【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の実施例1に係るトレーニング施設利用サポートシステムの構成を表すブロック図である。本実施例1のトレーニング施設利用サポートシステムは、パソコンやワークステーション等のコンピュータ1、キーボード,マウス,タッチパネル等の入力部2、及びディスプレイを具備する表示部3を備えている。本実施例では、入力部2及び表示部3としてタッチパネル・ディスプレイを使用した例について説明する。尚、このトレーニング施設利用サポートシステムは、トレーニング施設内の入口や案内カウンター周辺に設置される。
【0024】
また、コンピュータ1は、機器使用情報データベース11、トレーニングメニュー情報データベース12、性別設定部13、トレーニング目的設定部14、身体部位設定部15、トレーニングメニュー取得部16、トレーニングガイド表示部17を備えている。尚、これらの各部は、コンピュータ1にプログラムを読み込ませて実行させることにより、コンピュータ1内に機能モジュールとして構成されるものである。
【0025】
機器使用情報データベース11は、トレーニング施設内の各種トレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の各種使用法の情報を記憶・管理するデータベースである。この、機器使用情報データベース11で管理されているトレーニング機器の各種使用法の情報には、該トレーニング機器の実際の使用開始姿勢(セットポジション)の静止画情報、及び該トレーニング機器の実際の使用状況(使用方法のデモンストレーション)を撮影した動画情報が含まれている。
【0026】
トレーニングメニュー情報データベース12は、男女の性別、並びに其々のトレーニング目的及びトレーニングを行う身体部位(以下「トレーニング対象部位」という。)に応じて、(該目的に使用するトレーニング機器の特定情報,該目的に対する該トレーニング機器の使用法の特定情報)の組の使用順序系列を含むトレーニングメニュー情報を記憶・管理するデータベースである。このトレーニングメニュー情報には、トレーニングメニューの内容が記載された、利用者が持ち運び可能なトレーニング詳細情報シート(後述。
図6参照)のシート番号やトレーニングを行うに当たっての注意事項の情報が含まれている。
【0027】
性別設定部13は、男女の性別の選択メニューを表示部3に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が入力部2から入力する選択指示に従い、選択された性別を設定する処理を行うモジュールである。トレーニング目的設定部14は、選択された性別に対するトレーニング目的の選択メニューを表示部3に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が入力部2から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング目的を設定する処理を行うモジュールである。身体部位設定部15は、選択されたトレーニング目的に対するトレーニング対象部位の選択メニューを表示部3に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が入力部2から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング対象部位を設定する処理を行うモジュールである。詳細については後述するが、この身体部位設定部15は、表示部3に、前向き及び後向きの立姿勢人体図を表示すると共に、該立姿勢人体図にトレーニング対象部位を表示したトレーニング対象部位の選択メニューを表示する(
図3(c),
図4参照)。トレーニングメニュー取得部16は、選択されたトレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報をトレーニングメニュー情報データベース12から索出する処理を行うモジュールである。トレーニングガイド表示部17は、索出されたトレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を機器使用情報データベース11から索出し、表示部3に表示する処理を行うモジュールである。
【0028】
以上のように構成された本実施例のトレーニング施設利用サポートシステムについて、以下その動作を説明する。
図2は、
図1のトレーニング施設利用サポートシステムの動作を表すフローチャートである。最初に、性別設定部13は、
図3(a)に示すような男女の性別の選択メニューを表示部3に表示する。
図3(a)の男女の性別の選択メニューの画面に於いて、[男性]ボタン21,[女性]ボタン22が配置されており、利用者は此等のボタンをタッチすることにより利用者の性別の選択指示を入力する。性別設定部13は、入力された選択指示に従い、利用者の性別を設定する(S1)。
【0029】
次に、トレーニング目的設定部14は、
図3(b)に示すようなトレーニング目的の選択メニューを表示部3に表示する。
図3(b)のトレーニング目的の選択メニューの画面には、[筋肉をつけたい]ボタン23,[痩せたい]ボタン24,[体力をつけたい]ボタン25,[リハビリ]ボタン26,[戻る]ボタン27が配置されている。利用者は、[筋肉をつけたい]ボタン23,[痩せたい]ボタン24,[体力をつけたい]ボタン25,[リハビリ]ボタン26の4つの目的選択ボタンの何れかをタッチすることにより利用者のトレーニング目的の選択指示を入力する。トレーニング目的設定部14は、入力された選択指示に従い、利用者のトレーニング目的を設定する(S2)。尚、[戻る]ボタン27は、前の選択画面(
図3(a)の画面)に戻る指示を入力するボタンである。
【0030】
次に、身体部位設定部15は、
図3(c)に示すようなトレーニング対象部位の選択メニューを表示部3に表示する。
図3(c)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面には、前向きの立姿勢人体
図31及び後向きの立姿勢人体
図32が配置されていると共に、各種のトレーニング対象部位選択ボタン33が配置されている。各トレーニング対象部位選択ボタン33は、前向きの立姿勢人体
図31又は後向きの立姿勢人体
図32に引出線により結ばれており、それぞれのトレーニング対象部位選択ボタン33が人体のどの部位を対象としているのかが、利用者に一目で分かるようにされている。尚、このトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、利用者の性別及びトレーニング目的に応じて異なる画面又は異なるトレーニング対象部位選択ボタン33の種類・組み合わせが表示される。例えば、
図3(c)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、(性別[男性],トレーニング目的[筋肉をつけたい])に対応するものであるが、
図4(a)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、(性別[女性],トレーニング目的[痩せたい])に対応するもの、
図4(b)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、(性別[男性],トレーニング目的[リハビリ])に対応するものを表している。
図4(a)については、基本的には
図3(c)と同様であるが、性別及びトレーニング目的の違いにより、トレーニング対象部位選択ボタン33の数及び種類が
図3(c)とは異なっている。
図4(b)については、トレーニング目的が[リハビリ]なので、人体
図31’は、3つのリハビリ部位周辺の局所的人体図が表示されており、各局所的人体図に対応してトレーニング対象部位選択ボタン33が配置されている。利用者は、これらのトレーニング対象部位選択ボタン33の何れかをタッチすることによりトレーニング対象部位の選択指示を入力する。身体部位設定部15は、入力された選択指示に従い、トレーニング対象部位を設定する(S3)。尚、
図3(c),
図4(a),
図4(b)の[戻る]ボタン34は、前の選択画面(
図3(b)の画面)に戻る指示を入力するボタンである。
図4(b)の[その他]ボタン35はトレーニング対象部位選択ボタン33の選択肢にない部位の選択指示を入力するボタンである。
【0031】
次に、トレーニングメニュー取得部16は、選択された性別、トレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報を、トレーニングメニュー情報データベース12から索出する(S4)。そして、トレーニングガイド表示部17は、索出されたトレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を、機器使用情報データベース11から索出し、得られたトレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面を表示部3に表示する(S5)。
【0032】
図5は、トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面の一例を示す図である。この表示画面には、機器名称41、トレーニング詳細情報シート番号42、ガイド文43、使用開始姿勢静止画44、使用状況動画45、及び[戻る]ボタン46が配置されている。機器名称41は、トレーニングに使用するトレーニング施設内のトレーニング機器の名称である。トレーニング詳細情報シート番号42は、トレーニング詳細情報シートのシート番号である。ここで、「トレーニング詳細情報シート」とは、トレーニングの詳細情報を記載した持ち運び可能な情報シートをいい、この情報シートには該情報シートに固有のシート番号が目立つように記載され、持ち運びやすいようにプラスチックフィルム・ラミネート加工がされている。ガイド文43は、その後の利用者の行動についての案内情報を記載した文である。使用開始姿勢静止画44は、機器名称41で特定されるトレーニング機器を実際に使用する際の使用開始姿勢(セットポジション)の静止画(写真)である。使用状況動画45は、機器名称41で特定されるトレーニング機器を実際に使用する際の使用状況(機器使用方法のデモンストレーション)を撮影した動画である。尚、[戻る]ボタン46は、前の選択画面(
図3(c),
図4(a)(b)の画面)に戻る指示を入力するボタンである。
【0033】
利用者は、この表示画面から、どのトレーニング機器をどのように使用してトレーニングを行えばよいのかを簡単に知ることが出来る。また、トレーニング機器によるトレーニング方法の詳細情報や注意事項については、利用者が持ち運びできるトレーニング詳細情報シートに記載されている。トレーニング詳細情報シートは、トレーニング施設内の入口や案内カウンター周辺に配備されており、利用者は、画面に表示されたトレーニング詳細情報シート番号42と同じシート番号のトレーニング詳細情報シートを取り、トレーニング詳細情報シートに表示された使用機器特定記号で指定されるトレーニング機器へ行きトレーニング詳細情報シートの指示に従ってトレーニングを行う。
図6に、トレーニング詳細情報シートの一例を示す。
図6の例では、トレーニング詳細情報シートの表面には、上部にトレーニング詳細情報シート番号51、機器名称52、及び使用機器特定記号情報53(トレーニング施設内の各トレーニング機器に付された特定記号(例えば「A」,「B」等)の情報)が表示され、その下に、事前準備事項情報54(トレーニング機器を使用する前に事前にやるべき事項の情報)、セットポジション画像55(トレーニング機器のセットポジションの画像)が表示されている。トレーニング詳細情報シートの裏面には、トレーニング方法情報56(トレーニング機器を使用したトレーニングの手順の情報)、セットポジション画像57(トレーニング機器のセットポジションの画像)、注意事項情報58(トレーニング機器を使用したトレーニング時の注意事項の情報)が表示されている。利用者は、実際にトレーニングを行うトレーニング機器の場所で、このトレーニング詳細情報シートを見ながらトレーニングを行えばよいので、初心者でも用意且つ的確に、自分のトレーニング目的に合ったトレーニングを単独で行うことが出来る。
【0034】
図7は、トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面の他の一例を示す図である。例えば、トレーニング目的が「リハビリ」のように、トレーニング目的やトレーニング部位によっては、複数のトレーニング機器を決められた順番で使用してトレーニングを行う必要がある場合がある。このような場合には、トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面は、
図7のように表示され、使用するトレーニング機器の順番に、左から右に、各トレーニング機器の(機器名称41,トレーニング詳細情報シート番号42,使用状況動画45)の組が並べて表示される。ここでは、スペースの都合上、使用開始姿勢静止画44は省略しているが、(機器名称41,トレーニング詳細情報シート番号42,使用開始姿勢静止画44,使用状況動画45)の組を並べて表示するようにしてもよい。この場合、利用者は、画面に表示された各トレーニング詳細情報シート番号42と同じシート番号のトレーニング詳細情報シートを取り(
図7の場合、43番,44番,45番の3枚のシートを取る)、指定されたトレーニング機器へ順番に行き、各トレーニング詳細情報シートの指示に従ってトレーニングを行う。
【0035】
以上のように、本実施例によれば、トレーニング施設を利用する利用者は、性別の選択メニュー画面(
図3(a)),トレーニング目的の選択メニュー(
図3(b)),トレーニング対象部位の選択メニュー(
図3(c),
図4)により自らの性別,トレーニング目的,トレーニング対象部位を選択し、選択された性別,トレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報をメニュー情報記憶手段から索出し、表示部3に表示させるようにしたことで、利用者は、トレーニング施設の職員等の他者に相談することなく、簡単に自らのトレーニング目的に応じたトレーニング機器を選択しその利用法を適確に知ることができる。従って、利用者がダイエット目的でトレーニングを行う場合にように、トレーニング目的などを他人に直接相談しづらい場合や、トレーニング施設を定期的ではなく臨時に利用したいだけの場合でも、手軽且つ適確にトレーニング施設を利用することができるようになる。