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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-84853(P2021-84853A)
(43)【公開日】2021年6月3日
(54)【発明の名称】ポリマーフィルム及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/12 20060101AFI20210507BHJP
   B32B 27/30 20060101ALI20210507BHJP
   B32B 27/22 20060101ALI20210507BHJP
   B32B 17/10 20060101ALI20210507BHJP
   C08L 29/14 20060101ALI20210507BHJP
   B60J 1/00 20060101ALI20210507BHJP
【FI】
   C03C27/12 D
   B32B27/30 102
   B32B27/22
   B32B17/10
   C08L29/14
   B60J1/00 J
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-46412(P2020-46412)
(22)【出願日】2020年3月17日
(31)【優先権主張番号】201911201298.1
(32)【優先日】2019年11月29日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519435854
【氏名又は名称】チャン チュン ペトロケミカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チン−イェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、チェン−ファン
【テーマコード(参考)】
4F100
4G061
4J002
【Fターム(参考)】
4F100AG00B
4F100AG00C
4F100AK23A
4F100AT00A
4F100BA03
4F100BA06
4F100CA04A
4F100CA05A
4F100CA06A
4F100CA08A
4F100CA13A
4F100CA16A
4F100CA18A
4F100CA19A
4F100DD07A
4F100EJ172
4F100EJ39A
4F100EJ422
4F100EJ67A
4F100JA02A
4F100JA03A
4F100JA07A
4F100JD09A
4F100JD10A
4F100YY00A
4G061AA03
4G061AA11
4G061BA01
4G061BA02
4G061CB03
4G061CB18
4G061CB19
4G061CD03
4G061CD18
4G061DA23
4G061DA29
4G061DA30
4J002BE061
4J002ED026
4J002EF056
4J002EH046
4J002FD026
4J002FD037
4J002FD057
4J002FD077
4J002FD097
4J002FD137
4J002FD317
4J002GN00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エッジ剥離(合わせガラスの端でポリマーフィルムとガラスシートとが分離)を避けるためにガラスシートとポリマーフィルムとの間における空気の残存を防止できる合わせガラス用ポリマーフィルムを提供する。
【解決手段】ポリビニルアセタールを含むポリマーフィルムと、それを使用して製造される合わせガラスとを提供する。ポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が20μm〜50μmの範囲であり、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面は、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルアセタールを含むポリマーフィルムであって、
前記ポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が20μm〜50μmの範囲であり、
前記ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面は、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ことを特徴とするポリマーフィルム。
【請求項2】
前記ポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が28μm〜44μmの範囲であり、
前記ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面は、31μm〜54μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のポリマーフィルム。
【請求項3】
ポリマーフィルムの2つの表面は、それぞれ独立して、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマーフィルム。
【請求項4】
前記ポリビニルアセタールは、ポリ(ビニルホルマール)、ポリ(ビニルアセタール)、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルペンタナール)、ポリ(ビニルヘキサナール)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項5】
前記ポリビニルアセタールは、13重量%〜25重量%の範囲のヒドロキシル含有量を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項6】
前記ポリビニルアセタールは、150,000ダルトンから250,000ダルトンの範囲の重量平均分子量(Mw)を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項7】
前記ポリビニルアセタールは、50,000ダルトンより少ない分子量のポリビニルアセタールを、10モル%〜20モル%で含む、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項8】
前記ポリビニルアセタールは、800,000ダルトンより大きい分子量のポリビニルアセタールを、1モル%〜10モル%で含む、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項9】
可塑剤を更に含む、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項10】
前記可塑剤の量は、ポリビニルアセタール100重量部に対して30重量部〜60重量部の範囲である、
ことを特徴とする請求項9に記載のポリマーフィルム。
【請求項11】
前記ポリマーフィルムは、0.5mm〜1.5mmの厚みを有する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項12】
前記ポリマーフィルムは、多層フィルムである、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項13】
染料、顔料、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、赤外線遮断、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、潤滑剤、分散剤、界面活性剤、キレート剤、カップリング剤、バインダ、接着制御剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される添加剤を更に含む、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
【請求項14】
第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、前記第1のガラスシートと前記第2のガラスシートの間に配置された請求項1乃至13のいずれか1項に記載のポリマーフィルムと、を備える合わせガラス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマーフィルム、特に、特定の寸法変動及び表面粗さを有するポリマーフィルムを提供する。ポリマーフィルムは、合わせガラスの中間層としての使用に適切である。
【背景技術】
【0002】
合わせガラスは、2枚のガラスシートの間にポリマーフィルムを配置することによって、及びガラスシートとポリマーフィルムとを互いに接着するためにホットプレスを実施することによって形成された複合構造を備えるガラス材料である。合わせガラスは優れた耐衝撃性及び遮音性を有するため、自動車及び建築産業で幅広く使用されている。
【0003】
合わせガラスを製造する工程は、ガラスシートとポリマーフィルムとのホットプレスを含むため、歩留まりを改善するためには、ガラスシートとポリマーフィルムとの間における空気の残存を避けることが重要である。合わせガラスのガラスシートとポリマーフィルムとの間の空気を除去する既知の手法は、ポリマーフィルムの表面上のテクスチャ設計を行い、加熱プレス中の脱気を促進することである。しかしながら、現存するポリマーフィルムの脱気性能は、合わせガラスの十分な歩留まりを提供するためには、いまだに不十分である。脱気性能は、ポリマーフィルムの流動性を増加させることで更に改善することができるが、そのような手法は、通常、エッジ剥離(つまり合わせガラスの端でポリマーフィルムとガラスシートとが分離する)が生ずる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ポリマーフィルム、特に、特定の寸法変動及び表面粗さを有するポリマーフィルムを提供することを目的とする。ポリマーフィルムは、合わせガラスの中間層としての使用に特に適切である。本ポリマーフィルムを使用して製造された合わせガラスは、気泡試験で優れた又は好ましい結果を示し、エッジ剥離欠陥がない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、本発明の目的は、
ポリビニルアセタールを含むポリマーフィルムであって、
ポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が20μm〜50μmの範囲であり、
ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面は、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ポリマーフィルムを提供することにある。
【0006】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムの2つの表面は、それぞれ独立して、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリビニルアセタールは、ポリ(ビニルホルマール)、ポリ(ビニルアセタール)、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルペンタナール)、ポリ(ビニルヘキサナール)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリビニルアセタールは、13重量%〜25重量%の範囲のヒドロキシル含有量を有し、ヒドロキシル含有量はJIS 6728に従って測定される。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムに含まれるポリビニルアセタールは、150,000ダルトンから250,000ダルトンの範囲の重量平均分子量(Mw)を有する。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムに含まれるポリビニルアセタールは、50,000ダルトンより少ない分子量のポリビニルアセタールを、10モル%〜20モル%で含む。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムに含まれるポリビニルアセタールは、800,000ダルトンより大きい分子量のポリビニルアセタールを、1モル%〜10モル%で含む。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムは可塑剤を更に含む。可塑剤の量は、ポリビニルアセタール100重量部に対して30重量部〜60重量部の範囲である。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムは、0.5mm〜1.5mmの厚みを有する。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムは、多層フィルムである。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーは、染料、顔料、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、赤外線遮断、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、潤滑剤、分散剤、界面活性剤、キレート剤、カップリング剤、バインダ、接着制御剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される添加剤を更に含む。
【0016】
本発明の他の目的は、第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、第1のガラスシートと第2のガラスシートとの間に配置された上述したポリマーフィルムと、を備える合わせガラスを提供することである。
【0017】
本発明の上記の目的、技術的特徴及び利点をより明らかにするため、以下のいくつかの実施形態を参照して本発明を詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。しかしながら、本発明の精神から逸脱することなく、本発明は、様々な実施形態において実施することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されるべきではない。
【0019】
更に説明されない限り、本明細書及び請求項に記載された「a」、「the」等の表現は、単数形と複数形との両方を含むべきである。
【0020】
更に説明されない限り、本明細書及び請求項に記載された「第1の」、「第2の」等の表現は、特別な意味を有さず、説明されている要素及び構成要素を区別するために単に使用される。これらの表現は、何らの優先順位を示すことを意図しない。
【0021】
更に説明されない限り、本明細書及び請求項に記載された「寸法変動」の用語は、特定の測定条件下で測定される2つの指定された温度間におけるポリマーフィルムの厚みの変動を意味する。例えば、45〜100℃における寸法変動は、45℃と100℃の間におけるポリマーフィルムの厚みの変動を意味する。特定の測定条件は、以下の「実施例」の部分で説明される。
【0022】
更に説明されない限り、本明細書及び請求項に記載の「表面粗さRz」の用語は、表面の10点の平均粗さを意味し、JIS B 0601(1994)に従って測定される。
【0023】
本発明は、ポリマーフィルムと、それを用いて製造される合わせガラスを提供し、該ポリマーフィルムは特定の寸法変動及び特定の表面粗さRzを有する。合わせガラスは、気泡試験で優れた又は良好な結果を示し、エッジ剥離欠陥を有さない。本発明のポリマーフィルム及びそれらの適用は、以下に詳細に説明される。
【0024】
1.ポリマーフィルム
1.1 ポリマーフィルムの組成
本発明のポリマーフィルムは、必須成分としてポリビニルアセタールを含み、必要に応じ、可塑剤又は他の従来の添加剤のような他の任意の成分を更に含んでもよい。本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムは、ポリビニルアセタール及び可塑剤を含む、又はポリビニルアセタール及び可塑剤からなる。
【0025】
ポリビニルアセタールの例は、ポリ(ビニルホルマール)、ポリ(ビニルアセタール)、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルペンタナール)、ポリ(ビニルヘキサナール)を含むが、これに限定されない。上述したポリビニルアセタールは、単独で又は2つ以上の混合物で使用することができる。添付の実施例において、ポリ(ビニルブチラール)を使用する。
【0026】
本明細書で言及されるように、可塑化剤とも呼ばれる可塑剤は、熱可塑性樹脂の可塑性を変更できる化学物質である。可塑剤の例は、これに限られないが、トリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)、テトラエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)、トリエチレングリコールビス(2−エチルブチレート)、テトラエチレングリコールビス(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジヘプタノエート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、ジヘキシルアジペート、ジオクチルアジペート、ヘキシルシクロヘキシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ヘプチルノニルアジペート、ジブチルセバケート、ビス[2−(2−ブトキシエトキシ)エチル]アジペート、ポリメリックアジペート(polymeric adipates)、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、イソデシルベンゾエート、2−エチルヘキシルベンゾエート、プロピレングリコールジベンゾエート、ジイソノニルフタレート、ジブトキシエチルテレフタレート、ヒマシ油、メチルリシノレート、大豆油、エポキシ化大豆油、及びそれらの組み合わせ、のような多塩基酸又は多価アルコールのエステルを含む。
【0027】
従来の添加剤は、製造工程中のポリマーフィルムの加工性を適応的に改善することができる、又はポリマーフィルムに特定の機能を付与することができる任意の物質であり得る。従来の添加物の例は、これに限られないが、染料、顔料、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、赤外線遮断剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、潤滑剤、分散剤、界面活性剤、キレート剤、カップリング剤、バインダ、及び接着制御剤を含む。上述した添加剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。例えば、ポリマーフィルムは、着色されたポリマーフィルムを形成するため、染料又は顔料を含むことができる。ポリマーフィルムは、紫外線防止機能を有するポリマーフィルム又は赤外線防止機能を有するポリマーフィルムを形成するために、紫外線吸収剤、又は赤外線吸収剤を含むことができる。
【0028】
本発明のポリマーフィルムの厚さは、ポリマーフィルムが45〜100℃における寸法変動及び表面粗さRzを有する限り、実用の必要性に応じて調節することができる。一般に、ポリマーフィルムの厚さは、0.51mm、0.52mm、0.53mm、0.54mm、0.55mm、0.56mm、0.57mm、0.58mm、0.59mm、0.6mm、0.61mm、0.62mm、0.63mm、0.64mm、0.65mm、0.66mm、0.67mm、0.68mm、0.69mm、0.7mm、0.71mm、0.72mm、0.73mm、0.74mm、0.75mm、0.76mm、0.77mm、0.78mm、0.79mm、0.8mm、0.81mm、0.82mm、0.83mm、0.84mm、0.85mm、0.86mm、0.87mm、0.88mm、0.89mm、0.9mm、0.91mm、0.92mm、0.93mm、0.94mm、0.95mm、0.96mm、0.97mm、0.98mm、0.99mm、1.0mm、1.01mm、1.02mm、1.03mm、1.04mm、1.05mm、1.06mm、1.07mm、1.08mm、1.09mm、1.1mm、1.11mm、1.12mm、1.13mm、1.14mm、1.15mm、1.16mm、1.17mm、1.18mm、1.19mm、1.2mm、1.21mm、1.22mm、1.23mm、1.24mm、1.25mm、1.26mm、1.27mm、1.28mm、1.29mm、1.3mm、1.31mm、1.32mm、1.33mm、1.34mm、1.35mm、1.36mm、1.37mm、1.38mm、1.39mm、1.4mm、1.41mm、1.42mm、1.43mm、1.44mm、1.45mm、1.46mm、1.47mm、1.48mm、又は1.49mmのような、0.5mm〜1.5mmの範囲であることができるが、本発明はこれらの範囲に限定されない。
【0029】
本発明のポリマーフィルムは、全体としてのポリマーフィルムが指定の45〜100℃寸法変動及び表面粗さRzを有する限り、1つの単一の層から構成される単層フィルム、又は複数の層から構成される多層フィルムであることができる。ポリマーフィルムが多層フィルムである場合、ポリマーフィルムの複数の層は、同一又は異なる材料で形成されることができ、それにより同一の又は異なる機能の層とすることができる。上述した機能の層は、例えば、以下の遮音機能、断熱機能、反射機能、反射防止機能、屈折機能、屈折格子機能、分光機能、及び調光機能の1つ以上を備える層であり得る。しかしながら、本発明はこれらに限定されない。
【0030】
1.2 ポリマーフィルムの性能
本発明は、合わせガラスにおけるポリマーフィルムの寸法変動及び表面粗さを制御することによって、気泡試験で優れた又は良好な結果を示し、エッジ剥離欠陥を有さない合わせガラスを提供する。特に、本発明に係るポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が、20μm〜50μmの範囲であり、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面が、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する。本発明の好適な実施形態において、ポリマーフィルムの2つの表面は、それぞれ独立して30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する。例えば、ポリマーフィルムは、21μm、22μm、23μm、24μm、25μm、26μm、27μm、28μm、29μm、30μm、31μm、32μm、33μm、34μm、35μm、36μm、37μm、38μm、39μm、40μm、41μm、42μm、43μm、44μm、45μm、46μm、47μm、48μm、又は49μmの45〜100℃における寸法変動を有し得る。ポリマーフィルムは、31μm、32μm、33μm、34μm、35μm、36μm、37μm、38μm、39μm、40μm、41μm、42μm、43μm、44μm、45μm、46μm、47μm、48μm、49μm、50μm、51μm、52μm、53μm、又は54μmの表面粗さRzを有し得る。
【0031】
本発明者は、驚くべきことに、ポリマーフィルムの45〜100℃における寸法変動とポリマーフィルムの少なくとも1つの表面の表面粗さRzとが上述する指定された範囲に入る場合にのみ、本発明の技術的効果(つまり、気泡又はエッジ剥離欠陥のない合わせガラスを提供する)を得ることができることを発見した。本発明により得られる技術的効果を当業者は予期できない。特に、合わせガラスのホットプレス温度は、120℃、135℃、150℃又はそれより高い温度のように、一般に100℃より高い。このような状況下では、当業者は、45℃〜100℃の範囲の特定の温度間隔における寸法変動が、本発明の技術的効果を達成するために重要であることを決して予期することはできない。
【0032】
本発明のポリマーフィルムの45〜100℃における寸法変動に関して、ポリマーフィルムの寸法変動を調整するための手法は、ポリマーフィルムを形成するために使用するポリマーの粘度を調整すること、ポリマーのヒドロキシル含有量を調整すること、ポリマーの分子量及び分子量の分布を調整すること、及び可塑剤を加えることを含むが、これに限られない。例えば、以下の手法の1つ以上を使用し、ポリビニルアセタールの特性を調整し、指定の寸法変動を得ることができる。
(i)ポリビニルアセタールは、通常の温度及び圧力下で、71cps、72cps、73cps、74cps、75cps、76cps、77cps、78cps、79cps、80cps、81cps、82cps、83cps、84cps、85cps、86cps、87cps、88cps、89cps、90cps、91cps、92cps、93cps、94cps、95cps、96cps、97cps、98cps、99cps、100cps、101cps、102cps、103cps、104cps、105cps、106cps、107cps、108cps、又は109cpsのような70cps〜110pcsの範囲の粘度を有してもよく、
(ii)ポリビニルアセタールは、13.5重量%、14重量%、14.5重量%、15重量%、15.5重量%、16重量%、16.5重量%、17重量%、17.5重量%、18重量%、18.5重量%、19重量%、19.5重量%、20重量%、20.5重量%、21重量%、21.5重量%、22重量%、22.5重量%、23重量%、23.5重量%、24重量%、又は24.5重量%のような13重量%〜25重量%の範囲のヒドロキシル含有量を有してもよく、ここでヒドロキシル含有量はJIS6728に従って測定する。
(iii)ポリビニルアセタールは、155,000ダルトン、160,000ダルトン、165,000ダルトン、170,000ダルトン、175,000ダルトン、180,000ダルトン、185,000ダルトン、190,000ダルトン、195,000ダルトン、200,000ダルトン、205,000ダルトン、210,000ダルトン、215,000ダルトン、220,000ダルトン、225,000ダルトン、230,000ダルトン、235,000ダルトン、240,000ダルトン、又は245,000ダルトンのような150,000〜250,000ダルトンの範囲の重量平均分子量(Mw)を有してもよく、
(iv)ポリビニルアセタールにおいて、50,000ダルトン未満の分子量を有するポリビニルアセタールの含有量は、10.5モル%、11モル%、11.5モル%、12モル%、12.5モル%、13モル%、13.5モル%、14モル%、14.5モル%、15モル%、15.5モル%、16モル%、16.5モル%、17モル%、17.5モル%、18モル%、18.5モル%、19モル%、又は19.5モル%のような10モル%〜20モル%の範囲であってもよく、
(v)ポリビニルアセタールにおいて、800,000ダルトンより大きい分子量を有するポリビニルアセタールの含有量は、1.5モル%、2モル%、2.5モル%、3モル%、3.5モル%、4モル%、4.5モル%、5モル%、5.5モル%、6モル%、6.5モル%、7モル%、7.5モル%、8モル%、8.5モル%、9モル%、又は9.5モル%のような1モル%〜10モル%の範囲であってもよく、及び、
(vi)ポリマーフィルムにおいて、可塑剤の量は、ポリビニルアセタール100重量部に対して、31重量部、32重量部、33重量部、34重量部、35重量部、36重量部、37重量部、38重量部、39重量部、40重量部、41重量部、42重量部、43重量部、44重量部、45重量部、46重量部、47重量部、48重量部、49重量部、50重量部、51重量部、52重量部、53重量部、54重量部、55重量部、56重量部、57重量部、58重量部、又は59重量部のような30重量部〜60重量部の範囲であってもよい。
【0033】
本発明のポリマーフィルムの表面において所望の表面粗さRzを提供する方法は、任意の従来の手法であることができる。例えば、所望の表面粗さRzは、ポリマーフィルムの形成の間にプロセス条件を制御し、ポリマーフィルムの表面上にメルトフラクチャーテクスチャを形成することによって得ることができる。例えば、所望の表面粗さRzを備えるポリマーフィルムは、押出機を使用して、ダイリップ温度を180℃〜200℃の範囲に、ヘッド入口圧力を120bar〜140barの範囲に、線速度を12m/分〜15m/分に、及び押出機のスループットを1500kg/時間に制御することによって製造することができる。代わりに、所望の表面粗さRzは、ポリマーフィルムを形成した後のマシンエンボス法によってポリマーフィルム上に付与することができる。マシンエンボス法は、エンボスローラ法またはカレンダーローラ法を含むが、これに限られない。エンボスローラ法が好適である。マシンエンボス法を使用して得られるテクスチャの種類は、菱形、線状、鋸歯状、正方形、テーパー状、円形、半円形及び不規則な形状を含むが、これに限られない。上述したテクスチャの種類は、単独で使用されてもよく、組み合わせて使用されてもよい。マシンエンボス法は、本明細書の開示及び一般的な知識に基づき当業者が容易に実施することができ、添付の実施例にのみ示されている。
【0034】
1.3 ポリマーフィルムの製造
本発明のポリマーフィルムの製造方法は、特に限定されない。例えば、本発明のポリマーフィルムは、ポリビニルアセタール及び任意の成分(例えば、可塑剤)を混合及び混練して、ポリマー組成物を得て、ポリマー組成物を使用して、従来の方法によりポリマーフィルムを提供し、及びマシンエンボス工程を任意に実施し、ポリマーフィルムの表面上に所望の表面粗さRzを付与することによって製造されてもよい。ポリマーフィルムを提供するための従来の方法の例は、カレンダー法、キャスティング法、押出延伸法、直接押出法及び押出ブロー法を含むが、これに限られない。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態において、ポリマーフィルムは、以下のように製造される。ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを、ミキサーを使用して100℃〜150℃の範囲の温度、10rpm〜50rpmの範囲の回転速度で5分間〜30分間で混合及び混練し、ポリマー組成物を得る。ポリマー組成物を室温まで冷却し、その後ホットプレス機の中に置き、100℃〜200℃の範囲の温度、2kg〜5kgの範囲の圧力で1分間〜10分間ホットプレスし、フィルムを形成する。任意に上記のフィルム形成ステップを繰り返す、及び、ポリマー組成物の組成を調整し、異なる機能を備えるフィルムを得て、その後、フィルムを積層して多層構造のポリマーフィルムを形成する。及び、任意にマシンエンボスステップを実施し、ポリマーフィルムに所望の表面粗さRzを付与する。
【0036】
2.合わせガラス
本発明のポリマーフィルムは、合わせガラスの中間層としての使用に適する。従って、本発明は、第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、第1のガラスシートと第2のガラスシートとの間に配置された上述のポリマーフィルムと、を備える合わせガラスも提供する。
【0037】
第1のガラスシート及び第2のガラスシートは互いに同一であっても、異なってもよい。第1のガラスシート及び第2のガラスシートは、それぞれ、合わせガラスを製造するための任意の従来のガラスシートであり得る。合わせガラスを製造するための従来のガラスシートは、これに限るものではないが、フロートガラス、強化ガラス、有線ガラス、又はプレーン板ガラスを含む。添付の実施例において、フロートガラスを第1のガラスシート及び第2のガラスシートとして使用する。
【0038】
本発明の合わせガラスは、当技術分野で既知の任意の方法によって製造することができる。一般に、合わせガラスは、次のように製造することができる。ポリマーフィルムを第1のガラスシートと第2のガラスシートとの間に配置し、積層体を得る。積層体を予備加圧し、ガラスシートとポリマーフィルムとの間の空気を除去する。その後、予備加圧された積層体を高温高圧下で一定時間オートクレーブ内に置き、合わせガラスを得る。上述した予備加圧ステップは、ホットプレス又は真空ポンプによって実施することができる。非平面の合わせガラスを製造する際は、真空ポンプが一般に使用され、添付の実施例において説明される。ホットプレスは、通常ホットプレス機を使用して実施され、平面の合わせガラスを製造する際に主に使用される。例えば、ホットプレスは、次のように実施することができる。ローラプレッサのコンベヤベルトの搬送速度を2m/分〜8mm/分に設定し、オーブンの温度を150℃〜200℃に設定し、積層体をコンベヤベルト上に置き、積層体にオーブンを通過させ、その後5.5mm〜6.5mmの範囲の間隔を有する一対のローラ間を通過するようにする、その後、ローラによりプレスされた積層体を室温で冷却し、予備加圧を完了する。
【0039】
3.実施例
3.1 試験方法
以下の実施形態によって本発明を更に説明し、試験機器及び方法は以下である。
【0040】
[ポリビニルアセタールの分子量分布の測定]
ポリビニルアセタールの分子量分布は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を用いて測定し、ポリビニルアセタールをテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、以下の条件下でGPC分析にかける。ポリビニルアセタールの分子量は、標準ポリスチレン(水PS STD)の面積に対応する比に基づいて算出する。
装置:Waters 1515ポンプシステム
検出器:Waters 2414 RI
溶出条件:1.0mL/分、THF
カラム:Waters Styragel HR5 THF、Waters Styragel HR4 THF、Waters Styragel HR3 THF、Waters Styragel HR1 THF
【0041】
[ポリビニルアセタールの粘度測定]
ポリビニルアセタールの粘度は、JIS 6728に従って測定する。
【0042】
[寸法変動の測定]
デシケータで保管されたポリマーフィルムを、直径6mmのディスク試験片にカットする。試験片を、一対のアルミニウム板の間に配置し、試験サンプルを得る。試験サンプルを、熱機械分析装置(モデル名:TMA Q400、TA Instrumentより入手可能)内に配置し、以下の条件、直径2.8mmの膨張プローブを用い、加える力を1.0Nとし、温度を加熱速度10℃/分で25℃〜145℃へと上昇させる、の下で試験をし、寸法変動を得る。
【0043】
[表面粗さRzの分析]
表面粗さRzは、粗さ検査機(モデル名:SE 300、小坂研究所より入手可能)を使用し、JIS B 0601(1994)に従って測定する。第1に、ポリマーフィルムをカットし、8cm×30cmの試験用サンプルとする。測定条件は、以下の様に設定する。垂直倍率は自動に設定し、水平倍率は、25mm/λcに設定し、カットオフ距離を2.5mm(つまり、2.5mmごとに1回計算する)に設定し、評価の長さは、カットオフ距離7倍、ベースライン長さを17.5mmに設定し、及び測定方向を機械方向とする。
【0044】
[気泡試験及びエッジ剥離試験]
合わせガラスをカットし、幅150mm及び長さ300mmを備える20枚の試験サンプルを提供する。試験サンプルは、温度50度及び相対湿度95%の環境下に28日間垂直に置かれる。その後、試験サンプルを視覚的に観察し、エッジ剥離及び気泡が発見されるかを確認する。ここで、気泡は、ガラスシートとポリマーフィルムとの間にある外気に接触していない気泡を意味する。気泡試験の基準は、以下である。もし、20枚の試験サンプル中に気泡がある試験サンプルがない場合、気泡試験の結果は優れており、「◎」として記録される。もし、20枚の試験サンプル中に、3枚未満の試験サンプルに気泡がある場合、気泡試験の結果は良好であり、「○」として記録される。もし、20枚の試験サンプル中に、3〜5枚の試験サンプルに気泡がある場合、気泡試験の結果は悪いであり、「△」として記録される。もし、20枚の試験サンプル中に、5枚より多い試験サンプルに気泡がある場合、気泡試験の結果は非常に悪いであり、「×」として記録される。エッジ剥離試験の基準は以下である。もし、20枚の試験サンプル中にエッジ剥離がない場合、エッジ剥離試験は合格であり、「◎」として記録される。20枚の試験サンプル中に、1枚以上にエッジ剥離がある場合、エッジ剥離試験の結果は不合格であり、「×」として記録される。
【0045】
3.2 実施例及び比較例で使用した原材料のリスト
表1:原材料のリスト
【表1】
【0046】
3.3 ポリマーフィルムの製造及び性能
実施例1〜7及び比較例1〜7のポリマーフィルムを、表2−1及び表2−2示す比率に従って製造した。製造方法は以下に説明する。第1に、PVB及び3GOを、表2−1及び表2−2に示す比率に従って混合し、混合物を得た。混合物を、ミキサーを使用し、120℃、回転速度35rpmで15分間混練し、混合物を室温まで冷却し、PVB組成物を得た。次に、PVB組成物をホットプレス機内に置き、150℃で3kgの圧力で3分間ホットプレスにかけ、ポリマーフィルムを得た。
【0047】
その後、ポリマーフィルムの2つの表面を、エンボス機を使用して任意にマシンエンボスを施し、所望の表面粗さRzを提供した。マシンエンボスの条件は、以下に示す。エンボスローラの温度は、120℃〜140℃の範囲、エンボスローラの圧力は、4bar〜8bar、ポリマーフィルムが一対のエンボスローラを通過する線速度は、9m/分〜11m/分とした。
【0048】
実施例1〜7及び比較例1〜7のポリマーフィルムのPVBの分子量分布、ヒドロキシル含有量及び粘度、並びに実施例1〜7及び比較例1〜7のポリマーフィルムの厚さ、表面粗さRz、45〜100℃における寸法変動、及び100〜135℃における寸法変動を前述の試験方法に従って測定し、結果を表2−1及び2−2に示した。
【0049】
表2−1:実施例1〜7のPVB及びポリマーフィルムの成分と特性
【表2-1】
【0050】
表2−2:比較例1〜7のPVB及びポリマーフィルムの成分と特性
【表2-2】
【0051】
3.4 合わせガラスの製造及び特性
合わせガラスは、実施例1〜7及び比較例1〜7のポリマーフィルムをそれぞれ使用して製造した。第1に、2枚の清潔で透明なフロートガラスシート(長さ:300mm、幅:150mm、厚さ:2mm〜4mm)を提供した。実施例1〜7及び比較例1〜7のポリマーフィルムを、2枚の透明なフロートガラスシートの間にそれぞれ配置し、積層体を得た。積層体を気密バッグ内に入れ、20℃〜30℃の温度で少なくとも10分間、真空を作り出した(真空度:>500mmHg)。次に、積層体を含む気密バッグを加熱炉内に入れた。加熱炉の温度を、少なくとも30分以内に、60℃から130℃まで徐々に上昇させた。その後、気密バッグを加熱炉から取り出し、予備加圧を終えた。予備加熱された積層体をオートクレーブに入れ、13barの圧力、135℃の温度で10分間ホットプレスをかけ、その後、室温に冷却して合わせガラスを得た。
【0052】
実施例1〜7及び比較例1〜7の合わせガラスの気泡試験及びエッジ剥離試験を、上述した試験方法に従って評価し、結果を表3−1及び表3−2に列挙する。
【0053】
表3−1:実施例1〜7の合わせガラスの特性
【表3-1】
【0054】
表3−2:比較例1〜7の合わせガラスの特性
【表3-2】
【0055】
表3−1に示すように、本発明のポリマーフィルムから製造された合わせガラスは、気泡試験及びエッジ剥離試験に合格し、気泡試験において優れた又は良好な結果を示し、エッジ剥離欠陥を有しない。特に、実施例1〜7に示すように、可塑剤の含有量、PVBのヒドロキシル含有量、PVBの分子量、及び100〜135℃における寸法変動が異なるが、45〜100℃における寸法変動及びポリマーフィルムの表面粗さRzが指定された範囲内にある限り、合わせガラスはそれぞれ、気泡試験で優れた又は良好な結果を得て、エッジ剥離がない。
【0056】
これに対し、表3−2に示すように、本発明に属しないポリマーフィルムから製造された合わせガラスは、気泡試験での優れた又は良好な結果を示すこと及びエッジ剥離を有さないことの要求を満たすことができない。特に、比較例1〜7に示すように、可塑剤の量、PVBのヒドロキシル含有量、PVBの分子量及び100〜135℃における寸法変動の値に関わらず、45〜100℃における寸法変動及びポリマーフィルムの表面粗さRzが指定された範囲内にない場合、全ての合わせガラスは、気泡試験での優れた又は良好な結果を示すこと及びエッジ剥離を有さないことの要求を満たさない。
【0057】
上記の実施例は、本発明の原理及び有効性を説明するために使用され、その発明の特徴を示すために使用されるが、本発明の範囲を限定するためには使用されるものではない。この技術分野の当業者は、記載された本発明の開示及び示唆に基づいて、その原理及び精神から離れることなく、様々な変形及び置換を進めることができる。従って、本発明の保護範囲は、添付の請求項で定義されるものである。
【0058】
[付記]
[付記1]
ポリビニルアセタールを含むポリマーフィルムであって、
前記ポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が20μm〜50μmの範囲であり、
前記ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面は、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ことを特徴とするポリマーフィルム。
【0059】
[付記2]
前記ポリマーフィルムは、45〜100℃における寸法変動が28μm〜44μmの範囲であり、
前記ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面は、31μm〜54μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ことを特徴とする付記1に記載のポリマーフィルム。
【0060】
[付記3]
ポリマーフィルムの2つの表面は、それぞれ独立して、30μm〜55μmの範囲の表面粗さRzを有する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載のポリマーフィルム。
【0061】
[付記4]
前記ポリビニルアセタールは、ポリ(ビニルホルマール)、ポリ(ビニルアセタール)、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルペンタナール)、ポリ(ビニルヘキサナール)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0062】
[付記5]
前記ポリビニルアセタールは、13重量%〜25重量%の範囲のヒドロキシル含有量を有する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0063】
[付記6]
前記ポリビニルアセタールは、150,000ダルトンから250,000ダルトンの範囲の重量平均分子量(Mw)を有する、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0064】
[付記7]
前記ポリビニルアセタールは、50,000ダルトンより少ない分子量のポリビニルアセタールを、10モル%〜20モル%で含む、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0065】
[付記8]
前記ポリビニルアセタールは、800,000ダルトンより大きい分子量のポリビニルアセタールを、1モル%〜10モル%で含む、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0066】
[付記9]
可塑剤を更に含む、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0067】
[付記10]
前記可塑剤の量は、ポリビニルアセタール100重量部に対して30重量部〜60重量部の範囲である、
ことを特徴とする付記9に記載のポリマーフィルム。
【0068】
[付記11]
前記ポリマーフィルムは、0.5mm〜1.5mmの厚みを有する、
ことを特徴とする付記1乃至10のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0069】
[付記12]
前記ポリマーフィルムは、多層フィルムである、
ことを特徴とする付記1乃至11のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0070】
[付記13]
染料、顔料、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、赤外線遮断、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、潤滑剤、分散剤、界面活性剤、キレート剤、カップリング剤、バインダ、接着制御剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される添加剤を更に含む、
ことを特徴とする付記1乃至12のいずれか1つに記載のポリマーフィルム。
【0071】
[付記14]
第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、前記第1のガラスシートと前記第2のガラスシートの間に配置された付記1乃至13のいずれか1つに記載のポリマーフィルムと、を備える合わせガラス。