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特開2021-82010トレーニング施設利用サポートシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-82010(P2021-82010A)
(43)【公開日】2021年5月27日
(54)【発明の名称】トレーニング施設利用サポートシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20210430BHJP
【FI】
   G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-209024(P2019-209024)
(22)【出願日】2019年11月19日
(71)【出願人】
【識別番号】519387793
【氏名又は名称】フェニックス・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121371
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 和人
(72)【発明者】
【氏名】門司 大介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】利用者自らが簡単に目的に応じたトレーニング機器を選択しその利用法を知れるトレーニング施設利用サポートシステムの提供。
【解決手段】目的選択メニューを表示手段に表示し、該選択メニューに対し利用者が入力する選択指示に従い、目的を設定するトレーニング目的設定手段、選択された目的に対するトレーニング対象部位の選択メニューを表示手段に表示し、該選択メニューに対し利用者が入力する選択指示に従い、対象部位を設定する身体部位設定手段、選択された目的及び対象部位に対するトレーニングメニュー情報をメニュー情報記憶手段から索出するトレーニングメニュー取得手段、及び索出されたトレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を機器使用情報記憶手段から索出し、表示手段に表示するトレーニングガイド表示手段を備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力手段と、
ディスプレイを備えた表示手段と、
トレーニング施設内の各種トレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の各種使用法の情報を記憶・管理する機器使用情報記憶手段と、
其々のトレーニング目的及びトレーニングを行う身体部位(以下「トレーニング対象部位」という。)に応じて、(該目的に使用するトレーニング機器の特定情報,該目的に対する該トレーニング機器の使用法の特定情報)の組の使用順序系列を含むトレーニングメニュー情報を記憶・管理するトレーニングメニュー情報記憶手段と、
トレーニング目的の選択メニューを前記表示手段に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が前記入力手段から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング目的を設定するトレーニング目的設定手段と、
選択されたトレーニング目的に対するトレーニング対象部位の選択メニューを前記表示手段に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が前記入力手段から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング対象部位を設定する身体部位設定手段と、
選択されたトレーニング目的及びトレーニング対象部位に対する前記トレーニングメニュー情報を前記メニュー情報記憶手段から索出するトレーニングメニュー取得手段と、
索出された前記トレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を前記機器使用情報記憶手段から索出し、前記表示手段に表示するトレーニングガイド表示手段と、を備えたトレーニング施設利用サポートシステム。
【請求項2】
前記機器使用情報記憶手段には、前記トレーニング機器の各種使用法の情報として、該トレーニング機器の実際の使用開始姿勢の静止画情報、及び該トレーニング機器の実際の使用状況を撮影した動画情報が含まれており、
前記トレーニングガイド表示手段は、前記表示手段に、索出された前記トレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の使用法の情報として、該トレーニング機器の実際の使用開始姿勢の静止画情報、及び使用状況を撮影した動画情報を含む情報を表示するものであることを特徴とする請求項1記載のトレーニング施設利用サポートシステム。
【請求項3】
前記トレーニングメニュー情報記憶手段は、男女の性別、並びに其々のトレーニング目的及びトレーニング対象部位に応じて、(該目的に使用するトレーニング機器の特定情報,該目的に対する該トレーニング機器の使用法の特定情報)の組の使用順序系列を含むトレーニングメニュー情報を記憶・管理するものであり、
男女の性別の選択メニューを前記表示手段に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が前記入力手段から入力する選択指示に従い、選択された性別を設定する性別設定手段を備え、
前記トレーニング目的設定手段は、選択された性別に対するトレーニング目的の選択メニューを前記表示手段に表示すること、を特徴とする請求項1又は2記載のトレーニング施設利用サポートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィットネスクラブ、スポーツジム、リハビリ施設等のトレーニング施設を利用する利用者(エクセサイザ)のサポートを行うトレーニング施設利用サポートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなトレーニング施設利用サポートシステムとしては、特許文献1〜6に記載のものが公知である。
【0003】
特許文献1に記載のトレーニングシステムでは、エクセサイザの識別カード(磁気カード等)を、フィットネスクラブの受付で第1読取手段によって読取らせることにより、第1制御手段がメモリにストアされた各エクセサイザ毎に関するデータを読出し、表示手段にトレーニングを行うべきトレーニングマシンの識別番号を指示する。エクセサイザは、指示されたトレーニングマシンの近傍で、識別カードを第2読取手段により読取らせ、第2制御手段が、トレーニングマシンの負荷を、そのエクセサイザに最適な値に設定する。そして、第1センサによってエクセサイザの血圧を測定し、また第2センサによって負荷を測定し、これらをメモリにストアしておく。これら測定値により第1制御手段がエクセサイザの次回のトレーニングメニューの作成を行いメモリにストアする。これにより、各エクセサイザに適切な負荷を作用させることができるようにするとともに、トレーナの負担を軽減することができるとされている。
【0004】
特許文献2には、受付端末からの利用申込情報を受信する受付部と、予め登録されている利用者情報から申込利用者が補助を必要とするマシンを利用するか否か判別するマシン判別部と、補助を必要とするマシンの利用を判別した際に、同一マシンの利用待ちで且つペアを組む相手が決まっていない受付済み利用者の中から所定の条件を満足するペア相手を抽出するペア抽出部と、選択されたペア組合せを前記受付端末及びペア相手の携帯端末に通知して表示させるペア通知部と、を備えたスポーツジム管理装置が記載されている。この装置では、受付端末を使用してエントリーしている利用者同士でペアを組ませて補助を必要とするマシンの利用許可することができ、補助を必要とするマシンを単独で利用することで発生する事故を未然に防ぐことができるとされている。
【0005】
特許文献3には、運動能力に関するデータを入力してトレーニング項目及び各トレーニング項目の負荷値を設定したトレーニングメニューを作成し出力する健康管理推進用トレーニングシステムであって、運動能力に関するデータやデータ処理指令等を入力する入力手段と、入力データを基にトレーニングメニューを作成すると共に処理データを蓄積管理するデータ処理記憶手段と、処理データを出力する出力手段とを備えた健康管理推進用トレーニングシステムが記載されている。このシステムは、個人の運動能力に応じた適切なトレーニングメニューを設定し、無理のないトレーニングの指導管理を行うことを目的としてたものである。
【0006】
特許文献4には、ユーザの健康管理のための運動を推奨する健康管理システムにおけるデータ管理サーバであって、前記ユーザに運動量の目標値を設定させる目標運動量設定手段と、日常活動及びフィットネス活動の運動量を計測可能なデータ入力機器から取得する運動量取得手段と、前記目標値に対する充足率、前記ユーザの身体データ、プロフィールデータ、及び外部環境情報に応じて、推奨される活動とその推奨タイミングを推奨活動DBから抽出して、前記ユーザに提示する推奨活動提示手段と、を備えることを特徴とするデータ管理サーバが記載されている。このデータ管理サーバは、フィットネスクラブなどでのトレーニングと、移動手段としてのウォーキング(徒歩)や自転車(コミュニティバイク)等の日常活動での運動とを連動させて管理することを目的としてたものである。
【0007】
特許文献5には、健康維持、増進を目的とするエクササイザ(会員)のID情報および、前記健康維持、増進データの履歴を格納する会員カードと、前記会員カードのID情報を読み取って前記健康維持、増進データを記録するカード読み取り・書き込み装置と、エクササイズメニューと、前記エクササイザのトレーニングデータが格納されているデータ収集装置と、エクササイザのトレーニングデータを抽出して自ら調整する複数のエクササイズマシーンと、前記複数のエクササイズマシーンを制御するトレーニング制御装置で構成され、前記構成要素はLANで接続され、前記エクササイズメニューの利用順序は、前記トレーニング制御装置によって設定されるトレーニングシステムが記載されている。このシステムは、エクササイザのトレーニングの履歴や、トレーニングマシンの調整データ、及びエクササイズの進行等はデータ収集装置と、トレーニング制御装置に任せ、トレーナは本来のトレーナ業務に専念できるようにすることを目的としたものである。
【0008】
特許文献6には、エクササイズの内容やそれに使用される器具の図案、エクササイズの名称、概要、器具の用法、注意事項等の必要事項、器具やエクササイズの使用回数、繰返し回数等のメニューを個人別に記入するメニュー記入欄をエクササイズ毎に一枚のカード用紙に表示したエクササイズ用プログラムカード、並びに、前記の各種のエクササイズ用プログラムカードのうち、個人別メニューを作るのに必要なプログラムカードを複数枚組合せて一覧可能に並べ、そのプログラムカードを複写して一枚のシート状に製作し、複写されたメニュー記入欄に個人別メニューを記入したエクササイズメニューシートが記載されている。これらは、メニューをイラストや写真等の図案で示して、見易く、分かり易く、メニューに表示された器具と実際の器具が一致し、器具の使い方も分かり易く、メニューを作ったり、変更したりもし易いエクササイズ毎のプログラムカードを提供すること、及びそのカードを所望枚数組合わせて、個人別のエクササイズメニューを手軽に製作可能なエクササイズメニューシートを提供することを目的としたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10−126268号公報
【特許文献2】特開2005−316827号公報
【特許文献3】特開平01−201277号公報
【特許文献4】特開2018−45393号公報
【特許文献5】特開2002−306633号公報
【特許文献6】特開平11−253599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、トレーニング施設を初めて利用する利用者(初心者)は、自己の識別カードや過去のトレーニング履歴などの利用者情報はなく、上記特許文献1,2のように過去の利用者情報からトレーニングメニューを作成することはできない。また、特許文献3のように、健康調査票、栄養調査票等の自己の詳細な健康記録を準備してトレーニング施設を訪れる初心者はまれであり、一般的なトレーニング施設では、利用者はより手軽にトレーニングを開始したいことを望むのが普通である。また、初心者は、トレーニング施設を最初に訪れた際に、自分のトレーニング目標に対して、どのような設備をどのように使用すればよいのかが分からない場合が殆どであり、その場合、トレーナへの相談とトレーナへの指導を受ける必要が生じる。然し乍ら、例えば、肥満解消のためのダイエット目的でトレーニングを行う場合にように、他人に直接相談しづらい場合もあり、そのような場合、トレーナへの相談をせずに自ら適当にトレーニング機器を選び適当にトレーニングを行う場合が屡々生じる。また、特許文献4,5のように、利用者のトレーニング履歴等の個人情報を管理するシステムについては、利用者が自己のトレーニング履歴等の個人情報を他者に管理されることを敬遠する場合も多い。
【0011】
その点、特許文献6のプログラムカードやエクササイズメニューシートは、利用者が自らエクササイズの内容やそれに使用される器具、その使用方法等を調べることができるため、利用者のプライバシーは保たれる。然し乍ら、利用者が自己のトレーニング目標に適合したプログラムカードやエクササイズメニューシートを選び出すのは煩雑であり、手軽にトレーニング施設の利用を開始することができない。
【0012】
そこで、本発明の目的は、トレーニング施設を利用する利用者が、他者に相談することなく、簡単に自らのトレーニング目的に応じたトレーニング機器を選択しその利用法を知ることを可能とするトレーニング施設利用サポートシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るトレーニング施設利用サポートシステムの第1の構成は、入力手段と、
ディスプレイを備えた表示手段と、
トレーニング施設内の各種トレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の各種使用法の情報を記憶・管理する機器使用情報記憶手段と、
其々のトレーニング目的及びトレーニングを行う身体部位(以下「トレーニング対象部位」という。)に応じて、(該目的に使用するトレーニング機器の特定情報,該目的に対する該トレーニング機器の使用法の特定情報)の組の使用順序系列を含むトレーニングメニュー情報を記憶・管理するトレーニングメニュー情報記憶手段と、
トレーニング目的の選択メニューを前記表示手段に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が前記入力手段から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング目的を設定するトレーニング目的設定手段と、
選択されたトレーニング目的に対するトレーニング対象部位の選択メニューを前記表示手段に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が前記入力手段から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング対象部位を設定する身体部位設定手段と、
選択されたトレーニング目的及びトレーニング対象部位に対する前記トレーニングメニュー情報を前記メニュー情報記憶手段から索出するトレーニングメニュー取得手段と、
索出された前記トレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を前記機器使用情報記憶手段から索出し、前記表示手段に表示するトレーニングガイド表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、トレーニング施設を利用する利用者は、トレーニング施設を利用する場合、まず、トレーニング目的の選択メニューからトレーニング目的を選択し、トレーニング対象部位の選択メニューからトレーニング対象部位を選択する。これにより、トレーニングメニュー取得手段は、選択されたトレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報をメニュー情報記憶手段から索出し、トレーニングガイド表示手段が表示手段に表示する。これにより、利用者は、他者に相談することなく、簡単に自らのトレーニング目的に応じたトレーニング機器を選択しその利用法を知ることができる。
【0015】
ここで、前記身体部位設定手段は、前記表示手段に、前向き及び/又は後向きの人体図を表示すると共に、該人体図にトレーニング対象部位を表示した、トレーニング対象部位の選択メニューを表示するように構成することも出来る。このように、表示手段に、前向き及び/又は後向きの人体図を表示し、その人体図にトレーニング対象部位を表示し、利用者が人体図からトレーニング対象部位を選択できるようにすることで、トレーニングに不案内な初心者であっても、自分のトレーニング目的に応じたトレーニングメニュー情報を容易に索出することができる。
【0016】
本発明に係るトレーニング施設利用サポートシステムの第2の構成は、前記第1の構成に於いて、前記機器使用情報記憶手段には、前記トレーニング機器の各種使用法の情報として、該トレーニング機器の実際の使用開始姿勢の静止画情報、及び該トレーニング機器の実際の使用状況を撮影した動画情報が含まれており、
前記トレーニングガイド表示手段は、前記表示手段に、索出された前記トレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の使用法の情報として、該トレーニング機器の実際の使用開始姿勢の静止画情報、及び使用状況を撮影した動画情報を含む情報を表示するものであることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、トレーニングガイド表示手段は、前記表示手段に、トレーニングメニュー情報で使用されるトレーニング機器の実際の使用開始姿勢の静止画情報、及び使用状況を撮影した動画情報を表示することで、利用者はトレーニング機器の使用方法を容易に理解することが可能となる。故に、初心者であっても、トレーニング施設の職員の指導を受けることなく容易にトレーニング機器の使用を開始することが出来る。
【0018】
本発明に係るトレーニング施設利用サポートシステムの第3の構成は、前記第1又は2の構成に於いて、前記トレーニングメニュー情報記憶手段は、男女の性別、並びに其々のトレーニング目的及びトレーニング対象部位に応じて、(該目的に使用するトレーニング機器の特定情報,該目的に対する該トレーニング機器の使用法の特定情報)の組の使用順序系列を含むトレーニングメニュー情報を記憶・管理するものであり、
男女の性別の選択メニューを前記表示手段に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が前記入力手段から入力する選択指示に従い、選択された性別を設定する性別設定手段を備え、
前記トレーニング目的設定手段は、選択された性別に対するトレーニング目的の選択メニューを前記表示手段に表示すること、を特徴とする。
【0019】
この構成により、トレーニング対象部位を男女別にきめ細かに分けて選択することが可能となる。また、一般に男女で最適なトレーニングの時間や反復回数や強度が異なるので、男女別に最適なトレーニングメニューを選択できるようになる。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明に依れば、トレーニング施設を利用する利用者は、トレーニング目的の選択メニュー,トレーニング対象部位の選択メニューにより自らトレーニング目的,トレーニング対象部位を選択し、選択されたトレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報をメニュー情報記憶手段から索出し、トレーニングガイド表示手段が表示手段に表示するようにしたことで、利用者は、他者に相談することなく、簡単に自らのトレーニング目的に応じたトレーニング機器を選択しその利用法を知ることができる。従って、肥満解消のためのダイエット目的でトレーニングを行う場合にようにトレーニング目的などを他人に直接相談しづらい利用者や、トレーニング施設を定期的ではなく少し利用したいだけの利用者でも、手軽且つ適確にトレーニング施設を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施例1に係るトレーニング施設利用サポートシステムの構成を表すブロック図である。
図2図1のトレーニング施設利用サポートシステムの動作を表すフローチャートである。
図3】(a)男女の性別の選択メニュー画面の一例を示す図、(b)トレーニング目的の選択メニューの一例を示す図、(c)トレーニング対象部位の選択メニューの一例を示す図である。
図4】トレーニング対象部位の選択メニューの他の一例を示す図である。
図5】トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面の一例を示す図である。
図6】トレーニング詳細情報シートの一例を示す図である。
図7】トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の実施例1に係るトレーニング施設利用サポートシステムの構成を表すブロック図である。本実施例1のトレーニング施設利用サポートシステムは、パソコンやワークステーション等のコンピュータ1、キーボード,マウス,タッチパネル等の入力部2、及びディスプレイを具備する表示部3を備えている。本実施例では、入力部2及び表示部3としてタッチパネル・ディスプレイを使用した例について説明する。尚、このトレーニング施設利用サポートシステムは、トレーニング施設内の入口や案内カウンター周辺に設置される。
【0024】
また、コンピュータ1は、機器使用情報データベース11、トレーニングメニュー情報データベース12、性別設定部13、トレーニング目的設定部14、身体部位設定部15、トレーニングメニュー取得部16、トレーニングガイド表示部17を備えている。尚、これらの各部は、コンピュータ1にプログラムを読み込ませて実行させることにより、コンピュータ1内に機能モジュールとして構成されるものである。
【0025】
機器使用情報データベース11は、トレーニング施設内の各種トレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の各種使用法の情報を記憶・管理するデータベースである。この、機器使用情報データベース11で管理されているトレーニング機器の各種使用法の情報には、該トレーニング機器の実際の使用開始姿勢(セットポジション)の静止画情報、及び該トレーニング機器の実際の使用状況(使用方法のデモンストレーション)を撮影した動画情報が含まれている。
【0026】
トレーニングメニュー情報データベース12は、男女の性別、並びに其々のトレーニング目的及びトレーニングを行う身体部位(以下「トレーニング対象部位」という。)に応じて、(該目的に使用するトレーニング機器の特定情報,該目的に対する該トレーニング機器の使用法の特定情報)の組の使用順序系列を含むトレーニングメニュー情報を記憶・管理するデータベースである。このトレーニングメニュー情報には、トレーニングメニューの内容が記載された、利用者が持ち運び可能なトレーニング詳細情報シート(後述。図6参照)のシート番号やトレーニングを行うに当たっての注意事項の情報が含まれている。
【0027】
性別設定部13は、男女の性別の選択メニューを表示部3に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が入力部2から入力する選択指示に従い、選択された性別を設定する処理を行うモジュールである。トレーニング目的設定部14は、選択された性別に対するトレーニング目的の選択メニューを表示部3に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が入力部2から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング目的を設定する処理を行うモジュールである。身体部位設定部15は、選択されたトレーニング目的に対するトレーニング対象部位の選択メニューを表示部3に表示するとともに、該選択メニューに対し利用者が入力部2から入力する選択指示に従い、選択されたトレーニング対象部位を設定する処理を行うモジュールである。詳細については後述するが、この身体部位設定部15は、表示部3に、前向き及び後向きの立姿勢人体図を表示すると共に、該立姿勢人体図にトレーニング対象部位を表示したトレーニング対象部位の選択メニューを表示する(図3(c),図4参照)。トレーニングメニュー取得部16は、選択されたトレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報をトレーニングメニュー情報データベース12から索出する処理を行うモジュールである。トレーニングガイド表示部17は、索出されたトレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を機器使用情報データベース11から索出し、表示部3に表示する処理を行うモジュールである。
【0028】
以上のように構成された本実施例のトレーニング施設利用サポートシステムについて、以下その動作を説明する。図2は、図1のトレーニング施設利用サポートシステムの動作を表すフローチャートである。最初に、性別設定部13は、図3(a)に示すような男女の性別の選択メニューを表示部3に表示する。図3(a)の男女の性別の選択メニューの画面に於いて、[男性]ボタン21,[女性]ボタン22が配置されており、利用者は此等のボタンをタッチすることにより利用者の性別の選択指示を入力する。性別設定部13は、入力された選択指示に従い、利用者の性別を設定する(S1)。
【0029】
次に、トレーニング目的設定部14は、図3(b)に示すようなトレーニング目的の選択メニューを表示部3に表示する。図3(b)のトレーニング目的の選択メニューの画面には、[筋肉をつけたい]ボタン23,[痩せたい]ボタン24,[体力をつけたい]ボタン25,[リハビリ]ボタン26,[戻る]ボタン27が配置されている。利用者は、[筋肉をつけたい]ボタン23,[痩せたい]ボタン24,[体力をつけたい]ボタン25,[リハビリ]ボタン26の4つの目的選択ボタンの何れかをタッチすることにより利用者のトレーニング目的の選択指示を入力する。トレーニング目的設定部14は、入力された選択指示に従い、利用者のトレーニング目的を設定する(S2)。尚、[戻る]ボタン27は、前の選択画面(図3(a)の画面)に戻る指示を入力するボタンである。
【0030】
次に、身体部位設定部15は、図3(c)に示すようなトレーニング対象部位の選択メニューを表示部3に表示する。図3(c)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面には、前向きの立姿勢人体図31及び後向きの立姿勢人体図32が配置されていると共に、各種のトレーニング対象部位選択ボタン33が配置されている。各トレーニング対象部位選択ボタン33は、前向きの立姿勢人体図31又は後向きの立姿勢人体図32に引出線により結ばれており、それぞれのトレーニング対象部位選択ボタン33が人体のどの部位を対象としているのかが、利用者に一目で分かるようにされている。尚、このトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、利用者の性別及びトレーニング目的に応じて異なる画面又は異なるトレーニング対象部位選択ボタン33の種類・組み合わせが表示される。例えば、図3(c)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、(性別[男性],トレーニング目的[筋肉をつけたい])に対応するものであるが、図4(a)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、(性別[女性],トレーニング目的[痩せたい])に対応するもの、図4(b)のトレーニング対象部位の選択メニューの画面は、(性別[男性],トレーニング目的[リハビリ])に対応するものを表している。図4(a)については、基本的には図3(c)と同様であるが、性別及びトレーニング目的の違いにより、トレーニング対象部位選択ボタン33の数及び種類が図3(c)とは異なっている。図4(b)については、トレーニング目的が[リハビリ]なので、人体図31’は、3つのリハビリ部位周辺の局所的人体図が表示されており、各局所的人体図に対応してトレーニング対象部位選択ボタン33が配置されている。利用者は、これらのトレーニング対象部位選択ボタン33の何れかをタッチすることによりトレーニング対象部位の選択指示を入力する。身体部位設定部15は、入力された選択指示に従い、トレーニング対象部位を設定する(S3)。尚、図3(c),図4(a),図4(b)の[戻る]ボタン34は、前の選択画面(図3(b)の画面)に戻る指示を入力するボタンである。図4(b)の[その他]ボタン35はトレーニング対象部位選択ボタン33の選択肢にない部位の選択指示を入力するボタンである。
【0031】
次に、トレーニングメニュー取得部16は、選択された性別、トレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報を、トレーニングメニュー情報データベース12から索出する(S4)。そして、トレーニングガイド表示部17は、索出されたトレーニングメニュー情報に対応するトレーニング機器の特定情報及び該トレーニング機器の使用法の情報を、機器使用情報データベース11から索出し、得られたトレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面を表示部3に表示する(S5)。
【0032】
図5は、トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面の一例を示す図である。この表示画面には、機器名称41、トレーニング詳細情報シート番号42、ガイド文43、使用開始姿勢静止画44、使用状況動画45、及び[戻る]ボタン46が配置されている。機器名称41は、トレーニングに使用するトレーニング施設内のトレーニング機器の名称である。トレーニング詳細情報シート番号42は、トレーニング詳細情報シートのシート番号である。ここで、「トレーニング詳細情報シート」とは、トレーニングの詳細情報を記載した持ち運び可能な情報シートをいい、この情報シートには該情報シートに固有のシート番号が目立つように記載され、持ち運びやすいようにプラスチックフィルム・ラミネート加工がされている。ガイド文43は、その後の利用者の行動についての案内情報を記載した文である。使用開始姿勢静止画44は、機器名称41で特定されるトレーニング機器を実際に使用する際の使用開始姿勢(セットポジション)の静止画(写真)である。使用状況動画45は、機器名称41で特定されるトレーニング機器を実際に使用する際の使用状況(機器使用方法のデモンストレーション)を撮影した動画である。尚、[戻る]ボタン46は、前の選択画面(図3(c),図4(a)(b)の画面)に戻る指示を入力するボタンである。
【0033】
利用者は、この表示画面から、どのトレーニング機器をどのように使用してトレーニングを行えばよいのかを簡単に知ることが出来る。また、トレーニング機器によるトレーニング方法の詳細情報や注意事項については、利用者が持ち運びできるトレーニング詳細情報シートに記載されている。トレーニング詳細情報シートは、トレーニング施設内の入口や案内カウンター周辺に配備されており、利用者は、画面に表示されたトレーニング詳細情報シート番号42と同じシート番号のトレーニング詳細情報シートを取り、トレーニング詳細情報シートに表示された使用機器特定記号で指定されるトレーニング機器へ行きトレーニング詳細情報シートの指示に従ってトレーニングを行う。図6に、トレーニング詳細情報シートの一例を示す。図6の例では、トレーニング詳細情報シートの表面には、上部にトレーニング詳細情報シート番号51、機器名称52、及び使用機器特定記号情報53(トレーニング施設内の各トレーニング機器に付された特定記号(例えば「A」,「B」等)の情報)が表示され、その下に、事前準備事項情報54(トレーニング機器を使用する前に事前にやるべき事項の情報)、セットポジション画像55(トレーニング機器のセットポジションの画像)が表示されている。トレーニング詳細情報シートの裏面には、トレーニング方法情報56(トレーニング機器を使用したトレーニングの手順の情報)、セットポジション画像57(トレーニング機器のセットポジションの画像)、注意事項情報58(トレーニング機器を使用したトレーニング時の注意事項の情報)が表示されている。利用者は、実際にトレーニングを行うトレーニング機器の場所で、このトレーニング詳細情報シートを見ながらトレーニングを行えばよいので、初心者でも用意且つ的確に、自分のトレーニング目的に合ったトレーニングを単独で行うことが出来る。
【0034】
図7は、トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面の他の一例を示す図である。例えば、トレーニング目的が「リハビリ」のように、トレーニング目的やトレーニング部位によっては、複数のトレーニング機器を決められた順番で使用してトレーニングを行う必要がある場合がある。このような場合には、トレーニングメニュー情報及び機器使用情報の表示画面は、図7のように表示され、使用するトレーニング機器の順番に、左から右に、各トレーニング機器の(機器名称41,トレーニング詳細情報シート番号42,使用状況動画45)の組が並べて表示される。ここでは、スペースの都合上、使用開始姿勢静止画44は省略しているが、(機器名称41,トレーニング詳細情報シート番号42,使用開始姿勢静止画44,使用状況動画45)の組を並べて表示するようにしてもよい。この場合、利用者は、画面に表示された各トレーニング詳細情報シート番号42と同じシート番号のトレーニング詳細情報シートを取り(図7の場合、43番,44番,45番の3枚のシートを取る)、指定されたトレーニング機器へ順番に行き、各トレーニング詳細情報シートの指示に従ってトレーニングを行う。
【0035】
以上のように、本実施例によれば、トレーニング施設を利用する利用者は、性別の選択メニュー画面(図3(a)),トレーニング目的の選択メニュー(図3(b)),トレーニング対象部位の選択メニュー(図3(c),図4)により自らの性別,トレーニング目的,トレーニング対象部位を選択し、選択された性別,トレーニング目的及びトレーニング対象部位に対するトレーニングメニュー情報をメニュー情報記憶手段から索出し、表示部3に表示させるようにしたことで、利用者は、トレーニング施設の職員等の他者に相談することなく、簡単に自らのトレーニング目的に応じたトレーニング機器を選択しその利用法を適確に知ることができる。従って、利用者がダイエット目的でトレーニングを行う場合にように、トレーニング目的などを他人に直接相談しづらい場合や、トレーニング施設を定期的ではなく臨時に利用したいだけの場合でも、手軽且つ適確にトレーニング施設を利用することができるようになる。
【符号の説明】
【0036】
1 コンピュータ
2 入力部
3 表示部
11 機器使用情報データベース
12 トレーニングメニュー情報データベース
13 性別設定部
14 トレーニング目的設定部
15 身体部位設定部
16 トレーニングメニュー取得部
17 トレーニングガイド表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7