(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-82240(P2021-82240A)
(43)【公開日】2021年5月27日
(54)【発明の名称】静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20210430BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20210430BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/044 120
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-9127(P2020-9127)
(22)【出願日】2020年1月23日
(31)【優先権主張番号】108141417
(32)【優先日】2019年11月14日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】520028863
【氏名又は名称】紘康科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(72)【発明者】
【氏名】王佑仁
(57)【要約】
【課題】従来技術と比べて高い有効タッチ認識能力を有する、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法を提供する。
【解決手段】パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び防水モードを含み、以下(a)〜(d)の判断防水条件に基づき、防水モードに入ることを決定する。(a)複数のタッチセルの検出値のうちの最大値が上閾値より大きく、複数のタッチセルの検出値のうちの最小値が下閾値より小さい。(b)複数のタッチセルの検出値のうちの最大値から最小値を引いたものが第1の所定値より大きい。(c)上閾値より大きな検出値を有するタッチセルの数が上防水セル数より大きく、下閾値より小さな検出値を有するタッチセルの数が下防水セル数より大きい。(d)下閾値より小さな検出値の絶対値の合計が第2の所定値より大きい。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法であって、
パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び防水モードを含み、以下(a)〜(d)の判断防水条件に基づき、防水モードに入ることを決定し、
(a)複数のタッチセルの検出値のうちの最大値が上閾値より大きく、複数のタッチセルの検出値のうちの最小値が下閾値より小さい。
(b)複数のタッチセルの検出値のうちの最大値から最小値を引いたものが第1の所定値より大きい。
(c)上閾値より大きな検出値を有するタッチセルの数が上防水セル数より大きく、下閾値より小さな検出値を有するタッチセルの数が下防水セル数より大きい。
(d)下閾値より小さな検出値の絶対値の合計が第2の所定値より大きい。
前記(a)〜(d)の判断防水条件のうち2つ以上の条件に合致する場合、防水モードに入ると判断することを特徴とする、
静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項2】
検出値が請求項1の条件に2回以上合致すると判断されたときに、防水モードに入ることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項3】
判断する前に、パネルを初期化するときに各タッチセル相互容量走査の検出値を得て、各タッチセルの基準値として用いるステップと、その後に、各タッチセル相互容量走査の検出値を得る毎に、検出値から各タッチセルの基準値を引いて防水条件を判断するステップと、を行うことを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項4】
判断する前に、複数の検出値を補正処理し、タッチセルが0より小さい検出値を有し、タッチセルの垂直方向及び水平方向のその他タッチセル中の何れか一つのタッチセルの検出値が、有効タッチ標準値より大きく、タッチセルの水平方向の他のタッチセルの中の何れか一つのセルの検出値が有効タッチ標準値より大きいとき、タッチセルの検出値及びタッチセルの絶対値に基づいて計算値を得て、タッチセルの検出値として用いることを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項5】
タッチイベントを検出した場合、判断防水条件中の上閾値、下閾値、第1の所定値、上防水セル数、下防水セル数又は第2の所定値の数値は、タッチイベントの数に応じて高くなることを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項6】
タッチイベントを検出した場合、判断防水条件中の上閾値、下閾値、第1の所定値、上防水セル数、下防水セル数、第2の所定値又は判断回数の数値は、タッチイベントの数に応じて高くなることを特徴とする請求項2に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項7】
防水モードに入った後、ノーマルモードに戻る判断無水条件を含み、判断無水条件と判断防水条件との標準が同じであるか、上閾値、下閾値、第1の所定値、上防水セル数、下防水セル数又は第2の所定値の数値を縮小し、緩衝効果を得ることを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項8】
防水モードにおいて、タッチオブジェクトによりタッチイベントが発生されたと判定した後、タッチオブジェクトがタッチパネルから離れてから一定の所定時間内、防水モードに強制的に維持されるか、現在の検出値と以前の検出値との差値が所定値より大きいタッチセルの総数が所定セル数より大きい場合、防水モードに一定の所定時間留まるが、有効タッチ判断は行わないことを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項9】
静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法であって、
パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び防水モードを含み、防水モードにおいて、タッチの領域を判定せず、検知量に変化がある場合、水により引き起こされた変化と見なし、これに基づいて防水基準値を構築し、各タッチセルの検出値から防水基準値を引いた後、タッチ効果を判断することを特徴とする、
静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項10】
防水モードにおいて、防水モード有効タッチ標準値を、ノーマルモード中のノーマルモード有効タッチ標準値より大きく設定し、防水モード有効タッチ標準値より大きな検出値を有するタッチセルの上下左右に隣接するタッチセルの検出値に基づいて周囲判断条件を設定し、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断することを特徴とする請求項9に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項11】
防水モードにおいて、タッチイベントが発生していないと判定すると、防水モード有効タッチ標準値を高めるか、周囲の判断条件の基準を高め、タッチイベントが発生してから元の防水モード有効タッチ標準値に戻るか、元の周囲判断条件の標準に戻ることを特徴とする請求項9に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項12】
防水モードにおいて、上閾値より大きな複数のタッチセルの検出値の総数が、正値を有するセル数より大きいか、下閾値より小さな複数のタッチセルの検出値の総数が、負値を有するセル数より大きいとき、防水モード有効タッチ標準値を高めるか、周囲判断条件の基準を高めることを特徴とする請求項9に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項13】
防水モードにおいて、タッチイベントが発生したと判定したときに、タッチ座標周囲を保護範囲に設定し、保護範囲内の安定処理を強化し、申告基準を高めるか、新たなタッチイベントが発生しないように強制的に制限することを特徴とする請求項9に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項14】
防水モードにおいて、タッチパネル縁部のタッチセルの有効タッチ標準値を、防水有効タッチ標準値より小さく設定するか、タッチパネルの隅部のタッチセルの有効タッチ標準値を、防水有効タッチ標準値より大きく設定し、防水モード有効タッチ標準値より大きな検出値を有するタッチセルの上下左右に隣接したタッチセルの検出値に基づき、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断するか、各タッチセルの検出値に対して濾過又は安定化処理を行い、タッチ効果の安定性を高めることを特徴とする請求項9に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項15】
静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法であって、
パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び水中操作モードを含み、水中スイッチの設定を利用するか、以下の判断水中条件に基づいて水中操作モードに入ることを判定し、
複数のタッチセルの検出値が短時間内に増加する変化量が、有効タッチ標準値よりも大きい上、複数のタッチセルの検出値が所定時間内、安定するように維持され、
水中操作モードに入ったと判定された後、水中基準値を構築するとともに、複数のタッチセルの検出値が絶対値を得るか負値を得て、タッチ判断を行う、ことを特徴とする、
静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項16】
防水モードをさらに含み、前記防水モードでは、水中スイッチの設定又は判断水中条件に基づき、水中操作モードに入ることを判定することを特徴とする請求項15に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項17】
水中操作モードに入ったと判定した後、複数のタッチセルの検出値を大きめに設定するか、タッチ判断するときの判断標準を緩め、判断標準を緩める方法には、水中モード有効タッチ標準値を、ノーマルモード中のノーマルモード有効タッチ標準値よりも小さく設定するか、水中モード有効タッチ標準値よりも大きな検出値を有するタッチセルの上下左右に隣接したタッチセルの検出値を、周囲の判断条件の標準値よりも低く設定し、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断するステップが含まれることを特徴とする請求項15又は16に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項18】
水中操作モードに入ったことを判定した後、水中から離れたと判断する以下の条件に基づき、水中から離れた操作モードと判定するとともに、防水モード又はノーマルモードに戻り、複数のタッチセルの検出値が短時間内に減る総変化量が、水中判定値より大きい上、複数のタッチセルの検出値の所定時間内の総変化量が、安定した所定値より小さいことを特徴とする請求項15又は16に記載の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法。
【請求項19】
中央処理装置、タッチパネル及びコントローラを備えた、計算装置であって、
前記タッチパネルは、表示してユーザがタッチ方式で操作するために用いられ、
前記コントローラは、タッチパネル及び中央処理装置と通信するか、タッチ検出値に対してタッチ効果を判断する機能を有し、
前記中央処理装置及び前記コントローラを操作し、請求項1、9及び15の何れか1項の方法を行うことを特徴とする、
計算装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量方式タッチパネルのマルチモード操作に関し、特に、相互容量走査方式を使用する静電容量方式タッチパネルの防水モード操作に関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量方式パネルは、特に、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノート型パソコンなど既に様々な電子機器又は計算装置に広く利用されている。静電容量方式パネルは、例えば、水又は導電率が高い液体がタッチパッドにかかったり、汚染物が付着したりするなど、変化が大きな操作環境で使用されることが一般的である。これらの異常な使用状態を解決するために、特許文献1及び特許文献2では、水により汚染された位置を判断する方法が開示されている。
特許文献1では、ドライモード及びウェットモードで測定した静電容量のレベルに基づいて判断し、汚染物の有無を決定する。
特許文献2では、自己静電容量走査方式に基づき、異なる列のスキャン信号の結果を比べて水の位置を識別する。
しかし、従来技術では、水の影響を受けた領域を識別することしかできず、これらの領域のタッチコンコロールが有効か否かは識別できなかった。
【0003】
また、従来技術では、塩水など導電率が高い液体により汚染された状況を識別することができず、タッチ点を判断する精度が低かった。
【0004】
そのため、様々な種類のモードにおける誤判断を防ぎ、高い申告率を有する静電容量方式タッチパネルの技術が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8823678号明細書
【特許文献2】台湾特許第490764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術と比べて高い有効タッチ認識能力を有する、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法であって、パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び防水モードを含み、以下(a)〜(d)の判断防水条件に基づき、防水モードに入ることを決定し、(a)複数のタッチセルの検出値のうちの最大値が上閾値より大きく、複数のタッチセルの検出値のうちの最小値が下閾値より小さい。(b)複数のタッチセルの検出値のうちの最大値から最小値を引いたものが第1の所定値より大きい。(c)上閾値より大きな検出値を有するタッチセルの数が上防水セル数より大きく、下閾値より小さな検出値を有するタッチセルの数が下防水セル数より大きい。(d)下閾値より小さな検出値の絶対値の合計が第2の所定値より大きい。前記(a)〜(d)の判断防水条件のうち2つ以上の条件に合致する場合、防水モードに入ると判断することを特徴とする、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法が提供される。
【0008】
(2)検出値が(1)の条件に2回以上合致すると判断されたときに、防水モードに入ることをさらに含むことが好ましい。
【0009】
(3)判断する前に、パネルを初期化するときに各タッチセル相互容量走査の検出値を得て、各タッチセルの基準値として用いるステップと、その後に、各タッチセル相互容量走査の検出値を得る毎に、検出値から各タッチセルの基準値を引いて防水条件を判断するステップと、を行うことが好ましい。
【0010】
(4)判断する前に、複数の検出値を補正処理し、タッチセルが0より小さい検出値を有し、タッチセルの垂直方向及び水平方向のその他タッチセル中の何れか一つのタッチセルの検出値が、有効タッチ標準値より大きく、タッチセルの水平方向の他のタッチセルの中の何れか一つのセルの検出値が有効タッチ標準値より大きいとき、タッチセルの検出値及びタッチセルの絶対値に基づいて計算値を得て、タッチセルの検出値として用いることが好ましい。
【0011】
(5)タッチイベントを検出した場合、判断防水条件中の上閾値、下閾値、第1の所定値、上防水セル数、下防水セル数又は第2の所定値の数値は、タッチイベントの数に応じて高くなることが好ましい。
【0012】
(6)タッチイベントを検出した場合、判断防水条件中の上閾値、下閾値、第1の所定値、上防水セル数、下防水セル数、第2の所定値又は判断回数の数値は、タッチイベントの数に応じて高くなることが好ましい。
【0013】
(7)防水モードに入った後、ノーマルモードに戻る判断無水条件を含み、判断無水条件と判断防水条件との標準が同じであるか、上閾値、下閾値、第1の所定値、上防水セル数、下防水セル数又は第2の所定値の数値を縮小し、緩衝効果を得ることが好ましい。
【0014】
(8)防水モードにおいて、タッチオブジェクトによりタッチイベントが発生されたと判定した後、タッチオブジェクトがタッチパネルから離れてから一定の所定時間内、防水モードに強制的に維持されるか、現在の検出値と以前の検出値との差値が所定値より大きいタッチセルの総数が所定セル数より大きい場合、防水モードに一定の所定時間留まるが、有効タッチ判断は行わないことが好ましい。
【0015】
(9)上記課題を解決するために、本発明の第2の形態によれば、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法であって、パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び防水モードを含み、防水モードにおいて、タッチの領域を判定せず、検知量に変化がある場合、水により引き起こされた変化と見なし、これに基づいて防水基準値を構築し、各タッチセルの検出値から防水基準値を引いた後、タッチ効果を判断することを特徴とする、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法が提供される。
【0016】
(10)防水モードにおいて、防水モード有効タッチ標準値を、ノーマルモード中のノーマルモード有効タッチ標準値より大きく設定し、防水モード有効タッチ標準値より大きな検出値を有するタッチセルの上下左右に隣接するタッチセルの検出値に基づいて周囲判断条件を設定し、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断することが好ましい。
【0017】
(11)防水モードにおいて、タッチイベントが発生していないと判定すると、防水モード有効タッチ標準値を高めるか、周囲の判断条件の基準を高め、タッチイベントが発生してから元の防水モード有効タッチ標準値に戻るか、元の周囲判断条件の標準に戻ることが好ましい。
【0018】
(12)防水モードにおいて、上閾値より大きな複数のタッチセルの検出値の総数が、正値を有するセル数より大きいか、下閾値より小さな複数のタッチセルの検出値の総数が、負値を有するセル数より大きいとき、防水モード有効タッチ標準値を高めるか、周囲判断条件の基準を高めることが好ましい。
【0019】
(13)防水モードにおいて、タッチイベントが発生したと判定したときに、タッチ座標周囲を保護範囲に設定し、保護範囲内の安定処理を強化し、申告基準を高めるか、新たなタッチイベントが発生しないように強制的に制限することが好ましい。
【0020】
(14)防水モードにおいて、タッチパネル縁部のタッチセルの有効タッチ標準値を、防水有効タッチ標準値より小さく設定するか、タッチパネルの隅部のタッチセルの有効タッチ標準値を、防水有効タッチ標準値より大きく設定し、防水モード有効タッチ標準値より大きな検出値を有するタッチセルの上下左右に隣接したタッチセルの検出値に基づき、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断するか、各タッチセルの検出値に対して濾過又は安定化処理を行い、タッチ効果の安定性を高めることが好ましい。
【0021】
(15)上記課題を解決するために、本発明の第3の形態によれば、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法であって、パネルは、複数のタッチセルを有し、相互容量走査方式により複数のタッチセルの検出値を得て、ノーマルモード及び水中操作モードを含み、水中スイッチの設定を利用するか、以下の判断水中条件に基づいて水中操作モードに入ることを判定し、複数のタッチセルの検出値が短時間内に増加する変化量が、有効タッチ標準値よりも大きい上、複数のタッチセルの検出値が所定時間内、安定するように維持し、水中操作モードに入ったと判定された後、水中基準値を構築するとともに、複数のタッチセルの検出値が絶対値を得るか負値を得て、タッチ判断を行う、ことを特徴とする、静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法が提供される。
【0022】
(16)防水モードをさらに含み、前記防水モードでは、水中スイッチの設定又は判断水中条件に基づき、水中操作モードに入ることを判定することが好ましい。
【0023】
(17)水中操作モードに入ったと判定した後、複数のタッチセルの検出値を大きめに設定するか、タッチ判断するときの判断標準を緩め、判断標準を緩める方法には、水中モード有効タッチ標準値を、ノーマルモード中のノーマルモード有効タッチ標準値よりも小さく設定するか、水中モード有効タッチ標準値よりも大きな検出値を有するタッチセルの上下左右に隣接したタッチセルの検出値を、周囲の判断条件の標準値よりも低く設定し、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断するステップが含まれることが好ましい。
【0024】
(18)水中操作モードに入ったことを判定した後、水中から離れたと判断する以下の条件に基づき、水中から離れた操作モードと判定するとともに、防水モード又はノーマルモードに戻り、複数のタッチセルの検出値が短時間内に減る総変化量が、水中判定値より大きい上、複数のタッチセルの検出値の所定時間内の総変化量が、安定した所定値より小さいことが好ましい。
【0025】
(19)上記課題を解決するために、本発明の第3の形態によれば、中央処理装置、タッチパネル及びコントローラを備えた、計算装置であって、前記タッチパネルは、表示してユーザがタッチ方式で操作するために用いられ、前記コントローラは、タッチパネル及び中央処理装置と通信するか、タッチ検出値に対してタッチ効果を判断する機能を有し、前記中央処理装置及び前記コントローラを操作し、(1)、(9)及び(15)のうちの何れか1項の方法を行うことを特徴とする計算装置が提供される。
【発明の効果】
【0026】
本発明の静電容量方式タッチパネルのマルチモード作業方法は、ネガティブタッチ効果と汚染物が付着した状況とを区別し、タッチパネルに大量の水が付着してしまっても有効タッチを正確に認識し、導電率が高い液体がタッチパネルに付着した状況と、ユーザが手袋を装着してタッチした状況とを区別することができるため、従来技術と比べて高い有効タッチ認識能力を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の一実施形態に係る相互静電容量タッチパネルを示す概要説明図である。
【
図2A】正常な状態でタッチパネルに指で触れたときの各タッチセル検出値を示す表である。
【
図2B】タッチパネルに水があるときの各タッチセル検出値を示す表である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る相互容量信号処理を示す流れ図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るトラッキング及びネガティブタッチ効果処理を説明する流れ図である。
【
図5】タッチパネルの多数のセル検出値を示し、ネガティブタッチ効果を説明する表である。
【
図6】「防水モード」判断及び処理作業を説明する流れ図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る計算装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0029】
本発明の主旨及び原理が理解し易いように、以下、静電容量方式タッチパネルの配置及び測定方式について簡単に説明する。
図1を参照する。
図1に示すように、タッチパネル100は、N列及びM行の走査線を有する。本明細書では、互いに隣り合う2つの行と互いに隣り合う2つの列との間の領域をセルと称し、タッチパネル全体をフレームと称する。一般に、静電容量方式タッチパネルは、パネル表面に誘導電界を発生させて等価容量値を得て、タッチパネルを指で触れたときに誘導電界の強度が変化し、それに伴い等価容量値も変化する。一般に変化量は、pF(10
−12ファラド)で表され、得られた信号は、例えば、アナログ−デジタル変換器などの装置によりデジタル信号に変換され、その他の処理により対応した数値を得て、異なる処理又は演算を実行するために用いる。一般に、タッチパネルを走査して検出値を得る走査方式には主に2種類あり、そのうち一種類は自己静電容量走査方式であり、もう一種類は相互静電容量走査方式である。本発明は主に相互静電容量走査方式を用いて検出値を得る。
【0030】
ここで静電容量方式タッチパネルは、誘導電界下の静電容量検出値を初期データと称し、異物が当たったり付着したりするなど、環境条件の違いに応じて静電容量検出値も異なる。異物が当たらないか接触しない初期条件下で得られる初期データは、以下、基準値と称する。指で静電容量方式タッチパネルに触れたときに得られる初期値から基準値を引いて得た差分値とは、指で触れて生じた変化値である。即ち、差分値=初期値−基準値である。
例えば、
図2Aは、正常な状態でパネルに指で触れたときの各タッチセルの変化量を示す表であり、図示されている数値は全て差分値である。
図2Aに示すように、値1197のセル及びその周囲のセルの値が、その他のタッチセルより著しく大きいため、タッチパネルが指で触れられていると見なされる。以下では変化値を検出値と称する。
【0031】
一般に、タッチパネルの操作モードには、ノーマルモード及び防水モードの2種類がある。防水モードとは、タッチパネルに水があるときの操作モードを指し、このモード以外の操作モードはノーマルモードである。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態に係る相互静電容量信号処理を示す流れ図である。
図3に示すように、ステップS100において、ターンオンして初期化すると、相互方式によりタッチパネル全体を走査して相互容量信号を得て、信号に対してA/D処理などを行い、対応した数値を得て基準値として用いる。例えば、清潔な環境及び異物が当たらない環境下では、得られた各タッチセルの基準値が一定範囲内(例えば、±30内)にある。その後、ステップS102に進む。
【0033】
ステップS102では、相互方式によりタッチパネル全体を走査し、相互容量信号を得て、この信号に対してA/D処理などの処理を行い、対応した数値を得て初期値として用いる。その後、ステップS104において、初期値から基準値を引き、差分値を得て(差分値=初期値−基準値)、現在の検出値として用い、後続処理で用いる。一般に、ターンオンして初期化した後、ノーマル操作モードに入る。例えば、タッチパネル全体が28×16セルを有する状況において、有効タッチ標準値(以下「標準値」という)を400に予め設定する。即ち、セルの数値が400より大きいか等しいとき、有効タッチと見なされる。タッチパネルをターンオンした後、ノーマルモードに入ると、指で触った箇所の最大検出値は1200である。
【0034】
本発明の実施形態において、上述したように得た検出値がトラッキング及びネガティブタッチ効果処理200を受け、モード判断及びモード処理に用いる。
図4に示すように、ステップS202において、トラッキング処理を行い、各タッチセルの現在の検出値と、以前の検出値とを比べ、この比較結果によりタッチパネル上のタッチ点情報などを得る。例えば、比較結果に基づき、新たなタッチイベントが発生したか否かを知るとともに、指などのタッチオブジェクトの移動軌跡を知ることもできる。
【0035】
2本以上の指でタッチパネルを触ると2個所以上のタッチ点が発生し、これら有効タッチ点の間には、ネガティブ検出値が発生するが、この効果のことをネガティブタッチ効果と称する。トラッキング処理の比較結果に基づき、タッチイベントが発生すると、一部のセルの値が負であるとき、ネガティブタッチ効果処理を行う。
例えば、
図5に示すように、2つのタッチ点があり(図中で最も暗く表示された多数のセル)、フレーム中の多数のセルの数値は負値であり、これらの負値はネガティブ効果により得られる。しかし、一部のセルが汚染物により影響されると負値が生じる。そのため、ネガティブタッチ効果が汚染物と判定されることを防ぐために、負値を有するセルがネガティブタッチ効果処理を行う。ステップS206において、セルがネガティブタッチ効果の影響を受けているか否かを判断する。セルの検出値が有効タッチ標準値より小さく、タッチセルの垂直方向及び水平方向が標準値のセルより大きい場合、タッチセルがネガティブタッチ効果の影響を受けたと認められる。例えば、
図5の−153を有するセルは、ネガティブタッチ効果に合致する。判定結果がイエスの場合、ステップS208に進む。
【0036】
ステップS208では、次式(1)で得た値により、タッチセルの現在の値を代替する。
【0038】
ここで、C
calはネガティブタッチ効果の計算値であり、Cはセル値であり、N
offsetはネガティブタッチ効果オフセットであり、Rは比例値である。
【0039】
そのため、−153のセルの値が処理された後、−153+(|−153|−|90|)/2≒−132となる。そのため、防水モード条件を判断する前に、ネガティブタッチ効果の影響を受けたセルが汚染点と誤判断されることを防ぎ、判断の精度を高めることができる。
【0040】
本発明の実施形態において、上述したトラッキング及びネガティブタッチ効果を処理した後の検出値は、モード判断処理及び/又はモード処理での使用に提供される。
【0041】
次に、本発明の実施形態に係るモード判断及び関連したモード処理について説明する。まず、本発明の実施形態に係る「防水モード」判断及び処理作業について説明する。防水モードとは、タッチパネルに水がある状況を指す。
【0042】
図6は、「防水モード」判断及び処理作業300を説明する流れ図である。ステップS302において、トラッキング及びネガティブタッチ効果処理を行った後のタッチパネル検出値に基づき、まず、タッチパネル上に水があるか否かを判断し、ノーマルモードを維持するか、防水モードに入るか、防水モードからノーマルモードに切り換えるかを決定する。もしタッチパネル上に水があると判断した場合、防水モードに入り、タッチパネル上に水が無いと判断した場合、正常モードを維持するか、防水モードからノーマルモードに切換える。
例えば、以下(1)〜(5)の条件を満たす場合、水があると判定し、防水モードに入る。(1)タッチパネルの全てのセルの検出値のうち最大値が上防水閾値(例えば、200)より大きいか、最小値が下防水閾値(例えば、−200)より小さい。(2)(最大セル検出値)−(最小セル検出値)>所定値(例えば、−300)(3)全てのセルの検出値中の個別のセルの検出値が上防水閾値(例えば、200)より大きい総セル数が上防水セル数(例えば、>4セル)より多く、下閾値(例えば、−180)より小さい総セル数が下防水セル数より多い(例えば、>8セル)。(4)全てのセル検出値のうち下閾値(例えば、−180)よりも小さな各タッチセル検出値の絶対値から防水オフセット値(例えば、200)を引いたものの合計は、所定値よりも大きい(例えば、>420)。例えば、
図2B中の太線で囲まれて示された4つのセルの検出値の合計は(|−259|+|−370|+|−226|)>420である。(5)上述した(1)〜(4)の条件を満たすために、全てのセル検出値を少なくとも連続して2回走査する。ここで、上述した各閾値、オフセット値又は所定値は、タッチパネルの寸法、セル数など様々な特性に応じて決めてもよい。
上述した(1)〜(5)の条件を満たす場合、水がある条件に合致し、ステップS304へ進んで防水モードに入る。
【0043】
ステップS304では、ノーマルモードより高い有効タッチ標準値が設定される。例えば、ノーマルモードで操作する場合、有効タッチ標準値を400に設定するが、防水モードでは、有効タッチ標準値を600に設定する。また、本発明の実施形態では、タッチパネルの縁部及び隅部に水が溜まっているか否かを正確に判断して誤判定することを防ぐために、タッチパネルの縁部及び隅部のタッチセルの有効タッチ標準値を、その他タッチセルと異なるように設定する。例えば、その他のタッチセルの有効タッチ標準値を600に設定した場合、タッチパネルの縁部のタッチセルの有効タッチ標準値が下がり(例えば、550まで下がる)、隅部のタッチセルの有効タッチ標準値がさらに高まる(例えば、700)。そのため、有効タッチ点を誤判断してしまうことを防ぐことができる。その後、ステップS306へ進む。
【0044】
ステップS306において、タッチセル及びその周囲の隣り合うセルの検出値を、有効タッチ基準及び多数の予め設定した閾値を比べ、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断する。例えば、タッチされたセルの検出値が有効タッチ標準値(例えば、600)より大きいか、全ての隣り合うセル(上下左右)の検出値より大きいか等しいかを判断する。ここで、周囲の隣り合うセルとは、タッチセルの垂直方向及び水平方向に隣接するセルを指す。例えば、最上列及び下列のセルは、僅か3個の隣り合うセルを有し、中央のセルは4つの隣り合うセルを有するなどである。
次に、タッチセルの隣り合うセルの値が0より大きいか否か、上下の隣り合うセルの合計が第1の所定閾値(例えば、600)より大きいか否か、左右の隣り合うセルの値の合計が第2の所定閾値(例えば、600)より大きいか否か、上下左右の合計が第3の所定閾値(例えば、900)より大きいか否かを判断する。イエスの場合、タッチセルが有効にタッチされたと判定し、有効にタッチされたと判定されると、タッチ結果が出力される。
例えば、
図2Bの細線で囲まれて示された検出値が603であるセルは、有効タッチ標準値より大きいが、右隣の値が−193であり、隣りの値が0より大きくなければならないという条件を満たさないため、有効タッチとは判定されない。ここで、上述した判断に用いた標準値又は関連した閾値は、単なる例として挙げられたものであり、それらは列又は行の間隔などの条件に応じて異なってもよい。例えば、大量の測定データに基づいて関連閾値を決定する。
【0045】
また、有効タッチ点があると判断するときに、2本の指のタッチ点の距離が6セル内である場合、検知量が大きめのタッチ点のみを残し、もう一点を無視する。タッチパネル上の水がタッチオブジェクトにより移動され、ステップS302において水の有無を判定するときに誤判断してしまうことを防ぐために、防水モードからノーマルモードに切り替え、ステップS302において、水の有無を判定し、防水モードからノーマルモードに切り換える準備を行う前に、防水モードから出るか否かをまず判断する(S308)。
ステップS302に進む前に、既に防水モードであるとき、タッチオブジェクトによりタッチイベントを発生させたと判定した後、タッチオブジェクトによりタッチイベントが発生し、タッチオブジェクトがタッチパネルから離れた後、一定の所定時間内に、防水モードが強制的に維持されるか、現在の検出値と以前の検出値との差値が所定値より大きいタッチセルの総数が所定セル数より大きい場合、防水モードに一定の所定時間留まるが、有効タッチ判断は行わない。言い換えると、ステップS302において、水が無い条件に合致すると判定されると、以下(1)及び(2)のステップを行う。
【0046】
(1)ステップS302に進む前に防水モードであったか否かを判断する。
(2)現在の検出値と以前の検出値との差値が所定値より大きいタッチセルの総数が所定セル数より大きいか否かを判断する。
【0047】
上述した2項のうちの1項を満たす場合、ステップS302において水が無い状態であると判定し、防水モードを一定の所定時間維持し、ノーマルモードに直接切換えず、ステップS304に進む。反対の場合、防水モードを出てノーマルモードに直接切り換え、ステップS306に進む。
【0048】
ステップS308において、防水モードから出るか否かを判断する。このステップにおける判断条件は、防水モードに入る判断条件より厳しく、境界条件にあるときに2つの異なるモード間で頻繁に切り換わってしまうことを防ぐ。例えば、タッチセルに水が全く無い場合、値が0となり、水が多すぎて操作することができない状況下で値が100であるとき、防水モードに入ったと判断する閾値を80に設定し、防水モードから出る閾値を60に設定し、防水モードに入った後に値が60と80との間にある場合、防水モードが依然として維持される。
【0049】
また、指で触れてから離したと判定されると、防水モード中の少なくとも一定時間(例えば、0.5秒)留まり、有効タッチ点の識別処理を行う。或いは、検出値と以前の検出値との差値が所定の変化値よりも大きな総セル数が、例えば、親指の幅に等しい所定のセル数(例えば、2セル)よりも多い場合、防水モード中の少なくとも一定時間(例えば、0.5秒)留まるが、有効タッチ点の識別処理は行わない。
【0050】
ステップS308において、防水モードから出たと判断するとノーマルモードに戻る。さもなければ、ステップS306に戻る。
【0051】
本実施形態では、ステップS308において、防水モードから出てノーマルモードに戻るか否かを判断するには以下(1)〜(5)の条件があり、それらの条件を満たす場合、防水モードを出てノーマルモードに戻ると判定する。(1)タッチパネルの全てのセルの検出値中の最大値が上防水閾値(例えば、150)より大きいか、最小値が下防水閾値(例えば、−200)より小さい。(2)(最大セル検出値)−(最小セル検出値)>所定値(例えば、−210)(3)全てのセルの検出値中の個別のセルの検出値が上防水閾値(例えば、150)より大きい総セル数が上防水セル数(例えば、>3セル)より多くて、下閾値(例えば、−150)より小さい総セル数が下防水セル数より多い(例えば、>6セル)。(4)全てのセル検出値中で下閾値(例えば、−150)よりも小さな各タッチセル検出値の絶対値から防水オフセット値(例えば、150)を引いた合計は、所定値(例えば、>420)より大きい。例えば、
図2B中の太線で囲まれて示される4つのセルの検出値の合計は(|−259|+|−370|+|−226|)>420である。(5)上述した(1)〜(4)の条件を満たすために、全てのセル検出値を少なくとも連続して2回走査する。ここで、上述した各閾値、オフセット値又は所定値は、タッチパネルの寸法、セル数など、様々な特性に応じて決めてもよい。
上述した(1)〜(5)の条件を満たす場合、防水モードを出てノーマルモードに戻る条件を満たし、ノーマルモードに入る。
【0052】
上述したように、タッチパネルの操作モードは、ノーマルモード及び防水モードの2種類のモードを含む。防水モードとは、タッチパネルに水があるときの操作モードを指し、このモード以外の操作モードはノーマルモードである。本発明では、少量の水がタッチパネルにあるとき、防水モードに入る。スクリーン全体が水中に浸ったときも広い意味でタッチパネル上に水があると見なされるが、細かく見ると両者には違いがある。
少量の水がタッチパネルにあるとき、周囲の隣り合うセルの検出値を有効タッチ基準及び多数の所定閾値と比べることにより、水に浸っているか有効にタッチされているかを判断する。しかし、スクリーン全体が水中に浸ると、スクリーン上の全てのタッチセルに水がある状態となり、全体の検出値が高くなってしまう。このような状態で指がスクリーンに触れると、検出値が増える変化量が小さくなり、判断又は気付くことは困難である。そのため、本発明では、スクリーン全体が水に浸った状態を別途、水中モードに設定している。
少量の水がタッチパネルにあるときと異なり、水中に浸かるか指が触れたタッチセルの検出値は、圧力が加えられると著しく増加し、スクリーン全体が水中に浸かると、スクリーン上の全てのタッチセルに水がある状態であるため、タッチパネル上で指を摺動させると、タッチパネル上の水が移動し、触れたタッチセルの検出値が下がるため、有効タッチであるか否かを判断することができる。
【0053】
水中モードは、水中スイッチにより設定するか、以下の条件により水中モードに入るか否かを判定する。タッチセルの検出値は、短時間内に増加した変化量が、有効タッチ標準値よりも大きく、タッチセルの検出値が所定時間(例えば、0.5秒)内に安定するように維持される。水中モードに入ったと判定すると、システムが水中基準値を構築し、タッチセルの検出値に基づいて絶対値を得るか、負値を得てタッチ判断を行う。
【0054】
スクリーン上の全てのタッチセルはスクリーン全体が水中に浸ると、その検出値全体が高くなるため、水中モードに入ったと判定した後、指のタッチを有効に判定するために、タッチセルの検出値を大きめに設定するか、タッチを判断するときの判断標準を緩めてもよい。判断標準を緩める方法には、水中モード有効タッチ標準値をノーマルモード中のノーマルモード有効タッチ標準値よりも小さくなるように設定するか、検出値が水中モード有効タッチ標準値よりも大きなタッチセルの上下左右に隣接したタッチセルの検出値を、周囲の判断条件の標準値より低く設定し、タッチセルが有効にタッチされたか否かを判断する。
【0055】
水中モードに入ったことを判定した後、以下の判断に基づいて水中モードを出て、防水モード又はノーマルモードに戻る。タッチセルの検出値が短時間内に減った総変化量が水中判定値より大きく、タッチセルの検出値は、所定時間内の総変化量が安定所定値より小さい。
【0056】
従来技術と比べ、本発明は、誤判断してしまうことを防ぎ、有効タッチの精度を大幅に高めることができる。大量の水がある場合、従来技術の防水モードでは、誤判断してしまうか、実行することができなかったが、本発明の防水モードでは有効タッチを正確に判別することができる。
【0057】
図7は、本発明の一実施形態に係る計算装置500を示すブロック図である。
図7に示すように、計算装置500は、タッチパネル502、コントローラ504及び中央処理装置506を含む。タッチパネル502は、表示してユーザがタッチ方式で操作するために用いられる。コントローラ504は、タッチパネルから入力信号を得て、入力信号に基づき、中央処理装置506と協働で本発明の上述した多種類のモードのうちの少なくとも一つを実行する。計算装置500は、タッチ点の精度が高い本発明の防水モード処理を行うことができる。
【0058】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0059】
100 タッチパネル
500 計算装置
502 タッチパネル
504 コントローラ
506 中央処理装置
【外国語明細書】