【解決手段】溶けたキャンドル材料を流し込み成型するためのキャンドル製作用モールド1であって、両端が開口した筒状の型枠10と、型枠の端部に着脱自在に取り付けられる底部20と、を備える。底部は、型枠の端部を着脱自在に差し込むための嵌合部22と、芯を通すための孔23と、を有し、キャンドル材料の融点よりも高い耐熱温度を有する弾性材料で形成される。
前記底部は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴムおよび天然ゴムのうち選択された少なくとも1つによって形成される、請求項1記載のキャンドル製作用モールド。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このようなキャンドル製作で用いられるモールドにおいては、流し込んだキャンドル材料が固まった後、出来上がったキャンドルをモールドから簡単に抜き出せることが望まれる。また、キャンドル材料をモールドに流し込む前に、予めモールドに芯をセットしておく必要がある。芯の取り付け位置はキャンドルの燃え方を左右する重要な要素になるため、モールドへの芯のセットが簡単かつ確実に行えることが作業効率を高める上で重要である。
【0008】
本発明は、固まったキャンドルを簡単に抜き出せるとともに、芯を簡単かつ確実にセットすることができるキャンドル製作用モールドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、溶けたキャンドル材料を流し込み成型するためのキャンドル製作用モールドであって、両端が開口した筒状の型枠と、型枠の端部に着脱自在に取り付けられる底部と、を備える。底部は、型枠の端部を差し込むための嵌合部と、芯を通すための孔と、を有し、キャンドル材料の融点よりも高い耐熱温度を有する弾性材料で形成される。
【0010】
このような構成によれば、型枠と底部とが別体に設けられ、キャンドル材料を流し込む際には、型枠を底部の嵌合部に差し込んで器型にして使用することができる。また、キャンドル材料を型枠内に流し込み固めた後、キャンドルを型枠から取り出す際には、弾性材料で形成された底部を曲げながら型枠から外すことができる。そして、両端が開口した型枠の一方の開口から他方の開口に向けてキャンドルを押し出すことで、型枠から容易に抜き出すことができる。
【0011】
また、底部が弾性材料で形成されているため、底部に設けられた孔に芯を通す場合、底部を弾性変形させることで孔を拡げることで芯を通しやすくなり、芯が通ったあとは元に戻すことで拡がった孔を閉じて芯をしっかり保持することができる。
【0012】
上記キャンドル製作用モールドにおいて、底部は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(ハイパロン(登録商標))、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴムおよび天然ゴムのうち選択された少なくとも1つによって形成されることが好ましい。これにより、弾性、耐熱性および離型性に優れた底部を構成することができる。
【0013】
上記キャンドル製作用モールドにおいて、底部に設けられる孔は、少なくとも一部に縮径部を有していることが好ましい。これにより、孔を通した芯を縮径部で確実に保持することができる。
【0014】
上記キャンドル製作用モールドにおいて、底部には、複数の嵌合部が設けられていてもよい。これにより、複数の嵌合部に対応して、大きさの異なる型枠を選択して底部に取り付けることができるとともに、一つの底部に大きさの異なる複数の型枠を同時に取り付けることができる。
【0015】
上記キャンドル製作用モールドにおいて、型枠における底部とは反対側の端部に着脱自在に取り付けられ、キャンドル材料の融点よりも高い耐熱温度を有する弾性材料で形成された蓋部をさらに備え、蓋部は、芯の端を支持する支持部と、溶けたキャンドル材料を外部から型枠内に流し込むための注ろう口と、を有していてもよい。これにより、底部と蓋部との間に芯を張って保持しておくことができ、注ろう口から溶けたキャンドル材料を型枠内に注ぐことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、固まったキャンドルを簡単に抜き出せるとともに、芯を簡単かつ確実にセットすることができるキャンドル製作用モールドを提供することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
【0019】
(キャンドル製作用モールドの構成)
図1は、本実施形態に係るキャンドル製作用モールドの構成を例示する模式斜視図である。
図2(a)および(b)は、本実施形態に係るキャンドル製作用モールドの構成を例示する模式断面図である。
なお、以下の説明においては、キャンドル製作用モールドを単に「モールド」ともいうことにする。
【0020】
本実施形態に係るモールド1は、溶けたキャンドル材料を流し込み成型するために用いられる。モールド1は、両端(上端10aおよび下端10b)が開口した筒状の型枠10と、型枠10に着脱自在に取り付けられる底部20と、を備える。
【0021】
型枠10は、一方向に伸びる筒型になっており、耐熱性(キャンドル材料の融点以上の耐熱温度)を有するプラスチック(ポリカーボネート、アクリル、フッ素樹脂など)や金属によって形成される。型枠10は、キャンドル材料を注入する際、中身を確認できる程度の透明、半透明の部分を有していることが好ましい。図示する例では、開口形状が円形になった円筒形の型枠10であるが、開口形状が四角、多角形、楕円など他の形状になった筒形であってもよい。
【0022】
底部20は、型枠10の端部(下端10b)に着脱自在に取り付けられる。底部20は、板状に設けられた底部基材21と、底部基材21に設けられる嵌合部22と、底部基材21を貫通する孔23と、を有する。嵌合部22は、底部基材21の上面に形成された例えば溝221によって構成される。溝221は、型枠10の下端10bを着脱自在に差し込むことができる幅および深さになっている。円筒形の型枠10の場合には、下端10bに対応した円形の溝221が底部基材21の厚さの途中の深さまで形成されている。この溝221に型枠10の下端10bを差し込むことで、型枠10の下端10b側の開口が底部20によって塞がれ、器形状になる。
【0023】
孔23は、芯50を通すために設けられる。孔23の直径は、芯50の直径と同等か、芯50の直径よりも僅かに小さくなっている。この孔23に芯50を通すことで孔23が芯50によって塞がれるようになる。
【0024】
このような嵌合部22および孔23を有する底部20は、キャンドル材料の融点よりも高い耐熱温度を有する弾性材料によって形成される。キャンドル材料の主材料は固形ワックスである。固形ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、ステアリン酸ワックス、大豆ワックス、ココナッツワックス、みつろう、パームワックスが挙げられる。固形ワックスは種類によって成分が異なるため、それぞれ融点、温度による粘度特性、引火点に違いがある。例えば、パラフィンワックスの融点は47℃〜69℃程度、引火点は200℃以上である。大豆ワックスの融点は43℃〜52℃程度、引火点は200℃以上である。みつろうの融点は64℃程度、引火点は250℃以上である。したがって、底部20の耐熱温度は、キャンドル製作で用いる固形ワックスのうち比較的高い融点よりも高い約80℃以上であるとよい。
【0025】
底部20としては、上記のような耐熱性を備え、型枠10を嵌合部22に嵌め込んだ際に隙間なく嵌合でき、取り外すときに曲げることが可能な弾性を備えた材料が用いられる。一例として、底部20は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(ハイパロン(登録商標))、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴムおよび天然ゴムのうち選択された少なくとも1つによって形成されることが好ましい。これにより、弾性、耐熱性および離型性に優れた底部20を構成することができる。
【0026】
図2(a)に示すように、型枠10の下端10bを嵌合部22である溝221に差し込むことで、上端10a側が開口し、下端10b側が底となる器形のモールド1が構成される。底部20の孔23に綿糸などで形成された芯50を通すことができる。
【0027】
また、
図2(b)に示すように、型枠10と底部20とを分離することで、型枠10の両端(上端10aおよび下端10b)を開口させることができ、型枠10内で固まったキャンドルを容易に抜き出すことができるようになる。
【0028】
(芯の止め方)
ここで、モールド1への芯50の止め方について説明する。
図3(a)および(b)は、芯の止め方を例示する模式断面図である。
図3(a)および(b)には、
図2(a)に示すA部を拡大したものである。
図3(a)に示すように、底部20の孔23に芯50を通すと、孔23が芯50によって塞がれる状態となる。すなわち、底部20は弾性材料によって形成されているため、
図3(b)に示すように、底部20を拡げる方向に引っ張ると弾性変形し、孔23の径が拡がることになる。この状態で芯50を通し、底部20を元に戻すと、孔23の径が狭くなり、孔23内で芯50を締めるように閉じる状態となる。これにより、孔23と芯50との隙間が無くなり、溶けたキャンドル材料を型枠10内に流し込んだときにキャンドル材料が孔23から漏れ出すことがなくなる。
【0029】
孔23は、少なくとも一部に縮径部23aを有していることが好ましい。縮径部23aを設けることで、縮径部23aでは、孔23に通した芯50の保持力(締め付け力)が強くなり、芯50をより確実に保持することができるようになる。
【0030】
また、孔23の下方には孔23の径よりも大きな凹部23bが設けられているとよい。凹部23bは、芯50の端に設けた結び目50aを入れる部分である。結び目50aを孔23よりも大きくしておくことで、結び目50aが孔23を通ることがなくなり、しかも結び目50aが孔23の栓となってキャンドル材料の漏れ出しを効果的に抑制することができる。
【0031】
(キャンドル製作の例)
次に、本実施形態に係るモールド1を用いたキャンドル製作の例を説明する。
図4〜
図7はキャンドル製作の例を説明する模式図である。
先ず
図4(a)に示すように、底部20の孔23に芯50を通す。芯50を通す際には底部20を拡げるように引っ張ることで孔23を拡げると通しやすい(
図3(b)参照)。芯50を孔23に通した後、芯50の端に結び目50aを設けて底部20の凹部23bに嵌めておく(
図3参照)。その後、型枠10の下端10bを嵌合部22である溝221に差し込みモールド1を構成する。なお、型枠10の内壁面には離型剤を塗布しておくことが好ましい。
【0032】
次に、
図4(b)に示すように、孔23に通した芯50の先端を支持棒60で保持し、吊るように配置する。芯50は型枠10のほぼ中心に真っ直ぐ張られた状態となる。
【0033】
次に、
図5(a)に示すように、容器2にキャンドル材料3を入れ、加熱して溶かし、溶けたキャンドル材料3をモールド1の型枠10内に流し込む。型枠10内に所定量のキャンドル材料3を流し込んだ後は、
図5(b)に示すようにキャンドル材料3を冷やして固める。キャンドル材料3が完全に固まるまで数時間程度を要する。
【0034】
キャンドル材料3が固まった後、
図6(a)に示すように、底部20を型枠10から外す。この際、底部20の弾性を利用して端からめくるように外すと、型枠10から簡単に底部20を外すことができる。なお、芯50の端に結び目50aが設けられていても、底部20の弾性を利用して孔23の縮径部23aを拡げることで結び目50aが縮径部23aを通るようになり、底部20を取り外すことができる。また、底部20は離型性のよい材料で形成されているため、キャンドル材料3が底部20に接触していても、キャンドル材料3から底部20が綺麗に剥がれることになる。
図6(b)に示すように、底部20を外すと、型枠10の両端(上端10aおよび下端10b)が開口する状態となる。
【0035】
次に、
図7(a)に示すように、型枠10から固まったキャンドル材料3を抜き出す。この際、型枠10の両端が開口しているため、例えば下端10b側の開口からキャンドル材料3を上端10a側に押し出すようすれば、キャンドル材料3が上端10aの開口から露出して、簡単に取り出すことができる。これにより、
図7(b)に示すように、キャンドル100が完成する。なお、型枠10から取り出したキャンドル100は上下を反対にしてもよい。
【0036】
(他の構成例:その1)
次に、本実施形態に係るモールドの他の構成例について説明する。
図8および
図9は、本実施形態に係るキャンドル製作用モールドの他の構成例(その1)を説明する模式図である。
このモールド1においては、底部20に複数の嵌合部22が設けられている。
図8(a)に示す例では、溝221の例えば内側に同心円状に別の嵌合部22が設けられる。この嵌合部22は、例えば凸部222である。凸部222の直径は、型枠10とは異なる径の型枠11の内径とほぼ等しくなっている。
【0037】
このように複数の嵌合部22(溝221,凸部222)が設けられていることで、大きさの異なる型枠10、11を同時に取り付けることができる。
図8(a)に示す例では、型枠10の内側に型枠11が取り付けられる(二重枠)。このような二重枠を用いることで、型枠10と型枠11との間に第1のキャンドル材料3Aを流し込み、型枠11を外すことで、
図8(b)に示すような筒型のキャンドル部材110を形成することができる。
【0038】
また、型枠11を外し、型枠10を残した状態で筒型のキャンドル部材110の中に第2のキャンドル材料3Bを流し込むことで、
図8(c)に示すような二層構造のキャンドル100Bを製作することができる。
【0039】
また、底部20に複数の嵌合部22が設けられている場合、大きさの異なる型枠10、11を選択して底部20に取り付けることもできる。
図9(a)に示す例では、嵌合部22のうち凸部222に対応した型枠11を選択し、底部20に取り付けている。この型枠11にキャンドル材料3Cを流し込むことで、
図9(b)に示すように、キャンドル100、100Bとは径の異なるキャンドル100Cを製作することができる。
【0040】
(他の構成例:その2)
図10は、本実施形態に係るキャンドル製作用モールドの他の構成例(その2)を説明する模式斜視図である。
このモールド1においては、型枠10に取り付けられる蓋部30をさらに備えている。蓋部30は、型枠10における底部20とは反対側の端部(上端10a)に着脱自在に取り付けられ、キャンドル材料の融点よりも高い耐熱温度を有する弾性材料で形成される。
【0041】
蓋部30は、板状に設けられた蓋部基材31と、蓋部基材31に設けられる嵌合部32と、蓋部基材31を厚さ方向に貫通する孔33と、注ろう口34と、を有する。嵌合部32は、蓋部基材31の下面に形成された例えば溝321によって構成される。溝321は、型枠10の上端10aを着脱自在に差し込むことができる幅および深さになっている。筒形の型枠10の場合には、上端10aに対応した円形の溝321が蓋部基材31の厚さの途中の深さに設けられている。この溝321に型枠10の上端10aを差し込むことで、型枠10の上端10a側の開口が蓋部30によって塞がれることになる。なお、嵌合部32は、溝321以外に型枠10の内径に対応した凸部であってもよい。
【0042】
孔33は、芯50の端を通すために設けられる。孔33の直径は、芯50の直径と同等か、芯50の直径よりも僅かに小さくなっている。この孔33に芯50を通すことで、芯50を底部20と蓋部30との間で張るように支持することができる。なお、蓋部30において芯50を支持する手段は孔33以外でもよい。例えば、蓋部30の下面に芯50を引っ掛けて固定できる構成が設けられていてもよい。また、蓋部30に切れ込みを設けておき、引っ張った芯50の端部を切れ込みに差し込んで固定するようにしてもよい。
【0043】
注ろう口34は、溶けたキャンドル材料を外部から型枠10内に流し込むための開口である。
図10に示す例では、蓋部30に2つの注ろう口34が設けられている。いずれか一方を溶けたキャンドル材料の注ぎ口とし、他方を空気抜き用の孔として利用することができる。なお、注ろうと空気抜きとを両立できる大きさの孔であれば1つの注ろう口34であってもよい。
【0044】
図11〜
図13は、本実施形態に係るキャンドル製作用モールドの他の構成例(その2)によるキャンドル製作の例を説明する模式図である。
先ず、
図11(a)に示すように、底部20の孔23に芯50を通す。芯50を通す際には底部20を拡げるように引っ張ることで孔23を拡げると通しやすい(
図3(b)参照)。芯50を孔23に通した後、型枠10の下端10bを嵌合部22である溝221に差し込む。なお、型枠10の内壁面には離型剤を塗布しておくことが好ましい。
【0045】
次に、
図11(b)に示すように、底部20の孔23を通した芯50の端を蓋部30の孔33に通す。蓋部30の孔33に芯50を通す際も蓋部30を拡げるように引っ張ることで孔33を拡げると通しやすい。蓋部30の孔33に芯50を通した後は、蓋部30を型枠10に被せ、上端10aを溝321に差し込んで蓋部30を閉める。
【0046】
次に、
図12(a)に示すように、蓋部30を閉めた状態で、蓋部30の孔33から露出する芯50を引っ張り、底部20と蓋部30との間で芯50を張るようにする。芯50は蓋部30の孔33で締め付けられているため、芯50を引っ張ることでその状態で保持される。芯50は型枠10のほぼ中心に真っ直ぐ張られた状態となる。
【0047】
次に、
図12(b)に示すように、容器2にキャンドル材料3を入れ、加熱して溶かし、溶けたキャンドル材料3をモールド1の型枠10内に流し込む。この際、蓋部30に設けられた注ろう口34から型枠10内に流し込むようにする。流し込むとき、型枠10内の空気は別の注ろう口34が抜けるようになり、スムーズに注ろう作業を行うことができる。
【0048】
キャンドル材料3が固まった後、底部20および蓋部30を型枠10から外す。底部20および蓋部30は弾性材料によって形成されているため、端からめくるようにして容易に外すことができる。底部20および蓋部30を型枠10から外した後は、
図7(a)および(b)に示すように、型枠10から固まったキャンドル材料3を抜き出すことで、キャンドル100が完成する。
【0049】
型枠10の上端10aに蓋部30を取り付けたモールド1では、注ろうの際に型枠10内に流し込んだキャンドル材料3の保温性を高めることができる。また、注ろう作業において型枠10内に流し込んだキャンドル材料3が外部に跳ねてしまうことを防止することができる。
【0050】
また、
図13は、パウチ容器による注ろうの例を示す模式図である。
蓋部30に設けられた注ろう口34にパウチ容器5のスパウト(注ぎ口)5aを差し込むことで、溶けたキャンドル材料3を型枠10内に流し込む際、注ろう口34から外れて外に漏れてしまうことを確実に防止することができる。
【0051】
このような蓋部30を備えたモールド1においては、底部20と蓋部30との間に芯50を張って保持しておくことができ、注ろう口34から溶けたキャンドル材料3を型枠10内に安全に注ぐことが可能となる。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、固まったキャンドルを簡単に抜き出せるとともに、芯50を簡単かつ確実にセットすることができるキャンドル製作用モールド1を提供することが可能になる。
【0053】
なお、上記に本実施形態およびその適用例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、底部20に複数の嵌合部22を設ける例として、2つの嵌合部22を備えた例を示したが、3つ以上の嵌合部22を備え、それぞれの嵌合部22に対応した型枠を取り付けられるようになっていてもよい。また、芯50の端部に結び目50aを設ける例を示したが、結び目50a以外でも孔23を通らない大きさの止め具を取り付けるようにしてもよい。
【0054】
また、前述の各実施形態またはその適用例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。