(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-88054(P2021-88054A)
(43)【公開日】2021年6月10日
(54)【発明の名称】物品取出システム及び物品取出方法
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20210514BHJP
【FI】
B25J13/08 A
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-194688(P2020-194688)
(22)【出願日】2020年11月24日
(31)【優先権主張番号】108144506
(32)【優先日】2019年12月5日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】520461440
【氏名又は名称】所羅門股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 一規
(72)【発明者】
【氏名】陳 政隆
(72)【発明者】
【氏名】劉 祐延
(72)【発明者】
【氏名】阮 春▲祿▼
(72)【発明者】
【氏名】▲頼▼ 宗誠
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS04
3C707DS01
3C707FS01
3C707FT11
3C707KS04
3C707KS06
3C707KS09
3C707KT01
3C707KT06
3C707LV07
3C707NS28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】商品を挟み取るときに、移動速度が速すぎることで商品の落下が発生しがちであり、改善可能な物品取出システムを提供する。
【解決手段】物品取出システムは撮影ユニットと、複数の昇降装置と、これらの昇降装置にそれぞれ接続される複数の資材取出吸着具と、制御ユニットとを備える。この制御ユニットは撮像画像を取得するようにこの撮影ユニットがこの資材を撮像するよう制御する。この制御ユニットはこの撮像画像に表示されるこの資材の資材画像を識別する。この制御ユニットはこの資材画像に基いてこの資材画像の面積を示す面積資料を算出する。この制御ユニットはこの面積データに基いて吸着具の利用数Nを生成する。Nは1以上の整数である。この制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させてこの資材に吸着させるとともにこの資材をこの保存領域から取り出すように制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材を保存領域から取り出するための物品取出システムであって、
前記保存領域に向かって前記資材を撮像する撮影ユニットと、
複数の昇降装置と、
これらの昇降装置にそれぞれ接続されるとともにこれらの昇降装置に連動されて前記資材に近づいたり又は前記資材から離れたりする複数の資材取出吸着具と、
前記撮影ユニットとこれらの昇降装置に電気的に接続されるとともに前記撮影ユニットの撮像とこれらの昇降装置の動作を制御することができる制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは撮像画像を取得するように前記撮影ユニットが前記資材を撮像するよう制御し、
前記制御ユニットは前記撮像画像に表示される前記資材の資材画像を識別し、
前記制御ユニットは前記資材画像に基いて前記資材画像の面積を示す面積資料を算出し、
前記制御ユニットは前記面積データに基いて吸着具の利用数Nを生成し、Nが1以上の整数であり、
前記制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置にそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具が前記資材に吸着するとともに前記資材を前記保存領域から取り出すように制御し、
前記制御ユニットは前記資材画像に基いて前記資材画像の中心点位置を算出し、
前記制御ユニットは前記中心点位置に基いてN個の吸着位置を生成し、
前記制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置にそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具が前記資材における前記N個の吸着位置に吸着するように制御することを特徴とする物品取出システム。
【請求項2】
各資材取出吸着具は吸着具本体と、前記吸着具本体と前記昇降装置に接続される伸縮管部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の物品取出システム。
【請求項3】
前記制御ユニットは前記中心点位置、各資材取出吸着具の面積、各資材取出吸着具の輪郭及び前記資材画像の輪郭に基いてN個の吸着位置を生成することを特徴とする請求項1に記載の物品取出システム。
【請求項4】
前記制御ユニットは前記資材画像に基いて前記資材が前記保存領域に対してある角度傾斜することを識別し、前記制御ユニットは前記資材が傾斜する前記角度に基いて、これらの昇降装置を実質上に前記資材におけるこれらの吸着位置に垂直させることを特徴とする請求項1に記載の物品取出システム。
【請求項5】
前記吸着具の利用数Nは1である場合、生成された吸着位置は前記資材画像の中心点位置であることを特徴とする請求項1に記載の物品取出システム。
【請求項6】
前記保存領域は複数の資材を収納し、前記制御ユニットは前記撮像画像に基いて前記撮像画像に現れる複数の資材にそれぞれ対応する複数の資材画像を識別することを特徴とする請求項1に記載の物品取出システム。
【請求項7】
撮影ユニットと、複数の昇降装置と、これらの昇降装置にそれぞれ接続される複数の資材取出吸着具と、前記撮影ユニットとこれらの昇降装置に電気的に接続される制御ユニットとを備える物品取出システムにより資材を保存領域から取り出す物品取出方法であって、
(A)前記制御ユニットは撮影画像を取得するように前記撮影ユニットが前記資材を撮像するよう制御するステップと
(B)前記制御ユニットは前記撮像画像に表示される前記資材の資材画像を識別するステップと
(C)前記制御ユニットは前記資材画像に基いて前記資材画像の面積を示す面積資料を算出するステップと
(D)前記制御ユニットは前記面積データに基いて吸着具の利用数Nを生成し、Nが1以上の整数であるステップと
(E)前記制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させて前記資材に吸着させるとともに前記資材を前記保存領域から取り出すように制御するステップとを含み、
ステップ(C)において、前記制御ユニットはまた前記資材画像に基いて前記資材画像の中心点位置を算出し、
ステップ(D)において、前記制御ユニットは前記中心点位置に基いてN個の吸着位置を生成し、
ステップ(E)において、前記制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させて前記資材における前記N個の吸着位置に吸着させるように制御することを特徴とする物品取出方法。
【請求項8】
ステップ(D)において、前記制御ユニットは前記中心点位置、各資材取出吸着具の面積、各資材取出吸着具の輪郭及び前記資材画像の輪郭に基いてN個の吸着位置を生成することを特徴とする請求項7に記載の物品取出方法。
【請求項9】
ステップ(B)において、前記制御ユニットは前記資材画像に基いて前記資材が前記保存領域に対してある角度傾斜することを識別し、ステップ(E)において、前記制御ユニットは前記資材が傾斜する前記角度に基いて、これらの昇降装置を実質上に前記資材におけるこれらの吸着位置に垂直させることを特徴とする請求項7に記載の物品取出方法。
【請求項10】
ステップ(D)において、前記吸着具の利用数Nが1である場合、生成された吸着位置は前記資材画像の中心点位置であることを特徴とする請求項7に記載の物品取出方法。
【請求項11】
ステップ(B)において、前記保存領域は複数の資材を収納し、前記制御ユニットは前記撮像画像に基いて前記撮像画像に表れる複数の資材にそれぞれ対応する複数の資材画像を識別することを特徴とする請求項7に記載の物品取出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は資材取出システム及び方法に関し、特に、自動化制御による資材取出システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品の生産ラインでは、商品の分類にしてもピッキング・梱包にしても、常に昇降装置を補助手段として商品処理の速度を向上させることが多い。
【0003】
しかしながら、従来の昇降装置において、商品を挟み取るときに、移動速度が速すぎることで商品の落下が発生しがちであり、改善の余地がなお残っている。
【0004】
従って、昇降装置が商品を挟み取るときに高速の移動で商品が落下することを如何に改善するかは本発明が解決しょうとする課題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の一つの目的として、従来技術の欠点を改善可能な物品取出システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の物品取出システムは資材を保存領域から取り出すための物品取出システムであって、この保存領域に向かってこの資材を撮像するための撮影ユニットと、複数の昇降装置と、これらの昇降装置にそれぞれ接続されてこれらの昇降装置にそれぞれ連動される複数の資材取出吸着具と、制御ユニットとを備える。この制御ユニットはこの撮影ユニットとこれらの昇降装置に電気的に接続されるとともに、この撮影ユニットによる撮像とこれらの昇降装置の動作を制御することができる。この制御ユニットは撮像画像を取得するようにこの撮影ユニットがこの資材を撮像するよう制御し、この制御ユニットはこの撮像画像に表示されるこの資材の資材画像を識別し、この制御ユニットはこの資材画像に基づきこの資材画像の面積を示す面積資料を算出し、この制御ユニットはこの面積データに基づき吸着具の利用数Nを生成し、Nが1以上の整数であり、この制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させてこの資材に吸着させ、この資材をこの保存領域から取り出すように制御する。
【0007】
本発明に係る物品取出システムの実施態様において、各資材取出吸着具は吸着具本体と、この吸着具本体とこれらの昇降装置に接続される伸縮管部とをそれぞれ備える。
【0008】
本発明に係る物品取出システムの実施態様において、この制御ユニットはこの資材画像に基づきこの資材画像の中心点位置を算出し、この制御ユニットはこの中心点位置に基づき、N個の吸着位置を生成し、この制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させてこの資材における前記N個の吸着位置に吸着させるように制御する。
【0009】
本発明に係る物品取出システムの実施態様において、この制御ユニットはこの中心点位置、各資材取出吸着具の面積、各資材取出吸着具の輪郭及びこの資材画像の輪郭に基づきN個の吸着位置を生成する。
【0010】
本発明の又一つの目的として、この物品取出システムにより実施される物品取出方法を提供することにある。
【0011】
本発明の物品取出方法は、撮影ユニットと、複数の昇降装置と、これらの昇降装置にそれぞれ接続される複数の資材取出吸着具と、この撮影ユニットとこれらの昇降装置を電気的に接続する制御ユニットとを備える物品取出システムにより資材を保存領域から取り出す方法であって、この物品取出方法は、(A)この制御ユニットは撮像画像を取得するようにこの撮影ユニットが撮像するよう制御するステップと、(B)この制御ユニットはこの撮像画像に表示されるこの資材の資材画像を識別するステップと、(C)この制御ユニットはこの資材画像に基づき、この資材画像の面積を示す面積資料を算出するステップと、(D)この制御ユニットはこの面積データに基づき吸着具の利用数Nを生成し、Nが1以上の整数であるステップと、(E)この制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させてこの資材に吸着させてこの資材をこの保存領域から取り出すように制御するステップとを含む。
【0012】
本発明の物品取出方法の実施態様において、ステップ(C)において、この制御ユニットはまたこの資材画像に基づき、この資材画像の中心点位置を算出し、ステップ(D)において、この制御ユニットはこの中心点位置に基づきN個の吸着位置を生成し、ステップ(E)において、この制御ユニットはこれらの昇降装置のうちN個の昇降装置がそれぞれ接続されたN個の資材取出吸着具を連動させてこの資材における前記N個の吸着位置に吸着させるように制御する。
【0013】
本発明の物品取出方法の実施態様において、ステップ(D)において、この制御ユニットはこの中心点位置、各資材取出吸着具の面積、各資材取出吸着具の輪郭及びこの資材画像の輪郭に基づきN個の吸着位置を生成する。
【0014】
本発明の効果について、本発明に係る物品取出システムはこの撮影ユニットによりこの資材を撮像することでこの撮像画像を取得し、この制御ユニットはこの撮像画像に基づきこの資材のこの資材画像を識別し、この資材画像に基づき、この面積データを算出するとともに、この面積資料に基づき適量の資材取出吸着具を決定し、またこの制御ユニットは、この資材画像のこの中心点位置、各資材取出吸着具の面積、各資材取出吸着具の輪郭及びこの資材画像の輪郭に基づきこ(れら)の吸着位置を生成し、こ(れら)の資材取出吸着具をこの資材のこ(れら)の吸着位置に吸着させ、さらにこ(れら)の資材取出吸着具の内部全体を真空状態にすることで、資材取出吸着具の最高の吸着効果を果たして昇降装置が高速で移動しても資材が落下しないような効果が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明のその他の特徴および効果について、図面を参照しながら実施形態で明らかにする。
【
図1】本発明に係る物品取出システムの一実施例のハードウェアの接続関係の概略図。
【
図2】この実施例では資材に如何に物品取出方法を適用するかについて例示して説明する概略図。
【
図4】この実施例の複数の資材取出吸着具によるこの資材の吸着を例示して説明する概略図。
【
図5】この実施例の資材取出吸着具による資材の吸着を例示して説明する概略図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を詳述するまえに、以下の説明内容では、類似の部材に同一の符号を記して示していると注意されよう。
【0017】
図1と
図2を参照して、本発明に係る物品取出システムの一実施例は資材200を保存領域300から取り出すことに適用する。本実施例において、この資材200は例えば、瓶詰めのシャンパー、箱詰めのビスケットなどの日常生活用品であるが、これに限られない。この保存領域300は例えばこの資材200の箱入れ前の仮保存エリアであるが、これに限られない。
【0018】
この物品取出システムは撮影ユニット10と、複数の昇降装置20と、複数の資材取出吸着具30と、制御ユニット40と、この保存領域300の上方に位置するとともにこれらの昇降装置20に接続される移動プラットフォーム50とを備える。
【0019】
この撮影ユニット10は例えばデプスカメラであるとともに、上から下へとこの保存領域300に向かってこの資材200を撮像する。
【0020】
これらの昇降装置20は上管部21とこの上管部21に対して伸縮可能な下管部22とを備える。
【0021】
これらの資材取出吸着具30は吸着具本体31と、この吸着具本体31とこの下管部22との間に接続される伸縮管部32と、を備えるとともに、それぞれがこれらの昇降装置20に接続され、これらの昇降装置20にそれぞれ連動されてこの資材200に近づいたり又はこの資材200から離れたりする。
【0022】
この制御ユニット40は制御主機とされているとともに、この撮影ユニット10、これらの昇降装置20及びこの移動プラットフォーム50に電気的に接続され、この撮影ユニット10の撮像、これらの昇降装置20の動作及びこの保存領域300に対するこの移動プラットフォーム50の移動を制御することができる。
【0023】
図2、
図3を参照しながら、以下で本実施例の物品取出方法のステップを説明する。
【0024】
まず、ステップS1に示すように、この制御ユニット40はこの撮影ユニット10が撮像するように制御し、この撮影ユニット10から、この撮影ユニット10により上から下へとこの資材200を撮像することで生成された3Dポイントクラウドデータの撮像画像を取得する。次に、ステップS2に移行する。
【0025】
ステップS2において、この制御ユニット40はこの撮像画像について画像識別を行い、識別されたこの撮像画像にこの資材200の資材画像が表示される。次に、ステップS3を実行する。
【0026】
特記することには、その他の実施例において、この保存領域300は互いにスタックされる複数の資材200を収納することができるので、この制御ユニット40はこの撮像画像に基づきこの撮像画像に現れる複数の資材200にそれぞれ対応する複数の資材画像を識別し、また各資材画像はこの撮像画像に現れる対応の当該資材200の部分である。
【0027】
ステップS3を参照して、この制御ユニット40はこの資材画像に基づきこの資材画像の面積を示す面積データを算出するとともに、マシンビジョン技術を利用してこの資材画像に基づきこの資材画像の中心点位置を算出する。次に、ステップS4を実行する。
【0028】
ステップS4を参照して、この制御ユニット40はこの面積データに基いて、吸着具の利用数Nを生成し、Nは1以上の整数であり、すなわち、必要な吸着具の利用数Nはこの面積データにより異なり、この面積データに示すこの資材200の面積が大きければ、必要な吸着具の利用数Nが多くなる。その他、この制御ユニット40はまたこの中心点位置に基いてN個の吸着位置を生成する。より明らかには、吸着具の利用数は1である場合、この中心点位置はこの吸着位置である。吸着具の利用数は1を越える場合(以下にはN=2を例として説明する。)、この制御ユニット40はこの中心点位置に基いて2個の吸着位置を生成し、これらの資材取出吸着具30のそれぞれがこれらの吸着位置でこの資材200を吸着するようにする。
【0029】
より具体的には、吸着具の利用数は1を越える(N=2を例とする)場合、この制御ユニット40は各資材取出吸着具30の面積、各資材取出吸着具30の輪郭及びこの資材画像の輪郭に基いてこれらの吸着位置を生成する。
【0030】
吸着具の利用際に、吸着具の内部が真空状態になって始めて吸着具が最高の吸着効果を果たすことができるので、この実施例において、吸着具の利用数が1を越える場合、且つこの制御ユニット40が吸着具の利用数に基いてこれらの吸着位置を決定すると、この制御ユニット40は、これらの資材取出吸着具30のそれぞれがこれらの吸着位置にあるときに、その他の資材取出吸着具30と重ねることで真空破壊が発生して吸着効果が不良にならないように、各資材取出吸着具30の面積及びこの面積データに基いてこれらの吸着位置を生成する。
【0031】
また、この処理ユニットはこの資材画像の輪郭に基いてこれらの吸着位置を決定し、資材取出吸着具30が位置する吸着位置はこの資材画像の縁に近づきすぎると、この資材取出吸着具30がこの資材200に完全に吸着できないことで真空破壊が発生する可能性もあり、従って、この制御ユニット40はこれらの吸着位置を生成するときに、この資材画像の輪郭も根拠として、これらの吸着位置がこの資材200の縁に近づくことで吸着効果が不良にならないようにする。
【0032】
図2を参照して特に説明したいことには、この制御ユニット40はこの資材画像に基いてこの資材200が資材200aのためこの保存領域300に対してある角度傾斜することを識別し、この制御ユニット40はこの資材200が傾斜するこの角度に基いて、この移動プラットフォーム50を移動するとともにこの移動プラットフォーム50をこの角度傾斜させ、すなわち、この移動プラットフォーム50をこの資材200に平行し、さらにこれらの昇降装置20全体を実質上にこの資材200におけるこれらの吸着位置に垂直させ、各資材取出吸着具30の内部を真空状態にすることがより容易になる。さらに具体的には、この資材200は第一平面201と第二平面202を有し、これらの資材取出吸着具30のこれらの伸縮管部32は、これらの吸着具本体31がこの第一平面201とこの第二平面202にそれぞれ接触した際に、これらの吸着具本体31をこの資材200におけるこの第一平面201とこの第二平面202にそれぞれ平らに密着・吸着させることができ、さらにこれらの資材取出吸着具30をこの資材200により確実に吸着させることができ、これらの資材取出吸着具30がこの資材200に吸着している時に、これらの昇降装置20の速やかな移動でこの資材200が落下しないような効果が図れる。次に、ステップS5を実行する。
【0033】
ステップS5を参照して、この制御ユニット40が吸着具の利用数を2に生成し、かつ前記二つの資材取出吸着具30にそれぞれ対応するこれらの吸着位置を決定し、
図4に示すように、この制御ユニット40はこれらの昇降装置20のうち2つの昇降装置20がそれぞれ接続された2つの資材取出吸着具30を連動させてこの資材200に吸着させるとともにこの資材200をこの保存領域300から取り出すように制御する。
【0034】
また、
図5を参照して、この制御ユニット40はこの撮影ユニット10によりこの資材200bを撮像することでこの資材200bの資材画像を取得し、かつこの制御ユニット40はこの資材画像に基いてこの資材画像の面積を示す面積データ及び中心点位置を算出し、さらに、この面積資料に基いて資材取出吸着具30(吸着具の利用数N=1)がこの資材200bのこの中心点位置に吸着することを判定し、この制御ユニット40はこれらの昇降装置20のうち一つの昇降装置20がそれぞれ接続された資材取出吸着具30を連動させてこの資材200bに吸着させるとともにこの資材200bをこの保存領域300から取り出すように制御する。
【0035】
以上により、本発明に係る物品取出システムはこの撮影ユニット10によりこの資材200を撮像することでこの撮像画像を取得し、この制御ユニット40はこの撮像画像に基いてこの資材200のこの資材画像を識別し、この資材画像に基いてこの面積データを算出し、そしてこの面積資料に基いて適量の資材取出吸着具を決定し、また、この制御ユニット40は、この資材画像のこの中心点位置、各資材取出吸着具30の面積、各資材取出吸着具30の輪郭及びこの資材画像の輪郭に基いてこ(れら)の吸着位置を生成し、こ(れら)の資材取出吸着具30をこの資材200のこ(れら)の吸着位置に吸着させ、さらにこ(れら)の資材取出吸着具30の内部全体を真空状態にすることで、資材取出吸着具30の最高の吸着効果を果たして昇降装置20が高速で移動しても資材200が落下しないような効果が図れるので、本発明の目的を確実に達成することができる。
【0036】
なお、上記内容は本発明の実施例のみであり、本発明の実施範囲を限定することではなく、本発明の特許出願範囲及び明細書の内容に基いて行う簡単な等価の変化・修飾はいずれも本発明の特許保護範囲内に収まる。
【符号の説明】
【0037】
10:撮影ユニット
20:昇降装置
21:上管部
22:下管部
30:資材取出吸着具
31:吸着具本体
32:伸縮管部
40:制御ユニット
200:資材
201:第一平面
202:第二平面
200a:資材
200b:資材
300:保存領域
S1〜S5:ステップ