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特開2021-79365モジュール化フィルターの水と空気分配装置およびそのシステムならびに適用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-79365(P2021-79365A)
(43)【公開日】2021年5月27日
(54)【発明の名称】モジュール化フィルターの水と空気分配装置およびそのシステムならびに適用方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 3/20 20060101AFI20210430BHJP
   C02F 1/48 20060101ALI20210430BHJP
   B01D 29/01 20060101ALI20210430BHJP
   B01D 35/02 20060101ALI20210430BHJP
【FI】
   C02F3/20 D
   C02F1/48 A
   B01D29/04 510C
   B01D29/04 510E
   B01D29/04 530A
   B01D35/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-215869(P2019-215869)
(22)【出願日】2019年11月28日
(11)【特許番号】特許第6711978号(P6711978)
(45)【特許公報発行日】2020年6月17日
(31)【優先権主張番号】201911140436.X
(32)【優先日】2019年11月20日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】515190906
【氏名又は名称】南京大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】黄輝
(72)【発明者】
【氏名】任洪強
(72)【発明者】
【氏名】呉芸宵
(72)【発明者】
【氏名】范林
(72)【発明者】
【氏名】王慶
【テーマコード(参考)】
4D029
4D061
4D116
【Fターム(参考)】
4D029AA09
4D029AB05
4D029DD03
4D061DA08
4D061DB20
4D061EA18
4D061EC05
4D061EC18
4D061ED06
4D061FA13
4D116BB01
4D116BC06
4D116DD02
4D116HH30B
4D116KK04
4D116UU20
4D116VV07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】均一な水と空気分配、およびより低い逆洗エネルギー消費を達成する、新規の水と空気分配装置およびシステムの提供。
【解決手段】フィルターブリック本体1および水と空気分配モジュールを含み、フィルターブリック本体1の内部には2つのキャビティが設けられ、2つのキャビティに面するフィルターブリック本体1の底部にはそれぞれ1つの流量制御隙間13が設けられ、フィルターブリック本体1の底部に水流通路14が設けられ、水と空気分配モジュールはヘッド本体およびロッド本体を含み、ヘッド本体の内部は、仕切り板により上層に位置する空気分配領域および下層に位置する水分配領域に分割され、ロッド本体は、水分配領域に延びる水分配ロッド、および仕切り板を貫通して空気分配領域に延びる空気分配ロッドを含む、水と空気分配装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール化フィルターの水と空気分配装置であって、フィルターブリック本体(1)お
よび水と空気分配モジュール(2)を含み、前記フィルターブリック本体(1)は直方体
構造であり、前記フィルターブリック本体(1)の内部には、フィルターブリック本体(
1)の長手方向に関して対称的に分布する2つのキャビティ(11)が設けられ、前記キ
ャビティ(11)の内側壁には永久磁石材料層(12)が設けられ、長さ方向に沿ったフ
ィルターブリック本体(1)の両側の底部においてそれぞれ2つのキャビティ(11)の
中央にそれぞれ1つの流量制御隙間(13)が設けられ、キャビティ(11)を外部と連
通させ、フィルターブリック本体(1)の底部には水流通路(14)が設けられ、前記水
流通路(14)は長さ方向に沿ってフィルターブリック本体(1)を貫通し、かつ2つの
キャビティ(11)を連通し、フィルターブリック本体(1)の両側には、隣接するフィ
ルターブリックに接続された固定突起(15)および固定ソケット(16)、ならびに隣
接する2つのフィルターブリックを等しい幅のスリットに分離するための制限ブロック(
17)が設けられ、フィルターブリック本体(1)の上部にはスロットカバー(19)付
きのスロット(18)が設けられ、前記スロット(18)の内部にはコンクリートなどの
カウンタウェイト充填材が設けられ、スロット(18)内にはキャビティ(11)の上部
に連通する縦貫通管(110)が設けられ、前記縦貫通管(110)には水と空気分配モ
ジュール(2)に接続されるためのプルロッド(111)が設けられる、
前記水と空気分配モジュール(2)は、ヘッド本体(21)およびロッド本体(22)を
含み、前記ヘッド本体(21)は球体構造であり、ヘッド本体(21)の内部は、仕切り
板(23)により上層に位置する空気分配領域(24)および下層に位置する水分配領域
(25)に分割され、前記空気分配領域(24)のヘッド本体(21)の側壁には複数の
空気分配孔(26)が設けられ、前記水分配領域(25)のヘッド本体(21)の側壁に
は複数の水分配孔(27)が設けられ、前記ロッド本体(22)は、前記水分配領域(2
5)に延びる水分配ロッド(28)、および前記仕切り板(23)を貫通して空気分配領
域(24)に延びる空気分配ロッド(29)を含み、ヘッド本体(21)の上端と下端に
はそれぞれ、小ベアリング(210a)と大ベアリング(210b)によってプルロッド
(111)の末端、水分配ロッド(28)の上端に回転可能に接続されることにより、ヘ
ッド本体(21)は、気流または水流の作用下で水と空気分配を回転および分散させる、
ことを特徴とする、
モジュール化フィルターの水と空気分配装置。
【請求項2】
前記永久磁石材料層(12)は、複数のネオジム磁石片(121)であり、前記ネオジム
磁石片(121)の中央には、ネオジム磁石片(121)を前記キャビティ(11)の内
側壁のボルト(123)に挿入してナット(124)で固定するための固定孔(122)
が設けられ、同時に、前記ネオジム磁石片(121)とキャビティ(11)の内側壁との
間に接着剤で補強される、ことを特徴とする、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プルロッド(111)は前記縦貫通管(110)内で縦方向に引き下げられ、かつ取
り外し可能であり、プルロッド(111)の上端は四角形接続ヘッド(112)であり、
前記四角形接続ヘッド(112)は延期プルロッド(111)の回転を制限するために前
記スロットカバー(19)内の四角形制限スロット(113)に嵌め込まれる、ことを特
徴とする、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記空気分配ロッド(29)は前記水分配ロッド(28)の内部に嵌着され、かつ空気分
配ロッド(29)の上部は水分配ロッド(28)より高く、水分配ロッド(28)と空気
分配ロッド(29)の上部両側にはそれぞれ水出口(211)と空気出口(212)が設
けられ、水分配ロッド(28)の底部外側には雄ねじ層が設けられ、水分配ロッド(28
)の底部には酸素濃縮フィルタースクリーン(213)が設けられる、ことを特徴とする

請求項1に記載の装置。
【請求項5】
各前記空気分配孔(26)および水分配孔(27)の外側には水流または空気流の方向を
変えるための半球形バッフル(214)が設けられ、かつ、各半球形バッフル(214)
の開口部の方向は同じである、ことを特徴とする、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記固定ソケット(16)の深さと制限ブロック(17)の突出長さの合計は、固定突起
(15)の長さよりも長い、ことを特徴とする、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置を適用する水と空気を分配するシステムであっ
て、水処理構造の底部(3)に配置された支持板(31)を含み、前記支持板(31)に
は各前記キャビティ(11)に対応する中央位置で埋め込みケーシング(32)が設けら
れ、前記埋め込みケーシング(32)は、前記水分配ロッド(28)の末端にネジによっ
て接続されるために使用され、支持板(31)の下の領域は水分配領域(33)であり、
前記水分配領域(33)は外部の給水管(34)に接続され、前記給水管(34)には逆
洗給水弁(35)が設けられ、水分配領域(33)には空気分配管(36)が設けられ、
前記水分配分岐管(39)は前記空気分配管(29)の末端内に嵌着され、空気分配管(
36)は外部吸気管(37)に接続され、前記吸気管(37)上には逆洗吸気弁(38)
が設けられる、ことを特徴とする、
水と空気を分配するシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムを用いて水と空気を分配する方法であって、
S1、下水処理スケール、流入水質、および排水要件に従って、標準水処理構造のサイズ
が計算され、L(長さ)×B(幅)として選択され、単位はmmであり、水と空気分配装
置のサイズはl(長さ)×b(幅)であり、単位はmmである、
S2、ステップS1における標準水処理構造のサイズに従って、水と空気分配に必要な数
は、N=(L/(l×1.05))×(B/(b×1.05))に決定され、ここで、1
.05は増幅係数である、
S3、支持板(31)を標準水処理構造の底部(3)に取り付け、かつ前記水分配分岐管
(36)を支持板(31)の下の水分配領域(33)に配置され、支持板(31)に対応
する各空気分配分岐管(39)の位置をマークし、対応する位置に応じて孔を開けて埋め
込みケーシングを取り付け、かつ、空気分配分岐管(39)を上向きに埋め込みケーシン
グ(32)を貫通し、続いて前記空気分配ロッド(29)を空気分配分岐管(39)に嵌
着され、かつ、前記水分配ロッド(28)と埋め込みケーシング(32)をネジによって
接続され、次に前記プルロッド(111)を前記縦貫通管(110)に貫通し、かつ前記
スロットカバー(19)で覆い、フィルターブリック本体(1)の取り付けを完了する、
S4、取り付けられた最初のフィルターブリック本体(1)に基づいて、隣接する2つの
フィルターブリック本体(1)の間において標準水処理構造の幅方向に沿って固定突起(
15)と固定ソケット(16)により互いに接続され、取り付けられた埋め込みケーシン
グ(32)の位置に応じてフィルターブリック(1)の第一列を決定し、これに基づいて
、標準水処理構造全体の底部(3)を満たすまで、標準水処理構造の長さ方向に沿ってフ
ィルターブリック本体(1)の取り付けを持続する、
S5、空気分配の均一性テストを実行し、逆洗水は給水管(34)から水分配領域(33
)に入り、その後、水分配ロッド(28)により逆洗水を水分配領域(25)に導入し、
続いてヘッド本体(21)の側壁にある複数の水分配孔(27)から均一に噴射され、同
様に、逆洗ガスは空気分配管(36)から導入され、その後、空気分配ロッド(29)に
より空気分配領域(24)に入り、続いてヘッド本体(21)の側壁にある複数の空気分
配孔(26)から均一に噴射され、逆洗水の微細噴流は、永久磁石材料層(12)によっ
て磁気的に活性化された後に逆洗ガスとキャビティ(11)内で混合され、かつ流量制限
隙間(13)からフィルターブリック本体(1)間のスリットに流れ込み、最終的に上向
きに流れて、システムの水と空気分配効果および逆洗効果を確認するためにガス水逆洗用
の標準水処理構造に入る、
S6、ステップS1、ステップS2およびステップS3の標準水処理構造および水と空気
分配装置ならびにその逆洗水と空気分配システムに従って、モジュール化水処理構造を構
築する、
を含むことを特徴とする、水と空気を分配する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理設備の分野に関し、特に、モジュール化フィルターの水と空気分配装置
およびそのシステムならびに適用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
濾過または生物学的濾過は、主に脱窒バイオフィルター、曝気バイオフィルター、オゾン
−活性炭素バイオフィルター、通常のクイックフィルター、およびサイフォンフィルター
などを含む給水および下水処理の中核プロセスユニットである。逆洗は、濾過または生物
学的濾過プロセスの中核であり、水処理構造の処理効率および長期安定運転を確保するた
めの基盤であり、かつ、逆洗プロセスの最も重要な部品は水と空気分配装置およびシステ
ムであり、水と空気分配が均一で省エネルギーである水と空気分配装置およびシステムの
開発は、濾過または生物学的濾過プロセスの常に大きな需要である。
中国の発明特許CN108328729Aには、S型フィルターブリック水分配システム
が開示され、それは、二次水分配室構造を採用し、逆洗空気と水はフィルターブリックの
内部に二次的に分配されることにより、水と空気をより均一に分配させるが、二次分配室
の構造はより複雑であり、かつ、空気と水の二次分配はエネルギー消費の増加をもたらす
。中国の発明特許CN109231422Aには、新規のT型フィルターブリックおよび
その取り付けと実施方法が開示され、それは、ほぞ孔構造で接続され、フィルターブリッ
クの両側は鋸歯状の密な隙間であり、隙間の増加は水と空気分配の均一性にとって有益で
あるが、空気分配システムにより多くの空気出口が必要になり、逆洗空気量が増加するた
め、逆洗エネルギー消費が増加する。
したがって、本発明は、均一な水と空気分配およびより低い逆洗エネルギー消費を達成す
るために、新規の水と空気分配装置およびシステムを提供する。
【発明の概要】
【0003】
上記技術的問題に鑑みて、本発明は、モジュール化フィルターの水と空気分配装置および
そのシステムならびに適用方法を提供し、本発明の目的は、従来の水と空気分配装置の空
気分配均一性と逆洗エネルギー消費のバランスをとることが困難である現在の状況を改善
し、かつ、より高い逆洗効率を維持できることである。
本発明の技術的解決手段は、以下のとおりである。
【0004】
モジュール化フィルターの水と空気分配装置であって、フィルターブリック本体および水
と空気分配モジュールを含み、フィルターブリック本体は直方体構造であり、フィルター
ブリック本体の外殻はHDPE材料で作られ、内部はコンクリートで充填され、全体の強
度が高く、かつ耐久性が損なわれにくい。フィルターブリック本体の内部には、フィルタ
ーブリック本体の長手方向に関して対称的に分布する2つのキャビティが設けられ、キャ
ビティの内側壁には永久磁石材料層が設けられ、長さ方向に沿ったフィルターブリック本
体の両側の底部においてそれぞれ2つのキャビティの中央にそれぞれ1つの流量制御隙間
が設けられ、キャビティを外部と連通させ、フィルターブリック本体の底部には水流通路
が設けられ、水流通路は長さ方向に沿ってフィルターブリック本体を貫通し、かつ2つの
キャビティを連通し、フィルターブリック本体の両側には、隣接するフィルターブリック
に接続された固定突起および固定ソケット、ならびに隣接する2つのフィルターブリック
を等しい幅のスリットに分離するための制限ブロックが設けられ、フィルターブリック本
体の上部にはスロットカバー付きのスロットが設けられ、スロットの内部にはコンクリー
トなどのカウンタウェイト充填材が設けられ、スロット内にはキャビティの上部に連通す
る縦貫通管が設けられ、縦貫通管には水と空気分配モジュールに接続されるためのプルロ
ッドが設けられる。
水と空気分配モジュールは、ヘッド本体およびロッド本体を含み、ヘッド本体は球体構造
であり、ヘッド本体の内部は、仕切り板により上層に位置する空気分配領域および下層に
位置する水分配領域に分割され、空気分配領域のヘッド本体の側壁には複数の空気分配孔
が設けられ、水分配領域のヘッド本体の側壁には複数の水分配孔が設けられ、ロッド本体
は、水分配領域に延びる水分配ロッド、および仕切り板を貫通して空気分配領域に延びる
空気分配ロッドを含み、ヘッド本体の上端と下端にはそれぞれ、小ベアリングと大ベアリ
ングによってプルロッドの末端、水分配ロッドの上端に回転可能に接続されることにより
、ヘッド本体は、気流または水流の作用下で水と空気分配を回転および分散させ、小ベア
リングと大ベアリングはプラスチックベアリングを選択することができ、材料は好ましく
はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を選択し、優れた機械的特性、良好な自己潤
滑特性、および耐食性などの特性を備える。
さらに、永久磁石材料層は、複数のネオジム磁石片であり、ネオジム磁石片の中央には、
ネオジム磁石片をキャビティの内側壁のボルトに挿入してナットで固定するための固定孔
が設けられ、同時に、ネオジム磁石片とキャビティの内側壁との間に接着剤で補強され、
接着剤はプラスチック製の粘着性磁石接着剤YH−896を使用することができる。強力
な磁力を有するネオジム磁石片を使用してキャビティ領域に磁場を形成し、逆洗によって
放出された微細な水流を磁化および撹乱して高酸素水を形成し、逆洗効率を大幅に向上す
ることができる。
さらに、プルロッドは縦貫通管内で縦方向に引き下げられ、かつ取り外し可能であり、プ
ルロッドの上端は四角形接続ヘッドで、四角形接続ヘッドはプルロッドの回転を制限する
ためにスロットカバー内の四角形制限スロットに嵌め込まれる。プルロッドは、水と空気
分配モジュールの取り付けおよび位置決めを容易にするために使用され、逆洗プロセスの
インパルスの下での揺れを防止し、それによって水と空気分配の均一性を低減させる。
さらに、空気分配ロッドは水分配ロッドの内部に嵌着され、かつ空気分配ロッドの上部は
水分配ロッドより高く、水分配ロッドと空気分配ロッドの上部両側にはそれぞれ水出口と
空気出口が設けられ、水分配ロッドの底部外側には雄ねじ層が設けられ、水分配ロッドの
底部には酸素濃縮フィルタースクリーンが設けられる。空気分配ロッドと水分配ロッドの
嵌着設計により、水と空気分配モジュールは多目的機能を実現することができ、空気分配
と水分配さらにその両方を同時に実行することができる。
さらに、酸素濃縮フィルタースクリーンは、スチールファイバーと酸素濃縮マイナスイオ
ンファイバーが3次元編み法に従って織られ、ここで、スチールファイバーの数と酸素濃
縮マイナスイオンファイバーの数の比が1:3であり、酸素濃縮フィルタースクリーンの
開口部直径は1〜1.5mmである。スチールファイバーはスケルトンサポートを提供し
、酸素濃縮マイナスイオンファイバーは、逆洗水の予備酸素濃縮処理を実行することがで
き、不純物を遮断して水分配孔の閉塞を防止できるだけでなく、逆洗の酸素含有量を増加
して逆洗効率を向上でき、さらに、開口部直径が大きすぎると不純物の遮断を助長せず、
開口部直径が小さすぎると流入水が妨げられやすい。
さらに、各空気分配孔および水分配孔の外側には水流または空気流の方向を変えるための
半球形バッフルが設けられ、各半球形バッフルの開口部の方向は同じである。半球状バッ
フルを設けることにより、空気分配孔から放出される空気流および水分配孔から放出され
る水流を偏向させて動力を形成し、ヘッド本体の回転の駆動に役立ち、回転の慣性によっ
て空気流と水流をより均等に分配させる。
さらに、固定ソケットの深さと制限ブロックの突出長さの合計は、固定突起の長さよりも
大きい。水流と空気流の拡散を促進するために、隣接するフィルターブリックを接合する
ときにスリットを形成しやすい。
本発明は、さらに、上記装置を用いて水と空気を分配するシステムを提供し、水処理構造
の底部に配置された支持板を含み、支持板には各キャビティに対応する中央位置で埋め込
みケーシングが設けられ、埋め込みケーシングは、水分配ロッドの末端にネジによって接
続されるために使用され、支持板の下の領域は水分配領域であり、水分配領域は外部の給
水管に接続され、給水管には逆洗給水弁が設けられ、水分配領域には空気分配管が設けら
れ、水分配分岐管は空気分配管の末端内に嵌着され、空気分配管は外部吸気管に接続され
、吸気管上には逆洗吸気弁が設けられる。逆洗するとき、給水管上の逆洗給水弁を開き、
逆洗水を水分配領域に導入してから、水分配領域上の支持板上の埋め込みケーシングによ
り水分配ロッドから水分配領域に水を送り、最後に、空気分配孔によりキャビティに入っ
て空気を分配し、水分配と空気分配も同時に実施することができる。水処理構造には、脱
窒バイオフィルター、曝気バイオフィルター、オゾン−活性炭素バイオフィルター、通常
のクイックフィルター、サイフォンフィルターなどが含まれるが、これらに限定されない

本発明の別の目的は、上記システムを用いて水と空気を分配する方法を提供することであ
り、以下のステップを含む。
S1、下水処理スケール、流入水質、および排水要件に従って、標準水処理構造のサイズ
が計算され、L(長さ)×B(幅)として選択され、単位はmmであり、水と空気分配装
置のサイズはl(長さ)×b(幅)であり、単位はmmである、
S2、ステップS1における標準水処理構造のサイズに従って、水と空気分配に必要な数
は、N=(L/(l×1.05))×(B/(b×1.05))に決定され、ここで、1
.05は増幅係数である、
S3、支持板を標準水処理構造の底部に取り付け、かつ水分配分岐管を支持板の下の水分
配領域に配置され、支持板に対応する各空気分配分岐管の位置をマークし、対応する位置
に応じて孔を開けて埋め込みケーシングを取り付け、かつ、空気分配分岐管を上向きに埋
め込みケーシングを貫通し、続いて空気分配ロッドを空気分配分岐管に嵌着され、かつ、
水分配ロッドと埋め込みケーシングをネジによって接続され、次にプルロッドを縦貫通管
に貫通し、かつスロットカバーで覆い、フィルターブリック本体の取り付けを完了する、
S4、取り付けられた最初のフィルターブリック本体に基づいて、隣接する2つのフィル
ターブリック本体の間において標準水処理構造の幅方向に沿って固定突起と固定ソケット
により互いに接続され、取り付けられた埋め込みケーシングの位置に応じてフィルターブ
リックの第一列を決定し、これに基づいて、標準水処理構造全体の底部を満たすまで、標
準水処理構造の長さ方向に沿ってフィルターブリック本体の取り付けを持続する、
S5、空気分配の均一性テストを実行し、逆洗水は給水管から水分配領域に入り、その後
、水分配ロッドにより逆洗水を水分配領域に導入し、続いてヘッド本体の側壁にある複数
の水分配孔から均一に噴射され、同様に、逆洗ガスは空気分配管から導入され、その後、
空気分配ロッドにより空気分配領域に入り、続いてヘッド本体の側壁にある複数の空気分
配孔から均一に噴射され、逆洗水の微細噴流は、永久磁石材料層によって磁気的に活性化
された後に逆洗ガスとキャビティ内で混合され、かつ流量制限隙間からフィルターブリッ
ク本体間のスリットに流れ込み、最終的に上向きに流れて、システムの水と空気分配効果
および逆洗効果を確認するためにガス水逆洗用の標準水処理構造に入る、
S6、ステップS1、ステップS2およびステップS3の標準水処理構造および水と空気
分配装置ならびにその逆洗水と空気分配システムに従って、モジュール化水処理構造を構
築する。
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。
(1)本発明の本発明の水と空気分配装置は閉じられ、流量制御隙間のみが残され、逆洗
空気分配は、底部から装置の内部キャビティに挿入する水と空気分配モジュールを採用し
、水と空気分配はより均一になり、かつ、装置間の隙間が減少し、空気洗浄、水洗浄、気
水混合洗浄の3つの条件下でのデッドゾーンの面積が減少し、その水と空気分配の均一性
が90%以上になり、従来の水と空気分配装置と比較して、逆洗エネルギー消費を30〜
40%削減した。
(2)本発明の水と空気分配装置およびシステムは、水分配管および水分配を一体に配置
し、かつ、本発明の水と空気分配モジュールは、プルロッドを介してフィルターブリック
本体に取り外し可能に接続することができ、設置および交換しやすく、後期の修理と交換
の難しさを低減させ、メンテナンスコストは低い。
(3)本発明の水と空気分配モジュールは、水分配と空気分配という二重の機能を備え、
かつ、水と空気分配モジュールにおけるヘッド本体は、ベアリングによってロッド本体と
プルロッドとの間に回転可能に接続され、さらに、ヘッド本体の外側壁の水分配孔と空気
分配孔に同じ開口方向の半球形バッフルが設けられ、空気分配孔から放出される気流と水
分配孔から放出される水流を偏向させて動力を形成し、ヘッド本体の回転を駆動するのに
役立ち、回転の慣性によって空気流と水流をより均一に分配させる。
(4)本発明のキャビティの内側壁には、キャビティ領域に磁場を形成するために強力な
磁気特性を有するネオジム磁石片がさらに設けられ、逆洗から放出された微細な水流を磁
化および乱して高酸素水を形成することができ、同じ条件下で、逆洗効率を約23%向上
することができる。
(5)本発明の水と空気分配装置およびシステムは、異なる水処理需要環境に従ってモジ
ュール化設計および組み立てることができ、普及および適用しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は本発明における水と空気分配装置の立体構造概略図である。
図2図2は本発明における水と空気分配装置の正面図である。
図3図3は本発明における水と空気分配装置の左側面図である。
図4図4は本発明における水と空気分配装置のレフトビュー内部構造概略図である。
図5図5は本発明におけるネオジム磁石片の構造および取り付けの概略図である。
図6図6は本発明における水と空気分配システムの構造概略図である。
図7図7は本発明における水と空気分配システムの部分拡大概略図である。
図8図8は本発明における水と空気分配モジュールの構造概略図である。
図9図9は本発明における半球形バッフルを備えたヘッド本体の外部構造概略図である。
図10図10は本発明におけるプルロッドの立体構造概略図である。
図11図11は本発明におけるFLUENTソフトウェアでシミュレートされた3つの逆洗条件下で本発明の水と空気分配装置のデッドゾーンの割合である。
図12図12は本発明における20m3/(m2・h)空気逆洗下での新規の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの図である。
図13図13は20m3/(m2・h)空気逆洗下での従来の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの図である。
図14図14は本発明における20m3/(m2・h)空気逆洗下での新規の水と空気分配装置と従来の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの比較ヒストグラムである。
図15図15は本発明における25m3/(m2・h)空気逆洗下での新規の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの図である。
図16図16は25m3/(m2・h)空気逆洗下での従来の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの図である。
図17図17は25m3/(m2・h)空気逆洗下での新規の水と空気分配装置と従来の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの比較ヒストグラムである。
図18図18は本発明における30m3/(m2・h)空気逆洗下での新規の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの図である。
図19図19は30m3/(m2・h)空気逆洗下での従来の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの図である。
図20図20は30m3/(m2・h)空気逆洗下での新規の水と空気分配装置と従来の水と空気分配装置の逆洗バブルが占めるピクセルの比較ヒストグラムである。ここで、1−フィルターブリック本体、11−キャビティ、12−永久磁石材料層、121−ネオジム磁石片、122−固定孔、123−ボルト、124−ナット、13−流量制御隙間、14−水流通路、15−固定突起、16−固定ソケット、17−制限ブロック、18−スロット、19スロットカバー、110−縦貫通管、111−プルロッド、112−四角形接続ヘッド、113−四角形制限スロット、2−水と空気分配モジュール、21−ヘッド本体、22−ロッド本体、23−仕切り板、24−空気分配領域、25−水分配領域、26−空気分配孔、27−水分配孔、28−水分配ロッド、29−空気分配ロッド、210a−小ベアリング、210b−大ベアリング、211−水出口、212−空気出口、213−酸素濃縮フィルタースクリーン、214−半球形バッフル、3−水処理構造底部、31−支持板、32−埋め込みケーシング、33−水分配領域、34−給水管、35−逆洗給水弁、36−空気分配管、37−吸気管、38−逆洗吸気弁、39−空気分配分岐管。
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施例1
本実施例は、モジュール化フィルターの水と空気分配装置を提供し、図2および図3に示
すとおり、フィルターブリック本体1および水と空気分配モジュール2を含み、フィルタ
ーブリック本体1は直方体構造であり、長さが400mmで、幅が200mmで、高さが
200mmであり、フィルターブリック本体1の外観概略図は図1に示すとおり、フィル
ターブリック本体1の外殻はHDPE材料で作られ、内部はコンクリートで充填され、全
体の強度が高く、かつ耐久性が損なわれにくい。図2に示すとおり、フィルターブリック
本体1の内部には、フィルターブリック本体1の長手方向に関して対称的に分布する2つ
のキャビティ11が設けられ、長さ方向に沿ったフィルターブリック本体1の両側の底部
においてそれぞれ2つのキャビティ11の中央にそれぞれ1つの流量制御隙間13が設け
られ、キャビティ11を外部と連通させ、フィルターブリック本体1の底部には水流通路
14が設けられ、水流通路14は長さ方向に沿ってフィルターブリック本体1を貫通し、
かつ2つのキャビティ11を連通し、フィルターブリック本体1の両側には、隣接するフ
ィルターブリックに接続された固定突起15および固定ソケット16、ならびに隣接する
2つのフィルターブリックを等しい幅のスリットに分離するための制限ブロック17が設
けられ、ここで、固定ソケット16の深さと制限ブロック17の突出長さの合計は、固定
突起15の長さよりも大きい。水流と空気流の拡散を促進するために、隣接するフィルタ
ーブリックを接合するときにスリットを形成しやすく、スリットの幅は7mmである。図
4に示すとおり、フィルターブリック本体1の上部にはスロットカバー19付きのスロッ
ト18が設けられ、スロット18の内部にはコンクリートなどのカウンタウェイト充填材
が設けられ、スロット18内にはキャビティ11の上部に連通する縦貫通管110が設け
られ、縦貫通管110には水と空気分配モジュール2に接続されるためのプルロッド11
1が設けられる。図4および10に示すとおり、プルロッド111は縦貫通管110内で
縦方向に引き下げられ、かつ取り外し可能であり、プルロッド111の上端は四角形接続
ヘッド112で、四角形接続ヘッド112はプルロッド111の回転を制限するためにス
ロットカバー19内の四角形制限スロット113に嵌め込まれる。プルロッド111は、
水と空気分配モジュール2の取り付けおよび位置決めを容易にするために使用され、逆洗
プロセスのインパルスの下での揺れを防止し、それによって水と空気分配の均一性を低減
させる。
図8に示すとおり、水と空気分配モジュール2は、ヘッド本体21およびロッド本体22
を含み、ヘッド本体21は球体構造であり、ヘッド本体21の内部は、仕切り板23によ
り上層に位置する空気分配領域24および下層に位置する水分配領域25に分割され、空
気分配領域24のヘッド本体21の側壁には複数の空気分配孔26が設けられ、水分配領
域25のヘッド本体21の側壁には複数の水分配孔27が設けられ、ロッド本体22は、
水分配領域25に延びる水分配ロッド28、および仕切り板23を貫通して空気分配領域
24に延びる空気分配ロッド29を含み、ヘッド本体21の上端と下端にはそれぞれ、小
ベアリング210aと大ベアリング210bによってプルロッド111の末端、水分配ロ
ッド28の上端に回転可能に接続されることにより、ヘッド本体21は、気流または水流
の作用下で水と空気分配を回転および分散させ、小ベアリング210aと大ベアリング2
10bはプラスチックベアリングを選択することができ、材料は好ましくはポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)を選択し、優れた機械的特性、良好な自己潤滑特性、および
耐食性などの特性を備える。空気分配ロッド29は水分配ロッド28の内部に嵌着され、
かつ空気分配ロッド29の上部は水分配ロッド28より高く、水分配ロッド28と空気分
配ロッド29の上部両側にはそれぞれ水出口211と空気出口212が設けられ、水分配
ロッド28の底部外側には雄ねじ層が設けられる。空気分配ロッド29と水分配ロッド2
8の嵌着設計により、水と空気分配モジュール2は多目的機能を実現することができ、空
気分配と水分配さらにその両方を同時に実行することができる。
本発明は、さらに、上記装置を用いて水と空気を分配するシステムを提供し、図6および
7に示すとおり、水処理構造3の底部に配置された支持板31を含み、支持板31には各
キャビティ11に対応する中央位置で埋め込みケーシング32が設けられ、埋め込みケー
シング32は、水分配ロッド28の末端にネジによって接続されるために使用され、支持
板31の下の領域は水分配領域33であり、水分配領域33は外部の給水管34に接続さ
れ、給水管34には逆洗給水弁35が設けられ、水分配領域33には空気分配管36が設
けられ、水分配分岐管39は空気分配管29の末端内に嵌着され、空気分配管36は外部
吸気管37に接続され、吸気管37上には逆洗吸気弁38が設けられる。逆洗するとき、
給水管34上の逆洗給水弁35を開き、逆洗水を水分配領域33に導入してから、水分配
領域33上の支持板31上の埋め込みケーシング32により水分配ロッド28から水分配
領域25に水を送り、最後に、水分配孔27によりキャビティ11に入って水を分配し、
空気で逆洗するとき、吸気管37上の逆洗吸気弁38を開き、空気分配管36に空気を導
入し、空気分配分岐管39から空気分配ロッド29を介して空気分配領域24に送られ、
最後に、空気分配孔26によりキャビティ11に入って空気を分配し、水分配と空気分配
も同時に実施することができる。
本実施例のシステムは、実験室の逆洗性能試験に適用され、本実施例の使用方法は以下の
ステップを含む、
(1)セルサイズL(長さ)×B(幅)=0.84m×0.63mの実験室試験装置に応
じて、必要な水と空気分配装置の数N=(L/(l×1.05))×(B/(b×1.0
5))=(0.84/(0.4×1.05))×(0.63/(0.2×1.05))=
6ブロックである、
(2)決定された水と空気分配装置に従って配置し、まず水分配分岐管36を製造して取
り付け、支持板31を標準水処理構造の底部3に取り付け、かつ、水分配分岐管36を支
持板31の下の水分配領域33に配置し、支持板31に対応する各空気分配分岐管39の
位置をマークし、対応する位置に応じて孔を開けて埋め込みケーシング32を取り付け、
かつ、空気分配分岐管39を上向きに埋め込みケーシング32を貫通し、続いて空気分配
ロッド29を空気分配分岐管39に嵌着され、かつ、水分配ロッド28と埋め込みケーシ
ング32をネジによって接続され、次にプルロッド111を縦貫通管110に貫通し、か
つスロットカバー19で覆い、フィルターブリック本体1の取り付けを完了する、
(3)縦方向に各列に2ブロック、横方向に各行に3ブロックの配置のようにフィルター
ブリック本体1を接合し、取り付けられた最初のフィルターブリック本体1に基づいて、
隣接する2つのフィルターブリック本体1の間において標準水処理構造の幅方向に沿って
固定突起15と固定ソケット16により互いに接続され、取り付けられた埋め込みケーシ
ング32の位置に応じてフィルターブリック1の第一列を決定し、これに基づいて、標準
水処理構造全体の底部3を満たすまで、標準水処理構造の長さ方向に沿ってフィルターブ
リック本体1の取り付けを持続し、水と空気分配装置に高さ2cm、直径30mmの玉石
、高さ3cm、粒子サイズ12mmの玉石、高さ3cm、粒子サイズ6mmの玉石、およ
び高さ12cm、粒子サイズ4mmのケイ砂を順に敷設する、
(4)空気分配の均一性試験を実施し、逆洗水は給水管34を通って水分配領域33に入
り、その後、水分配ロッド28により逆洗水を水分配領域25に導入し、ヘッド本体21
の側壁上の複数の水分配孔27から均等に排出され、同様に、逆洗ガスは空気分配管36
から導入され、続いて、空気分配ロッド29を介して空気分配領域24に入り、次にヘッ
ド本体21の側壁上の複数の空気分配孔26から均等に排出され、逆洗水の微細噴流は、
永久磁石材料層12によって磁気的に活性化された後に逆洗ガスとキャビティ11内で混
合され、かつ流量制限隙間13からフィルターブリック本体1間のスリットに流れ込み、
最終的に上向きに流れて、システムの水と空気分配効果および逆洗効果ならびに気密性を
確認するためにガス水逆洗用の標準水処理構造に入る、
(5)20m3/(m2・h)、25m3/(m2・h)、および30m3/(m2・h
)の3つの空気洗浄強度を選択し、従来の水と空気分配装置と新しい水と空気分配装置の
空気洗浄効率を(すなわち、同じ空気洗浄効率での逆洗エネルギー消費)比較し、逆洗試
験中に、選択された特定の正方形領域内のバブルを撮影し、Image Jソフトウェア
を用いて特定の正方形領域内のバブルの総面積を分析し、写真内のバブルが占めるピクセ
ル数で空気洗浄効果を定量化し、図12〜20の結果に示すとおり、従来の水と空気分配
装置と比較して、本実施例における水と空気分配装置の空気洗浄効率は18%〜37%増
加し、すなわち、同じ空気洗浄効率下で、新規の水と空気分配装置の逆洗エネルギー消費
はそれに応じて18%〜37%削減する。
【0007】
実施例2
本実施例は実施例1と基本的に同じであり、違いについて、図4および5に示すとおり、
キャビティ11の内側壁には永久磁石材料層12が設けられ、永久磁石材料層12は、複
数のネオジム磁石片121であり、ネオジム磁石片121の中央には、ネオジム磁石片1
21をキャビティ11の内側壁のボルト123に挿入してナット124で固定するための
固定孔122が設けられ、同時に、ネオジム磁石片121とキャビティ11の内側壁との
間に接着剤で補強され、接着剤はプラスチック製の粘着性磁石接着剤YH−896を使用
することができる。強力な磁力を有するネオジム磁石片121を使用してキャビティ11
領域に磁場を形成し、逆洗によって放出された微細な水流を磁化および乱して高酸素水を
形成し、逆洗効率を大幅に向上することができる。
本実施例における水と空気分配装置およびシステムを10,000トン/日の都市下水処
理場の脱窒バイオフィルターに適用する。
本実施例における使用方法のステップと実施例1との違いについて、
(1)下水処理スケール、流入水質、および排水要件に従って、以下のパラメータが得ら
れ、10,000トン/日下水処理スケールの脱窒バイオフィルターにおいて、総流入窒
素は20mg/Lであり、総排水窒素は5mg/Lである。
(2)流入水質、排水排出要件、および下水処理スケールに従って、標準脱窒バイオフィ
ルターサイズL(長さ)×B(幅)=15.12m×2.52mと決定し、必要な水と空
気分配装置の数N=(L/(l×1.05))×(B/(b×1.05))=(15.1
2/(0.4×1.05))×(2.52/(0.2×1.05))=432ブロックで
ある。
逆洗システムの試験後、新規の水と空気分配装置の水と空気分配の均一度は92%に達し
、逆洗システムのエネルギー消費量は38%削減した。
【0008】
実施例3
本実施例は実施例2と基本的に同じであり、違いについて、図8に示すとおり、水分配ロ
ッド28の底部には酸素濃縮フィルタースクリーン213が設けられ、さらに、酸素濃縮
フィルタースクリーンは、スチールファイバーと酸素濃縮マイナスイオンファイバーが3
次元編み法に従って織られ、ここで、スチールファイバーの数と酸素濃縮マイナスイオン
ファイバーの数の比が1:3であり、酸素濃縮フィルタースクリーン213の開口部直径
は1.2mmである。スチールファイバーはスケルトンサポートを提供し、酸素濃縮マイ
ナスイオンファイバーは、逆洗水の予備酸素濃縮処理を実行することができ、不純物を遮
断して水分配孔27の閉塞を防止できるだけでなく、逆洗の酸素含有量を増加して逆洗効
率を向上でき、さらに、開口部直径が大きすぎると不純物の遮断を助長せず、開口部直径
が小さすぎると流入水が妨げられやすい。
本実施例における水と空気分配装置およびシステムを20,000トン/日の化学工業団
地の統合下水処理場の脱窒バイオフィルターに適用される。
本実施例における使用方法のステップと実施例2との違いについて、
(1)下水処理スケール、流入水質、および排水要件に従って、以下のパラメータが得ら
れ、20,000トン/日下水処理スケールの脱窒バイオフィルターにおいて、総流入窒
素は30mg/Lであり、総排水窒素は10mg/Lである。
(2)流入水質、排水排出要件、および下水処理スケールに従って、標準脱窒バイオフィ
ルターサイズL(長さ)×B(幅)=15.12m×2.52mと決定し、必要な水と空
気分配装置の数N=(L/(l×1.05))×(B/(b×1.05))=(15.1
2/(0.4×1.05))×(2.52/(0.2×1.05))=432ブロックで
ある。
逆洗システムの試験後、新規の水と空気分配装置の水と空気分配の均一度は93%に達し
、逆洗システムのエネルギー消費量は40%削減した。
【0009】
実施例4
本実施例は実施例3と基本的に同じであり、違いについて、図9に示すとおり、各空気分
配孔26および水分配孔27の外側には水流または空気流の方向を変えるための半球形バ
ッフル214が設けられ、かつ、各半球形バッフル214の開口部の方向は同じである。
半球状バッフル214を設けることにより、空気分配孔26から放出される空気流および
水分配孔27から放出される水流を偏向させて動力を形成し、ヘッド本体21の回転の駆
動に役立ち、回転の慣性によって空気流と水流をより均等に分配させる。
本実施例における水と空気分配装置およびシステムを50,000トン/日の都市下水処
理場の脱窒バイオフィルターに適用する。
本実施例における使用方法のステップと実施例3との違いについて、
(1)下水処理スケール、流入水質、および排水要件に従って、以下のパラメータが得ら
れ、50,000トン/日下水処理スケールの脱窒バイオフィルターにおいて、総流入窒
素は20mg/Lであり、総排水窒素は10mg/Lである。
(2)流入水質、排水排出要件、および下水処理スケールに従って、標準脱窒バイオフィ
ルターサイズL(長さ)×B(幅)=30.24m×3.78mと決定し、必要な水と空
気分配装置の数N=(L/(l×1.05))×(B/(b×1.05))=(30.2
4/(0.4×1.05))×(3.78/(0.2×1.05))=1296ブロック
である。
逆洗システムの試験後、新規の水と空気分配装置の水と空気分配の均一度は95%に達し
、逆洗システムのエネルギー消費量は42%削減した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2020年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール化フィルターの水と空気分配装置であって、直方体構造であり、外殻はHDP
E材料で作られ、内部はコンクリートで充填されたブリック(1)および水と空気分配モ
ジュール(2)を含み、前記ブリック(1)は直方体構造であり、前記ブリック(1)の
内部には、ブリック(1)の長手方向に関して対称的に分布する2つのキャビティ(11
)が設けられ、前記キャビティ(11)の内側壁には永久磁石材料層(12)が設けられ
、長さ方向に沿ったブリック(1)の両側の底部においてそれぞれ2つのキャビティ(1
1)の中央にそれぞれ1つの流量制御隙間(13)が設けられ、キャビティ(11)を外
部と連通させ、ブリック(1)の底部には水流通路(14)が設けられ、前記水流通路(
14)は長さ方向に沿ってブリック(1)を貫通し、かつ2つのキャビティ(11)を連
通し、ブリック(1)の両側には、隣接するフィルターブリックに接続された固定突起(
15)および固定ソケット(16)、ならびに隣接する2つのフィルターブリックを等し
い幅のスリットに分離するための制限ブロック(17)が設けられ、ブリック(1)の上
部にはスロットカバー(19)付きのスロット(18)が設けられ、前記スロット(18
)の内部にはコンクリートなどのブリックのウェイトを増加させるための充填材が設けら
れ、スロット(18)内にはキャビティ(11)の上部に連通する縦貫通管(110)が
設けられ、前記縦貫通管(110)には水と空気分配モジュール(2)に接続されるため
のプルロッド(111)が設けられる、
前記水と空気分配モジュール(2)は、ヘッド本体(21)およびロッド本体(22)を
含み、前記ヘッド本体(21)は球体構造であり、ヘッド本体(21)の内部は、仕切り
板(23)により上層に位置する空気分配領域(24)および下層に位置する水分配領域
(25)に分割され、前記空気分配領域(24)のヘッド本体(21)の側壁には複数の
空気分配孔(26)が設けられ、前記水分配領域(25)のヘッド本体(21)の側壁に
は複数の水分配孔(27)が設けられ、前記ロッド本体(22)は、前記水分配領域(2
5)に延びる水分配ロッド(28)、および前記仕切り板(23)を貫通して空気分配領
域(24)に延びる空気分配ロッド(29)を含み、ヘッド本体(21)の上端と下端に
はそれぞれ、小ベアリング(210a)と大ベアリング(210b)によってプルロッド
(111)の末端、水分配ロッド(28)の上端に回転可能に接続されることにより、ヘ
ッド本体(21)は、気流または水流の作用下、水と空気の分配を均一にする、ことを特
徴とする、
モジュール化フィルターの水と空気分配装置。