレット装置は、デジタルアセットトークンTの量の1単位(以下で「トークン単位(T)」ともいう)の生成及び移転をピアツーピア分散型台帳17に記録するためのトランザクション3を組成し、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30にブロードキャストする。
【0039】
デジタルアセットは量の概念を持ち、デジタルアセットを等分に細分化したものをトークンと呼び、当該トークン単位をトークン単位記号Tで表現し、デジタルアセットの量を当該トークン単位の数量で計る。このようにしてデジタルアセットの量を表現するとき、
デジタルアセットトークンT 数量(T)
であると表記する。Tは取引で用いられるティッカーでもよい。本明細書では、これをデジタルアセットTの量ともいう。
【0040】
デジタルアセットトークンTのピアツーピア分散型台帳17への記録とは、アドレスからアドレスへのデジタルアセットトークンTの移転を記述するトランザクション3がピアツーピア分散型台帳17に記録されることを指し、記録前には所定の検証が実行され、検証に合格したトランザクション3のみ、ピアツーピア分散型台帳17に記録される。所定の検証とは、例えば、ブロックチェーンで実施されるトランザクション3の真正に関する検証であり、あるいは、さらに、本発明で追加される、例えば、交換価値の交換レートを所定の範囲で予め定めセキュリティを向上するためのセキュリティ情報を用いる検証であり、あるいは、例えば、ピアツーピア分散型台帳17がブロックチェーンであるときには、トランザクション3が集積されたブロックの正当性検証である。
【0041】
本発明に係るシステム31を構成する装置には、ウォレット装置1及びウォレット装置80、ノード装置2が含まれ、これら装置は、プロセッサー50、メモリー51、I/O装置54、及び通信装置55と、これらハードウェアを制御するオペレーティングシステム上で動作し、ストレージ媒体52に記憶されているプログラム命令53を含むソフトウェアによって駆動制御される装置であり、後に詳述する技術的手段を含み構成されている。
【0042】
トランザクション3の構成は、例えば、ビットコインのブロックチェーンのトランザクションに類した形式を採用することも可能である。トランザクション3の入力の構成単位であるトランザクションインプット4と、トランザクションの出力の構成単位であるトランザクションアウトプット5の二つを基本構成要素とし、トランザクションインプット/トランザクションアウトプットで借方/貸方の貸借バランスを表現する。会計台帳の一般表示ルールとしてトランザクション3の表示上、貸借はバランスしなければならない。
【0043】
図1は、本発明に係るシステム31のためのトランザクション3を生成するためのウォレット装置1及び80を示す。システム31は、秘密鍵によって公開鍵を生成し、当該公開鍵からアドレスを生成しこれを所定のピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内でデジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転に用いる公開鍵暗号方式を採用する。ウォレット装置1及び80の構成の相違は、図1には表現されていないが、ウォレット装置1及び80のハードウェアを制御するオペレーティングシステム上で動作し、ストレージ媒体52に記憶されているプログラム命令53を含むソフトウェアの構成が異なり、ウォレット装置1は、デジタルアセットの所有者に利用可能とされる未使用トランザクションアウトプットの情報を書き換えるために、自己宛にトランザクションを組成可能にプログラム命令53を含むソフトウェアが構成されているウォレット装置であり、ウォレット装置80は、二者のアドレス間の移転時にセキュリティ制御が作用するように、セキュリティ情報が予めウォレット装置1によって付加され、又は更新された未使用トランザクションアウトプットを利用して二者のアドレス間のデジタルアセットの量の移転のためのトランザクションを組成するためのウォレット装置である。
【0044】
システム31は、デジタルアセット口座残高の管理方式として、前記秘密鍵から生成されたアドレスに紐づけられた過去の前記トランザクション3の出力であるトランザクションアウトプット5であって未だ後続の前記トランザクション3に使用されていない未使用トランザクションアウトプット5の前記デジタルアセットトークンTの量を積算し、ユーザーが利用可能な前記デジタルアセットトークンTの量を把握するためのUTXO(Unspent Transaction Output、未使用トランザクションアウトプット)方式を採用する。
【0045】
ウォレット装置1及び80は、前記公開鍵暗号方式に従い、デジタルアセットトークンTの生成、発行、移転取引等のためのトランザクション3を組成し、暗号署名し、ネットワーク通信を介してピアツーピア分散型台帳ネットワーク30へブロードキャストする。
【0046】
ウォレット装置1及び80は、外部とのI/O制御手段6を介して取引データ及びマスターデータを取得するための入力手段7及びアプリケーションインターフェイスを介して前記取引データ及び前記マスターデータを取得するためのAPI手段8と、当該取引データ及びマスターデータ及び前記未使用トランザクションアウトプット5から取得されるトランザクションデータを元に新たなトランザクション3を組成するためのトランザクション組成手段9と、当該トランザクション3に秘密鍵情報27を用いて暗号署名するための暗号署名手段10と、署名後の前記トランザクション3を検証するための検証手段11と、検証成功トランザクション3をピアツーピア分散型台帳ネットワーク30にネットワーク通信手段12を介してブロードキャストするためのブロードキャスト手段13と、を備えるウォレット装置である。公開鍵暗号方式による暗号署名は、例えば、トランザクション3の認証すべき内容に対してハッシュ関数によってハッシュを取得し、当該ハッシュに対して暗号署名してもよい。例えば、公開鍵暗号方式による暗号署名の検証は、暗号の復号化されたハッシュが、ハッシュ関数によって得られた当該トランザクション3のハッシュに一致するかどうかによって、当該ウォレット装置1及び80内部でもトランザクション3の認証すべき内容に改竄がないことが当該トランザクション3のブロードキャスト直前においても判定可能とされる。
【0047】
ノード装置2は、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30からネットワーク通信手段14を介して前記ブロードキャストに含まれる前記トランザクション3を受信するための受信手段15と、当該トランザクション3を検証するための検証手段16と、検証成功トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳17に記録するための記録手段18を備えるノード装置である。ノード装置2における検証には、暗号署名の検証による前段落記載のトランザクション3の真正の検証に加えて、トランザクション3が集積されて構成されるべきブロック間の連鎖の正統性の検証も爾後的に可能とされるように検証手段16が構成され、同様に、ハッシュ関数の利用によって、連鎖するブロックのハッシュ値が含まれるようにブロックが構成され、ピアツーピア分散型台帳統合システム内の正統性の規約、コンセンサス合意獲得の後に、検証成功トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳17に記録するように上記記録手段18は、構成されている。
【0048】
図1に示されている本発明に係るシステム31は、各装置に関し、以下に開示される詳細な構成を含む。以下、図1を参照し、ウォレット装置1及び80及びシステム31を詳細に説明する。ウォレット装置1及び80には、図2に示されているプロセッサー50及びメモリー51と、コンピューター60が実行する命令53が格納され、コンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52とを含み、ウォレット装置1及び80は、当該命令53が当該プロセッサー50によって実行されると、最初に、当該ウォレット装置1及び80に備わるユーザー入力手段7又はAPI手段8を介し、ウォレット装置1及び80に接続されたコンピューター装置(図示せず)に接続された画面表示装置に表示されるデータ入力画面19及び操作指示画面29から口座アドレス情報26及び前記デジタルアセットトークンTの移転量を伴う当該デジタルアセットトークンTの移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置1及び80に備わるセキュリティ情報マスター20から、当該ウォレット装置1及び80に備わる前記I/O制御手段6を介し、前記デジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は、第2の前記デジタルアセットトークンTの単位と、トランザクション3で消費される第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込むように構成されている。セキュリティ情報24は、セキュリティ情報マスター20に格納され、I/O制御手段6によって読み出され、入力手段7によって処理され、又は、アプリケーションプログラムインターフェイスからAPI手段8によって処理されるように、ウォレット装置1及び80及びシステム31は構成されている。
【0049】
当該ウォレット装置1及び80には、口座マスター21が接続され、当該口座マスター21には、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスが記憶されており、当該口座マスター21からユーザーの口座IDをキーとして、前記口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを含むデータが読み出され、当該口座ID、前記アドレス及び前記秘密鍵情報27、及び前記入力データに含まれる第1のデジタルアセットトークンTの量を前記メモリー51に記憶するように構成されている。
【0050】
セキュリティ情報マスター20及び口座マスター21は、ウォレット装置1及び80に接続されている。あるいは、前記セキュリティ情報マスター20及び前記口座マスター21又は、これらのいずれか一方は、前記ウォレット装置1から隔離配置されたコンピューター装置(図示せず)に接続配置又は内蔵配置され、前記ウォレット装置1及び80からネットワークアクセス可能に構成されてもよい。本構成のウォレット装置1及び80は、当該マスターの接続態様及び配置態様によって、より安全な離隔にあって取引時に最新のデータが提供され得て、又、データの回復等の安全性にも優れるから、より確実にセキュリティを向上する効果を奏する。
【0051】
また、前記セキュリティ情報マスター20の初期データ取得又は更新データ取得は、所定の時間経過期間内にユーザーの操作指示画面29から入力されても、又はウォレット装置1及び80内のプログラム機能に含まれるタイマー機能によって駆動され、又は、外部からの割り込みによって駆動されてもよい。当該駆動によって、当該ウォレット装置1及び80に備わる所定の外部データ参照手段を介してセキュリティ情報24が外部参照され、セキュリティ情報24として前記トランザクション3に含まれべき前記セキュリティ基準情報は、適宜更新されてもよい。ここで、当該セキュリティ情報24については、より詳細に以下で説明する。時間経過期間は、1日であっても、1週間であってもよく、1ヶ月であってもよい。当該セキュリティ情報24は、当該所定の時間経過期間内に有効なものと定義されていてもよい。セキュリティ情報24は、経時変化する性質を持つものもあるからであり、また、セキュリティ情報24は、デジタルアセットトークンTの移転を制約するものであるから、未来永劫にその制約が不変とされると不都合となる場面もあり、予め一般的にセキュリティ情報24の有効期間がこのように定められていても便宜である。所定の期間を限ってあるいは、前記セキュリティ情報24が経時変化する性質を持つとき、セキュリティ情報24を当該期間で常に変動するよりも当該期間では固定管理される方が、より明確な基準となる便宜がある。本構成のウォレット装置1及び80は、適時外部参照によって、より安全な離隔にあって取引のその期間内で最新のデータが提供され得て、又、データの回復等の安全性にも優れるから、より確実にセキュリティを向上する効果を奏する
【0052】
本発明に係るシステム31及びウォレット装置1及び80及びノード装置2内において、扱うトランザクション3は、UTXO(Unspent Transaction Output)方式に従う、口座残高確認手段を採用する。UTXO方式は、ピアツーピア分散型台帳17に口座残高を保持せず、過去に実行されたトランザクション3のトランザクションアウトプット5のレコードを参照し、このトランザクションアウトプット5を将来のトランザクションに使用できるデジタルアセットトークンTの量がピアツーピア分散型台帳17に記録されているという構成をもつ。UTXO方式においては、トランザクションの組成にUTXOをトランザクションの入力として使用し、当該UTXOを介して、直接、トランザクション組成時にセキュリティコントロールが可能に構成できるから、UTXO方式は、本発明に係る当該システムを使用して、本発明に係るピアツーピア分散型台帳記録方法100に好適である。
【0053】
本発明に係る方法100は、図3に開示されるフローチャートに示されるとおり、以下のステップS100-S500が実行される。ステップS100では、
<S100> 移転トランザクション3で使用を予定する自己の秘密鍵の管理に係る未使用トランザクションアウトプット(UXTO)5に予めセキュリティ情報24を記録するため、セキュリティ情報24を含む自己アドレス間トランザクション3をウォレット装置1において組成し、暗号署名し、ブロードキャストし、ノード装置2においてトランザクション検証し、トランザクション又はブロック連鎖の正統性を獲得後、ピアツーピア分散型台帳17に記録し、次にステップS200では、
<S200> ウォレット装置80において、自己アドレス間トランザクション3でセキュリティ情報24が埋め込まれたピアツーピア分散型台帳17上の当該トランザクション3の未使用トランザクションアウトプット5(UTXO)からのセキュリティ情報24及び入力データからの取引対価情報22を含む二者アドレス間移転トランザクション3を組成し、次にステップS300では、
<S300> ウォレット装置80において、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク31へ向けてブロードキャストし、次にステップS400では、
<S400> ノード装置2において、セキュリティ情報を含むトランザクションを検証し、最後にステップS500では、
<S500> ノード装置2において、内蔵するピアツーピア分散型台帳17へ記録し、移転トランザクション処理を終了する。
この方法によって、セキュリティ情報24をピアツーピア分散型台帳17上において、将来の移転トランザクションに使用されるべき、未使用トランザクションアウトプット5に第1の記録として記録し、実際の移転取引時に当該セキュリティ情報24に沿った未使用トランザクションアウトプット5を選択することを可能とし、当該セキュリティ情報24に沿ったトランザクション3を組成し、当該セキュリティ情報24に沿った検証後にはじめてピアツーピア分散型台帳17に移転の第2の記録をするから、当該セキュリティ情報24に沿うように、仮に、第2の記録時に侵入者によって、取引の内容が所有者の意図せぬものに改竄されたとしても、当該セキュリティ情報24から乖離するほどの移転の記録は阻まれ、セキュリティを向上する効果を奏するデジタルアセットトークンの移転取引のためのピアツーピア分散型台帳記録方法100が提供される。このように、方法100は、上記で開示された本発明に係るウォレット装置1及び80及びノード装置2を使用するため、これらに共通するトランザクション3の構成について、次に説明する。上記で自己アドレス間トランザクション3とは、狭い意味では、自己が管理する秘密鍵によって生成されたアドレスから同一のアドレスへのデジタルアセットTの移転トランザクション3を指すが、それに限定されず、自己が管理する秘密鍵によって生成されたアドレスから自己が管理する秘密鍵によって生成された他のアドレスへのデジタルアセットTの移転トランザクション3でもよく、後続の移転トランザクション3によって、他人が管理する秘密鍵によって生成されたアドレスへデジタルアセットTの移転トランザクションのトランザクションインプット4に使用される未使用トランザクションアウトプット5(UTXO)に関連づけられるトランザクション3をも指し、さらに、自己が管理する秘密鍵によって生成されたアドレスから他人の管理するアドレスへの移転であっても、当該他人が自己の信託等のカストディ管理人である場合も含んでよい。
【0054】
本発明に係るウォレット装置1及び80、ノード装置2では、トランザクション3を発明の一要素としており、例えば、図1に記載されているトランザクション3の左側に表示されているトランザクションインプット4、トランザクション3の右側に表示トランザクションアウトプット5をさらに構成要素に持ち(左右は、会計概念の借方、貸方に相当させている)、トランザクション3は、ピアツーピア分散型台帳17に記録されるトランザクションである。
【0055】
トランザクションの内容は、以下のように表示されるとよい。移動元のアドレスの支配者の取引の対象であるデジタルアセットトークンTのトークン種別と、デジタルアセットトークンTの所定の数量とを特定するためのトランザクションインプットは、移動元のアドレス/デジタルアセットトークンTの数量(デジタルアセットトークン単位記号T)と表されるものとする。移転先も同様に、移動先のアドレス/デジタルアセットトークンTの数量(デジタルアセットトークン単位記号T)と表されるものとする。
【0056】
トランザクションインプットの表示例は、以下である。
トランザクションインプット1: アドレス1 / 1(T)
これは、「トランザクションインプット1は、アドレス1に係るデジタルアセットトークンTの1デジタルアセットトークン単位(T)がトランザクションの入力の一として提供される」ことを表す。
【0057】
同様に、トランザクションアウトプットの表示例は以下のようである。
(例)トランザクションアウトプット1: アドレス2 / 1(T)
これは、「トランザクションアウトプット1は、アドレス2にデジタルアセットトークンTの量の1単位(T)がアドレス2へ帰属することがトランザクションの出力の一つである」ことを表す。
ここでは、対価は表現されず、アドレス1から2へデジタルアセットトークンTの1単位の量が移転されるトランザクションが表現されるのみである。
【0058】
図1では、アドレス2へデジタルアセットトークンTを4(T)移転したいが、その移転に使用できるアドレス1に帰属する未使用トランザクションアウトプットは、デジタルアセットトークンTが6(T)のものしかないとき、
トランザクションインプット1: アドレス1 / 6(T)
トランザクションアウトプット1: アドレス2 / 4(T)
のプラグとしてアドレス1へデジタルアセットトークンTの量 2(T)を戻すことを以下のように、追加のトランザクションアウトプット2を用い表現する。当該デジタルアセットトークンの量 2(T)は、釣り銭のようなものである。
トランザクションアウトプット2: アドレス1 / 2(T)
したがって、本トランザクションの全体構成は、以下となる。
トランザクションインプット1: アドレス1 / 6(T)
トランザクションアウトプット1: アドレス2 / 4(T)
トランザクションアウトプット2: アドレス1 / 2(T)
これは、トランザクションの入力は、アドレス1に帰属するデジタルアセットトークンTの量6(T)を構成とする未使用トランザクションアウトプット(トランザクションインプット1)が選択提供され、アドレス2へデジタルアセットトークンTの量4(T)が移転される。お釣りとして、アドレス1へ未使用トランザクションアウトプット(トランザクションインプット1)が生成され(トランザクションアウトプット2)、トランザクションインプット1とトランザクションアウトプット2の差分のデジタルアセットトークンTの量4(T)がアドレス1から消費された。本トランザクション実行の結果、アドレス1のデジタルアセットトークンTの残高は4(T)減少し、アドレス2のアドレス1のデジタルアセットトークンTの残高は4(T)増加する。
【0059】
本発明に係るシステム31及びシステム31を構成するウォレット装置1及び80及びノード装置2及ピアツーピア分散型台帳記録方法100で使用する各装置1、2及び80及びシステム31の構成に、発明の一要素として、トランザクション3が含まれ、図1に示されるように、当該トランザクション3は、取引対価情報22がトランザクション3に含まれるように、ウォレット装置1及び80のトランザクション組成手段9によって構成されることを特徴とする。この構成によって、トランザクション3が表現するデジタルアセットトークンTの移転の対価も一体としてトランザクション3に組み込まれ、当該取引対価情報22と前記セキュリティ情報24とを合わせて使用することで、セキュリティをより向上する効果を奏するシステム31及びウォレット装置1及び80及びノード装置2及び方法100が提供される。
【0060】
ウォレット装置1及び80は、図2に示されているコンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52とを含む。当該命令53が当該プロセッサー50によって実行されるとき、以下のトランザクション組成方法が実現され、前段に記載の効果が発揮されるトランザクション3が組成される。以下、詳細に説明する。
【0061】
当該ウォレット装置1及び80は、当該ウォレット装置1及び80に備わるユーザー入力手段7又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段8を介し、前記デジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転量及びその対価としての所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンTの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転の操作指示をデータ入力画面19及び操作指示画面29を介して受け取る。当該ウォレット装置1及び80に備わるセキュリティ情報マスター20から、当該ウォレット装置1に備わるI/O(入出力)制御手段6を介し、前記第1のデジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込むように構成されている。
ウォレット装置1及び80は、さらに、口座マスター21から、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを口座IDをキーとして読み出し、当該口座ID及び当該アドレスを前記メモリー51に読み込み、かつ前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンTの量を、取引対価情報22として前記メモリー51に記憶するように構成されている。
【0062】
ウォレット装置1は、自己のアドレス間転送機能によって、予め前記セキュリティ情報を前記ピアツーピア分散型台帳17に記録するため自己のアドレス間転送機能を備える。すなわち、ウォレット装置1は、前記トランザクション3が、前記デジタルアセットトークンTと、所定の法定通貨又は他のデジタルアセットトークンTとの将来のデジタルアセットの量の単位の交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を定めるセキュリティ情報24を含む前記トランザクション3の前記ピアツーピア分散型台帳17への当該交換前の予めの記録のための自己アドレス間移転トランザクションであるときと判定されるとき、自己のアドレス間転送機能を発揮するように構成されている。当該ウォレット装置1には、プロセッサー50及びメモリー51と、コンピューター60が実行する命令53が格納され、コンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52とを含むウォレット装置1において、当該命令が当該プロセッサー50によって実行されるとき、当該ウォレット装置1は、当該ウォレット装置1に備わるユーザー入力手段7又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段8を介し、口座アドレス情報26及び前記デジタルアセットトークンTの移転量を含む当該デジタルアセットトークンTの自己アドレス間移転の操作指示を操作指示画面29を介し受けると、当該ウォレット装置1に備わるセキュリティ情報マスター20から、当該ウォレット装置1に備わるI/O制御手段6を介し、前記第1のデジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込み、口座マスター21には、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスが記憶されており、当該口座マスター21からユーザーの口座IDをキーとして、前記口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを含むデータが読み出され、当該口座ID、前記アドレス及び前記秘密鍵情報27、及び前記入力データに含まれる第1のデジタルアセットトークンTの量を前記メモリー51に記憶するように構成されている。当該ウォレット装置1に備わるトランザクション組成手段9によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプット5を、前記メモリー51に記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳17内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプール23から前記未使用トランザクションアウトプット5のうち当該検索の実行時点で有効なセキュリティ情報24を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプット5を前記メモリー51に記憶された第1のデジタルアセットトークンTの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクション3には、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプット5を組成すべきトランザクション3の移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプット4として割当てられ、かつ当該トランザクションインプット4の構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークンTの量のトランザクションアウトプット5の構成が決定され、前記メモリー51上の前記セキュリティ情報24を当該トランザクションアウトプット5に埋め込むように構成されており、当該ウォレット装置1に備わる暗号署名手段10によって、前記口座マスター21から読み出された秘密鍵情報27を使用して、前記セキュリティ情報24を含む前記トランザクション3は、暗号署名されるように構成されており、そして、前記ウォレット装置1は、当該ウォレット装置1に備わるブロードキャスト手段13によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30へネットワーク通信手段12を介して前記トランザクション3をブロードキャストするように構成され、システム31に組み込まれているノード装置2によって、当該ノード装置2に備わる前記ネットワーク通信手段14を介して受信手段15によって、当該ネットワーク30内にブロードキャストされた前記トランザクション3を受信し、当該ノード装置が当該トランザクション3の真正を検証し、当該検証に成功すれば、検証方法の完了後に、当該ノード装置2に備わる記録手段18によって、前記ピアツーピア分散型台帳17へ前記トランザクション3を記録することを可能とされるようにウォレット装置1が構成されている。本構成は、セキュリティ情報24をピアツーピア分散型台帳17上において、将来の移転トランザクションに使用されるべき未使用トランザクションアウトプット5に含ませ、下流に配置されるべきノード装置2によって、ブロードキャスト後にトランザクション3がセキュリティ情報24に反しないかを検証させることを可能とするから、セキュリティを向上する効果を奏する。
【0063】
ウォレット装置80は、トランザクション組成手段9によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプット5を、前記メモリー51に記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピ分散型台帳内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプール23から前記未使用トランザクションアウトプット5のうちに前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を規定するセキュリティ情報24が含まれる前記未使用トランザクションアウトプット5であって、当該セキュリティ情報24で指定される前記許容範囲は、前記メモリー51から読み出された前記のセキュリティ情報24で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプット5を前記メモリー上の前記取引対価情報22によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプット5を、組成すべきトランザクション3の移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプット4として割当て、当該トランザクションインプット4の構成が決定されるように構成されている。
【0064】
ウォレット装置80は、さらに、前記ユーザー入力手段7を介して前記ユーザーによって指示された前記第1のデジタルアセットトークンTのアドレス間移転量として移転先アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプット5の前記第1のデジタルアセットトークンTの量と、前記トランザクションインプット4の前記第1のデジタルアセットトークンTの量の合計量との差分があるときに、当該差分に相当し前記移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプット5の構成が決定され、前記トランザクションアウトプット5は、前記未使用トランザクションアウトプット5から取得された前記第セキュリティ情報24が承継されるように構成されており、さらに、当該トランザクション3は、前記メモリー51から前記取引対価情報22を読み出し、取引対価情報22が当該トランザクション3に含まれるように構成されている。以上のように、トランザクション3は、未署名のトランザクション3として組成されるようにウォレット装置1は構成されている。前記セキュリティ情報24の承継が複数の前記トランザクションインプット4から一の前記トランザクションアウトプット5への承継となるとき、前記差分によって生成される前記トランザクションアウトプット5は、当該差分の前記デジタルアセットトークンの量を、複数の前記トランザクションインプット4の前記デジタルアセットトークンの量で按分された量毎に前記トランザクションアウトプット5を生成し、対応するセキュリティ情報24を当該トランザクションアウトプット5にそれぞれ承継するようにトランザクションアウトプット5が構成されてもよい。
【0065】
ウォレット装置80は、さらに、前記暗号署名手段10によって、前記口座マスター21から読み出された秘密鍵情報27を使用して、前記セキュリティ情報24を含む前記トランザクション3を暗号署名するように構成されている。このようにウォレット装置80によって組成され、署名されたトランザクション3は、前記セキュリティ情報24を含む前記未使用トランザクションアウトプット5であって、前記セキュリティ情報マスター20から読み込まれ前記メモリー51上に記憶されている前記セキュリティ情報24を許容範囲に含む未使用トランザクションアウトプットが選択されており、当該セキュリティ情報24は、当該トランザクション3に含まれ、当該トランザクション3の真正の検証、すなわち正当性の検証がトランザクション外のデータを参照することなく、また、経時的に変化する前記セキュリティ情報24が組成時と検証時のタイミングと異なる情報となる場合であっても、予め前記セキュリティ情報24が前記ピアツーピア分散型台帳17上に設定されていればその時点の条件でトランザクション3の爾後の検証を可能とし、一連の操作で離隔した装置上の異なるタイミングを取ることによって又はある程度間をおいた時点の前記セキュリティ情報によってより確実な二段階のセキュリティの検証を可能とする効果を奏し、よりセキュリティレベルが向上されるウォレット装置80が提供される。本構成によって、予めピアツーピア分散型台帳17に記録されたデジタルアセットトークン3の未使用トランザクションアウトプット5に含まれるセキュリティ情報24に従い、当該情報が規約する規定に則るトランザクション3のみがピアツーピア分散型台帳17に記録されるように制約が課され、トランザクション組成時の侵入者による攻撃を排すことを可能とするから、当該ウォレット装置80は、セキュリティを向上する効果を奏するといえる。
【0066】
このようなウォレット装置80を用い、ピアツーピア分散型台帳記録方法100の部分を構成するデジタルアセットトークンT移転のためのトランザクション3の組成方法が以下の態様で開示される。
【0067】
ウォレット装置80のプロセッサー50が実行する命令53が格納され、コンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52から当該命令53がメモリー51に読み込まれ、当該命令が当該プロセッサー50によって実行されるとき、トランザクション3の組成方法が以下のように実行される。ユーザー入力手段7又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段8を介し、前記デジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転量及びその対価としての所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンTの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置80に備わるセキュリティ情報マスター20から、当該ウォレット装置80に備わるI/O制御手段6を介し、前記第1のデジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込み、当該ウォレット装置80に備わり、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを記憶するように構成されている口座マスター21から、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリー51に読み込み、前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンTの量を、取引対価情報22として前記メモリー51に記憶する。次に、当該ウォレット装置80に備わるトランザクション組成手段9によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプット5を、前記メモリー51に記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳17内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプール23から前記未使用トランザクションアウトプット5のうちに前記法定通貨単位の量、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの量と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの量との交換レートの許容範囲を規定するセキュリティ情報24が含まれる前記未使用トランザクションアウトプット5であって、当該セキュリティ情報24で指定される前記許容範囲は、前記メモリー51から読み出された前記のセキュリティ情報24で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプット5を前記メモリー51上の前記取引対価情報22によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンTの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプット5を、組成すべきトランザクション3の移転元アドレスA1に関連づけられた前記トランザクションインプット4として割当て、当該トランザクションインプット4の構成が決定される。次に、ユーザー入力手段7を介して前記ユーザーによって指示された第1のデジタルアセットトークンTの量のアドレス間移転量が移転先アドレスA2に関連づけられた前記トランザクションアウトプット5の移転先アドレスの構成レコード要素、例えば、4(T)のデジタルアセットトークンの量を持つトランザクションアウトプットレコード要素が構成される。加えて、前記トランザクションインプットの前記第1のデジタルアセットトークンTの合計値、例えば、6(T)と前記トランザクションアウトプット5の4(T)との差分があるときに、当該差分に相当し前記移転元アドレスA1に関連づけられた前記トランザクションアウトプット5の追加構成レコード要素、本例では、2(T)のデジタルアセットトークンの量を持つトランザクションアウトプットレコード要素が決定され、前記トランザクションアウトプット5の2つのレコード要素には、前記未使用トランザクションアウトプット5から取得された前記第セキュリティ情報24が承継されるように構成される。さらに、当該トランザクション3は、前記メモリー51から前記取引対価情報22を読み出し、当該トランザクション3に含まれるように書き込まれ、未署名のトランザクション3が組成された。
【0068】
さらに、当該ウォレット装置80で本発明に係る方法100の部分を構成する署名方法が開示され、当該方法では、当該ウォレット装置1に備わる暗号署名手段10によって、前記口座マスター21から読み出された秘密鍵情報27を使用して、前記セキュリティ情報24を含む前記トランザクション3は、暗号署名される。
【0069】
ウォレット装置80では、署名完成後のトランザクション3の内容が真正であることの検証に加え、発明の目的であるセキュリティ水準を確保されているかどうかの検証も次のように処理される。すなわち、当該ウォレット装置80に備わる検証手段11によって、前記取引対価情報22は、前記トランザクション3から読み出され、当該取引対価情報22と、前記トランザクションインプット4及び前記トランザクションアウトプット5が保持するデータから算出される当該トランザクション3で消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンTの量との交換レートが、前記セキュリティ情報24で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証され、当該検証に成功すれば、前記ウォレット装置80は、当該ウォレット装置80に備わるブロードキャスト手段13によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30へネットワーク通信手段12を介して前記トランザクション3をブロードキャストする。以上のウォレット装置80の構成が提供する作用効果は、ウォレット装置1によって、将来の移転トランザクションに使用されるべき未使用トランザクションアウトプット5に含まされている、セキュリティ情報24を用い、トランザクション3を構成し、下流に配置されるべきノード装置2に向かいブロードキャストし、ブロードキャスト後にトランザクション3がセキュリティ情報24に反しないかを検証させることをノード装置2に可能とすることにあり、したがって、セキュリティを向上する効果を奏する。
【0070】
本発明に係るシステム31の本実施態様に内示されるシステム31は、署名完成後のトランザクション3の内容が真正であることの検証に加え、発明の目的であるセキュリティ水準を確保されているかどうかの検証も可能となるように構成され、前段に記載の検証のため、ピアツーピア分散型台帳17を保持するノード装置2が含まれている。当該ノード装置2は、当該ノード装置2に備わる前記ネットワーク通信手段13を介して受信手段15によって、当該ネットワーク30内にブロードキャストされた前記トランザクション3を受信するように構成されている。ノード装置2のプロセッサー50が実行する命令53が格納され、コンピューター60において、読み取り可能なストレージ媒体52から当該命令53がメモリー51に読み込まれ、当該命令が当該プロセッサー50によって実行されるとき、当該ノード装置2は、当該トランザクション3の前記トランザクションインプット4に組み込まれているセキュリティ情報24であって、前記第1のデジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位の量、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの量と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの量との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込むように構成されており、さらに、当該ノード装置2に備わる検証手段16によって、前記トランザクション3の前記トランザクションインプット4及び前記トランザクションアウトプット5から算出される当該トランザクション3で消費されるべき前記第1のデジタルアセットトークンTの量と、交換対価の量として前記トランザクションに組み込まれている前記所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンTの量とから算出される交換レートが、前記セキュリティ情報24で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、当該ノード装置2に備わる記録手段18によって、前記ピアツーピア分散型台帳17へ前記トランザクション3を記録するように構成されている。ここで、交換対価としての前記法定通貨単位の量、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの量は、トランザクション3の取引対価情報22に格納されているものを利用すればよい。本構成によって、当該ノード装置2は、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30上でも、トランザクション3の真正の検証を実施することに加え、トランザクション3の内容がデジタルアセットトークンTのセキュリティ情報24で規定される所定の基準範囲に適合するか否か実質的なトランザクションの内容に踏み込み検証することを可能とするから、セキュリティを向上する効果を奏する。このように構成されたノード装置2の作用効果は、当該ノード装置2が使用される次段落以降のピアツーピア分散型台帳記録方法100とともに、より詳細に理解される。
【0071】
トランザクション3のピアツーピア分散型台帳ネットワーク30上の検証のため、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30上において、ノード装置2を用いる本発明に係る方法100の部分を構成する検証方法が他の態様で開示され、当該方法100において、上記本発明に係るトランザクション組成方法が実行され、組成された未署名トランザクション3が、前記署名方法によって署名され、前記検証方法によって検証され、ネットワーク30へブロードキャストされた後に、ノード装置2のプロセッサー50が実行する命令53が格納され、コンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52から当該命令53がメモリー51に読み込まれ、当該命令が当該プロセッサー50によって実行されるとき、当該検証及び記録方法が以下のように実行される。当該ノード装置2に備わる前記ネットワーク通信手段13を介して受信手段15によって、当該ネットワーク30内にブロードキャストされた前記トランザクション3を受信し、当該ノード装置は、当該トランザクション3の前記トランザクションインプットに組み込まれているセキュリティ情報24であって、前記第1のデジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込み、さらに、当該ノード装置2に備わる検証手段16によって、前記トランザクション3の前記トランザクションインプット4及び前記トランザクションアウトプット5から算出される当該トランザクション3で消費されるべき前記デジタルアセットトークンTの量と、交換対価の量として前記トランザクション3に組み込まれている前記所定の法定通貨単位の量又は第2のデジタルアセットトークンTの量とから算出される交換レートが、前記セキュリティ情報24で規定される所定の基準範囲に適合するか否かトランザクション検証し、かつトランザクション3の真正及び正当性が検証し、当該検証に成功すれば、検証方法の完了後に、当該ノード装置2に備わる記録手段18によって、前記ピアツーピア分散型台帳17へ前記トランザクション3を記録する。
【0072】
上記、トランザクション3の組成手段を含む本発明に係る当該ウォレット装置1が組み込まれたシステム31の実施態様、及び他の態様における当該ウォレット装置1が組み込まれた方法100のトランザクション組成方法の実施態様における作用効果は以下のように理解される。すなわち、トランザクション3によってデジタルアセットトークンTを移転する前に、予めセキュリティ水準を確保するためにピアツーピア分散型台帳17上の未使用トランザクションアウトプット5に記録されている前記セキュリティ情報が利用可能に構成され、ウォレット装置1によって、予めピアツーピア分散型台帳17上に置かれている自己のデジタルアセットに対して、移転の制約条件を付しておけば、仮に、ウォレット装置1及び80において、他のアドレスへ移転が実行されるときに、意図しない取引条件が悪意の侵入によって入力されたり、自己の誤入力によって、本意でない取引条件が入力されても、予めのピアツーピア分散型台帳17に記載されている正当なセキュリティ情報を読み取り当該実行時の検証によって、ブロードキャスト前に異常が検証可能となるし、たとえ、ネットワーク上で書き換えられてもノード装置2において、予めピアツーピア分散型台帳17上に置かれ、当該トランザクション3に組み込まれるセキュリティ情報24を用いる検証によって意図しない移転を未然に防止可能となり、より高いセキュリティレベルを奏するウォレット装置1及びシステム31及び方法100が提供される。
【0073】
このように、予め、セキュリティ水準を確保するためにピアツーピア分散型台帳17上の未使用トランザクションアウトプット5に対して、前記セキュリティ情報24を含むために、本発明に係るウォレット装置1を含むシステム31及びウォレット装置1を構成手段に含む別の態様の方法100では、自己のアドレス間転送を実施可能に構成されている。
【0074】
本発明に係るウォレット装置1で開示される変形実施態様における、本発明に係るウォレット装置1を含むシステム31及び別の態様の方法100の作用効果を以下説明する。前記トランザクション3が、前記デジタルアセットトークンTと、所定の法定通貨又は他のデジタルアセットトークンTとの将来のデジタルアセットの量の単位の交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報を定めるセキュリティ情報24を含む前記トランザクション3の前記ピアツーピア分散型台帳17への当該交換前の予めの記録のための自己アドレス間移転トランザクションであるとき、プロセッサー50及びメモリー51と、コンピューター60が実行する命令53が格納され、コンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52とを含むウォレット装置1において、当該命令が当該プロセッサー50によって実行されるとき、当該ウォレット装置1は、当該ウォレット装置1に備わるユーザー入力手段7又は他のアプリケーションインターフェイスAPI手段8を介し、口座アドレス情報26及び前記デジタルアセットトークンTの移転量を含む当該デジタルアセットトークンTの自己アドレス間移転の操作指示を操作指示画面29を介し受けると、当該ウォレット装置1に備わるセキュリティ情報マスター20から、当該ウォレット装置1に備わるI/O制御手段6を介し、前記第1のデジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は前記第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込み、口座マスター21には、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスが記憶されており、当該口座マスター21からユーザーの口座IDをキーとして、前記口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを含むデータが読み出され、当該口座ID、前記アドレス及び前記秘密鍵情報27、及び前記入力データに含まれる第1のデジタルアセットトークンTの量を前記メモリー51に記憶するように構成されている。当該ウォレット装置1に備わるトランザクション組成手段9によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で当該ユーザーの前記秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプット5を、前記メモリー51に記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳17内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプール23から前記未使用トランザクションアウトプット5のうち当該検索の実行時点で有効なセキュリティ情報24を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプット5を前記メモリー51に記憶された第1のデジタルアセットトークンTの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクション3には、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプット5を組成すべきトランザクション3の移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプット4として割当てられ、かつ当該トランザクションインプット4の構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークンTの量のトランザクションアウトプット5の構成が決定され、前記メモリー51上の前記セキュリティ情報24を当該トランザクションアウトプット5に埋め込み、未署名のトランザクション構成のトランザクション3を組成する。当該ウォレット装置1に備わる暗号署名手段10によって、前記口座マスター21から読み出された秘密鍵情報27を使用して、前記セキュリティ情報24を含む前記トランザクション3は、暗号署名される。そして、前記ウォレット装置1は、当該ウォレット装置1に備わるブロードキャスト手段13によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30へネットワーク通信手段12を介して前記トランザクション3をブロードキャストする。
次に、システム31に組み込まれているノード装置2によって、当該ノード装置2に備わる前記ネットワーク通信手段13を介して受信手段15によって、当該ネットワーク30内にブロードキャストされた前記トランザクション3を受信し、当該ノード装置は、当該トランザクション3の真正を検証し、当該検証に成功すれば、検証方法の完了後に、当該ノード装置2に備わる記録手段18によって、前記ピアツーピア分散型台帳17へ前記トランザクション3を記録する。本構成は、セキュリティ情報24をピアツーピア分散型台帳17上において、将来の移転トランザクションに使用されるべき未使用トランザクションアウトプット5に含ませ、これを爾後のトランザクションに利用することを可能とするし、セキュリティを向上する効果を奏する。
【0075】
他の態様では、本発明に係るシステム31の一実施態様において、上記ウォレット装置1及び80又はこれらのいずれか一方及び前記ノード装置2は、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30に接続され、当該ネットワーク30を含むピアツーピア分散型台帳システム31は、図1に記載され、その構成および作用効果は、前段までに記載のとおりである。さらに、他の態様では、前記ウォレット装置80及び前記ノード装置2は、前記ネットワーク30とは一時的に分離されたネットワークに分散配置可能に構成されてもよい。この場合の取引の確定は、分離ネットワークがピアツーピア分散型台帳ネットワーク30に接続されたときに正統性が検証されることとなり、ローカルの分離ネットワーク上では、信用取引が行われたことに相当する。さらに改善された追加の態様では、本発明に係るシステム31の変形態様は、前記ウォレット装置80の当該変形態様を提供し、前記分離されたネットワークのうちユーザーによって前記ユーザー入力手段7からデータ入力画面19を介して、優先ネットワークとして選択入力された前記ネットワーク通信手段12からアクセス可能である前記ネットワークのローカルのネットワークIDが前記メモリー51に記憶され、前記トランザクション3の前記トランザクションアウトプット5に追加のセキュリティ情報24として組み込まれ、当該トランザクション3が前記暗号署名手段10によって、暗号署名され、前記検証手段11によって、検証され、ブロードキャストされる。ここでネットワークIDとは、当該ローカルネットワークの分離状態が解消され、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30に接続されるときに、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で一意に特定されるピアツーピア分散型台帳ネットワーク31内の部分を構成するネットワークセグメントを特定するための符号である。前記ブロードキャストが当該ノード装置2に備わる受信手段15を介して受信され、当該ノード装置2に備わる検証手段16によって検証され、前記ピアツーピア分散型台帳17に記録手段18によって、ネットワークIDを含む追加のセキュリティ情報24を含むトランザクション3が記録されたのちには、前記ウォレット装置80の当該変形態様において、新たなトランザクション3の組成において、当該ピアツーピア分散型台帳17に記録された、前記セキュリティ情報24及び前記追加のセキュリティ情報24を含む前記未使用トランザクションアウトプット5が、前記トランザクションインプット4に選択されるとき、前記追加のセキュリティ情報24に含まれる前記ネットワークIDが前記未使用トランザクションアウトプット5から前記メモリー51に読み出され、当該ネットワークIDと、当該変形態様のウォレット装置1及び80が接続される前記ローカルネットワークの前記ネットワークIDとが一致するとき、当該トランザクション3は、確定トランザクションとして検証可能に前記トランザクション組成手段9によって構成され、当該ローカルネットワークがピアツーピア分散型台帳ネットワーク30に接続されると、前記ノード装置2において、当該確定トランザクションは、他のトランザクションの前記未使用トランザクションアウトプット5の利用に対して当然対抗可能に検証され、前記ピアツーピア分散型台帳17に優先記録されるように構成される前記システム31が提供され、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30から分離されたローカルネットワークにおいてもピアツーピア分散型台帳ネットワーク30同様のトランザクションの効果が、他のトランザクションの影響を受けず提供され、より高いセキュリティレベルが享受できるシステムが提供される。本構成の作用効果は、以下のように理解される。本構成においては、例えば、停電時、災害時、あるいは、ネットワーク障害時においても、ネットワーク30から分離された、いわゆるセキュリテイデザスター時のローカル環境においても、平常どおりローカルのノード装置2において検証が実行されるから、当該ローカルネットワーク内でも、より確実にセキュリティを向上する効果を奏するシステム31が提供される。この場合において、ローカルネットワーク内に少なくともトランザクションの検証及びトランザクションのピアツーピア分散型台帳17への正統性を検証するだけの数のノード装置2が配置されていれば、なお、好適である。ローカルネットワーク内の正統性が確保され、当該ネットワーク30内での競合が排され、当該ネットワーク30での他の記録に対しては、前記追加のセキュリティ情報24によって提供されるネットワークIDによって当然対抗するものとされ、ローカルネットワーク内でのローカルピアツーピア分散型台帳17への記録によって、当該記録が確立され、例えば、停電時、災害時、あるいは、ネットワーク障害時においても、ネットワーク30から分離された、いわゆるセキュリテイデザスター時のローカル環境においても、平常どおりの記録が確立し、よりセキュリティレベルの高いシステム31が提供される効果を奏する。
【0076】
他の態様では、本発明に係るシステム31の一実施態様において、前記セキュリティ情報24は、検証の種別毎にセキュリティコードを含み、前記トランザクション3の組成において、当該セキュリティコード又は当該セキュリティコードを含むスクリプトを構成し、当該セキュリティコード又はセキュリティコードを含むスクリプトのハッシュを計算し、当該ハッシュをトランザクション3の実行プログラムに埋め込み、当該トランザクション3を組成し、ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30にブロードキャスト送信し、当該ネットワーク30の前記ピアツーピア分散型台帳17に記録されるように構成されているシステムが提供され、より操作ミスを防止する、より高いセキュリティレベルを奏するシステム31を提供する。
【0077】
他の態様では、本発明に係るシステム31の一実施態様において、前記セキュリティ情報24は、さらに、追加の前記検証のための情報を含み、前記セキュリティ基準情報で規定される所定の前記システム31全体で提供される統一基準範囲よりも、さらに制限された範囲幅でトランザクション個別の範囲である第2のセキュリティ基準情報が提供されるように構成されているシステム31が提供され、セキュリティレベルは、ユニバーサルな範囲、ワンタイムのそのトランザクション又は移転取引限りの適用範囲と柔軟な使用形態が提供され、使いやすさは、より確実により高いセキュリティレベルを奏するとともに、より厳しい基準を適用することも可能とするから、より確実にセキュリティを向上する効果を奏する。
【0078】
他の態様では、本発明に係るシステム31の一実施態様において、さらに、前記ウォレット装置1及び80は、前記セキュリティ情報24の構成管理手段を含み、前記未使用トランザクションアウトプット5への前記セキュリティ情報24の埋め込み状態を前記ウォレット装置1及び80に備わるセキュリティ情報構成管理マスターに記録し、前記セキュリティ情報24の構成管理を可能とするように構成されたシステム31を提供する。未使用トランザクションアウトプット5のいずれにどのようなセキュリティ情報24がどの期間記録されているか、その優先ネットワークIDの記録管理等の構成情報管理手段が実装され、自己アドレス間転送の指示にも便宜であり、あるいは、自己が秘密鍵情報27を管理するアドレス間において、自己アドレス間転送と同様の効果を与える予めのセキュリティ情報24の書き込み管理に適し、より正確に確実に一連の必要な構成及び操作を認識させるから、より確実にセキュリティを向上する効果を奏する。
【0079】
他の態様では、本発明に係るシステム31の一実施態様において、さらに、前記システム31は、フロー制御手段を含み、当該フロー制御手段によって、前記トランザクションインプット4が所定の適合する前記セキュリティ基準情報に欠けると判定されるとき、前記ウォレット装置80を用い、移転元アドレスと同一のアドレスを移転先とし、前記ユーザーが秘密鍵情報27を管理するアドレスへ向けた前記トランザクション3を前記トランザクション組成手段9によって組成し、前記暗号署名手段11によって暗号署名し、前記ブロードキャスト手段13によってネットワーク通信手段12を介してブロードキャスト後に、前記ノード装置2によって、当該ブロードキャストがネットワーク通信手段14を介して受信手段15によって受信され、前記ピアツーピア分散型台帳17に前記未使用トランザクションアウトプット5が前記セキュリティ基準情報を備えるように構成されているシステム31が提供され、未使用トランザクションアウトプットプール23で選択し使用とする未使用トランザクションアウトプット5がセキュリティ基準情報に欠ける場合に当該フロー制御手段によるオペレーションのシーケンス自動化によって、より確実に、より高いセキュリティレベルを奏するシステム31を提供する。
【0080】
他の態様であって、本発明に係るシステム31及びウォレット装置1、80の変形の一実施態様において、前記ピアツーピア分散型台帳17は、ブロックチェーンであってもよい。耐改竄性に優れるアーキテクチャーである、UTXO方式も採用できるブロックチェーンテクノロジーの採用によって、より確実にセキュリティを向上する効果を奏する。本態様では、ピアツーピア分散型台帳17の最小構成単位は、複数のトランザクション3がバケットに集積され、ブロックの塊としてピアツーピア分散型台帳17に記録される。ピアツーピア分散型台帳17の記録にあたっては、処理の効率の都合上、ブロックに複数のトランザクション3が集積され、ブロック単位にブロックチェーンにアペンド記録される。トランザクション3の正当性の検証に加え、ブロックとして直前のブロックに接続する資格があること、すなわちブロックの正統性の検証も実行される。その意味で、本発明で開示される方法100及びシステム31及びウォレット装置1及び80がネットワーク接続するピアツーピア分散型台帳17は、ブロック単位にピアツーピア分散型台帳17への追加記録が検証され、そのブロックが時系列に連鎖する。ただし、ブロックに含まれるトランザクション3は、処理効率と利便性とをバランスして1つの場合があってもよい。従って、ピアツーピア分散型台帳17は、ローカル環境において、所定の時間枠内に記録要求された複数の取引を含むブロックの連鎖から構成され、当該ブロックは、有向非巡回グラフ方式(Directed Acyclic Graph,DAG)の採用によって前記トランザクション3が連鎖するように構成されてもよい。さらに、好ましくはブロックのノンス探索をブロックの検証成功の要件とするように前記ピアツーピア分散型台帳17は構成され、あるいは、ローカル環境ではDAGに分岐する構成であってもよい。なお、ブロックの正当性に関する事項は、POW、POS等様々あり、現在も活発に変遷しつつあるが、本発明の特徴は、トランザクション3の検証にセキュリティ情報24を含めることにあり、ブロックの正当性検証からは一歩距離を置くことが可能である。従って、ブロックの正当性検証方法は、POW(Proof Of Work)でもPOS(Proof Of Stake)でもいかなるコンセンサス手法が取られてもよい。
【0081】
他の態様であって、本発明に係る方法100の一変形態様は、上記ウォレット装置1及び80の使用を含み、デジタルアセットトークンTの自己のアドレス間転送記録を第1の記録とし、デジタルアセットトークンTの二者アドレス間転送を第2の記録とする一連の方法100の詳細を、以下にまとめて開示する。当該方法において、デジタルアセットトークンTの自己のアドレス間転送を実施するとき、トランザクション3の組成方法の変形として、当該ウォレット装置1に備わる前記ユーザー入力手段7又は前記API手段8を介し、口座アドレス情報26及び前記デジタルアセットトークンTの単位の移転量を伴う当該デジタルアセットトークンTの自己アドレス間移転の操作指示を操作指示画面29を介して受けると、当該ウォレット装置1に備わるセキュリティ情報マスター20から、当該ウォレット装置1に備わる前記I/O制御手段6を介し、前記デジタルアセットトークンTの交換対価としての前記法定通貨単位、又は、第2のデジタルアセットトークンTの単位と、当該トランザクション3で消費される前記第1のデジタルアセットトークンTの単位との交換レートの許容範囲を含むセキュリティ基準情報をセキュリティ情報24として前記メモリー51に読み込まれ、
当該ウォレット装置1に備わり、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを記憶するように構成されている口座マスター21から、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリー51に読み込み、データ入力画面19を介して受け入れた前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンTの量を前記メモリー51に記憶し、当該ウォレット装置1に備わるトランザクション組成手段9によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で当該ユーザーの秘密鍵によって管理される前記未使用トランザクションアウトプット5を、前記メモリー51に記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳17内の検索によって集積された未使用トランザクションアウトプットプール23から前記未使用トランザクションアウトプット5のうち当該検索の実行時点で有効なセキュリティ情報24を含むように更新すべき前記未使用トランザクションアウトプット5を前記メモリー51に記憶された第1のデジタルアセットトークンTの量に満ちるまで少なくとも1つ選択し、前記トランザクション3には、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプット5を組成すべきトランザクション3の移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプット4として割当て、かつ当該トランザクションインプット4の構成と同量の前記第1のデジタルアセットトークンTのトランザクションアウトプット5の構成を決定し、暗号署名方法によって、前記メモリー51上の前記セキュリティ情報24を当該トランザクションアウトプット5に埋め込むように構成する方法である。この後ウォレット装置1に備わる前記暗号署名手段によって、前記口座マスター21から読み出された前記秘密鍵情報27を使用して、前記セキュリティ情報24を含む前記トランザクション3に暗号署名し、ブロードキャスト方法によって、前記ウォレット装置1は、前記ブロードキャスト手段13によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30へネットワーク通信手段12を介して前記トランザクション3をブロードキャストし、前記ノード装置2に備わる、プロセッサー50及びメモリー51と、コンピューター60が実行する命令53が格納され、コンピューター60によって読み取り可能なストレージ媒体52が提供する当該命令が当該プロセッサー50によって実行されると、当該ノード装置2によって、検証方法が実行され、前記ネットワーク通信手段14を介して受信手段15によって前記ブロードキャストに含まれる前記トランザクション3を受信し、前記検証手段16によって、当該トランザクション33の真正を検証し、トランザクション3の正統性の検証成功後に、当該トランザクション3を前記セキュリティ情報24を含むトランザクションアウトプット5と共に前記ピアツーピア分散型台帳17に前記第1のデジタルアセットの自己アドレス間移転の第1の記録をし、当該ピアツーピア分散型台帳17上の当該トランザクション3によって生成された前記未使用トランザクションアウトプット5には前記セキュリティ情報24が記録された。
この後に、前記ウォレット装置80によって、当該第1の記録ステップに続き、第2の記録ステップが、当該ウォレット装置80の前記命令53が前記プロセッサー50によって実行されると、次に、
当該ウォレット装置80は、前記ユーザー入力手段7又は他のアプリケーションインターフェイスからデータを受けとる前記API手段8を介し、前記デジタルアセットトークンTのアドレス間移転量及びその対価としての所定の前記法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンTの量を含む入力データとともに、第1の前記デジタルアセットトークンTの量の二者間のアドレス間移転の操作指示を受けると、当該ウォレット装置に備わる前記セキュリティ情報マスター20から、前記入出力制御手段6を介し、前記セキュリティ情報情報24を前記メモリー51に読み込み、当該ウォレット装置80に備わる口座マスター21から、口座ID及び当該口座が管理する秘密鍵情報27に関連づけられ生成された前記アドレスを前記メモリー51に読み込み、かつ前記入力データに含まれる前記第1のデジタルアセットトークンTのアドレス間移転量及び、前記法定通貨単位の量又は前記第2のデジタルアセットトークンTの量を、取引対価情報として前記メモリーに記憶し、次に、当該ウォレット装置80に備わる前記トランザクション組成手段9によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワーク30内で当該ユーザーの前記秘密鍵情報27によって管理される前記未使用トランザクションアウトプット5を、前記メモリー51に記憶された前記アドレスをキーとして前記ピアツーピア分散型台帳17内の検索によって当該ウォレット装置80内に集積された未使用トランザクションアウトプットプール23から前記未使用トランザクションアウトプット5のうち前記セキュリティ情報24が含まれる前記未使用トランザクションアウトプット5であって、当該セキュリティ情報27で指定される前記許容範囲が前記メモリーから読み出された前記セキュリティ情報24で指定される前記許容範囲を含む前記未使用トランザクションアウトプット5を少なくとも1つ前記メモリー51上の前記取引対価情報22によって指定される前記第1のデジタルアセットトークンTの量に満ちるまで選択し、1つ又は複数の当該未使用トランザクションアウトプット5を、組成すべき前記トランザクションの移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションインプット4として割当て、当該トランザクションインプット4の構成を決定し、
前記ユーザー入力手段7又はAPI手段8を介して前記ユーザーによって又はアプリケーションインターフェイスを介して指示された前記第1のデジタルアセットトークンTのアドレス間移転量として移転先アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプット5の前記第1のデジタルアセットトークンTの量と、前記トランザクションインプット4の前記第1のデジタルアセットトークンTの量の合計量との差分があるときに、当該差分に相当する前記第1のデジタルアセットトークンTの量を持つ前記移転元アドレスに関連づけられた前記トランザクションアウトプット5の構成を決定し、前記トランザクションアウトプット5には、前記未使用トランザクションアウトプットから取得された前記第セキュリティ情報24を承継し、
さらに、前記メモリー51から前記取引対価情報22を読み出し、当該トランザクション3の構成に含まれるように決定され、未署名の前記トランザクション3の組成が完了すると、次に、
当該ウォレット装置80に備わる前記暗号署名手段10によって、前記口座マスター21から読み出された前記秘密鍵情報27を使用して、前記セキュリティ情報24を含む前記トランザクション3は、暗号署名され、次に、
当該ウォレット装置80に備わる前記検証手段11によって、当該トランザクションが前記セキュリティ情報24に定められている制限に適合するか否かトランザクション検証され、当該検証に成功すれば、次に、
前記ウォレット装置80は、当該ウォレット装置80に備わる前記ブロードキャスト手段13によって、前記ピアツーピア分散型台帳ネットワークへ前記ネットワーク通信手段12を介して前記トランザクション3をブロードキャストし、
前記ノード装置2の前記命令53が前記プロセッサー50によって実行されるとき、
当該ノード装置2は、当該ノード装置2に備わる前記ネットワーク通信手段14を介して当該ネットワーク30内にブロードキャストされた前記トランザクション3を当該ノード装置2に備わる前記受信手段15によって受信すると、
当該ノード装置2は、当該トランザクション3の前記トランザクションインプット4に組み込まれている前記セキュリティ情報27を前記メモリー51に読み込み、
当該ノード装置2に備わる前記検証手段16によって、当該トランザクションが、前記セキュリティ情報24に定められている制限に適合するか否かトランザクション検証されるように構成されており、当該検証に成功すれば、
当該ノード装置2に備わる前記記録手段18によって、当該トランザクション3を前記ピアツーピア分散型台帳17へ第2の記録ステップとして記録するピアツーピア分散型台帳記録方法100が実行される。
ここで、当該方法100の使用に叶うウォレット装置80の実装は、ウォレット装置1に含まれる命令53を含むストレージ媒体52に記憶されているソフトウェアの変更あるいは、ソフトウェアのプログラム内の命令分岐によっても実装可能であり、同一の筐体内においてソフトウェアの実装の変形態様において、ウォレット装置1及び80の実装は可能である。この場合においても、仮想計算機として、あるいは、ソフトウェア機能差としてウォレット装置1及び80を本明細書では、区別して表現している。
【0082】
上記方法100の作用効果は、これまでに部分の方法の記載で説明のとおり、デジタルアセットトークンTの自己のアドレス間転送を実施する当該方法100によって、自己が秘密鍵を管理するアドレスに紐づけられた未使用トランザクションアウトプット5にセキュリティ情報24を、他人が秘密鍵を管理するアドレスにデジタルアセットトークンTを移転処理する前にピアツーピア分散型台帳17上のUTXOに記録し、予めセキュリティ情報によってトランザクションの成否に制約をかけることが可能となるから、記録の2段階化によって、デジタルアセットトークンTの移転トランザクション実行時のセキュリティを向上させることができる。
【0083】
前段落までに記載の方法100は、第2の法定通貨にペギングされた第2のデジタルアセットトークンTの移転時のセキュリティ向上に利用可能である。当該方法100は、まず、この方法100によって、第1のデジタルアセットトークンTの1単位に関連付けられた所定の第1の法定通貨に対し、他の通貨に関連づけられ、前記第1の法定通貨と当該他の法定通貨である第2の通貨との市場交換レートに応じた交換レートで、前記第1のデジタルアセットトークン量の1単位にペギングされたデジタルアセットトークン量を1単位とする第2のデジタルアセットトークン量の1単位の生成を記録し、その後の移転トランザクションを前記ピアツーピア分散型台帳17に記録する場合において、前記セキュリティ情報24は、ペギング条件として前記第1のデジタルアセットトークンTの量の1単位に対する前記第2のデジタルアセットトークンTの量の移転対価の上限及び下限の前記ピアツーピア分散型台帳システム31内で統一された前記交換レートを許容範囲とするユニバーサル許容範囲、又は当該トランザクション限りで定められる個別許容範囲のいずれかの前記セキュリティ基準情報を含むものと構成される。この構成によれば、当該法定通貨と第2の法定通貨との変換レートに準ずる範囲の制約条件の元で、第1のデジタルアセットトークンTは、第1の法定通貨との変換レートの範囲幅をセキュリティ基準情報とし、第1のデジタルアセットトークンTと、第2の当該デジタルアセットトークンTとは、デジタルアセットトークンTの世界の中で第1のデジタルアセットトークンTと、第2の当該デジタルアセットトークンTとの変換レートの範囲幅をセキュリティ基準情報とし、第2のデジタルアセットトークンTのセキュリティ向上は、第1のデジタルアセットトークンTのセキュリティ向上を媒介として、両取引が混在する場合においても、第1の法定通貨との価値変動にペギングされる第1のデジタルアセットトークンTとの変換レートの範囲幅をセキュリティ基準情報とし、第1のデジタルアセットトークンTの換算において、統一されたセキュリティ基準によるセキュリティ向上が得られる方法100が提供され、多様なデジタルアセットトークンTの世界調和が提供されるから、当該方法100は、多様な価値交換体系において、一のデジタルアセットトークンをハブとする交換価値体系を提供し、複数のデジタルアセットトークン間の価値交換体系が互いに拘束力を発揮し、より確実にセキュリティを向上する効果を奏する。前記第1の法定通貨は、円であり、前記第2の通貨は、日本国の国外の法定通貨のいずれでもよい。したがって、円を通じて、世界中の法定通貨の取引に準ずる多様性豊かなセキュリティレベルのより高いシステム31が提供される効果がある。
【0084】
図2は、上記各装置のコンピューター60の実装例として、ウォレット装置1、80及びノード装置2上で稼働するコンピューター60を例示的に示す模式図である。コンピューター60は、プロセッサー50、メモリー51、I/O装置54、通信装置55及びストレージ媒体52及び命令53含む。プロセッサー50は、Central Processing Unit (CPU,中央処理装置)ともいい、プログラム命令53にしたがって様々な演算処理や情報処理をメモリー51のデータをプロセッサー50に読み出し、処理結果をメモリー51に書き出し、システムバス59を介して、I/O装置54を制御し、データ入力画面19及び操作指示画面29を表示したり、データ入力画面19に沿ったフィールドへのキーボードからのデータ入力を受け入れたり、音声入出力によってユーザーコミュニケーションを行ったり、通信装置55を制御しインターネット接続によって外部とのネットワークコミュニケーションを行ったり、通信装置55は、他のプライベートネットワークとの接続を実現する無線LAN接続制やWIFI接続制御やブルートゥース(登録商標)接続制御によって、他の機器との接続を提供したり、不揮発性記憶媒体としてのストレージ媒体52へデータを保存したり、あるいは、これらの処理を実行するための命令が記憶されているストレージ媒体52からプログラム命令53を読み出し、あるいは、起動時にはイニシャルプログラムロードとしてオペレーティングシステムを読み出し、システムを起動したり、様々な処理を実行可能に構成されている。プロセッサー50は処理の高速化のため、プロセッサー内部に演算命令コードに組み込まれている特殊なメモリーであるレジスタや再度の利用の高速化のためのキャッシュが構成されパファーマンスの向上に寄与する。メモリー51は、BIOSのロードに適する読み出し専用のROM,やメインメモリーとして、メモリーアドレスを指定し任意の読み書き可能なRAM等用途に沿って最適なメモリーが選択構成されてよい。ストレージ媒体52には、例えば、ウォレット装置1用のコンピューター60のため、あるいは、ノード装置用のコンピューター60のためなど、目的に応じてコーディングされたプログラム命令53が格納されており、それぞれのプログラム命令53は、プロセッサー50に上記の様々な演算処理、情報処理を実行させるための命令が制御ロジックを構成するように記述され、並び順に命令を実行し、データも順に読み出し命令を実行するように制御されるスタック制御、条件が設定され、条件によって制御が分岐されるようにプログラムが構成されている分岐制御、又は分岐制御に所定の条件を満たすまで処理を遡求して実行するループ処理を含むようにプログラムが構成され、プログラム命令53が、システムバス59を介してメモリー51に読み込まれ、プロセッサー50に読み込まれ、プロセッサー50を動作させるように、コンピューター60は構成されている。プログラム命令は、例えば、ウォレット装置1、80の動作のためのプログラム命令53を含み、あるいは、ブロードキャストされたトランザクション3を受信し、トランザクション検証し、ピアツーピア分散型台帳17のブロックチェーンに記録するノード装置2のためのプログラム命令53を含む。プログラムはインテル系パーソナルコンピューターPC,マック系のサーバ装置等、様々なオペレーティングシステム、プロセッサー50で動作するように、その環境に適したものが提供されてよい。さらに、本発明は、前記プログラム命令53を含み、方法100の部分を実行可能に、前記トランザクション3の組成し、前記トランザクション3の暗号署名をするためのウォレット装置1のためのコンピューター可読媒体上に記憶されたプログラムであってもよい。また、さらに、本発明は、前記プログラム命令53を含み、方法100の部分を実行可能に、前記トランザクション3の受信、署名済みトランザクションの検証、ピアツーピア分散型台帳17への記録をするためのノード装置2のためのコンピューター可読媒体上に記憶されたプログラムであってもよい。
【0085】
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、交換レート幅は、画面を介して手入力してもよいし、市場からAPI手段を通じて取得されてもよく、その他必要なデータは、当業者に自明な手段によって、適時かつ適宜外部参照によって取得されてよい。実施例に記載された構成の一部は、他の実施例部分構成に組み合わせて再構成可能であり、一の実施例に記載された形態のみに本発明の態様は限定されるものではない。ここに記載された実施形態に描かれ、実施形態は、かなり詳細に記載されているが、出願人は、この記載によって添付する特許請求の範囲をいかようにも制限、限定する意図はない。追加の利点や修正は、当業者に理解され、一つの実施形態に記載された要素は、他の実施形態にも採用可能である。したがって、発明は、広い面で、特定の詳細事項に限定されず、各々の機器と実施例が示され、記載されている。したがって、出願人の一般的発明概念の精神とスコープから乖離せず、これらの詳細に記載された事項から離れることもあり得る。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、デジタルアセットトークンの生成、発行、交換業務、商人の取引決済、商店の商品役務の支払手段に使用可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 ウォレット装置
2 ノード装置
3 トランザクション
4 トランザクションインプット
5 トランザクションアウトプット
6 I/O制御手段
7 入力手段
8 API手段
9 トランザクション組成手段
10 暗号署名手段
11 検証手段
12 ネットワーク通信手段
13 ブロードキャスト手段
14 ネットワーク通信手段
15 受信手段
16 検証手段
17 ピアツーピア分散型台帳
18 記録手段
19 データ入力画面
20 セキュリティ情報マスター
21 口座マスター
22 取引価格情報
23 UTXOプール(未署名トランザクションアウトプットプール)
24 セキュリティ情報
26 口座アドレス情報
27 秘密鍵情報
29 操作指示画面
30 ピアツーピア分散型台帳ネットワーク
31 ピアツーピア分散型台帳統合システム
50 プロセッサー
51 メモリー
52 ストレージ媒体
53 命令
54 I/O装置
55 通信装置
60 コンピューター
100 ピアツーピア分散型台帳記録方法
A1 アドレス1
A2 アドレス2
2(T) 2単位量のデジタルアセットトークンT
4(T) 4単位量のデジタルアセットトークンT
6(T) 6単位量のデジタルアセットトークンT
図1
図2
図3