特開2021-83442(P2021-83442A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-83442(P2021-83442A)
(43)【公開日】2021年6月3日
(54)【発明の名称】コンセント付きテーブル及び居室
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20210507BHJP
   E04H 1/02 20060101ALI20210507BHJP
   H01R 25/14 20060101ALN20210507BHJP
【FI】
   A47B13/00 B
   E04H1/02
   H01R25/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-211948(P2019-211948)
(22)【出願日】2019年11月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080182
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 三彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 史人
(72)【発明者】
【氏名】土井 信
(72)【発明者】
【氏名】松石 康夫
(72)【発明者】
【氏名】和田 遼平
【テーマコード(参考)】
2E025
3B053
【Fターム(参考)】
2E025AA03
3B053NN01
(57)【要約】
【課題】 壁面から離れた位置にも電源コンセントを設けることができ、自由度が高く、利便性及び意匠性に優れたコンセント付きテーブル及び居室を提供する。
【解決手段】コンセント付きテーブル1は、上端が天井面10に沿って配置されたダクトレール2に着脱自在に固定される鉛直な棒状の吊り下げ部3と、前記吊り下げ部3に固定される水平板状のテーブル板4と、前記テーブル板4に形成される電源コンセント5と、を備え、前記吊り下げ部3は内部に電気配線経路30を有し、当該電気配線経路30が前記ダクトレール2と前記電源コンセント5とを接続する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端が天井に沿って配置されたダクトレールに着脱自在に固定される鉛直な棒状の吊り下げ部と、
前記吊り下げ部に固定される水平板状のテーブル板と、
前記テーブル板に形成される電源コンセントと、を備え、
前記吊り下げ部は内部に電気配線経路を有し、当該電気配線経路が前記ダクトレールと前記電源コンセントとを接続することを特徴とするコンセント付きテーブル。
【請求項2】
前記吊り下げ部は伸縮自在に形成されることを特徴とする請求項1に記載のコンセント付きテーブル。
【請求項3】
下端面が床面又は床上に設けられる家具の天板上面に当接して、前記ダクトレールと、前記床面又は天板上面と、の間に突っ張って配置されるものであり、
前記下端面に防滑緩衝材が設けられることを特徴とする請求項2に記載のコンセント付きテーブル。
【請求項4】
前記吊り下げ部は、上端が前記ダクトレールに着脱自在の上ポールと、前記上ポールの下端から出入可能に下方に延びる下ポールとを有し、
前記テーブル板は、前記上ポールにスライド可能に固定されることを特徴とする請求項2に記載のコンセント付きテーブル。
【請求項5】
前記上ポールは、上下方向に延びて内部に前記電気配線経路が設けられた溝が形成されており、
前記テーブル板は、前記溝に挿入されて、前記電気配線経路に接続して前記電源コンセントに電力を導く接続部を有することを特徴とする請求項4に記載のコンセント付きテーブル。
【請求項6】
一端が前記ダクトレールに取り付けられるとともに、他端が前記吊り下げ部に固定される斜め材が設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のコンセント付きテーブル。
【請求項7】
一端が吊り下げ部が固定された前記ダクトレールに隣接して平行に配置された隣接ダクトレールに取り付けられるとともに、他端が前記吊り下げ部に固定される斜め材が設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のコンセント付きテーブル。
【請求項8】
リビング、ダイニング、及びキッチンが配置され、室内に仕切壁及び柱が設けられない一体的な居住空間であって、
天井に少なくとも複数のダクトレールが配置され、
前記ダクトレールに、請求項1から請求項7のいずれかのコンセント付きテーブルが固定されることを特徴とする居室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内の大空間に設けられるコンセント付きテーブル及び居室に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電源コンセントは、一般的に間仕切壁などの屋内の壁面に設けられる。しかし、例えば工場などの広い無柱空間の場合のように、壁面から離れた位置で電源が必要な場合や、多数の机を配置するオフィスのように電源コンセントの位置によってレイアウトが制限される場合に、壁面から延長コードを伸ばすと、歩行の際に危険となる恐れがあり、美観上も好ましくない。
【0003】
また、床面に電源コンセントを設置した例も知られているが、水がかかって漏電するおそれがあるとともに、例えば住宅の居室の床面に電源コンセントを設置する場合には、小さな子供の手が届く位置であるので、異物を挿入する等のいたずらの危険性もある。
【0004】
そこで、天井から電源コンセントを吊り下げて電源を確保することで、床面に配線ケーブルを引き回すことを不要とする発明が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。これによって、歩行の際の危険の解消や床面の有効利用を図ることができ、漏電などの発生も防ぐことができる。
【0005】
また、従来より、天井から吊り下げることで脚を不要としたテーブルが提案されている(特許文献3参照)。これによると、テーブルに脚がないことで、席を多くとることができ、床掃除がしやすいなどの利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平06−153364号公報
【特許文献2】特開2008−84586号公報
【特許文献3】特開2007−271092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、近年では、住宅のリビングやダイニングの空間を無柱で仕切りの無い大空間居室とすることが提案されており、長スパンの無柱空間の構造も知られている。そして、このような無柱の大空間居室においては、壁面から離れた位置で電源コンセントを必要とする場合がある。
【0008】
しかし、上述の特許文献1や特許文献2のように天井から電源コンセントを吊り下げた場合、リビング・ダイニングの空間としての意匠性を損なうこととなるとともに、生活動線の妨げとなるなどの問題が生じる。
【0009】
そこで、本発明は、壁面から離れた位置にも電源コンセントを設けることができ、自由度が高く、利便性及び意匠性に優れたコンセント付きテーブル及び居室を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のコンセント付きテーブルは、上端が天井に沿って配置されたダクトレールに着脱自在に固定される鉛直な棒状の吊り下げ部と、前記吊り下げ部に固定される水平板状のテーブル板と、前記テーブル板に形成される電源コンセントと、を備え、前記吊り下げ部は内部に電気配線経路を有し、当該電気配線経路が前記ダクトレールと前記電源コンセントとを接続することを特徴としている。
【0011】
本発明のコンセント付きテーブルは、前記吊り下げ部は伸縮自在に形成されることを特徴としている。
【0012】
本発明のコンセント付きテーブルは、下端面が床面又は床上に設けられる家具の天板上面に当接して、前記ダクトレールと、前記床面又は天板上面と、の間に突っ張って配置されるものであり、前記下端面に防滑緩衝材が設けられることを特徴としている。
【0013】
本発明のコンセント付きテーブルは、前記吊り下げ部は、上端が前記ダクトレールに着脱自在の上ポールと、前記上ポールの下端から出入可能に下方に延びる下ポールとを有し、前記テーブル板は、前記上ポールにスライド可能に固定されることを特徴としている。
【0014】
本発明のコンセント付きテーブルは、前記上ポールは、上下方向に延びて内部に前記電気配線経路が設けられた溝が形成されており、前記テーブル板は、前記溝に挿入されて、前記電気配線経路に接続して前記電源コンセントに電力を導く接続部を有することを特徴としている。
【0015】
本発明のコンセント付きテーブルは、一端が前記ダクトレールに取り付けられるとともに、他端が前記吊り下げ部に固定される斜め材が設けられることを特徴としている。
【0016】
本発明のコンセント付きテーブルは、一端が吊り下げ部が固定された前記ダクトレールに隣接して平行に配置された隣接ダクトレールに取り付けられるとともに、他端が前記吊り下げ部に固定される斜め材が設けられることを特徴としている。
【0017】
本発明の居室は、リビング、ダイニング、及びキッチンが配置され、室内に仕切壁及び柱が設けられない一体的な居住空間であって、天井に少なくとも複数のダクトレールが配置され、前記ダクトレールに、上記のいずれかのコンセント付きテーブルが固定されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明のコンセント付きテーブルによると、吊り下げ部が、天井に沿って配置されたダクトレールに着脱自在に固定されており、吊り下げ部にテーブル板が固定され、電源コンセントがテーブル板に固定されている。そして、吊り下げ部はの内部の電気配線経路が前記ダクトレールと前記電源コンセントとを接続するので、ダクトレールから吊り下げ部を通してテーブルの電源コンセントに電力を供給することができる。したがって、壁面から離れた位置にも電源コンセントを設けることができる。また、吊り下げ部がダクトレールから着脱自在であるので、電源コンセントの位置を自由に変更することができ、ダクトレールの下の空間のレイアウトを電源コンセントに位置によって制限されることがない。また、電源コンセントがテーブル板に設けられていることでテーブルが配置されていると認識されるので、単に電源コンセントが吊り下がっている場合に比べて意匠性を向上させることができ、テーブル板の上に、例えばスマートフォンを載置して充電するなど、利便性を高めることができる。
【0019】
本発明のコンセント付きテーブルによると、吊り下げ部は伸縮自在に形成されるので、吊り下げ部に固定されているテーブル板の高さを自由に変更することができ、必要に応じて好ましい高さにテーブル板及びテーブル板に形成されている電源コンセントを配置することができる。
【0020】
本発明のコンセント付きテーブルによると、下端面が床面又は床上に設けられる家具の天板上面に当接して、ダクトレールと、床面又は天板上面と、の間に突っ張って配置されるので、吊り下げ部やテーブル板に水平方向又は下方向の外力が加わった場合でも、吊り下げ部がダクトレールから外れることを抑制できる。また、下端面に防滑緩衝材が設けられるので、床面や天板上面を傷つけることを防止しつつ、ダクトレールと、床面又は天板上面と、の間に強固に突っ張ることができ、下端面が水平方向に横滑りすることも防ぐことができる。
【0021】
本発明のコンセント付きテーブルによると、吊り下げ部が、上端がダクトレールに着脱自在の上ポールと、上ポールの下端から出入可能に下方に延びる下ポールとを有しており、テーブル板は、上ポールにスライド可能に固定されるので、上ポールに沿ってテーブルの高さ調整が可能であるとともに、下ポールを伸ばすことで、ダクトレールと床面や天板上面と、の間に、吊り下げ部を突っ張らせて、吊り下げ部やテーブル板に水平方向又は下方向の外力が加わった場合でも、吊り下げ部がダクトレールから外れることを抑制できる。下ポールが上ポールから出入りすることで、吊り下げ部が伸縮するので、ダクトレールと、床面や天板上面との間の距離に応じて、吊り下げ部の長さを調整することができる。
【0022】
本発明のコンセント付きテーブルによると、上ポールに形成された溝の内部に電気配線経路が設けられており、テーブル板の接続部が溝に挿入されて、電気配線経路に接続し、コンセントに電力を導くので、電気配線経路をケーブルで形成する場合のように上ポールの内部に伸縮可能な余長をもたせた電源ケーブルを配線する必要がなくなる。
【0023】
本発明のコンセント付きテーブルによると、斜め材が、ダクトレールと吊り下げ部との間に斜めに架け渡されることで、吊り下げ部とダクトレールとの連結箇所を補強し、テーブル板に外力が加わった場合の当該連結箇所の破損や吊り下げ部の脱落を抑制することができる。
【0024】
本発明のコンセント付きテーブルによると、斜め材は、吊り下げ部が固定されたダクトレールに隣接して平行に配置された隣接ダクトレールと、吊り下げ部との間に斜めに架設されるので、吊り下げ部とダクトレールとの連結箇所を補強し、テーブル板に外力が加わった場合の当該連結箇所の破損や吊り下げ部の脱落を抑制することができる。吊り下げ部が固定されたダクトレールと異なる隣接ダクトレールに斜め材を架設することで、ダクトレールに直角な水平方向からの荷重に対してより補強することができるとともに、2本のダクトレールで荷重を分散することができる。
【0025】
本発明の居室によると、リビング、ダイニング、及びキッチンが一体的に配置される居住空間のように大空間となる場合に、ダクトレールが設けられている位置であれば、壁面から遠い位置にもコンセント付きテーブルを配置することができ、コンセントテーブルを設ける位置を自由に変更することができるので、間取りの自由度を高め、コンセントテーブルの上に充電中のスマートフォンなどの機器を載置することができるので、利便性も高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第一の実施形態のコンセント付きテーブルの外観構成を説明する側面図。
図2】第一の実施形態のコンセント付きテーブルの外観構成を説明する斜視図。
図3】ダクトレール及び掛け止め部の構成を説明する図2の上部分拡大図。
図4】(A)は、掛け止め部の上部をダクトレール内に挿入する前の状態を示し、(B)は、掛け止め部の上部をダクトレール内に挿入した状態を示す拡大側面図。
図5】(A)は、掛け止め部の上部をダクトレールのリップの間に架設した状態を示し、(B)は、掛け止め部のスライド板をスライドさせて、掛け止め部をダクトレールにロックした状態を示す図。
図6】吊り下げ部を伸縮させて、テーブル板の位置の上限と下限を示す図。
図7】吊り下げ部の内部に電源ケーブルを蛇行させて電気配線経路を配置した状態を説明する図。
図8】(A)はコンセント付きテーブルの全体構成を示す図であり、(B)は(A)の矢示部分端面を拡大し、上ポールの内周面に延びる接続レールと、下ポールの上端の外周側に形成され接続レールに当接したまま摺動可能な接続端部と、により電気配線経路が形成される状態を示す図。
図9】コンセント付きテーブルの下方にダイニングテーブルを配置した状態を示す図。
図10】ダクトレールと吊り下げ部との間に斜め材が架設される状態を説明する図。
図11】隣接ダクトレールと吊り下げ部との間に斜め材が架設される状態を説明する図。
図12】第二の実施形態のコンセント付きテーブルの外観構成を説明する側面図。
図13】第二の実施形態のコンセント付きテーブルのテーブル板を上下に移動させる状態を示す図。
図14】(A)は第二の実施形態のコンセント付きテーブルのテーブル板を上ポールに外嵌させて、上ポールの溝に接続部が挿入された状態を示す図、(B)はその部分拡大図。
図15】第二の実施形態のコンセント付きテーブルに照明を配置した状態を説明する図。
図16】居室にダクトレールが平行に3本配置される例を示す平面図。
図17】居室にダクトレールが直交するように配置される例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係るコンセント付きテーブル1の第一の実施形態にについて、図1から図11に基づいて、説明する。コンセント付きテーブル1は、図1及び図2に示すように、天井面10に沿って配置されるダクトレール2に着脱自在に固定される吊り下げ部3と、吊り下げ部3に固定されるテーブル板4と、テーブル板4に形成される電源コンセント5と、を備える。
【0028】
ダクトレール2は、図3に示すように、電気配線を天井面10に配線するレールであり、長尺で、下側に向かって開口するリップ溝型状に形成されている。ダクトレール2は、その内側の両側面に導線21が配線されており、吊り下げ部3の上端に形成された掛け止め部6を固定したときに、当該掛け止め部6の接点部60にダクトレール2内部の導線21が接続し、ダクトレール2から吊り下げ部3に電力を供給する。ダクトレール2は、吊り下げ部3の掛け止め部6を任意の位置で着脱自在に固定することができる。
【0029】
吊り下げ部3は、上端に掛け止め部6が形成され、当該掛け止め部6から下方に延びる上ポール7と、上ポール7から出し入れ自在な下ポール8と、を有している。吊り下げ部3は上ポール7から下ポール8を出し入れすることで、吊り下げ部3の全体の長さを伸縮自在としている。吊り下げ部3を伸縮自在とする構成は、これに限定されるものではなく、例えば上ポール7が下ポール8に出し入れ自在となって入れもよい。
【0030】
掛け止め部6は、吊り下げ部3をダクトレール2に着脱自在に固定するものである。掛け止め部6の上部61は、図3及び図4(A)に示すように、幅方向の距離が、ダクトレール2の両側のリップ22の間の開口幅よりも短く、長さ方向の距離が、ダクトレール2の両側のリップ22の間の開口幅よりも長く形成されて、リップ22の間に架設されるように形成されている。掛け止め部6の下部62は、円柱形に形成されており、内部には、例えば図示しない変圧器や過電流を防止するブレーカーなどが必要に応じて設けられている。掛け止め部6の下部62の外周の一部は上下に摺動可能なスライド板63が形成されている。
【0031】
吊り下げ部3の上端をダクトレール2に固定する際には、まず、図4(A)に示すように、吊り下げ部3の上端に形成されている掛け止め部6の上部61がダクトレール2の長さ方向を向くように保持して、図4(B)に示すように、ダクトレール2のリップ22の間の開口に掛け止め部6の上部61を挿入する。掛け止め部6の上部61は、幅方向の距離が、ダクトレール2の両側のリップ22の間の開口幅よりも短いので、ダクトレール2内に挿入することができる。そして、図5(A)に示すように、吊り下げ部3を水平に90度回転させることで、掛け止め部6の上部61をダクトレール2の両側のリップ22の間に架設させる。そして、図5(B)に示すように、掛け止め部6の下部62の外周の一部に形成されているスライド板63を上方に突出させるようにスライドさせることで、スライド板63の上端がダクトレール2のリップ22の間に挿入されて、吊り下げ部3が回転不能となることで、掛け止め部6の上部61がダクトレール2のリップ22の間に架設された状態でロックされる。このとき、ダクトレール2の内部では、掛け止め部6から側方に延びる導体の接点部60が、ダクトレール2内部の導線21に接触することで、ダクトレール2の導線21と吊り下げ部3の電気配線経路30とが接続される。
【0032】
上端に掛け止め部6が形成されて下方向に延びる上ポール7は、円筒状であり、その内部に下ポール8を挿入可能な径となっている。下ポール8は上ポール7から出入可能に下方に延びており、図示しないが、上ポール7には下ポール8が完全に抜け落ちないように下ポール8の突出を所定範囲で制限するストッパが設けられている。下ポール8は上ポール7に挿入可能な円筒状であり、下ポール8の突出長さを調整した後、上ポール7に下ポール8を固定する止めリング70が設けられている。止めリング70は、上ポール7の下端に外嵌されたリングであり回転することで上ポール7の下端部を縮径し、上ポール7の内周面を下ポール8の外周面に圧接させることで、摩擦により下ポール8の出し入れを止めるものである。なお、上ポール7から出し入れ自在な下ポール8を上ポール7に固定するための構成は、上述のものに限定されるものではなく、例えば、図示しないが、上ポール7の外周面にナットを形成し、上ポール7の側方から下ポール8に形成された受け孔に向かって止めボルトを螺着させることによって、下ポール8を上ポール7に固定するなど、様々な公知の技術を用いることができる。
【0033】
吊り下げ部3の下ポール8の下端にはテーブル板4が固定されている。テーブル板4は、例えば樹脂製又は木製の円形平板状であり、図6に示すように、下ポール8に固定されて、下ポール8の上下動に従って上下方向の位置を調整する。テーブル板4は、その上面の高さが、例えば床面13から300mmから1000mmの範囲で調整可能である。すなわち下ポール8全体が上ポール7に収納されたときに、下ポール8の下端に設けられるテーブル板4の上面の高さH1は床面13から1000mmであり、上ポール7から下ポール8を限界まで突出させたときのテーブル板4の上面の高さH2は床面13から300mmである。
【0034】
テーブル板4には、例えば小物類やスマートフォンのような軽量の端末を載置可能である。テーブル板4の中央には電源コンセント5が形成されている。電源コンセント5は、図1及び図2に示すように、テーブル板4の中央にはめ込まれており、上面がテーブル板4と面一で、下面がテーブル板4の下側に突出して配置されている。電源コンセント5の上面には、コンセントプラグを差し込む差込孔50が形成されている。電源コンセント5はその中央に下ポール8の下端が固定されている。
【0035】
吊り下げ部3の内部には、電気配線経路30を有しており、ダクトレール2と電源コンセント5とを接続している。電気配線経路30は、例えば図7に示すように、吊り下げ部3の内部で蛇行しながら下方に延びる電源ケーブル30aである。下ポール8を突出させて、吊り下げ部3の全長が伸びるときに、電源ケーブル30aが直線的になることで、下方に移動する電源コンセント5に追従して電気配線経路30を接続し続けることができる。
【0036】
電気配線経路30は、これに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、上ポール7の内周面に直線状に延びる導体からなる接続レール30bと、下ポール8の上端の外周側に形成され接続レール30bに当接したまま摺動可能な接続端部30cと、により形成される電気配線経路30であってもよい。上ポール7の接続レール30bは少なくとも下ポール8の上端が移動する範囲に設けられており、下ポール8の接続端部30cと常に接触することで電気配線経路30を接続し続けることができる。
【0037】
電源コンセント5の下面には、防滑緩衝材19が設けられる。防滑緩衝材19は、例えばゴムなどの弾性体である。本実施形態のコンセント付きテーブル1は、その下端に設けられたテーブル板4及び電源コンセント5が、床面13から離れた位置に配置されており、コンセント付きテーブル1の全体がダクトレール2に吊り下がった状態となっているが、コンセント付きテーブル1は、図9に示すように、例えば、ダイニングテーブル11の上方に配置し、ダイニングテーブル11の天板上面12に電源コンセント5の下面に設けられる防滑緩衝材19を当接させて、ダクトレール2と、天板上面12と、の間に突っ張って配置されていてもよい。なお、本発明における「家具」は本実施形態においてはダイニングテーブル11がこれに相当するが、「家具」はこれに限定されるものではなく、平坦な上面を有する家具であれば、例えば、カウンタテーブルやローテーブルなどの他のテーブルであってもよい。
【0038】
このように配置すると、テーブル板4や吊り下げ部3に外力が加わった場合にも、ダイニングテーブル11に荷重を負担させることができるので、ダクトレール2と吊り下げ部3の上端の掛け止め部6との接合箇所に過度な負荷が加わることを防止でき、コンセント付きテーブル1の故障の発生を抑制できる。また、電源コンセント5の下面には、防滑緩衝材19が設けられているので、ダイニングテーブル11の天板上面12を傷つけることを防止しつつ、ダクトレール2と、床面13又は天板上面12と、の間に強固に突っ張ることができ、電源コンセント5の下面が水平方向に横滑りすることも防ぐことができる。
【0039】
また、本実施形態のコンセント付きテーブル1は、図10及び図11に示すように、斜め材14を設けて、ダクトレール2と掛け止め部6との接合箇所を補強してもよい。斜め材14は、例えば、図10に示すように一端が掛け止め部6が固定されているダクトレール2に取り付けられるとともに、斜め下方に傾斜して、他端が吊り下げ部3に固定されている。斜め材14とダクトレール2の接合は、掛け止め部6とダクトレール2との接合と同様のものでよい。また、斜め材14と吊り下げ部3との接合は、吊り下げ部3にクランプ材15を固定し、斜め材14の端部をクランプ材15に揺動可能に固定する。このようにダクトレール2と吊り下げ部3との間に斜め材14を架設することで、吊り下げ部3とダクトレール2との連結箇所を補強し、吊り下げ部3やテーブル板4に加わる外力に抗して、連結箇所の破損や吊り下げ部3の脱落を抑制することができる。
【0040】
また、斜め材14は、図11に示すように、一端が掛け止め部6が固定されたダクトレール2に隣接して平行に天井面10に配置された隣接ダクトレール2aに取り付けられるとともに、斜め下方に傾斜して、他端が吊り下げ部3に固定されていてもよい。このように配置すると、吊り下げ部3とダクトレール2との連結箇所を補強できるとともに、ダクトレール2に直角な水平方向からの荷重に対してより強固に補強することができ、2本のダクトレール2,2aで荷重を分散することができる。
【0041】
次に、図12から図15に基づいて、コンセント付きテーブル1の第二の実施形態について説明する。なお、第一の実施形態のコンセント付きテーブル1と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。第二の実施形態のコンセント付きテーブル1は、図12に示すように、天井面10に沿って配置されるダクトレール2に着脱自在に固定される吊り下げ部3と、吊り下げ部3にスライド可能に固定されるテーブル板4と、テーブル板4に形成される電源コンセント5と、を備える。
【0042】
吊り下げ部3は、ダクトレール2に着脱自在な掛け止め部6を上端に有し、掛け止め部6から下方に延びる上ポール7と、上ポール7の下端から出入可能に下方に延びる下ポール8とを有している。上ポール7には所定範囲で上下方向に延びる溝71が形成されている。当該溝71の内部には、図14に示すように、導体がレール状に上下方向に延びており、電気配線経路30dが形成されている。テーブル板4は円形平板状で、テーブル板4の中央には、電源コンセント5が形成されており、電源コンセント5の中央には貫通孔40が形成されて、上ポール7が挿入されている。テーブル板4は、図13に示すように、上ポール7に上下方向にスライド可能に形成されている。電源コンセント5は、中央の貫通孔40から溝71内に向かって接続部41が挿入されている。接続部41は、溝71内の電気配線経路30に接触しており、電源コンセント5に電力を導いている。なお、電源コンセント5は回路を開閉するスイッチ51を有するものであっても良い。また、図示しないが電源コンセント5は、差込孔50にプラグを挿入していないときに、当該差込孔50がシャッターされる構成であることが好ましい。
【0043】
このように、上ポール7に形成された溝71の内部の電気配線経路30に、テーブル板4の接続部41が直接接続して、電源コンセント5に電力を導くので、電気配線経路30を電源ケーブル30aで形成する場合のように上ポール7の内部に電源ケーブル30aを蛇行させて、伸縮可能な余長をもたせた電源ケーブル30aを配線する必要がなくなる。
【0044】
下ポール8は、図12に示すように、上ポール7から下方に延びており、その下端が床面13に当接しており、コンセント付きテーブル1は、ダクトレール2と床面13との間に突っ張って配置されている。下ポール8の下端は水平方向に拡径する拡径部81が形成されており、拡径部81の下端面には、防滑緩衝材19が設けられている。上ポール7の下端は、例えば床面13からの高さが450mmであり、上ポール7に形成された溝71は、例えば床面13からの高さが500mmから1000mm程度の範囲であることが好ましい。溝71の範囲でテーブル板4は高さを変更することができるので、床面13から500mmから1000mm程度の高さであれば、様々な物を載置する際に利便性の高いテーブルとすることができる。なお、上ポール7の溝71の高さの範囲はこれに限定されるものではなく、上ポール7の全長に渡って溝71が形成されていても良い。
【0045】
以上のようなコンセント付きテーブル1は電源コンセント5が設けられているので、図15に示すように、例えば、小型のスタンド照明16をテーブル板4の上に載置し、電源コンセント5の差込孔50にプラグを差し込んで、例えば読書灯などの照明として利用することができる。また、吊り下げ部3の上ポール7にクリップ照明17を取り付けることもでき、クリップ照明17は、例えば溝71内の電気配線経路30に直接接続してもよい。また、例えば、テーブル板4自体に予め照明18を組み込んで形成することもできる。このようにコンセント付きテーブル1にいずれかの照明16,17,18を配置すれば、居室9全体の照明のほかに、個々の作業などのあかりとしての照明を配置することができる。
【0046】
次に、上述のようなコンセント付きテーブル1が形成される居室9について、図16及び図17を参照しつつ説明する。本実施形態の居室9は、リビング91、ダイニング92、及びキッチン93が、仕切壁や柱を設けることなく一体的に配置された大空間の居住空間である。居室9の天井面10には複数のダクトレール2が配置されることが好ましい。ダクトレール2は、図16に示すように、例えば、互いに等間隔で平行に配置される。ダクトレール2は、居室9を区画する壁面から例えば1m以上離れた位置に配置されており、互いに隣接するダクトレール2同士の間の距離は1.5m以下であることが好ましい。このように1.5m以下の距離でダクトレール2が配置されていれば、居室9の家具のレイアウトを変更したような場合であっても、好ましい位置にコンセント付きテーブル1を配置することができる。
【0047】
また、居室9が平面視した場合にL字状に形成されている場合には、2本のダクトレール2が、図17に示すように、直交するように配置されていることが好ましい。ダクトレール2はキッチン93を除く、ダイニング92、リビング91、及びフリースペース等の空間に配置されている。大空間の居室9にダクトレール2が配置されて、コンセント付きテーブル1が配置されることで、壁面から遠い位置にも電源コンセント5を配置することができるので、延長コード類を床面13に這わすことなく、居室9のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0048】
本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明に係るコンセント付きテーブル1及び居室9は、大空間の居室9を有する住宅に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0050】
1 コンセント付きテーブル
2 ダクトレール
2a 隣接ダクトレール
3 吊り下げ部
4 テーブル板
5 電源コンセント
7 上ポール
8 下ポール
9 居室
10 天井面
11 ダイニングテーブル(家具)
12 天板上面
13 床面
14 斜め材
30 電気配線経路
71 溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
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図17