本開示は、HIVウイルスにより引き起こされる感染を含む、Retroviridaeウイルス感染の処置に有用な式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および(IIb)の化合物に関しているところのものである。本開示は、新規化合物に関するところのものである。加えて、本開示はまた、その調製のための中間体および前記新規化合物を含有する医薬組成物にも関しているところのものである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下の記載は、本開示が、特許請求された主題の例証として考えられるものとされ、添付の特許請求の範囲を例示された特定の実施形態に限定することを意図しないと理解して作成されたものである。本開示全体にわたり使用されている表題は便宜上提供されるもの
であり、特許請求の範囲を限定するものと決して解釈されてはならない。任意の表題下で例示された実施形態は、任意の他の表題下で例示された実施形態と組み合わせることができる。
【0049】
他に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語および科学用語は、当業者により一般的に理解されているものと同じ意味を有する。
【0050】
商標が本明細書で使用される場合、これは、商標の製品および商標の製品の活性医薬成分(複数可)を独立して含むことを意図する。
【0051】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」および「an」および「the」は、文脈が明確に他を指示していない限り、複数の指示対象を含む。よって、例えば、「その化合物」への言及は、複数のこのような化合物を含み、「そのアッセイ」への言及は、1種または複数種のアッセイへの言及を含む、などである。
【0052】
本明細書で使用される場合、「C
max」という用語は、薬物の観察された最大血漿/血清中濃度を指す。
【0053】
「薬学的に許容される」とは、獣医学的またはヒトの薬学的使用に対して適切な医薬組成物を調製するのに有用な化合物、塩、組成物、剤形および他の材料を指す。
【0054】
「薬学的に許容される賦形剤」とは、限定なしで、ヒトまたは飼育動物における使用に許容されるとして米国食品医薬品局により認可された任意のアジュバント、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、色素/着色剤、香味向上剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、安定剤、等張剤、溶媒、または乳化剤を含む。
【0055】
「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理学的活性を保有する(または保有する形態へと変換できる)化合物の塩を指す。このような塩として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と共に形成される酸付加塩、または酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、オレイン酸、パルミチン酸、プロピオン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、トリメチル酢酸などの有機酸と共に形成される酸付加塩、および親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン(例えばナトリウムまたはカリウム)、アルカリ土類イオン(例えばカルシウムまたはマグネシウム)、もしくはアルミニウムイオンのいずれかで置き換えられた場合、または、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルグルカミンなどの有機塩基を配位する場合形成される塩が挙げられる。アンモニウムおよび置換されたまたは四級化されたアンモニウム塩もまたこの定義に含まれる。薬学的に許容される塩の代表的な非限定的なリストは、S.M. Bergeら、J. Pharma Sci.、66巻(1号)、1〜19頁(1977年)、および
Remington: The Science and Practice of Pharmacy、R. Hendrickson編、第21版、Lippincott, Williams & Wilkins、Philadelphia、PA、(2005年)、732頁、表38−5に見出すことができ、両方ともこれにより参照により本明細書に組み込まれている。
【0056】
「被験体(複数可)」とは、ヒト、飼育動物(例えば、イヌおよびネコ)、家畜(例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギおよびブタ)、実験動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ブタ、ウサギ、イヌ、およびサル)などを指す。
【0057】
本明細書で使用される場合、「処置」または「処置すること」とは、有益なまたは所望の結果を得るための手法である。本開示の目的のため、有益なまたは所望の結果として、これらに限定されないが、症状の軽減および/または症状の範囲の減退および/または疾患もしくは状態に関連する症状の悪化の予防が挙げられる。一実施形態では、「処置」または「処置すること」は、以下のうちの1つまたは複数を含む:a)疾患もしくは状態を阻害する(例えば、疾患もしくは状態から生じる1つもしくは複数の症状を低減させる、および/または疾患もしくは状態の範囲を減退させる);b)疾患もしくは状態に関連する1つもしくは複数の症状の発症を遅らせるもしくは止める(例えば、疾患または状態を安定化させる、疾患または状態の悪化または進行を遅延させる)、および/またはc)疾患もしくは状態を緩和する、例えば、臨床症状の後退を引き起こす、病態を回復させる、疾患の進行を遅延させる、生活の質を上げる、および/もしくは延命する。
【0058】
本明細書で使用される場合、疾患または状態の発症を「遅延させること」とは、疾患または状態の発症を引き延ばす、妨害する、遅らせる、遅滞させる、安定化させるおよび/または延期することを意味する。この遅延は、病歴および/または処置されている被験体に応じて、時間の長さが異なる可能性がある。当業者にとっては明らかなように、十分なまたは有意な遅延は、被験体が疾患または状態を発症しないという点で、実際には、予防を包含することができる。例えば、AIDSの発症を「遅延させる」方法とは、この方法を使用しない場合と比較して、所与の時間枠内で疾患の発症の確率を減少させる、および/または所与の時間枠内で疾患の範囲を減少させる方法である。このような比較は、統計学的に有意な数の被験体を使用する臨床研究に基づくことができる。例えば、AIDSの発症は、被験体のHIV
+状況を確認し、被験体のT細胞カウント数またはAIDS発症の他の徴候、例えば、極端な疲労、体重減少、持続性の下痢、高い発熱、頸部、腋窩もしくは鼠径部リンパ節の膨張、またはAIDSに関連することが公知である日和見状態の存在(例えば、免疫系が機能している被験体においては一般的に現れず、AIDS患者において生じる状態)を評価することなど、公知の方法を使用して検出することができる。発症とは、最初に検出不能であり得る疾患進行を指すこともでき、出現、再発および発病を含む。
【0059】
本明細書で使用される場合、「予防」または「予防すること」とは、疾患の臨床症状が発症しないように、疾患または障害の発病を防ぐレジメンを指す。よって、「予防」は、被験体において疾患の徴候が検出可能となる前の、被験体への療法の施行(例えば、治療物質の投与)に関する(例えば、被験体に検出可能な感染因子(例えば、ウイルス)が存在しない場合の被験体への治療物質の投与)。被験体は、疾患または障害を発症するリスクがある個体、例えば、疾患または障害の発症または発病に関連することが公知の1つまたは複数のリスクファクターを有する個体であってよい。よって、「HIV感染を予防すること」という用語は、検出可能なHIV感染を有さない被験体に抗HIV治療物質を投与することを指す。抗HIV予防療法の被験体は、HIVウイルスにかかるリスクがある個体であってよいことが理解されている。さらに、予防は、疾患または障害の発病に対して完全な保護をもたらし得ないことが理解されている。ある場合には、予防は、疾患または障害を発症するリスクを減少させることを含む。リスクの減少は、疾患または障害を発症するリスクの完全な排除をもたらし得ない。
【0060】
本明細書で使用される場合、「リスクがある」個体は、処置される状態を発症するリスクがある個体である。「リスクがある」個体は、検出可能な疾患または状態を有していてもいなくてもよく、本明細書に記載の方法の処置前に検出可能な疾患を示していてもいなくてもよい。「リスクがある」とは、個体が、疾患または状態の発症と相関し、当技術分野で公知の測定可能なパラメーターである1つまたは複数のいわゆるリスクファクターを有することを意味する。これらのリスクファクターのうちの1つまたは複数を有する個体
は、これらのリスクファクター(複数可)を持たない個体よりも、疾患または状態を発症する確率が高い。例えば、AIDSのリスクがある個体はHIVを有する個体である。
【0061】
本明細書で使用される場合、「治療有効量」または「有効量」という用語は、疾患を処置するために被験体に投与された場合、疾患に対するこのような処置を実行するのに十分な化合物の量を含めた、所望の生物学的もしくは医学的応答を引き出すのに有効な量、または疾患の罹患もしくは発病を防ぐのに有効な量を指す。有効量は、化合物、疾患、およびその重症度ならびに処置されるべき被験体の年齢、体重などに応じて変動する。有効量は、ある範囲の量を含むことができる。当技術分野で理解されているように、有効量は、1回または複数回の用量であってよく、すなわち、所望の処置結果を達成するために単回用量または複数回用量が必要とされ得る。有効量は1種または複数種の治療剤の投与との関連で考えることができ、単剤は、1種または複数種の他の薬剤と併せて、望ましいまたは有益な結果が達成され得る、または達成される場合、有効量で与えられたと考えることができる。任意の共投与される化合物の適切な用量は、化合物の組み合わせた作用(例えば、相加または相乗効果)により必要に応じて低下させることができる。
【0062】
「エナンチオマー」とは、互いに重ね合わせることができない鏡像の一対の立体異性体である。一対のエナンチオマーの1:1混合物は「ラセミ」混合物である。1:1以外の比率のエナンチオマーの混合物は「スケールミック」混合物である。
【0063】
「ジアステレオ異性体」とは、少なくとも2つの非対称原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。
【0064】
絶対立体化学はCahn−Ingold−PrelogR−Sシステムに従い特定される。化合物が純粋なエナンチオマーである場合、各キラル炭素における立体化学はRまたはSのいずれかにより特定することができる。その絶対配置が未知の分割化合物は、ナトリウムD線の波長においてこれらが平面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に応じて(+)または(−)と指定することができる。本明細書に記載の化合物のいくつかは、結合軸の周囲に1つまたは複数の不斉中心および/または束縛回転を含有し、よって、絶対立体化学の点から、(R)−または(S)−と定義することができるエナンチオマー、ジアステレオマー、および他の立体異性形態を生じることができる。本開示は、ラセミ混合物、スケールミック混合物、ジアステレオマー混合物、光学的に純粋な形態および中間体混合物を含むすべてのこのような可能な異性体を含むことを意図する。光学活性(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製することができ、または従来の技術を使用して分割することができる。
【0065】
他に明示的に定義されている場合を除いて、本開示は、1つの互変異性体のみが明示的に表されていたとしても、本明細書で詳述された化合物のすべての互変異性体を含む(例えば、2つの互変異性体の一対が存在し得る1つの互変異性形態の提示により、両方の互変異性形態が意図され、記載される)。例えば、アミドを含有する化合物について言及されている(例えば、構造または化学名により)場合、このアミドがまるで単独でまたはイミド酸と一緒に明示的に列挙されているかのように、対応するイミド酸互変異性体が本開示に含まれ、記載されていることが理解されている。2つよりも多くの互変異性体が存在し得る場合、本開示は、たとえ単一の互変異性形態のみが化学名および/または構造により示されているとしても、すべてのこのような互変異性体を含む。
【0066】
本開示はまた、式(Ia)または(Ib)の化合物のプロドラッグを提供する。「プロドラッグ」とは、薬学的分野において、人体への投与の際に、ある化学的または酵素的経路に従い生物活性のある親薬物へと変換される薬物の生物活性のない誘導体と定義される。
【0067】
さらに、一部の実施形態では、本開示はまた、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物のプロドラッグを提供する。
【0068】
本開示はまた、ありとあらゆる原子において、天然に存在する同位体の比率よりも高い比率で、これに限定されないが、重水素(
2HまたはD)などの1つまたは複数の同位体で富化されてよい本明細書で開示されている任意の化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)を含むことが当業者により理解されている。
【0069】
炭素原子に結合している1〜n個の水素原子が、重水素原子またはDに置き換えられていてもよい(ここで、nは分子中の水素原子の個数である)化合物もまた開示されている。当技術分野で公知のように、重水素原子は水素原子の非放射性同位体である。このような化合物は、代謝に対する耐性を増加させることができ、よって、哺乳動物に投与された場合、化合物の半減期を増加させるのに有用であり得る。例えば、Foster、「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism」、Trends Pharmacol. Sci.、5巻(12号):524〜527頁(1984年)を参照されたい。このような化合物は、当技術分野で周知の手段により、例えば、1つまたは複数の水素原子が重水素で置き換えられている出発材料を利用することにより合成される。
【0070】
開示された化合物に組み込むことができる同位体の例はまた、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素、およびヨウ素の同位体、例えば、それぞれ
2H、
3H、
11C、
13C、
14C、
13N、
15N、
15O、
17O、
18O、
31P、
32P、
35S、
18F、
36Cl、
123I、および
125Iを含む。陽電子放出同位体、例えば、
11C、
18F、
15Oおよび
13Nによる置換は、基質受容体占有率を試験するための陽電子放射断層撮影法(Positron Emission Topography)(PET)実験において有用であり得る。式(Ia)または(Ib)の同位体標識された化合物は一般的に、当業者に公知の従来の技術により、または以前に利用されていた非標識試薬の代わりに、適当な同位体標識した試薬を使用して、以下に提示された実施例に記載されているものと類似の方法により調製することができる。
【0071】
さらに、一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の同位体標識された化合物は一般的に、当業者に公知の従来の技術により、または以前に利用されていた非標識試薬の代わりに、適当な同位体標識した試薬を使用して、以下に提示された実施例に記載されているものと類似の方法により調製することができる。
【0072】
本明細書に記載の化合物は、キラル中心および/または幾何異性体中心(EおよびZ異性体)を有することができ、すべてのこのような光学異性体、エナンチオ異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体が包含されることを理解されたい。化合物がこれらのキラル形態で表わされる場合、実施形態は、これらに限定されないが、特定のジアステレオマーまたはエナンチオマー富化形態を包含することが理解されている。キラリティーが特定されていないが、存在する場合、この実施形態は特定のジアステレオマーもしくはエナンチオマー富化形態、またはこのような化合物(複数可)のラセミ混合物もしくはスケールミック混合物のいずれかを対象とすることが理解されている。本明細書で使用される場合、「スケールミック混合物」とは、1:1以外の比率での立体異性体の混合物である。
【0073】
また本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される水和物、溶媒和物、互変異性形態、多形、およびプロドラッグもまた提供される。
【0074】
好ましい実施形態では、本開示は、治療有効量を、それを必要とする被験体に投与することを含む、HIVウイルスにより引き起こされる感染症を含むRetroviridaeウイルス感染症の処置における、式(Ia)または(Ib)の化合物の使用に関する。
【0075】
好ましい実施形態では、本開示は、治療有効量を、それを必要とする被験体に投与することを含む、HIVウイルスにより引き起こされる感染症を含むRetroviridaeウイルス感染症の処置における、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物の使用に関する。
【0076】
低いEC
50を有する化合物または薬学的に許容されるその塩を発見することが望ましいゴールである。EC
50値とは、最大効力の50%を達成する、アッセイでの化合物の濃度を指す。より低いEC
50を有する化合物は、より高いEC
50を有する化合物と比較して、同様の効力をより低い化合物濃度で達成する。よって、より低いEC
50が創薬に対して一般的に好ましい。
【0077】
良好な物理的および/または化学的安定性を有する化合物または薬学的に許容されるその塩を発見することが望ましいゴールである。化合物の全体的安定性の増加は、体内での循環時間の増加をもたらすことができる。分解性が低いと、安定した化合物は、より低い用量で、しかも依然として効力を維持しながら投与することができる。また、分解性が低いと、化合物の分解から生じる副産物についての懸念がより少ない。
【0078】
改善された薬物動態学的および/または薬力学的プロファイル、ならびに長い半減期を有する化合物または薬学的に許容されるその塩を発見することが望ましいゴールである。薬物が中程度または低いクリアランスおよび長い半減期を有することが有利である。これは、良好なバイオアベイラビリティーおよび全身曝露における高い曝露をもたらすことができるからである。化合物のクリアランスの減少および半減期時間の増加は、効力に対して必要とされる1日用量を減少させ、したがってより良い効力および安全性プロファイルをもたらすことができる。よって、改善された薬物動態学的および/または薬力学的プロファイルならびに長い半減期は、より良い患者コンプライアンスを提供することができる。
【0079】
徐放性注射用製剤からの良好な薬物動態学的プロファイルを有する化合物または薬学的に許容されるその塩を発見することが望ましいゴールである。薬物が低いEC
50および長く作用する薬物動態を有することは有利である。これは、低い投与頻度をもたらすことができるからである。投与頻度の減少はより良い患者コンプライアンスを提供することができる。投与頻度の減少は、ヘルスケアへのアクセスが困難であるか、または限定されている患者に対して望ましいことであり得る。
【0080】
有利には、米国特許公開第2014/0296266A1号および第2014/0303164A1号に開示された構造的に近い化合物(本明細書で化合物AおよびBと指定されている)と比較して、利点をもたらす本明細書の式(Ia)および(Ib)の化合物が発見されている:
【化7】
【化8】
【0081】
したがって、本開示は、これらに限定されないが、式(Ia)の化合物
【化9】
または薬学的に許容されるその塩、およびHIVウイルスにより引き起こされる感染症を含むRetroviridaeウイルス感染症の処置のために式(Ia)の化合物を使用する方法の提供を含む。
【0082】
したがって、本開示は、これらに限定されないが、式(Ib)の化合物
【化10】
または薬学的に許容されるその塩、およびHIVウイルスにより引き起こされる感染症を含むRetroviridaeウイルス感染症の処置のために式(Ib)の化合物を使用する方法の提供を含む。
【0083】
化合物AおよびB(上記に示されている)と比較して、利点を提供する式(IIa)および(IIb)の化合物もまた本明細書で開示される。
【0084】
したがって、本開示は、これらに限定されないが、式(IIa)の化合物
【化11】
または薬学的に許容されるその塩、およびHIVウイルスにより引き起こされる感染症を含むRetroviridaeウイルス感染症の処置のために式(IIa)の化合物を使用する方法の提供を含む。
【0085】
したがって、本開示は、これらに限定されないが、式(IIb)の化合物
【化12】
または薬学的に許容されるその塩、およびHIVウイルスにより引き起こされる感染症を含むRetroviridaeウイルス感染症の処置のために式(IIb)の化合物を使用する方法の提供を含む。
【0086】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、被験体においてHIV感染を予防するために使用される。一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、感染のリスクがある被験体において、HIV感染を予防するために使用される。一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、性的に罹るHIV−1のリスクを減少させるための曝露前の予防法(PrEP)に使用される。
【0087】
本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、臨床的プロテアーゼ阻害剤(PI)、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、およびインテグラーゼ阻害剤(INSTI)により選択される主要なHIV−1変異体に対して活性があると考えられている。
併用療法
【0088】
ある特定の実施形態では、HIV感染を有するまたは有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染を処置または予防するための方法であって、ヒトに治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、HIV感染を有するまたは有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染を処置するための方法であって、ヒトに治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が提供される。
【0089】
一部の実施形態では、HIV感染を有するまたは有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染を処置または予防するための方法であって、ヒトに治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が提供される。一実施形
態では、HIV感染を有するまたは有するリスクがあるヒトにおいて、HIV感染を処置するための方法であって、ヒトに治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が提供される。
【0090】
一実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤、および薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物が提供される。
【0091】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤、および薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物が提供される。
【0092】
ある特定の実施形態では、本開示は、HIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、HIV感染を処置するのに適切な、治療有効量の1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0093】
ある特定の実施形態では、本開示は、HIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、HIV感染を処置するのに適切な、治療有効量の1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0094】
ある特定の実施形態では、本開示は、HIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法を提供する。
【0095】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1、2、3、4種またはそれよりも多くの追加の治療剤と組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1種の追加の治療剤と組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、2種の追加の治療剤と組み合わせる。他の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、3種の追加の治療剤と組み合わせる。さらなる実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、4種の追加の治療剤と組み合わせる。1、2、3、4種またはそれよりも多く追加の治療剤は、同じクラスの治療剤から選択される異なる治療剤であってもよく、および/またはこれらは異なるクラスの治療剤から選択することもできる。
【0096】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1、2、3、4種またはそれよりも多くの追加の治療剤と組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1種の追加の治療剤と組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、2種の追加の治療剤と組み合わせる。他の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、3種の追加の治療剤と組み合わせる。さらなる実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、4種の追加の治療剤と組み合わせる。1、2、3、4種またはそれよりも多くの追加の治療剤は、同じクラスの治療剤から選択される異なる治療剤であってもよく、および/またはこれらは異なるクラスの治療剤から選択することもできる。
HIV併用療法の施行
【0097】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1種または複数種の追加の治療剤と共に投与される。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の追加の治療剤と共投与するとは一般的に、治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数種の追加の治療剤が両方とも被験体の体内に存在するように、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)および1種または複数種の追加の治療剤を同時または逐次投与することを指す。逐次的に投与される場合、組合せは2回またはそれよりも多くの投与で投与することができる。
【0098】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1種または複数種の追加の治療剤と共に投与される。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の追加の治療剤と共投与するとは一般的に、治療有効量の本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数種の追加の治療剤が両方とも被験体の体内に存在するように、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)および1種または複数種の追加の治療剤を同時または逐次投与することを指す。逐次的に投与される場合、組合せは2回またはそれよりも多くの投与で投与することができる。
【0099】
共投与は、1種または複数種の追加の治療剤の単位投与量の投与前または投与後の、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩の単位投与量の投与を含む。例えば、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1種または複数種の追加の治療剤の投与から数秒、数分、または数時間以内に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩の単位用量が最
初に投与され、数秒または数分以内に、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量の投与が続く。代わりに、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量が最初に投与され、数秒または数分以内に、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)の単位用量の投与が続く。他の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)の単位用量が最初に投与され、数時間(例えば、1〜12時間)後に、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量の投与が続く。さらに他の実施形態では、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量が最初に投与され、数時間(例えば、1〜12時間)後に、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)の単位用量の投与が続く。
【0100】
一部の実施形態では、共投与は、1種または複数種の追加の治療剤の単位投与量の投与前または投与後の、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩の単位投与量の投与を含む。例えば、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1種または複数種の追加の治療剤の投与から数秒、数分、または数時間以内に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩の単位用量が最初に投与され、数秒または数分以内に、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量の投与が続く。代わりに、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量が最初に投与され、数秒または数分以内に、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)の単位用量の投与が続く。他の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)の単位用量が最初に投与され、数時間(例えば、1〜12時間)後に、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量の投与が続く。さらに他の実施形態では、1種または複数種の追加の治療剤の単位用量が最初に投与され、数時間(例えば、1〜12時間)後に、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)の単位用量の投与が続く。
【0101】
念のため書き添えると、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の追加の治療剤と共投与するとは、本明細書に記載の治療剤(thereapeutic agent)の1種または複数種、例えば、段落[00111]〜[00162]に列挙された薬剤と共投与することを指すことができる。
【0102】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、被験体への同時投与のために、1種または複数種の追加の治療剤と単一剤形内で組み合わせる。ある特定の実施形態では、このような単一剤形は、処置される状態に適当な任意の経路により投与することができる。適切な経路として、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側(buccal)および舌下を含む)、経皮、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は非経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、単一剤形は、静脈内、皮下、または筋肉内に投薬することができる。ある特定の実施形態では、単一剤形は、経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、単一剤形は経口投与のための固体剤形であってよい。
【0103】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩
は、被験体への同時投与のために、1種または複数種の追加の治療剤と単一剤形内で組み合わせる。ある特定の実施形態では、このような単一剤形は、処置される状態に適当な任意の経路により投与することができる。適切な経路として、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側および舌下を含む)、経皮、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は非経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、単一剤形は、静脈内、皮下、または筋肉内に投薬することができる。ある特定の実施形態では、単一剤形は、経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、単一剤形は経口投与のための固体剤形であってよい。
【0104】
本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて、処置される状態に適当な任意の経路により投与することができる。適切な経路として、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側および舌下を含む)、経皮、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は非経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、静脈内、皮下、または筋肉内に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投薬することができる。
【0105】
本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて、処置される状態に適当な任意の経路により投与することができる。適切な経路として、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側および舌下を含む)、経皮、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は非経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、静脈内、皮下、または筋肉内に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投薬することができる。
【0106】
ある特定の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物を必要に応じて含有してもよい錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態では、錠剤は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物、例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤(HIV non−nucleoside or non−nucleotide inhibitors of reverse transcriptase)、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤(HIV nucleoside or nucleotide inhibitors of reverse transcriptase)、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびこれらの組合せを含有してもよい。
【0107】
ある特定の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物を必要に応じて含有してもよい錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態では、錠剤は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物、例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびこれらの組合せを含有してもよい。
【0108】
ある特定の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物を必要に応じて含有してもよい溶液製剤として製剤化される。ある特定の実施形態では、錠剤は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物、例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびこれらの組合せを含有してもよい。
【0109】
ある特定の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物を必要に応じて含有してもよい懸濁剤として製剤化される。ある特定の実施形態では、錠剤は、HIVを処置するのに有用な1種または複数種の他の化合物、例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびこれらの組合せを含有してもよい。
【0110】
ある特定の実施形態では、このような錠剤は毎日1回の投薬に適している。
HIV併用療法
【0111】
上記実施形態では、追加の治療剤は、HIVを処置するための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤(latency reversing agent)、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1(dendritic ICAM−3 grabbing nonintegrin 1)阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、HIVワクチン、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される抗HIV薬剤であってよい。
【0112】
一部の実施形態では、追加の治療剤は、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV逆転写酵素阻害剤、HIVインテグラ
ーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入(融合)阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、カプシド阻害剤、免疫ベースの療法、PI3K阻害剤、HIV抗体、および二重特異性抗体、および「抗体様」治療用タンパク質、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
HIV併用薬物
【0113】
併用薬物の例として、ATRIPLA(登録商標)(エファビレンツ、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);COMPLERA(登録商標)(EVIPLERA(登録商標);リルピビリン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);STRIBILD(登録商標)(エルビテグラビル、コビシスタット、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩およびエムトリシタビン;TDF+FTC);DESCOVY(登録商標)(テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン);ODEFSEY(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、およびリルピビリン);GENVOYA(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル);ダルナビル、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エムトリシタビン、およびコビシスタット;エファビレンツ、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ラミブジンおよびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;テノホビルおよびラミブジン;テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩およびエムトリシタビン;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エムトリシタビン、およびリルピビリン;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル;COMBIVIR(登録商標)(ジドブジンおよびラミブジン;AZT+3TC);EPZICOM(登録商標)(LIVEXA(登録商標);アバカビル硫酸塩およびラミブジン;ABC+3TC);KALETRA(登録商標)(ALUVIA(登録商標);ロピナビルおよびリトナビル);TRIUMEQ(登録商標)(ドルテグラビル、アバカビル、およびラミブジン);TRIZIVIR(登録商標)(アバカビル硫酸塩、ジドブジン、およびラミブジン;ABC+AZT+3TC);アタザナビルおよびコビシスタット;アタザナビル硫酸塩およびコビシスタット;アタザナビル硫酸塩およびリトナビル;ダルナビルおよびコビシスタット;ドルテグラビルおよびリルピビリン;ドルテグラビルおよびリルピビリン塩酸塩;カボテグラビルおよびリルピビリン;カボテグラビルおよびリルピビリン塩酸塩;ドルテグラビル、アバカビル硫酸塩、およびラミブジン;ラミブジン、ネビラピン、およびジドブジン;ラルテグラビルおよびラミブジン;ドラビリン、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ドラビリン、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシル;ドルテグラビル+ラミブジン;ラミブジン+アバカビル+ジドブジン;ラミブジン+アバカビル;ラミブジン+テノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ラミブジン+ジドブジン+ネビラピン;ロピナビル+リトナビル;ロピナビル+リトナビル+アバカビル+ラミブジン;ロピナビル+リトナビル+ジドブジン+ラミブジン;テノホビル+ラミブジン;およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン+リルピビリン塩酸塩;ロピナビル、リトナビル、ジドブジンおよびラミブジン;Vacc−4xおよびロミデプシン;ならびにAPH−0812が挙げられる。
他のHIV薬物
【0114】
HIVを処置するための他の薬物の例として、アセマンナン、アリスポリビル、BanLec、デフェリプロン、Gamimune、メテンケファリン、ナルトレキソン、Prolastin、REP 9、RPI−MN、VSSP、H1viral、SB−728−T、1,5−ジカフェオイルキナ酸、rHIV7−shl−TAR−CCR5RZ、AAV−eCD4−Ig遺伝子療法、MazF遺伝子療法、BlockAide、ABX−464、AG−1105、APH−0812、BIT−225、CYT−107、HGT
V−43、HPH−116、HS−10234、IMO−3100、IND−02、MK−1376、MK−8507、MK−8591、NOV−205、PA−1050040(PA−040)、PGN−007、SCY−635、SB−9200、SCB−719、TR−452、TEV−90110、TEV−90112、TEV−90111、TEV−90113、RN−18、Immuglo、およびVIR−576が挙げられる。
HIVプロテアーゼ阻害剤
【0115】
HIVプロテアーゼ阻害剤の例として、アンプレナビル、アタザナビル、ブレカナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、ホスアンプレナビルカルシウム、インジナビル、インジナビル硫酸塩、ロピナビル、ネルフィナビル、ネルフィナビルメシル酸塩、リトナビル、サキナビル、サキナビルメシル酸塩、チプラナビル、DG−17、TMB−657(PPL−100)、T−169、BL−008、およびTMC−310911が挙げられる。
HIV逆転写酵素阻害剤
【0116】
逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤の例として、ダピビリン、デラビルジン、デラビルジンメシル酸塩、ドラビリン、エファビレンツ、エトラビリン、レンチナン、ネビラピン、リルピビリン、AIC−292、KM−023、およびVM−1500が挙げられる。非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤のさらなる例は、米国特許公開第US2016/0250215号に開示されている。
【0117】
逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤の例として、アデホビル、アデホビルジピボキシル、azvudine、エムトリシタビン、テノホビル、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、VIDEX(登録商標)およびVIDEX EC(登録商標)(ジダノシン、ddl)、アバカビル、アバカビル硫酸塩、アロブジン、アプリシタビン、センサブジン、ジダノシン、エルブシタビン、フェスティナビル、フォサルブジンチドキシル、CMX−157、ダピビリン、ドラビリン、エトラビリン、OCR−5753、テノホビルジソプロキシルオロテート、ホジブジンチドキシル、ラミブジン、ホスファジド、スタブジン、ザルシタビン、ジドブジン、GS−9131、GS−9148、およびKP−1461が挙げられる。
【0118】
一部の実施形態では、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤の例として、アデホビル、アデホビルジピボキシル、azvudine、エムトリシタビン、テノホビル、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、VIDEX(登録商標)およびVIDEX EC(登録商標)(ジダノシン、ddl)、アバカビル、アバカビル硫酸塩、アロブジン、アプリシタビン、センサブジン、ジダノシン、エルブシタビン、フェスティナビル、フォサルブジンチドキシル、CMX−157、ダピビリン、ドラビリン、エトラビリン、OCR−5753、テノホビルジソプロキシルオロテート、ホジブジンチドキシル、ラミブジン、ホスファジド、スタブジン、ザルシタビン、ジドブジン、GS−9131、GS−9148、KP−1461、および4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン(EFdA)が挙げられる。
HIVインテグラーゼ阻害剤
【0119】
HIVインテグラーゼ阻害剤の例として、エルビテグラビル、クルクミン、クルクミンの誘導体、チコリ酸、チコリ酸の誘導体、3,5−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸の誘導体、アウリントリカルボン酸、アウリントリカルボン酸の誘導体
、カフェ酸フェネチルエステル、カフェ酸フェネチルエステルの誘導体、チルホスチン、チルホスチンの誘導体、ケルセチン、ケルセチンの誘導体、ラルテグラビル、ドルテグラビル、JTK−351、ビクテグラビル、AVX−15567、ジケトキノリン−4−1誘導体、インテグラーゼ−LEDGF阻害剤、ledgins、M−522、M−532、NSC−310217、NSC−371056、NSC−48240、NSC−642710、NSC−699171、NSC−699172、NSC−699173、NSC−699174、スチルベン二スルホン酸、T−169およびカボテグラビルが挙げられる。
【0120】
HIV非触媒部位、またはアロステリックな、インテグラーゼ阻害剤(NCINI)の例として、CX−05045、CX−05168、およびCX−14442が挙げられる。
HIV侵入阻害剤
【0121】
HIV侵入(融合)阻害剤の例として、セニクリビロック、CCR5阻害剤、gp41阻害剤、CD4結合阻害剤、gp120阻害剤、およびCXCR4阻害剤が挙げられる。
【0122】
CCR5阻害剤の例として、アプラビロック、ビクリビロック、マラビロク、セニクリビロック、PRO−140、アダプタビル(RAP−101)、ニフェビロック(TD−0232)、抗GP120/CD4またはCCR5二重特異性抗体、B−07、MB−66、ポリペプチドC25P、TD−0680、およびvMIP(Haimipu)が挙げられる。
【0123】
gp41阻害剤の例として、アルブビルチド、エンフビルチド、BMS−986197、エンフビルチドバイオベター、エンフビルチドバイオシミラー、HIV−1融合阻害剤(P26−Bapc)、ITV−1、ITV−2、ITV−3、ITV−4、PIE−12トリマーおよびシフュービルタイドが挙げられる。
【0124】
CD4結合阻害剤の例として、イバリズマブおよびCADA類似体が挙げられる。
【0125】
gp120阻害剤の例として、Radha−108(receptol)3B3−PE38、BanLec、ベントナイトベースのナノメディシン、ホステムサビルトロメタミン、IQP−0831、およびBMS−663068が挙げられる。
【0126】
CXCR4阻害剤の例として、プレリキサフォル、ALT−1188、N15ペプチド、およびvMIP(Haimipu)が挙げられる。
HIV成熟化阻害剤
【0127】
HIV成熟化阻害剤の例として、BMS−955176およびGSK−2838232が挙げられる。
潜伏反転剤
【0128】
潜伏反転剤の例として、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、プロテアソーム阻害剤、例えば、ベルケイド、プロテインキナーゼC(PKC)活性化因子、BET−ブロモドメイン4(BRD4)阻害剤、イオノマイシン、PMA、SAHA(スベラニロヒドロキサム酸(suberanilohydroxamic acid)、またはスベロイル、アニリド、およびヒドロキサム酸(suberoyl, anilide, and hydroxamic acid))、IL−15、JQ1、ジスルフラム(disulfram)、アムホテリシンB、およびユビキチン阻害剤、例えば、ラルガゾール類似体、およびGSK−343が挙げられる。
【0129】
HDAC阻害剤の例として、ロミデプシン、ボリノスタット、およびパノビノスタットが挙げられる。
【0130】
PKC活性化因子の例として、インドラクタム、プロストラチン、インゲノールB、およびDAG−ラクトンが挙げられる。
カプシド阻害剤
【0131】
カプシド阻害剤の例として、カプシド重合阻害剤またはカプシド破壊化合物、HIVヌクレオカプシドp7(NCp7)阻害剤、例えば、アゾジカーボンアミド、HIVp24カプシドタンパク質阻害剤、AVI−621、AVI−101、AVI−201、AVI−301、およびAVI−CAN1−15シリーズが挙げられる。
免疫ベースの療法
【0132】
免疫ベースの療法の例として、Toll様受容体モジュレーター、例えば、tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12、およびtlr13;プログラム細胞死タンパク質1(Pd−1)モジュレーター;プログラム死−リガンド1(Pd−L1)モジュレーター;IL−15アゴニスト;DermaVir;インターロイキン−7;プラケニル(ヒドロキシクロロキン);プロロイキン(アルデスロイキン、IL−2);インターフェロンアルファ;インターフェロンアルファ−2b;インターフェロンアルファ−n3;ペグ化インターフェロンアルファ;インターフェロンガンマ;ヒドロキシウレア;ミコフェノール酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体ミコフェノール酸モフェチル(MMF);リバビリン;リンタトリモド、ポリマーポリエチレンイミン(PEI);ゲポン;リンタトリモド;IL−12;WF−10;VGV−1;MOR−22;BMS−936559;CYT−107、インターロイキン−15/Fc融合タンパク質、ノルムフェロン、ペグインターフェロンアルファ−2a、ペグインターフェロンアルファ−2b、組換え型インターロイキン−15、RPI−MN、GS−9620、およびIR−103が挙げられる。
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤
【0133】
PI3K阻害剤の例として、イデラリシブ、アルペリシブ、ブパルリシブ、CAIオロテート、コパンリシブ、デュベリシブ、ゲダトリシブ、ネラチニブ、パヌリシブ、ペリホシン、ピクチリシブ、ピララリシブ、プキチニブメシル酸塩、リゴセルチブ、リゴセルチブナトリウム、ソノリシブ、タセリシブ、AMG−319、AZD−8186、BAY−1082439、CLR−1401、CLR−457、CUDC−907、DS−7423、EN−3342、GSK−2126458、GSK−2269577、GSK−2636771、INCB−040093、LY−3023414、MLN−1117、PQR−309、RG−7666、RP−6530、RV−1729、SAR−245409、SAR−260301、SF−1126、TGR−1202、UCB−5857、VS−5584、XL−765、およびZSTK−474が挙げられる。
HIV抗体、二重特異性抗体、および「抗体様」治療用タンパク質
【0134】
HIV抗体、二重特異性抗体、および「抗体様」治療用タンパク質の例として、DART(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAb(登録商標)、TandAb(登録商標)、Fab誘導体、bnAB(幅広く中和するHIV−1抗体)、BMS−936559、TMB−360、およびHIV gp120またはgp41を標的とするもの、HIVを標的とする抗体リクルート分子、抗CD63モノクローナル抗体、抗GBウイルスC抗体、抗GP120/CD4、CCR5二重特異性抗体、抗nef単一ドメイン抗体、抗Rev抗体、ラクダ類由来の抗CD18抗体、ラク
ダ類由来の抗ICAM−1抗体、DCVax−001、gp140標的抗体、gp41ベースのHIV治療用抗体、ヒト組換え型mAb(PGT−121)、イバリズマブ、Immuglo、MB−66が挙げられる。
【0135】
このような方式でHIVを標的とするものの例として、バビツキシマブ、UB−421、C2F5、C2G12、C4E10、C2F5+C2G12+C4E10、3−BNC−117、PGT145、PGT121、MDX010(イピリムマブ)、VRC01、A32、7B2、10E8、VRC−07−523、VRC−HIVMAB080−00−AB、MGD−014およびVRC07が挙げられる。
薬物動態学的賦活薬
【0136】
薬物動態学的賦活薬の例として、コビシスタットおよびリトナビルが挙げられる。
追加の治療剤
【0137】
追加の治療剤の例として、WO2004/096286(Gilead Sciences)、WO2006/015261(Gilead Sciences)、WO2006/110157(Gilead Sciences)、WO2012/003497(Gilead Sciences)、WO2012/003498(Gilead Sciences)、WO2012/145728(Gilead Sciences)、WO2013/006738(Gilead Sciences)、WO2013/159064(Gilead Sciences)、WO2014/100323(Gilead Sciences)、US2013/0165489(University of
Pennsylvania)、US2014/0221378(Japan Tobacco)、US2014/0221380(Japan Tobacco)、WO2009/062285(Boehringer Ingelheim)、WO2010/130034(Boehringer Ingelheim)、WO2013/006792(Pharma Resources)、US20140221356(Gilead Sciences)、US20100143301(Gilead Sciences)およびWO2013/091096(Boehringer Ingelheim)に開示された化合物が挙げられる。
HIVワクチン
【0138】
HIVワクチンの例として、ペプチドワクチン、組換え型サブユニットタンパク質ワクチン、生ベクターワクチン、DNAワクチン、CD4由来のペプチドワクチン、ワクチン併用、rgp120(AIDSVAX)、ALVAC HIV(vCP1521)/AIDSVAX B/E(gp120)(RV144)、モノマー性gp120 HIV−1サブタイプCワクチン、Remune、ITV−1、Contre Vir、Ad5−ENVA−48、DCVax−001(CDX−2401)、Vacc−4x、Vacc−C5、VAC−3S、マルチクレードDNA組換え型アデノウイルス−5(rAd5)、Pennvax−G、Pennvax−GP、HIV−TriMix−mRNAワクチン、HIV−LAMP−vax、Ad35、Ad35−GRIN、NAcGM3/VSSP
ISA−51、ポリ−ICLCアジュバントワクチン、TatImmune、GTU−multiHIV(FIT−06)、gp140[デルタ]V2.TV1+MF−59、rVSVIN HIV−1 gagワクチン、SeV−Gagワクチン、AT−20、DNK−4、ad35−Grin/ENV、TBC−M4、HIVAX、HIVAX−2、NYVAC−HIV−PT1、NYVAC−HIV−PT4、DNA−HIV−PT123、rAAV1−PG9DP、GOVX−B11、GOVX−B21、TVI−HIV−1、Ad−4(Ad4−env Clade C+Ad4−mGag)、EN41−UGR7C、EN41−FPA2、PreVaxTat、AE−H、MYM−V101、CombiHIVvac、ADVAX、MYM−V201、MVA−CMDR、DNA−Ad
5 gag/pol/nef/nev(HVTN505)、MVATG−17401、ETV−01、CDX−1401、rcAD26.MOS1.HIV−Env、Ad26.Mod.HIVワクチン、AGS−004、AVX−101、AVX−201、PEP−6409、SAV−001、ThV−01、TL−01、TUTI−16、VGX−3300、IHV−001、およびウイルス様粒子ワクチン、例えば、偽ビリオンワクチン、CombiVICHvac、LFn−p24B/C融合ワクチン、GTUベースのDNAワクチン、HIVgag/pol/nef/env DNAワクチン、抗TAT HIVワクチン、コンジュゲートポリペプチドワクチン、樹状細胞ワクチン、gagベースのDNAワクチン、GI−2010、gp41 HIV−1ワクチン、HIVワクチン(PIKAアジュバント)、Ii−key/MHCクラスIIエピトープハイブリッドペプチドワクチン、ITV−2、ITV−3、ITV−4、LIPO−5、マルチクレードEnvワクチン、MVAワクチン、Pennvax−GP、pp71欠損HCMVベクターHIV gagワクチン、組換え型ペプチドワクチン(HIV感染)、NCI、rgp160
HIVワクチン、RNActive HIVワクチン、SCB−703、Tat Oyiワクチン、TBC−M4、治療用HIVワクチン、UBI HIV gp120、Vacc−4x+ロミデプシン、変異型gp120ポリペプチドワクチン、rAd5 gag−pol env A/B/Cワクチンが挙げられる。
HIV併用療法
【0139】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、ATRIPLA(登録商標)(エファビレンツ、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);COMPLERA(登録商標)(EVIPLERA(登録商標);リルピビリン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);STRIBILD(登録商標)(エルビテグラビル、コビシスタット、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩およびエムトリシタビン;TDF+FTC);DESCOVY(登録商標)(テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン);ODEFSEY(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、およびリルピビリン);GENVOYA(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル);アデホビル;アデホビルジピボキシル;コビシスタット;エムトリシタビン;テノホビル;テノホビルジソプロキシル;テノホビルジソプロキシルフマル酸塩;テノホビルアラフェナミド;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩;TRIUMEQ(登録商標)(ドルテグラビル、アバカビル、およびラミブジン);ドルテグラビル、アバカビル硫酸塩、およびラミブジン;ラルテグラビル;ラルテグラビルおよびラミブジン;マラビロク;エンフビルチド;ALUVIA(登録商標)(KALETRA(登録商標);ロピナビルおよびリトナビル);COMBIVIR(登録商標)(ジドブジンおよびラミブジン;AZT+3TC);EPZICOM(登録商標)(LIVEXA(登録商標);アバカビル硫酸塩およびラミブジン;ABC+3TC);TRIZIVIR(登録商標)(アバカビル硫酸塩、ジドブジン、およびラミブジン;ABC+AZT+3TC);リルピビリン;リルピビリン塩酸塩;アタザナビル硫酸塩およびコビシスタット;アタザナビルおよびコビシスタット;ダルナビルおよびコビシスタット;アタザナビル;アタザナビル硫酸塩;ドルテグラビル;エルビテグラビル;リトナビル;アタザナビル硫酸塩およびリトナビル;ダルナビル;ラミブジン;プロラスチン;ホスアンプレナビル;ホスアンプレナビルカルシウムエファビレンツ;エトラビリン;ネルフィナビル;ネルフィナビルメシル酸塩;インターフェロン;ジダノシン;スタブジン;インジナビル;インジナビル硫酸塩;テノホビルおよびラミブジン;ジドブジン;ネビラピン;サキナビル;サキナビルメシル酸塩;アルデスロイキン;ザルシタビン;チプラナビル;アンプレナビル;デラビルジン;デラビルジンメシル酸塩;Radha−108(receptol);ラミブジンおよびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;エファビレンツ、ラミブジン、およびテノ
ホビルジソプロキシルフマル酸塩;ホスファジド;ラミブジン、ネビラピン、およびジドブジン;アバカビル;ならびにアバカビル硫酸塩から選択される1、2、3、4種またはそれよりも多くの追加の治療剤と組み合わせる。
【0140】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、ATRIPLA(登録商標)(エファビレンツ、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);COMPLERA(登録商標)(EVIPLERA(登録商標);リルピビリン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);STRIBILD(登録商標)(エルビテグラビル、コビシスタット、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩およびエムトリシタビン;TDF+FTC);DESCOVY(登録商標)(テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン);ODEFSEY(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、およびリルピビリン);GENVOYA(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル);アデホビル;アデホビルジピボキシル;コビシスタット;エムトリシタビン;テノホビル;テノホビルジソプロキシル;テノホビルジソプロキシルフマル酸塩;テノホビルアラフェナミド;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩;TRIUMEQ(登録商標)(ドルテグラビル、アバカビル、およびラミブジン);ドルテグラビル、アバカビル硫酸塩、およびラミブジン;ラルテグラビル;ラルテグラビルおよびラミブジン;マラビロク;エンフビルチド;ALUVIA(登録商標)(KALETRA(登録商標);ロピナビルおよびリトナビル);COMBIVIR(登録商標)(ジドブジンおよびラミブジン;AZT+3TC);EPZICOM(登録商標)(LIVEXA(登録商標);アバカビル硫酸塩およびラミブジン;ABC+3TC);TRIZIVIR(登録商標)(アバカビル硫酸塩、ジドブジン、およびラミブジン;ABC+AZT+3TC);リルピビリン;リルピビリン塩酸塩;アタザナビル硫酸塩およびコビシスタット;アタザナビルおよびコビシスタット;ダルナビルおよびコビシスタット;アタザナビル;アタザナビル硫酸塩;ドルテグラビル;エルビテグラビル;リトナビル;アタザナビル硫酸塩およびリトナビル;ダルナビル;ラミブジン;プロラスチン;ホスアンプレナビル;ホスアンプレナビルカルシウムエファビレンツ;エトラビリン;ネルフィナビル;ネルフィナビルメシル酸塩;インターフェロン;ジダノシン;スタブジン;インジナビル;インジナビル硫酸塩;テノホビルおよびラミブジン;ジドブジン;ネビラピン;サキナビル;サキナビルメシル酸塩;アルデスロイキン;ザルシタビン;チプラナビル;アンプレナビル;デラビルジン;デラビルジンメシル酸塩;Radha−108(receptol);ラミブジンおよびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;エファビレンツ、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ホスファジド;ラミブジン、ネビラピン、およびジドブジン;アバカビル;アバカビル硫酸塩;4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン(EFdA);ならびにビクテグラビル、または薬学的に許容されるその塩から選択される1、2、3、4種またはそれよりも多くの追加の治療剤と組み合わせる。
【0141】
上記に列挙された追加の治療剤は、上記に列挙された1つより多くのクラスに含まれていてもよいことは当業者により認識される。特定のクラスは、それらのクラスに列挙された化合物の機能性を限定することを意図していない。
【0142】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、1または2種の逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と組み合わせる。特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤
および逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤と組み合わせる。別の特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、およびHIVプロテアーゼ阻害化合物と組み合わせる。追加の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、および薬物動態学的賦活薬と組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、少なくとも1種の逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤(HIV nucleoside inhibitor of reverse transcriptase)、インテグラーゼ阻害剤、および薬物動態学的賦活薬と組み合わせる。別の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、2種の逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と組み合わせる。
【0143】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素の1または2種のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と組み合わせる。特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤および逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤と組み合わせる。別の特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、およびHIVプロテアーゼ阻害化合物と組み合わせる。追加の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、および薬物動態学的賦活薬と組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、少なくとも1種の逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、および薬物動態学的賦活薬と組み合わせる。別の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、2種の逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と組み合わせる。
【0144】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせる。
【0145】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、ビクテグラビル(または薬学的に許容されるその塩)、または4’−エチニル−2−フルオ
ロ−2’−デオキシアデノシン(EFdA)と組み合わせる。
【0146】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩はHIVインテグラーゼ阻害剤と組み合わせる。
【0147】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせる。
【0148】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、ビクテグラビル(または薬学的に許容されるその塩)、または4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン(EFdA)と組み合わせる。
【0149】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンおよびラミブジンからなる群から選択される第2の追加の治療剤と組み合わせる。
【0150】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンおよびラミブジンからなる群から選択される第2の追加の治療剤と組み合わせる。
【0151】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる。特定の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる。特定の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、およびテノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる。一部の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに上記に開示された第1および第2の追加の治療剤は同時に投与される。必要に応じて、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに上記に開示された第1および第2の追加の
治療剤は、被験体への同時投与のために、単一剤形内で組み合わせる。他の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに上記に開示された第1および第2の追加の治療剤は逐次的に投与される。
【0152】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる。特定の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる。特定の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、およびテノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに上記に開示された第1および第2の追加の治療剤は同時に投与される。必要に応じて、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに上記に開示された第1および第2の追加の治療剤は、被験体への同時投与のために、単一剤形内で組み合わせる。他の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに上記に開示された第1および第2の追加の治療剤は逐次的に投与される。
【0153】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、ビクテグラビルまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせる。
【0154】
本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の任意の化合物)は、式(Ia)または(Ib)の化合物の任意の投薬量で(例えば、1mg〜1000mgの化合物)、1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせることができる。
【0155】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の任意の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物の任意の投薬量で(例えば、1mg〜1000mgの化合物)、1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせることができる。
【0156】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、5〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、5〜10、5〜15、5〜20、5〜25、25〜30、20〜30、15〜30、または10〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では
、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、10mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物、または薬学的に許容されるその塩は、25mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)は、投与量の各組合せが具体的および個々に列挙されているのと同じように、化合物の任意の投薬量(例えば、1mg〜1000mgの化合物)で、本明細書に提供されている薬剤と組み合わせることができる。
【0157】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、5〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、5〜10、5〜15、5〜20、5〜25、25〜30、20〜30、15〜30、または10〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、10mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物、または薬学的に許容されるその塩は、25mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミド、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)は、投与量の各組合せが具体的および個々に列挙されているのと同じように、化合物の任意の投薬量(例えば、1mg〜1000mgの化合物)で、本明細書に提供されている薬剤と組み合わせることができる。
【0158】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、200〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシル、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、200〜250、200〜300、200〜350、250〜350、250〜400、350〜400、300〜400、または250〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシル、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、300mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシル、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)は、投与量の各組合せが具体的および個々に列挙されているのと同じように、化合物の任意の投薬量(例えば、1mg〜1000mgの化合物)で、本明細書に提供されている
薬剤と組み合わせることができる。
【0159】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、200〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシル、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、200〜250、200〜300、200〜350、250〜350、250〜400、350〜400、300〜400、または250〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシル、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、300mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシル、および200mgのエムトリシタビンと組み合わせる。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)は、投与量の各組合せが具体的および個々に列挙されているのと同じように、化合物の任意の投薬量(例えば、1mg〜1000mgの化合物)で、本明細書に提供されている薬剤と組み合わせることができる。
【0160】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、20〜80mgのビクテグラビルまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせる。本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、投与量の各組合せが具体的および個々に列挙されているのと同じように、化合物の任意の投薬量(例えば、1mg〜1000mgの化合物)で、本明細書に提供されている薬剤と組み合わせることができる。
【0161】
一実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を含むキットが、1種または複数種の(例えば、1種、2種、3種、1もしくは2種、または1〜3種の)追加の治療剤と組み合わせて提供される。
【0162】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を含むキットが、1種または複数種の(例えば、1種、2種、3種、1もしくは2種、または1〜3種の)追加の治療剤と組み合わせて提供される。
医薬組成物
【0163】
本明細書で開示されている医薬組成物は、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤および必要に応じて他の治療剤と一緒に含む。活性成分を含有する医薬組成物は、意図する投与方法に適した任意の形態であってよい。
【0164】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている医薬組成物は、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の薬学的に許容される
賦形剤および必要に応じて他の治療剤と一緒に含む。活性成分を含有する医薬組成物は、意図する投与方法に適した任意の形態であってよい。
【0165】
本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物は、通常の慣習に従い選択することができる従来の担体(例えば、不活性成分または賦形剤材料)を用いて調製することができる。錠剤は、流動促進剤、充填剤、結合剤などを含めた賦形剤を含有することができる。水性組成物は滅菌形態で調製することができ、経口投与以外による送達を意図する場合、一般的に等張性であってよい。すべての組成物は、賦形剤、例えば、Roweら、Handbook of Pharmaceutical Excipients、第5版、American Pharmacists Association、1986年に示されたものを必要に応じて含有してもよい。賦形剤として、アスコルビン酸および他の抗酸化剤、キレート剤、例えば、EDTA、炭水化物、例えば、デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸などを挙げることができる。
【0166】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物は、通常の慣習に従い選択することができる従来の担体(例えば、不活性成分または賦形剤材料)を用いて調製することができる。錠剤は、流動促進剤、充填剤、結合剤などを含めた賦形剤を含有することができる。水性組成物は滅菌形態で調製することができ、経口投与以外による送達を意図する場合、一般的に等張性であってよい。すべての組成物は、賦形剤、例えば、Roweら、Handbook of Pharmaceutical Excipients、第5版、American Pharmacists Association、1986年に示されたものを必要に応じて含有してもよい。例えば、賦形剤として、アスコルビン酸および他の抗酸化剤、キレート剤、例えば、EDTA、炭水化物、例えば、デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸などを挙げることができる。
【0167】
活性成分を単独で投与することは可能であるが、活性成分を医薬組成物として提示することが好ましいこともある。獣医学的使用とヒトへの使用の両方のための組成物は、少なくとも式(Ia)または(Ib)の化合物を、1種または複数種の許容される担体および必要に応じて他の治療用成分と一緒に含む。一実施形態では、医薬組成物は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、薬学的に許容される賦形剤および治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)本明細書で以前に定義されたような追加の治療剤を含む。一実施形態では、医薬組成物は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、薬学的に許容される賦形剤および他の1種の治療用成分を含む。担体(複数可)は、組成物の他の成分と相容性があり、そのレシピエントに対して生理学的に無害であるという意味で「許容される」。
【0168】
一部の実施形態では、活性成分を単独で投与することは可能でだとしも、活性成分を医薬組成物として提示することが好ましいこともある。獣医学的使用とヒトへの使用の両方のための組成物は、少なくとも式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/または(IIb)の化合物を、1種または複数種の許容される担体および必要に応じて他の治療用成分と一緒に含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、薬学的に許容される賦形剤および治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)本明細書で以前に定義されたような追加の治療剤を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式(Ia)、(I
b)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、薬学的に許容される賦形剤および他の1種の治療用成分を含む。担体(複数可)は、組成物の他の成分と相容性があり、そのレシピエントに対して生理学的に無害であるという意味で「許容される」。
【0169】
組成物は、様々な投与経路に適したものを含む。組成物は、単位剤形で好都合に提示することができ、薬学の技術分野で周知の方法のいずれかにより調製することができる。このような方法は、活性成分(例えば、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物またはその薬学的塩)を、1種または複数種の不活性成分(例えば、担体、医薬賦形剤など)と組み合わせるステップを含む。組成物は、活性成分を、液体担体または微細に分割された固体担体または両方と均一および密に組み合わせること、および次いで、必要な場合、製品を成形することにより調製することができる。技術および製剤は、一般的にRemington: The Science and Practice of Pharmacy、第21版、Lippincott Wiliams and Wilkins、Philadelphia、Pa.、2006年に見出される。
【0170】
一部の実施形態では、組成物は、様々な投与経路に適したものを含む。組成物は、単位剤形で好都合に提示することができ、薬学の技術分野で周知の方法のいずれかにより調製することができる。このような方法は、活性成分(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物またはその薬学的塩)を、1種または複数種の不活性成分(例えば、担体、医薬賦形剤など)と組み合わせるステップを含む。組成物は、活性成分を、液体担体または微細に分割された固体担体または両方と均一および密に組み合わせること、および次いで、必要な場合、製品を成形することにより調製することができる。技術および製剤は、一般的にRemington: The Science
and Practice of Pharmacy、第21版、Lippincott Wiliams and Wilkins、Philadelphia、Pa.、2006年に見出される。
【0171】
経口投与に適した、本明細書に記載の組成物は、これらに限定されないが、それぞれが既定量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤または錠剤を含めた、別個の単位(単位剤形)として提示することができる。
【0172】
経口使用のために使用する場合、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散性粉剤・散剤(powder)もしくは顆粒剤、乳剤、硬質もしくは軟質カプセル剤、シロップ剤またはエリキシル剤を調製することができる。経口使用を意図する組成物は、医薬組成物の製造の分野で公知の任意の方法に従い調製することができ、このような組成物は、口当たりの良い調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤を含む1種または複数種の剤を含有することができる。錠剤の製造に適した無毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して活性成分を含有する錠剤は許容される。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン、またはアルギン酸;結合剤、例えば、セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;ならびに滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。錠剤は、コーティングされていなくてもよいし、または胃腸管での崩壊および吸着を遅延させ、これにより長期間にわたり持続作用を提供するマイクロカプセル化を含めた公知の技術によりコーティングされていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルもしくはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を単独でまたはワックスと共に利用することができる。
【0173】
一部の実施形態では、ホットメルト押出しまたはスプレー乾燥分散(SDD)技術から調製することができる経口剤形(例えば、錠剤)が本明細書で開示される。
【0174】
一部の実施形態では、硬質または軟質カプセル剤の製造に適した、無毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して活性成分を含有する粉末、ビーズ、または顆粒を充填した硬質カプセル剤が本明細書で開示される。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン、またはアルギン酸など;結合剤、例えば、セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;ならびに滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。
【0175】
一部の実施形態では、硬質または軟質カプセル剤の製造に適した、無毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して活性成分を含有する液体または半固体混合物を充填した硬質または軟質カプセル剤が本明細書で開示される。これらの賦形剤は、例えば、可溶化油、例えば、トウモロコシ油、ゴマ油、またはコーン油;中鎖トリグリセリドおよび関係するエステル、例えば、変性(derivitized)パーム核油またはヤシ油;自己乳化脂質系(SEDDSまたはSMEDDS)、例えば、カプリル酸トリグリセリドまたはプロピレングリコールモノカプリレート;粘度調整剤、例えば、セチルアルコール、ステアリル(steryl)アルコール、ステアリン酸グリセロール;ならびに可溶化剤および界面活性剤、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エタノール、ポリエトキシ化ヒマシ油、ポロキサマー、またはポリソルベートであってよい。
【0176】
本開示の医薬組成物は、滅菌の注射用調製物の形態、例えば、滅菌の注射用水性または油性の懸濁剤であってよい。この懸濁剤は、本明細書中に記述されている適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して公知の技術に従い製剤化することができる。滅菌の注射用調製物はまた、1,3−ブタン−ジオール中溶液などの、無毒性の非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒中の注射可能な滅菌溶液もしくは懸濁液であってよく、または凍結乾燥された粉末として調製することができる。利用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁媒として慣例的に利用することができる。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激の不揮発性油を利用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸を、注射剤の調製において同様に使用することができる。
【0177】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている滅菌の注射用調製物はまた、1,3−ブタン−ジオール中溶液などの、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の、再構成凍結乾燥粉末から調製される無菌の注射用溶液または懸濁液であってよい。利用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁媒として慣例的に利用することができる。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激の不揮発性油を利用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸を、注射剤の調製において同様に使用することができる。
【0178】
非経口投与に適した製剤として、製剤を意図するレシピエントの血液と等張にする抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含有することができる水性および非水性の滅菌注射剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含むことができる水性および非水性の滅菌懸濁剤が挙げられる。ある特定の実施形態では懸濁剤はマイクロ懸濁剤である。ある特定の実施形態では懸濁剤はナノ懸濁剤である。
【0179】
一部の実施形態では、非経口投与(例えば、筋肉内(IM)および皮下(SC)投与)に適した製剤は、1種または複数種の賦形剤を含む。賦形剤は、製剤の他の成分と相容性があり、そのレシピエントにとって生理学的に無害であるべきである。適切な賦形剤の例は、非経口製剤の当業者には周知であり、例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients(Rowe、SheskeyおよびQuinn編)、第6版、2009年に見出すことができる。
【0180】
非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)中の可溶化賦形剤の例として、これらに限定されないが、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20または80)およびポロキサマー(例えば、ポロキサマー338、188、または207)が挙げられる。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩、ならびにポロキサマー、特にポロキサマー338を含む非経口投与(例えば、SCまたはIM製剤)が本明細書で開示される。一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口投与におけるポロキサマー(例えば、ポロキサマー388)の量は、約5%未満、例えば、約3%未満、約2%未満、約1%未満、または約0.5%未満である。
【0181】
非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)中の可溶化賦形剤の例として、これらに限定されないが、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20または80)、ポロキサマー(例えば、ポロキサマー338、188、または207)が挙げられる。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩、ならびにポロキサマーを含む非経口投与(例えば、SCまたはIM製剤)が本明細書で開示される。
【0182】
ある特定の実施形態では、賦形剤として、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド、ポリエチレングリコールおよび/またはテトラグリコール/グリコフロールが挙げられる。
【0183】
一般的に、ポロキサマーは、2つの親水性ポリプロピレンオキシドに隣接するポリオキシプロピレンの中央の疎水性鎖を有する直鎖コポリマーの合成非イオン性トリブロックであり、ある特定の場合では重量比は4:2:4である。したがって、ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている組成物は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩、ならびに1つのポリオキシプロピレンセグメントおよび2つの親水性ポリプロピレンオキシドセグメントで構成されるブロックコポリマーを含む。ある特定の実施形態では、ポリオキシプロピレンセグメントの、2つの親水性ポリプロピレンオキシドセグメントに対する比は4:2:4(親水性ポリプロピレンオキシド:ポリオキシプロピレン:親水性ポリプロピレンオキシド)である。ポロキサマーは一般的に以下の構造を有すると理解されている:
【化13】
(ここで、aおよびbは整数である(例えばaは2〜130であり、bは15〜67である))。ポロキサマー188は、例えば、分子量が約7680〜約9510ダルトンの範囲であると理解されている(ここで、aは約80であり、bは約27である)。International Journal of PharmTech Research、1巻、2号、299〜303頁、2009年4月〜6月。ある場合には、ポロキサマー188は、約8400ダルトンの平均分子量を有する。同様に、ポロキサマー338は、約12700〜約17400Daの範囲の分子量を有する(ここで、aは約141であり、
bは約44である)。
【0184】
非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)中の賦形剤の例はまたポリエチレングリコールも含み得る。一般的に、ポリエチレングリコール(PEG)は、一般式H−(O−CH
2−CH
2)
n−OHを有するポリエーテルである。ある特定の実施形態では、PEGはアルキル基で「キャップ」されていてもよい。それらの実施形態では、キャップしたPEGは、式アルキル−(O−CH
2−CH
2)
n−O−アルキル、(例えばCH
3−(O−CH
2−CH
2)
n−OCH
3である。本開示の医薬組成物は、約100〜約1000の平均分子量を有するPEGを含み得る。一部の実施形態では、医薬組成物内のPEGの平均分子量は約100〜約800である。一部の実施形態では、医薬組成物内のPEGの平均分子量は約200〜約600である。一部の実施形態では、医薬組成物内のPEGの平均分子量は約400である。一部の実施形態では、医薬組成物内のPEGの平均分子量は約300である。一部の実施形態では、医薬組成物内のPEGの平均分子量は約200である。医薬組成物の一部の実施形態では、異なる分子量のPEGを組み合わせることによって、所望の特性(複数可)(例えば粘度)を得ることができる。PEGの具体例として、これらに限定されないがPEG100、PEG200、PEG300、PEG400、PEG500、PEG600などが挙げられる。PEG100は、例えば、約100の平均分子量を有するポリエチレングリコールを指す。
【0185】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は水性懸濁剤である。一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩、ならびに食塩水を含む水性懸濁剤である。一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、食塩水、ならびにポロキサマー(例えば、ポロキサマー338、188、または207)を含む水性懸濁剤である。
【0186】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は水性懸濁剤である。一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩、ならびに食塩水を含む水性懸濁剤である。一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、食塩水、ならびに懸濁化剤を含む水性懸濁剤である。一部の実施形態では、本明細書で開示されている非経口製剤(例えば、SCまたはIM製剤)は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、食塩水、ならびにポロキサマー(例えば、ポロキサマー338、188、または207)を含む水性懸濁剤である。
【0187】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩を、ポロキサマーならびに食塩水中に含む懸濁剤が提供される。一部の実施形態では、食塩水中のポロキサマーの濃度は約0.1〜約20%である。一部の実施形態では、食塩水中のポロキサマーの濃度は約0.1〜約10%である。一部の実施形態では、食塩水中のポロキサマーの濃度は約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または約10%である。ある特定の実施形態では、食塩水中のポロキサマーの濃度は約2%である。ある特定の実施形態では、ポロキサマーはポロキサマー188である。ある特定の実施形態では、化合物は式(Ib)の化合物または薬学的に許容されるその塩である。ある特定の実施形態では、化合物は式(Ib)
の化合物である。ある特定の実施形態では、化合物は式(Ib)の化合物のナトリウム塩である。
【0188】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩を、ポロキサマーならびにマンニトール中に含む懸濁剤が提供される。一部の実施形態では、マンニトール中のポロキサマーの濃度は約0.1〜約20%である。一部の実施形態では、マンニトール中のポロキサマーの濃度は約0.1〜約10%である。一部の実施形態では、マンニトール中のポロキサマーの濃度は約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または約10%である。ある特定の実施形態では、マンニトール中のポロキサマーの濃度は約2%である。ある特定の実施形態では、ポロキサマーはポロキサマー188である。ある特定の実施形態では、化合物は式(Ib)の化合物または薬学的に許容されるその塩である。ある特定の実施形態では、化合物は式(Ib)の化合物である。ある特定の実施形態では、化合物は式(Ib)の化合物のナトリウム塩である。
【0189】
ある特定の実施形態では、組成物は、固体注射用剤形、例えば、固体デポー形態を含む固体剤形として開示される。
【0190】
ある特定の実施形態では、活性成分(例えば、式Ibの化合物)は遊離酸として存在する。ある特定の実施形態では、活性成分(例えば、式Ibの化合物)はナトリウム塩として存在する。
【0191】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている医薬組成物は非経口製剤である。ある特定の実施形態では、製剤はそれを必要とする被験体に皮下投与される。ある特定の実施形態では、製剤はそれを必要とする被験体に筋肉内投与される。
【0192】
ある特定の実施形態では、非経口製剤はN−メチル−2−ピロリドンを含む。ある特定の実施形態では、非経口製剤はN−メチル−2−ピロリドンから本質的になる。ある特定の実施形態では、非経口製剤はジメチルスルホキシドを含む。
【0193】
ある特定の実施形態では、非経口製剤は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、またはその薬学的塩ならびに水を含む。ある特定の実施形態では、非経口製剤は、式(Ib)の化合物またはその薬学的塩および水を含む。ある特定の実施形態では、非経口製剤はアルコールをさらに含む。ある特定の実施形態では、アルコールはエタノールである。ある特定の実施形態では、非経口製剤はポリエチレングリコールをさらに含む。ある特定の実施形態では、ポリエチレングリコールは約200g/molの平均分子量を有する。(ポリエチレングリコール200)。ある特定の実施形態では、非経口製剤は無機塩基をさらに含む。ある特定の実施形態では、無機塩基は水酸化ナトリウムである。ある特定の実施形態では、無機塩基はナトリウムエトキシドである。ある特定の実施形態では、製剤は、約0.1モル当量〜約1.5モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。ある特定の実施形態では、製剤は約0.5モル当量〜約1.5モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。ある特定の実施形態では、製剤は約1.0モル当量〜約1.2モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。ある特定の実施形態では、製剤は約1.2モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。
【0194】
ある特定の実施形態では、非経口製剤は、式(Ib)の化合物またはその薬学的塩、水、エタノール、およびポリエチレングリコール200から本質的になる。
【0195】
ある特定の実施形態では、非経口製剤は、式(Ib)の化合物またはその薬学的塩、水、エタノール、ポリエチレングリコール200(200g/molの平均分子量を有するポリエチレングリコール)、およびNaOHから本質的になる。ある特定の実施形態では、非経口製剤は、式(Ib)の化合物またはその薬学的塩、水、エタノール、ポリエチレングリコール200、およびNaOEtから本質的になる。ある特定の実施形態では、製剤は、約0.1モル当量〜約1.5モル当量のNaOHまたはNaOEtを含む。ある特定の実施形態では、製剤は約0.5モル当量〜約1.5モル当量のNaOHまたはNaOEtを含む。ある特定の実施形態では、製剤は約1.0モル当量〜約1.2モル当量のNaOHまたはNaOEtを含む。ある特定の実施形態では、製剤は約1.2モル当量のNaOHまたはNaOEtを含む。
【0196】
ある特定の実施形態では、非経口製剤は、エタノール、水、およびポリエチレングリコールの混合物を含む溶液製剤である。ある特定の実施形態では、非経口製剤は、エタノール、水、およびPEG200の混合物を含む溶液製剤である。ある特定の実施形態では、溶液製剤は、約5%〜20%のエタノール、約5%〜20%の水、および約60%〜90%のPEG200を含む。ある特定の実施形態では、溶液製剤は、約10%〜15%のエタノール、約10%〜15%の水、および約70%〜80%のPEG200を含む。ある特定の実施形態では、溶液製剤は、約10%のエタノール、約12%の水、および約78%のPEG200を含む。ある特定の実施形態では、溶液製剤は無機塩基をさらに含む。ある特定の実施形態では、溶液製剤は水酸化ナトリウムまたはナトリウムエトキシドをさらに含む。ある特定の実施形態では、溶液製剤は水酸化ナトリウムをさらに含む。ある特定の実施形態では、製剤は、約0.1モル当量〜約1.5モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。ある特定の実施形態では、製剤は、約0.5モル当量〜約1.5モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。ある特定の実施形態では、製剤は、約1.0モル当量〜約1.2モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。ある特定の実施形態では、製剤は、約1.2モル当量の無機塩基(例えばNaOHまたはNaOEt)を含む。
【0197】
一部の実施形態では、約10%のエタノール、約12%の水、および約77%のPEG中に、200mg/mLの式Ibを約0.1〜約1.5当量のNaOHと共に含有する溶液製剤が提供される。
【0198】
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤を含む、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物の経口製剤が提供される。賦形剤は、エタノール、中鎖トリグリセリド(例えば、MIGLYOL810、MIGLYOL821、MIGLYOL840など)、ビタミンE TPGS、グリセリン、および/または薬学的に許容される油(例えばゴマ油、ヒマシ油、ベニバナ油、植物油、ダイズ油など)を含むことができる。本明細書で開示されている経口製剤は、1種または複数種の適切な賦形剤の任意の組合せを含むことができる。賦形剤は、一緒にすると、全経口製剤の>65重量%、全経口製剤の>70重量%、全経口製剤の>80重量%、全経口製剤の>90重量%、または全経口製剤の>95重量%で存在することができる。
【0199】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物の経口製剤が提供される。ある特定の実施形態では、経口製剤は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物、約5%〜約20%のエタノール、約10%〜約30%のビタミンE TPGS、ならびに約50%〜約85%のMIGLYOL 812を含む。一部の実施形態では、経口製剤は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物、約8%〜約15%のエタノール、約15%〜約25%のビタミンE TPGS、ならびに約60%〜約77%のMIGLYOL
812を含む。ある特定の実施形態では、経口製剤は、式(Ia)、(Ib)、(II
a)、および/または(IIb)の化合物を、約10%のエタノール、約20%のビタミンE TPGS、および約70%のMIGLYOL 812中に含む。ある特定の実施形態では、経口製剤は硬質ゼラチンカプセルで調製される。
【0200】
剤形を生成するために不活性成分と組み合わせることができる活性成分の量は、意図する処置被験体および特定の投与モードに応じて変動し得る。例えば、一部の実施形態では、ヒトへの経口投与のための剤形は、適当な、好都合な量の担体材料(例えば、不活性成分または賦形剤材料)と共に製剤化される約1〜1000mgの活性物質を含有し得る。ある特定の実施形態では、担体材料は、全組成物の約5から約95%(重量:重量)まで変動する。
【0201】
特に上述された成分に加えて、これらの実施形態の組成物は、問題となっている組成物の種類を考慮して、当技術分野で慣習的な他の剤を含んでもよく、例えば、経口投与に適したものは香味剤を含んでもよいことを理解すべきである。
【0202】
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されている活性成分(例えば、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)を1つの変形形態()に含む組成物は、活性成分が代謝される速度に影響を与える剤を含有しない。よって、ある特定の実施形態の式(Ia)または(Ib)の化合物を含む組成物は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物または式(Ia)もしくは(Ib)の化合物と別々に、逐次的にもしくは同時に投与される任意の他の活性成分の代謝に影響を与える(例えば、遅らせる、妨害するまたは遅滞させる)剤を含まないことが理解される。本明細書においてある特定の実施形態で詳述された方法、キット、製造物品などのいずれも、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物または式(Ia)もしくは(Ib)のいずれか1つの化合物と別々に、逐次的にもしくは同時に投与される任意の他の活性成分の代謝に影響を与える(例えば、遅らせる、妨害するまたは遅滞させる)剤を含まないこともまた理解される。
【0203】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている活性成分(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)を1つの変形形態に含む組成物は、活性成分が代謝される速度に影響を与える剤を含有しない。よって、ある特定の実施形態の式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物を含む組成物は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物または式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物と別々に、逐次的にもしくは同時に投与される任意の他の活性成分の代謝に影響を与える(例えば、遅らせる、妨害するまたは遅滞させる)剤を含まないことが理解される。本明細書においてある特定の実施形態で詳述された方法、キット、製造物品などのいずれも、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物または式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)のいずれか1つの化合物と別々に、逐次的にもしくは同時に投与される任意の他の活性成分の代謝に影響を与える(例えば、遅らせる、妨害するまたは遅滞させる)剤を含まないこともまた理解される。
使用の方法
【0204】
ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置または予防するための方法であって、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置または予防するための方法であって、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)において、HIVウイルスの複製を阻害する、AIDS
を処置するまたはAIDSの発病を遅延させるための方法であって、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。
【0205】
一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)において、HIVウイルスの複製を阻害する、AIDSを処置するまたはAIDSの発病を遅延させるための方法であって、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。
ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を予防するための方法であって、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。ある特定の実施形態では、被験体は、HIVウイルスにかかるリスクがある、例えば、HIVウイルスにかかることと関連することが公知の1つまたは複数のリスクファクターを有する被験体である。
【0206】
一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を予防するための方法であって、治療有効量の式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。ある特定の実施形態では、被験体は、HIVウイルスにかかるリスクがある、例えば、HIVウイルスにかかることと関連することが公知の1つまたは複数のリスクファクターを有する被験体である。
【0207】
ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置するための方法であって、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置するための方法であって、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を被験体に投与することを含む方法が開示される。
【0208】
ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤(HIV non−nucleotide inhibitors of reverse transcriptase)、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤(HIV nucleoside inhibitors of reverse transcriptase)、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤(HIV nucleotide inhibitors of reverse transcriptase)、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が開示される。ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害
剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、およびHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が開示される。
【0209】
一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が開示される。ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)においてHIV感染を処置するための方法であって、それを必要とする被験体に治療有効量の式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤
、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、およびHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、治療有効量の1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法が開示される。ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)において、HIV感染(例えば、HIV−1またはHIVウイルス(例えばHIV−1)の複製またはAIDS)の医薬療法またはAIDSの発病を遅延させることに使用するための式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が開示される。
【0210】
一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)において、HIV感染(例えば、HIV−1またはHIVウイルス(例えばHIV−1)の複製またはAIDS)の医薬療法またはAIDSの発病を遅延させることに使用するための式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が開示される。ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)において、HIV感染もしくはHIVウイルスの複製もしくはAIDSを処置する、またはAIDSの発病を遅延させるための医薬の製造に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が開示される。一実施形態は、HIV感染もしくはAIDSの予防的もしくは治療的処置に使用するための、またはAIDSの治療的処置もしくはAIDSの発病を遅延させることに使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関する。
【0211】
一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)において、HIV感染もしくはHIVウイルスの複製もしくはAIDSを処置する、またはAIDSの発病を遅延させるための医薬の製造に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が開示される。一実施形態は、HIV感染もしくはAIDSの予防的または治療的処置に使用するための、またはAIDSの治療的処置もしくはAIDSの発病を遅延させることに使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関する。
ある特定の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)におけるHIV感染に対する医薬の製造のための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用が開示される。ある特定の実施形態では、HIV感染の予防的または治療的処置に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)のいずれかの化合物、または薬学的に許容されるその塩が開示される。
【0212】
一部の実施形態では、被験体(例えば、ヒト)におけるHIV感染に対する医薬の製造のための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用が開示される。ある特定の実施形態では、HIV感染の予防的または治療的処置に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)のいずれかの化合物、または薬学的に許容されるその塩が開示される。
【0213】
ある特定の実施形態では、使用の方法において、投与は、処置を必要とする被験体(例えば、ヒト)に対するものである。ある特定の実施形態では、使用の方法において、投与は、AIDSを発症するリスクがある被験体(例えば、ヒト)に対するものである。療法に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるそ
の塩が本明細書で開示される。一実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、被験体(例えば、ヒト)において、HIV感染もしくはHIVウイルスの複製もしくはAIDSを処置する、またはAIDSの発病を遅延させる方法に使用するためのものである。
【0214】
一部の実施形態では、療法に使用するための式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が本明細書で開示される。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、被験体(例えば、ヒト)において、HIV感染もしくはHIVウイルスの複製もしくはAIDSを処置する、またはAIDSの発病を遅延させる方法に使用するためのものである。それを必要とする被験体において、HIV感染を処置または予防する方法に使用するための式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もまた本明細書で開示される。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体において、HIV感染を処置する方法に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が提供される。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、HIVに感染しているヒトである。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、HIVに感染しているが、AIDSを発症していないヒトである。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、AIDSを発症するリスクがある被験体である。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、HIVに感染し、AIDSを発症したヒトである。
【0215】
一部の実施形態では、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が本明細書で開示される。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体において、HIV感染を処置する方法に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が提供される。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、HIVに感染しているヒトである。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、HIVに感染しているが、AIDSを発症していないヒトである。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、AIDSを発症するリスクがある被験体である。ある特定の実施形態では、それを必要とする被験体は、HIVに感染し、AIDSを発症したヒトである。
【0216】
一実施形態では、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が、1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)本明細書に記載の追加の治療剤と組み合わせて提供される。一実施形態では、前記追加の治療剤は、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻
害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、およびHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される。一実施形態では、前記追加の治療剤は、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0217】
一部の実施形態では、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が、1種または複数種の(例えば、1、2、3、もしくは4種、または1もしくは2種、または1〜3種、または1〜4種の)本明細書に記載の追加の治療剤と組み合わせて提供される。一実施形態では、前記追加の治療剤は、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV
POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、およびHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される。一実施形態では、前記追加の治療剤は、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド素阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
一実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせて、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するために提供される。特定の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、およびテノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせて、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するために提供される。
【0218】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせて、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するために提供される。特定の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、およびテノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせて、それを必要とする被験体においてHIV感染を処置または予防する方法に使用するために提供される。
【0219】
特定の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、個体がウイルスに曝露された場合、HIV感染が定着するのを防ぐするための、および/またはウイルスが永続する感染を確立しないようにするための、および/または疾患の症状が出現するのを阻止するための、および/またはウイルスが血液中で検出可能なレベルに到達するのを阻止するための、例えば、曝露前予防法(PrEP)または曝露後予防法(PEP)のための使用のために提供される。したがって、ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法が提供される。例えば、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む。ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、治療有効量の式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0220】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、個体がウイルスに曝露された場合、HIV感染が定着するのを防ぐための、および/またはウイルスが永続する感染を確立しないようにするための、および/または疾患の症状が出現するのを阻止するための、および/またはウイルスが血液中で検出可能なレベルに到達するのを阻止するための、例えば、曝露前予防法(PrEP)または曝露後予防法(PEP)のための使用のために提供される。したがって、ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法が提供される。例えば、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法
は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む。ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、治療有効量の式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0221】
ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、より安全な性行為と組み合わせて投与することを含む。ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、HIVに感染するリスクがある個体への投与を含む。HIVに感染するリスクの高い個体の例として、限定なしで、HIVの性的伝播のリスクがある個体が挙げられる。
【0222】
一部の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、より安全な性行為と組み合わせて投与することを含む。ある特定の実施形態では、HIV(例えば、HIV−1および/またはHIV−2)に感染するリスクを減少させるための方法は、HIVに感染するリスクがある個体への投与を含む。HIVに感染するリスクの高い個体の例として、限定なしで、HIVの性的伝播のリスクがある個体が挙げられる。
【0223】
ある特定の実施形態では、HIVに感染するリスクの減少は少なくとも約40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%である。ある特定の実施形態では、HIVに感染するリスクの減少は少なくとも約75%である。ある特定の実施形態では、HIVに感染するリスクの減少は約80%、85%、または90%である。
【0224】
別の実施形態では、HIV感染を有するまたは有するリスクがあるヒトにおけるHIV感染の処置のための医薬の製造のための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用が開示される。
【0225】
一部の実施形態では、HIV感染を有するまたは有するリスクがあるヒトにおけるHIV感染の処置のための医薬の製造のための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用が開示される。
【0226】
AIDSの治療的処置またはAIDS発病の遅延に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もまた本明細書で開示される。
【0227】
一部の実施形態では、AIDSの治療的処置またはAIDS発病の遅延に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が本明細書で開示される。
【0228】
HIV感染の予防的または治療的処置に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩もまた本明細書で開示される。
【0229】
一部の実施形態では、HIV感染の予防的または治療的処置に使用するための、式(I
a)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩が本明細書で開示される。
【0230】
ある特定の実施形態では、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、研究ツール(例えば、被験体においてまたはin vitroでHIV逆転写酵素の阻害を試験するために)として使用することができる。
【0231】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、研究ツール(例えば、被験体においてまたはin vitroでHIV逆転写酵素の阻害を試験するために)として使用することができる。
投与経路
【0232】
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、(本明細書では活性成分とも呼ばれる)は、処置される状態に適当な任意の経路により投与することができる。適切な経路として、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側および舌下を含む)、経皮、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。好ましい経路は、例えば、レシピエントの状態により変動し得ることを認識されたい。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、非経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、静脈内、皮下、または筋肉内に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投薬することができる。
【0233】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩、(本明細書では活性成分とも呼ばれる)は、処置される状態に適当な任意の経路により投与することができる。適切な経路として、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側および舌下を含む)、経皮、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。好ましい経路は、例えば、レシピエントの状態により変動し得ることを認識されたい。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、非経口的に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、静脈内、皮下、または筋肉内に投薬することができる。ある特定の実施形態では、開示された化合物は、経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投薬することができる。
【0234】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、化合物の投与に適したシリンジを用いて投与してもよい。一部の実施形態では、シリンジは使い捨てである。一部の実施形態では、シリンジは再利用可能である。一部の実施形態では、シリンジは式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を予備充填している。
【0235】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、シリンジを含む自動インジェクターを用いて投与してもよい。一部の実施形態では、シリンジは使い捨てである。一部の実施形態では、シリンジは再利用可能である。一部の実施形態では、シリンジは、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を予備充填している。
投与レジメン
【0236】
化合物、例えば、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるそ
の塩は、有効な投与レジメンに従い、所望の期間または継続期間の間、例えば、少なくとも約1日、少なくとも約1週間、少なくとも約1カ月、少なくとも約2カ月、少なくとも約3カ月、少なくとも約4カ月、少なくとも約6カ月、または少なくとも約12カ月もしくはそれよりも長い間、被験体に投与することができる。1つの変形形態では、化合物は毎日または断続的スケジュールで投与される。1つの変形形態では、化合物は毎月のスケジュールで投与される。1つの変形形態では、化合物は2カ月ごとに投与される。1つの変形形態では、化合物は3カ月ごとに投与される。1つの変形形態では、化合物は4カ月ごとに投与される。1つの変形形態では、化合物は5カ月ごとに投与される。1つの変形形態では、化合物は6カ月ごとに投与される。
【0237】
一部の実施形態では、化合物、例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、有効な投与レジメンに従い、所望の期間または継続期間の間、例えば、少なくとも約1日、少なくとも約1週間、少なくとも約1カ月、少なくとも約2カ月、少なくとも約3カ月、少なくとも約4カ月、少なくとも約6カ月、または少なくとも約12カ月もしくはそれよりも長い間、被験体に投与することができる。一部の実施形態では、化合物は、毎日または断続的スケジュールで投与される。一部の実施形態では、化合物は毎月のスケジュールで投与される。一部の実施形態では、化合物は2カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、化合物は3カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、化合物は4カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、化合物は5カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、化合物は6カ月ごとに投与される。
【0238】
一部の実施形態では、化合物、例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は、少なくとも約1カ月、少なくとも約4カ月、または少なくとも約6カ月、被験体に投与することができる。一部の実施形態では、化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、少なくとも約1カ月被験体に皮下投与することができる。一部の実施形態では、化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、少なくとも約4カ月または少なくとも約6カ月被験体に皮下または筋肉内投与することができる。一部の実施形態では、化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、少なくとも約1カ月被験体に皮下投与することができる。一部の実施形態では、化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩)は、少なくとも約3カ月ごとに被験体に皮下または筋肉内投与することができる。
【0239】
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の投与量または投薬頻度は、投与する医師の判断に基づき、処置の間に調整することができる。
【0240】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の投与量または投薬頻度は、投与する医師の判断に基づき、処置の間に調整することができる。
【0241】
化合物は、有効量で被験体(例えば、ヒト)に投与することができる。ある特定の実施形態では、化合物は毎日1回投与される。一部の実施形態では、化合物は、治療有効量で被験体(例えば、ヒト)に投与することができる。一部の実施形態では、化合物は毎日1回投与される。一部の実施形態では、化合物は毎月投与される。一部の実施形態では、化合物は3カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、化合物は4カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、化合物は6カ月ごとに投与される。
【0242】
本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)または(Ib)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、有効な投薬量で投与することができる。例えば、投薬量は、1mg〜1000mgの化合物であることができる。ある特定の実施形態では、投薬量は約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、100、105、110、120、130、140、または150mgの化合物である。ある特定の実施形態では、投薬量は約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000mgである。
【0243】
一部の実施形態では、本明細書で開示されている化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/または(IIb)の化合物)、または薬学的に許容されるその塩は、有効な投薬量で投与することができる。例えば、投薬量は、1mg〜1000mgの化合物であることができる。ある特定の実施形態では、投薬量は約1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、100、105、110、120、130、140、または150mgの化合物である。ある特定の実施形態では、投薬量は約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000mgである。
【0244】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は1回の日用量(a once daily dose)で投与される。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は約1mgの1回の日用量で投与される。
【0245】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は毎月投与される。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は約100mgの用量で毎月投与される。
【0246】
一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は6カ月ごとに投与される。一部の実施形態では、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩は6カ月ごとに約600mgの用量で投与される。
キットおよび製造物品
【0247】
本開示は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含むキットに関する。一実施形態では、キットは、本明細書に先に記載の1種または複数種の追加の治療剤を含むことができる。キットは、例えば、HIV逆転写酵素の阻害における使用のための、例えば、HIV感染もしくはAIDSの処置における使用のため、または研究ツールとしての使用のための、取扱説明書をさらに含むことができる。取扱説明書は一般的に、文書による指示であるが、指示を含有する電子的記憶媒体(例えば、磁気ディスケットまたは光学的ディスク)もまた許容される。
【0248】
一部の実施形態では、本開示は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含むキットに関する。一実施形態では、キットは、本明細書に先に記載の1種または複数種の追加の治療剤を含むことができる。キットは、例えば、HIV逆転写酵素の阻害における、例えば、HIV感染もしくはAIDSの処置における使用のため、または研究ツールとしての使用などのための、
取扱説明書をさらに含むことができる。取扱説明書は一般的に、文書による指示であるが、指示を含有する電子的記憶媒体(例えば、磁気ディスケットまたは光学的ディスク)もまた許容される。
【0249】
本開示は、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む1つまたは複数のコンテナを含む医薬キットにも関する。このようなコンテナ(複数可)に必要に応じて付随するのは、医薬品の製造、使用または販売を規制している政府機関により規定された形態の通知であり得、この通知は、ヒトへの投与のための製造、使用または販売に対する政府機関による承認を反映する。各構成成分(1つより多くの構成成分が存在する場合)は、別々のコンテナに包装することもできるし、または一部の構成成分は、交差反応性および貯蔵寿命が許容される場合、1つのコンテナ内に組み合わせることもできる。キットは、単位剤形、バルクパッケージ(例えば、複数回用量パッケージ)またはサブユニット用量であってもよい。キットはまた複数の単位用量の化合物および取扱説明書を含むこともでき、薬局(例えば、病院薬局および調剤薬局)における貯蔵および使用に十分な量で包装され得る。
【0250】
一部の実施形態では、本開示はまた、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む1つまたは複数のコンテナを含む医薬キットにも関する。このようなコンテナ(複数可)に必要に応じて付随するのは、医薬品の製造、使用または販売を規制している政府機関により規定された形態の通知であり得、この通知は、ヒトへの投与のための製造、使用または販売に対する政府機関による承認を反映する。各構成成分(1つより多くの構成成分が存在する場合)は、別々のコンテナに包装することもできるし、または一部の構成成分は、交差反応性および貯蔵寿命が許容される場合、1つのコンテナ内に組み合わせることもできる。キットは、単位剤形、バルクパッケージ(例えば、複数回用量パッケージ)またはサブユニット用量であってもよい。キットはまた複数の単位用量の化合物および取扱説明書を含むこともでき、薬局(例えば、病院薬局および調剤薬局)における貯蔵および使用に十分な量で包装され得る。
【0251】
本明細書に記載の方法に使用するための、式(Ia)もしくは(Ib)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の単位投与量を適切な包装内に含む製造物品もまた開示される。適切な包装は当技術分野で公知であり、例えば、バイアル、容器、アンプル、ボトル、ジャー、フレキシブル包装などを含む。製造物品はさらに滅菌され、および/または密閉されていてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の方法に使用するための、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および/もしくは(IIb)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の単位投与量を適切な包装内に含む製造物品が本明細書で開示される。適切な包装は当技術分野で公知であり、例えば、バイアル、容器、アンプル、ボトル、ジャー、フレキシブル包装などを含む。製造物品はさらに滅菌され、および/または密閉されていてもよい。
命名法
【0252】
本開示の式(Ia)および(Ib)の化合物の名称は、ChemBioDraw Ultra 11を使用して生成された通りである。
【化14】
は、N−(1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−(5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミドである。
【化15】
は、N−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミドである。
【0253】
本開示の式(IIa)および(IIb)の化合物の名称は、ChemBioDraw Ultra 14を使用して生成された通りである。
【化16】
は、N−(1−(3−(4−クロロ−3−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−(3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミドである。
【化17】
は、N−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミドである。
式(Ia)、(Ib)、(IIa)、および(IIb)の化合物の合成
【0254】
本開示はまた、主題の化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに有用なプロセスおよび中間体を対象とする。
【0255】
他に述べられている場合を除いて、本開示の方法および技術は、当技術分野で周知の従来の方法に従い、本明細書を通して引用され、論じられている様々な一般的およびより具体的な参考文献に記載されている通りに一般的に実施される。例えば、Loudon、Organic Chemistry、第5版、New York:Oxford University Press、2009年;Smith、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms, and Structure、第7版、Wiley−Interscience、2013年を参照されたい。
【0256】
ある特定の場合では、本明細書で開示されているプロセスは、本開示の化合物の塩を形成するステップを含む。
【0257】
ある特定の場合では、本開示の式(Ia)または(Ib)の化合物を調製するのに有用な中間体が提供される。例えば、それらの中間体は、化合物1〜23またはその塩のいずれか1つまたは組合せを含む。ある特定の実施形態では、中間体は、化合物8a、12、14、19、20、21、22、23、および/もしくは23b、その組合せ、またはその塩から選択される。
【0258】
一部の実施形態では、本開示の式(IIa)または(IIb)の化合物を調製するのに有用な中間体が提供される。例えば、それらの中間体は、化合物1、10、20および25〜37またはその塩のいずれか1つまたは組合せを含む。一部の実施形態では、中間体は、化合物20、32、34、35、36、および/もしくは37、その組合せ、またはその塩から選択される。
【0259】
本明細書に記載の化合物は、クロマトグラフィーの手段、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、分取薄層クロマトグラフィー、フラッシュカラムクロマトグラフィー、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)、およびイオン交換クロマトグラフィーを含めた当技術分野で公知の手段のいずれかにより精製することができる。順相および逆相ならびにイオン性樹脂を含む任意の適切な固定相を使用することができる。最も典型的には、開示された化合物はシリカゲルクロマトグラフィーおよび/またはアルミナクロマトグラフィーを介して精製される。例えば、Introduction to Modern Liquid Chromatography、第2版、L. R. SnyderおよびJ. J. Kirkland編、John Wiley and Sons、1979年;ならびにThin Layer Chromatography、E. Stahl(編)、Springer−Verlag、New York、1969年を参照されたい。
【0260】
主題の化合物の調製のためのプロセスのいずれかの間、関係する分子のいずれかの感受性基または反応性基を保護することが必要であり、および/または望ましいことがある。これは、標準作業、例えば、T.W. GreeneおよびP.G. M. Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」第4版、Wiley、New York、2006年に記載されている従来の保護基の手段により達成することができる。保護基は、当技術分野から公知の方法を使用して、好都合なその後の段階で除去することができる。
【0261】
本明細書のこれらの一般的な調製物に対する例示的合成スキームおよび以下に続く具体例を参照して、実施形態の方法において有用な例示的化学的実体 がここで記載される。当業者であれば、以下のスキームに示されている変換は、特定のペンダント基の機能性と相容性のある任意の順序で実施することができることを認識する。一般スキームに示されている反応のそれぞれは、約0℃から使用した有機溶媒の還流温度までの温度で好ましくは実行される。
【0262】
本明細書で開示されている化合物は、単結合の周りの軸回転速度に影響を与える立体障害から生じるアトロプ異性を示すことができる。生成した配座異性体は、NMRおよびHPLCなどの特徴付け技術により明確な実体としてそれぞれ観察することができる。本明細書で開示されている化合物は、アトロプ異性体の混合物として存在し得る。しかし、アトロプ異性体の検出は、温度、溶媒、精製の条件、および分光分析技術の時間尺度などの因子に依存する。室温での相互変換速度は、数分から数時間、数時間から数日、または数日から数年の半減期を有する。平衡状態でのアトロプ異性体の比率は単一でなくてよい。
本明細書で提示された特徴付けデータは、これらに限定されないが、取扱い、使用される溶媒、および温度を含み得る、単離および特徴付けの条件に応じて、平衡状態を表さないこともある。
本開示の化合物の代表的な合成は、以下のスキーム、および以下に続く特定の実施例に記載されている。以下の実施例は単に例示にすぎず、決して本開示を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0263】
2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(8a)および2−((3bR,4aS)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(8b)の調製:
(実施例1)
【化18】
リチウム2,2,2−トリフルオロ−1−(3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)エタン−1−オレート(2)の合成:
反応器にビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン(95.6g、0.99mol)および2,2,2−トリフルオロ酢酸エチル(113.2mL、0.95mol)およびTHF(50mL)を投入した。反応混合物を0℃に冷却した。内部温度を≦1℃で維持
する速度で、滴下ロートを介して、LiHMDS(リチウムビス(トリメチルシリル)アミド)(1LのTHF中1.0M溶液、1mol)を加えた。添加が完了した後、滴下ロートを介してヘキサン(235mL)を安定した流れで加え、15分間撹拌した。生成した固体を濾過によって収集し、ヘキサン(3×400mL)で洗浄し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。
エチル2−(3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(3)の合成:
反応器にリチウム2,2,2−トリフルオロ−1−(3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)エタン−1−オレート(177.2g、0.89mol)およびEtOH(エタノール)(779mL)を投入した。温度を0℃にし、0℃で維持した。滴下ロートを介して、ジオキサン中HCl(4.0N、443mL)を加え、これに続いて、固体ヒドラジノ酢酸エチルHCl塩(138.4g、0.90mol)を加えた。反応温度を35℃に調整した。1時間後、蒸留により反応容積を減圧で約40%減少させた。激しく撹拌しながら、水(1.3L)を加え、温度を15℃に調整した。生成した固体を濾過によって収集し、水(3×500mL)、ヘキサン(3×400mL)で洗浄し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)275.1[M+H]
+。
エチル2−(5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(4)の合成:
反応器にエチル2−(3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(291.2g、1.06mol)、アセトニトリル(1.65L)および水(825mL)を投入し、これに、N−ヒドロキシフタルイミド(17.4g、0.103mol)およびNaClO
2(41.0g、0.45mol、添加する総量の約20%)を加えた。反応混合物を50℃に加熱し、残りのNaClO
2(163.0g、1.80mol)を5つの部分に分けて2時間にわたり加えた。出発材料の消費後、温度を20℃に調整し、滴下ロートを介して、水性亜硫酸水素ナトリウム(40%w/w、350mL)を加えた。酢酸エチル(1.75L)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(酢酸エチル)(500mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、飽和水性NaHCO
3(500mL)および1:1水/ブライン(500mL)で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮し、IPAc(酢酸イソプロピル)(300mL)で共蒸発させた。粗製固体をIPAc/ヘプタンの混合物から結晶化した。生成した固体を濾過によって収集し、ヘプタンで洗浄し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)289.0[M+H]
+。
2−(5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(5)の合成:
エチル2−(5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(80.40g、278.95mmol)の2−MeTHF(2−メチルテトラヒドロフラン)(167mL)中溶液に、2Mの水性水酸化ナトリウム(167mL)を加えた。室温で25分間撹拌後、反応混合物を2−MeTHFで希釈し、濃HClの滴下添加によりゆっくりと酸性化した。有機層を単離し、水層を追加分の2−MeTHFで抽出した。合わせた有機層を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。生成した油を酢酸エチル中に入れた。激しく撹拌しながら、固体形成が観察されるまでヘキサンを加えた。固体を濾過により単離し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)259.00[M−H]
−。
2−(3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4
]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸(6)の合成:
2−(5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(3.0g、11.5mmol)のDCM(ジクロロメタン)(25mL)中溶液に、1,2−エタンジチオール(1.07mL、12.68mmol)を加え、これに続いて三フッ化ホウ素−酢酸複合体(4.0mL、28.8mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に、水(60mL)および2−MeTHF(60mL)を加えた。有機層を単離し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗製物を酢酸エチル(2mL)に溶解し、激しく撹拌しながら、溶液をヘキサン(12mL)で希釈することによって、固体を得た。固体を濾過により単離し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)337.12[M+H]
+。
2−(5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(7)の合成:
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(12.75g、44.6mmol)のDCM(35mL)中懸濁液に、ピリジンフッ化水素(5.0mL)を0℃で加えた。懸濁液を0℃で10分間撹拌した。懸濁液に、2−(3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸(5.00g、14.9mmol)溶液を滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を0℃でさらに15分間撹拌した。激しく撹拌しながら、反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液(300mL)に注ぎ入れた。有機層を除去し、水層を濃HClでpH約1に酸性化した。3分割した(three portions of)MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)で水相を抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。生成した固体をMTBE(16mL)中に入れ、濾過することによって、任意の生成した固体を除去した。次いで、溶液を2N NaOH(16mL)で抽出した。激しく撹拌しながら、水層を水(16mL)で希釈し、室温で15分間撹拌した。生成した固体を濾過により除去した。激しく撹拌しながら、濃HClのゆっくりとした滴下添加により、水層をpH約1に酸性化することによって、固体沈殿物を得た。固体を濾過により単離することによって、表題化合物を得た。MS(m/z)281.12[M+H]
+。
2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(8a)および2−((3bR,4aS)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(8b)の合成:
2−(5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸を、以下の条件下、キラルSFCにより、その構成成分エナンチオマーである表題化合物に分離した:装置:Thar350分取SFC;カラム:ChiralPak
IC−10u、300×50mmI.D;移動相:35%イソプロパノール(0.1%NH
3・H
2O)およびCO
2;流速:200mL/分;カラム温度:38℃;UV検出:220nm;試料の調製:化合物をイソプロパノールに約45mg/mLになるまで溶解した;注入:1回の注入当たり6.5mL。分析用SFC[移動相:CO
2についてAおよびイソプロパノール(0.05%DEA)についてB;勾配:B20%;A;流速:2.35mL/分;カラム:Chiralpak IC−3、150×4.6mm、3um;波長:254nm]8a:t=3.39分、8b:t=2.17分。
化合物8a−
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 4.93 (s, 2H), 2.52 − 2.43 (m, 2H), 1.44 − 1.3
8 (m, 1H), 1.15 (m, 1H)。
(実施例2)
【化19】
7−ブロモ−4−クロロ−1H−インダゾール−3−アミン(10)の合成:
EtOH(エタノール)(60mL)中3−ブロモ−6−クロロ−2−フルオロベンゾニトリル(13.9g、59.3mmol)にヒドラジン一水和物(5.77mL)を加えた。反応混合物を80℃に3時間加熱した。周囲温度に冷却後、EtOH(20mL)を加えて撹拌した。固体を濾過により単離し、冷EtOHで洗浄し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)247.9[M+H]
+。
7−ブロモ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(11)の合成:
反応器に7−ブロモ−4−クロロ−1H−インダゾール−3−アミン(397.2g、1.6mol)およびCs
2CO
3(1052g、3.2mol)を投入し、次いでDMF(ジメチルホルムアミド)(4000mL)で希釈した。これに、滴下ロートを介して、2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(463.2g、1.9mol)をゆっくりと加えた。添加が完了したら、反応混合物を1時間撹拌し、この時点で、H
2O(16L)をゆっくりと加えた。添加が完了したら、混合物を15℃で12時間撹拌した。スラリーを濾過し、収集した固体をDMF(800mL)中に懸濁させた。これに、H
2O(4800mL)を加え、生成した固体を濾過によって収集し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)330.1[M+H]
+。
4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(12)の合成:
反応容器に、7−ブロモ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(15.00g、45.66mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(17.39g、68.49mmol)、プロピオン酸カリウム(15.36g、136.98mmol)、ジオキサン(90mL)およびDMF(ジメチルホルムアミド)(30mL)を投入した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.64g、0.91mmol)を加え、アルゴンを2分間バブリングさせることによって、反応溶液を脱気した。反応混合物を105℃に4時間加熱した。周囲温度に冷却後、セライトのパッドを介して、反応混合物を濾過し、シリカゲルをEtOAcで洗浄した。濾液を5%LiCl溶液およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を60℃で、IPAc/ヘプタン(1/10)で処理し、次いで周囲温度に冷却し、15時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、乾燥させることによって、表題化合物を生成した。MS(m/z)376.7[M+H]
+1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.69 (d, 1H), 7.0
6 (d, 1H), 5.55 (s, 2H), 5.45 (q, 2H), 1.32 (s, 12H)。
(実施例3)
【化20】
3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン(14)の合成:
メタンスルフィン酸ナトリウム(18.47g、175.5mmol)および塩化銅(I)(1.45g、14.6mmol)のDMF(ジメチルホルムアミド)(50mL)中撹拌懸濁液に、3−クロロ−3−メチルブタ−1−イン(15.00g、146.3mmol、16.4mL)を滴下添加した。生成した反応混合物を40℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈した。溶液を水およびブラインで洗浄した。有機層を収集し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで濾過した。溶液を真空下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することによって、表題化合物を得た。Mp:114.8〜115.5℃。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 3.04 (s, 3H), 2.58 (s, 1H), 1.67
(s, 6H)。
(実施例4)
【化21】
(S)−N−((3,6−ジブロモピリジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(16)の合成:
3,6−ジブロモピコリンアルデヒド(76.0g、0.287mol)および(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(36.51g、0.301mol)をNMP(N−メチル−2−ピロリドン)(200mL)中で合わせた。反応混合物に、Cs
2CO
3(41.94g、0.316mol)を固体として一度に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、次いで5℃に冷却した。水(1.3L)を反応混合物に加えた。生成した懸濁液を1時間撹拌し、固体を濾過により単離し、水(5×100mL)で洗浄し、乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)368.9[M+H]
+。
(S)−N−((S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(17)の合成:
反応容器に、(S)−N−((3,6−ジブロモピリジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(65.5g、177.95mmol)を投入し、これに続いてDMF(ジメチルホルムアミド)(260mL)を投入した。均質になるまで混合物を5分間撹拌し、溶液を8℃に冷却した。反応混合物に、(3,5−ジフルオロベンジル)臭化亜鉛(THF(テトラヒドロフラン)中0.5M、516.04mL)を90分間にわたり滴下添加した。混合物をさらに2.5時間撹拌した。反応混合物に、水(640mL)中5%AcOH(酢酸)を10分間にわたり加え、これに続いてCPME(シクロペンチルメチルエーテル)(320mL)を一度に加えた。混合物を5分間撹拌し、室温に温め、層を分離した。有機層を5%AcOH(320mL)で洗浄し、次いで0.5M NaOH(330mL)で処理し、ブラインで洗浄した。有機層を収集し、Na
2SO
4で脱水し、濾過した。粗製混合物に、MeOH(メタノール)(33mL)を加えた。撹拌混合物に、CPME(128mL)中3M HClを15分間にわたり滴下添加した。1時間撹拌後、沈殿物を濾過により除去した。濾液をヘキサン(300mL)で希釈し、生成物を水(450mL)で抽出した。水層を8M NaOHで塩基性化し、CPME(375mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、濾過することによって、溶液中で表題化合物を得、これを次の反応でそのまま使用した。MS(m/z)497.0[M+H]
+。
(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(18)の合成:
(S)−N−((S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの生成した溶液をCPMEで700mLの容積に希釈し、これにアセトニトリル(350mL)を加えた。撹拌混合物に、濃HCl(37%、16.4mL)を室温で10分間にわたり滴下添加した。厚いスラリーを4時間激しく撹拌した。固体を濾過し、2:1のCPME(シクロプロピルメチルエーテル):ACNで洗浄することによって、表題化合物を得た。MS(m/z)393.3[M+H]
+。
tert−ブチル(S)−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(19)の合成:
反応容器に、2−MeTHF(190mL)、水(190mL)および(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(46.9g、0.11mol)を投入し、これに続いてNaHCO
3(30.34g、0.36mol)を少しずつ加えた。反応混合物を5℃に冷却し、二炭酸ジ−tert−ブチル(27.47g、0.13mol)を加えた。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮した。粗製化合物をシリカによるカラムクロマトグラフィーにより精製することによって、表題化合物を得た。MS(m/z)492.8[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d
4) δ 7.85 (d, 1H), 7.42 (d, 1H), 6.90 − 6.72 (m, 3H), 5.33 (dd, 1H), 3.10 (dd, 1H), 2.92 (dd, 1H), 1.36 (s, 9H)。
(実施例5)
【化22】
tert−ブチル(S)−(1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(20)の合成
反応器に、tert−ブチル(S)−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(50.00g、101.8mmol)、3−メチル−3−メチルスルホニル−ブタ−1−イン(17.86g、122.2mmol)、DMF(ジメチルホルムアミド)(90mL)およびEt
3N(トリメチルアミン)(42.5mL、305.4mmol)を投入した。反応混合物を50℃に加熱した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(2.14g、3.1mmol)およびヨウ化銅(I)(0.58g、3.1mmol)を加えた。30分後、反応混合物をMeCN(アセトニトリル)(200mL)で希釈し、次いで7%水性NH
4Cl(200mL)を滴下添加した。スラリーが形成され、周囲温度に調整した。3時間後、固体を濾過によって収集した。ケーキをMeCN/水(1:1、75mL)で2回洗浄し、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)(75mL)で洗浄した。固体を乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)556[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.84 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.29 − 7.15 (m, 1H), 6.70 − 6.55 (m, 2H), 5.79 (d, J = 9.0 Hz
, 1H), 5.57 − 5.45 (m, 1H), 3.21 − 3.05 (m, 4H), 2.99 − 2.88 (m, 1H), 1.80 (s, 6H), 1.40* (s, 7H), 1.30* (s, 2H)。*は、4.6:1の比でのアトロプ異性体の存在を意味する。
tert−ブチル(S)−(1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(21)の合成:
tert−ブチル(S)−(1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(1000.0mg、1.79mmol)、4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(808.5mg、2.15mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(65.6mg、0.09mmol)、および炭酸セシウム(876.7mg、2.69mmol)を丸底フラスコに入れ、アルゴン下に配置した。ジオキサン(10mL)および水(2mL)を加え、アルゴンを60秒間バブリングさせることによって、懸濁液を脱気した。脱気後、反応フラスコに還流コンデンサーを装着し、80℃に終夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水層を除去した。有機層を真空下で濃縮し、生成した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することによって、表題化合物を得た。MS(m/z)726.1[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.69 − 7.55 (m), 7.55 − 7.42 (m), 7.16 − 7.06 (m), 7.07 − 6.96 (m), 6.89 (d), 6.60 (tt), 6.44 (dd), 6.20 (d), 6.16 (d), 6.08 (s), 5.69 − 5.53 (m), 5.29 (s), 5.26 (d), 4.95 − 4.85 (m), 4.64 (q), 4.59 − 4.46 (m), 4.36 − 4.19 (m), 3.94 − 3.76 (m), 3.64 − 3.54 (m), 3.18 (s), 3.17 (s), 3.01 − 2.84 (m), 2.78 − 2.68 (m), 1.86 − 1.82 (m), 1.38 (s), 1.34 (s), 1.26 (s), 1.23 (s), 1.15 (s)。
tert−ブチル(S)−(1−(3−(4−クロロ−3−(N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(22)の合成:
tert−ブチル(S)−(1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(37.89g、52.18mmol)を、周囲温度で撹拌しながら塩化メチレン(380mL)に溶解した。これに、トリエチルアミン(21.82mL、156.54mmol)を加え、これに続いて塩化メタンスルホニル(8.08mL、104.36mmol)をゆっくりと加えた。反応が完了した時点で、水(200mL)を加え、0.5時間撹拌した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで1回抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮して少容積にした。ヘキサンを加えた。液体懸濁液をデカントした。残留する固体を減圧下で乾燥させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z):882.69[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d
4) δ 7.87 (d), 7.83 (d), 7.76 (s), 7.74 (s), 7
.69 (s), 7.67 (s), 7.65 (s), 7.52 − 7.47
(m), 7.46 (s), 7.37 (d), 7.33 (d), 7.11
− 7.03 (m), 4.79 − 4.55 (m), 4.51 (t), 4.36 (dt), 4.20 − 4.05 (m), 3.64 (s), 3.62 (s), 3.60 (s), 3.59 (s), 3.23 (s), 3.04 (d), 3.01 (d), 2.95 − 2.83 (m), 1.81 (s), 1.34 (s), 1.29 (s), 0.98 (s)。
(S)−N−(7−(2−(1−アミノ−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(23)の合成:
塩化メチレン(120mL)に溶解したtert−ブチル(S)−(1−(3−(4−クロロ−3−(N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(39g、44mmol)に、トリフルオロ酢酸(80mL)を加えた。反応混合物を周囲温度で50分間撹拌した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、氷冷した飽和水性NaHCO
3にゆっくりと注ぎ入れた。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z):782.84[M+H]
+。
1H NMR
(400 MHz, クロロホルム−d) δ 7.61 (d), 7.54 − 7.44 (m), 7.40 (d), 7.33 (d), 7.20 (d), 6.66 − 6.57 (m), 6.44 (d), 6.33 (d), 6.17 (d), 4.64 (s), 3.68 (s), 3.64 (s), 3.61 (s), 3.55 (s), 3.19 (s), 3.05 (dd), 2.85 − 2.72 (m), 1.86 (s), 1.62 (s)。
N−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(24)の合成:
(S)−N−(7−(2−(1−アミノ−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(1757mg、2.25mmol)、2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(666mg、2.36mmol)、およびHATU(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート)(854mg、2.25mmol)を丸底フラスコに入れ、DMF(ジメチルホルムアミド)(10.0mL)に溶解した。この溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.80mL、4.49mmol)を急速な滴下速度で加えた。添加が完了した後、反応混合物を室温で15分間撹拌することによって、中間体23bを得、これは単離しなかった(MS(m/z)1046.65[M+H]
+)。この溶液に、2N水酸化ナトリウム水溶液(5.0mL)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を水と酢酸エチルの間で分配した。有機層を収集し、2分割した5%塩化リチウム溶液で(with two
portions of 5% lithium chloride solutio
n)洗浄し、これに続いてブラインで洗浄した。有機層を単離し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空下で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することによって、アモルファス固体として表題化合物を得た。MS(m/z)968.24[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d
4) δ 7.87 − 7.57 (m), 7.33 − 7.09 (m), 6.80
− 6.70 (m), 6.54 (d), 6.47 (d), 6.37 − 6.19 (m), 5.02−4.94(m), 4.90 − 4.70 (m),
4.70 − 4.51 (m), 3.94 (dq), 3.32−3.28 (m), 3.23 (d), 3.07 (dd, J = 13.1, 7.6 Hz), 2.93 (dd), 2.68 − 2.35 (m), 1.81 (s),
1.41 (q), 1.12 − 1.00 (m).
19F NMR (377
MHz, メタノール−d
4) δ −63.65, −71.78 (t), −72.35 (t), −82.75 (dd), −105.70 (ddd), −111.73 − −113.10 (m)。
23bをより完全に特徴付けるために、その化合物を単離した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.20 (d), 8.99 (d), 7.96 (d), 7.83 (d), 7.80 (d), 7.76 (d), 7.45 (d), 7.41 (d), 7.31 (d), 7.02 (tt), 6.92 (m), 6.91 (d), 6.48 (m), 4.92 (m) 4.88 (d), 4.79 (d), 4.73 (d), 4.71 (m), 4.69 (m), 4.62 (m), 4.60 (m), 4.38 (dq), 4.12 (dq), 3.68 (s), 3.66 (s), 3.63 (s), 3.58 (s), 3.26 (s), 3.12 (dd), 3.05 (dd), 2.97 (dd), 2.78 (dd), 2.59 (m), 2.53 (m), 1.75 (s), 1.39 (m), 0.98 (m)。
2−((3bS,4aR)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(32)の調製
(実施例6)
【化23】
リチウム2,2−ジフルオロ−1−(3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)エタン−1−オレート(25)の合成:
表題化合物は、2,2−ジフルオロ酢酸エチルを利用して、化合物2の合成に対して提示された方法に従い調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.17 (t, J = 53.6 Hz, 1H), 2.78−2.73 (m,
1H), 2.44−2.39 (m, 1H), 2.25−2.24 (m, 1H), 1.70−1.69 (m, 1H), 1.22−1.14 (m, 1H), 0.31−0.27 (m, 1H)。
ナトリウム2−(3−(ジフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(26)の合成:
Me−THF(1.32L)を4L反応器に加え、これに続いてリチウム2,2−ジフルオロ−1−(3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)エタン−1−オレート(247g、1.32mol)を加えた。内部温度を20℃周辺で維持しながら、HCl(ジオキサン中4N)(0.685L、2.74mol)を混合物にゆっくりと加えた。ヒドラジノ酢酸エチル塩酸塩(212.05g、1.372mol)の添加後、生成した混合物を20℃で4時間撹拌した。反応混合物を50℃に終夜加熱した。10Nの水性NaOH(0.548L、5.48mol)を反応混合物にゆっくりと加え、内部温度を20℃で維持した。添加後、300mlのMeTHFを加え、生成した懸濁液を20℃で3時間撹拌した。懸濁液を流出させ、濾過した。濾過ケーキをヘキサン(1L)で洗浄し、真空オーブン内、56℃で乾燥させることによって、表題化合物を得、これを次のステップでそのまま使用した。MS(m/z)229.1[M−Na+H]
+。
エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シ
クロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(27)の合成:
前のステップからのエチル2−(3−(ジフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテートを4L反応器に投入し、これに続いて、EtOH(3.5L)および濃H
2SO
4(152ml。2.74mol)を加えた。生成した混合物を還流下で2時間撹拌した。EtOHを真空下で150mlに減少させた。H
2O(500ml)をゆっくりと加えた。固体を収集し、H
2OおよびNaHCO
3で洗浄し、これに続いてヘキサン(500ml)で洗浄した。固体をオーブンで、45℃で乾燥させ、表題化合物を得た。MS(m/z)257.1[M+H]
+。
エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−5−オキソ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(28)の合成:
表題化合物は、エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテートを利用して、化合物4の合成に対して提示された方法に従い調製した。MS(m/z)271.1[M+H]
+。
エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)アセテート(29)の合成:
DCM(2.0L)中のエチル2−(3−(ジフルオロメチル)−5−オキソ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(148.5g、0.55mol)に、エタン−1,2−ジチオール(88.0g、0.94mol)を一度に加え、これに続いてBF
3・2AcOH(175.8g、0.94mol)を加えた。反応物を室温で12時間撹拌した。システムを0℃に冷却し、飽和水性NaHCO
3(1000ml)でクエンチした。有機層を分離し、ブライン(500ml)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することによって、表題化合物を得た。MS(m/z):347.1[M+H]
+。
エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(30)の合成:
DBDMH(99g、0.35mol)のDCM(120mL)中溶液をテフロン(登録商標)ボトルの中で−8℃に冷却した。HF/Py(120mL)を30分間にわたり滴下添加した。反応物を−78℃で30分間撹拌した。エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)アセテート(40g、0.12mol)のDCM(80mL)中溶液を、−78℃で15分間にわたり滴下添加した。生成した混合物を30分間撹拌し、次いで、−30℃にゆっくりと温め、1.5時間撹拌した。反応混合物を水性NaHCO
3(500mL)にゆっくりと注ぎ入れ、EA(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を10%水性Na
2S
2O
3(500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。溶媒を真空中で除去することによって、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィーによりさらに精製することによって、表題化合物を得た。MS(m/z):293.2[M+H]
+。
エチル2−((3bS,4aR)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(31a)およびエチル2−((3bR,4aS)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル
)アセテート(31b)の分離:
エチル2−(3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテートを、以下の条件下、キラルHPLCにより、その構成成分エナンチオマーである表題化合物に分離した:カラム:ChiralPak AD;移動相:Hex/3C EtOH=95/5;室温;UV検出:250nm。分析HPLC[移動相:Hex/3C EtOH=95/5;流速:0.75mL/分;カラム:Chiralpak AD−H、150×4.6mm、5um;波長:220nm]31a:t=5.30分、31b:t=7.00分。
化合物31a−
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 6.63
(t, J = 54.8 Hz, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.24 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.48−2.45 (m, 2H), 1.38−1.36 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.13−1.12 (m, 1H)。
2−((3bS,4aR)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(32)の合成:
エチル2−((3bS,4aR)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセテート(26g、89.0mmol)のTHF(180mL)、MeOH(90mL)および水(90mL)中溶液に、LiOH(5.13g、213.5mmol)を加えた。混合物を4時間撹拌した。混合物を濃縮して、大部分のTHFおよびMeOHを除去し、1N HClによりpHを2〜3に調整することによって、水性物(aqueous)を酸性化し、次いでEA(600mL×2)で抽出した。有機相を分離し、合わせ、Na
2SO
4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮することによって、表題化合物を得た。MS(m/z)265.0[M+H]
+。
(実施例7)
【化24】
7−ブロモ−4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(33)の合成:
2000mLの4口丸底フラスコに、7−ブロモ−4−クロロ−1H−インダゾール−3−アミン(130g、527.40mmol、1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(1300mL)、Cs
2CO
3(260g、797.99mmol、1.50当量)を入れて20分間撹拌し、これに続いて1,1−ジフルオロ−2−ヨードエタン(122g、635.59mmol、1.20当量)を加えた。生成した混合物を65℃で終夜撹拌し、次いで室温に冷却し、3Lの水/氷の添加によりクエンチし、3×1.5Lの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を1×1.5LのH
2O、1×1.5Lのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、真空下で濃縮し、エタノールから再結晶化させることによって、表題化合物を得た。MS(m/z)312.1[M+H]
+。
4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−アミン(34)の合成:
不活性雰囲気の窒素をパージし、これを維持した3000mLの4口丸底フラスコに、7−ブロモ−4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(80g、257.63mmol、1.00当量)、1,4−ジオキサン(800mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(800mL)、KOAc(76g、774.40mmol、3.00当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(197g、775.78mmol、3.00当量)およびPd(PPh
3)
2Cl
2(8g、11.40mmol、0.04当量)を入れた。混合物を110℃で4時間撹拌し、次いで室温に冷却し、5Lの水/氷の添加によりクエンチし、2×2Lの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を1×1LのH
2O、1×1Lのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、真空下で濃縮した。シリカゲルカラムに残渣を適用し、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)で溶出することによって、表題化合物を得た。MS(m/z):358[M+H]
+。
1H−NMR: (DMSO−d6, 300MHz, ppm): δ7.63−7.66 (1H, d), 7.00−7.03 (1H, d), 6.06−6.43 (1H, t), 5.46 (2H, s), 4.90−5.01 (2H, t), 1.34 (12H, s)。
(実施例8)
【化25】
tert−ブチル(S)−(1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(35)の合成:
tert−ブチル(S)−(1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(300mg、0.53mmol)、4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール−3−アミン(250mg、0.7mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(14mg、0.016mmol)、および炭酸カリウム(186mg、1.35mmol)をマイクロ波管に入れ、これをアルゴン下に置いた。ジメトキシエタン(2.5mL)および水(0.3mL)を加え、反応混合物を、マイクロ波反応器(Biotage(登録商標)Initiator+)内で7分間130℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcと0.1N HClの間で分配した。水層を除去し、有機層を真空下で濃縮した。生成した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することによって、表題化合物を得た。MS(m/z)708.20[M+H]
+)。
1H
NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 7.91 − 7.50 (m), 7.28 − 6.89 (m), 6.88 − 6.65 (m), 6.56 (dd), 6.46 − 6.17 (m), 6.08 − 5.60 (m), 4.76 − 4.47 (m), 4.04 − 3.73 (m), 3.73 − 3.41 (m), 3.22 (s), 3.17 − 2.69 (m),
1.80 (s), 1.29 (d), 0.98 (d)。
tert−ブチル(S)−(1−(3−(4−クロロ−3−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(36)の合成:
tert−ブチル(S)−(1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(700mg、0.99mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(24mg、0.2mmol)を、周囲温度で撹拌しながらピリジン(2mL)に溶解した。これに、シクロプロパン−1−スルホニルクロリド(222μL、2.2mmol)を加えた。反応が完了するまで反応混合物を70℃で撹拌した。水を加え、1時間撹拌し、生成した沈殿物を真空濾過により収集し、次いで塩化メチレンに溶解し、MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィーにより精製することによって、表題化合物を得た。MS(m/z):812.44[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 7.93 − 7.58 (m), 7.50 − 7.15 (m), 7.00 (dd), 6.82 − 6.51 (m), 6.47 − 6.29 (m), 6.18 − 5.65
(m), 4.77 − 4.43 (m), 4.31 − 4.08 (m), 3.99 − 3.63 (m), 3.22 (s), 3.18 − 2.71 (m), 1.80 (s), 1.28 (s), 1.20 − 0.76 (m)。(S)−N−(7−(2−(1−アミノ−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)シクロプロパンスルホンアミド(37)の合成:
tert−ブチル(S)−(1−(3−(4−クロロ−3−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(705mg、0.87mmol)の塩化メチレン(5mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(3mL)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液にゆっくりと注ぎ入れた。これをEtOAcで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮することによって表題化合物を得た。MS(m/z):712.34[M+H]+。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 7.93 − 7.58 (m), 7.50 − 7.15 (m), 7.00 (dd), 6.82 − 6.51 (m), 6.47 − 6.29 (m), 6.18 −
5.65 (m), 4.77 − 4.43 (m), 4.31 − 4.08 (m), 3.99 − 3.63 (m), 3.22 (d), 3.18 − 2.71 (m), 1.80 (d), 1.28 (s), 1.20 − 0.76
(m)。
N−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(シクロプロパンスルホンアミド)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロ
パ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(38)の合成:
(S)−N−(7−(2−(1−アミノ−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4−クロロ−1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)シクロプロパンスルホンアミド(514mg、0.72mmol)、2−((3bS,4aR)−3−(ジフルオロメチル)−5,5−ジフルオロ−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(191mg、0.72mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(49mg、0.36mmol)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(180mg、0.94mmol)を丸底フラスコに入れ、DMF(10mL)に溶解した。n−メチルモルホリン(0.20mL、1.8mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で30分間撹拌した。水を加え、1時間撹拌した。生成した沈殿物を、真空濾過により収集し、次いで塩化メチレンに溶解し、MgSO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をRP−HPLCにより精製することによって、表題化合物をTFA塩として得た。MS(m/z)958.88[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 7.90 − 7.56 (m), 7.30 − 7.07 (m), 6.91 − 6.54 (m), 6.54 − 6.39 (m), 6.37 − 6.21 (m), 6.16 − 5.70 (m), 4.85 − 4.57 (m), 4.34 − 4.12 (m), 3.87 − 3.41 (m), 3.23 (s), 3.17 − 3.02 (m),
3.00 − 2.77 (m), 2.57 − 2.37 (m), 1.81 (s), 1.50 − 0.84 (m)。
生物学的実施例
実施例A
試験A:MT4細胞における抗ウイルスアッセイ
抗ウイルスアッセイのため、0.4μLの189X試験濃度の、DMSO中3倍連続希釈化合物を、384−ウェルプレートの各ウェル内の40μLの細胞成長培地(RPMI1640、10%FBS、1%ペニシリン−ストレプトマイシン、1%L−グルタミン、1%HEPES)に4連で添加した(10濃度)。
1mLアリコートのMT4細胞を、25μLの細胞成長培地(偽感染)または新鮮な1:250希釈のHIV−IIIb濃縮ABIストック(0.004m.o.i.)で、37℃で3時間予め感染させた。感染および未感染細胞を細胞成長培地で希釈し、35μL(2000細胞)をアッセイプレートの各ウェルに加えた。
次いでアッセイプレートを、加湿した、5%CO
2インキュベーター内で、37℃で維持した。5日間のインキュベーション後、25μlの2×濃縮CellTiter−Glo(商標)Reagent(カタログ#G7573、Promega Biosciences,Inc.、Madison、WI)をアッセイプレートの各ウェルに加えた。室温で10分間インキュベートすることによって細胞溶解を行い、次いで、Envisionプレートリーダー(PerkinElmer)を使用して化学発光を読み取った。HIV−1複製の尺度である、発光シグナルにおける50%の低減を引き起こした化合物濃度として、EC
50値を算出した。
実施例B
試験B:細胞傷害アッセイ
未感染細胞を使用したことを除いて、抗ウイルスアッセイ(試験A)に記載されているものと同じプロトコールを使用して、化合物の細胞傷害および対応するCC
50値を決定した。
本開示の化合物は、化合物Aおよび化合物Bと比較して、以下の表に示されているような抗ウイルス活性(試験A)を実証している。
【表1-1】
【表1-2】
実施例C
試験C。スプラーグドーリーラットおよびビーグル犬およびカニクイザルへの静脈内投与後の薬物動態学的分析
試験品および製剤
化合物24および38のIV投与は、0.5mg/mLで、5%エタノール、20%PG、45%PEG300、30%pH2の(0.01N HCl)水中で製剤化した。化合物Aおよび化合物Bの静脈内注入用量は、0.5mg/mLで、5%エタノール、45%PEG400および50%水(pH2.0)の無菌溶液中で製剤化した。すべてのIV製剤は溶液であった。
使用した動物
各ラットのIV投薬群は、3匹の雄のSDラットからなった。投薬時、動物は全般的に0.317〜0.355kgの間と秤量された。動物は、用量の投与前、終夜にわたり、および投薬後4時間までの間絶食させた。各イヌのIV投薬群は、3匹の雄の、実験未使用のビーグル犬からなった。投薬時、動物は約10〜12kgと秤量された。動物は、用量投与前、終夜にわたり、および投薬後2時間までの間絶食させた。
各カニクイザル(cyno)サルのIV投薬群は、3匹の雄の、実験未使用のcynoサルからなった。投薬時、動物は約3.2〜4kgと秤量された。動物は、用量投与前、終夜にわたり、および投薬後2時間までの間絶食させた。
投薬
IV注入群に対して、試験化合物を静脈内注入により30分間にわたり投与した。1mg/kgの用量が2mL/kgで送達されるよう、各動物の体重に従い注入速度を調整した。
試料の収集
投薬後の特定された時点において、一連の静脈血試料(それぞれ、ラットに対して約0.4mLおよびイヌに対して1.0mL)を各動物から採取した。抗凝固剤としてEDTAを含有するVacutainer(商標)管(Becton−Disckinson Corp、New Jersey、USA)に血液試料を収集し、血漿のため遠心分離までこれを直ちに湿った氷上に乗せた。遠心分離を収集から1時間以内に開始した。すべての試料を96ウェルチューブに入れ、貯蔵前、ドライアイス上で約−70℃で維持した。式(I)の化合物の血漿中濃度の決定
LC/MS/MS方法を使用して、試験化合物の血漿中濃度を測定した。
計算
非コンパートメント薬物動態分析を血漿中濃度−時間データに対して実施した。薬物動態パラメーターの概要が以下の表に示されている。
【表2】
【表3】
実施例D
試験D。培養ヒト肝臓肝細胞における代謝安定性
当技術分野で公知の方法に従い、1つまたは複数の水素の代わりに構造内にトリチウムが導入された、放射標識した試験化合物を調製した。
0.25μMの基質濃度および10uCi/mLの放射能濃度で、放射標識された化合物をプールした凍結保存した肝細胞中でインキュベートした。最終肝細胞濃度は100万個の細胞/mLであった。肝細胞/化合物反応混合物をInVitroGRO(商標)KHB緩衝液(カタログ#Z99074、BioreclamationIVT,Inc.、Baltimore、MD)にpH7.4で溶解した。インキュベーションを二連で実施した。細胞を含まない対照および陽性対照がインキュベーションに含まれていた。37℃のインキュベーター内で、95%大気/5%CO
2(v/v)の湿度の高い雰囲気下で、穏やかに振盪させながらインキュベーションを行った。0、1、3、および6時間後、アリコート(100mL)を取り出し、0.1%(v/v)TFAを5%水/95%アセトニトリル(v/v)中に含んだ200mLのクエンチ溶液に加えた。試料を10分間振盪機に配置し、これに続いて、3000gで30分間遠心分離した。以下に記載されているとおりDionex HPLC/PerkinElmer Flow Scintillation Analyzerで上清の試料を分析した。
液体クロマトグラフィー−ラジオクロマトグラフィー
Dionex/Chromeleonクロマトグラフィーシステムに連結したRadiomatic 625TR Flow Scintillation Analyzer
で測定した、放射標識した代謝産物と親ピークとの比較により定量を行った。カラムは32℃で維持した、Phenomenex Synergi fusion RP(150×4.6mm、4mm)であった。移動相Aは99%水/1%アセトニトリル(v/v)中0.1%(v/v)TFAからなった。移動相Bは5%水/95%アセトニトリル(v/v)中0.1%(v/v)TFAからなった。試料注入量100mLを使用して流速は1mL/分であった。勾配は以下の通りであった:移動相Bは、47分間にわたり から75%まで直線的に増加させ、75%で3分間維持し、2%に戻し、2%で10分間維持した。
代謝産物および親化合物の相対的存在量の時間の経過による変化を測定し、これから親化合物の消失速度を計算することによって、代謝安定性を決定した。安定性データを利用して、当技術分野で公知の方法に従い、ヒト肝臓クリアランス予測値を計算した。ヒト肝臓クリアランス予測値が以下の表に示されている。
【表4-1】
【表4-2】
上記比較データから以下を推定することができる:
化合物24は、HIV抗ウイルスアッセイにおいて、化合物AおよびBと比較してより強力である(それぞれ、約9および約16倍強力)。化合物24は、化合物AおよびBと比較して、ラットにおいてin vivoでより長い終末半減期を有する(それぞれ、約14および約9倍長い)。化合物24は、化合物AおよびBと比較して、ラットにおいてin vivoでより低いクリアランスを有する(それぞれ約10および約8.6倍低い)。化合物24は、化合物AおよびBと比較して、イヌにおいてin vivoでより長い終末半減期を有する(それぞれ約5および約4倍長い)。化合物24は、化合物AおよびBと比較して、イヌにおいてin vivoでより低いクリアランスを有する(それぞれ約3および約4倍低い)。化合物24は、化合物AおよびBと比較して、より低い予測肝臓クリアランスを有してヒト肝細胞においてより安定している(それぞれ約9および約4倍安定している)。
上記データは、化合物24は、化合物AおよびBと比較した場合、改善された抗ウイルス有効性および改善された薬物動態学的プロファイル(ラットおよびイヌにおいてより長い半減期ならびにより低い予測ヒトクリアランスにより実証される)を有することを実証している。
さらに、化合物38は、化合物AおよびBと比較して、HIV抗ウイルスアッセイにおいてより強力である(それぞれ約4および約8倍強力である)。化合物38は、化合物AおよびBと比較して、ラットにおいてin vivoでより長い終末半減期を有する(それぞれ約9.5および約6.3倍長い)。化合物38は、化合物AおよびBと比較して、ラットにおいてin vivoでより低いクリアランスを有する(それぞれ約6.3および約5.4倍低い)。化合物38は、化合物AおよびBと比較して、イヌにおいてin vivoで同様のクリアランスおよび終末半減期を有する。化合物38は、化合物AおよびBと比較して、より低い予測肝臓クリアランスを有してヒト肝細胞においてより安定している(それぞれ約4.5および約2倍安定している)。
上記データは、化合物38が、化合物AおよびBと比較した場合、改善された抗ウイルス有効性および改善された薬物動態学的プロファイル(これは、ラットおよびイヌにおいてより長い半減期ならびにより低い予測ヒトクリアランスにより実証される)を有することを実証している。
観察される特定の薬理学的応答は、選択された特定の活性化合物または薬学的担体が存在するかどうか、ならびに利用される製剤および投与モードの種類に従い、これらに応じて変動し得るので、結果において予想されるこのような変形形態または差異は、本開示の慣行に従い想定される。
本明細書で開示されている実施例は、本明細書で開示されている化合物ならびに化合物を調製するために使用される中間体の合成について記載している。本明細書に記載の個々のステップは組み合わせることができることを理解されたい。化合物の別々のバッチを組み合わせて、次いで次の合成ステップでこれを前進させることができることも理解されたい。
製剤の例
化合物38(約30mg/kg)を食塩水中2%ポロキサマー338中の水性懸濁剤として製剤化した(約150mg/mL)。次いでこの製剤をラットへの単回皮下(SC)注射として投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図3において見られる通り、化合物38は、単回SC注射から、>10週間の間paEC95よりもはるか上で血漿中濃度を維持している。このデータは、化合物38が持続放出薬物動態を示すことを実証している。
食塩水中2%ポロキサマー188中の式Ibの化合物の懸濁液(200mg/mL)を調製した。懸濁液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図4は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図4においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、70日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
食塩水中2%ポロキサマー188中の式Ibの化合物の懸濁液(100mg/mL)を調製した。懸濁液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図5は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図5においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、70日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
食塩水中2%ポロキサマー188中の式Ibの化合物のナトリウム塩の懸濁液(200mg/mL)を調製した。懸濁液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図6は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図6が示す通り、式Ibの化合物は、70日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
NMP中の式Ibの化合物の溶液(100mg/mL)を調製した。溶液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図7は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図7においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、70日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
NMP中の式Ibの化合物の溶液(200mg/ml)を調製した。溶液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図8は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図8においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、70日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
NMP中の式Ibの化合物のナトリウム塩の溶液(200mg/ml)を調製した。溶液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図9は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図9においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、70日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
10%エタノール、12%水、および78%PEG200中の式Ibの化合物の溶液製剤(200mg/ml)を調製した。溶液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図10は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図10においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、28日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
in situでナトリウム塩を形成するために、1.2モル当量のNaOHを含む、10%エタノール、12%水、および77%PEG中の200mg/mLの式Ibを含有する溶液製剤が提供される。被験体には、この製剤6mg/kgを経口的に投薬した。in situでナトリウム塩を形成するために、1.2モル当量のNaOHを含む、10%エタノール、12%水、および7%PEG200中の式Ibの化合物の溶液(200mg/ml)を調製した。溶液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図11は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図11においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、28日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
in situでナトリウム塩を形成するために、1.2モル当量のNaOHを含む、10%エタノール、13%水、および77%グリコフロール中の式Ibの化合物の溶液製剤(200mg/mL)を調製した。溶液を、6mg/kgの用量でイヌに皮下投与し、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図12は、時間の関数としての、式Ibの化合物の血漿中濃度のプロットを示す。
図12においてデータが示す通り、式Ibの化合物は、28日目に、持続放出薬物動態を実証する測定可能な血漿中濃度を有する。
経口製剤の例
【0264】
10%エタノール、20%ビタミンE TPGS、および70%MIGLYOL 812中に式Ibの化合物を含有する経口製剤を硬質ゼラチンカプセル中に調製した。7.5mgの固定用量の式Ib化合物をイヌに経口的に与え、薬物動態学的(PK)プロファイルを決定した。
図13は、式Ibの化合物の時間の経過による血漿中濃度の変化を示す。
刊行物、特許、および特許文献を含むすべての参考文献は、まるで参照により個々に組み込まれているかのように本明細書に参照により組み込まれている。本開示は、様々な実施形態および技術への参照を提供する。しかし、本開示の趣旨および範囲内にありながら、多くの変形形態および修正がなされ得ることが理解されるべきである。
【0265】
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
式(Ia)の化合物:
【化26】
または薬学的に許容されるその塩。
(項2)
式(Ib)の化合物
【化27】
または薬学的に許容されるその塩である、上記項1に記載の化合物。
(項3)
治療有効量の上記項1もしくは2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
(項4)
1、2、3、または4種の追加の治療剤をさらに含む、上記項3に記載の医薬組成物。(項5)
前記追加の治療剤が、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、ならびにHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項4に記載の医薬組成物。
(項6)
前記追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項4に記載の医薬組成物。
(項7)
前記追加の治療剤が、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項4から6に記載の医薬組成物。
(項8)
前記追加の治療剤が、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項4から7に記載の医薬組成物。
(項9)
治療有効量の上記項1または2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする被験体に投与することを含む、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染を処置または予防する方法。
(項10)
前記化合物、または薬学的に許容されるその塩を、1、2、3、または4種の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む、上記項9に記載の方法。
(項11)
前記追加の治療剤が、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、ならびにHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項10に記載の方法。
(項12)
前記追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項10または11に記載の方法。
(項13)
前記追加の治療剤が、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項10から12に記載の方法。
(項14)
前記追加の治療剤が、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項10から13に記載の方法。
(項15)
療法に使用するための、上記項1または2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項16)
治療有効量の前記化合物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染を処置または予防する方法に使用するための、上記項1もしくは2に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項17)
前記方法が、1、2、3、または4種の追加の治療剤を投与することを含む、上記項16に記載の使用のための化合物。
(項18)
前記追加の治療剤が、式(Ia)もしくは(Ib)の前記化合物、または薬学的に許容されるその塩と同時に投与される、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項19)
式(Ia)または(Ib)の前記化合物を、同時投与のために、前記追加の治療剤と単一剤形内で組み合わせる、上記項18に記載の使用のための化合物。
(項20)
式(Ia)または(Ib)の前記化合物が投与され、前記追加の治療剤が逐次的に投与される、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項21)
前記追加の治療剤が、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、ならびにHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項22)
前記追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項23)
アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせる、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項24)
テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせる、上記項17に記載の使用のための化合物。(項25)
テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルフマル酸塩と組み合わせる、上記項17に記載の使用のための化合物。(項26)
アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンおよびラミブジンからなる群から選択される第2の追加の治療剤と組み合わせる、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項27)
テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項28)
テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、およびテノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる、上記項17に記載の使用のための化合物。
(項29)
前記追加の治療剤が4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビル、または薬学的に許容されるその塩である、上記項4から6に記載の医薬組成物。
(項30)
前記化合物、または薬学的に許容されるその塩を、4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビル、または薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与することを含む、上記項10から12に記載の方法。
(項31)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビル、または薬学的に許容されるその塩と組み合わせる、上記項17から22に記載の使用のための化合物。
(項32)
式(IIa)の化合物:
【化28】
または薬学的に許容されるその塩。
(項33)
式(IIb)の化合物
【化29】
または薬学的に許容されるその塩である、上記項32に記載の化合物。
(項34)
治療有効量の上記項32もしくは33に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
(項35)
1、2、3、または4種の追加の治療剤をさらに含む、上記項34に記載の医薬組成物。
(項36)
前記追加の治療剤が、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、ならびにHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項35に記載の医薬組成物。
(項37)
前記追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項35に記載の医薬組成物。
(項38)
前記追加の治療剤が、4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルまたは薬学的に許容されるその塩、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項35から37に記載の医薬組成物。
(項39)
前記追加の治療剤が、4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルまたは薬学的に許容されるその塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項35から38に記載の医薬組成物。
(項40)
治療有効量の上記項32もしくは33に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする被験体に投与することを含む、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染を処置または予防する方法。
(項41)
前記化合物、または薬学的に許容されるその塩を、1、2、3、または4種の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む、上記項40に記載の方法。
(項42)
前記追加の治療剤が、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、ならびにHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項41に記載の方法。
(項43)
前記追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項41または42に記載の方法。
(項44)
前記追加の治療剤が、4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルまたは薬学的に許容されるその塩、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項41から43に記載の方法。
(項45)
前記追加の治療剤が、4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルまたは薬学的に許容されるその塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される、上記項41から44に記載の方法。
(項46)
療法に使用するための、上記項32もしくは33に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項47)
治療有効量の前記化合物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染を処置または予防する方法に使用するための、上記項32もしくは33に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項48)
前記方法が、1、2、3、または4種の追加の治療剤を投与することを含む、上記項47に記載の使用のための化合物。
(項49)
前記追加の治療剤が、式(IIa)もしくは(IIb)の前記化合物、または薬学的に許容されるその塩と同時に投与される、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項50)
式(IIa)または(IIb)の前記化合物を、同時投与のために、前記追加の治療剤と単一剤形内で組み合わせる、上記項49に記載の使用のための化合物。
(項51)
式(IIa)または(IIb)の前記化合物が投与され、前記追加の治療剤が逐次的に投与される、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項52)
前記追加の治療剤が、HIVのための併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドもしくはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリックな)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟化阻害剤、潜伏反転剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫ベースの治療法、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL−13アンタゴニスト、ペプチジル−プロリルシス−トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体化アンタゴニスト、HIV−1ウイルス感染性因子阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV−1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系列キナーゼ−3(MLK−3)阻害剤、HIV−1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、核タンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK−9阻害剤、樹状ICAM−3結合ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体因子Hモジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、プロタンパク質転換酵素PC9刺激物質、ATP依存性RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、薬物動態学的賦活薬、HIV遺伝子療法、ならびにHIVワクチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項53)
前記追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、薬物動態学的賦活薬、およびHIVを処置するための他の薬物、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項54)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルもしくは薬学的に許容されるその塩、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせる、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項55)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルもしくは薬学的に許容されるその塩、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせる、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項56)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、ビクテグラビルもしくは薬学的に許容されるその塩、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルフマル酸塩と組み合わせる、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項57)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンおよびラミブジンからなる群から選択される第2の追加の治療剤と組み合わせる、上記項48に記載の使用のための化合物。(項58)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項59)
4’−エチニル−2−フルオロ−2’−デオキシアデノシン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、およびテノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせる、上記項48に記載の使用のための化合物。
(項60)
非経口製剤である、上記項3から8、29、または34から39のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項61)
前記非経口製剤が、それを必要とする被験体に皮下投与される、上記項60に記載の非経口製剤。
(項62)
前記非経口製剤が、それを必要とする被験体に筋肉内投与される、上記項60に記載の非経口製剤。
(項63)
食塩水を含む、上記項60から62のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項64)
ポロキサマーを含む、上記項60から63のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項65)
前記ポロキサマーがポロキサマー338である、上記項64に記載の非経口製剤。
(項66)
【化30】
からなる群から選択される化合物。
(項67)
【化31】
からなる群から選択される化合物。
(項68)
式:
【化32】
の化合物。
(項69)
前記ポロキサマーがポロキサマー188である、上記項64に記載の非経口製剤。
(項70)
食塩水中のポロキサマー188の濃度が約1%〜約10%である、上記項69に記載の非経口製剤。
(項71)
食塩水中のポロキサマー188の濃度が約1%〜約3%である、上記項69または70に記載の非経口製剤。
(項72)
食塩水中のポロキサマー188の濃度が約2%である、上記項69、70、または71に記載の非経口製剤。
(項73)
N−メチル−2−ピロリドンを含む、上記項60から62のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項74)
N−メチル−2−ピロリドンから本質的になる、上記項60から62のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項75)
ジメチルスルホキシドを含む、上記項60から62のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項76)
ジメチルスルホキシドから本質的になる、上記項60から62のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項77)
水を含む、上記項60から62のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項78)
アルコールをさらに含む、上記項60から62または77のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項79)
前記アルコールがエタノールである、上記項78に記載の非経口製剤。
(項80)
ポリエチレングリコールをさらに含む、上記項60から62または77から79のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項81)
前記ポリエチレングリコールが、約200g/molの平均分子量を有する、上記項80に記載の非経口製剤。
(項82)
無機塩基をさらに含む、上記項77から81のいずれか一項に記載の非経口製剤。
(項83)
前記無機塩基が水酸化ナトリウムである、上記項82に記載の非経口製剤。
(項84)
約5%〜約20%のエタノール、約5%〜約20%の水、および約60%〜約90%のポリエチレングリコール200を含む、上記項60から62、および77から83に記載の非経口製剤。
(項85)
約10%〜約15%のエタノール、約10%〜約15%の水、および約70%〜約80%のポリエチレングリコール200を含む、上記項60から62、および77から84に記載の非経口製剤。
(項86)
約10%のエタノール、約12%の水、および約78%のポリエチレングリコール200を含む、上記項60から62、および77から85に記載の非経口製剤。
(項87)
経口製剤である、上記項3から8、29、または34から39のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項88)
前記化合物がナトリウム塩として存在する、上記項60から65および69から87のいずれか一項に記載の製剤。