特開2021-82503(P2021-82503A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 馬場 駿二の特許一覧

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  • 特開2021082503-プラグ 図000003
  • 特開2021082503-プラグ 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-82503(P2021-82503A)
(43)【公開日】2021年5月27日
(54)【発明の名称】プラグ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/04 20060101AFI20210430BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20210430BHJP
【FI】
   H01R13/04 D
   H01R13/639 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2019-209585(P2019-209585)
(22)【出願日】2019年11月20日
(71)【出願人】
【識別番号】519415258
【氏名又は名称】馬場 駿二
(74)【代理人】
【識別番号】100114661
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 美洋
(72)【発明者】
【氏名】馬場 駿二
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB21
5E021FC36
5E021HC19
5E021HC33
(57)【要約】
【課題】各種電気機械器具に設けられた電源用のプラグがコンセントから離脱してしまうと、各種電気機械器具の故障や誤作動が発生するおそれがあり、また、使用者の身体に危害を加えてしまうおそれもある。そこで、本発明では、壁面に設けられたコンセントであっても延長タップに設けられたコンセントであっても適用することができるといった汎用性を有し、コンセントの刃受からプラグの平栓刃が離脱してしまうのを防止することができるプラグを提供する。
【解決手段】本発明では、コンセント(2)に設けられた刃受(6)に平栓刃(3)を挿抜するプラグ(1)において、平栓刃(3)の先端部を挿抜方向に対して外側に折曲させることにした。また、本発明では、前記平栓刃(3)に設けられたボッチ穴(4)又はボッチ穴(4)よりも先端側で折曲させることにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンセントに設けられた刃受に平栓刃を挿抜するプラグにおいて、
平栓刃の先端部を挿抜方向に対して外側に折曲させたことを特徴とするプラグ。
【請求項2】
前記平栓刃に設けられたボッチ穴又はボッチ穴よりも先端側で折曲させたことを特徴とする請求項1に記載のプラグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンセントに設けられた刃受に平栓刃を挿抜するプラグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種の電気機械器具への電力の供給のために、屋内外にコンセントが設置され、電気機械器具のプラグをコンセントに接続して使用されている。
【0003】
そして、コンセントには電力を供給するための刃受が設けられており、プラグには電力を受給するための平栓刃が設けられており、コンセントの刃受にプラグの平栓刃を挿抜するようにしている。
【0004】
各種電気機械器具は、コンセントの刃受にプラグの平栓刃が挿入されて接触している状態では、コンセント側から電力が供給されるが、不意にコンセントの刃受から平栓刃が抜けてしまうと、電力の供給がされずに動作不良となる。
【0005】
そのため、従来においては、コンセントからプラグが離脱しないようにコンセントとプラグとを強固に保持する抜け止め器具が開発されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015−90800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記従来の抜け止め器具では、延長タップのようにプラグと共に保持できる構造の場合にしか使用することができず、壁面に設けられたコンセントには適用することができず、汎用性のないものであった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、請求項1に係る本発明では、コンセントに設けられた刃受に平栓刃を挿抜するプラグにおいて、平栓刃の先端部を挿抜方向に対して外側に折曲させることにした。
【0009】
また、請求項2に係る本発明では、前記平栓刃に設けられたボッチ穴又はボッチ穴よりも先端側で折曲させることにした。
【発明の効果】
【0010】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0011】
すなわち、本発明では、コンセントに設けられた刃受に平栓刃を挿抜するプラグにおいて、平栓刃の先端部を挿抜方向に対して外側に折曲させることにしているために、壁面に設けられたコンセントであっても延長タップに設けられたコンセントであってもコンセントの刃受からプラグの平栓刃が離脱してしまうのを防止することができる。
【0012】
特に、平栓刃に設けられたボッチ穴又はボッチ穴よりも先端側で折曲させることにした場合には、ボッチ穴に挿入される刃受のボッチと平栓刃の折曲部とが協働してコンセントの刃受からプラグの平栓刃が離脱してしまうのをより一層強固に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係るプラグを示す正面図(a)、同部分拡大正面断面図(b)。
図2】プラグの使用状態を示す部分断面正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係るプラグの具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1及び図2に示すように、プラグ1は、各種の電気機械器具に設けられており、壁面や延長タップに設けられたコンセント2に挿抜される。
【0016】
プラグ1には、電極端子としての一対の平板状の平栓刃3,3が左右に一定の間隔をあけて並設されている。各平栓刃3には、先端側に左右に貫通する円形断面状のボッチ穴4が形成されている。
【0017】
一方、コンセント2には、外部にプラグ1の平栓刃3,3を挿通させるために各平栓刃3の厚みよりも幅広の内外(上下)に貫通する左右一対の挿入口5,5が一定の間隔をあけて並設されており、内部に電極端子としての一対の刃受6,6が一定の間隔をあけて並設されている。各刃受6は、二股状のバネ片7,7を間隔を広狭可能に形成している。また、各刃受6は、外側(左側の刃受6の左側、右側の刃受6の右側)のバネ片7の中途部に凸状のボッチ8を形成している。
【0018】
そして、プラグ1をコンセント2に挿入すると、二股状のバネ片7,7でプラグ1の各平栓刃3を左右外方から内方へ向けて挟圧して挟持して、電気的に接続される。その際に、プラグ1の各平栓刃3のボッチ穴4にコンセント2の各刃受6のボッチ8が挿入して各平栓刃3を係止するようになっている。
【0019】
本発明では、プラグ1の平栓刃3,3の先端部をプラグ1の挿抜方向(上下方向)に対して外側に向けて(左側の平栓刃3の先端部を左側に向けて、右側の平栓刃3の先端部を右側に向けて)折曲させている。これにより、プラグ1の平栓刃3,3は、基端部が一定の間隔で平行に伸延し、先端部がそれぞれ反対側に向けて外側に間隔を広げながら伸延した状態となっている。
【0020】
そのため、プラグ1の平栓刃3,3をコンセント2の刃受6,6に挿入すると、各平栓刃3の先端部の折曲部分が各刃受6のボッチ8を設けたバネ片7をバネ力に抗して広げる方向に押し付けられ、各平栓刃3と各刃受6とが強固に密着し、電気的な導通が良好となるだけでなく、コンセント2の刃受6,6からプラグ1の平栓刃3,3が離脱してしまうのを防止することができる。
【0021】
プラグ1の各平栓刃3の折曲する位置は、各平栓刃3の基端部(根元)側にすると両平栓刃3,3の先端部での広がりが大きくなりすぎてコンセント2の挿入口5,5に挿入できなくなるため、各平栓刃3の先端部側が好ましく、各平栓刃3に設けられたボッチ穴4又はボッチ穴4よりも先端側とした場合には、各平栓刃3のボッチ穴4よりも基端側では一対のバネ片7で平栓刃3が挟持されるとともに、各平栓刃3のボッチ穴4に刃受6のボッチ8が挿入されて係止されるのでより好ましい。
【0022】
また、プラグ1の各平栓刃3の折曲する角度αは、折曲させた状態でもコンセント2の挿入口5,5に挿入できる範囲とし、3度〜6度が好ましく、5度がより好ましい。
【0023】
また、プラグ1は、全ての平栓刃3を折曲してもよく、一部の平栓刃3を折曲してもよい。
【0024】
以上に説明したように、上記プラグ1は、平栓刃3の先端部を挿抜方向に対して外側に折曲させた構成となっている。
【0025】
そのため、上記構成のプラグ1では、壁面に設けられたコンセント2であっても延長タップに設けられたコンセント2であっても適用することができるといった汎用性を有し、コンセント2の刃受6からプラグ1の平栓刃3が離脱してしまうのを防止することができる。
【0026】
また、上記プラグ1は、平栓刃3に設けられたボッチ穴4又はボッチ穴4よりも先端側で折曲させた構成となっている。
【0027】
そのため、上記構成のプラグ1では、ボッチ穴4に挿入される刃受6のボッチ8と平栓刃3の折曲部とが協働してコンセント2の刃受6からプラグ1の平栓刃3が離脱してしまうのをより一層強固に防止することができる。
【符号の説明】
【0028】
1 プラグ 2 コンセント
3 平栓刃 4 ボッチ穴
5 挿入口 6 刃受
7 バネ片 8 ボッチ
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2021年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンセントに設けられた刃受に平栓刃を挿抜するプラグにおいて、
左右一対の平栓刃の基端部を一定の間隔で平行に伸延させるとともに、平栓刃の先端部を挿抜方向に対して外側に3度〜6度の角度で折曲させたことを特徴とするプラグ。
【請求項2】
前記平栓刃に設けられたボッチ穴で折曲させたことを特徴とする請求項1に記載のプラグ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
そこで、請求項1に係る本発明では、コンセントに設けられた刃受に平栓刃を挿抜するプラグにおいて、左右一対の平栓刃の基端部を一定の間隔で平行に伸延させるとともに、平栓刃の先端部を挿抜方向に対して外側に3度〜6度の角度で折曲させることにした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、請求項2に係る本発明では、前記平栓刃に設けられたボッチ穴で折曲させることにした。