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特開2021-87757スライドレールアセンブリ及びそのブラケット装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-87757(P2021-87757A)
(43)【公開日】2021年6月10日
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ及びそのブラケット装置
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/423 20170101AFI20210514BHJP
   H05K 7/18 20060101ALN20210514BHJP
【FI】
   A47B88/04 A
   H05K7/18 B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-84895(P2020-84895)
(22)【出願日】2020年5月14日
(31)【優先権主張番号】108144211
(32)【優先日】2019年12月2日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】周 繼志
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA11
3B160AB61
3B160CA06
3B160EA13
3B160EA32
3B160EA44
(57)【要約】
【課題】 フールプルーフ機能を有するスライドレールアセンブリのブラケット装置を提供すること。
【解決手段】 スライドレールアセンブリのブラケット装置は長手壁及び取り付け部材を含む。取り付け部材は、長手壁の高さ方向に沿って長手壁に対して可動である。ブラケット装置が回転されて第1の状態から第2の状態に切り替られた場合、取り付け部材は第1の位置から第2の位置に移動するように構成されている。取り付け部材が第1の位置に位置する場合、取り付け部材はラックに取り付けることができる。取り付け部材が第2の位置に位置する場合、取り付け部材はラックへの取り付けが防止されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手壁と
第1の位置及び第2の位置のうちの一方に位置するように前記長手壁の高さ方向に沿って前記長手壁に対して可動な取り付け部材と、
を含むブラケット装置であって、
当該ブラケット装置が第1の状態から第2の状態に切り替わるように所定の角度回転されると、前記取り付け部材は前記第1の位置から前記第2の位置に移動するように構成されている、ブラケット装置。
【請求項2】
前記所定の角度は実質的に180度であり、前記高さ方向は、前記長手壁の長手方向に実質的に垂直である、請求項1に記載のブラケット装置。
【請求項3】
前記ブラケット装置が前記第1の状態にある場合、前記取り付け部材は前記第1の位置に位置するとともにポストに取り付けられるように構成され、
前記ブラケット装置が前記第2の状態にある場合、前記取り付け部材は前記第2の位置に位置するとともに前記ポストに取り付けられるのが防止される、請求項1に記載のブラケット装置。
【請求項4】
前記長手壁に対して固定される接続部材をさらに含み、
前記ブラケット装置が前記第1の状態にある場合、前記取り付け部材は前記第1の位置に位置するとともに、前記ポストの第1の取り付け孔に取り付けられるように構成され、前記接続部材は前記ポストの第2の取り付け孔に取り付けられるように構成されている、請求項3に記載のブラケット装置。
【請求項5】
前記長手壁に接続される伸長壁をさらに含み、前記取り付け部材は、該伸長壁を介して前記高さ方向に沿って前記長手壁に対して可動であり、
前記伸長壁は、前記長手壁に実質的に垂直に接続され、前記伸長壁は第1の部分及び第2の部分を含み、該第1の部分と該第2の部分との間に通路が定義され、該通路は前記高さ方向に沿って配置される、請求項1に記載のブラケット装置。
【請求項6】
前記通路は細長い孔であり、前記取り付け部材は該細長い孔の一部を貫通するように構成され、前記取り付け部材は、前記伸長壁の前側及び後側にそれぞれ位置する第1の部位及び第2の部位を含む、請求項5に記載のブラケット装置。
【請求項7】
スライドレールアセンブリであって、当該スライドレールアセンブリは、
第1の端部、第2の端部及び第1の端部と、第2の端部との間に配置される長手体を有するレール部材であって、該レール部材は該第1の端部及び該第2の端部にそれぞれ隣接する第1のブラケット装置及び第2のブラケット装置を備える、レール部材、
を含み、
前記第1のブラケット装置は長手壁と、第1の位置及び第2の位置のうちの一方に位置するように該長手壁の高さ方向に沿って該長手壁に対して可動な取り付け部材と、を含む、スライドレールアセンブリ。
【請求項8】
前記第1のブラケット装置の取り付け部材が前記第1の位置に位置する場合、前記第1のブラケット装置の取り付け部材はラックの第1のポストに取り付けられるように構成され、
前記第2のブラケット装置は前記ラックの第2のポストに取り付けられるように構成され、
前記第1のブラケット装置の取り付け部材が前記第2の位置に位置する場合、前記第1のブラケット装置の取り付け部材は、前記第1のポストに取り付けられるのが防止されている、請求項7に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項9】
前記第1のブラケット装置は、前記長手壁に接続される伸長壁をさらに含み、前記取り付け部材は、該伸長壁を介して前記高さ方向に沿って前記長手壁に対して可動であり、
前記第1のブラケット装置の伸長壁は、前記長手壁に実質的に垂直に接続され、
前記伸長壁は第1の部分及び第2の部分を含み、該第1の部分と該第2の部分との間に通路が定義され、該通路は前記高さ方向に沿って配置される、請求項7に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項10】
前記通路は細長い孔であり、前記取り付け部材は該細長い孔の一部を貫通するように構成され、前記取り付け部材は、前記伸長壁の前側及び後側にそれぞれ位置する第1の部位及び第2の部位を含み、
前記第1の部位と前記第2の部位との間に中間部が配置され、該中間部は、前記第1の部分と前記第2の部分との間の対応位置に位置する、請求項9に記載のスライドレールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブラケット装置に関し、より具体的には、スライドレールアセンブリに適用可能なブラケット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ブラケット装置はスライドレールアセンブリに適用可能であり、スライドレールアセンブリはブラケット装置を介してラックのポストに取り付けることができる。
【0003】
特許文献1には、ブラケット及びそのフールプルーフ装置(foolproof device)が開示されている。フールプルーフ装置は摺動ブロック及び位置決め部材を含む。特許文献1の図4及び図5に示すように、ブラケットの取り付けベースが180度回転されると、位置決め部材は、摺動ブロックが取り付けベースに対して動かすことができなくなるように重力により摺動ブロックの係合部内に落ちる。ブラケットがポストに対して第1の取り付け角度で配置されると、ブラケットは、フールプルーフ装置によって干渉されず、ラックに取り付けることができる。ブラケットがポストに対して第2の取り付け角度で配置されると、フールプルーフ装置の摺動ブロックは取り付けベースに対して動かすことができず、ブラケットがフールプルーフ装置によってブロックされて、ラックへの取り付けが防止される。
【0004】
特許文献2には、ブラケット、少なくとも1つの取り付け部材、ロック部材及びフールプルーフ部材を含むブラケット装置が開示されている。少なくとも1つの取り付け部材はブラケットに取り付けられる。ロック部材はブラケットに対して可動である。フールプルーフ部材は、ブラケットに対して第1の位置又は第2の位置に位置する。ブラケットが第1の取り付け角度にある場合、フールプルーフ部材は第1の位置に位置し、ロック部材がブラケットに対して動くのをブロックできない。ブラケットが第1の取り付け角度から第2の取り付け角度にされると、フールプルーフ部材は第1の位置から第2の位置に変位され、ブラケットに対するロック部材の移動経路をブロックする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9930805号
【特許文献2】米国特許第9801467号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の摺動ブロックは、ポストの取り付け孔に取り付けられるように構成されておらず、特許文献2の構成では、ロック部材なしにフールプルーフ機能を得ることができない。
【0007】
したがって、様々な市場の要求のために、フールプルーフ機能を有する様々な製品を開発することが重要である。
【0008】
本発明は、フールプルーフ機能を有するスライドレールアセンブリのブラケット装置を提供する。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、ブラケット装置は長手壁及び取り付け部材を含む。取り付け部材は第1の位置及び第2の位置のうちの一方に位置するように長手壁の高さ方向に沿って長手壁に対して可動である。ブラケット装置が第1の状態から第2の状態に切り替わるように所定の角度回転されると、取り付け部材は第1の位置から第2の位置に移動するように構成されている。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、スライドレールアセンブリはレール部材を含む。レール部材は、第1の端部、第2の端部及び第1の端部と、第2の端部との間に配置される長手体を有する。レール部材は第1の端部及び第2の端部にそれぞれ隣接する第1のブラケット装置及び第2のブラケット装置を備える。第1のブラケット装置は長手壁及び取り付け部材を含む。取り付け部材は第1の位置及び第2の位置のうちの一方に位置するように長手壁の高さ方向に沿って該長手壁に対して可動である。
【0011】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る第1の状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリ及び第1のブラケット装置の分解図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る第1のブラケット装置の取り付け部材の分解図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る第2の状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る、ラックに取り付けられるように構成さた第1の状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る、ラックのポストに取り付けられる前の第1の状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る、ラックのポストに取り付けられた後の第1の状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る、第2の状態にある、ラックのポストに取り付けることができないスライドレールアセンブリを示す図である。
図9図9は、本発明の一実施形態に係る、第2の状態にある、ラックのポストへの取り付けが防止されているスライドレールアセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態によれば、スライドレールアセンブリ20はレール部材22を含む。スライドレールアセンブリ20は、レール部材22に引っ込め可能に接続されるとともにレール部材22に対して長手方向に可動な可動レール23をさらに含むことが好ましい。レール部材22は第1の端部24a、第2の端部24b、第1の端部24aと第2の端部24bとの間に配置される長手体26を有する。レール部材22は、第1の端部24aに隣接する第1のブラケット装置28と、第2の端部24bに隣接する第2のブラケット装置30とを備える。
【0014】
レール部材22は、レール部材22の構造強度を高めるように構成された補強部材34を備え、第2のブラケット装置30はレール部材22に接続され、補強部材34に隣接していることが好ましい。他方、第1のブラケット装置28はレール部材22に接続されている。第1のブラケット装置28は長手壁36及び取り付け部材38を含む。長手壁36は、固定部39を介してレール部材22に接続されるように構成されている。加えて、第1のブラケット装置28は、長手壁36に接続される伸長壁40をさらに含む。本実施形態では、伸長壁40は、長手壁36に実質的に垂直に接続されているが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0015】
取り付け部材38は、長手壁36の高さ方向Hに沿って長手壁36に対して可動である。高さ方向Hは、長手壁36の長手方向L(又はレール部材22の長手方向)に実質的に垂直である。
【0016】
取り付け部材38は、伸長壁40を介して高さ方向Hに沿って長手壁36に対して可動であることが好ましい。さらに、伸長壁40は第1の部分42及び第2の部分44を含む。第1の部分42と第2の部分44との間に通路46が定義されており、通路46は高さ方向Hに沿って配置されている。本実施の形態では、通路46は細長い孔であるが、本発明はこのような構成に限定されない。取り付け部材38は細長い孔の一部を貫通するように構成されている。取り付け部材38は、伸長壁40の前側及び後側にそれぞれ位置する第1の部位48及び第2の部位50を含む(図3も参照されたい)。取り付け部材38が伸長壁40に対して長手方向Lに沿って(例えば前方又は後方に)動くのを防止するために、取り付け部材38の第1の部位48及び第2の部位50の双方の横方向寸法は、伸長壁40の通路46の横方向寸法よりも大きい。
【0017】
取り付け部材38は、第2の部位50から延びる伸長区画52を有し、伸長区画52は、(図3に示すように)取り付け構造54を有する。取り付け構造54は溝であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。第1の部位48は締結リングであり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。締結リングは、取り付け構造54と係合するように構成されている。第1の部位48と第2の部位50との間に中間部56が位置する。取り付け部材38の中間部56は、第1の部分42と第2の部分44との間の対応する位置に位置するように伸長壁40の通路46(例えば細長い孔)の一部を貫通する。
【0018】
第1のブラケット装置28は、長手壁36に対して固定される少なくとも1つの接続部材58をさらに含むことが好ましい。本実施の形態では、第1のブラケット装置28の伸長壁40は複数の接続部材58を備え、複数の接続部材58及び取り付け部材38は、高さ方向Hに沿って伸長壁40に配置されている。他方、第2のブラケット装置30は少なくとも1つの接続部60を含む。本実施形態では、第2のブラケット装置30は複数の接続部60を含み、複数の接続部60は、高さ方向Hに沿って第2のブラケット装置30に配置される。
【0019】
図1及び図4に示すように、スライドレールアセンブリ20(第1のブラケット装置28)が、(図1に示す)第1の状態から(図4に示す)第2の状態に切り替わるように所定の角度R回転されると、取り付け部材38は、(図1に示す)第1の位置P1から(図4に示す)第2の位置P2に移動するように構成されている。例えば、取り付け部材38は、重力により第1の位置P1から第2の位置P2に動かすことができる。所定の角度Rは実質的に180度であることが好ましい(すなわち、図1に示す第1の状態のスライドレールアセンブリ20は、図4に示す第2の状態のスライドレールアセンブリ20になるように上下がひっくり返される)。
【0020】
図5に示すように、スライドレールアセンブリ20は、ラックの第1のポスト62及び第2のポスト64に適用可能である。第1のポスト62は、高さ方向Hに沿って配置される複数の取り付け孔66を有する。同様に、第2のポスト64は、高さ方向Hに沿って配置される複数の接続孔68を有する。ラックは、米国電子工業会(EIA)又はオープンコンピュートプロジェクト(OCP)によって定義される仕様に準拠するキャビネットであり得る。さらに、スライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が第1の状態にある場合、第1のブラケット装置28の取り付け部材38は第1の位置P1に位置し、第1のポスト62の取り付け孔66のうちの1つに取り付けられるように構成され、第1のブラケット装置28の接続部材58は、第1のポスト62の別の取り付け孔66に取り付けられるように構成されている。他方、第2のブラケット装置30の接続部60は、第2のポスト64の接続孔68に取り付けられるように構成されている。
【0021】
図6に示すように、キャビネットは、米国電子工業会(EIA)又はオープンコンピュートプロジェクト(OCP)によって規定された仕様に準拠し得る。本実施形態では、キャビネットはEIAで規定された仕様に準拠する。第1のポスト62の複数の取り付け孔のうちの3つの取り付け孔はラックユニット、すなわち1Uと定義される(2つのラックユニットを2Uという)。各ラックユニットの2つの隣接する取り付け孔の間に第1の標準間隔が定義され、2つの隣接するラックユニットの間に第2の標準間隔が定義される。
【0022】
例えば、第1のラックユニットは第1の取り付け孔66a、第2の取り付け孔66b及び第3の取り付け孔66cを含み、第2のラックユニットは第4の取り付け孔66d、第5の取り付け孔66e及び第6の取り付け孔66fを含む。第1の標準間隔は、第1の取り付け孔66aと第2の取り付け孔66bとの間(及び第2の取り付け孔66bと第3の取り付け孔66cとの間)に定義される。第2の標準間隔は、第3の取り付け孔66cと第4の取り付け孔66dとの間に定義される。
【0023】
図6及び図7に示すように、スライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が第1の状態にある場合、第1のブラケット装置28の取り付け部材38は、第1のポスト62の第1の取り付け孔66a内に取り付けられるために、第1の取り付け孔66aと整合するように第1の位置P1に位置し、第1のブラケット装置28の接続部材58は、第1のポスト62の第2の取り付け孔66bに取り付けられるように構成されている。スライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が第1の状態にある場合、取り付け部材38は第1の位置P1に位置し、取り付け部材38は、(図6に示すように)中間部56を介して通路46内で第2の部分44によって支持できる。
【0024】
図8及び図9に示すように、スライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が第2の状態にある場合、第1のブラケット装置28の取り付け部材38は第2の位置P2に位置し、第1のポスト62の第1の取り付け孔66aに取り付けられるのが防止される。具体的には、第1のブラケット装置28の取り付け部材38が第2の位置P2に位置する場合、取り付け部材38は第1のポスト62の第1の取り付け孔66aと整合しておらず、取り付け部材38は、第1のポスト62の壁面Wに接触 (すなわち、取り付け部材38が、第1のポスト62の2つの隣接する取り付け孔の間の第1の標準間隔上の壁面Wに接触)して干渉がもたらされるように構成されている。したがって、第1のブラケット装置28(又は第1のブラケット装置28の伸長壁40)と第1のポスト62(又は第1のポスト62の壁面W)との間に(図9に示すように)間隙Gが形成されるため、取り付け部材38は第1のポスト62の第1の取り付け孔66aに取り付けることができない。他方、取り付け部材38は、第1のポスト62の壁面Wに接触して干渉をもたらすため、第1のブラケット装置28の接続部材58は、第1のポスト62の第2の取り付け孔66bに取り付けることができない。スライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が第2の状態にある場合、取り付け部材38は第2の位置P2に位置し、取り付け部材38は、(図8に示す)中間部56を介して通路46内で第1の部分42によって支持される。
【0025】
すなわち、EIA又はOCPの仕様のために、EIA又はOCPによって規定された複数の孔には、所定の間隔で配置された複数の接続部材しか挿入することができない。2つの隣接する接続部材の間の間隔が、EIA又はOCPで規定された2つの隣接する孔の間の間隔と合致しない場合、ブラケットの複数の接続部材は、EIC又はOCPで規定された孔に取り付けることができない。
【0026】
したがって、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリ20の第1のブラケット装置28は以下のような特徴を有する。
【0027】
1)第1のブラケット装置28は、高さ方向Hに沿った取り付け部材38の動きを用いることによりフールプルーフ機能を提供することができる。従来技術と比べて、本発明の実施形態に係る第1のブラケット装置28はフールプルーフ機構のための構造がより簡素である。フールプルーフ機能に加えて、取り付け部材38は、取り付け機能及び支持機能も提供する。
【0028】
2)第1のブラケット装置28の取り付け部材38は、第1の位置P1又は第2の位置P2に位置するように構成されている。取り付け部材38が第1の位置P1に位置する場合、取り付け部材38は第1のポスト62の取り付け孔66に取り付けられるように構成されるか、取り付け部材38が第2の位置P2に位置する場合、取り付け部材38は、第1のポスト62の取り付け孔66に取り付けられるのが防止される。
【0029】
3)スライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が第2の状態にある場合、第1のブラケット装置28の取り付け部材38は第2の位置P2に位置し、第1のポスト62の壁面Wに接触して干渉をもたらすように構成されている。したがって、第1のブラケット装置28の取り付け部材38は、第1のブラケット装置28がフールプルーフ効果を提供できるように第1のポスト62の取り付け孔66に取り付けることができない。そのような構成によれば、ポストを左側及び右側に有するラックにスライドレールアセンブリ20(又は第1のブラケット装置28)が誤って取り付けられるのを防止することができる。
【0030】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。したがって、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9