特別な装置を導入することなく、従来のサービスの延長上で利用される電子機器によって、高齢者の生活を支援しつつ、その行動を分析し、安否を確認できるシステムを提供する。
ユーザの行動の記録及び分析を行うことにより、ユーザの異常を検知する見守りシステムであって、入出力装置を介して入力される前記ユーザによって発される音声に基づく音声指示情報を受け付ける音声指示情報入力手段と、入力された前記音声指示情報を記憶部に格納する音声指示情報記憶手段と、設定されたある期間において、前記音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析し、基準範囲外である場合、前記ユーザに異常状態が生じたことを判定する異常状態判定手段と、前記異常状態の出力に応じて前記異常状態を通知する通知手段と、を備える。
前記案内手段は、前記確認手段による入力が第1の所定時間内にされない場合、再度前記使用案内を前記入出力装置に対して出力処理する請求項4に記載の見守りシステム。
前記異常状態判定手段は、前記確認手段による入力が第2の所定時間内にされない場合又は、前記案内手段による使用案内の出力が所定の回数以上となった場合、前記ユーザに異常が生じたことを判定する請求項5に記載の見守りシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、特許文献1では、家族などの見守り人に対して通知する機能について記載がない。また、特許文献2では、発話からユーザの緊急状態を通知する判定については開示があるものの、認知障害等の日常生活に支障をきたすが、緊急性は高くない異常を検知する機能については記載がない。
【0007】
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、緊急性が高くない異常を検知する為の新規な判断方法を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決する為に、本発明は、ユーザの行動の記録及び分析を行うことにより、ユーザの異常を検知する見守りシステムであって、入出力装置を介して入力される前記ユーザによって発される音声に基づく音声指示情報を受け付ける音声指示情報入力手段と、入力された前記音声指示情報を記憶部に格納する音声指示情報記憶手段と、設定されたある期間において、前記音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析し、基準範囲外である場合、前記ユーザに異常状態が生じたことを判定する異常状態判定手段と、前記異常状態の出力に応じて前記異常状態を通知する通知手段と、を備える。
【0009】
このような構成とすることで、ユーザは音声の入力により簡単に入出力装置を操作し、生活に関する支援を受けることができる。さらに、それらの音声の入力頻度からユーザが異常状態と認められた場合、ユーザの家族などに通知することができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記音声指示情報記憶手段は、前記音声指示情報が示す特定の単語又は単語の組み合わせに基づいて前記音声指示情報を分類処理して記憶部に格納し、前記異常状態判定手段は、設定されたある期間において、前記単語又は前記単語の組み合わせを含む音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析し、基準範囲外である場合、前記ユーザに異常状態が生じたことを判定する。
このような構成とすることで、ユーザからの質問内容の重複によって、ユーザの異常状態を判定することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記異常状態判定手段は、前記単語又は前記単語の組み合わせに応じて異なる基準範囲の設定を受け付ける。
このような構成とすることで、ユーザからの問い合わせ内容に応じて異なる判断基準により、ユーザの異常状態を判定することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記見守りシステムは、ユーザの使用する薬について、名称、使用数、薬の画像、使用時間を含む薬情報の入力を受け付け、記憶部に格納する薬情報登録手段と、前記薬情報に基づいて、画像、文字又は、音の少なくとも一つを薬の使用案内として前記入出力装置に対して出力処理する案内手段と、前記使用案内を確認したことの入力を前記入出力装置を介して受け付ける確認手段と、前記確認手段による入力を前記薬情報と関連付けて記憶部に格納する確認情報記憶手段と、を備える。
このような構成とすることで、ユーザの薬の飲み忘れを防止し、更に利用履歴を記録することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記案内手段は、前記確認手段による入力が第1の所定時間内にされない場合、再度前記使用案内を前記入出力装置に対して出力処理する。
このような構成とすることで、ユーザの薬の飲み忘れをより確実に防止することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記異常状態判定手段は、前記確認手段による入力が第2の所定時間内にされない場合又は、前記案内手段による使用案内の出力が所定の回数以上となった場合、前記ユーザに異常が生じたことを判定する。
このような構成とすることで、ユーザによって使用案内を確認したことの入力がされなかった場合、ユーザは薬を飲まなかったものとみなし、ユーザに異常状態が生じたことを判定し、ユーザの家族等に通知することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記見守りシステムは、緊急ボタンを表示処理し、表示処理結果を前記入出力装置に対して出力する緊急ボタン表示手段と、前記緊急ボタンを介して緊急情報の入力を受け付ける緊急手段と、前記緊急情報の入力に応じてGPSによってユーザの位置情報を取得し、前記位置情報を中心とした所定の範囲内において通知可能な通信端末装置に対して緊急情報を通知する緊急情報通知手段と、を備える。
このような構成とすることで、ユーザは緊急時に早急に近くの人に緊急事態であることを通知することができる。
【0016】
本発明は、ユーザの行動の記録及び分析を行うことにより、ユーザの異常を検知する処理を見守りシステムが実行する見守り方法であって、見守りシステムが、入出力装置を介して入力される前記ユーザによって発される音声に基づく音声指示情報を受け付ける処理と、入力された前記音声指示情報を記憶部に格納する処理と、設定されたある期間において、前記音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析し、基準範囲外である場合、前記ユーザに異常状態が生じたことを判定する処理と、前記異常状態の出力に応じて前記異常状態を通知する処理と、を実行する。
【0017】
ユーザの行動の記録及び分析を行うことにより、ユーザの異常を検知する見守り装置であって、入出力装置を介して入力される前記ユーザによって発される音声に基づく音声指示情報を受け付ける音声指示情報入力手段と、入力された前記音声指示情報を記憶部に格納する音声指示情報記憶手段と、設定されたある期間において、前記音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析し、基準範囲外である場合、前記ユーザに異常状態が生じたことを判定する異常状態判定手段と、前記異常状態の出力に応じて前記異常状態を通知する通知手段と、を備える。
【0018】
ユーザの行動の記録及び分析を行うことにより、ユーザの異常を検知する見守りプログラムであって、コンピュータを、入出力装置を介して入力される前記ユーザによって発される音声に基づく音声指示情報を受け付ける音声指示情報入力手段と、入力された前記音声指示情報を記憶部に格納する音声指示情報記憶手段と、設定されたある期間において、前記音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析し、基準範囲外である場合、前記ユーザに異常状態が生じたことを判定する異常状態判定手段と、前記異常状態の出力に応じて前記異常状態を通知する通知手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、特別な装置を導入することなく、従来のサービスの延長上で利用される電子機器によって、高齢者の生活を支援しつつ、その行動を分析し、安否を確認できるシステムを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、多くの異なる形態で実施されることが可能である。
【0022】
例えば、本実施形態では見守りシステムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の見守り方法、見守り装置、見守りプログラム、記録媒体等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータに前記プログラムをインストールすることができる。ここで、前記プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD−ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
【0023】
本実施の形態におけるシステムの概要を示す
図1を参照すると、見守りシステムは見守りシステム1として具体化されている。この見守りシステム1は、入出力装置2、見守り装置3、見守り人端末装置4、言語処理サーバ5、緊急端末装置6及び通信ネットワークNWを備える。通信ネットワークNWは、インターネットなどのIP(Internet Protocol)網などとから構成される。端末装置TE(入出力装置2、見守り人端末装置4、緊急端末装置6)とサーバ装置SE(言語処理サーバ5、見守り装置3)は通信ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。なお、以下の説明では、不明確にならない限り通信ネットワークNWの介在を省略する。また、
図1において、端末装置TEはそれぞれ1つ示しているが、これらはそれぞれ複数存在してもよい。
【0024】
入出力装置2は、見守り対象であるユーザの音声入力を受信する機能及び、通信ネットワークNWを介してサーバ又は端末とデータ通信する機能を有するハードウェア構成を少なくとも含む装置である。本実施形態では、入出力装置2として、人工知能スピーカ及びタッチディスプレイを搭載した電子機器(いわゆるスマートディスプレイ)を利用する場合について説明するが、例えば人工知能スピーカ、スマートフォン端末、タブレット端末、携帯電話、パーソナルコンピュータなどのようなコンピュータ端末であってもよい。ユーザは音声入力により入出力装置2に生活に関する問い合わせを要求する操作などを行う。
【0025】
言語処理サーバ5は、入出力装置2において入力された音声において、事前に定められたウェイクワード(例えば、アプリケーションの名称など)が含まれる場合、音声を取得し、音声の内容を分析し、上述の問い合わせに関する情報を要求するための音声指示情報として出力する。また、後述する問い合わせに対する返答について、音声を合成する処理を行い、処理結果を入出力装置2に送信する。なお、言語処理サーバ5は、既存のサービスにより提供されるサーバであってもよい。
【0026】
見守り装置3は、音声指示情報を取得し、問い合わせに対する返答を出力するとともに、音声指示情報の記録及び分析を行い、ユーザの異常状態を判定する。これによって、入出力装置2は、問い合わせに対する返答を取得し、ユーザに対して音声や画面表示を出力できる。
【0027】
なお、本実施形態では、音声の認識、分析及び、出力のための合成などの処理は言語処理サーバ5によって行われる例について説明するが、これらの処理の一部又は全部は入出力装置2、見守り装置3又はその他の通信ネットワークNWに接続された装置によって行われてもよい。
【0028】
見守り人端末装置4は、ユーザの家族や配偶者などの見守り人が所有する端末装置であり、データ通信機能を有するハードウェア構成であれば、コンピュータ端末(パーソナルコンピュータ、タブレット端末及びスマートフォン端末を含む)の少なくとも1つを含む単独構成または複合構成をそれぞれ採り得る。見守り人端末装置4は、ユーザに異常が生じた場合、メール、チャット機能、音声・ビデオ通話機能又は見守りシステムアプリケーションの機能により通知を受信する。
【0029】
見守り装置3の記憶部は、入出力装置2及び見守り人端末装置4を特定するID又はメールアドレス等の連絡先を紐づけて格納する。これにより、入出力装置2を所有するユーザに異常が生じた場合、見守り装置3は入出力装置2に紐づけられた見守り人端末装置4に通知を送信することができる。また、見守り装置3は、見守り人端末装置4により入力された設定や情報に基づいて、入出力装置2に対して出力を行うことができる。
【0030】
緊急端末装置6は、見守りシステムがアプリケーションプログラムとしてインストールされている第三者が所有する通信端末装置であり、データ通信機能を有する構成であれば、コンピュータ端末(パーソナルコンピュータ、タブレット端末及びスマートフォン端末を含む)の少なくとも1つを含む単独構成または複合構成をそれぞれ採り得る。緊急端末装置6の一例として、見守り装置3の記憶部において、紐づけされていない入出力装置2及び見守り人端末装置4が挙げられる。緊急端末装置6は、ユーザの緊急時に緊急情報をメール、チャット機能、音声ビデオ通話機能又は見守りシステムアプリケーションの機能により受信する。また、緊急端末装置6は、緊急情報にアラート情報が含まれる場合、アラート情報に基づいてアラートを出力してもよい。
【0031】
図2(a)は、本実施形態における、入出力装置2のハードウェア構成の例を示した図である。入出力装置2は、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU(Central Processing Unit))21と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM(Random Access Memory))22とを備える。
【0032】
入出力装置2は、NIC(Network Interface Card)などの通信インタフェース(IF)やデータの送受信を制御する通信制御装置を含む通信部23と、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、及び各種情報(データを含む)を書換え可能に格納するHDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置24と、タッチパネル、物理キー、キーボード、マウスなどの情報入力・指定部25と、ディスプレイなどを含む表示部26と、音声入力を受け付けるマイクロフォン27と、音声出力のためのスピーカ28などを、備える。なお、本実施形態において、通信部23はGPS通信による位置情報の送受信を行うGPS通信機能を備えていてもよい。
【0033】
図2(b)は、本実施形態における、見守り人端末装置4及び緊急端末装置6のハードウェア構成の例を示した図である。見守り人端末装置4及び緊急端末装置6は、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU(Central Processing Unit))41と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM(Random Access Memory))42とを備える。
【0034】
見守り人端末装置4及び緊急端末装置6は、NIC(Network Interface Card)などの通信インタフェース(IF)やデータの送受信を制御する通信制御装置を含む通信部43と、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、及び各種情報(データを含む)を書換え可能に格納するHDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置44と、タッチパネル、物理キー、キーボード、マウスなどの情報入力・指定部45と、ディスプレイなどを含む表示部46などとを、少なくとも備える。なお、通信部43はGPS通信による位置情報の送受信を行うGPS通信機能を備えていてもよい。
【0035】
入出力装置2において、後に詳述する機能を論理的に実現するには、補助記憶装置24に見守りシステム端末プログラムをアプリケーションプログラムとしてインストールしておく。そして、入出力装置2においては、電源投入または利用者(ユーザ)による指示を契機に、演算装置(CPU)21がアプリケーションプログラムを主記憶装置(RAM)22に展開して実行する。
【0036】
図3は、本実施形態における、サーバ装置SE(見守り装置3、言語処理サーバ5)のハードウェア構成と見守り装置3の機能構成を示す。サーバ装置SEは、データ通信機能を有し、
図3(a)に示すようなハードウェア及び機能の構成要素を含んでいる。すなわち、サーバ装置SEは、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU)31と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM)32と、を備える。
【0037】
サーバ装置SEは、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、及び各種情報(データを含む)を書換え可能に格納するHDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置33と、通信制御部34と、NIC(Network Interface Card)などの通信インタフェース(IF)部35などを、更に備える。
【0038】
図3(b)に示すように、見守り装置3の補助記憶装置33は、後に詳述する機能構成要素として、音声指示情報入力手段301と、音声指示情報記憶手段302と、異常状態判定手段303と、通知手段304と、薬情報登録手段305と、案内手段306と、確認手段307と、確認情報記憶手段308と、緊急ボタン表示手段309と、緊急手段310と、緊急情報通知手段311と、記憶部312と、を備える。
【0039】
見守り装置3において上述した機能構成要素を論理的に実現するには、補助記憶装置33に見守りプログラムや、端末制御プログラム及びサーバ制御プログラムなどをアプリケーションプログラムとしてインストールしておく。そして、見守り装置3においては、電源投入またはサーバ管理者による指示を契機に、演算装置(CPU)31がこの処理プログラムを主記憶装置(RAM)32に展開して実行する。
【0040】
言語処理サーバ5の補助記憶装置33は、受信した音声を認識し、分析する言語処理機能と、受信した音声に適した返答音声を決定するための返答機能と、返答音声を出力するために適した情報を取得するための情報要求機能と、受信したテキスト情報に基づいて出力する音声を合成する音声合成機能などのような、音声対話サービスを実現するための機能を備える。
【0041】
<異常判定及び通知>
以下、
図4を参照して、見守りシステム1の実施形態1における処理について詳述する。
図4は、ユーザの問い合わせから異常状態を判定する処理に関するフローチャートを示す図である。
【0042】
はじめに、入出力装置2において、見守りシステムのアプリケーションプログラムを起動しておく。本実施形態では、入出力装置2へ入力された音声によって、言語処理サーバ5と見守り装置3が協働し、見守りシステム1を実現する。入出力装置2のマイクロフォン27は、ユーザによって発される音声を受信する。ここでユーザは生活に関する各種の問い合わせや、配偶者、家族、親族などの見守り人や友人に対する近況の報告や雑談などを入出力装置2に自由に発することができる。問い合わせの例としては、「お昼ご飯のおすすめの献立を教えて。」、「薬の時間までどれくらい。」、「家族の住所を教えて。」などが挙げられる。また、後者の例として、「お昼ご飯食べました。」、「今日は買い物で留守にします。」、「友人に電話をかけて。」などが挙げられる。また、それ以外にも例えば家電機器の操作やニュースやラジオ、音楽の再生などの操作を音声によって行うことができてもよい。
【0043】
本実施形態において、マイクロフォン27によって入力された音声は、デジタル変換されて音声指示情報として言語処理サーバ5に送信される。なお、音声指示情報は、音声指示情報の送信元を特定するためのユーザIDを少なくとも含み、音声指示情報の送信先を特定するための送信先IDと送信時刻を含んでもよい。本実施形態において、送信先IDによって特定される送信先は見守り装置3である。音声指示情報を受信した言語処理サーバ5は、音声指示情報の内容を分析し、更に見守り装置3に送信する。ここで音声指示情報の内容の分析により、例えば音声指示情報「お昼ご飯のおすすめの献立を教えて。」という問い合わせ内容から特定の単語である「お昼ご飯」、「おすすめ」及び「献立」が抽出されて、見守り装置3に送信されてもよい。なお、音声指示情報が前述の送信先IDを含まない場合、音声指示情報に含まれる特定の単語に基づいて、音声指示情報を見守り装置3に送信する。また、言語処理サーバ5は、特定の単語である「お昼ご飯」、「おすすめ」及び「献立」に基づいて「お昼ご飯のおすすめの献立」に関する情報を見守り装置3、言語処理サーバ5又は外部サーバ(図示せず)の補助記憶装置33から取得し、返答の音声を合成し、入出力装置2に対して出力してもよい。外部サーバは、例えば検索エンジンの機能により要求された情報を検索し、該当する情報を言語処理サーバ5に送信する処理を行う。
【0044】
図4のS101において、見守り装置3の音声指示情報入力手段301は、言語処理サーバ5より送信された音声指示情報の入力を受け付ける。
【0045】
音声指示情報記憶手段302は、S102において、音声指示情報に含まれる特定の単語に基づいて、音声指示情報を分類処理して記憶部312に格納する。音声指示情報の分類処理の一例として、「ごはん」、「ランチ」、「夕飯」などの「食事」に関する単語が含まれる音声指示情報を分類して記憶部312に格納する。なお、「ランチ」、「昼食」、「昼ごはん」などを「昼食」に関する単語が含まれる音声指示情報を更に分類して記憶部312に格納するなど、分類に含まれる単語は制限されない。本実施形態において、一部の分類は見守り装置3において予め定義されているが、音声指示情報の入力に応じて新しい分類が生成されてもよい。
【0046】
また、音声指示情報記憶手段302は、S102において、音声指示情報に含まれる特定の単語の組み合わせに基づいて、音声指示情報を分類処理して記憶部312に格納する。単語の組み合わせに基づく分類処理の一例として、第1の単語群である「薬」、「咳止め」、「湿布」などと、第2の単語群である「時間」、「いつ」、「まだ」などから、第1の単語群と第2の単語群の両方の単語を含む音声指示情報によって、「薬の使用時間」に関する特定の単語の組み合わせとして分類されて記憶部312に格納される。したがって、特定の単語又は特定の単語の組み合わせの分類処理によって、音声指示情報の示すユーザからの問い合わせの内容が分類される。
【0047】
異常状態判定手段303は、S103及びS104において、記憶部312に格納された音声指示情報に基づいてユーザの異常状態の有無について判定する。本実施形態では、異常状態判定手段303は、例えば1日や1週間など予め任意に設定された期間において集計された音声指示情報を用いて異常状態を判定する。また、特定の単語又は単語の組み合わせに応じて異なる期間が設定されてもよい。これらの期間は、記憶部312において予め記憶されているが、入出力装置2又は見守り人端末装置4を介して任意の期間に変更されてもよい。
【0048】
S103において、異常状態判定手段303は、設定されたある期間において、特定の単語又は単語の組み合わせを含む音声指示情報の入力が重複しているかを分析する。例えば、「食事」に関する音声指示情報の集計期間が1日に設定され、1日に2回以上「食事」に関する音声指示情報が入力された場合、異常状態判定手段303は問い合わせの内容が重複していると判定する(S103においてYES)。
【0049】
S103において問い合わせの内容が重複していると判定されると、異常状態判定手段303は、続くS104において、重複した音声指示情報の入力頻度が基準範囲内であるか否かを分析する。例えば、「食事」の分類に関する音声指示情報の集計期間1日に対して基準範囲2〜4回が設定される場合、「食事」の分類に関する音声指示情報の入力回数が0回、1回又は5回以上の場合、異常状態判定手段303は、入力頻度が基準範囲外であると判定する(S104においてYES)。
【0050】
本実施形態において、異常状態判定手段303は、特定の単語又は単語の組み合わせに応じて、つまりユーザからの問い合わせの内容に応じて、異なる基準範囲の設定を受け付ける。これらの基準範囲は、初期状態において記憶部312において予め記憶されているが、入出力装置2又は見守り人端末装置4を介して任意の基準範囲に変更されてもよい。また、基準範囲は設定されたある期間における音声指示情報の入力頻度の平均値によって自動的に設定されてもよい。入力頻度の平均値は、問い合わせの内容及び集計期間ごとに算出される。
【0051】
また、本実施形態における異常状態判定手段303は、すべての問い合わせや雑談を含む音声指示情報の総入力回数について、S104の処理を実行できる。この場合も、例えば1日当たりのユーザからの音声指示情報の平均入力回数と任意の基準範囲によって、判定処理を行う。
【0052】
S104において、入力頻度が基準範囲外であると判定された場合、異常状態判定手段303は、ユーザに異常状態が生じたと判定し、出力する。更に、続くS105において、通知手段304は、異常状態判定手段303によるユーザの異常状態の出力に応じて、見守り人端末装置4に対して異常状態を通知する。通知先である見守り人端末装置4は、入出力装置2又は見守り人端末装置4を介して予め記憶部312に見守り人端末装置4のメールアドレス、電話番号又は、チャットアプリのIDなどを登録しておくことにより特定される。本実施形態の一例として、通知手段304はユーザに異常状態が生じた旨のメッセージを作成し、通知先として登録された見守り人端末装置4に対して送信する。
【0053】
S102において、見守り装置3は、音声指示情報が記憶部312に格納されると、S106においてユーザからの問い合わせに対する返答となる返答情報を出力するための返答処理を行う。本実施形態では、返答処理は音声指示情報に含まれる特定の単語又は単語の組み合わせに応じて、返答音声を合成するためのテキスト情報を生成する。例えば、音声指示情報として「薬の時間までどれくらい。」と入力された場合、後述する登録された薬情報に基づいて、「薬の時間まであと30分です。」のようなテキスト情報を生成する。
【0054】
S106において、返答のためのテキスト情報が生成されると、S107において見守り装置3は、生成されたテキスト情報を言語処理サーバ5に対して出力する。なお、見守り装置3が返答音声を合成する場合、見守り装置3は合成された返答音声を入出力装置2に対して出力してもよい。
【0055】
言語処理サーバ5は、S107で出力されたテキスト情報を受信し、テキスト情報に基づいて返答音声を合成し、入出力装置2に対して出力する。入出力装置2は、返答音声を見守り装置3又は言語処理サーバ5から受信すると、合成された返答音声をスピーカ28から出力する。これによって、ユーザは生活に関する問い合わせに対する返答を受け取ることができる。なお、図示しない外部の言語処理サーバが、言語処理サーバ5と協働して、受信したテキスト情報に基づいて返答音声を合成し、入出力装置2に対して出力する構成としてもよい。
【0056】
見守り装置3は、記憶部312に格納された音声指示情報を集計分析処理し、見守り人端末装置4からの要求に応じて集計分析処理結果を表示処理し、表示処理結果を見守り人端末装置4に送信してもよい。実施形態の一例として、一定期間(例えば1か月)の音声指示情報が分類別に集計され、期間別又は分類別にグラフとして表示処理される。
【0057】
<薬の使用案内>
以下、
図5及び
図6を参照して、見守りシステム1の実施形態2における処理について詳述する。
図5は、ユーザに対して薬の使用案内を実行する処理に関するフローチャートを示す図である。
【0058】
はじめに、薬情報登録手段305は、入出力装置2又は見守り人端末装置4を介して、ユーザの使用する薬について、名称、使用数、薬の画像、使用時間を含む薬情報の入力を受け付け、記憶部312に格納する。薬情報は、フォーム入力、メール又はチャット機能などにより、入出力装置2又は見守り人端末装置4から見守り装置3に送信される。本実施形態における薬情報は、
図6(a)が示すように、薬ID、ユーザID、見守り人ID、薬の名称、使用数、使用時間、薬の画像、使用状況を含む。薬IDは、一ユーザが使用する一薬に、一意に対応付けられたIDである。ユーザIDは、ユーザの所有する入出力装置2を特定するためのIDである。見守り人IDは、見守り人の所有する見守り人端末装置4を特定するためのIDである。ユーザID及び見守り人IDは、メールアドレス、チャットアプリのIDなどが格納されてもよい。使用時間は、具体的な時刻を格納する他、食前食後又は就寝前などユーザの生活行動の前後の時間などを格納してもよい。なお、薬情報は入出力装置2の補助記憶装置24に記憶されてもよい。
【0059】
図5のS201において、案内手段306は記憶部312に格納された薬情報の使用時間に準ずる時刻となる場合、薬の名称、使用数、使用時間、薬の画像に基づいて薬の使用案内を、ユーザIDによって特定される入出力装置2に対して出力処理する。
図6(b)は薬の使用案内を表示する案内画面W1の画面表示例である。案内画面W1は、薬の名称を表示する名称表示部W11、薬の使用数を表示する使用数表示部W12、薬の使用時間を表示する使用時間表示部W13、薬の画像を表示する画像表示部W14、ユーザから薬の使用案内を確認したことの入力を受け付ける確認ボタンW15のうち、少なくとも確認ボタンW15を備える。案内手段306は、薬情報に基づいて案内画面W1を表示処理し、処理結果を入出力装置2に送信する。入出力装置2は処理結果を受信することで、表示部26に案内画面W1を表示する。薬情報が入出力装置2の補助記憶装置24に記憶される場合、案内手段306は、薬情報の使用時間に基づいて案内画面W1の表示命令を入出力装置2に送信する。入出力装置2は表示命令を受信すると、補助記憶装置24に記憶された薬情報に基づいて案内画面W1を表示処理し、処理結果を表示部26に表示する。
【0060】
また、S201において、案内手段306は入出力装置2に対して通知音の出力命令を送信する。入出力装置2のスピーカ28は出力命令に応じて、通知音を出力する。また、案内手段306は言語処理サーバ5を介して音声案内を合成し、入出力装置2のスピーカ28に出力させてもよい。音声案内は、薬の名称や使用数など薬情報登録手段305によってテキストデータとして格納された薬情報に基づいて音声を合成される。なお、本実施形態において、案内手段306は上述した案内画面W1と音による使用案内の少なくとも一方を入出力装置2に対して出力処理する。
【0061】
また、案内画面W1は、名称表示部W11、使用数表示部W12、使用時間表示部W13、画像表示部W14のうち少なくとも一つを備える構成としてもよい。その場合、案内手段306は、案内画面W1の表示処理から一定時間後又は案内画面W1のタッチ入力により、ユーザから薬の使用案内を確認したことの入力を受け付ける確認ボタンW15を備える確認画面W2(図示せず)を入出力装置2に対して出力処理する。
【0062】
入出力装置2は、S201において表示部26に表示される確認ボタンW15の押下を契機として、ユーザが薬の使用案内を確認したことを、案内画面W1の出力処理に用いられた薬情報の少なくとも薬IDとともに見守り装置3に出力する。見守り装置3の確認手段307は、入出力装置2を介して、使用案内を確認したことの入力及び薬IDの入力を受け付ける。
【0063】
確認手段307が、確認の入力を受け付けると(S202においてYES)、続くS203において、確認情報記憶手段308は、確認手段307によって入力された使用案内を確認したことの入力を、薬IDに対応する薬情報の使用状況として記憶部312に格納する。確認情報記憶手段308は使用状況に日時に関する情報を付与してもよい。見守り装置3は、使用状況を含む薬情報を見守り人端末装置4からの要求に応じて表示処理し、表示処理結果を見守り人端末装置4に送信する。
【0064】
確認手段307は、確認の入力が第1の所定時間内にされない場合(S202においてNO)、案内手段306に対して再案内を要求する。案内手段306は、再案内の要求に応じて、再度S201の処理を行うことにより、薬の使用案内を入出力装置2に対して出力処理する。案内手段306は、再案内の場合、最初の使用案内とは異なる表示画面や音声を出力処理してもよい。更に、確認手段307は、S202と同様の処理を行い、確認の入力を受け付ける。S201及びS202の処理は、確認手段307によって確認の入力が受け付けられない場合、何度繰り返されてもよい。
【0065】
確認手段307は、確認の入力が第2の所定時間内にされない場合又は、案内手段306による薬の使用案内の出力処理を行った回数が所定の回数以上となった場合、異常状態判定手段303に対して判定を要求する(S204においてYES)。第2の所定時間は第1の所定時間以上の任意の時間に設定される。確認手段307は、最初の薬の使用通知から第2の所定時間が経過しない場合又は、案内手段306による薬の使用案内の出力処理を行った回数が所定の回数以下の場合、S201の処理を再度行う(S204においてNO)。
【0066】
S204においてYESの場合、S205において異常状態判定手段303は、判定の要求に応じてユーザに異常が生じたことを判定し、出力する。なお、S204において確認手段307は、薬の使用案内の出力処理を行う度に異常状態判定手段303に判定を要求し、異常状態判定手段303は、薬の使用案内の出力処理を行った回数が所定の回数以上となった場合、ユーザに異常が生じたことを判定し、出力してもよい。通知手段304は、異常状態判定手段303によるユーザの異常状態の判定の出力に応じて、見守り人端末装置4に対して異常状態を通知する。通知先である見守り人端末装置4は、薬情報に格納された見守り人IDの他、記憶部312に予め記憶されたメールアドレス、電話番号又は、チャットアプリのIDなどによって特定される。
【0067】
<緊急通知>
以下、
図7を参照して、見守りシステム1の実施形態3における処理について詳述する。
図7は、見守りシステム1が緊急通知を実行する処理に関するフローチャートを示す図である。
【0068】
本実施形態では、ユーザは自身に生じた緊急事態を入出力装置2に対して発話によって知らせる。例えば、ユーザが「すぐに助けてほしい。」、「緊急事態が起きた。」などの緊急事態に関する音声を入出力装置2に対して入力すると、
図4のS101及びS102と同様の処理が実行され、ユーザの緊急事態に関する音声指示情報が分類処理され、記憶部312に格納される。
【0069】
S301において緊急ボタン表示手段309は、記憶部312に緊急事態に関する音声指示情報が格納されると、緊急ボタンを表示処理し、表示処理結果を入出力装置2に対して出力する。入出力装置2の表示部26は、表示処理結果に基づいて緊急ボタンを表示する。
【0070】
S302において、緊急手段310は緊急ボタンを介してユーザからタッチなどの操作による入力を受け付ける。緊急手段310はS302における入力を、ユーザに緊急事態が生じたことを示す緊急情報として処理する。本実施形態において、緊急手段310は続くS303において、通信部23のGPS通信機能によって入出力装置2の位置情報(経度、緯度)を取得し、その位置情報を中心とした所定の範囲内において通知可能な緊急端末装置6をGPS通信によって検索する。なお、緊急手段310は、記憶部312に予め記憶された住所などから入出力装置2の位置情報を取得してもよい。
【0071】
S303においてGPS通信によって検索される緊急端末装置6は、緊急情報を受信する機能のON・OFFを切り替えることができる。緊急情報を受信する機能がONの場合(S304においてYES)、S305において緊急情報通知手段311は、検索された緊急端末装置6及び見守り人端末装置4に対して位置情報及び緊急情報を送信する。緊急情報を受信する機能がOFFの場合(S304においてNO)、S306において緊急情報通知手段311は、見守り人端末装置4に対して緊急情報を送信する。これによって、緊急情報は緊急端末装置6又は見守り人端末装置4において受信される。緊急情報通知手段311は、更に緊急情報にアラート情報を付与し、見守り人端末装置4は、アラート情報に基づいて、スピーカ等の出力部によりアラートを出力してもよい。